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一兆年の夜 第百二十四話 天地相為す そして天同相武は赤き革新者と出会う(三)

『--結果、彼女は行方を晦ましてしまった。ある軍者の証言に依れば偶然にも生き
残って彼女の姿を見た。其の際に彼女は何者か知らない猫族の少女が傍に居るのに
気付いて其処へ飛び込んでいった。結果、彼女は行方を晦ましてしまった。一応、彼女を
捜索する為の部隊も編成した。勿論、主な目的はソレイユ十九代と行方のわからない
者達を早急に引き揚げる為の部隊だ。活動期間はICイマジナリーセンチュリーにして二年だ。だが、
後期五武将の大元が決まった其の時期でも結局はソレイユ十九代の行方を掴む事が
出来なかった。其れが念の残る話だ。以降は彼女と再び相見える事が無くなる何てな。
 因みに捜索部隊は結局ソレイユ十九代を発見するに至らなかった。だが、副産物として
マンドロス山の地下施設建造が加速した事だろうな。此れも後々私の知らない所で役立つ
のかも知れない。最もこうゆうのは過大な期待ではあるが。後は一般生命の戸籍の見直し
も図られた。私がこうして執筆する迄には既に適当な戸籍制度で何処に一般生命が居る
のかもわからない上に突然行方を晦ます一般生命を把握する事も難しかった。其れが
捜索部隊のお陰で様々な意味で一般生命の隅々迄把握が出来るように成ったからな。
此れは画期的であると同時にある赤子を巡る処遇にも直結してゆく。其れについては
後程語って行くとして兎に角、捜索部隊がICイマジナリーセンチュリーにして二年も捜索しながら様々な
経験に依って戸籍制度は見直された。というよりも労働省が今迄戸籍に手を付けなかった
のが大きな問題だ。
 まあ、やりたい事をやろうとする過程で横刃が入ると直ぐには腰を上げられないのが政
の硬直性とも取れるがな。そんな感じで政は効率性を高める為に各省庁を起ち上げる
訳だ。其処で気を付けるべきはやはり今後も続く案件に関しては庁として或は重要な
割合を占める庁に関しては省に格上げして重点的に仕事を果たしてゆく。最も全ての
省庁を一つに纏める方が色々な事が出来ると主張する者も居るのも事実。だが、其れを
果たすには一般生命は全生命体の希望に最も近付かなければ出来ない事。其れと協力
するという一般生命の特色を此処で捨てる事は余りにも独り歩き過ぎる。だからこそ時
には任命する側は其の者が自分の思った方向にやってくれることを信じなくては
いけない。信じる事も又、協力する事と同義なのだからな。
 とまあそろそろ話に入ろうか。ソレイユ十九代が行方を晦ましてからICイマジナリーセンチュリー
して翌年。確か--』

 ICイマジナリーセンチュリー三百三年七月十九日午前九時二分一秒。

 場所は真古天神武首都ボルティーニ中央地区中央官邸大庭。
「--という訳で今日からヤマビコノアリゲーデンを水の将、菅原カン十郎、君を土の将に任命する」齢三十六にして二の月と四日目に成る相武は五武将の再編をする。「ソレイユ十九代が生きているなら彼女を五武将から外し、付き者として迎え入れる事を決定した」
「ハハ、有難キ光栄ノ極であります!」齢三十にして十一の月と八日目に成る菅原カンガルー族の中年菅原カン十郎片後ろ膝を付けながら頭を深く下げた。「ソレイユ十九代ノ代ワリ……いや、彼女を超エルニ相応シイ雄ト成ル為ニ己ヲ鍛エ上ゲテ来タ俺マシテハ漸く足が届きました!」
「カバジン・ジョンソンの代わりではなく、全盛期のカバジンを超えるのが俺の目標ではないっがん」齢二十八にして十八日目に成る応神鰐族の青年アリゲーデンは自信満々な調子でこうも宣言する。「天同生子を超える一般生命として五武将の頂点を極めるつもりっでん」
「此れ又大きく出たなあグバア」既に引退したばかりの齢四十にして三の月に成ったばかりのサッカス河馬族の老年カバジン・ジョンソンはアリゲーデンにある事も忠告する気で居た。「だがグバア、一つだけ約束してくれグバア」
「何ですっがん?」
 何があっても相武様を第一に守り抜けグバア--カバジンらしい一言であった。
「何を言うかっげん、頂点を目指す者が一般生命どころか相武様を死んでも守り抜くのは当たり前だっでん。だが」意外と素直なアリゲーデンは甲も感謝の意を述べる。「有難うっでん、あんたが言ってくれないとついつい傍に置く所だっがん」
「素直ジャナイ鰐だぜ」
「良いじゃないかーア。そうでなくては意味がないーイ」齢三十四にして二の月と二十四日目に成るサッカス羊族の中年メエジン・メヒイストは微かな笑みを浮かべる。「だが、此れも一般生命らしいーイ」
 こうして任命式は終わる、だが--
(メエジンは隠しているようだが、私は既に知っている。余命が残り僅かだという事を。あいつの主治医は私に告げたからな。全く、まさか--)

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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