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一兆年の夜 第百六話 時間旅行 理論研究者ゲロルギー・ガーモスの突発論(六)

 午前十時十九分二秒。
 二名は左右に分かれる。ガン流豆は左側に向かって真っすぐ突き進む。右側に向かうゲロルギーも同様に曲道一つもなく、只最短を突き進むのみ--銀河連合からすればわかりやすい直線的な戦法は時として彼等に怖気付かせて距離を取らせてしまう程!
(良し、俺達一般生命に回りくどい事は似合わないんだう。そして、体が……ありゃあアルマジロ型かう。幾ら一般生命の眼では負えない速度まで達して更には速度に合わっせらう威力が鋭く成ったう望遠砲でも此れはきっと弾かっれだうだな!)
 と頭の中では考えつつも既に肉体は当てる事以外に頭にないゲロルギー。ところがアルマジロ型はそんなゲロルギーの行動を理解出来ずに裏があるのではないかと勘繰躯ってアルマジロ型にあるべき利点の丸まってから射撃をするという行動をとらなかった。其の為、諸にゲロルギーの弾丸を体内に受けて大量の血を流して痙攣を起こし始める。
(残り後一発だう。俺が担当したのが一体だけだ……が、ウ!)
 背中に鋭棒で突き刺されたような強烈な痛みを感じ、前のめりに四本足の膝を地面に付けるゲロルギー。鋭い痛みは体全体に波及し、膝を上げるという考えが辛いと思わせる程。其れでもゲロルギーは思考のみで立ち上がる事を決意。ゆっくり、後ろに体を向けて視線をやや上向けにする。
(ハアハア、何て痛みだ……痛過ぎるう。俺が死ぬのかう? いや、そんな話は如何だっどう良い。其れよりも残り一発を俺を撃った相手に叩き付ける……外れるなんて今更考えっでらう良いわい!)
 焦らずに膝に力を籠めて立ち上がるゲロルギー。出血の状況をゲロルギーは考えない。流れる量はきっと膨大であるしそうではないのかも知れない。だが、一度倒す以外の考えを放棄した。一発で全てを変える思いで銀河連合を倒さないといけない……特に頭脳労働が専門のゲロルギーは肉体労働者よりも戦いに於いては無茶が利点に成るのだから。
(外れた事は後で考っれうば良い。少々頭の宜しくない考えも良うじゃないか。正に大爆発したうような理論だ……理論的でも理屈でもうない。俺は当ったう事じゃない。倒す事以外の全てを此処に放棄してやっからならあ!)
 ゲロルギーは弾の争点を確認すると火を点して剥き出した何かの光を見据えてから……後ろ両足の膝を付けながら真っ直ぐ体を固定した--発射された砲弾とすれ違うように銀河連合のは成った望遠弾のような何かが飛んでゆくのも確認した!
(俺は……全てをう--)














 午後四時五十七分三十八秒。
 場所は幼武山標高成人体型百七十七南側。ゲロルギー研究所一階寝室。
(し、死んだのかう?)
 ゲロルギーは意識を取り戻して早々にそう考えが過る。だが、瞼を開けると其れは覚えのある空間。見下ろすガン流豆の顔が見える。
「メザメタカ」
「此処は想念の海かう?」
「ザンネンナガラ此処は現世ダ」
「そうかう、まだ理屈が支配する世界の真っ只中に俺は生きてういるのだな」
「ゲロルギーまで前に出て俺に戦う勇気を奮わせなければ俺達みたいな理屈倒れは今頃は埋葬地で銀河連合の食料に成っていたダロウ」
「フウ……他の考えを呼び起こして良いかう?」
「イキノコッタのだから後で考える事全てを引き出さずして何処でイダスンダ?」
 だよなう……後回しって何時も死んでも回ってこないという意味だよなう--とゲロルギーは専門外の先延ばしの法則を口にする。
(生き延びるうと結局、出血量はどれだけだったのかう? 何故俺は二発共当たったのにこうして生き延びたうのか? 後は如何して二発問題なく銀河連合を倒すだけの制度を実現するに至ったうのか? 太間ガン流豆が此の時代に居る事と密接に繋がるうのか? 其れとも俺とルモウが共同で唱えた高温宇宙論の中にある並行世界理論にも繋がるのかう?)
 何をそんなにしりあすに考えるかな--ゲロルギーを治療したバンドルノが部屋に入る。
「バンドルノ先生かう。俺の状態は如何成るう?」
「少しぶらっどが流れ過ぎている。暫くはめにー摂ってから静養するのだぞ。決してりさーちは控えるのだぞ」
「……ナンテイッテルンダ?」
 まあ大方はわかるウ……わかったよ、言われた通りすっらう--ゲロルギーはバンドルノに言われた通り二の週まで療養を続けた。
(こうして生きている事こそがまだまだ宇宙に熱が込み上げる証拠じゃないかなう。暫くは俺は冷凍状態に突入してう意欲は縮小するだろう……其れでも此れは更なる膨張を齎す潜熱の始まっだう!)
 ショーイ・ノーマグ同様に今回も太間ガン流豆は時間旅行を行わなかった。だが、ガン流豆は此の出来事から一の月より後に仁徳島へ向かう為に山を下りて行く。彼と入れ替わるようにゲロルギーの前に再び--

 二月三日午後九時四十二分三十六秒。
 場所はゲロルギー研究所一階応接室。
 --其れが今回の話ですか?
「全く其の為にあんた達はわざわざ二度も山を登って来たのかう。余程暇なのだっなう」
 --暇ではありません。我々は真実を知りたいのです。太間ガン流豆の時間旅行がどのような意味が込められているのかを。
「其れが一族を懸けてガン流豆さんを追っているう訳か。其れから少し話が脱線するけど良いかなう?」
 --如何ぞ。
「ガン流豆さんに関する著作は一応目に通したうけど、何処にも俺達の名前を記述した個所はないけどう……如何やって俺達だと推理したんだう?」
 --其れに付きましては……
 ガン流豆の物語を追う一族が其れを可能とした理由……此れについては最終話にて明かされる。今はゲロルギーのお話の幕を締めるのが先決だと言える。
「最後に一言う……若しも宇宙が膨張するうのだったらきっとアインズ先生や後にあんた達が取材を試みるうゾウ真の小僧が基礎理論を確立した量子論のようにきっともっと凄く可能性が爆発的に広まる宇宙の構造化の知れっぜらあ!」

 ICイマジナリーセンチュリー二百五十四年二月三日午後十一時零分七秒。

 第百六話 時間旅行 理論研究者ゲロルギー・ガーモスの突発論 完

 第百七話 時間旅行 量子学者望月ゾウ真の探求 に続く……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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