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一兆年の夜 第八十三話 松陰は何故、功罪を遺したか(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百十八年十月六十三日午前九時八分十一秒。

 場所は大陸藤原大中臣地方迷宮の洞窟前。
 そこで齢二十三にして七日目に成る応神鴨族の青年が齢七から十五までの子供から少年まで全部で三十八名集めて講義を開く。
「今日から第三回目の講義を始めるね。今回は曜日について勉強するね。現在は金曜日だから覚えておくと便利だね」
 彼の名前はダドロギノカモミチ……ICイマジナリーセンチュリーで言えば一年前に藤原レオ田蔵の元で新清麻呂の森を攻め立てて、唯一生き残った生命。生き残った彼は奇跡的にも新清麻呂の森を抜けて新天神武菅原軍に保護され、こうして大人と成った。だが、彼の心には今もあの頃の思い出が渦巻く。その話は各区分の終わりに紹介する。
 先ずは曜日に関する講義を追ってゆこう。
「良いね、曜日とは働く日と休む日を明確にする為に考案されたのではないね。これには深い訳が……って足上げるのが早いね、菅原ワン兵衛君ね」
「じゃーあさあ、日曜以ー外は別に月ー、火、水、木ー、金……と分けるー必要なーいと思います」
「それに付いてを説明しようと思っていたのに君は三の日連続で早とちりね。話は最後まで聞いてこそ深い意味があるのですね」
「えーえー、面倒ー臭い」
「まあまあ、その為に紙の記録帳を採ってるね。それを採る事で頭の整理も兼ねるね。とはいえね、要点はこちらで記すよね。言葉だけ発して黒板に要点を記さずに子供達に気付かせようとする碌でもない教師が居たりしたら其れこそ教える側としても辛いね」
「ところ出曜日於学ぶ意味っ照これ科羅話す乃です科?」
「君もワン兵衛君と同じく忙しな生命ね、ギガントル・ダッジャール君ね」
「それ端善端急げっ照言います支袮」
「最年長の生徒だからって流石に人生を急ぐ物じゃあありませんね」
 因みに二名の出身と年齢を紹介しよう。齢九にして八の月と一日目に成る菅原犬族の菅原ワン兵衛。常に拙速しがちな生命。好奇心旺盛で何事も一の秒よりも早く知ろうと焦る。
 そして齢十五にして十一の月と八日目に成るテネス鬼族のギガントル・ダッジャール。医学を目指すダッジャール家では珍しい鬼族本来の闘争本能が抑え切れない生命。
 さて、彼らを紹介した所で本題に入る。それは曜日が作られた理由。遠過ぎる過去に於いては次のようなカモミチの主張した通りと成る。
「先ずは休みが中心的な割合を占める日の曜日ね。こちらはお日様と呼ばれる朝ね、昼を照らす星の神に捧げる為の曜日であるが故にほぼ全ての生命がこの曜日に休みを摂るね。全身にお日様の光を浴びて仕事に於ける考えを一旦休ませて心身に光を溜め込むのが目的ね。
 次に月の曜日ね。こちらはお月様と呼ばれる夜を統べる星の神に捧げる為の曜日であるね。この曜日では逆に夜を知りね、仕事を思い出す為にこの日に多くの生命は仕事に励んでいくね。だからこそ月の曜日では僕達は心身共に鈍いのはね、仕事を思い出すのが辛いからなんだね。
 三つ目が火の曜日ね。それはここ水の惑星の隣でありね、お日様から離れた星の事を指すね。其処を統べる神様に捧げる曜日として僕達生命は仕事を活発にさせるね。故にこの曜日では心身共に激しく感じてしまうと思うね。それはきっと火の星の神様が本格起動した証拠ね。
 四つ目が水の曜日ね。こちらは僕達が住む水の惑星……を示した曜日ではないね。実は灰の惑星を示した曜日ね。お日様に最も近い灰色の星の神様に捧げる曜日として僕達は全身を灰のように済ましね、えね、わからないってね? 確かに灰なのに水の惑星なのかね? 実は元々灰の惑星は水の惑星……読み方としてはすいの惑星と命名される筈だったね。ところが当時惑星を決める学者達はこの星の瑞々しさにこそその名称が相応しくね、更には灰の惑星には望遠鏡で幾ら見たって水と呼べる色彩を見出せなかった為に結局今の名称と成ったね。それを惜しんだ曜日学者が灰ではなく、本来付けられる筈だった水という曜日を付けたね。もう少し理解したいなら後で質問しに来てね。
 五つ目が太陽系で最も大きいと言われる木の惑星に因んだ曜日ね。こちらでは仕事を積んだ分がやがて木の幹のように太く分厚くなる時期ね。ほら、徐々に一息付けられそうな程に仕事の成果が上がった曜日だと思わないかね。心身共に境目に入り、ここから先は下ってゆくようにね。この曜日は木の星の神に捧げる為なのか、ほぼ七つある曜日の中で中間点に位置するかのようね。それくらいに尊いね。
 六つ目が金の曜日ね。水の惑星の隣でお日様に近い位置にあるこの金の惑星の神様に捧げる曜日なのかね、この曜日では心身共に金色のような状態と成るね。いうなれば下り坂に転がり続けるせいなのかね、誰を感じないと思わないかね? それは脳が休みの信号を届ける為ね。だからこそこの曜日で必ず仕事を済ませる事が重要に成るね。でないと体が休まらないと僕は思うね、あ……まね、いっかね。
 最後が土の曜日ね。こちらは木の惑星に次いで巨大な土の惑星の神様に捧げる為の曜日ね。だからこそこの曜日では土の様に心身が怠く成るね。だからこそ週休二日を主張する評論家達はこの曜日も含めて生命は休むべきだと主張するけど……中々いかないね。何せ残った仕事を済まさずして休むなんて神々に何と申し訳ないと思うかね。
 まね、そんな感じで全ての曜日を大体説明したね。次からはICイマジナリーセンチュリーについて語って行こうかね」
 こうして第三回の鴨下かもした政治塾は好調のまま始まる……
(絶対に変えてやるからね。僕はこうして生きているのにも意味があるね。絶対にみんなの仇を取って僕の生きる意味を見出さなくちゃいけないね。その為に僕は奴等への果たし合いの前にレオ田蔵さんの遺志を受け継ぐ若き芽に様々な事柄を教えなくちゃいけないね!)

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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