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一兆年の夜 第百二十七話 終わりの始まり 五武将として(終)

 現五武将の二名が居れば事足りる戦力ではない事を四名は気付いている。
(あの犀型には技を凌駕する力を持つからな。未だ足りない。幾ら犀族の突進力でも巨大な方が打ち勝つに決まっている。日の出は未だに俺達に向かない。銀河連合の優位を崩すには俺の見立てでは……五武将級が後三名必要!)
 其の見立てはスネッゾルもサイ団もポニー輝彦も同じ考えだった。今の侭では昨の日よりも更に巨大な犀型を打ち破る事が出来ない。其れだけ犀型の力は今の数を凌駕する。そんな中で「展開しろ、二名共!」齢三十にして三の月と四日目に成るキュプロ栗鼠族の中年にして五武将木の将であるリリザース・リッサールの号令と共にリリザースを中央にしてサイ団の隣に一名、ポニー輝彦の隣に一名が駆け付ける!
「リリザースにサンショウじょう、其れえええいにシシド!」
「来ましたね?」齢十八にして十四日目に成るラエルティオ山椒魚族の少年で現在五武将で最も若い山一サンショウ丈は右前足で頭を掻きながら呟く。「其れにしましても大きいですね?」
「相も相も変わらず五武将ではこうゆう銀河連合を相手にしないといけないのかなかな?」齢四十五にして八の月と二日目に成るルケラオス獅子族の老年にして金の将を受け継いだ雄シシド・ミリエムは汗を拭いながら怠そうな様子で語る。「鞭を鞭を打つのも勘弁して下さいなな」
「だが、あんたは相武様に依って即選ばれただけの逸材だ。其れなりに重荷と成って貰うんぞ!」其れからリリザースは号令を出して犀型討伐の為の作戦を遂行してゆく。「作戦番号丙で行くんぞ!」
「丙か、わかあああああったぜええい!」
「巨大な相手には先ずは足から行こうかい!」
「足狙うのは良いけど、踏み潰されない?」
「考えるのは考えるのは後にしろろ。今は今はやるべき事を果たすだけだ、サンショウ丈よよ」
 そうして戦いは始まる。最初は一斉に後ろ左足に集中攻撃。犀型は其れに気付いて直ぐに膝を崩しつつも踏み付け攻撃を敢行。其の間隔を見逃さずにシシドは何と関節技で左後ろ膝を踏み付けの勢いを利用して破壊--其の圧倒的な精度の高さにライデンは次のように驚く。
(出来るのかよ、あんな事が。獅子族の爺さんでもああして巨大な相手の機動力を封じる足段を持つのか……寧ろ俺自身の熟し足りなさを痛感させられる!
 其れに一本の足を封じた後はあの五名……直ぐに次の行動に出て、序にもう一本の足を封じて行く。完全に動きの要である足を二本もふうじてから漸く頭を集中砲火か……ンン?)
 其処でライデンは犀型の口から何かがあるのを見逃さなかった。そして、考えが走る前に体が動き出して喉に直撃しそうなポニー輝彦の前に飛び出した--其れはライデンの左肋骨の三本に罅を入れながら軌道を変えて後方成人体型十五の所にある無者の藁病室を支え骨に直撃……藁病室は其の侭倒壊!
「ガッフ……ハフゥ!」ライデンは左肋骨を三本も罅を入れた影響で左肺に欠片が突き刺さって口から血を吐き出す。「ゲホゴホォ……息苦じいぃ!」
「ライデンの坊主……俺の事を庇あああってええい!」
「今の今のは……良い判断だ、其処の人族の少年少年!」そう言ってシシドは犀型の顎を外すと其の侭、飛び出した舌に関節技で先端を引き千切ってみせる。「ウイウイイイイイイオオオウウ!」
 舌の先端を引き千切られただけで激しい出血は犀型を死へと追いやった……戦いは全生命側の勝利に終わり、誰一名とて死者は出る事もなく幕を閉じた。
「ハアハア」ライデンは左腕と左足以外に怪我を受ける。「入院が長引き、そうだ」
「右足しか満足に動かせない状態で……少年の名はライデンと呼んだか?」
「あんたは確か……栗鼠族だからリリザースさんか?」
「既に聞いていたのか。其の通りだ。私はリリザース・リッサールと申すん。君の其の勇敢なる姿勢を称えて……如何だい、ポニー輝彦の跡を継いでみないか?」
 俺は--そしてライデンはその道を選ぶ……


 ICイマジナリーセンチュリー三百十二年十一月九十日午後一時三十三分三十一秒。

 場所は真古天神武大陸藤原菅原地方道真県第八北地区菅原ライデン邸。
 ライデンとレットはそろそろ出発する時が来た。
「昼に出発するのは通常の一般生命の時間帯じゃないがな」
「だが、単純南に真っ直ぐ行けば着けるもんだぜ」
「ライデンらしい単純な方向感覚だ」
「そうゆうお前は此処を離れて旅か?」
「ああ、俺様に足りない物を埋める為だ。其れに探したいんだよ、真古天神武初代王天同躯伝の第三子の行方の鍵にも成る新天地とやらってのがな」
「存在している保証もないぞ。確か、水の惑星中銀河連合の隕石が降り注いでいて何時此処も喰われるかわかった物じゃないんだぞ」
「其れでも俺様は辿り着くんだ、そんな気がする」
「何かおかしな文法じゃないか?」
 俺様のいけない点だな、変に成る文法は--レットはそう語る。
「まあ良いじゃないか。此れで俺の話は終わった。次は--」
「止めておこう、何故俺様が其の血を目指すのかを教える訳にはゆかない」
「さっき言ったような……ま、いっか」
 其れからライデンとレットは南北分かれて其々の道を進んでゆく。

(わかっていると思うが、永遠の別れじゃない。此の後も何度だって会うさ。其れに俺は一旦、奴から引き継ぎをしなくては成らない。ま、其の話をする事なく五武将の話は終わるのは何とも消化不良にも程があるがな。次は俺にとって山場の一つとして数えられる最初の山場である最強の百獣型との戦いだろう。此奴はかなり厄介で何度だって勝てない事があった。そして俺の前任者だったポニー輝彦がまさかの……其れは次で話す。
 今は少し、間が欲しい!)

 ICイマジナリーセンチュリー三百十二年十一月九十日午後一時四十二分六秒。

 第百二十七話 終わりの始まり 五武将として 完

 第百二十八話 終わりの始まり 其れは正に百獣が如く に続く……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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