FC2ブログ

一兆年の夜 第百十話 時間旅行 天才南野ヒツ市の閃き(初)

 ICイマジナリーセンチュリー二百六十年十二月十八日午前二時三十二分十八秒。

 場所は真古天神武東物部大陸ピタゴラス地方矛盾山標高成人体型二百四十中央。
 かつて、銀河連合の世界観補正が支配された山。そして銀河連合其の物と評された山。現在は一般生命を加護する世界観補正が通り、既に複数の出家者が余生を過ごす為に登る。だが、其れでもかつての事もあって登るのを躊躇う生命が居るのも事実。其の為に政府は万が一に備えて齢四十に満たない生命への登山を禁じるという異例の措置を取る事に。故に此の山に登る生命及び暮らす生命は全て四十代から珍しくて五十代前半が占める。勿論、其処には大王は居ない。法王だって存在しない。何故なら此処は隠居する場所に相応しい神々しい空気ではない。故に登山地点としては少々楽しめないとも取れる--元は銀河連合の住処だった山である故其処まで贅沢が出来ないともとれる。
 そんな中で齢四十八にして八の月と十八日目に成る六影羊族の老年は轟音に気付いて転がり落ちるように寝台から床に落っこちた。
 イタタタ……全く騒がしいーイ--彼は一の分掛けて立ち上がると枕付近にある羊族用の眼鏡を取ると其れを自らの鼻に引っ掛けるように掛ける。
(妻はもう亡くなりーイ、息子達と協議した結果……私は已む無く息子達の足伝イーもあってこんな安心感に少し自信が持てない山での生活を始めた。なのに、此れなんだってダーア!)
 意外と怒りが沸点に上がりやすい羊族の老年は木扉を強く開けて音の発生地点まで駆け付ける。すると其処にな粉々に砕かれた何かと煙の中央に千鳥足で静かに様子を探る何かが居る。何度も眼鏡を擦りながら老年は近付く。煙は時として眼鏡を曇らせる。だが、眼鏡を取れば瞳に直接煙を浴びる。そうすると余計に視力は下方修正する事に成る。故に顔をやや斜め下に向けながら眼鏡を擦る事で煙の侵入を少しでも緩和させる老年。
 そうして見えるのは齢三十四にして一日目に成るサッカス雁族の中年。彼は煙の奥で老年を見付けると次のように声を掛ける。
「ウググ……此処は何処ダ?」
「突然やって来て……何事ジャアーア!」
「ジコショウカイが先だったよな……俺は太間ガン流豆ダ」
「あのなあーイ、私は……って太間ガン流豆だと!」老年は其の名前は記憶する。「トーヨル・ターニヤの遺書に記された名前……同姓同名の他者じゃないーイか?」
「トーヨル……あいつの事は既にーイ周知か!」
「わ、私の自己紹介を済ませなイーと礼を失するなあ……私は六影羊族の南野ヒツ市です。此処矛盾山にーイて隠居生活をする生命の一名です」
 ムジュンヤマ……確かにそうイッタナ--煙が晴れたのか、ガン流豆は両膝を立てて周囲を確認する!
(若しや……矛盾山で雑草と根が生い茂るあの場所の事に気付イーいたのか? いや考え過ぎーイかな?)
 ヒツ市は勘が鋭い、即ち……

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR