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格付けの旅 デュアン 旅立ちまで後一週間 天空島 前篇

 固有魔法……其れは超級魔法を凌駕する恐るべき破壊力を秘める魔法の数々。本来、固有とはオリジナリティを意味する物。だが、言葉を正しく掻い摘むと何処にも存在しない固定して有る魔法という捉え方も出来る。故に固定して有る事から自由自在に破壊の力を揮う事が可能な魔の境地。俺のリフレクトブレイカーもそう言った意味では固有魔法に該当する。但し、固有魔法と呼ばれるのは『スターゲイト』、『ブラッディハウリング』、『インフィニットフォール』、『ブラックホール』、『ボーリングオブコスモス』、『アイン・ソフ・オウル』、そして『コスモノヴァ』の六つ。故に俺の使う其れはちと固有魔法に該当しないオリジナル魔法に当たるかな?
 ま、そんな感じで俺は次々と固有魔法を習得してゆく……但し、『付け焼刃』故に身に付けるまで少々『荒療治』を済ませないといけない。
 付け焼刃……其れは刀鍛冶用語で付け足した鋼の事。何故此れが例の意味に成るのか? 其れは鋼を唯付け足しただけで元の切れ味に成らない。然も付け足すだけだから直ぐに襤褸が出て二度手間に成る……其の事から付け焼刃とは安易に覚えただけの単語や技術の事で覚えただけで体の一部にしていないという意味でもある。まあ、同義語として借り物と覚えればどれ程までに付け焼刃が本人のスキル向上に繋がらないかわかるだろう? そうゆう物だ、付け焼刃ってのは。
 荒療治……其れは文字通り荒い治療法の事。医者が此れをやれば藪のレッテルを逃れる事が出来ない。何故なら医者は患者の苦痛を少しでも和らげる為に治療するのであって患者を苦しめる事を目的にするのではない。故に荒療治をされた患者はより病状を悪化して長期入院或は余計な通院を余儀なくされる。若しも貴方が病院に通う時に荒療治をするような医者に出会ったなら真っ先に医者を変えるように。貴方の為に成らないのだから。
 とそんな感じで俺は魔導学園から離れた町や村、そして市場を訪れる。だが、どれも田舎臭過ぎて大した成果を得られない--固有魔法を覚えてもデュアンロールの強化に繋がらない事だらけ……一刻も早く俺は星から出て行きたいというのに!
 そんな中俺の目にある物が映る!
 其れは天空に浮かぶ島のような物。何故島が剥き出しの岩を我々に見せつつも塵の雨を降らせて--
「おい、其処の兄ちゃん……危ないから土豪迄避難するんだ!」
 良くわからんが、此処に住む住民達は天空に浮かぶ島が現れた際に何故か避難するそうだ。試しに奴等の言う通りに避難してみると背後で轟音が次々とうるさいほど鳴り響いてるのを感じる……いや、音だけじゃないな。塵が落ちる度に少しだけ地面に振動のような物が伝わる。如何やら浮く島が落としてゆくらしいな。然も空に浮かぶ島は時には尻部より何かを突き出して其れが赤みを帯びて発射されると避難する俺達迄届きかねない勢いで地面を砕きながら瓦礫類を取り込んでゆくのが見える--此れはまるで『土地強盗』だな!
 土地強盗……其れは地主泥棒の別名。基本的に儲かる話とは何か? 株、物を売る? 否……土地の売り買いである。商品に成る土地の事を人は不動産と呼ぶ。そんな不動産は儲かるが代わりとしてそれ以外の商売をする術を失う程に退屈な作業を齎してくれる。つまり不動産で儲けるように成ったら商売人として終わりが待つという事だ。其れ位に不動産とは最後の手段に相応しい位置にある。そんな不動産でも所有権を巡るトラブルが起こりやすい。其れが所謂土地泥棒の存在。誰も居ない土地に勝手に入っては「此れは元々俺の先祖が持っていた土地なんだ!」と主張されたら溜まった物ではない。『不法移民』は此れに当たる。だから土地強盗はイコール『不法移民』と思えばわかりやすい。何故なら其れは後程解説する。
 不法移民……其れは被害者面をして人様の土足に入って来る寄生虫の事。一応、何だっけ……ああ、そうだ。恐らくは後に成って時事関連について再び解説するかも知れない事柄だ。再び解説する前に言っておくと奴等は法に則って移住してきた可哀そうな人たち……と思ったらいけない。移住する連中が一々移住する国の法律を知る訳がない。故に法律を無視して移住を迫って来る。其処には善人悪人関係なく元々住んでいた人様に迷惑を掛けに入る。つまり如何ゆう事か? そう、若しも移民を認めれば国内で二つの勢力に分断して争いが起こりやすく成る。争いが起こりやすく成るという事は当然犯罪率は増加する。犯罪率の増加は即ち、国内の混乱を招く。国内の混乱は即ち政治の腐敗を加速させる。政治の腐敗が加速すれば……国は滅ぶ。わかりやすいだろう、そうやって流れを追えば。少々飛躍した個所がある事を此処に詫びたとしても不法移民一つで此れだけの要因を招く。人手が足りないから移民を増やせとか主張する前に先ずは移民が必ずしも法律を守らない事を知らなくてはいけない。善悪関係なしに移民とは元々住んでいた土地を捨ててやって来た愚か者共でしかない。俺達みたいに自らの意思で嘗ての土地を捨てた者達とは性根も大きく隔たりがあるのだよ!
 と移民に対する怒りは此の位にしても……俺を含めて避難して来た多くの者達は空に浮かぶ島が起こした土地破壊に巻き込まれずに済んだか。如何やら奴等は遊牧民の生活を送り続けているから其れなりの対策を知っているみたいかもな……と知ったかぶりは此の位にして少し尋ねるとしよう。
「何……あれは約千年前から浮かんでいる『天空島』だ」
「『天空島』……第三次魔導戦争の頃からじゃないのか?」
「いや、あれは彼の『ガンバー旅行記』に記された天空の島バルスだ」
 ガンバー旅行記……其れは女性蔑視で有名なジェナサン・スウィムトの冒険小説。其処では主人ガンバーが小人の国、巨人の国、更には浮かぶ島バルスや降霊術の国、そして不老の国と言った多種多様な国々を経て最終的には馬の国へと行き着き、其処で人間不信の塊に陥る様を物語っている。だが、同時に様々な風刺に加えてあらゆる予見を籠めた内容は今も惑星ディー中に愛読者を齎すまでに成った。ま、作者は女性蔑視且つとんでもない変質者である事を除けば……だが。
 成程、『天空島』と呼ぶのか。ああやって土地を搾取しながら空の生活を満喫する訳か。だが、同時に風や雷を受けて徐々に痩せ細るのを阻止する為にあの島は土地を搾取するしかない。結果、島の移動する先々にある村や集落の人間は遊牧民同様に何時までも骨を埋める土地に恵まれないって訳だな。全く人類と言うのは……さて、人間不信は此処までにして--如何やって其処へ潜り込もう……かな?
 俺が考えたのが土地を搾取する際にわざと巻き込まれて運んで貰うというやり方だ。但し、注意しないといけないのが安全の為にデュアンロールを外しておいてから防御魔法の一つであるプロテクトウォールを掛ける事。掛けないと瓦礫の直撃を受けやすい。幾ら『全世界共通の物理法則』があろうとも万が一の可能性は否定出来ない。思った以上に俺自身の質量が流されない可能性も無きにしも非ずと言った所か。
 全世界共通の物理法則……其れは重い物も軽い物も同じ高さから落としても地面に落ちる時間が両方とも同じという不変の法則の事。確か『シャワルン・マゼーラモア』だったかな、中世時代の謎の宮廷貴族が密かに公表した説に依ると世界は三タイプに分かれるとの事。だが、どの世界でも重い物が軽い物よりも速く動くという事は有り得ない。浮力だろうが重力だろうが全て同じ速さで落下したり、浮いたりするそうだ。まあ、此れはあくまで基本的な事であって此方の世界では同じ速さで浮くかはまだ完全な検証が為されていない。まあ、だが此れだけは確実だ。重い物も軽い物もどんな高さで在ろうとも同じ速度だけ落下してゆく。ブランコの法則も振り子の法則も成立する、と!
 シャワルンについてはまだ詳しい事を俺はまだ知らない。だからこそ今はシャワルンについては詳しい格付けをするつもりは毛頭ない。俺が興味あるのが『天空島』だ。あそこにはきっと楽して星を脱出する為の手段がある筈だ。潜り込む価値は其処にある。
 そうして俺は明日の夜頃に天空島が進みそうなルートを割り出してから……わざと巻き込まれるように瓦礫と共に潜り込んでゆく……勿論、デュアンロールは掘削範囲外に飛ばしてな。
 俺の思った通り、近くを掘り起こしながら俺迄運んでくれた。だが、少々プロテクトウォール内に入った塵が俺の両目、鼻、耳、そして毛穴中の毛穴に迄、動き回って気持ちが悪かった。風魔法が使えても風の全て迄は把握出来ないのと同じようにプロテクトウォールで僅かに侵入する塵を何とか防げても内部に入って来る塵の躍動までは静止出来ない--此処はエーテルが支配する宇宙だぞ……何故お前達は其処まで物理法則に従いたいのだ、全く!
 そうこう我慢して四十一分後……遂に天空島に侵入完了。全世界共通の物理法則に依ると気圧も又、共通項である。耳鳴りも酷いし、若干呼吸も勝手が違う。おまけに高い程、気温も違う。島で暮らす連中は『高山病』対策が出来ているのか?
 高山病……其れは高山で生活した事がない人間に掛かりやすい病の事。病というよりも所謂症状という方が正解かな。高山病はあらゆる症状の併発の事を指す。例えば一酸化炭素中毒に依る頭痛、眩暈、吐き気は勿論の事、睡眠障害やむくみなど様々な症状を招く。高山に体を慣らせば数日で多発性併発の高山病もマシに成る。だが、慣らす事が出来ない奴は其の侭、肺の病気やら何やらであの世逝きだ。然も簡単に慣らせる物じゃない。放射能汚染同様に低放射線で慣れた肉体がいきなり乞う放射線に晒された地域に放り込まれて直ぐに適応出来る訳がない。何、わかりにくいって? そうだなあ、四十度のお湯で慣れた爺さん婆さんがいきなり五十度のお湯に浸かって平気で居られるか? そう喩えたらわかりやすいだろう。そんな感じで高山病とは恐ろしい合併症だ。あんまり高過ぎる山への挑戦は控える事だ。良いな?
 まあ俺に掛かれば僅か一日……いや、半日で十分適応させられる。そんな訳で出す戸口からの侵入を試み始める俺であった。 そして俺はデュアンロール無しで突入してゆく。全ては星を脱出する手段を得る為に。そんな中で俺は全長は初めて全長が二メートル以上もある人間と出会った--ボール遊びをする子供である。
「あ、見て見て」子供である理由は遊び方だけではない。「ちっちゃな人だあ」
「本当だ本当だ」頭の大きさに対して体の大きさが五頭身或は四頭身くらいに比較的短い。「然も全身何かで覆ってるよお」
「こんにちわ、坊主達。少し案内してくれないか?」
「あ、言葉喋る事出来るんだあ」
「きっと『翻訳者』って人種何だねえ」
「まあそうだな。只、少し違うが……其れよりも君達」
「あ、其れから初めて会った時は自己紹介しろってパパやママが言ってたよ」
「そうだそうだあ」
 自己紹介、ねえ--此の後俺は自己紹介する羽目に成るが、まあこっから先は少し前半部分の終わりを紹介しよう。
 翻訳者……其れは海外旅行に行く時等、宿に泊まったり食事したり或は買い物する時に言葉が通じないと困る事ってあるだろう? そんな時に現地の言葉を話せる事は便利な物さ。まあ最も飽く迄海外旅行の観光で役立つだけで在って表現で役立つ物じゃない。まあ其れを勘違いしないように。えっと翻訳者だったな。そいつらは主に通訳者とは別だ。通訳者は観光に於ける言葉の不便さを解消する為に存在するのであって新たな表現を生み出す訳ではない。一方で翻訳者は原本を訳して通訳だけでは難しい言葉も自分なりのアレンジを加えて訳す者の事さ。故にそうゆう翻訳者は外国語だけじゃなく国語もしっかり学んでないと出来ないとされる。ほら、外国語で高い点数取れるのに国語だと低過ぎる奴って居るじゃないか。そうゆう奴は翻訳者に向かない。何故なら新たな表現に乏しい為である。まあ最も通訳者も最終的には国語を学ばないと意味がないんだけどな。
 とまあ俺は初めて会った二メートル超の九歳から十歳の餓鬼共三人にガイドをさせる事で何とか天空島への本格的な調査を開始する。最もここでの期間は本当に短い。だが、得られる物は多い。其れだけを紹介しながら後半に移る。


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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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