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試作品 ブラックレイピア アイン(前篇)

 如何もツクールに久々嵌って本編執筆を疎かにしがちなdarkvernuです。
 其れじゃあそろそろ『ブラムヘイム』も佳境に入り出している(とはいえ、今回のも含めて後三回だけど)のでそろそろ五年前かな。五年前に雑文で紹介した後に解説で東京五輪までに出したいと言ってたある奴を紹介しよう。但し、コピペもあるから新規書き下ろしじゃない事を御容赦。

 時は近代ヨーロッパ…… 絶対王政の世は刻一刻と崩壊し、大衆を覆っていた階級の壁は取り除かれようとしていた。

 フランス革命--妄執に取り憑かれし神殺しによって。
 革命政府は神の保護下にあった様々なシステムを時代の流れであるかのように次々と破壊してゆく--大衆の支持という名の得体の知れない力を背景に!
 蛮行は非難されるかと思いきや喝采を浴びる--国内外を問わず!
 そんな蛮行を冷静に、なおかつ俯瞰的に見る一人の政治家がいた。

 彼の名はエドマンド・バーク--後の近代保守主義の父と呼ばれる男。
 彼はフランス革命の全体像を省察しながらも寿命という逃れられない運命により灯火が消えようとしていた。
「私は死ぬのか、リチャードよ?」
 歴史は神々のよって紡がれてゆく。これ以前もこの先もここでも。変わる事があるとしたら神々を揺るがす存在が目覚めるという欠陥が紛れる時だろう。
「リチャード……リチャード……」最愛の息子リチャードはもういない。
 代わりとして晩年エドマンド・バークの理解者となった一人の青年が寝室に入ってきた。
「エド……リチャードはもう居ないんだ」
「お前はジャック……リチャードは生きてるんだ!
 だからリチャードを……」
「落ち着いてくれ、エド!
 その、リチャードは、ちゃんとイエス様と共に君を見守ってるのですよ!」
「信じろと?」
「信じて下さい……バークの名を継いだ私が言うんだ!
 間違いない!」
「レッドバーグ……私がお前に与えた名字。本当はフランス革命が上手くいってるのが悔しくて血の色が付いた名前をお前にくれてやったのに!」
「血の付いた……結構じゃありませんか!」
「まあ良い。私はもう直死ぬ。今日は上手く話せるなんて結核はよっぽど私を嬲り殺したいのか?」
「元気で何よりじゃありませんか。ところで今日は如何してリチャードとお話をしようと思ったんだ?」
「それか……実はな、悪魔を見たんだよ!」
 悪魔--ジャックは戸惑う。
「夢で悪魔を見たんだ。レイピアを構えた悪魔をな」
「状況がさっぱり解りかねる。エドは一体どんな夢を見たのか説明して欲しい」
「それは未来と呼べるのか? 大英帝国の偉大なる島でジャックよ、お前の子孫らしき少年と何処の馬の骨? いやプロイセンからの移民の子と出会う。其処から悪魔は島中を恐怖のどん底に叩き落としてゆくのだ!
「何時から曖昧に成られたか? 内容がさっぱりです。それに悪魔とは何者なのです?」
「悪魔とは両眼を銀色に輝かす者。金色の髪を棚引かせ、黒銅の心を持った災厄!
 見た者にそれを解らせる程に直線的でありながら尚且つ柔軟に大英帝国全てを蹂躙させる智慧を持つ。いや、その智慧は神々を平気で愚弄するのだ!」
「ですから曖昧過ぎる。その悪魔が今後十年で現われる保証は--」
「悪魔は百年先に現われる……私は百年後の大英帝国がわかるぞ!
 クリミアの勝利に踊り、尚且つ黄金の国ジパングと同盟を結ぶ大英帝国の未来をな!
 そんな未来を嘲笑う悪魔も又此の時代に生まれ落ちる!」
「百年なんて私が生きられる訳が--」
「生きられるだろう。意志を継いだ者が一人でも居ればお前の魂は生きられる……それが私の提唱する保守の真なる姿であろう!」
「だったら教えて下さい……其の悪魔の出現がわかるなら倒す方法も!」
「倒す為には早めに気付かなければいけない。奴は正面から現れては縦横無尽に人々を蹂躙する。直線的且つ残忍に己の欲望を満たしては狡猾且つ大胆に不幸を撒き散らす!
 でないと私の妄想した革命の結末……いや其れ以上に悲惨な事が大英帝国、ヨーロッパ、厭々世界……其れ以上に地球其の物から離れて災いを起こすぞ!
 悪魔の野心は大き過ぎるのだ……ヤハウェよ!」
「神の名を軽々しく呟くほどにまで君は……恐れるのですか!」
「其れが……ウグウウ!」
「エドオオオ!」
 エドマンド・バークは其れから数日後に最愛の息子リチャードの元に旅立つ……

 それから四十年の歳月が過ぎた……ジャック・レッドバーグも又、エドマンド・バークの所に逝こうとしていた!
「私はもう直ぐ死ぬ。エドの言った事……死ぬ前に解ったぞ!」
「えっと……何を独り言を仰いますか、父上!」
「居たのかジョージ?」
「召使いを追い出して私と父上だけで話をしようと言い出したのは父上ですよ!」
「そう……だったか?」
「それはそうとヴィクトリア様が即位為さいましたよ!」
「そうか。あの御方が……だがあの御方もそこまで生きられないだろう」
「ヴィクトリア様の件は嬉しいニュースです。だからもう悪夢から覚めて下さい!
 あんなのはバーク卿の妄想でしかないので--」
「妄想? 果たしてそうだろうか? 私は知ってる。エドは全体を見渡せる男だという事をな。フランスで起きた革命の結末を彼は様々な省察で見事に当てて見せたよ!」
「た、確かに凄い事ですが。ですが其れと此れとでは--」
「夢もまた真実だ……私は生涯を通して彼の保守主義とは何なのかを追い求めて来た!
 国をあるべき方向に導く事なのか? それとも現状を維持し続けるのか? それとも壁を取り払う事なのか?」
「現状の維持でしょ? 現状を壊されたら自分はやっていけませんよ」
「いいや違う。来るべき厄災から己と己が守るべき人々の為に剣を振るう!
 それがエドの提唱した保守主義の真なる姿!」
「考え過ぎでしょう」
「ジョージよ、お前にも伝えよう!
 五十年先に悪魔はここレッドバークにやってくる!」
 突然の事にジョージは唖然とする……「え?」と。
「ここはイングランドにある辺境の地ノーサンバーランド。ここにジョージの孫はプロイセン移民の子と出会う」
「その者が悪魔?」
「そうだ。そいつを決して近付けてはならん……奴の瞳は銀色に輝く!」
「其れでも銀色の瞳と言うだけで必ずしもあくまである筈がありません、父上」
「良いや、銀の瞳を持った者は悪だ」其の理由をジャックは次のように簡潔に説明する。「何故なら銀眼は太古より生まれ落ちる悪魔が身に付ける代物!」
「太古より?」
「ああ、そうだ。だから決して善に転がる事がない。何故なら其の者には悪とは何かを理解する術を持たない。瞳の奥で見つめる物は常に銀のフィルターを通して歪んで移されるのだからな」
「歪んで……其れでは正しいと判断する事なんて夢の又、夢ですね」
「そうだ、だから決してお前の孫にそいつを近付けるな、良いな!」
「五十年……その時まで自分は生きているでしょうか?」
「生き続けるんだ……魂が次の世代に受け継ぐ事が叶うなら私だってエドだって今も生きる!
 忘れるな!」
 その日から二日後の夜……ジャック・レッドバーグは一人息子ジョージと十名以上の召使いに看取られながら此の世を去る。

 其れから凡そ四十九年先の1896年とある夏……


 という訳で『ブラックレイピア アイン』の試作品の前編をお届けしました。新年最初のブログ記事がまさかの試作品なんて自分だけかな? いや、其れは思い込みだな。
 因みに同じように思い入れがあるアズナーやブラムヘイムと違って如何して今まで出されなかったのかを説明すると……英国の地を良く知らない事も一つ、二つ目にジョジョと内容が被る事、最後に出すタイミングを逸した事もあるんだよな。一つ目の理由は確かに大きい話だ。土地を知らない状態で舞台を描くのは非常に難しい。幾ら時代がネットの覇権とは言えどもやはりネット上で画像拾い上げても限界がある。実際に土地に足を踏み入れて調べないとわからない事だって多々あるからな。ドリーマーズアゲインでは知らん土地を拾い上げた画像と自分の想像だけで何とか描いたけどこれでも流石に限度がある。だが、実際に外国に行くのも勇気が要る。外国って安全を約束された日本と違ってカオスで一杯だからなあ(辛)。
 二つ目の理由は何と言っても此の『ブラックレイピア アイン』は舞台が英国だからな。然も冒頭から何から何までジョナサンとディオの出会い其のまんま。まだ実物として出してはいないまでも此の後に主人公は宿敵から執拗に虐められるという展開迄ジョジョ第一部とまんまだからな。荒木飛呂彦に喧嘩を売る度胸をまだ自分は有していない。だからこそそうゆうのを恐れて出せないという理由もあるんだ。
 最後がやはり時期だな。あんまり色々と手を出すと収拾が付かなくなるしな。ほら、色々手を出して結局は全部未完のまま墓場まで構想を持って逝ったとある小説家が居るだろう。自分はあいつの才能だけは褒めるけど、あいつの仕事の仕方まで見習いたくない。だからこそ手の付けられない所があれば迷わず捨てる位の気概で自分は自分のやりたい事をやる。そうゆう事もあって今迄出せずに今日に至った。まあ今年も無理そうだしな。何せ一兆年の夜と格付けの旅の何時もの作業とアズナー神計画(まあこれの完結は再来年に成りそうだが)作業と、ブラムヘイムと暗殺者完結に向けて気合を入れる訳だから一々取り掛かれない訳だ。おまけにお金様の他にも商業用として出す予定の作品群……等々枚挙に暇がない。そうゆう訳で現陛下の退位及び新陛下即位の年に出すかも知れない。最も其の時期は一兆年の夜休載と共に『覇者の大地』執筆開始時期でもあるがな。まあ覇者は二魂と違って全四巻で収めるからな。あんまり長いのは好きじゃないし、一々整理するのも面倒だしな。そうゆう訳でまだまだ出すまでに時間が掛かるぜ。
 あ、序に『ブラックレイピア』は全五部構成で試作品として紹介したのがアイン。ツヴァイ、ドライ、フィーア、フュンフと部毎に物語の舞台は違ってくる。一応、万が一の為にも全ての部の内容を紹介するとアインはジョジョ第一部をパクりつつも舞台は日清戦争の後から第一次世界大戦真っ只中迄を描く。然もブラックレイピアなので必ずしも歴史通りに展開されるとは思わないように。
 ツヴァイはアインの百年後でマドマックスをパクった北斗の拳をパクった世界が舞台。其れでいながらもジョジョ第二部をパクった所もあるから洒落に成らないぜ。
 ドライはツヴァイの百年後の世界で一気にオデッセイシリーズのようなSFに。まあこの辺は曖昧なので思い付いたらまた簡単な内容を紹介する。
 フィーアはドライの一万年後の世界……幾ら何でも遡り過ぎだろう、と。此処から無能提督の銀河遠征みたいなSF作家でも其処までやり過ぎないだろうというような世界観に突入する訳だ。ま、こいつは大体は知ってるけど敢えて伝えない。
 最後はフュンフで此方はテイルズオブデスティニーをパクったみたいにソーディアンが突然出てくる展開に。舞台はフィーアの五十年ごと他の部と違って余り未来に遡らない、と。ま、完結篇なので完結篇らしく幕を閉じるけどね。
 因みに一部当たりのボリュームはブラムヘイム一つ分やヴァイオレンスバレット一つ分よりも二倍でお送りする。なのでFC2小説では最大三百三十かな? 一ページ当たり八百字以内でもな。但し、アイン、ツヴァイと言えども此方もプロローグやエピローグを除けば全五章構成に成るから一章当たり最大でも六十六ページに成るかな? ま、成るように為るさ!

 其れじゃあ前篇の解説を終える。後篇は日を改めて又。

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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