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一兆年の夜 第八十四話 大久保は何故殺されなければ成らなかった(二)

 十月六十一日午前四時十一分三十八秒。
 場所は鬼ヶ島西地区港。
 ギガントルと躯伝は深夜までに麁鹿火あらかい海に面した一つである第三麁鹿火港に到着し、一の時掛けて鬼ヶ島に到着する。彼らが鬼ヶ島に向かう理由……それは端山パオ乃と会談する為。その為に二名は寝る間も惜しまずに鬼ヶ島までやって来た。
(そろそろ眠らない斗那。銀河連合乃手口端何事似模--)
「何を気負う、ギガントル?」
「躯伝様、何於?」
「気負うなよ、ギガントル。確かに眠らないといけないと思うのは俺も同じ考えだ。銀河連合の手口を考えたらな。だが、眠っている間に銀河連合に襲われるかも知れない……そんな考えがこびり付くのも無理からぬ事さ。だからこそ俺は事前にこいつを読んで来た訳--」
「はあ、躯伝様ハ者使イガ荒いですね」そこへ齢三十一にして九の月と二十三日目に成るルギアスカンガルー族の熟女であるメランコリーナ・レヴィルビーが齢十に成ったばかりの神武人族の子供である烈正れっせいを負ぶってやって来た。「まさか子守を押し付けられる私ガココマデ遠足させられるとは!」
「あ、お父さんだ」
「まさかこの二名似守られる乃です科?」
「メランは言わずもがな。だが、第三子烈正も捨て難いぞ」
「当り前だ。頭ごなしに言ってくる烈希れっき姉さんと比べても役に立つぜ」
「だが、もう少し勉強しろ。お前くらいの時は父さんもしっかり勉強した訳だしな……それに正伝せいでんもな」
「兄さんには誰も敵わないさ。ありゃあどうかしてるぞ」
「確か似正伝様端才模躯伝様似通ずる所牙あります科羅袮」
 だが、熟していない--と躯伝は第一子正伝は達していないと口にする。
(はあ、全く仲牙あんまり宜しくない親子だ。家族事情端深刻なの科模知れない那)
 二名の仲が良くない理由をギガントルはこう考える。それは正伝自身が己の意志で新傭兵軍団を立ち上げ、僅か十三歳の時に家を出て以来……親子の縁は途絶えたとみて間違いない。其処へ至るまでの確執はやはり国を思う方向がそれぞれで違った為。全生命体の希望を目指すあまり、家を顧みない父親に反発した息子……両者の溝を簡単に埋める物は何処にあるのか?
「オイ、ギガントル。そろそろ寝るぞ」
「あ、はい……です牙、泊まる場所端二番目似大きな建物です余」
 簡略し過ギデスネ、説明ガ--とメランコリーナに呆れられる。

 午後一時二分十五秒。
 場所はアラ太旅館。三階建てで最大五十もある個室。西地区で二番目に大きな建物としては大所帯を泊めさせるには不十分な個室の数と個室当たり豚族換算にして平均四名しか泊まれない居住範囲は。それでも一泊だけが目的の者達にとっては十分。
 特に勉学を教える者や互いの意見を出し合う者達にとっては自らの集合知を整える為の空間としては良質だと言えよう。
「……そうゆう事か。議員の数が増え過ぎても肝心の官僚が少ないと只の唯飯喰らいな訳か」
「ええ、だからこそ議会似要員於送る余裕牙地方似ない乃です。それ牙後輩乃主張する議員過少論です袮」
「だが、官僚だけで物事は進まない。あいつらは仕事出来るが何したいのかを想像する力を持たない。だからこそ俺みたいな代議士が奴らに方向を示していくのだ。大臣職に選挙で選ばれた奴が就くのはその為だ」
「です牙、選挙出選ばれる斗いう事端必ずし模官僚みたい似仕事上手那者達ばかり出端ない乃です余。時似端言葉だけ上手くて中身牙伴わない者牙議員似成って有権者於大い似幻滅させる事だってあります余」
「俺もその内の一名かも知れないのだぞ。だからこそ仕事の無い日は少しでも働かないと鈍って仕方ない」
「そのせい出一番上乃息子様端……家於出ました牙」
 何も言うな--躯伝は痛い所を突かれ、体を逸らす。
(議員過少論端伝えられた情報だけ妥斗簡潔似こう表される。現在乃議員定数端地方全て於集める斗合計千五百九十三名。もし模国会議員乃数於半分似減らしてその分於足りない地方議会或端新た似創設する所似回せば……今度端議員乃催促牙進んでしまう。そうする斗議会乃必要性牙皆無那村似模議員牙来て殆どやる事牙ないまま似肥え太る可能性牙浮上する。ううむ、必要那所似必要那要員於回すなんて神様出模ない限り端無理科。
 まあ詳しく端あいつ似聞くし科ない那)
「躯伝様、一通りの勉強を教エマシタノデソロソロ遅い昼食の時間です」
「やったあ、メシだメシいイイ!」
「コラ、燥ぐ余リ走リ回らないの!」
「相変わらずです那、メランコリーナさん端」
「まああいつはソーラが困る時は子供達の母親代わりでもあったからな」
「それにして模如何して正伝様端メランコリーナさん乃反対於押し切った乃でしょう?」
 もう良いだろう、あいつの事は--とやはり複雑な気持ちに成る躯伝であった。
 運命の日まで後七日……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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