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一兆年の夜 第百一話 時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言(三)

 午後九時二十三分十八秒。
 戦略の話は子供が眠る時間に成ろうとも終わる気配がしない。其れだけにガン流豆の戦略に関する話は長いのである。そして、中にはガン流豆の主張する時を支配下に置く事が出来れば銀河連合との戦いに終止符が打たれるという願望もあった。此れについてレットは一つ一つを尋ねて行く。
「えっと質問だけど」
「ナンダイ?」
「如何して先に戦略の話から入ったの?」
「センリャクは戦術に比べて指揮官がどんなに優秀から遠い存在でも整えば確実に勝てるだけの容量を秘めているカラダヨ」
「例えばどんな容量が戦術に勝るの?」
「ヤハリ兵力、食糧、支配する範囲、積み重ねから来る知識……其れ等は戦術では到底敵ワナイ」
「じゃあ指揮官が優秀且つ戦略上利がない場合と指揮官が其処までじゃないが戦略上優秀が戦った場合は何方が勝つのだ?」
「リロンジョウハ戦略上優秀な方がカツ。タダシ、其の場合は勝つ部隊に少しも決定的な判断の誤りさえなければ……の話ダ」
「決定的な判断の誤りが如何して戦術で勝る方に勝ちを譲るのだ?」
「リロンを現実に照らし合わせるのは余り有効ではない……が、決定的な判断の誤りは理論に照らし合わせる事は可能ではないというのは有り得ナイ。ソノ証拠に先の戦略上優るのに判断一つ誤っただけで相手に勝ちを譲った戦いは枚挙に暇がナイ。ソノ一つ一つが全て一つの判断の誤りから戦略面での利が喪失している事が窺エル」
「やっぱり戦略に帰って結論付けられる訳か」
「ウム、此れが戦略の優位性という物だな……戦略とは単なる数の力ではナイ。ツミカサネこそが戦略ナノダ。ツミカサネの前ではあらゆる戦術も意味を為さないノダ」
「では才能の優劣は戦術という訳なのですか?」
「ソウナル。サイノウは飽く迄、跳び箱を飛び越える為の術ダ。マア……俺は才能に溢れるから余りそうゆう事を言わせないでクレ」
 俺様も同じだ--レットは自らも才能に自信を持つ事を認める。
「ダガ君の場合は才能の他にも何か関係しているような気もする……其のせいで自分は才能に自信を持ち辛く成ってキタ」
「だろう。俺様の方が貴方よりも遥かに出来る気がする……が、余りそうゆうのは好きじゃない」
 イチメイショウも自信溢れるのに直前で弱気になるなんて……君らしくナイ--と勝ちを譲った相手には礼儀を忘れないガン流豆。
「……」
「ドウシタンダ?」
「危ない!」レットが机越しに座るガン流豆に飛び込む……「ウグ……俺様の背中に、痛みが!」直後にレットの背中に走る痛み……と共にレットはガン流豆を庇うように彼を机の下に潜り込ませた。「だが、俺様は此処で死ぬ運命じゃない!」
「ナ、何が起こっタンダ!」ガン流豆は机の下から自分達を襲った何かを覗く。「……ギンガレンゴウ!」
 銀河連合は現れた。奴は机の下に隠れたガン流豆も椅子を使って姿を隠すレットも探す。奴はカメレオン型故に地面に足を付ける事はせずに何と天井にある取っ手に尻尾で包むように掴んで二名を探した。カメレオン族のように全方位を見渡す事が可能な眼球故に巧く隠れきれないのが一名……椅子で姿を隠すレットは若さもあって動きを見せてしまった--と同時にカメレオン型に依る鋭い舌に依る攻撃が炸裂……普通の生命なら間違いなく頭蓋を貫かれる程!
 だが、レットは普通の生命ではなかった--故に椅子越しよりカメレオン型の反応を見切って、直前で安全圏へと回避……と同時に貫かれた椅子を投げた!
(ナンダ……本当に齢九の少年の動きジャナイゾ!)
 ガン流豆はレットがカメレオン型が椅子にぶつかって尻尾で固定する力を亡くして落下して其の侭、レットの右手刀でのどを貫かれてゆく光景迄目撃--カメレオン型の喉を貫くレットは身体能力だけじゃなく、両眼も普通を超越していた!
「ナ、ナ、何だアアアア!」
「あ、驚かせてしまったか?」カメレオン型を仕留め終えたレットは血を銀河連合に向けて払うと其の侭、両眼を元の黒色に戻した。「今のは俺様の力だ……だが、又怒られるな」
「オコラレル?」
 手刀で銀河連合を倒すのは却って自分の肉体が乗っ取られる可能性が高いんだ--レットの居る時代では其処まで銀河連合の手口が進行していたのである!

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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