一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん(七)

 午後七時零分七秒。
 楠木傭兵団は遂に七名だけに成った。そして、七名が現在いる地点こそ、大樹型の最奥。
(心臓型は既に倒シタ。此の侭、崩壊スルノモ良いな。だが、俺達は勝利出来ナイ。何故ナラ心臓型だけが大樹型の全てじゃない。脳型と呼バレル俺達同様に考えや閃きを齎す機能の銀河連合を倒さなければ意味がない。ダガ、俺達は最早身動きも取れない。大樹型に入った時点で泳げる範囲は限定され、こうして鰭を動かしてもがくしか出来ナイ。俺が先陣を切って更には満身創痍のブリ郎と第一及び三小隊の生き残りに助けられる形で楠木ホエール成とホエール季は自らを切り開イタ。水上に聳えるあの心臓型を倒シテヤッタ。そして……命は朽ちようとしていた!)
「お前達、今迄良くやった」此処から最後のエラ会話が始まる。「だが、結果は伴わなかった」
「構いません、団長。自分達の肉体は尽きても魂は誰かに受け継がれてゆきます!」
 ああ、其れなら自分には心当たりがあります--齢三十六にして九日目に成る第一小隊第一分隊長を務めるキュプロひらめ族の老年は語る。
「平ヒラメ意、そうゆうのは先に言えよ!」
「何時も瞬間を逃しましてね。気が付けば死ぬのがこんなに遅く成りました」
「呑気で居られないな。後三の分の後位か? 俺と兄者を含める七名が銀河連合に飛び掛かられるもんだ」
「其の前に我々は此の肉体を捨てて新たなる肉体に転じて移動しましょう!」
「そうだぜ、想念の海……確か夢宇宙の奴が俺達を迎える前にいっそ再び現世で再度挑戦するのも良いかも知れない」
「だがな、お前達。其れは生きる上で苦痛が伴う。一体どれだけ生まれ変わっておきたいか尋ねる」
「今生きている数ですかな?」
「七回か? 今から一回は生まれ変わる番か!」
「七度こんな状況下に成ろうとも楠木傭兵団は永遠に消える事はありません!」
「そうだそうだ、我々は七回生まれ変わろうとも絶対に今の状況を打破してやるぞ!」
「兄者……如何やらそろそろみたいですな」
「後一の分を切ったか。銀河連合が俺達を食べに行くときの苦しみと来たら……想像したくない。やるぞ、季」
「ああ、俺達生命に備わった単純な自らの決意だな。だが、結構痛いんじゃないか?」
「でも話に依ると一瞬で意識が消えるらしいって」
「試した事ある奴は臨死体験者か? 怖い話だな」
「其れが俺達の選んだ道だ。では……来世で又会おう!」

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十三年八月四十五日午後七時七分七秒。

 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん 完

 第百十九話 日は又、昇る に続く……

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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