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一兆年の夜 第九十話 一週間地底旅行(三)

 十一月八日午前十時二分七秒。
 場所は巨勢火山真下成人体型百二十七付近。
 モグラムスは奇跡的にも新鮮な酸素と地下水が流れる箇所を発見。三の日の目にして次の日の出発に相応しい場所が見つかったのは奇跡なのか? いや、奇跡を軽々しく表現するのは跡に対して礼を失する物だろう。その事については三名共全会一致の上で承知。
(ラ奇跡はまだ早いモグ。ラこれは必然じゃモグ。ラだが、ここからが正念場じゃモグ。ラわしら地中種族は酸素の少ない場所でも長時間の活動に出来するように体が作り込まれておっても流石に一日一食の生活だけで長時間の活動が出来るようには組み込まれておらぬモグ。ラ時として火のある場所で予想以上の呼吸困難も想定しないといけないモグ。ラ火は脳に確信を齎したと古き者達は伝えるが同時に老いを加速する熱を生み出す諸刃でもあるのじゃモグ。
 ラ努々忘れぬ内にわしらは眠ると使用かのうモグ)
 三名は眠る間に次のような想定を考え続ける。先ずはやはり空気に関する問題。息が続く限り真下まで向かうのは困難を極める。酸素供給量が少ないだけで集中力の阻みは甚大と成る。
 次に懸念するのは火の海に近付くに連れて増す熱の上昇。熱との戦いで常に経験する者達である彼等。其れでも限度がある。爪先が溶け出す程の熱に遭遇すれば直ぐ様退避しないと命に係る。其れは熱の川が流れている証拠。土を模違和を元化して真っ直ぐ迫る。触れれば忽ちの内に内臓まで貫きかねない。特に目指す深さが深さだけにその危険性は増してゆく。
 最後がやはり経験も才覚も当てに成らない神々の気紛れ。即ち、突発的な問題。此れにはモグラムスもお足上げ。だが、そう成らない為にモグラムス達はその道を真っ直ぐ進む。
 さて、三名全員はこれら三つの問題を機にする。だが、その中でモグラムスだけはもう一つの問題に着目する。
(ラ銀河連合は如何成るモグ。ラあらゆる物語の中では必ず奴らが主役じゃない事が珍しいモグ。ラ思い出話でもそうだし、回想の記録だろうと作り話だろうと必ず奴等は全生命体の物語の中に顔を出すモグ。
 ラ如何してなのかをわしは知らないモグ。ラ如何して銀河連合があらゆる物語に顔を出すのかをわしは何かしらの法則性を見出す事が出来ないモグ。ラ其れは蘇我フク兵衛の子孫を名乗る梟族の若造も言ってたし、頼んでも徒労に終わる程に膨大な事と成るモグ。ラ何故なら其の物語はわしの知る限りでは恐らくは九十にも上る筈じゃモグ。ラしかもわしの物語を含めても、のうモグ。
 ラだが、どんなに顔を出したがりであろうとも銀河連合を看過出来ないモグ。ラ奴等はこの星にやって来て平穏に静かに暮らしてきたわしら全生命体に過酷な道を進めさせたモグ。ラ許せる道理ではないモグ!
 ラ奴等がわしと鷲の仲間達に足を出すようじゃったらわしは全精力を懸けて立ち向かわないといけないモグ。ラ例えどれだけ戦い慣れ他個体であろうともなあモグ!)
 そう考えながらモグラムスは眠りに就いた。案の定、彼の憂慮する通りに次の日には--
 現在、地底探検三の日の目……

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Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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