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一兆年の夜 第百十話 時間旅行 天才南野ヒツ市の閃き(発)

 午前十一時十二分三十四秒。
 ヒツ市は睡眠を摂った後、改めてガン流豆と会話をする。其れに依ると太間ガン流豆の研究所が矛盾山の高度成人体型百六十七密林地点にあるとの事。だが--
「ナニ、既に跡形もない……ダッテ!」
「あーア、そうだ。最早君が残した物は何処にもないいー」
 ソンナ馬か鹿な事があるカア--思わず、飛び出すガン流豆!
「待て……って私が追っても間に合わないーイな。まあ、本当だったとはなーイ」と言ってゆっくり勉強机に凭れるように椅子に座るヒツ市。「だが、若しーイもあの男が例の太間ガン流豆だとしたら……いや、今は私にとって日記を執筆する方が先だ」
 ヒツ市は次のように日記を記してゆく。
『--太間ガン流豆と私と太間ガン流豆との出会いは矛盾山を巡る新たな世界観補正を
生み出す発見するに至る出来事。かつて矛盾山が出現顔を出した時と同じく私達は
銀河連合との戦いに巻き込まれてゆく。然も戦うのはガン流豆を除けば全員が若造共に
後れを取る生命ばかり。鬼族が居れば良かったが、其の鬼族が一名も居ない。私達は
鬼族抜きで年齢や銀河連合と格闘しなくてはいけないか。
 おっとまだ始まらん。私は始まりそうな予感がすると思って執筆した。だから此れは
鵜呑みにしては成らない。私は丁度ガン流豆が自分が住んでいた嘗ての自宅を確認する
為に飛び出した後だったので追うのも疲れが溜まりそうだったので日記を記しただけだ。
とは言ってもまさか矛盾山にあったとされる焼け跡。正確には何かが燃やされ、其の侭に
雑草が隠そうと木の根と共に隠した銀河連合の仕業だと思われていた。やっぱろ全く
考古学は当てに成らんな。ね。勝手な推測でさも大発見したと糠喜びするような学問何て
結局は意味がないね。まあ仕方ないさ、無から調べるなんて銀河連合を証明するのと
同じ位に難しいからね。有から証拠を集めるのは簡単だが、異なる事なるな、段落を
変えないと。
 数学と科学は常に密接な一つの真理がある。其れが少しでも崩れると一旦考え直しが
入るという事。後者はまだ微調整で済む話だ、だが前者は初めからやり直しする羽目に。
だからこそ私は後者の道を進む。前者は余りにも余裕がないにも程があるからな。確か、
自然数の最終定理というとんでもない難題があったね。あれは長い間、銀河連合も裸足で
逃げる難題だとされた。だが、其れが解かれようとしてあの難題には困った性質があって
何処まで答えがないのかを証明しろという話が厄介だね。まるで無い事の証拠集めを
しろと我々に問うて何が出来るか。銀河連合を証明しろと唱える程に其の数学の難題は
私にとっては君が良く成るとは思えなかったな。だから私は数学の分野は求めない。
求めない。
 其の前に証明は有から証拠を集める事から始まるのが大原則。無から証拠を集める
のは無を証明しろと呼ぶに相応しい荒唐無稽。荒唐無稽の前では最早銀河連合に
食べられたって文句はない。
 其れから--』
 ヒツ市は筆を止める。開きっ放しの玄関より内側に入ろうとする何かが眼鏡の枠に映った為--其れは剥き出したモノだった!
「銀河連合も……いや、銀河連合だと証明しーイなければ私も恐怖で机より動かないという選択肢を優先する事もないーのだけどね」
 そう言っても銀河連合鼠型は俊敏な動きを止めない--僅か二秒でヒツ市の額に噛みつこうと跳躍してみせる!
 そして……鈍い音を放って死は訪れる--亡骸には後頭部に丸い物を抉り込まれた状態で赤い水溜りを形成する。
「フウウ……如何やら紙には付着しーイないという事が起こったね」
 何呑気に言ってますかうん、南野すわん--齢四十九にして十の月と十日目に成るプトレ縞馬族の老年が自作製の望遠砲で鼠型を仕留めた模様。
「又貴方に助けられましたなアアー、ファウ俊さん!」
「ウゲ、又腰がうん!」紺柴ファウ俊も又、老後の為に矛盾山で生活していた。「自作製でもおむ、所詮は老骨に鞭を与える物ですなあうん」
 因みにファウ俊は中性微子を観測した史上初めての物理学者であるとの事。彼が観測の為に用いた観測機の事を歴代仙者である蒼天電光と呼ぶ。後に更に遥時代に於いて更なる中性微子の発見に建てられた観測機の事を蒼天電光に因んだ超蒼天電光と呼ばれるが、其れはまだまだ先の話という事で。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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