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一兆年の夜 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十七年四月二十五日午前八時五十三分三十一秒。

 場所は真古天神武西物部大陸応神海付近新仁徳島東地区復興区域。
 真古式神武領土はほぼ全ての奪還を完了した。しかし、未だに穢れを全て払うには至らない。故に一般生命が立ち寄ると匂いを嗅いだだけで昏倒する地域は未だに存在する。東地区も復興区域以外ではまだ一般生命が立ち寄る事が出来ない。そんな場所に齢三十二にして五の月と九日目に成るルケラオス犬族の中年は齢二十九にして五の月と十日目に成るサッカス雁族の青年と共に活動を始める。
「コンナ朝早くから何故調査をスルンダ?」
「飯が入った時こーそ、頭が回り始めるーと言われーる」
 イヤ、運動同様に脳の活動も食後は余り健康的ではない筈ダガ--と雁族の青年は犬族の中年に反論する。
「心配なーい、ガン流豆ー。朝は活動し始めーだしな」
「ソウユウ問題か、ハイゼ」
 そうゆーう問題ーなのだーよ--とハイゼと呼ばれる中年は断言してみせる。
 さて、本格的な話が始まる前に二名について紹介しよう。ハイゼ・ベルルグは新仁徳島で粒子について研究する粒子学者。彼は粒子を突き詰めて既にある信じられない仮説を立てようと企てる。尚且つ今回のお話の主人公。
 では太間ガン流豆とは何者なのか? 実は八の都市より前に此の時代に跳んできた青年……いや、正確には八の年より前に百の年以上先の時代に跳び、そして其の時代から此の時代に跳んで来た青年。つまり、時間旅行者なのである。初めての時間旅行者という表現は正しくないが、彼は本格的な時間旅行者として数奇な運命を辿ってゆく--此れは其の第二幕である。
 では彼等は何をしているのか? 其れは次の通りである。
(ガン流豆ーが欲しい部品ー集めは良いんーだけど、僕は僕でー色々知りたーい事もあるんだー。だーからさあ、ガン流豆のー目的は後回しーにして今はー粒子が波なのか粒なのかをはっきりさせなーいといけないんだなあ)
 ハイゼの目的は粒子の断定。粒子を断定する事で今後の物理学、化学、そして生物学といった様々な分野での効率化を図るのが狙い。一方でガン流豆は元の時代に戻る為に時間旅行機を再び発明しないといけない。其の為の部品集めにハイゼの助手(又は助足)としてお供をする。
 だが、ハイゼが粒子を調べれば調べる内にある事にも悩まされる。
(粒子が波でもあり粒ーでもあるという事実にー辿り着くのと同時にー時々、観測出来ーない事にぶつかーる。本当に此ーの侭、全ては何ーれは何でも解明されるとー自信を持っていられるのーだろうか!)
 オイ、悩んでいる場合か……見ろ、ハイゼ--ガン流豆は時間旅行機に必要な何かを復興区域の一つである池にて発見される。発見した物については省略するとして此れにはハイゼも喜ぶ。
「オオ、でーかしたぞー」
「コレナラ科学史に大きな成果を残スゾ!」
「では早ー速……って」
「ドウシタ、ハイゼ?」
 何ーか、禁止区域に忍び込んでーない--ハイゼが目撃したのは……剥き出した何か?
「ナニガ居ルンダ?」
「剥き出しーていた……銀河連合ーだ!」
「ヤッカイな奴等がこうゆう時に……休まない連中ダ!」
 ああ、取り敢えーず僕達では敵わーないから自警団に報告していーこうよ--ハイゼらしく己の分を弁えて禁止区域に何者かが入った事を伝えに此の場を去ってゆく。
「ダヨナ。オレタチでは頑張っても銀河連合の腹の中に納まるのがオチダ」
 ガン流豆だって了承。こうして朝の調査を一旦切り上げて新仁徳島自警団に目撃情報を伝えに此の場を去った。
(あれは果たしーて……いやー何でもないーか)
 ハイゼは懸念した--そして其れがガン流豆の新たな時間旅行の物語を紡ぐとは此の時、誰も予想出来ない……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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