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一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(五)

 三月七十日午前九時十八分七秒。
 場所はチュンナ島。中央広場。
 其処は共同寝床よりも前に完成した十五名全員が集まる場所。毎の日の朝八の時に此処で点呼を行い、毎の月の選挙では此処で投開票を行う。
 そんな場所にてサヨ道は真っ赤な顔に成った。
「何だっーて。あの場で……脱ー便?」
「此っれは凄い逸材だ!」
「まあ俺も実はあの場で脱便してマシリ斗さんに説教を受けたんだから気ニスルナ!」
「正直其れは此の相応しい場で言ちゅ物ではありません」
「だ、だ、だちゅ?」
「朝尿は毎の日やっるけど、脱便は流石の吾輩もやっらない」
「ところでさあ、ところでだつべんってどんなべんきょうなの?」
「そんなお勉強はっりませんぶ、クンク良っんぶ」
「あの緊急時の話だう? なら俺は詳しくは突っ込めないなう」
「折っっっっっ角満腹していた時に何て品の高くない事を言うんですかああああい!」
「きょうふってだつにょうだけじゃナクゥ、だつべんスルンだ」
「ほ、本当です?」
「ああ、本当です。御免為さい、ユミ代ちゃん」
「別似謝る必要端ない。あの場面出端仕方牙ない。俺だって混乱してユミ代似気付かう余裕於作れる科如何かさえ模怪しかった」
「でもこうして黙っていた事をみんなに伝えたんです。此れでお兄ちゃんは安心して立候補--」
 何言ってるんだ……益々前に出る勇気が遠退いた--と前右足でサヨ次の頭を水平に叩くサヨ道。
「そうーだ。緊急時に便を漏らす余裕のある生命が指導者に成ったら決まりが良くなーい。やはりどんな時でも便も尿も漏らさない俺が指導者に相応しーい!」
「ええマシリ斗が、あのマシリ斗がしどうしゃに……ぜったいやだよ」
「僕だって賛成しっせんぶ。だってマシリ斗は一々小言が多いもっぶ!」
「こっら、マッシリ斗さんは小言が確かに多い方ですけど此れでも俺達には面倒が良いんだぞ!」
「其れ褒メテナイゾ、カカロ徒!」
「どいつもこいつも俺の事をそう評価しやがっーて!」
「だけどチュンレイさんもさんせいできまセエン」
「私いいいいも思ったああああわ。此おおおおおの鼠は何かと頭の良さをひけらかして怒りだけが溜め込んでいくかあああああら」
「確かにチュンレイさんは吾輩達にもそうゆう所あるけっど其れもみんなが生き残る為に、みんなの頭が良っく成る事を思ってだよ!」
「だが、少し自分於高く見せ過ぎる所牙ある。確か似肉体同様頭脳牙良い事端役似立つ……牙、誰模牙チュンレイ乃よう似頭於働かせられる訳出端ない」
「そうです。低い方に無理やり合わせる事もいけない事なら無理して高い位置までわざわざ合わせるのも強引極まりありません。だからこそ私は今回チュンレイさんに反対します!」
「僕も低く見られたものでちゅね。じゃあ僕もいけない、マシリ斗もいけないならウシ村でちゅか?」
「いや今回は俺は参加しないう。代わりに」ウシ村は右前足の蹄の曲がり角をある者に向ける。「サヨ道に譲るう」
「え、僕がです?」
 サヨ道は動揺する。一方で一部を除いてサヨ道の立候補を歓迎。
「サヨ道お兄ちゃんなら任せられます!」
「サヨ道君なら安心出来ます!」
「サヨ道科。其れなら上手く行ける科模知れない!」
「サああああヨ道かああああああ、まあああああマシリ斗やチュンレイが成るよりかは安心出来いいいいる」
「サヨミチさんはぼくたちのおにいさんダアシ」
「で、でも僕は脱便しました。とても指導者に向く立場に--」
「其れってあの乗組員のおじさんに言われたのです?」
「そうです。誰だってあの場面で自らを律する何出来ません。特に私達みたいな年ごろには荷が重いのです!
 其れに有難う御座います、乗組員のお兄さんの為に自らに気合を入れてくれました事!」
「成程、其れなら益々仕方がない話だ。有難う、ユミ代於守ってくれて!」
「みんな……わかった。乗組員のお兄さん……僕はみんなの希望に成って見せます!」
 サヨ道は天に向かってカンガルー族の乗組員に誓うと……真っ直ぐ前を向いて木材で出来た高台に上ってゆく。其れは元々、牛族を始めとした大型種族に耐え切れる構造ではある。立候補者の中で最も軽量で尚且つ誰よりも木登りを得意とする蜘蛛族の少年にしてみれば階段や梯子を用いずに高台に上る事は朝飯前。こうして三名目の立候補者と成ったサヨ道。此処から先は立候補者を含めて投票が始まる。
 結果は此の通りと成った。

 マシリ斗   三票
 チュンレイ  五票
 サヨ道    七票

 こうしてサヨ道が指導者に成った。
「何であんな脱便が……認めんーぞ。俺は認めんーぞ!」
「認っめようよ、マッシリ斗さん。そっうゆう結果なんだからさあ!」
「にしてもあいつって其処まで者望アッタンダナ。悔シイゾ!」
「僕の方が優れていちゅのに……こんなのってあちゅのか!」
「認めようよ、チュンレイの兄貴ちゅ。民主主義に則って決まったんでちゅ!」
「でも何だかあいつでも良いっ気がする」
「ぼくもおもった、えっとぼくもおもったんだ」
「二度も言うのはスカンク族の良っない訛りでぶ」
「おめでとう、サヨ道う」
「当ううううう選おめでとおおおおう!」
「ああ、有難う。でも僕が次も指導者に成れるとは限りません。ですので一の月は精一杯頑張ってみます」
「きあいをいれすぎダアッて、サヨミチサアン」
「おめでとう、サヨ道君」
「だが、これから牙大変だぞ!」
「何でギガンマルドが上から目線で物を言うのです?」
「ギガンマルドも素直じゃないのです、サヨ道君」
「おめでとうお兄ちゃん!」
「有難う、みんな」
(此れからが大変だな。みんなを引っ張るという事は其れだけ良い事ばかりを受け入れる訳にはゆかない。発砲を美しくあればある程に自らの価値がなくなる。だから僕は受け入れない所は受け入れないようにします。其の為にもマシリ斗やチュンレイ達がはじかれる場面が多々あります。其れを如何にかしてこそ……チュンナ島を生き抜く上で一番心掛けないといけない部分なのです!
 そうです、カンガルー族のお兄さん!)
 こうしてサヨ道は指導者と成った……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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