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一兆年の夜 第十二話 天同生子 激動篇(四)

 ICイマジナリーセンチュリー四十一年四月七十五日午後十一時三分十九秒。

 場所は国家神武東アリスト町第二地区二番地。その中で二番目に小さな民家。
 齢二十七にして二の月と十六日目になるアリスト鶴族の青年板垣ツル夫は最新型
の望遠鏡を使い、天体観測をしていた。
「はあ、望遠鏡探しをされるゆえ、生子様の誕生祭に参加出来のうございます。
 もう十二の日より前なのにくよくよされようとは。僕も天体の神様に申しわけありま
すまい」
 彼は十二の日が経った今でも生子の誕生祭に参加できなかったことを悔やんでい
た。
「おっと! 今はオオクニヌシ銀河の形を調べなさらないと!
 この銀河は僕達の住まわれようアマテラス銀河とどう異なりまするかを詳しく見て
おられないと!」
 将来は全世界に名を馳せる天体観測家になろうとしていた。その為なのか、様々
な銀河を発見する。
 代表的なオオクニヌシ銀河に始まり、八十神銀河、ヤマタノオロチ銀河、ブラフマー
銀河、ヴィーシュヌ銀河、シヴァー銀河、ただもの銀河、おかもと銀河など。それらを
合わせると二十八の銀河を発見した。
 その中でオオクニヌシ銀河と正体不明の銀河に興味を抱く。
「オオクニヌシ銀河はまだまだこの望遠鏡でもわかるはずなかろうもの。もっと性能を
高めていただかないと!
 大応神町に住まわれるメデス蠍族の暦研究家キテレグ・キシェールが開発を進め
なさるICのように宇宙の全てに追いつこうものな高い性能の望遠鏡におられないと!
 ん? んん! やっぱりもう一つの銀河も気になろう!」
 ツル夫は正体不明の銀河が気になって仕方がなかった!
「これだけは遠ざかるまい気を致そう。むしろ……




 近づいておられる!」

 四月八十二日午前六時零分八秒。
 場所は国家神武首都四門中央地区神武聖堂儀式の間。
 天同生子は中央で座禅を組み、予報を始めた!
(マンドロス村から東へ征く。その為には今日は吉と成るのか?
 それとも東に進まず、村を守る事に今日は吉と成るのか?
 神々よ! 御子達の相手をしてさぞお疲れでありましょう。ですが、神々にはお聞き
なさる事がございます!
 未来から過去へと誘う? これはどうしてそうなられるのかをお聞かせ下さい!
 過去は現在に至るのはわかります。現在は未来へ進む事はわかります。
 しかし、未来から過去に誘う? どうしてそうなりましょう?)
 生子は心の中で神々に疑問をぶつける! 話を逸らす形ではあるが、彼女は先に
疑問を解かないと前に進めないと思った。その為、神々に疑問を投げる!
(輪廻? 何故輪廻でしょうか? 廻る事の意味は周るや回るとどう異なる?
 宇宙そのもの? ますます疑問が膨らみます。つまり宇宙も私達と同じく寿命を
迎える事? いえ、寿命を迎えた後、また同じ生を廻る? それが廻る事?
 それが輪廻? それで何故それが未来から過去に誘うと言えるのでしょうか?
 輪廻の法則? それに導かれて? それは……)
 彼女は輪廻の法則を神々から説明を受けた! それは言葉のみならず、数字に
よる証明、実例を用いた証明など。それらを聞かされて一の時が経つ。
 ようやく本題に入る。
(水の、大地の、山の、火の、風の、空の、重力の、そして宇宙に生きる一兆年にも
及ぶ神々よ! 何を想い、何を為し、そして何を視ますの?
 私達全生命に神々の意志をお教え下さいませ! 私達はその代わりとしてひとた
びの汗と涙の結晶を神々に捧げます! なのでどうかどうかどうか……)
 生子の瞳に映る映像は黒と灰という色から、赤く青い色、やがては想像の海である
桃を越えた色に変化。そこから映し出されたのは黒く赤い巨大な色が青く緑の
小さな色を大量に浴びる事で次々と穴が開き、やがて消えゆく映像だった!
(これは、つまりおぞましきモノ達が塊場に攻めるという印なのね。ならばもう一つ
が示す事は--)
 生子は両眼を限界まで開けた!
「神々の意志を伝える!」

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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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