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一兆年の夜 第百十一話 時間旅行 証明者アントルー・ワームドの証明(考)

『--申し訳ない。次々と用事ばかりを忘れてしまって。太間ガン流豆はとんでもない
其れにしても大した物だと思った事を先に述べよう。
 太間ガン流豆の事だ。彼は自然数の最終定理を何度も読み返してある方法を用いれば
重大な矛と盾を埋め合わせられるのではないかと唱えた。其れについては驚く事である。
いや、既に其の事は僕自身が十分に承知してある事。僕達数学者の事ではない。一介の
物理学者である太間ガン流豆が僕の論文を見て其処に気付いたという事。更に感心
するのは彼自身が此の論文は一から証明し直しても十分に間に合うという事を僕に
告げた事だろう。
 僕は半ば諦め既に諦めの境地に立たされていた。ルケラオス山羊族の
エリフィル・ギルンヴァと蘇我羊族の蘇我シップ範が考案したの名前を冠した足掛かりで
自然数の最終定理は証明した。だが、其れ等を以てしてもある一部の穴は僕を苦しめた。
太間ガン流豆と出会う迄、僕は望みが絶えた状態で居た。何をやっても全く穴が
埋まらない。エリフィルがシップ範の方法を元にして作り上げた数学的な方法が最終的
な意味で通用しなく成ると知ればもう御足上げだ。
 そんな中で太間ガン流豆と出会った。彼は僕の論文を読んで最初こそ完璧であると
誉めてくれた。そして彼は論文の穴を見付ける物の、ある方法を用いれば可能だと教えて
くれた。彼曰く何処かで何かを用いた方法を知っていると口にしてくれた。お陰で僕は
再び立ち上がった。
 立ち上がるのは良いが、ギルンヴァ・シップ範の数法以外の方法で足掛かりをするのは
余りにも無茶な話だ。前に僕は物部象族の物部ゾウ吉の、待て、ちょっと待てよ。そう
書けば昔、ゾウ吉の足掛かりを使用して自然数の最終定理を完全証明を試みた事が
在ったな。あれを用いればターニヤ・シーム予想のある部分を証明して証明出来ると当初
はそう考えていた。だが、使用してみると思った程の効果を発揮せずに念を断つしか
なかった。其れから僕はギルンヴァ・シップ範の数法に行き着く事と成り、其れから

 そうだ。日記を記している中で僕の中で何が閃くのを感じた。最初の証明で指摘
された穴。其の穴が引き起こした僕の体内から飛び散る複数の数字、数式、専門用語
の数々。其れ等が今に成って僕の体内に吸い込まれるような此の感覚は。スチューブ博士
の唱えた黒穴をまるで僕が引き起こすかのように飛び散った数々の数学用語が全て僕の
中に吸い込まれる。其れからスチューブ博士が提唱するように数多の数学用語がそうだ
ゾウ吉理論もギルンヴァ・シップ範の数法だって時には互いを補う関係にい合えば
自然数の最終定理を証明するのに必要なターニヤ・シーム予想の解明に繋がる。
 こうして僕は朽ちていた筈の心に火が、灯る。一旦、日記を止めて--』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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