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一兆年の夜 第百四話 時間旅行 物理学者シュレイ・ディングァの思考実験(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百五十三年一月六十五日午後二時二分十八秒。

 場所は真古天神武テオディダクトス大陸サッカス地方西サッカス町。
 其処にある真ん中より二番目に小さな建物にて齢三十七にして一の月と二十七日目に成るサッカス猫族の老年は机に置かれた箱に向かって椅子に乗っかりながら見つめる。
(僕が提案しにゃ思考実験。箱にぃは捕えた銀河連合が中に居れてあにゅ。其れだけじゃにゃい。箱の中には鉄玉が置かれてあり、其れが転がって小型望遠弾を銀河連合の後頭部に向けて発射される望遠刀が仕込まれるにゃ。若しも鉄玉が転がれば一定時間の後に銀河連合の後頭部を貫いて奴は死にゅ。だが、其れは--)
 ナンダ、まだ箱を見つめているノカ--其処に齢三十にして六の月と十六日目に成るサッカス雁族の中年が扉を開けて入る。
「ガン流豆さんにゃ。一応は扉を叩いて開けましょうにぃ」
「デモ今は俺も遠い明日とは言えども久方振りに故郷に帰ってキタンダ。スコシダケノ滞在でも羽を伸ばしたって良いダロウ?」
「其れでもわしはもう少し礼を覚えた方が良いと思いますにゃ」
 マッタク……ま、其れが俺が様々な時代を訪れる為に身に付けないといけない事かもシレナイナ--とガン流豆は敢えて意地を張らずに意見を聞いた。
 太間ガン流豆は義翼を使って両翼でとある猫族の老年の所まで飛んで近付くと次のように尋ねる。
「トコロデ箱の中身は如何成ってイルンダ?」
「別に空っぽの中身にゃけど?」
 ソウジャナクテ……其の思考実験の結果を教えてくれないか、シュレイ--と老年シュレイ・ディングァに答えを尋ねるガン流豆。
「結果は……銀河連合が死んでいるかも知れないし、生きて飛び掛かるかも知れにゃい」
「アイマイナノカ、其れはソレハ!」
「ああ、若しも鉄玉が転がれにゃ望遠刀に仕込まれてある望遠弾が発射されて銀河連合の後頭部を貫く訳にゃ。だが、若しも此の箱がやや首を回せるだけ広ければ果たして望遠弾は真っ直ぐ後頭部を貫けるのだろうにゃ?」
「ソモソモ其の銀河連合が寿司の様に詰め込まれた状態で且つ鉄玉と其れを乗せる棒があって更には望遠刀と望遠弾を放てるだけの空間の確保が出来たら後頭部に当たらないという……あ、マテヨ!」
「若しくは箱を突き破って出て来ないとも限らないんだよにゃ」
 ウウム、此れ又凄い矛と盾ダナ--とガン流豆はシュレイの提唱した思考実験の奥深さに驚きを隠せない!
(其れだけじゃないにゃ。此れは昨今謳われる神様或は宇宙が双六をする事に異なる議題を叩き付ける為に用意したわしの思考実験にゃ。こんな事が成立して溜まる物にゃ!)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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