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一兆年の夜 第百十三話 時間旅行 時間旅行者太間ガン流豆の終着(七)

 ICイマジナリーセンチュリー二百五十六年六月十日午前六時十一分二十四秒。

 場所は真古天神武東物部大陸ピタゴラス地方旧タレス山標高成人体型四十八東北側。
 其処で齢三十六にして二の月と十八日目に成るガン流豆は其処で家庭を持っていた。最初の内は時間旅行機への開発に熱意を持っていた。だが、必要以上に外に出ずに内側で部品集めに邁進する内にある出会いを果たした。齢二十四にして八の月と八日目に成る物部雁族の女性にして旧姓物部ガン菜と一緒に暮らす事と成った。二名共山暮らしを熱望する余り、外に出る事を諦める。そしてガン流豆の方は齢一にして十日目に成る第一子ガン郎とガン菜の卵から孵化予定の三名の赤子を抱える一家の大黒柱と成った。
(オレハ時間旅行をアキラメナイ。ケレドモ此れは良いノカ? オレハ時間旅行する内にガン菜と出会い、そして平凡な暮らしを求めてシマッタ。トーヨルにマルコと続いて死んだのが原因か、其れともあの時に俺自身の中に銀河連合が入り込んで……一度死んだ身として此の幻とは思えない幻を掴むノカ?)
 ガン流豆は自分でも良くわからない状況に遭う。其の整理に二の年掛ける。だが、時の流れに身を任せても其の結論に結び付かない。そうしてガン流豆は時間旅行機の開発を考え始める。しかし、其の事を妻であるガン菜に話すべきか悩む。其の結果、今日も明くる日も、そして一の月も二の月も後回ししてゆく。
 事態が好転するのは其れから半の年より後……そう、彼女が姿を現す時に!

 七月七十日午前五時一分四十四秒。
 早朝にしてまだ寝付く時間帯。静かに暮らす彼等の元に齢六十三に成ったばかりのサチカが齢三十六にして八の月と十四日目に成るガン流豆の元を尋ねる。
「アンタハ……何のヨウダ?」
「太間ガン流豆さんですね?」
「アア、ソウダ。ダガもう--」
 いいえ、話があります……付いて来て下さい--ガン流豆の左翼を引っ張ってニャ朗とチュウ兵衛が眺めたというあの展望迄連れて行くサチカ。

 午前五時二十八分五十三秒。
 場所は標高成人体型五十付近東北側展望。
 其処は僅かに矛盾山は見えるかも知れない。だが、此処から矛盾山へ向かうには余りにも遠回りに成る。ニャ朗が鬼ヶ島へと進路を向ける為の方角。矛盾山への陸路には向かない。そんな場所で二名は此れまでの敬意を説明する。
 サチカは時間旅行した際にある者と共闘し、本来存在しない銀河連合五体と交戦。サチカにとっては思い出したくない思い出の一つとして数えられる事と成る。其の後、件の者からガン流豆に関する情報を知って昨の日が終わる寸前の時間帯より山を登り此処迄辿り着いた。
「ソレで如何するのだ、サチカ?」
「此の場所は何か知っている?」
「イヤ如何するかをキイテイル。バショガ如何なのかは聞いてイナイゾ!」
「御免、僕達は如何しても此の場所が不思議と血が騒ぐのよ」
「メガ輝く……ではないノカ?」
 統合者の眼は……あくまで私達を結ぶだけであって血の流れを早める物ではない--とサチカは答える。
(ソウイエバ後に田中チュウ兵衛が述懐シテイタナ。アノデキゴトノ中で信じられない力を解放したある何かにタスケラレタッテ。モシカシタラ其れもサチカの一族と関係する生命かもシレナイナ。
 ダガ何でも其れで解決して良いノカ? ナンカ……あ、イケナイ!)
 そう考えている時にガン流豆は家の者に何か言うのを思い出し、声も掛けずに急いで左翼をはためかせて急行する。其の様子を見て……「家族を持つ事は時間旅行に於いては影響しないのは如何してでしょう?」と呟きつつも後を追うサチカだった。

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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