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一兆年の夜 第百六話 時間旅行 理論研究者ゲロルギー・ガーモスの突発論(一)

 一月九十六日午前零時十八分三十七秒。
 齢三十一にして八の月に成ったばかりのサッカス雁族の中年太間ガン流豆の出現にゲロルギーはどのように驚いて良いのかを迷う。一応、冷静な判断が可能で転移した際の爆発で吹っ飛ばされたガン流豆を医学に精通した生命が居る竈蔵まで案内はした。だが、其処から先は診断の経緯を見守る以外の行動が採れない。
 オイオイ、ねがてぃぶな反応をしている場合かいな--齢三十七にして六の月と六日目に成る武内バンディクート族の医学に精通した雄はゲロルギーに声を掛ける。
「バンドルノ先生、如何ですかう?」
「のぅぷろぶれぃむ。怪我はくらっしゅした際に小さな竈蔵にぶつかった時の怪我だ。大した事なっしんぐ」
「相変わらず其の訛りは何時聞いても馴れないなう」とバンディクート族の独特なる訛りに毎度困惑しながらもゲロルギーは次のような事を述べる。「にしても良かっとっだう。万が一にも何かあったら今は亡きショーイ博士に申し訳がつっかんどう」
 ウウウ、イデデ--意識を取り戻したガン流豆。
 ゲロルギーは駆け付ける。そして次の言葉を掛ける。
「お、お久し振りですう……ま、まだ痛む所はありますかう?」
「ウウウ」ゲロルギーの顔を見て次のような事を呟くガン流豆。「エット……お前は、タレダ?」
「俺の名前はゲロルギー・ガーモスですう。ほら、ショーイ・ノーマグ博士の自宅でお会いしたじゃないかう!」
「……オモイダシタ。アノトキの牛のボウヤカ!」
「ほら、箱と銀河連合液状型の話で盛り上がったじゃないですかう」
「アア、ソウダナ。ケッキョク、決着はツカナカッタナ」
 何のすとぉりぃをしている--話に入れないと何か満足しないバンドルノ。
「ソウイエバあんたはタレダ?」
「わしのふるねーむはバンドルノ。あすゆぅきゃんすぃー武内バンディクート族にして幼武山竈蔵集落にてどくたぁしている」
「……ナンテ言ってるのか訳してくれないか、ゲロルギー?」
「えっと……『私の名前はバンドルノ』であすゆぅきゃんすぃーはう……まあ良っやう。『見ての通り武内バンディクート族でわかたけやまかまくらしゅうらくにて医者をしている』とう」
「少し言いたいけどまあめいうぃのっとね」
 バンディクート訛りは面倒だっやう--ゲロルギーは訛りが未だに各種族に依って大きく異なる事を嘆くのだった。
「エット幼武山……って北雄略のあの小さな山ダッタカ?」
「ああ、そうだう」
「コンナ自然の竈蔵があるなんて知らナカッタ」
「神々のミラクルはまだまだこんな物じゃないな」
「ミラクルって何う?」
 奇跡もドゥノットノゥかい--やはりバンディクート族の訛りは一覧表が無いと理解するのも大変な代物である模様。
(其れにしたって太間ガン流豆を取材しに来た生命がやって来てうほぼ直ぐの時にガン流豆さんが時間旅行してこんな辺鄙な場所までやってこっられうか!)
 太間ガン流豆の物語の中に自らも入るなんてゲロルギーは思わなかった。故に最初ガン流豆がやって来た時に如何ゆう反応をすれば良いのか困った様子だった。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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