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格付けの旅 デ・ヴァレラとコリンズは何故喧嘩するのか? 平穏は荒野、戦いは海原

 ワールドネームソサエティ……其れはデュエルシー以前から前身があった闘争をゲーム感覚で楽しむという非道徳的な秘密結社。其処には慈悲もなく、金も名誉も全てはゲームに生き残った者達だけに齎される。しかも其処では頂点に立つデュエルシーの他に『ラウンドアーツ』と呼ばれる筋肉、技、速さ、近距離、遠距離、曲芸、精神を極めし八人の強者が待ち受ける。全てはデュエルシーの望む闘争の為に!
 デュアンとデュエルシーは邂逅を遂げる。
「お前がデュエルシーか。噂は聞いている」
「どんな噂か知らんが、貴様……格闘技の素人だな」
「人呼ばわりか……まあ良い。俺はお前を格付けする為にマーメイド達の所に来たと言っても過言じゃないしな」
「舐めるなよ、小僧」
「三メートルで一見すると全裸な白金巨漢に言われたくないな」デュアンの言う通り、デュエルシーは白金タイツで覆ったように全裸だった。「しかもそいつは筋肉をダイレクトに伝る黒人の肌をしているから何とか大事な部分まで覆い隠せるんだけどな」
「流石は全宇宙一の……皮肉屋」デュエルシーは右手を前に出した天地上下の構えを取る。「さあ、闘争の時間だ」
「へ、あんたにとっては……だよな」デュアンは僅かな動きと表情、そして目の光からこう断言する。「初めての対魔法使い戦だぞ」
「さあ、出せ、デュアン・マイッダー。余は全てを打ち破る!」
「笑顔が素敵なあいつみたいに無形で思わずボクシング世界王者にやられ掛けるような間抜けをするなよ!」
 それはここでは関係ない話……じゃないか--既に拳の間合いまで詰めたデュエルシー!
 デュエルシーの繰り出す一撃にデュアンは思わず十二億光年先まで転移する羽目に……「フ、今の一撃を見て過剰に反応したか……だが、覚えたぞ!」デュエルシーの学習能力はデュアンの想定を超える物だった--何と転移魔法であるテレポートを一度見てから実践して見せるのであった!

 何、如何して俺がここに居るとわかった--デュアンはデュエルシーの想定以上の学習能力に驚く!
「余に掛かれば魔法だろうと原理原則は同じ!」
「だが、キスパール程ではない!」デュアンはまるで後付けをするかのようにデュエルシーの手レポートの弱点を指摘する。「其れは跳んだ環境を知らない……ブラックホールに呑まれろ!」
「な、まさか跳んだのはこの布石だったのかあああ!」
 デュアンが跳んだのは確か二十二億光年先--だが、其処にあるのは巨大ブラックホールのある十二億光年先だった!
(フウ、何とか保険としてここを選んで正解だった。さあ、次はどんな手を見せる……デュエルシー?)
 デュエルシーの肉体は飴細工のように伸び切って最早通常では考えられない程の絶命が待ち受ける--通常では……だが、デュエルシーは全生命体の敵では上位陣に上り詰めようとする闘争本能の塊!
 笑止……ブラックホール如きに後れを取るよではないわあああ--咆哮と共にデュエルシーは次元拳を繰り出す!
 次元拳により、ブラックホールは消滅。其れにはデュアンも少しだけ汗が垂れ流れる--無重力が支配する宇宙空間でありながらも。
(全くこんな奴と戦うつもりなのか、『ラグドライドズ』も『チェン』も。だとすると今後の戦いではあいつら……地球どころか太陽系まで破壊するぞ!)
 ラグドライドズ……其れはフルネームの最後にワンクアムという産まれた時から持つ苗字に至る恐ろしく名前の長いガン=カタ使い。いや、ガン=カタではないな。既にガン=カタを終わらせたガン=カタと呼ぶかな? 兎に角、奴の特徴としてフルネームが長過ぎる事、射撃の腕は子供にも負けるレベル、寝技に長けた全く新しいガン=カタを開発した武術、戦う理由が名前を得る為、そのフルネームを一言一句言える、フルネームを言った時には既に宇宙は縮小の始まりか或は終わりを迎えた後、フルネームの中には何処かで聞いた事ある名前も見え隠れする……等々と実に恐るべき男。射撃の腕は確かに見るに堪えないが其れ以外では文句の付け入る隙も与えない程の武。正にガン=カタは武へと昇華したと言える。逆に言うと十本来の意味を喪失したとも言える。そうゆう意味では『ブラムヘイム』とは銃へのスタンスが正反対だと言えるだろうな。
 チェン……其れは余りにも強過ぎる酔っ払いの事。酔八仙拳を極めた老人であり、泥酔状態ならば攻撃の起こりすらも読めない上に其処に正確無比な繰り出すのだから堪った物ではない。しかもその動きだときっと仙人目指す八卦掌の人だって……おっとそれは白い方の話だったな。兎に角、奴の特徴を挙げると次のように成る。先ずは神の領域まで上り詰めた酔八仙拳、フルネームの発音は支那大陸のあちこちから調べても合致する発音が見付からない、何時も持ち歩く瓢箪はレアブラックストーン製なので気が付けば酒が補充されてある、好きな名酒がアルコール度数百の幻の名酒楊せん、好きな古典は封神演義と西遊記だが安能務誤訳の封神演義や峰倉かずや版西遊記は見つけ次第破り捨てるそうだ、強く成る為に子供にも手を掛ける非情さも持ち合わせる、幼少の頃のトラウマでセックスするどころか交わり合いを見るだけで気を失う程のトラウマを抱える……等々お茶目からシリアスな事情を抱える酔っ払いである。其処がまた酔っ払いと呼ばれる所以なのかも知れない。
「さあ、もっと引き出して来い。全て打ち砕く!」
「--其れはまあ恐い恐い……だったら下級魔法の雨を受けよ、ファイアーボールランダムシュートオオお!」デュアンは火系拡散魔法を掌だけでなく空間のブラックホールが焼失した場所からも転移させて放つ。「但し、俺は逃げさせて貰うぜ!」
 デュアンは更に遠い場所へ手レポートすると見せ掛けてステルス魔法で姿を隠した。其れは相手にテレポートしたと誤認させる為に。一方のデュエルシーは武術と同じように廻し受けをして捌こうとする--だが、必中の原理を知らないデュエルシーは全弾浴びる!
「何……余の廻し受けが通じない!」デュエルシーは確かに軌道を読んで全てを廻し受けた。「だが、擦り抜けたぞ……これが魔法なのか。これは是非とも新たに術のラウンドアーツに招集したい!」
 デュエルシーは既にデュアンが手レポートと見せ掛けて姿を隠す事に気付く。其れでもデュアンは姿を現さない。隙を窺う以外にもあるのか?
(少しでも返事をすると例え歪みを入れても気付かれてしまう。だからと言って俺が尻尾を蒔いて逃げるなんてらしくもない話だろうに。にしてもキスパール程じゃないにしろ、呑み込む力は伊達じゃないな。後は空間を理解して力に変換したあの技……隠れた位置を把握できなくとも範囲に放てば俺が引き摺り出される。さあ、何処へ転ぶのかなあ?)
 デュアンとデュエルシーの睨み合いは続く。奴等は互いの隙を窺うので精一杯なのか? いや、違う。デュエルシーはデュアンにだけ注意を向けてはいない。一方のデュアンも又、第三者の介入を警戒。互いに余計な木を発する事をせずに二万五千年も経った……突然、赤黒い光がデュエルシーに向かう--それをデュエルシーが廻し受けするも魔法同様に捌き切れずに吹っ飛ばされる事に!
「ウゴオオオオオ、これはあああ!」デュエルシーは三千光年先まで宇宙速度二の速さで飛ばされた。「世界とはこれ程広いとは……学習したぞおおお!」
 デュエルシーだけでなく、傍で隙を窺っていたデュアンにまで赤黒い光が襲う--思わず隠れるのを止めてデュアンロールで受け流すデュアン!
「クウ、俺の気配に勘付いていたか……アルッパー!」
 両者に攻撃したのは……「ちぇ、てめえは対処したな!」アルッパーだった--もしやブラングリスパを倒して来たのか!
「おらとの戦いを無視するなんて卑怯だぞ!」否、ブラングリスパはしつこい存在だった。「まあ良いや。二体纏めておらは倒す!」
「アルッパーめ、厄介な--」
「よそ見するとはな、格付け師!」デュエルシーは只では起きない闘士だった。「ほうら、次元烈風胴廻しだ!」
 デュアンは何とかデュアンロールで軽減をするもその攻撃力の前に隠していても口から血が漏れる。
(俺の軽減魔法が効かない。この野郎……適応力が高いな。まだ全体像を掴めていないとはいえ、大体の流れは掴んで来てやがる。これだから強過ぎる相手は嫌なんだよ……専門家だの総合者だので選別出来ない何かを持ち合わせるからな!)
 デュアンとデュエルシー、アルッパーとブラングリスパの戦いは第二段階へと進む。時間で解決出来ないなら自ら前に出て解決に導くしかない。其れは高度な戦いに於けるジレンマの解消策として妥当な解……とこ難しくも訳を理解出来ない説明はここまでにしよう。
 アルッパーに視点を移すとアルッパーは敢えて危険領域である頭に狙いを絞る。幾ら胴体を狙っても蜥蜴以上に切り離せば済む話……ならば頭部を狙い撃ちする方がまだ相手を撃破するに十分--それに気付くからこそブラングリスパは広域範囲で毒の粉を散布。其れは宇宙放射線に浴びる程、強力な毒素と化して領域に入った物を毒殺し得る物!
「何て恐ろしい粉を撒き散らすのだああ、ブラングリスパああ!」其処は鯨を超えた鯨を自称するアルッパーだけに……「放射能熱線で焼き払てやるううう!」其れが引火するとわかっていても長期戦で不利に成る要素を退ける為に繰り出す。「クソオオオおおう、目晦ましにも--」
 そこまで馬鹿だとはおらも思わなかった……グリスパハリケエエエン--ブラングリスパに依る百足の形から編み出された決め技に縛られてアルッパーは全身を粉々にされる感覚を味合わされる!
「ウグウオオオオオ……だが!」アルッパーは苦しみながらもこれを待っていた。「ホワイトホエールを極めし俺はこの時を待っていたあああああ!」
 何……ウワアアアあ--アルッパーの繰り出すホワイトホエールの応用であるホワイトフラッシュが炸裂してブラングリスパの全身は一瞬で絶対高温十の三十二乗まで膨れ上がって焼き尽くされてゆく!

 視点をデュアンに戻す。デュアンとデュエルシーの攻防は隙の見せ合いから始まって次は互いの先を取る詰将棋へと至る。互いにある惑星を取っては攻撃を繰り出し、取り返しては取り奪うという『ゼロサムゲーム』へと拡大する。
 ゼロサムゲーム……其れは戦争の行き詰まりの一つ。取るべき領土もなく既に取っている領域に無理矢理取る隙を窺っては試算上損をする領土を奪ってゆく膠着状態の事も指す。そう成ると一種の冷戦状況と化して徐々に世界を停滞させる。ある意味、取るべき余裕があり過ぎる世界情勢に比べれば先進諸国に平和は約束されるかも知れない。だが、考えて欲しい。其れは一部にしか幸せを享受出来ないのではないか。果たしてそんなのが本当の平和だと言えるのだろうか? いや、そもそも真の平和とは何か? ゼロサムゲームとは考えさせられる膠着状態だと言えよう!
(闘争とは即ち、ゼロサムゲームを解消する術として存在する。奴にとっては嫌って当然の結果だろう。だからこそこいつはゼロサムゲームの領域を嫌って俺の所に攻撃を仕掛ける筈だ。後は俺の決め技で奴を仕留める!)
 デュアンの読み通りゼロサムゲームに入ったと気付くやデュエルシーは右拳に氣を溜め込んで次元拳を放つ--其処にデュアンの決め魔法であるリフレクトブレイカーが発動し、バニシングワールドに叩き込んだ!
「勝負あったな、デュエルシー。もう少し堪忍の強い災いだと思ったんだがな」
「かもな……だが、お前に敗れる事は今後自分の世界に還って更なる強さへと至る道なの--」
 デュエルシーはバニシングワールドの不安定な状態を利用して自分の大宇宙に還ってゆく--宿敵達との決着を付けに!
(強かったぜ、デュエルシー。お前がもう少し堪忍していれば敗北の味を舐めたのは俺の方だったかも知れない。如何やらお前にも因縁はあるようだ!)
 デュアンはその因縁に関して首を突っ込む気は起きない……其れは当事者同士で解決する物だと放任して!



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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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