FC2ブログ

一兆年の夜 第百十一話 時間旅行 証明者アントルー・ワームドの証明(参)

『--太間ガン流豆に紹介した自然数の最終定理。あれは確かに証明を発表した。だが、
完全に証明が認められた物ではない。此れは別に自然数の最終定理が初めてではない。
どんな難題も一度証明したと発表しても一の年以上も掛けて入念な審査を行って始めて
証明したか如何かを確認出来る。同時に言えば少しでも穴があれば証明者は其の穴を
埋め合わせる使命を帯びる。其れが果たせないのなら証明した事には成らない。
 いや、違うな。今の僕は言わば仮証明の状態にある。つまり証明を発表してもまだ
残った課題を処理するのにまで完全証明とは呼べない。若しも証明が出来なければ
会見を開いて頭を下げるしかない。其れだけ位に数学の難題はそう簡単に解ける物
ではない。
 そうゆう事で今の僕は仮証明の状態にあり、然も日が迫る毎に追い詰められる。
太間ガン流豆がやって来た事で少し気を紛らわせる状態ではある。気を紛らわせる程度
で根本的な解決には成らない。時間稼ぎも後少し。今こうして日記を記している時刻は
凡そ九時二十三分。時計は三度見た。確認した。太間ガン流豆が来てからどれ位が経つ
のか? 今で三の日が経つ。彼が来たのは一の日の目の深夜。深い夜。彼に質問攻め
掛けたのが仕掛けたのが二の日の目の昼頃。証明した論文を見せたのが同日の夜。
夜食を平らげた後。
 では自然数の最終定理に用いられるのは何か。細かい部分まで紹介すると読者が此れ
を読んだ時に混乱を招くと思う。依って簡単に流れだけを紹介しよう。最初に誰かが此れ
を証明しようと挑戦。彼の甘美の公式を発明したレオーネ・オーランドも此れに挑戦
した。結果は完全なる証明に至らないまでも種は三についての証明は為された。まあ、
其の前に此の公式を自然数の最終定理の解き方の一つを難問を出したというフェルミナ
は無限降下法と呼ばれる数学的な方法を用いろと伝えている。此れは帰納法の一つで
証明する為に使われる道具の一つとして捉えた方が良い。どんな道具かと説明されたら
こう答えよう「無限に続く計算を一瞬で掴み取れるようにする」と。もっと詳しく
知りたいのなら此れ以外にも書物を読んで自分で試して物にすれば良い。だが、
此れだけじゃあ此の難問を解けないのが自然数の最終定理が四百の年以上も苦しめ
続けた由縁。レオーネも自然数種が三である場合については解いた。だが、其れ以外は
残念な事に解く事もなく別の話題に移ってしまった。数学の歴史で類まれなる才能を
持ったレオーネが屈したのだから此の難問がどれだけ数学者を苦しめ続けたのかは
容易に理解出来るだろう。其の後も様々な数学者達が自然数の最終定理に挑んだ。
其処には真古式神武の天同烈闘れっとうから日記を渡されたソフェラ・レオルマンの姿もあった。
彼女を始めとした者達で自然数種は五の時の証明が果たされた。皆さんも御承知のように
余りにも迂遠過ぎる上に従来の方法で全てを証明する迄に更に年月を費やす事に成り
かねない。僕達数学者は故に先代の数学者達は新たな足掛かりを求めるように成る。
其れは物理学界にアインズ博士の名が知れ渡り始める時に数学界でも同様のうねりが
訪れる。
 そして、銀河連合に体を乗っ取られても自らの存在を懸けて此れに望んで若くして死ぬ
事に成ったトーヨル・ターニヤとトーヨルの遺志を継いでターニヤ・シーム予想を発表した
ゴーロル・シムー。彼等の発表した新たなる地平はまさか自然数の最終定理を解く為の
一打に成るとは当者達は予想出来なかったろう。無論、僕だって其れを段落を変えよう
 無論、僕だって齢五の時の夢みたいな話を現実が現実化するなんて思わないさ。
けれども、心が躍ったな。あの難題を解けるのではないか可能性が浮上すると気付けば。
だが、僕には独占したい思いもある。妻は妻だし、子供は子供だ。けれども数学者の独占
したい思いは少し常軌から外れる。僕の場合は誰よりも顕著さ。
 そろそろ休憩を挟もう。余りにも熱を入れると周りが見えなくなるからな。では--』

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR