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一兆年の夜 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド(冒)

『--まさか僕が再び冒険に出くわすとは思わなかった。其の冒険の名はスクリュー
スタンダードアイランド
。僕はあの衛星旅行を体験して八の年も経った。既に肉体は惑星
の環境に適応し戻した後だった。だが、再び衛星世界旅行を満喫する体験は実現
しなかった。何故なら次の三つの理由が原因です。
 一つが流石に真古天神武政府を始めとした市町村が今後はやらないと発表した。然も
其の凍結時期は何と驚愕の五百の年。算出したのがあの当代の蘇我フク兵衛。彼に依ると
衛星世界に飛ばすだけで一つの町の財政が吹っ飛ぶだけの支出が掛かるとの事。幾ら
経済が回ろうとも其処まで支出してまで得られる利益を考えずにやろうなんて出来ない。
誰だって財源なしに動く事が可能でも行き過ぎた支出には流石に目を背ける物。結果と
して望遠弾倶楽部は方針転換する羽目に。
 二つ目が最近話題の発明家が開発したとされる電気という名の力で起動する望遠弾。
実は僕は其の方と一緒に例のスクリュースタンダードアイランドに連行された。ま、其の
話は後でやるとする。其の方の開発した電気で動く望遠弾の存在こそが一般生命の目を
外から内へと移した。採算度外視の望遠弾を打ち上げるよりも寧ろ今後の国防の主題と
成る軍事力に目を向ける方が幾らか建設的だと言える。特に銀河連合のやり口は徐々に
ではあるけど、巧妙に成る。其の徐々がどうであれども彼等は目では捉え切れない動きで
僕達を苦しめる。此れでは衛星世界に目を向けては居られない。
 最後が僕と共に衛星世界に向かった二名が一昨の年、昨の年に相次いで想念の海に
旅立った。最後まで二名は議論を戦わせたな。そんな二名が居なくなれば何時までも
衛星世界に目を向ける余裕なんてなくなる。お月様よりも先に自分達を如何すべきかを
考えるのが経営者の務め。確かに夢を届けるのは良い事だ。でも、夢は現実が満足に
出来て始めて実現可能に成る。現実が苦しい時は夢を追いかける暇なんてない。大人の心
とは呆気ない物さ。二名には申し訳ありませんが。
 そんな訳で僕は、いや望遠弾倶楽部は夢を送る組織から将来の夢を作る為の資金源
集めの組織へと転換。最初は其の転換作業に苦労はした。けれども、徐々に仕事を覚え
始めると何をすれば組織にとって良いのか? 何をやればお客様にとって良いかを段々と
わかり始める。わかり始めてから楽しみが産まれる。仕事は面白いと思えるのは此の快感
だろう。楽しみを求めて仕事をするのではなく、仕事を通じて楽しみが産まれる。生産
とは只、物を作る事だけじゃない。楽しみも一緒に作られる。そんな時に良くわからない
生命が駆け込んで僕を連行していった。折角、今の仕事が楽しく成ったというのに。
 そして僕は例のスクリュースタンダードアイランドに連行された。其の島は何と動く。
動く理由は何でも島の中に銀河連合が格納され、其れがもがく事で発した気を動力源
として動く。故に彼等は次のように僕達四名に懇願。
「如何か島を機能停止にしてくれ」
 因みに翻訳して此処に記した。彼等が如何して彼ら自身で止めないのかを尋ねると次のような答えが返って来る。
「我々は此の時代の生命ではない。そして我々は島に逆らえない。逆らえない理由を
尋ねても明確な答えが言えない。言えたとしても貴方方に理解出来る物ではない。理解
出来ないモノを無理して理解させるのは果たして一般生命として正しいのか?」
 命題じみた回答をする。僕は何となくわかっても他の生命は其れをどう解釈するのかで
悩む。余り良い文章ではない。其れでもわかるのは彼等と我々では時代に開きがあり
過ぎる事。幾ら数千の年より前の生命が僕達生命とは殆ど変わらないという話があった
としてもあくまで其れは哲学の範囲でしか過ぎない。技術段階という点では幾ら最終的な
段階で小粒の範囲でも僕達からすれば衛星世界旅行に行けるか行けないかの開きが
ある。彼等が説明出来ない理由の一つは其れだと僕達四名は思った。
 おっとそろそろ僕達を紹介しないとね。僕はサッカス雉族の合間キッ次。んで僕と
同じく連行された他の三名も紹介しよう。先ずは一の年より前に秘伝雄略島に流された
十五名の少年少女の指導者を務めた仁徳蜘蛛族の糸井サヨどう君。僕達の中では最も
若い。三名目があの謎の一角族に一の年も乗り込んだという応神蛙族のツミカゼノ
カエルヒコ。最後が後にとんでもない事件の中心生命と成った最年長のゴルギ鶏族の
禾野コケッ区。
 僕達は例の島を止めに島に住む生命に連行された。全てはスクリュースタンダード
アイランド
を止める為に。其の為に僕達は--』

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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