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一兆年の夜 第十九話 遅かれ早かれ(四)

 午前八時二分九秒。
 イソプーとスポデューンは棟一と呼ばれる少年から鬼ヶ島で起こった様々な経緯
を話した!
「既に食われったというのか!」
「し、信じらあれんません! 叔父さんが死んだんなあんて!」
 二名は内容の衝撃さにどうゆう感情を表せばいいのか迷っていた!
 一名は長に伝えられない事への悔しさから。
 もう一名は身内の死を悲しむべきなのかを。
「二名の気持ちはわかる! 俺だって仲間の死や親友の意志を伝えられない悔しさ
を今では最も痛感している!
 だけど、ここで立ち止まっていると死んだ彼等だって思い浮かばないぞ!
 さっさとここから出よう!」
 棟一は二名に助言したが--
「出っようと言われまっしても、俺達の故郷である南鬼ヶ島はもう……」
「?
 どうゆう意味だ?」
 棟一の疑問に対してスポデューンは迷わずこう答える!
「実は僕達の故郷は銀河連合に食んわれようんとおしております!」
 その言葉に棟一は緑髪を尖らせた--予想外の事実で頭より先に身体が反応
した!
「本当でないと信じたい! ついこの間まで温泉に立ち寄ったあの南鬼ヶ島村
だぞ! 仲間と共に湯に浸かりながら互いを信頼しあった地なのだぞ!
 それが食われようとしてる! 信じられると思うか!
 例えこの眼で見ても俺は信じない! 信じてなるものか!」
 棟一の思考はとうとう感情にまで作用した--帰る場所をまた一つ無くした者の
どうしようも出来ない状態を示すように!
 その感情をぶつけられた二名の内の一名は--
「だからって今俺達が南鬼ヶ島村に戻っれば銀河連合に食っわれる!
 それっに俺達が向かった鬼ヶ島はもう無い!
 どこへ行っけばよいのっですか! 教えって下さっい棟一様!」
 イソプーの悲しみで痛んだ叫びは正に今の自分達の現状を表すに相応しいモノで
あった!
 そんなイソプーの問いに棟一は考えを巡らす!
(こんな事を言うっんじゃなかった! 棟一様に無理を頼っむなんて俺はどうっしよう
もない罪者だ! どうして俺は早っく答えを見つっけようとするのっかな!
 早く答えろっだなんて走る事とかっと大きく異なるってのに!)
 思考を巡らす間にイソプーはつまらない事で苦しみ悩む!
 それを見ていたスポデューンはイソプーにこう励ます。
「まあんまあここおはん僕みたいにいのんびんりと食べ物の事で考えをん巡うら
そうんよ、イソプー」
「のんびっり出来るか! 亀族みたっいな事を兎族の者が出来っないだろ!」
 逆効果だった--却ってイソプーを更に苦悩させた!
(何がのんびっりだよ! のんびりしっている間に銀河連合が来ったらどうしよう!
 あいつらは待ったしてくれまっすか? 答えはいいえでっす!
 歴史が示すよっうにあいつらは待たしってくれません!
 国家神武が滅んっだのもあいつらが待たっしてくれないっからだと俺は思うのっ
です!
 待たしてくれ--)
「イソプー殿! 無理を頼まれたとはいえ俺はボ……いや天同の雄だ!
 天同家は代々無理を強いてでもやり遂げる一族だ!
 その無理を今日ここで教えてやろう!」
 突然体勢を崩さずに立ち上がり、無理な宣言をした棟一に二名は彼の口に注目
した!
「おや? 口に何か付いてるのか?」
「そうゆっう事じゃないっです!
 俺達は棟一様が本気で腰砕っけた事を仰っていらっれないかどうかを確認
しってい--」
「本気だ! 恐らく死んだ棟一もそう宣言する!」
(あれ? 何か変だっな?
 たぶん棟一様お得意の腰砕っけな事でしょう! 得意な事は知っらないけど)
 そう考える事でイソプーは棟一本者であるように認識する!
「話は線をん脱うけたんけど、無理な事とおはんどんな事でんしょうか?」
 棟一は下唇を右手の親指と人差し指で軽く挟む。一の秒も経たないうちにそれら
を離し、こう言った!
「流れを信じて北へ進む!」
(北へ進っむ!
 いやいやいっや、今の日の天気予報を知らないっけど海の流っれは南だよ!
 ど、ど、どうやって北へ進めっろというか!)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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