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一兆年の夜 第百十三話 時間旅行 時間旅行者太間ガン流豆の終着(八)

 午前八時十一分四十四秒。
 場所は標高成人体型四十八東北側太間家木造自宅内。
 ガン流豆は漸く重い口を開き、妻ガン菜に事情を話した。本来ならば一の日以上は掛かるのではないかと想定されたガン流豆の心配は要らぬ物と成った。既にガン菜はガン流豆の思う事を節々から感じ取っていた。だが、彼女がガン流豆がどんな時代の生命であっても夫の行く先を阻む事はしないつもりで告白を受け入れた後。既に永遠の別れも覚悟していた。
「オレハイクゾ。ソシタラもう二度と此処に戻って来ないノダゾ!」
「ダイジョウブデス。ガンルズサンと結ばれたのはずっと居て欲しいと決めたからではアリマセン。アナタガどんな道を進もうとも妻は幾らでも帰る場所を作る為デス。タトエどんな姿にナッテモ!」
 ソウカ……スマナイ--ガン菜の包容に気付かない己に頭を下げるガン流豆。
 其れからガン流豆は敢えて……「デハイッテキマス」と出発の言葉で別れを告げて尻尾を見せて出立する。
「イッテラッシャイ、私達は何時でも貴方の帰りをお待ちシマス」

 午前十一時二十四分十九秒。
 場所は標高成人体型三東側。
 其処にサチカはある物を完成させていた。
「コレハ、ジカンリョコウキ!」
「はい、作業工程をあたしに覚えさせて僕が作業を行い、私があたしと話し合って完成させました」
 マッタクどんな時代に成ったのだ、サチカのジダイハ--何を話しているのかわからなく成りそうだったガン流豆。
 だが、どれだけ模倣しても模倣者は模倣する側の個迄は模倣が出来ない。ガン流豆は直ぐに穴を見付けて一から作業し直し始める。
「模倣したけど、やっぱり太間さんの側からすれば何か穴があったのですね」
「アタリマエダ。ミタマンマで作る事が例え出来ても芯迄は理解デキナイ。タトエどれだけ優れた才能を持とうとも、ナ!」
「手伝おうか?」
 イヤ、ほんの少し羽を加えるダケダ--解き分けて五の分と三十八の秒、作り直して十八の分と五十一の秒の後に完成する時間旅行機。
(サア、起動をハジメヨウ。ソシテ今度こそ俺は、元の時代にモドルンダ!)
 ガン流豆は起動。其処に銀河連合も居なければ余計な関係者も居ない。だが、前者は時間旅行に関係する要素の一つ。居なければ無事に起動出来ないのではないか? 今迄の仮説が正しければ?
 だが、何事もなく時間旅行機を中心に光が広がり--

 ICイマジナリーセンチュリー二百六十年十二月六十五日午前二時一分十三秒。

 場所は矛盾山頂上。
 ガン流豆とサチカは其処へ落下する。幸い、サチカがガン流豆の下に落下する事で彼女が特殊な着地方法を用いての頑丈な地面の上でも強打を避けた。
(リョウアシで着地ナンテ。コウドセイジンタイケイは既に十以上あったのに……普通だったら粉砕骨折もサケラレナイゾ!)
 驚きつつもガン流豆はサチカの上から降りる。そして平然とはしていられない筈のサチカは何事もなく、屈伸したり歩いたりしてみせる。其処には僅かにマルコに取って見せたアマテラス文字とは異なる数字が浮き出ているようにも見える。
「ああ、龍道についてですか?」
「リュウドウ?」
「其れは別に私達の時代ではない貴方達の遠い明日にて可能と成る技術デス」
 ソウゾウガツカナイ--明日の時代は一体どれだけの技術体系なのか考え付かないのも理がない訳ではないガン流豆だった。
 だが、二名が滞在するのも束の間だった。火口より銀河連合が顔を出した!
「ナ、ナンダ」振り向くとガン流豆は其れを見てこう呟く。「コ、コンゴウガタ?」
「いや……あれって、サーチ兄さんを!」だが、サチカは其れを混合型と呼ばない。「まさか……三位一体型なの!」
 三位一体型と呼ばれる見た目は獅子型だが、手足は羊型、尻尾は蛇型を併せ持つ継ぎ接ぎの銀河連合。其れは手足を動かさずに首だけを蛇型の様に長く動かした!
「オ、オレの方に……ウワアアアア--」

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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