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一兆年の夜 第百九話 時間旅行 理論家スチューブからの数々の問題(三)

 十二月九日午前十時二分四十一秒。
 場所は二階娯楽室。
 其の中で長方形の大きさの台に四方及び中央の上下に丸みを帯びた穴が開く。其処に白以外の様々な色をした球を白の球に弾かれた際に穴に入れる事で遊ぶ遊戯があった。
「オレハまだわかるケド」此処でガン流豆はスチューブが此の遊戯が出来ない事を指摘する。「ムカシカラ其の状態のお前には出来ない遊びジャナイカ」
「別に僕がやる訳じゃないちゅ。僕はダマッ躯に打ち込んで貰って其れを鑑賞するのを楽ちゅむ」
「たった一名で遊んんんんんえでも全然自分としましては楽しくも何とおおおおもないのですけど」
「ソレデこいつで何投か打ち合って何方がより多く得点した方が勝ちか教えてクレナイカ?」
「いや、僕は此れを紹介しちゅのは昨の夜の時間旅行の話の続きをしたいのさ」
 ジカンリョコウ、まだやるノカ--ガン流豆にとっては余り嬉しい話とは思っていない様子。
(おや、太間ガン流豆にとっては自分が自分であちゅと証明出来ないのが恐く成っちゅか? ま、人生色々だしな……僕だって妻と息子娘と離れ離れに成っちゅなんて今でも信じられないと思う事が在ちゅからな)
 他者よりも一足先の考えを浮かぶスチューブにとっては其の位の事は読める。だからといって其れが必ずしも家族の事を考える能力に繋がるとは限らないのが悲しい性ではある。其れでもスチューブは真っ直ぐ尋ねるのである。
「ではダマッ躯よ、打って見てちゅれ」
 へいやあ--ダマッ躯が赤と黄を穴に入れるように白を弾き飛ばす……すると赤と黄は其々、真ん中の上の穴と右上の穴に落ちて行った。
「ウマイナア……でも白はノコッタゾ」
「いやあ、白は弾く側であって落ちる側ではありませえええん。落ちたら点数は付きまあああせん」
 ツマリ、此の撞球という遊びは白以外を如何にして落とすかを競うのか……何と情なき遊びナンダ--と撞球に対してそう呟いたガン流豆。
「でも玉突きで星の誕生についてわかる事もあちゅんだ」
「イマハ時間旅行の話ダロウ。マサカ其の前に惑星に関する話をしないといけないノカ?」
 そ、其の通りでちゅ--少々、頭を振り回して表現するスチューブ。
「ガクセツデハ精子と卵子の融合と同じくして惑星は誕生したのダロウ?」
「ああ、其の説で問題なのは隕石が精子で卵子に当たちゅのが一体何なのかって話だよ。只ぶちゅかっているだけじゃあ撞球と同じく六方の穴の内の何処かに落ちて行ちゅだけだからね」
 ナルホド、だから撞球遊びを紹介したノカ--と納得するガン流豆。
「お日様もそうだけど、隕石同士がぶちゅかるだけじゃあ星は作れない。精子同士がぶちゅかり合っても子供が出来ないのと同じように惑星に必要なのは余計な物を受け止める窪部位と或は余計な物を食べちゅ窪部位……雄と雌が互いに激しい結び合いはやがて熱を産み、新たな惑星の誕生に繋がちゅ。ン、待てよ……穴が、いや台全体が卵子だとちゅれば色玉は精子。そして棒は……若ちゅや重力!」
「ア、ダマッ躯よ……もう一度披露してクレナイカ?」
 はいよおう--今度は青と紫を狙うように白球を打つ……すると白は青にぶつかり、紫にぶつかる事で軌道を変えて其々右下と左上の穴に落ちる。
「ナルホド、重力は此の撞球に照らし合わせれば確かに隕石を運ばせる……そうか、卵子とは僅かに留まった重力源のコトカ!」
「其れも正しいかも知れないちゅ。だとしたら益々相対性理論に穴があるように思えて来ちゅぞ」
 マダ本題には入る事が出来ないノカ--ガン流豆は話が進まない事を余り好まない様子。
「最近天文学者達が発見しちゅという黒点だ」
「オヒサマの黒点なら大分前に--」
「そっちではなく、宇宙に点在すちゅという黒点……つまり黒い穴の事だよ」
 ンン、其の話は聞いた事がナイゾ--其れも其の筈、ガン流豆は此の時代の生命ではない以上は黒穴を知る訳がない。
「実はあの黒穴は……光すらも通さないという話が濃厚だそちゅだ」
「ヒカリすら……って光の速度はアインズが主張した相対性理論の通り、最速じゃないノカ?」
「最速ならば必ず通ちゅと言いたいのか?」
「ソウダ。ダガ若しも光を通さないとしたら……矛と盾がブツカラナイカ?」
「其の通りでちゅ。では此処で問題があちゅ」
 モンダイナノカ--スチューブは何事も問いを投げる……其れについて既に疲れる程、相手にされた経験あってかガン流豆は溜息交じりの反応を見せる。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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