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一兆年の夜 第八十二話 こうして大塩は英雄として祀り立てられた(四)

 午前九時五十七分十三秒。
 場所は大中臣地方新清麻呂の森。
 かつては七つの罪で知られ不思議な現象を起こしてきた森。真古式神武が喰われて以降は全ての木々が変容し、もはや銀河連合その物と見ても過言ではない。
 だが、ここ十の年はその森にも変化が起こる。というのも徐々に枯れ始め、銀河連合がそこから離れてゆくのを目撃する居残りの証言が十件。何故それが起こったのかは誰にもわからない。だが、それを知る必要はない。レオ田蔵は次のように考える以上は。
(星が星が抵抗しいようとも或は自然にい適さない銀河連合が自らの甘い汁にまんまと足を突っ込んだのかは知る必要もないない。今は今は俺達が星が活発化する前にいやるだけだだ。俺達は俺達住みい良い場所を探しいてそこにまだ暮らす銀河連合にい戦いを宣言する布告を出すのだから……今だだ!)
 布告を知らせる役割はワン打とワンビートナの役目。二名は森にすむ銀河連合の耳にも届く大きな声を上げて目を向かせて長さ成人体型一とコンマ一二も成る棒で縛った青き旗を振って彼らに臨戦態勢を促した。
「昔から銀河連合は赤い物を好む。それは奴等の体内に流れる血液が赤くないからだ。常に黒く、そして緑にも紫にも変色する異常な血は見ているこちらの気分を……あ、一応それは俺の感想だけじゃないよ。他の--」
「長い長い上にい説明が回りいくどいい!」と遮りつつも次のように占めるレオ田蔵。「オホオホン、兎に角……奴らの銀眼には青い色は肌を震えさせる何かがあるある。理由は理由ははっきりしいないが、それは確かだだ!」
「どっち道イイ、わしらはわしらの流儀に従って奴らに牙を剥いタタ。ここから先は後戻りの出来ない獲るか失うかの戦いの始まりじゃアア!」
 全軍全軍……突撃あるのみみ--とレオ田蔵が号令を掛ける時、彼らの最初で最後の森獲り戦が開始!

 午前十時三十三分十八秒。
 場所は第一の霧。そこはかつて怠け者の森と伝えられる。
 だが、今では生命を怠けさせる霧は一切起こらない。磁力も安定し、気分が左右されるというような事もない。そして銀河連合の数は見える範囲で十八体。大した数にも成らず、軽く制覇した十五名。怪我した生命はこの時、一名も居ない。しかし--
「済みませんるが、さっきから視線を感じまする」
「何何、だとしたら次の霧からは警戒しいないといけないなな!」
 ちょっとちょっと待ってて--とシシーは話に割り込む。
「如何如何しいた、シシーやや?」
「まさかまさかまだやる気なのなの?」
「ああ、第一の霧だけでは逆にい銀河連合の巨大な反撃を受けて意味がないない。俺達は俺達は清麻呂の森全てに住む銀河連合を倒しいてここを安住の地にしいないといけないいけない!」
「それはそれは益々引きい返せなく成るのよ……わかってるのの?」
 承知の承知の上だだ--とレオ田蔵は答えた!
「……わかったわわ。最後まで最後まで坊やの子守をするわわ」
「感謝を感謝をする、リリーやや」
 レオ田蔵はリリーの心遣いに涙を浮かべる。それを見てリリーは右前足の爪先で器用に拭う。一歩間違えたら目元に切り傷が発生する事案……歴戦の勇士であるリリーだからこそそれが可能である。
「さあ、そろそろ行こうか。でないと腹が減って……あ、関係ないな。腹は何時でも--」
「腹を腹を……そうかか!」ここでレオ田蔵はある事を閃いた。「一旦は一旦は早めの昼食を取ろうう!」
「ほウウ、是非ともわしらにだけはその内容をお聞かせ願いたいナナ」
「全く全くイノ三十五郎は相変わらず聞きたがりいな生命だなだな」
 十一時前の昼食はやがて十五名で摂る最後の食事に成ろうとは……この時、誰も気付く事は出来ない!

 午前十一時三十八分十三秒。
 場所は第一の霧。偵察はまだ続く。
(一の一の時掛けて偵察をするる。余りにいも余りにいも時間がない事柄ではあるが、真古式神武が様変わりしいた現状に於いてまだまだ新清麻呂の森の地形的常識は昔のままではいけないい。もっともっと情報を知らないと全員この森を獲る前に運命を共にいするかも知れないい。果たしいて果たしいてカエ浩三シュルーナ夫妻は無事にい生き残って上質な情報を俺達にい届ける事が出来るのかか?)
 そんな願いは叶い、夫妻は仲良く帰って来た。掠り傷こそ覆っているものの、身体検査でも液状型に乗っ取られた形跡もなかった。お蔭で一つの杞憂は取り除かれた。
 それから夫妻は入れ替え立ち代わりながら報告。其処で判明したのは森が昔に比べて大いに広がっているという事実。そして新清麻呂の森は従来の七つに加えて新たに全く新しい霧が発生。そこでは流石の夫妻も命を大切にして虎穴すら入る事も出来なかった。何故なら夫妻は長年の勘からキリ自体が全く新しい銀河連合ではないかと勘付く。故に夫妻はそれだけはレオ田蔵にしか話さなかった。何故なら偵察員は無暗に報告すれば却って和を乱す恐れがある為。それについてはレオ田蔵も承知していた。なので次のように思考する。
(だとだとしいたら新清麻呂の森はかつて天同烈闘れっとう様が攻略しいた頃とは比較に成らない段階まで肥大化しいているのかも知れない知れない。だったらだったら益々、俺達は……だが引きい返せばもう食糧も水を其処を尽きいるる。進む進むしいか俺達の生きい残る道はもう……ないい!)
 引けば待つのは飢えの苦しみ。進めば即座に失われる命の苦しみ。レオ田蔵は全生命体の希望を自称するつもりはないが、全生命体として最低限に進むべき道を示す為に全生命体の希望が進む道を駆け抜けてゆく……

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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