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一兆年の夜 第百三話 時間旅行 兵器開発者ショーイ・ノーマグの試作品(序)

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十九年七月四十一日午後十一時二十七分三十六秒。

 場所は真古天神武西物部大陸応神海付近新仁徳島東地区禁止区域。
 其処は浄化が果たされても尚、一般生命が立ち入りを認められない区域。真古天神武政府が敢えて立ち入りを許可しない場所。其処には一軒家があり、何やら地面が自然の其れとは思えない程に至る所に鉄の色をした物が見える。其処は九の年より前に銀河連合の巣があり、発見されるや直ぐに現地軍は総力を挙げて一斉掃射に取り組んだ。約二の週と三の日より後……島外の援軍も含めて二千六百八十二名の死者を出しながら巣の駆除に成功する--死者は禁止区域外も含まれる……其れだけに封じ込めもまま成らない戦いだった!
 さて、冒頭は此の位にして禁止区域に建てられる一軒家。中を覗くと直ぐに齢二十八にして九の月と五日目に成る仁徳蝸牛族の青年が飛び出す。彼の名前はショーイ・ノーマグ……真古天神武では名の知れた兵器開発者。蝸牛族という身体能力上、厳しい中でも類まれなる才能を発揮。あらゆる計算機の開発及び化学分野では収まらない程の実績を此の年齢で多く残す。特に共著である『遊びの究極理論』は経済活動のみならず、実際の戦いにも応用出来る等彼が如何に只の蝸牛ではないかを如実に示した。
(とはいえねん、今の僕は余りに多くを若くして生み出して……既に飽きて来たよね。遊びの理論は蛞蝓族のモゲルーシュテと共同とは言えどもねん、簡単な事だったよね。次世代計算機の案だって簡単だったねん。あーあよね、もう僕は残されたのは禾野コケッ区が開発したとされるあの電撃望遠弾の再現だけねん)
 ショーイは禁断の領域へと突入していた。其れは禾野コケッ区がショーイが生まれる凡そ五十の年より前に発明したあの電撃望遠弾の再現--類まれなる才能は既にコケッ区が至った領域に踏み込もうとしていた。
 アイカワラズとんでもない頭脳の持ち主だな、ショーイ--そんな彼の前に齢三十にして五の月と十八日目に成るサッカス雁族の中年が顔を出す。
「此れは此れは昨の時から来た太間ガン流豆さんじゃありませんかよね」
「ソレハ一の時より前の話カ? ソレトモ俺が時間旅行者であるから言ってるノカ?」
 両方ねん--即答するショーイ。
 ガン流豆は確かに此の時代の生命ではない。既に時間旅行機を使って三度も時間旅行を経験。現在はショーイの所で時間旅行機の開発に勤しむ。
「其れよりもガン流豆さんねん?」
「アア、やっと許可がオリタ」
「じゃあやっと元の時代に戻る為の時間旅行機の開発に着翼出来るねん!」
 イヤまだ理論が固まっていない……後一の週はそっちが作ろうとしているとんでもない望遠弾の試作型に翼をカスゾ--まだまだガン流豆は元の時代に戻る為の理論に届いていない。
(全く左眼が無い状態で頑張るねん。心配だよね、そんなにまで成って如何して今の時代で余生を終わらせようとしないのかねん?)
 今回の話の中心はショーイ・ノーマグ……彼は前の話の中心的存在であるハイゼと異なり、ガン流豆の著書に目を通さない生命。故にガン流豆が己の時代に戻って著書を出版した事さえ知らない。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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