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一兆年の夜 第十八話 鬼ヶ島を行く(六)

 午後十二時一分一秒。
 五名がそれぞれ異なる時間で昼食を終えた頃、ようやく鬼ヶ島債に西岸部に辿り
着く。
「ここんがあ鬼族だけが住むんとう言われえまんす鬼ヶ島。滞在期間にんつういて
はそこんで尻餅しいてんおられんまあす鬼の方にん聞いてえみんますね」
 船頭は小舟から下りると、蝸牛かたつむり族が前に進む速度よりも遅く走った!
「待ーつ方はー辛いとー思いま--」
「アラ太のあんちゃんは余計っなことを言うっべきじゃなっいぜ!」
「ああ言ーえばこーう言う!」
「口を! 閉じろ二名とも!」
「ようやく辿り着いたぞ、あの爺さん」
「あ、んの--」
 船頭が鬼と思わしき後ろ姿の者に話しかけた瞬間--彼の身体は四散した!
「「「「な!」」」」
 四名はあまりの光景を捉える--今にも目玉が飛び出そうになった!
「お爺さんーが、死ーんだ?」
「お、おい! あ、あれを! 見ろ!」
 四散させた者の身体には八つくらい長包丁と融合した手が飛び出す!
「ま、まっさか!」
「こ、こ、これはし、し、知ってるぞ!」
 振り返るとそこには鬼と蜘蛛、そして長包丁が組み合わさった銀河連合!
(あ、あ、あーり、え、なー、な、ないー! もー、物とー生命がー!
 こ、こーう、交尾ー、な、な、なてー!)
「い、今すぐここから出るんだ!
 今の俺達は武器を持ってない!」
 棟一は三名に号令すると後ろ宙返りしながら小舟に乗った!
「そ、そう! だな! 俺は飛べるから! 良いけど!
 お前らはさっさと! の、乗れ!」
「筏の使い方はわかっら--」
「そーんなのは気ー合いでー慣らそーう!」
 三名は棟一に続けるように飛び乗った!
 そして--
「俺とウキ麻呂殿で筏を使わずに漕ぐ!
 アラ太殿とシュギ朗殿は筏で小舟に寄りつく銀河連合を払いのけて欲しい!」
「え? で、でっもどうやって漕っぐの!」
「手をこうして前から後ろに払うように漕ぐのだ!
 勢いは筏ほどでないにしろ波に乗ればすぐに何とかなるはずだ!」
「わ、わかった!」
 棟一とウキ麻呂は左右に分かれて言われた通りの動作で漕ぐ--棟一は右側
から右手で、ウキ麻呂は左側から左で一連の動作を繰り返す!
「こ、こっちに! く、く! 来る!」
「ぼ、僕達ーは筏ーで銀河連ー合を払わーないとー!」
 アラ太は尻部分を咥えながら半回転で攻撃--だが、躱された!
「躱された!
 だが、もう船は波に乗った!」
 始めは緩く、そして物が落下するように小舟は後ろ側に流れてゆく!
「まさか! 海の神々は! 俺達を助ける! のか!」
「どのみっちおいら達は助かっるんだ!」
「これっ。うわー! 波ーが! 揺れるー!」
「しっかり掴まれ! 鬼ヶ島は聞いた話では月に一度は津波に遭う地!
 今日というのはその日かも知れない!」
 波に揺らされながらも小舟は鬼ヶ島を離れてゆく--誰もがそう思っていた!
 しかし--
「あ? れ? だんだーん鬼ヶ島にー戻って……ってーうわあーあ!」
 小舟は運に恵まれなかったのか、津波に乗って鬼ヶ島へと向かう!
「神々はおいら達っに更なっる試練を与えるのっか!」
「俺は! 飛べる! だが、この風は! 俺を逃がしは! しないぞ!」
「うわーあああー! こー、このまーまではーああ!」
「銀河連合もろとも津波は--」
 津波は岸部に侵入--勢いで小舟は宙を舞う!
(ぼ、僕はー! 僕ーは宙をー、舞ーう! し、死ーぬの?
 答えをー出さーないまーま? どーうなる? どうすれ--)
 アラ太は思考中に島で五番目に大きい岩に激突--そのまま眠りに誘われた!

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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