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一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(二)

 午前十一時五十六分十八秒。
 銀河連合の一体が姿を現す時、戦いは始まる。新たに生まれ変わった楠木傭兵団は旧来の傭兵団とは異なり、援軍に頼らない。かと言って援軍要請しない訳ではない。する前から根回しをして幾らでも保険を掛ける。結団五の年とは根回しをするだけの長い年月を経る物である。
 其れでも旧来の傭兵団同様に北海を奪還するには其処はやはり一万規模では難しいのも事実--ヒラメ来は次のように考える。
(最初に出会ったのが小隊規模だッテ。其処はな、其処はな、別に良いんだット。だが、だがなあ、そいつらが俺達を包囲するような囮ならば話は別だッテ。そうゆうのは俺を含む中隊長以上の幹部は知っていたんだッテ。だから後方から援護する役割の第四群から第六郡に周囲一帯を観察させる訳だよなット。包囲されるのを防ぐ為にだッテ。だがまあ、だがまあ中隊長位の俺は第一郡に所属するが故に郡長である齢二十九にして九日目に成る応神秋刀魚族のゴデンノヅチサンマジロウで兄貴の敵討ちを死亡する事に燃える俺の後輩なんだッテ。簡単に嵌る様な奴ではないッチ。でも、でも--)
「先輩、少し宜しいですか?」
「何だよ、後ろから指揮して落ち着いているって時によ」
「我々ゴデンノヅチ群は此の侭、拠点型への突入を図ります。其処で人生の先輩である平ヒラメ来の大胆な提案を享受しに参りました」
「サンマジロウ、一々俺に意見を求めるのは良くないぞ」
「ですが、創設員を差し置いて此処迄出世してしまった罪を償う為に--」
 其れは罪ではなく、誇りだ--ヒラメ来は訂正を促す。
「ですが、先輩」
「ですがも何もない。俺は余り多くの団員を監督するのは苦鰭だ。だから中隊長よりも先は断っている。其の代わり、お前には色々と便宜を図って群長に就任させた。然も俺が戦いやすいように先頭群を率いるという重要な位置に、な!」
「は、はい!」
「まあ、提案と言っても先ずは俺が第一大隊所属である事だから大隊長を飛び越えるのは止してくれないか?」
「如何してですか?」
「命令系統の乱れが発生する。だから群長は直接第一大隊長に頼み、其処から第一中隊長である俺に打診すれば良いじゃないか」
「……少し表現おかしいかなと思いますが」文法上の致し方ない部分を気にしながらもサンマジロウは忠告を聞き入った。「わかりました。では直ぐに第一大隊長のアンコナ・アエンコに命じて来ます!」
「お前にとっては一言も二言も鰓表現する困った雌だが、命令系統の乱れを防ぐ為にも頼んだぞ」
 そうして群長サンマジロウは元の配置に戻る。其れから正午を直ぐ過ぎた頃に齢三十三にして十の月と六日目に成るプトレ鮟鱇族の女性にして第一郡第一大隊長アンコナ・アエンコがヒラメ来の所迄駆け付ける。
「全く私に労働させる気?」
「そうゆう体たらくだから群長殿は俺の所に相談しに来るんだろうが」
「まあ良いわ。其れよりも良い案考えた?」
 其れは十五の分経過した後迄待て--突然、相談に来られた為に頭を回転させるには時間を要するヒラメ来だった。
(俺は回りくどいやり方はな、回りくどいやり方は好きじゃないッテ。だからやる事は単純且つ簡潔に--)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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