FC2ブログ

一兆年の夜 第百二十六話 終わりの始まり 其の名はテンタウ(戦)

 十一月九十六日午前零時四十一分十八秒。
 ライデンとレットは蚯蚓型を倒したカン烈の検査を終える。幾ら銀河連合と言えども僅かな塵でも体内に入って肉体を乗っ取る液状型は純粋な強さとは別の次元に位置する厄介さを秘めているが為だ。
(カン烈のおっさんは助かった。おっさんを助ける過程で駆け付けた雄略蛇族の医者の尾も実に正確だ!)
 齢三十二にして二十八日目に成る雄略蛇族の中年にしてある蛇族の医師家系の遠い親戚であるスネッゾル八代は嘗て途絶えた武内蛇族のように僅かな可能性も見逃さずに然も摘出包丁を咥えると一瞬の内に全て切除した。
「あんた凄いな」
「どっかの医者の一族の才能は関係ないエエ。俺の力は俺自身の努力で身に付けたエエ」
「だが、有難ウ。お陰デ……何だ!」カン烈は一休みも出来ない。「気配ヲ感ジルぞ!」
「ああ、俺様達は未だ戦いから抜け出ていない」
 ああ……あらよっと--小粒蚯蚓型を発射した銀河連合は接近し、確実に当てる為に其れを放つ……が、ライデンは後ろに上体を下げて回避。
「其の回避の仕方は勧めない!」
「あのなあ、其れ以外が思い付かなかったんだよ!」
「気合を入レロ、三名共!」
 全くエエ、医者過ぎるから戦いは好まないエエ--何時でも全身の張力を最大迄使い切る気で居るスネッゾル。
 スネッゾル以外の三名は再び戦闘態勢に入る。繰り出す小粒蚯蚓型の嵐は回避した後でも油を断てない。忍び寄る蚯蚓型は生命の体内に入って速やかに死を加速させに息を潜めて接近。そんな行動を蛇族独特の探知機能を以って察知するスネッゾル。そして、咥えた摘出包丁で次々と頭部に突き刺してゆく!
「三体……其処で俺はもう戦えないエエ!」摘出包丁も銀河連合を三体迄しか確実に死を齎せない。「後は二撃以上を要するのは他の包丁と変わらないエエ!」
「と先生は言ってるが、レット……現在飛んで来た数は?」
「正確に数えて十三体……内四体はスネッゾル先生が倒した」
 あんなのが後九体モ……ジャナクテ十体、十一体に増えた--カン烈は銀河連合に於ける砲撃員が放つ二発の何かを回避しながら数を足し合わせる!
(何で今の時代では砲撃員がこんなに厄介に成ったんだよ。昔だったら砲撃は只の県政に近しい筈だった……時代を追う毎に俺達が戦い方を追加してゆくのと同じように……ウオオオ、左肩に!
 クソウ、踏み潰してやったぜ……だが、俺の中に銀河連合が入っちまったぞ!)
 ライデンは一瞬だけ死を予感。だが、三名の仲間達の為に其れを心の中に仕舞う。自らが液状型に乗っ取られる事よりも此処で動きを止めて仲間を死なせる方が余程、良からぬ事に繋がる。誤りを上手く変化させるかのようにライデンは自らの潔白を証明するかのように例え包丁が錆びて使い物に成らない状態であっても小粒蚯蚓型を迎撃してゆく。
「あれは……馬型!」レットは更に狙撃を確実にしようとする銀河連合を目にする。「絶対に逃がさない!」
 レットは確かに強い。そして革仙者の能力は新仙者依りも強力でレットの身体能力を大幅に上昇させる。だが、レットでは馬型に太刀打ち出来ない--其れに気付かず、レットは背後に回った馬型に呆気を撮られて後ろ右足蹴りを勢い良く腹に強打して成人体型十迄吹っ飛ばされた!
「レット……クソウ、力を信じ込み過ぎだ!」ライデンはレットが己よりも強く成れる事を信じていた……「だが、カン烈のおっさんも摘出包丁を錆にした先生も出る幕じゃない」だからこそレットを助ける為に自ら進むしかない。「此処は俺が進むしかない……後は頼んだ、みんな!」
「待て、お前ガ……ウウウオオオオ、攀ジ登ッテ来やがって!」
「チイ……蛇族で大事な牙が折れてしまったエエ!」
 レットに向かって馬族は止めを刺しに突進してゆく。其れをライデンは自らの体を張って立ち向かう!
「来い、俺もかつては自らの力を信じ過ぎたんだ!」雄略包丁をくさむらに置いて両手を広げる。「今なら親父や祖父さんが如何ゆう心構えで事に挑むかわかった……だから俺も菅原家の雄として其の心構えでお前に挑んでやる!」

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR