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一兆年の夜 第百十三話 時間旅行 時間旅行者太間ガン流豆の終着(十)

 不明。
 場所は真古天神武藤原大陸大中臣地方迷宮の洞窟。
 シーンと走り込みをする時にガン流豆は三位一体型の襲撃を受けた。間一髪で時間旅行が発生し、難を逃れた。そしてガン流豆は最初に訪れた時代へと転移した。
 其処は暗闇で一の時も目を慣らす為にガン流豆は身動き取らずに様子を確認する。銀河連合は付近に居ない。其れと同様に一般生命も付近に居ない。けれども、安全を確認する為に暫くは動かなかった。
(シーンハ多分、退場ダロウ。ジカンリョコウの齎す影響はどれ程かは俺でもわからない事がオオイ。ダガ、俺が時間旅行出来たのは俺の開発した時間旅行機の力だけデハナイ。モシカスルト銀河連合の他にも俺が影響を及ぼしているのかもシレナイ。
 リロンガ成立しないようで成立するように俺が跳ぶ際にもう一名の俺がやって来る時に限って時間旅行が成立するのかもシレナイ。
 コウモ何度も時間旅行した各時代に再度も跳んで来るのは偶然ではスマサレナイ。ソシテ始まりの時間旅行の地だろう、ココハ!)
 ガン流豆は目を慣らす内に先程迄の悲観的な姿勢は鳴りを潜めていた。覚悟を決めたのか、其れとも悟ったのか? 其れ等二つの何方かはガン流豆の思う事では判断の付けようがない。だが、あるとすれば齢十七にして八の月にして九日目に成るとある人族の少年が九の年ぶりに再会を果たした事だろう。
「あんたは……太間ガン流豆さんだったな?」
「ソウユウお前は……レット・テンタウ君カ?」
 其れからおよそ一の年もの月日が流れる……


 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月二十日午後七時十一分四秒。

 場所は真古天神武東物部大陸ピタゴラス地方矛盾山標高成人体型百六十七密林地帯太間ガン流豆研究所一階居間室。
 一度、ガン流豆は倒れて二の時も居間室にある長方形の椅子掛けに背凭れする。既に肉体は限界に近付きつつある。其れでもガン流豆は最後の力を振り絞って時間旅行の結末を語り始める。
 --無理は為さらないで下さい、太間ガン流豆さん。
「ソレハデキナイナ。ワシノ死ぬときはわしがキメル」
 --其れでも私達は其処までして貴方に真実の冒険を聞き出したい訳ではありません。
「アアソウカ……ソウダヨナア。ヨワイ二十七にして八の月と八日目に成る六影人族のヴェルースト・ボルティーニサン?」
「名前を出したという事は即ち私が如何ゆう関係でガン流豆さんに取材をしたのかを察したのですよね?」
「シュザイヲ依頼したのは……サチカダロ?」
「サチカ・テッタリート……そう名乗る雌からお願いされましたね」
「テッタリート……やはり彼女は天同家に通じる一族ダッタノカ!」
「サチカ・テッタリートは少し異なるかも知れない……けれどもそうゆう話は後にしよう」
「ソウダナ。わしの命が尽きようとしている時ダカラナ。ソロソロ終わりの話にハイル。ソレハ予言の日が訪れた時ダナ。アレハ思い出したくもないコウケイダ。ジカンリョコウで最も悔いてしまうコウケイ。アレが此の世の終わりだと思い出す度にあんな夢はもう御免だって思うように成ったな……きっと其れがわしの命が尽きようとする真実かもシレナイナ。ソノ人族の少年と再会してから一の年以上もわしは言葉遣いと共に真古天神武菅原地方に於ける重要頭脳労働者としてハタライタナ。イマデハ彼だけでなく、親友の……名前はもう思い出せないが、彼からも頼られる存在とナッタ。
 ダガ、アルトキ。アイツハアラワレタ。ソウ--」


 不明。
 場所は真古天神武藤原大陸大中臣地方。迷宮基地地上部。
 既にかつての頭脳労働者である天同躯央くおうの提示した一つである迷宮の洞窟を中心とした前線基地化は既に完了した後。其れを加速させたのが齢三十九にして三の月と十一日目に成る太間ガン流豆。彼の時間旅行機の開発経験は前線基地化を齎す事に。
(ダガわしだけの功績デハナイ。ライデンがわしにあそこ迄頼み込まなければ僅か一の年程度であんなに出来上がらない物ダ。マア正確には既に周りの前線基地化は済んだも同然の様に舗装サレテイタ。ワシハ其れに乗っかって富んだ発想を提示したに過ぎないガネ)
 そう謙遜するガン流豆の元に齢十九にして一の月と十五日目に成るレットはやって来る。彼は左腰に神武包丁に良く似た包丁を引っ提げて何時でも戦う準備をしていた。其れを尋ねるガン流豆。
「ああ、俺様は何時如何なる時でも戦いを忘れない為だ。だってそうだろ、ガン流豆?」
「ナニガダ?」
「お前も時間旅行機とやらを既に作っているのだろう?」
「イヤ、もうわしはああゆうのはオコトワリダ」
 そうか--残念そうなレットだった。
(レットの気持ちも少しワカル。ダガ、わしはもう時間旅行で元の時代に戻る事をアキラメタ。ソウスレバサチカのような事態にも成らないし、ガン菜のような悲劇も味わう事はナイ。ソウスレバ……ソウスレバ?
 ナンダ、空が……何処を見渡しても、一面黒くオオッテイル。キョウハ……今日はまだゴゼンジュウジゴジュウナナフン!
 マサカ……予言の日はもう既に訪れているというノカ!)
「空が黒い……参ったな、此れは」レットは呑気なようで意外と大事な事を口にする。「直ぐに地下へ潜るぞ、ガン流豆!」
 アア、其れしか道は……ナイ--天同躯央が提示した地下基地化とは即ち、予言の日が訪れようとも収まる迄基地の中で忍び過ごせば……何時か必ず穢れた大地を蘇られせる為にあった。
 其れからガン流豆とレットは迷宮基地地下を目指してゆく。其れは長い道中。終わりのない地下への道。既に何千名も入った後。光のない世界が続きかねない地下世界は薄暗い。だが、其れを選んだのは二名と同じく耐えれば何れは穢れた大地を浄化するべく地上に出て塩を撒いてゆく。そうして真古式神武跡に残った生命は生き残って来た。
 そんな二名の前に……三位一体型は立ちはだかる。其れは決して見る事のない銀河連合。最後の最後にガン流豆は下半身が緩んでしまい、尿どころかある物を噴き出す事態に!
(ホンノウが恐怖スル。ワシハ、わしは絶対に此奴を恐怖せずにイラレナイ!
 ドウシテ基地地下に此奴がイルンダ。イクラ何でもわしは、ワシハ!)
「其のままで良い、ガン流豆。今から俺様は」既に両眼を赤く輝かせて鞘から包丁を抜くレット。「此の不思議な銀河連合を倒す!」
「ナニヲイウンダ」ガン流豆は三位一体型の危険性を訴える。「アレハ此の時代の銀河連合ではない……死んでしまうぞ、レット!」
 俺様が死ぬ……いいや、俺様は死なん--其れは一瞬の出来事……レットが三位一体型の間合いに入る程!
 だが、三位一体型が読めない訳ではない。前足を動かす振りをして腹部にある獅子型の右前足でレットの両拳を抉るように振舞う。其れは一瞬。余りにも目では追えない速度で繰り出された一瞬--反応速度では追い付けない段階の話!
 だが勝ったのは……「言った筈だ、俺様は死なん!」首を刎ねたレット--既に目では追えない速度に気付き、僅か迄引き付けてから包丁を振るった--既にレットの武力は先の先を読み取る段階に到達していた!
(アノ三位一体型が一瞬にして首を刎ねられるナンテ!
 レットは其処まで強かったのか……此の年にして既に理論上でしか成立しない話を現実の物にするナンテ!
 ソレニクラベテワシハ。ワシハ理論が空論だと思って結局、時間旅行を諦めてしまったのか……何と情けない--)
 だが、思考は其処で止まる。空を覆う銀河連合の厚みは……やはり理論を越えて基地地下迄押し潰さんと喰い込んでゆく!
「な……銀河連合が、ガン流豆ウウウ!」
「エ、ギンガレンゴウ」ガン流豆がレットの声に反応して後ろを振り返ると其れは逃れられないかのように瓦礫ごとガン流豆を襲う。「ウ、ウワアアアアアア!」
 そして--

































 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月十一日午後十一時四十七分五十三秒。

 場所は真古天神武東物部大陸ピタゴラス地方矛盾山標高成人体型百六十七密林地帯太間ガン流豆研究所地下一階実験室。
 ガン流豆は良くない夢から目覚めるように片目を開いた--其れは御飯が炊くよりも短い夢の中の出来事のようにガン流豆を元の時代に戻していた!
(ユメダト。ソンナハズハナイ。コウシテ左の視野が無くなっている上に右翼は御覧の通り、感覚が全くナイ!
 アレハ……いや、モウイイ。ジュウブン時間旅行をシタノダ。ソウカ……そう思ったら何時からわしは時間旅行を目指すようにナッタ? オサナイコロにサチカと出会わなければわしは……はあ、モウジュウブンダ。
 ソロソロ片付けないとイケナイナ!)
 ガン流豆が時間旅行を始めたのは齢二十九の時。其れからたった一炊にも満たない中で十の年も年を摂った。大事な物を複数無くしながら彼は元の時代へと戻って来た。其れだけではない。
(ナニモカモガ疲れたよ……ガンナ。ワシハもう此れから生きようという気もオキナイ。イッソ、わしが死んだら研究所ごと肉体を火葬しよう……ソウスレバ。ソウスレバ銀河連合に時間旅行を使われる事も、ナイダロウ!)
 そして一の週より後にサチカ・テッタリートの要請でやって来たヴェルーストが来る迄、ガン流豆は火葬の準備を着々と進めて行く……

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月二十日午後十時零分一秒。

 第百十三話 時間旅行 時間旅行者太間ガン流豆の終着 完

 第百十四話 初めてのお使い に続く……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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