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一兆年の夜 第九十四話 衛星世界旅行(説)

 午前十時五十二分三秒。
 三名は議論を始める。
「先ず俺達は本当にお月様へと向かっていっるのか?」
「向かっているーに決まってーいる!」
「如何してですか!」
「其れは此ーの望遠鏡を覗けばわかるー話だ!」
 二凝は天井用の望遠鏡で其の理由を説明する。すると肉眼と装備された望遠鏡の力で僅かにお月様が見えた。
「方位磁石は宇宙空間内でーは南北を示すーには余りにも機能しない。機能するーと踏んでいーた私の仮説は崩れーてしまった!」
「そんな事を聞いっていない。何故お月様が見っえるのかわかるか?」
「如何してですか! 窓から見渡しても真っ暗な宇宙空間内で如何してお月様は望遠鏡に映し出されるのですか!」
「其れは……お日様が水の惑星だっけでなく、お月様も同時に照っらしているからだ!」
 成程ー……確かーに--と納得する二凝。
「でも! お日様が照らすと成ると……少し体の調子が安定しない気がする!」
「余り窓に近付っくなよ。何となっくだが、宇宙空間には何かしら惑星の保護から離っれた場合に限ってとんでもない放射が確認さっれている筈だ」
「あーあ、それねー。でも私は既にその放射ーが壁を越えて此方に流れてーいる事くらいは発射前から予想ーしていたぞ」
「如何ゆう意味ですか! 其れは!」
「いや、俺達が其処まっで辿り着くにはまだまだ目には見えっない事柄が多過ぎる。まだ全生命体はその域に達しっていない」
 ああー、悔しいーがそう成る--とチーンパに応じるように二凝も放射線に辿り着く域には届かない様子。
(放射されたモノを浴びると肉体にどのくらいの影響を及ぼすのかは……まだ僕達は証明出来ていない! 仮に出来ると仮定しても果たして放射されたモノ無しの事柄も説明出来るのか! うーん! 難しい話は後世の科学者達に任せよう!)
 今の時代の生命がやれる事は今の時代で証明された機能を駆使して現状を打破する事。現状の中で見えない鉱物を探す事。そうして少しずつ進歩してゆくが終わってみれば其れは一歩にも満たない程である。其れが現実であり、確実な真理である。
「後はお日様が照らっしている時は弾丸内では急激な温度上昇が見らっれるな。其れでも溜め込っみにくい真空の世界では此の中以外は直ぐに熱は拡散しってゆく……まるで無重力の如っく!」
「温室効果を齎す気体が原因ですか!」
「其の原因はきっとー我々が日夜吐いてーいる二酸化炭素だなー」
「いや、二酸化炭素だっけじゃない」
「何、他にーあるというーのか!」
「ほら、月賦やおならをすっる時に出る気体っを」
「ああ! 招気ですね! あれに火を点けると爆発しますね!」
「だからってここでやっるな……危険過っぎる!」
「確かに……一瞬だけど! 炎に勢いが出た気がします!」
「空気よりも軽いがここっは無重力の世界だ。二酸化炭素でも浮き上がっるぞ」
 温室効果を齎す気体がどれだけ集まろうともお日様が照らす中では大した熱の蓄積に繋がらない。問題なのはお日様が陰に隠れる時である。其の時に齎されるのが極度の寒さである。そして不完全燃焼との戦いでもある……が、酸素が供給される間はそれほど問題には成らない。
「一酸化炭素中毒にもー気を付けるのーだ。ここは密閉している上に換気すらー出来ない未知なる空間。幾ら酸素の量が多くとも長時間火を灯し続けるーのは余り勧められなーい」
「だが、使っわないと望遠弾内部の温度が急激に下がってしまう。俺達は氷漬けさっれた状態で如何体を動かせば良いんだよ!」
「其れなら縄で--」
 縄まーで凍ったら最早打つ足ーも手羽先もなしだ--氷点下の世界は侮れない事を言いたい二凝である。
(だったら使い続けるしかないのかあ! でも! でもなあ! うーん! 思い付ける手羽先が思い付かないなあ!)
 さて、三名が説明したりない事ももう一つ。外を確認できる望遠鏡は全部で三つ。其の内の一つは天井に設置される。だが、設置したのは意識を取り戻した後である。取り戻す前は破損する可能性を踏まえて取り付けを渋る。やや、状態が回復してから三名は取り付け作業を開始して三の時と十五の分の後に完了した。残り二つは主に左右対称に取り付けられる。しかも取り外しが可能。天井に付ける物に比べて単純作業で事が運ぶ。
 だが、其の事が運ぶ中でキッ次はある物を目にした。其の前に窓は東西南北と天井合わせて五つだけ設置される。特に天井以外は開閉式で硝子窓で見える宇宙を確認し合える。其処でキッ次は南側にある窓から望遠鏡で眺めるとある物を見付ける。
「あれは!」
「如何しった、キッ次? 何か見えった……か、あ?」
「如ー何した、固まーって……退いてくーれ。どれーどれ……有無ー、此れーは気のせいか?」
「気のせいじゃっない。其れにあの何かは俺達に照準を向っけるように何かを外に出して来たっぞ!」
 三名が発見したのは……剥き出した者達がほんの僅かに見える望遠弾試作六号機に良く似た何か--キッ次は直ぐに其れが設計図を盗んだ銀河連合達が其れを使って自分達に合わせて作り上げたモノだと気付いた!
「ああ、キッ次も気付いっていたか」
「如何ゆう事ーだ、チーンパ? 此れーは一体何を意味すーる?」
「ほっら、酸素の供給量を五段階目にすっるぞ!」
「其ーれは勘弁だ……わーかった。其れでーこいつらは機能するかー、だろうーなあ!」
「使う気ですか! 此の宇宙空間用望遠砲を!」
「ああ、奴等が襲撃すっる事を備えて此れを使わない足があっるか!」
「ううーむ……だがー、こいつを使った時ーに何が起こるかは想像付かーないな」
 提言しておっきながらその言い草はないだろう、二凝--と今更に成って言う二凝にチーンパは少し感情を昂らせる!
(さあ! 初めてと成るえっと……何戦闘で良かった! と! 兎に角! 僕達はどのような事が起こるかもわからない宇宙空間内で戦闘するんだ!
 か! 覚悟しないと……いけないよなあ!)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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