一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望の為に報いん(二)

 午後八時五十六分四十一秒。
(二百名が先の戦いで百九十八名に成ったカ。亡くなったのは第四小隊所属で齢二十一にして六の月と八日目に成る菅原鮭族の青年で名前を菅原サケ造と呼んだカナ? 故郷に恋者ヲ残して子作りも果たせぬまま死んでしまったか。もう一名は第三小隊所属で齢十九にして十八日目に成る応神秋刀魚さんま族の少年であるゴデンノヅチサンマロウと呼んだカ? 故郷で暮らすおっかさんを養わせる為に憧れだった俺の傭兵団に入団シタ新者。若き命は直ぐ白骨に朽ちてシマウ。年寄りから先に死ぬ因果とは一体何なのか聞キタイ位だ。ダガ、俺はそうゆう因果を好まない。出来れば死ぬのではなく、生まれ変わると表現すればドレダケノ死に報いる事が出来るのか?
 其れよりも俺達が如何してアリスティッポス大陸にある北海で活動するノカ? 其れは別に稼ぎが欲しくてやっているのデハナイ。未だに銀河連合が奪って来た領海を取り戻す為ダ。領土は良い、地上及び空中種族の連携が取れるのダカラ。だが、領海は未だに銀河連合にやられっぱなしダ。シャーク傭兵団が総力を挙ゲテモ此れだけの成果しか得られない。温暖な領海だと水中種族は変温ノ両生種属と連携は取れよう。けれども、極限の寒冷では俺達本場の水中種族でないと環境慣れも出来ナイ。実際、俺達は北海に来る前に西海ニテ十二度もの演習を行った。銀河連合トノ戦闘に備えるのもあるが、登山家が高地慣れスルヨウニ俺達水中種族は極限の寒冷を前にして寒さに体を慣らさないと本番では氷漬けに成るのが目に見える。其れ位に体を慣らすのと慣らさないのとでは普段から筋肉鍛錬する生命としない生命位に大違いダ。しない場合は筋肉が痛ムノハ当たり前の事だ。
 サテ、そんな中で俺達は到着した。北海を我が物顔で居る銀河連合を全て追い払う為ニ。其れだけじゃない。北海を領海にスレバ今後の真古天神武の制作を円滑に進める事が可能。其れを策定する者を入れて俺達は小隊長以上の会議を始メル!)
「北海はかなり広大だ」此処からエラ会話で進行する。「途轍もなく強い銀河連合が氷の中に潜んでいるかも知れないぞ!」
「其れ寒くないか、兄者?」
 寒いのはホエール季君だけでしょ--齢二十九にして一の月に成ったばかりの武内鯨族の女性にして第三小隊長を務めるホエーラ二十三代は恋者でもあるホエール季を揶揄う。
「ホエーラの姉さんは相変わらずっすね」
 そうゆうお前はもう少し危機感を抱かないか--齢二十八にして八日目に成る雄略鯛族の青年にして第四小隊長を務める常識者のタイン五世は利き鰭である左を頭の上に乗せられるように頭を抱える。
「まあまあ、タインちゃんったら。こうゆう纏まりのない所も楠木傭兵団の良い点よ」
 だが、其れだけでは今後の銀河連合との戦いに勝利するのは難しいだろう--参謀を務める藤原ブリ郎は黒と白が交差する髭を右鰭で弄りながら警告する。
「百九十八名に成った事に危機感を露わにするだろう、爺さん?」
「銀河連合は其の百の倍数はあると踏まえると二名の命は掛け替えがない」
「爺さんも兄者も考え過ぎだ。俺達の真実の戦いにはシャーク傭兵団だって--」
 其れは期待出来ませんよ、皆さん--齢二十一にして二十三日目に成る六影翻車魚まんぼう族の青年にして偵察長を務める幹部最年少の空藤からとうマンボ助は救援が来ない事を伝える!
「何だと、そんな筈があるか!」
「いえ、本当なのです……副団長殿。シャーク傭兵団は北海を奪還する意味を見出せないとして援軍を送るのを先延ばしした模様なのです」
「経済力が困窮しているのか、今のシャーク傭兵団アリスティッポス支部は!」
「如何してですかっす」
「戦いはお金の掛かる物よ。全くお金の問題じゃないでしょう!」
「其れは希望論ですな、マグロコ。生命は如何しても目先に囚われやすいからな」
「此れは今度こそ、って奴?」
 全くどいつもこいつも玉々が無いな--ホエール季は巨大な泡を吹かす以外に当たり散らす事が出来ない。
「……仕方ない。俺達は独自に北海に潜む大群と渡り合う……例え何名が氷の海に眠ろうとも!」

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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