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一兆年の夜 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド(頭)

『--まさかピースケイスのような乗り物に再び巡り合わされるとは思わなかった。
 其の前に自己紹介が先だったな。私の名前はツミカゼノカエルヒコだ。応神蛙族として
再び現実では体験出来ない不思議な体験を送る事に成った。そんな私が此のスクリュー
スタンダードアイランド
と呼ばれる島に乗り込まされた理由は彼等が島を動かす銀河連合
に依って島を沈められない状態に成った。勿論、沈めるにも海に化学機材のような物を
鎮める訳だからその穢れる範囲はわからない。実際にピースケイスに乗った私は脱出して
から大分経った後に、あ。時期を少しでも記さないといけない。確か
イモール・アーロニクさんが著書を出版して半の年より後の春、秋くらいだったかな。
其処で銀河連合が操船し、ピースケイスの一撃で沈んだと思われる巨大蒸気船の形を
した何かを私達は調査した。するとその海は結構臭いが強過ぎた。万が一も踏まえて
呼吸皷を持参して良かった。あのまま何も持たずに船でやって来たなら臭いだけで気を
失うだけでは済まない程。其れだけに銀河連合の亡骸はちゃんと丁重に弔わないと
いけない。其れは歴史が証明し続けた事実だ。故に連行された私達四名はスクリュー
スタンダードアイランド
を沈める事に少し難儀を示した。
 だが、沈めた後に何が起こったかについては最後の部分で記すとして私達がスクリュー
スタンダードアイランド
の様子を何処まで詳細に記す事が出来るかが課題だ。其処では
私達の時代ではお目に懸かれない数多の種族が今日、そして明日の事で議論し合って
いた。米を如何するのか? アルキバウムの形は扇なのか綺麗な円なのか? 外の生命
を連行して事態の解決に繋がるかそうでないか? 彼等は休む事なく議論し続ける。余り
に議論をし過ぎる為に目の前の仕事を疎かにしがちなようにも思える。言葉の応酬は
確かに正しいが、だからって体を動かさない段階まで応酬するのは流石に口だけ番長其の
者のように私達は思えた。だから私達は何時までも一の日の作業が終わらなさそうな生命
の足伝いをしたな。まさか頭脳労働者だった私達がこんなにも激しく肉体労働するのは
初めて、いや久し振りの出来事だったな。ピースケイスという狭い環境の中で働いた事も
ある私でもあるし、衛星へ向かっている中で狭い巨大望遠弾の中で働く合間さんに私達
よりもやや広いが秘伝雄略島で一の年もの間、肉体労働をし続けた糸井君も後は若い頃
は水の惑星の各地を飛んで行った禾野先生も此の島で時間一杯まで働くとは思わなかった
と漏らす程だ。
 そうゆう訳で私達は連行者としての立場で言葉の応酬してばかりの彼等に意見を
述べた。だが、彼等は私達の意見を呑んでくれなかった。それどころか頭脳労働者特有
の隙の無い反論を述べて私達に言い返す事さえ封じた。此れには最年少の糸井君は
怒ったな。其れを鎮めたのは私と合間さんだった。此処まで上と下では差が開いていた
とは。
 あ、其の前に上と下について紹介する。上の生命は常に下の代表者として経営方針を
決めて行く。簿記会計の話も更には今後の見通しも彼等が激しい議論の末に決定する。
だが、彼等の困った所は下が苦労している中で働こうとしない。何でも彼等は上の者故に
下の者と同じように働いても反対に足を引っ張るだけだと主張する。全く確かにその通り
だが、だからって何時までも体を動かさなければ足を引っ張る生命からの脱却は
果たせない。特に者足が居ない状況では仮に足を引っ張るなら、感情が乗り過ぎた。
そう、彼等は机の上の空っぽの論理に囚われてしまった。口だけ、頭だけ大きく成った
ばかりに。此れで現場を感じ取るなんて出来る筈がない。彼等は最早肉体労働するだけ
の状態に戻れなく成った。
 次に下の者について紹介する。実は私達四名を連行したのは下の者達の独りきりの
断行だった。既にもう下の者達は上の者達への希望を薄れていた。いや、下の者は上の
者以上に深刻なのかも知れない。此れは私の見解ではある。故に正しい見方とは
言えない。裏側だって確かである保証はない。それでも主張する事に意義はある。主張
しなければ誰にも伝わらない。
 段落を変えて話を戻す。其の下の者達は上の者達がああ成ったのはスクリュー
スタンダードアイランド
のせいだと。自分達下の者達にこうするようにしたのは此の島の
せいだとまるで子供の駄々の如く言い続ける。其処まで満足し切れない思いならいっそ何
もしなくても良いと考える。ところが其れを言うと彼等は怒鳴り散らす。働かなければ
島は機能を止めて自分達の命は其処で朽ち果てる。働くしか道がない、と。此れで深刻
ではないというなら何が深刻なのか? いっそ機能を止める方が良いと私達は考える。
だが、下の者達の言う事も一概に誤りではない事を生活する内に思い知らされたな。
 其れについて私は次のように記してゆこう。其れは--』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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