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格付けの旅 第六天魔王波旬……降臨! メタルジェノサイダーリボーンズ

 メタルジェノサイダー……其れは透明色の心臓の形をした災厄。ループが約束される世界で度々、何かに憑依して新生する無形の存在。其の強さに形が無い。形が無い分、対処が難しい。故にあらゆる選択肢が用意されてやりやすいとも取れる。だが、格は全生命体の敵の中では上位に位置する故に簡単には倒せない。なので安易な相手だと思わないように。尚、形が無いと紹介されたが一応固有の攻撃方法がある。其れが虐殺期間と呼ばれる同化法を応用した防御無視の攻撃。あらゆる防御力を貫く其の攻撃は対処するには其れに合わせて属性で軽減するか或は耐久力を増やすかの何方かしかない。そして万が一に倒してもループ或る限り何度でも何かに憑依して新生する。そうゆう意味では透明の虐殺者という名前に相応しい災厄だと言えよう。
 さて、アルッパーは呆気なく波旬を倒す事成功。しかし、波旬ではなく出て来たのは……何とメタリックカラーの心臓!
「此れは何だ……グワアアア!」アルッパーは突然、全身から出血を起こす。「ハアハア……てめえ、何をしやがる!」
 だが、其の心臓は何も語らない。語るとすれば其れは肉体言語……成らぬ鼓動言語--アルッパーは益々、血を噴き出して意識を朦朧とさせる!
「クソウ、全然頭が、わらわない。体、が、重い、ぜ!」飛行能力を失い、他化自在天の重力に屈するかのように麓に腹から墜落。「グ、ガアアア!」
 アルッパーは其れでも闘志だけは鯨百倍いや千倍はある鯨外生物。其の闘志を激しく燃やして背中の鰭を青白く放熱。そして、メタリックカラーの心臓目掛けて口を向けてからの放射能熱線が炸裂--だが、心臓の血管に沿うように其れは弾いてゆく!
「馬鹿なあああ、俺の渾身の放射能熱線が……グぎゃああああ!」
 三度目の鼓動言語--出血多量でアルッパーの目力は光を失い、意識を闇に沈めて行く……

 一方のデュアンはサダスと戦闘を行う。
(相変わらず強い。引き剥がしたと思ったら小粒の種一つだけで幾らでも戦局が引っ繰り返る。目視だけじゃあ難しい。演算魔法も駆使しながら探知して先の先を取ってゆくしかないな。だが、奴の性格は先の先に最も相性が良いから厄介だ。臆病な程、準備が良くて悲観である程警戒心が強く、マイナス思考程に防御手段は幾らでも取れるからな!)
 デュアンはサダスが持つ制空圏が既に己を覆うデュアンロールの内側に迄浸透している事に気付く。其の上で近接戦は難しく、撃ち合いではまともに攻撃が届く事も無いのを察する。其れからサダスの性格が依り一層、防御力を高める事にも同時に察する。
「何を考えるんだ、デュアンよ。わしに勝てない癖に何故勝とうと拘るんだ!」
「--貴様が何故俺を始末しようとするのかがわからん。そして、其の性格の悍ましさ故に俺は正当防衛を兼ねて始末する気だ……エレメンタルシュート・アヴァランチ!」九種類の下級拡散魔法を一斉斉射するエレメンタルシュートでサダスの技撃軌道線を読みに入るデュアン。「--成程、そうゆうルートか!」
「其れでわしを出し抜けると--」
 背後……採ったぞ、エレメンタルインパクト--魔法は砲撃だけじゃない……九属性を籠めた右拳から放つ打撃技をデュアンは内包する!
 だが……サダスに届かない--デュアンを貫く百八十七種類の植物の茎……インパクトする寸前を見極めてからのアースプラントは改めてサダスの恐るべき次元を思い知らせる!
「わ、わかっていたんだ。わしと同様にお前も徒手空拳の素人、だ、だ。だが、だからこそ近接戦に於ける間合いは最低限しか鍛えていない。お前、ででは此れが限度。だからわしは、わ、わしはお前の打撃技の一瞬止まる瞬間を見極めてカウンターを、私、仕掛けたんんじゃ!」
「ク、だと思った、ぜ!」
 デュアンは背後に回る前にデュアンロールを切り離して即死を免れた。だが、改めてサダスが簡単な相手ではない事を思い知る。
(近接戦に於ける間合いの採り方が下手糞なのはお互い様だ。だからこそ其処を衝いて苦手な打撃魔法でケリを付けようと賭けに出たんだけどなあ……だが。寸前で止まるのをあいつは見逃さないとか……さあ、如何すれば良いんだよ。
 遠距離ではあの植物群が邪魔をしてまともに届かない。かと言って勝機がある近距離は……種を植え付けられるデンジャーゾーンだ。此処迄次元が違うと……長期戦に成れば成程必ず俺は負けるぞ。其れは不本意だな。俺は死を覚悟する事もスリルを楽しむ事も既に慣れている。しかし、不本意な死は受け入れない主義だ……だから最もマシな遠距離から次のような行動を採るしかない!)
「に、逃げる気か……さ、させん、ぞぞお!」
 サダスはアースプラントの他に各宇宙塵を無理矢理植物の種にして対象を集中放火させるコスモプラントも持つ。其れに依り、デュアンが其の場を脱出する事を読んで先んじる--ほぼ隙間が存在しないかのようにデュアンを包囲!
「--全く嫌に成るぜ」そう言いつつ、詠唱を止めないデュアン。「--植物学者はそんなに俺を仕留めたいのか……テレポーテーション!」
 デュアンロールだけを残して空間の外に逃げるデュアン……「さ、させる、か、かあ!」サダスは既にデュアンが逃走するであろう空間の外に種をばら撒いてアイアンメイデンで穴だらけの死体依りも残酷な死体作りに邁進する!
 ところが……サダスは読み違えた。デュアンが狙ったのは空間の外に脱出する事ではなく、デュアンロールを使った固有魔法ローリングストーンをサダスにぶつける事にある。其れをまともに受けたサダスは全身から血を噴き出しながら自らの傷の修復に全ての植物を自らの内に戻すしかない!
「な、何で痛い、こ、事をするんだ。そしてデュアンロールが突然、姿を消した!」傷の修復は一瞬で済むが、其れに依ってデュアンを見失う。「わ、わしがよ、読み違えた、というの、かか、あ!」
 此の勝負……デュアンの敗走で終わった。デュアンにはサダスを攻略する方法が見付からず。

 デュアンは一旦、『ちたま』に降りてサダスが如何して自分を始末しに来たのかを考察する。
(『マザーシステム』が俺を邪魔者扱いしたのか? 其れとも俺の存在が奴の地位を脅かすからか? 或は奴は何か恐ろしい存在に気付いて俺を始末しに来たのか? 三つ共、有り得そうな感じではあるが確かめないと気が済まないな。
 先ずは『マザーシステム』の反応を確かめるとするか)
 デュアンは格付師として『マザーシステム』から全幅の信頼を寄せられる存在。だが、あくまで比較的信頼でしかない。邪魔と成れば自らが擁する神才に命じて始末しに来るかも知れない。要するに同盟関係でしかない。そんな同盟関係の解消があるか如何かをデュアンは確かめずにいられない。
 --何かしら、デュアン・マイッダー?
(応じたか、マザー。サダスが俺に襲撃して来た)
 --そう、あの臆病者が貴方に。其れで私を疑う訳なの?
(当たり前だろう。あんたを修理したのは奴だろ? だったら其の恩を利用してあんたが俺を始末しに掛かってもおかしくないだろ? 如何なんだ、マザー?)
 --答えは外れよ。そんな要請をあの男に頼んだ覚えがないわ。女心を舐めないでよね。
 最初の懸念は外れである。ではデュアンは如何するのか?
(じゃあ俺の存在が奴の地位を脅かすから襲い掛かった……と言うのは如何だ?)
 --私に聞かれてもわからないわね。あの臆病者の考える事は想像もつかなくてよ、貴方と同じくね。
(其の部分は奴に命懸けで尋ねるか、誰か近しい奴から聞かないと駄目だな)
 --そうゆう事ね。ああ、そうそう……第六天魔王波旬は如何するの?
(何故マーラの事を尋ねるんだ?)
 --近付いているわよ、貴方の傍まで。詳しくは預言者ノイズンに尋ねてみては如何かしら?
 『マザーシステム』からの通信は途絶えた。波旬が近付く……デュアンとしては前に一度、倒した相手ともう一度対峙するのは何でも骨の折れる話ではない。だが、当時のデュアンからすればマーラは簡単な相手ではない。今でも簡単である保証がない。
(背後に気配? 此の気配は……ノイズンか)
 あら、既に来るという情報に備えているのね--盲目の預言者ノイズンはマザーシステムの言った通りデュアンの元にやって来た。
「ノイズンか……あ、そうだ。昔馴染みに言われた事の一つに身嗜みはな」デュアンは直ぐに服に着替える。「整えないといけなかったか?」
「大丈夫よ、目が見えない人間は元来そうゆう所は想像に及ばないわ」
「成程、『盲目』は服を着ようとも全裸に見える訳か」
 盲目……其れは目の見える人間には理解し難い視力以外の五感で周囲を確認する能力の事。通常は聴力が視力の代わりを務める場合がある。其れは視力以外で最も聴力が視力に近しい機能を持つ為に。だが、時折嗅覚を以って視力の代わりを務める者も存在する。匂いで形を把握し、危険が迫る事を回避するが為なのか或は。だが、盲目には如何やっても難しいのが触覚或は味覚が視力の代わりを務める事だろう。特に味覚は舐めなければ何があるのかわかる筈もない。当然、盲目初心者は聴力或は嗅覚を鍛える以外に盲目を克服する以外にない。そして、極め付きなのがやはり盲目には服を着用するという人間を想像出来なく成る事だろう。以前は視力が冴えた人間ならば其れも想像付く。だが、生まれつき盲目者は服の着用が如何して重要なのかを理解するのが難しい。其れ以前に服が体に付ける異物以外にしか見えない。高度な社会で生まれ落ちたとすれば衣服の着用もある程度は理解出来るだろう。だが、言葉が悪いようだが蛮族に生まれた場合は何故五感の邪魔に成る様な衣服の着用をするのかを理解し難いだろう。盲目とは決して万能ではない。其れに視聴する事の楽しみに対する理解も薄まる故にやすやすと成ってみる物じゃあない。見る事には見る事の楽しみがあるので其の楽しみを失って迄盲目を求める勿れ。
「そうね。だから私には人間社会が如何して衣服の着用に其処迄神経を尖らせるのかを理解に及べないわ」
「もう貴様の都合は如何でも良い。其れよりも何を伝えに来た?」
「もう直ぐ波旬が降臨するわ。彼女を相手に貴方は何処迄戦えるのかしら?」
「所詮、あの時と同様に力が薄まった奴を相手に俺が後れを取る筈がないだろうが」
「あの時と同じ……筈はないわ。だってファイナルディザスターの失われようとする力を彼女は取り込んで全盛期の暴威を振舞える状態迄戻って来たわよ」
「何、ファイナルディザスターの力を……有り得ない。動き出す山が其れ程迄に彼女を復活させたい意図は何だ!」
「ネットワールド……の再誕よ!」
 まさか『暗黒の光』を……拙いな、あいつを呼び出すとすれば待ち受けるのは最強のあいつの到来を意味するじゃないか--顔を蒼褪める程にデュアンが其処迄恐れる存在なのか、『暗黒の光』とは!
「そんなに恐いの、あれが?」
「ノイズン、預言してないで止めたら如何なんだ!」
「出来ない相談よ。私の目的は未来へと進める事なのよ。止める事は只の時間稼ぎに過ぎない。千年王国が何れ終わる様に万物は喜んで終わりに向かって進むのが世の真理の正しき姿なのよ。なのに如何して貴方を始めとした連中は生への終着にしがみ付く訳? ブラフマンとて前身のブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ-という創造、維持、破壊を繰り返さないと到達し得ない境地なのよ。其れと同じように驕れる者も久しからず……終わりは平等に訪れないと世界は均衡を保つ事も難しいのに」
「やはりお前とは意見が合わないな、ノイズン」
「ええ、そうね。そして、貴方は終わりを何としても引き延ばしたいよう……だけど、もう来たわ」
 そしてノイズンがテレポートしたのと同時に訪れる他化自在天の覇者--彼女の到来は世界を焔で包む!
「会いたかったなあ、デュアンや」
「出たな、波旬」
「メタルジェノサイダーの輪廻を利用して此処迄戻って来たわ。やっと……あの時の復讐が果たせる時が来たのう」
「ああ、そうだ。だが、今度こそ決着を付けてやる!」
「望む所よ」
 デュアンと波旬の戦いは再び幕を開ける……

 一方のアルッパーは拮抗縛りされて時計が集まる空間に閉じ込められていた。目覚めて早々に何時ものように大声を出して周囲の空間を歪ませる。
「まあ御待ち為さい。此処で叫んでも何も解決しないのが此の世の摂理でありますな」
「てめえ……黒い方で見掛ける顔じゃねえのか!」
「いいえ、違いますね。とは言っても此処は私が作り出す奇妙な空間という訳ではありません。此処は『時の迷宮』と呼ばれる空間」
「『時の迷宮』……確か『時空王』とか呼ばれる奴が作り出すあれか。という事は此処に元メジャーリーガーの男が潜んでいるのか!」
「いや、私でもなければ『グランドマスター』の仕業でもない。おっと其の前に」サングラスの男は自己紹介を始める。「私はこう呼ばれる……『世にも奇妙なモリタ』と」
 『世にも奇妙なモリタ』と名乗る其の男とアルッパーはお互いに睨み付け始める。互いに戦いは近い事を予感しながら……そして、デュアンとアルッパー其々離れた地で激闘は今、幕を開ける日が近い!


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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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