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一兆年の夜 第百二十三話 天地相為す 天同相武の革新(繋)

『--ワンダルーダは語ったさ。新心臓型は一体だけじゃない。犬猿道の他にも新心臓型
を要する拠点型があると。其れは既に十ヶ所以上存在していた。ワンダルーダは何処にも
所属しない遊撃軍者として銀河連合に関する事に詳しい。足にはかなりの自信があった
し、何よりも自慢の息子を育てる経験に繋がったと自慢していた。そんなワンダルーダで
さえも新心臓型の前では為す術もなかった。何とか生き残った物の、徐々に生活が
出来ない体に成って行くワンダルーダ。そんなワンダルーダの妻とワンダローは父の為
に一生懸命に成る。妻は父を支え続け、ワンダローは父が強い事を証明する為に力を
努めて行く。だが、其の度にワンダルーダは自らの虚しさを痛感。依り介護されるだけの
状態に成る。遂には妻は倒れ、帰らぬ生命と成った。残ったワンダローは母の分迄
ワンダルーダを支え、そして強く成って行った。其れから彼は仇を討つ為に、怒りの先に
ある強さを求めて五武将を引き受ける--』

 七月三日午前六時零分一秒。
 場所は藁小屋外。ワンダルーダの亡骸は燃え盛る藁小屋と共に焼かれてゆく。火事に成らないように藁小屋の周囲は事前に焼いた後。勿論、不完全性燃焼対策も取った後。
「父上は最後迄強くあって欲しかったー。だがー、最後の最後にかつての強い父ー上に戻ってくれたー。此れで母は安心してー父上を迎え入れるーだろう」
 ううう、泣けてきますね……相武様--昨の日からずっと泣き続けて目が充血気味のソレイユ。
「新心臓型於倒す似端ほん乃少し触れるだけ照良い攻撃於当てる支科ない……如何ゆう意味妥、其れ端?」
 要するにワンダルーダはもっと強く成って技を極めろって主張しているのではないか--強き道を今一理解出来ない相武はそう解釈するしかない。
(だが、此の種こそが新心臓型を倒す為に必要な事。僕達は遂に揃える事が出来たぞ!)
「だが、仇を討つーと言っても強く成る過程で僕は幾つーかの恐怖もー体験した。勝てない思いだーって幾らでもしたからーあの時の父上の気持ちを知る事も出来たー。あの心臓型ーは容易じゃなーい。指揮官型ーとか百獣型とは別方向に進んーだ強さだろう。だから相武様ー、あんたーの誘いに乗るしかない。協力ーして得らーれる強さとは何かをー僕は知ーりたい!」
「ああ、僕が其れを……ウグアアアアア!」相変わらず激痛は突然やって来る。「全く、ウグググ……いか、ん、だ、ぉ」
 そ、相武様あああ--相武は既に限界が訪れ、ソレイユの叫び声と同時に俯せに倒れて意識を暗闇に追いやられた!

























 --全く情けない程、強く成らないな。
(誰だ、僕を呼ぶ声は?)
 相武が気を失う中で誰かが彼を呼ぶ。
 --俺だよ、俺は死なないってザルノスケが言ってただろ?
(ああ、そうだったな。翔和か……ン、此の場合は何て呼べば良い? と呼べば良いか?)
 --うーん、正直に言うと此れは俺を想像する相武が映した翔和だ。だからって呼ぶのは正しいな。
(じゃあ、僕を強くして下さい!)
 --お前を強く? 言っておくが此処でお前に実戦的な稽古を付ける事は出来る。しかし、所詮は想像の産物でしかない。現実に戻ればお前は寝たきりの状態から始めるぞ。何せ想像では現実に於いて強くは慣れないのは常識だ。其れでもこんな実に成らない稽古を受けるのか?
(ああ、如何して翔和は強くいられたのかを知る為だよ……!)
 --はっきり言って誰もが最初から強い訳じゃない。そんなのは銀河連合だけだ。仮に強さを得ても常に其れは後付けだ。地同翔和だって後で上には上を思い知らされて強く成って行った。だが、其れでも奴は死ぬ迄自分は強く成る必要がない強さを得る生命とは思わなかったさ。其れが強さだ。其処にお前が辿り着くには現実で辛酸を舐められる以外に道がないぞ!
(辛酸を舐める……ところで辛酸って何だ?)
 --やっぱお前は強く成れないな。そんな事も知らんのか? 辛くて酸っぱい思いを舐めるって意味がどれ程、舌にきつくて痒いような思いか? 同じような意味じゃあ苦汁を舐めるってのがあるが苦い味を感じる思いは中々抜け切れないぜ!
(良くわからんが、良くわかった。だから僕を強くしてくれ。僕には翔和の仇を取りたいんだ。でないと僕の人生は、僕の人生の意味を見出す事なんて出来ないんだ。だから頼む、!)
 --わかった。但し、想像とはいえ絶する様な実戦稽古が始まる。其処で相武は俺を倒す事が出来たら此の夢から目を覚めるだろう。だが、倒す事が出来ない状態が続いたらお前の人生は終わりを迎える。現実の時間は呆気なく短いからな。其れでも俺の稽古を受けるのか?
(ああ、僕が受け続けた激痛に比べたら軽い物だぞ!)
 --良いだろう、存分に付いて来い!
 こうして相武はと呼ばれる想像上の翔和と激しい稽古を受けるのだった!

(何度も想像上のは僕の命を落とすような攻撃をし続ける。最初は動きを読むのが大変だった。苛烈で余りにも理が尽きかねない攻撃の数々に動きを読むのが辛い。だが、想像上の僕は幾らでも強く成れる物があった。だからやれば想像上のだって動きが遅く成る。そう思って遊んでもいたな。だが、途中で其れではいけないと考えた。翔和は最後迄強い存在でないといけない。そんな思いが最後に僕を心の中で強くし--)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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