FC2ブログ

雑文特別編 ハヤトは死なず 第捌話 憲法論議……無念と改正の狭間で! 東久邇宮稔彦VS安倍晋三

 如何も何故か心の奥底でワールドカップの優勝国はベルギーやブラジルではなく、日本だと妄想する困ったdarkvernuです。
 其の理由は後にして『格付けの旅』が土曜日に更新されましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<黒魔法の章>をクリック。
 其れじゃあ始めようか、占領憲法押し付けに抵抗した宰相と占領憲法の改憲を望む現総理の異次元バトルを!

 時事ネタの話とは関係ないと思われるが、おめでとう日本代表。だが、其処は勝つ気で引き分け以上にして欲しかったと思うのは我々だけではない筈。運任せは余りにも不甲斐ないし、幾ら戦術でも次の相手はブラジルより少し弱い程度のあのベルギーだ。三点差以上は覚悟した方が身の為だ……つーか油断が無い!
 負けた場合は流石にあの国みたいに最後にドイツに二点差で勝ったのに卵やブリテン国旗が付いた抱き枕が投げつけられる事は無いだろうが、厳しい歓迎を受ける可能性は否定出来ない。だが、勝つイメージが浮かばない心理状況でコロンビア戦の奇跡は二度も起こらない。作者は根拠のない日本優勝を夢見るようだが、現実はベルギーに惨敗して日本帰国が九割近くを占める。向こうは日本は眼中にないというインタビューをしなかった以上はヴァニラアイス戦のポルナレフの心理状況みたいに我々日本国民が陥るのも無理はない。
 と時事ネタ関係ない話をして如何するか、其の前に尖閣諸島周辺を徐々に自分の領海にしようと動く支那という四千年の入れ替わりの歴史を有する凶悪国家の脅威があるのだぞ。ワールドカップサッカーが終わったらそっちに集中してやらないとワールドカップで若しも優勝したとしても国が無くなっては意味がない。
 そうゆう訳で二回戦Aブロック第二試合を始める。さあ、今回の解説は憲法改正に於いては右に出る政治屋は居ないのではないかと思われる此の人だ!
「憲法改正は温いわ、占領憲法無効論を勧めろと何故理解出来ない!」
 御存知、ネットが波に乗る前に核武装論に依って大批判を浴びた有名な政治屋、西村慎吾。其れについては作者も大いに支持する模様。だって根本が変わらない状態で憲法改正した所で欠陥品は欠陥品。だったら一度無効化してから憲法を作り直すのが一番だと考えて良い。
「其の通りだ。なのに安倍晋三を始めとした保守を自称する連中は何もわかっていない!」
「何もわかっていないのは貴方よ!」
 お前は出るな、地震の際に九歳の女の子を死なせた元凶の一人である辻元清美め!
「覚悟は宜しくて、土井さん達を馬鹿にした極右政治屋!」
「五月蠅い、二度の大震災で被災者を愚弄した売国奴め!」
 さて、前の試合に続いて再びダブル解説でお送りします。早速ですが、選手入場!
「大日本帝国憲法を投げ捨てる物ではない」
 トキの台詞を改変して、東久邇宮稔彦は颯爽と登場した。前回の試合で圧倒的な力の差を見せつけた恐るべき政治屋が安易な憲法改正に警戒感を露にしての入場だあ!
「何がよ、あんな軍国主義丸見えの憲法の何処が良い訳?」
「黙れ、法を冒す売国ババアめ!」
 さあ、こんな化物宰相と対峙するのは……我等が日本の現総理大臣!
「終わった事を気にしていては先に進めないのです。私は総理大臣として、必ずや憲法改正を果たして美しい国を実現させる!」
 公務で忙しい身でありながらも其れを感じさせない姿は良くも悪くも彼の覚悟が物語っている。普段から称賛する作者もある数々については毎日のように失望するばかりだ。如何して其れを勧めるんだ、如何してそう決め付けるんだ……と!
「其れでも現状では安倍晋三以外に任せられる宰相は居ない。此れも又、悲劇だ」
「石破さんが居るでしょ。あんたも安倍信者なの!」
「黙れ、売国奴。私は元々アンチ安倍だ。だが、現状では安倍晋三以外に誰が適任だと言える……石破のような小僧何て論外の極!」
「だって安倍はもりかけで悪事を--」
「少なくとも森友学園の件はお前とお前の支持母体のせいだろうが!」
 確かに連帯ユニオン関西生コン支部の連中が不当にゴミを投棄しなければ森友学園私有地問題何て起こらなかったのにねえ。さて、最近続報が表に出ないのでそうゆう話は他所で引き続きやるように。農家のひろゆきなら詳しく続報を知らせてくれるぞ!
 占領憲法に抵抗した宰相と占領憲法を改正しようと試みる宰相との一騎打ち。外野では様々な声が聞こえる。
「私の孫である晋三は良くやった」
「オイ、兄貴。まだ晋三は憲法改正も碌に出来てないぜ」
「俺達が任期中に出来なかった九条改正が目の前だというのに、な」
「鳩山一郎よ、確か自由民主党の結党理念は自主憲法の制定が最終目標だったな?」
「あれえ、そうだったかなあ?」
 自民党生みの親はしらばっくれた……だが、主審のガースーこと菅義偉は安定して試合を運んでみせる。
「其れでは……始めええい!」
 さあ、何時の間にか始まった二回戦第二試合。早速、一回戦で海部俊樹をバスケットボールにした当身の構えで安倍晋三を迎え撃つか。そんな東久邇宮選手に対して安倍選手の取った行動は……何!
「あれは……腹に仕込んであった一分間に六百発も放つ奴か!」
「いかれているわよ、こんなの。安倍は勝つ為なら何でもするのね、地震を起こしてモリカケ問題を逸らしたように!」
 全く関係ない。勝手に神格化しないでくれるか、辻元清美。そんなシュトロハイムの機能迄備わった安倍選手が高速で放つ徹甲弾を前にして東久邇宮選手が取ったのは何とワンフレーム当身からの上への避難。そして、ブーストダッシュを掛けてから跳び蹴りを--
「其れを待っていたぞ、東久邇宮さん!」
 其れはカウンターのサンダークラッシュだ!
「流石は集団的自衛権の行使を明記した安倍晋三だ……しかし、一瞬だ!」
 だが、吹っ飛ばれたのに空中受け身からいきなりチート移動技に依るテレポートだ。そして、バリア発動に依る一瞬の隙を衝いての殺活孔が炸裂!
「無様だわ、アイムソーリー!」
「拙いぞ、ああ成っては画面端に追い込まれて無限コンボが……星がもう!」
 此れは誰もが良く知るあのビーム発動の合図だああ!
「こりゃあ二回戦で総理が敗退するのか」
「総理にしては良く頑張った方ではないですか」
 そして安倍選手が一定の高さ迄落ちると同時に東久邇宮選手は座り始めた--此れが噂の画面端まで届く特大ビームか!
「待っていたぞ、此の瞬間を!」
 何と安倍選手は腹に在ったガトリング砲をパージしての回避ダアア--そして有情破顔拳の最後に繰り出される画面端まで弧を描く高速波が横切ってから着地と同時に安倍選手の繰り出す零距離フォトンビームが炸裂!
「勝負あり!
 勝者、安倍晋三!」
 東久邇宮選手が地球の裏側を越えて明後日の方向へと消えた超特大の零距離フォトンビーム……流石は外交の天才と恐れられ、北朝鮮から五人もの拉致被害者を救出した恐るべき駆け引き上手な安倍晋三の駆け引きの強さ--格上相手に僅かなチャンスも逃さないワールドカップ日本代表の如き弱者の戦術に近いぞ!
「確かに私は貴方に負けていました。ですが、此の戦術は賭けだった……あの特大ビームを避けられても着地の速度が少しでも早いなら追撃のあのソニックウェーブは確実に当たって死んでいたでしょう。其れだけに私の勝利は薄氷の上でしかない」
 流石はパヨクにも認められた全知全能の安倍晋三!
「そんな訳ないでしょ。安倍政治は許さない!」
「黙れ、国宝級の国賊め!」
 勝者安倍晋三。試合時間十分三十八秒。決まり手……零距離フォトンビーム!


 第拾捌話に登場した政治屋は東久邇宮稔彦、安倍晋三、西村慎吾、辻元清美、菅義偉、岸信介、佐藤栄作、池田勇人、吉田茂、鳩山一郎、麻生太郎、福田康夫。
 第拾窮話『混沌の師弟対決! 佐藤栄作VS竹下登』に続く……

 今回もモデルの紹介は無し。まああれだ。現総理は甘ちゃんと良く言われるけど、拉致被害者救出と北朝鮮に拉致の事実を認めさせたあのやり口は今でも語り継がれるエピソードだからな。其れを踏まえて裏永田町で格上相手に戦う場合はあのような駆け引きに出ると自分は考えるな。主人公を贔屓にしていると言えば其れ迄だが、一応主人公は池田勇人、な!
 さて、ワールドカップの話だけどそう思う主な理由は南新羅が超格上のドイツに二点差で大勝して帰国したという信じられない事実がある。今回のワールドカップは一桁ランクのポーランドが最後に勝っても予選敗退という事実も含めて超格下がまさかの大勝を収めるという事態が何度もあるからな。決勝トーナメントが順当であれば良いけど、あのハリルの神経質を遅きに解任して準備もまま成らない西野体制の日本だぞ。三連敗大確実で後が無いとかつては言われた日本がまさかの決勝トーナメント進出だ。何が起こるかわからんからな……だが、現実は非情である!
 そうゆう訳で今回は此処迄。そして四年後に又、予選敗退する運命……此のジンクスは如何にか成らんのか?

一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(七)

 午後十一時五十三分三十二秒。
 場所は拠点型周辺。
 新楠木傭兵団本隊は前線部隊の予想を覆すように前線部隊の救出を始めた。此れには理由があった。其れは新楠木傭兵団の行動に対して旧楠木傭兵団の前身だったシャーク傭兵団が突如として参戦。其れに依り、北海周辺を討伐するという本隊の戦略は其の侭にシャーク傭兵団が引き継ぐ形と成った。
 如何してシャーク傭兵団が突如として北海への参戦をしたのか? 其の背景には真古天神武がICイマジナリーセンチュリーにして三年前に水中軍を設立。以来、シャーク傭兵団の活動範囲は徐々に狭まりを見せた。本来は海という海はシャーク傭兵団自身の独壇場だった。他の傭兵団との鬩ぎ合いで時として活動範囲一つ一つを見直したり、効率化する場合は傭兵の数を増やしたり、効率化よりも労働時間の削減の場合は他の傭兵団に任せて自分達が得意な所のみを重点的に良くしたりもした。だが、国が水中軍を結成すると成れば話は別だ。特に活動範囲が広く成る毎に傭兵団の役割は時として少なく成る。特に楽な地域はわざわざ私設武装組織に活動させるよりも活動資金がほぼ潤沢な傭兵団が担う方が効率が良い。結果、シャーク傭兵団は北海に乗り込む口実が出来た。勿論、彼等は北海を奪還する予定はあった。けれども其れを実現するには余りにも他の地域を軽視してしまいかねない程に代償が大きい。特に長年銀河連合が占拠していた事は環境を更に脅威な物とする。そんな北海だが、シャーク傭兵団は真古天神武水中軍の活動範囲の広がりを受けて漸く本腰を入れ始めた。其れは同時に新楠木傭兵団が拠点型周辺の銀河連合を討伐する意味を無くしてゆく。
 其れでもやはりシャーク傭兵団が北海に此処迄本腰を入れる理由にしてはまだ強くない。シャーク傭兵団が北海に本腰を入れた真の理由。其れが元々所属していた楠木ホエール成が築いた旧楠木傭兵団を守れなかった悔いから二度と彼等のような存在を出さない為に国への働き掛けをして実現に至った。要するに真古天神武水中軍はシャーク傭兵団直々の要請と楠木ホエール成の思いが彼等に受け継がれた証明でもあった。
 其れは沈みゆくお日様が登り始める事を意味していた!
「待っていてくれ、ヒラメ来達よ!」
「如何やら旧楠木傭兵団のやって来た事は彼等の意志を飛び越えて俺達の力と成った訳だな!」
「魂とは決して意味が無い物ではないのです、ヒラメ来さん!」
「全く姉さんの魂は如何してお節介焼きなんでしょうね?」

 五十六日午前零時十八分三十三秒。
 場所は拠点型大樹型区域。
 第三中隊は激しくも尚且つ命を燃やして戦い続ける。勝てないとわかっていない程に彼等は強い気持ちでぶつかる。其の圧倒的な攻撃力はとうとう大樹型を叩き折る程。けれども、前線部隊が倒したい脳型は其処にはない。故に第三中隊長であるイカロムは二本も足を切断されつつも戦う足を止めない。墨を吐く事も出来ない状態でも戦う足を止めない。
「笑ってしまう位だ。お前達と共通するのは戦いが大好きで大好きで仕方のない所だ。此れ程迄に銀河連合と分かり合える時があるとすれば俺達生命は戦ってでしかわかり合えない。俺はお前達にわかる迄叩きのめすぞ!」
 大樹型は叩き折られた。けれども、銀河連合は大樹型を喰らい食欲を満たしてでも継戦。同胞の命すらも軽々しく扱う彼等は最早分かり合う事すらもまま成らないのではないか? だが、一般生命はそうは思わない。そう思ってしまえば銀河連合と化してしまう。故に戦いが好きな生命でも銀河連合と分かり合えるとエラ会話で伝えてしまうのだ!

 午前一時三十八分五十六秒。
 場所は拠点型拠点型区域。
 其処でも激戦は繰り広げられる。其処では数が攻略前の八百から八に減少する中で其の拠点型にある心臓型を倒す事に成功した第四小隊及び第五小隊。だが、此処も脳型は居なかった。そして包囲される残り八名。第四中隊長サバッツ、第五中隊長ブリ郎は共に死を覚悟して何も持たずに戦おうと決意した。勿論、他の六名も同様である。
「まあわしは此処まで生きただけでも大した物ですな」
「最後は意気込みか、自分には好かない事だ……けれども最後の瞬間位は感情に溺れるのも良いかも知れない」
 老い故に命を惜しまない者と頭脳労働故に慣れない肉体労働を試みようとする者。彼等は経験則と叡智を以って銀河連合の包囲網に抗うのだった!

 午前二時十九分四十三秒。
 場所は拠点型脳型区域。
 第一中隊と第二中隊はとうとう脳型に到達。だが、戦いは此の時刻に成ろうとも終わらない。既に誰もが満身創痍で今にもやられそうな状態で居た。
(脳型は、脳型は見えない攻撃が出来るット。其のせいで何名もの傭兵が外相ない状態で想念の海に旅立ったのかわからないッテ。此れが未知なる力なのか、方法なのかッテ。俺達は結局の所、結局の所は親父達の世代同様に意味もなく死ぬ事は決まっていたというのかット!
 いや、死ぬのは早いッテ。此処迄に死んでいった傭兵達の思いは此の程度ではない筈だッテ。彼等は心から望んでいたット。だから、だから魂は決して死んでは成らないッテ。死んでいないのではないット。俺達が此処で諦めたら、諦めたら今迄の事が全て意味を喪い、失ってしまうだろうがッテ!
 だからさあ、だからさあせめて死ぬ瞬間迄は俺達の肉体に力を分けてくれええット!)
 既に満身創痍且つ決定的な策もない残り十一名。其れでも全生命体の希望として最後まで命を燃やすのだった。
「やりますか、ヒラメ来さん!」
「生きてきた証は、必ず残す!」
 そして、十一名の心の魂は肉体に宿して、再び動き始める。此れを見て脳型を始めとした銀河連合は戦慄を覚える。既に此方の勝ちは決まっている。なのに如何してこうも抗う事が可能なのか? 銀河連合達の心は竦む様に感じられる。奴等はヒラメ来達が決定打を浴びせても倒れない心に逃げ出したい気持ちを表すように全身を振るわす者達が増え始めるのだった。そんな銀河連合達を鼓舞するように脳型は慈悲の必要性もなく、触手攻撃を仕掛ける。
 そんな攻撃が来るとは予想出来ない十一名は最早、対応する力も残されない。普通ならば其の攻撃を一度でも受けただけで終わりは確実だろう……普通ならば!
 其の時、一瞬だけ触手が寸前で止まる--外から新楠木傭兵団本隊がぶち破って駆け付けた!
(あれは……あれは本隊のみんなかッテ!)
 其れは脳型が前線部隊の十一名に気を取られた為に意識するべき外側を軽視した事で起こった出来事。そして、本隊は瞬く間に脳型に無数の銛を指して倒した!
「疲れた、折角の俺達の行動が……そんな御都合主義一つで意味を無くしてしまったか!」
「いや、意味は無くなっていない……ヒラメ来!」
「そうだ、ヒラメ来。お前達の行動が無ければ僕達楠木傭兵団は拠点型を外側から侵入する事も適わなかっただろう!」
「そうです、ヒラメ来さん。貴方の提案があったからこそ僕達は外側に居た銀河連合を焦らずに掃討出来ました」
「全くよ。外でも死んでしまった命もあるの。其れがやがて私達を大いに助けるきっかけを与えたのだからね!」
「其の通りだ。其の証拠に見ろ、俺達を導くお日様を!」
 眩しい、日の出は眩しい物だったのか--其れはヒラメ来にとって忘れ難いモノとして生涯を刻み込む早朝の日の出だった!

(こうして戦いは終わッタ。俺達は数多の傭兵を死なせてしまッタ。だが、だが三つに分かれた内の二鰭に居た第三、第四、第五の中隊長殿はみんな生き残ってしまッタ。如何やら、世界観補正は俺達に味方するように働き始めたのかも知れないッテ。まあ、まあもう十分だッテ。どんなに都合の良い結果であろうとも、あろうとも俺はこう考えるようにしたッテ!
 あの時見た日の出は正に十五の年より前に死んでいった旧楠木傭兵団の魂が浄化した姿……だッテ。死んでしまっても何れ魂を受け取るように俺達生命に宿って悲願を達成してくれるッテ!
 そうだ、そうなんだッテ。俺達は魂に報いたんだよ、だからこそ北海に日が登るのだット!

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十七年五月五十六日午前二時三十分零秒。

 第百十九話 日は又、昇る 完

 第百二十話 天地相為す 地同翔和は旅立つ に続く……

一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(六)

 午後五時十八分三十二秒。
 場所は拠点型心臓型区域。
 其れは旧楠木傭兵団最後の区域。其処で更に半数の命を糧に前線部隊は心臓型を倒す事に成功。だが、本番は此れからだった。
「ヒラメ来さん、やっぱり拠点型の内部に居た拠点型を倒すべきでしたか?」
「だから目的は此の拠点型を倒す事だ。其れに此の数に成ってしまったんだ。まんまと奴は心臓型無しでも動ける状態か或はもう一体の心臓型が何処かに居る証拠だろう」
「銀河連合め、正々堂々という言葉はそうゆう意味じゃないぞ!」
「叫んだって頷きませんな。叫ぶよりも何か案はありませんか?」
「……脳は如何だ?」
「脳、か」ブリ伝が伝えた何かにヒラメ来は何かを閃きそうな感覚に陥る。「だが、拠点型と俺達が必ずしも同じ個所に脳と心臓を配置しているとは限らないな」
「其れでしたら僕の中隊に所属する第七小隊の生き残りに脳内地図が得意な生命が居ます」
「連れて来てくれないか?」
 わかりました--格上に勝つ為なら頭を捻る……其れが力が及ばない者の戦いである。
 其れから中隊長級の五名は十の分欲しい所を僅か五の分と二の秒で脳内地図を形にして脳型のある地点を三つに絞った。何故か? 其れは動き出した次のヒラメ来が考える事で説明される。
(心臓型を倒した時に僅かだが、銀河連合が匍匐前進する速度で迫って来ているのを見たット。あれ以上は時間は掛けられないット。だからさ、だから俺達は拙く速まって脳内地図を描いたット。彼も同意してくれたが、待たせてくれるほど世の中は上手くいかない物ット。其れに十の分掛けても銀河連合の包囲網を突破出来なければ俺達に生き残る道は薄いッテ。ならば生き残る為には拙く速まるしかないット。
 さて、さてさて三つに絞った理由を少し解説すると第七小隊の小隊長を任される齢二十四にして二十三日目に成るエウク蛸族のサカリサー・チングは脳内で地図を描くだけでなく各地の遊戯大会に於ける勝利予想でも絶妙過ぎる予想を立てるット。其れだけに、其れだけに彼の予想と脳内地図は俺達にとっては有難い物ッテ。ん、ああ三つの地点の事だったよなット。誰に向かって考えているかわからない俺も居るット。
 三つは其々、其々なあット。一つは従来の生命の頭から手足に掛けての配置を指すット。其れだけに心臓型よりも先でちょうど俺達とは、俺達が入って来た入り口とは反対方向に脳型があるという予想だット。単純で簡素な理由からして楽とはいかない迄も三つの中での激戦度は限りなく低めだット。二つは中に居る拠点型に隠れているという予想だッテ。此方は拠点型を相手に七割も死んだ事もあって全滅は避けられないッテ。けれども可能性としては極めて濃厚だット。銀河連合の考えそうな策と考えればなッテ。最後は中に居る大樹型に潜むという所だット。此方はサカリサー曰く外側だけで判断が可能で緊急離脱に向くット。が、だが奴等との戦いは液状型に感染する事と直結するッテ。そうゆう訳だから一つ目に比べて生存率は低いット。液状型の恐ろしさは生き残ったとしても、生き残ったとしても感染者を通じて内部から食われてゆくという所にあるット。
 其れで俺達が向かうべきなのは……三鰭に分かれてだッテ。三つ目は戦い好きで観戦しようがしまいが如何でも良いイカロム率いる第三中隊が単独で向かう……死ぬ気だなット。二つ目は激戦もあってブリ伝とサバッツの極めて頭脳と経験を活かした二中隊が向かうッテ。彼等だって無事では済まないッテ。最後の一つ目だけは俺の率いる第一中隊とタイン六世率いる第二中隊が突入するッテ。然も此方だけは補給小隊一つも付けない状態で突入するから弾が切れたって、弾が切れたって文句を言う資格はないット。
 さあ、てット。俺達は無事でいられるかッテ?)
 突入前から無事ではいられない事を知っていた。だが、拠点型を倒さないと勢いは確実に成らない。倒せない場合は士気は大きく上がる事なく、新楠木傭兵団は北海からの撤退を余儀なくされる。そんな博奕をヒラメ来は打った!
 残り二千一……

一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(五)

 午後二時五十三分十八秒。
 場所は拠点型拠点型区域。
 其れはヒラメ来達にとって初めてと成る拠点型内部に拠点型を設けるという異様な区域。心臓型がまだ見えぬ中でまるで予備の拠点型を作り出すように銀河連合は同型を体内に製造した。大樹型を作り出すだけでも一泳ぎを誤れば己を貫きかねない行為というのに銀河連合は完全に北海を実験場として使用していた。そして--
(ひょっとすると矛盾山の話に出て来るように既に北海は銀河連合其のモノと化してしまったのかッテ!
 そう考えないとこんな膨らませ過ぎた風船が破裂するような行いを、そんな行いを奴等が普通に出来る所から見てアリスティッポス大陸北海は既に海型銀河連合に、海型銀河連合に生まれ変わったと思わなければいけないット。だとするとサケ仁達が無事で、無事でいて欲しいと願うのは俺だけじゃない筈だット。確実に無事という可能性はないッテ。確実じゃないからこそ生涯は、生涯は崖を登るが如しッテ。勿論、勿論此れは地上種族目線で出て来た言葉だッテ。水中種族目線で例えるなら、例え用には如何成るかなッテ? 濁流ット? 津波ッテ? いや、一つだけあッタ!)
 何、やっているのですか……ヒラメ来さん--タイン六世は思考中のヒラメ来を現実に戻してゆく。
「あう、お? いかんな。俺とした事が……あうぶ、動いたのか?」
「いえ、向こうも様子を窺っている所です」
「俺は筆頭とは言えども他の中隊への命令権はない!」
「其れでも初期要員として十分に顔が広いのです」
「各々が勝鰭にやらないというのも如何かと思う。というか、筆頭は、あうぶぼ?」
「如何しましたか、ヒラメ来さん?」
「ほら、険しい道の事を--崖を登るが如く--と呼ぶじゃないか」
「ああ、僕は既に例えを変えておきました。あおぶぼ、確か--滝を登るが如し--と」
「良し、其れだ!」右鰭を強く鱗に叩いたヒラメ来は次のように伝える。「作戦名は滝登り突破戦だ!」
「又、逃げるのですね」
「拠点型の中にある拠点型を相手にするのは理由に成らない。贅沢をしないのも戦いの基本だ。俺達は最初に決めた作戦の最終目的のみに集中する。途中で変更に成る場合は余程の測り知れない自体出なければ認められない。此れも常識だぞ!」
「わかりました。其れで他の三名を呼びましょうか?」
 そうしてくれ--独断で進める訳にはゆかない特別扱いを好まないヒラメ来だった。
 三名はヒラメ来の所に集まり、僅か二の分と十八秒で作戦会議は終了する。
「戦わずして先に進むのは好かん。俺達第三中隊は勝手にやらせて貰う!」
「とすればわしの率いる第四中隊は第三中隊のお守りをせねば、な」
「だが、作戦の目的は先に進む事だ。長期戦に持ち込めば先に進めなく成る事は益々必至。わかっているな、目的を?」
「全く好かない雄だ。さぞ、雌にもてないと見ている!」
「一応、妻子は居るのでもてる必要はない」
「ウボボブブ」悔しそうに気泡を上げるイカロム。「烏賊は水中種族で最も端正揃いだぞ!」
「厳つい顔ばかりの筋の違いでは?」
「五月蠅い、酢に浸かりそうな鯖め!」
「こう見えて怠け者の鯖でさぞ銀河連合に美味しく食べられそうですぞ」
 ウグゲボベ--単細胞な位に単純なイカロムは悔しがる以外に表現のしようがなかった。
「溜息吐けたら吐きたい。兎に角、向こうさんもそろそろ動き出している頃合だ。急ぐぞ、お前達!」
「ヒラメ来さんと僕達の後を付いて来て下さい!」
「少しだけ拠点型に痛みを思い知らせてやる!」
「今度こそ死ぬかな?」
「世界観補正は果たして何時迄傍観者で居られるか?」
 其れから五千名程の死者を出しながら拠点型区域を突破した前線部隊。残り四千八……

一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(四)

 午後二時零分三十秒。
 場所は北海。
 拠点型の外を囲い込むように新楠木傭兵団本隊は展開する。団長である菅原サケ仁、次期団長である楠木ホエール行、第一郡長のゴデンノヅチサンマジロウ、そして第一大隊長アンコナ・アエンコは次のような会話を展開する。
「一万の傭兵を拠点型内部に送ったそうだな、アンコナ」
「其れが何か?」
「一万と言えども貴重な一万だぞ。本来ならば--」
「待てよ、サケ仁。そうゆうのは参謀がとやかく言う話だ」
「そうですよ、其れに提案を促したのは他でもない自分です!」
「拠点型相手に一切鰭を抜かないのはわかる。一切牙を抜かないのはわかる……だが、拠点型を急いで叩き落すだけ余裕が無いと考えるのか?」
「其れは僕の責任だ、サケ仁。元々、こうゆうのは僕の父等旧楠木傭兵団の念が無きを晴らす為に行われた遠征だ。あの戦いを本望としようとも残された僕達は如何しても割り切れる程大人じゃない。結果としてこうゆう道を泳いでしまう」
「其れは俺も同じだ。だから結団の時にアリスティッポス大陸北海を必ず征する事を明記していた。其の為にしか新楠木傭兵団は誕生しなかったと言える」
「でも戦う度に思い知らされます。銀河連合の凄まじい可能性の数々と展開を。僕は此の傭兵数なら必ず北海を征する事が出来ると思っていたのに!」
「世の中に必ずは無くてよ、坊や。常に準備が十分じゃない状態で生命は困難と立ち向かう。準備のまま成らない所で試練と立ち向かう。そして、持てる限りの知恵を駆使して乗り切って行く訳なのよ」
「ああ、向こうが此方よりも十の倍以上の数である事は遠征を決める前から想定していた事。其れに遠征を決めたのは単純に運営面で状況が芳しくない訳ではない」
「そりゃあそうだろう。時間が欲しいのは銀河連合も同じだしな。其れに十五の年より前に鯨型と指揮官型との混合型が出現した。此の年だと一体どんなのが出て来るが想像も付かない」
「北海は銀河連合にとって様々な種類を試す為の絶好の実験場みたい」
「だから平気で僕達を食べる事が出来るのです。食欲の箍とか其れで済ませる話じゃない。彼等に心が無いのですか!」
 あれば千百の年も俺達生命は戦う運命に無い--其れで済むならどれだけ気が楽だったのか……其れが此の世の真理である。
「せめて父上達が前回の拠点型内部について詳細に語った事がわかったら良かった、が」
「十五の年より前に二百名全員が銀河連合に喰われたと聞きます。一体如何やって其の情報を知り得るというのですか!」
「予測しかない……が」サケ仁は次のように断言する。「ヒラメ来ならば十五の年より前の念無きを晴らす事が出来る!」
 ヒラメ来さんを過ぎたる信頼、か……僕も同じだ--ホエール行も平ヒラメ来の力量を其処迄認める模様。
 果たして其の観方は正しいのか、其れとも只の過ぎたる信頼に終わるのか……

 午後二時十五分十八秒。
 場所は拠点型大樹区画。
(拠点型の中に、中に大樹型を生み出すという無茶苦茶が可能なのかッテ。銀河連合は北海を完全に、完全に己の、己のモノとしつつあるット。サケ仁達と同じく遠征を前倒しで良かったかも知れないッテ。こうして俺達は大樹型から生える果物型銀河連合から飛び出す種型を超越した卵型銀河連合に依って翻弄されているット。最も其れは一の分迄で、一の分以降は拠点型との戦いを想定した水中でも発射が可能な望炎砲と呼ばれる引き金を引くと口から炎を出す奴だッチ。本来ならば適性上は、適性の上では水中の中で火を噴く事は出来ない。周りの水分が発火を防ぐ為にッテ。水中内で火を噴く事例もあるがあくまであれは燃える氷という条件があって可能とするット。地上種族に扱う事が難しい燃える氷も俺達水中種族はあらゆる方法で用いられるット。其れが燃える氷を軸線上に散布して、散布してから望炎砲を発射するというやり方ッテ。此れで水中内で火を噴く事が出来るッテ。但し、散布するという時間を要するのが極めて効率性に於ける課題と成るッテ。散布班を襲撃されたら瞬く間に、瞬く間に望炎砲は使えないット。其れに此奴を使う位なら望遠銛を活用した方が遥かに迅速な物だろうッテ。
 とまあこんな感じで、こんな感じで今の状況を説明したット。俺は奇策として望炎砲の使用に踏み切ッタ。然も、中隊長以上と一部の班にしか望炎砲に依る作戦指示は聞かないのだから驚く顔を見るのは楽しみッテ。だが、だがなあ、だが悲しいかなット。戦いは、集団戦は楽しむよりも先に任務を果たす事が優先されるット。だから大樹型区域に入って直ぐに俺達は望炎砲に依る周辺の焼き討ちをたったの一の分だけやってから早々に此の区域を突破するしか道がないット!)
「ヒラメ来さん、あれだけでは大樹型は簡単には倒れません」
「わかっている。あくまで果物型に依る広範囲の散布から逃れる為の方法だ。其れに液状型も気掛かりだ」
「やはりそうですね。ヒラメ来さんも液状型は恐ろしいと考えておりますね」
「だから……感染してそうな者達には壁役として銀河連合の猛攻に耐えて貰う」
「……では他の中隊長の皆さんにもヒラメ来さんの提案を伝えて行きますね」
 ヒラメ来の提案にタイン六世以外の三名も呑んだ。いや、想定内だった。故に三名は生命の本質と葛藤しながらも誰か一名以上は同じ意見を述べる者を求めていた。故に其れを聞いて直ぐに実行に移した!
「では……前に逃げるぞ!」
 こうして第一から第十五迄を壁役に任せ、残り総数は九千二十三名と成った……

一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(三)

 午後一時五十三分十八秒。
 場所は拠点型内部。
 其処はまるで壁に彫られた彫刻のように肌壁中に様々な顔をした銀河連合が浮かばせて侵入者達を見つめる。ヒラメ来が率いる第一中隊を中心とした前線の中隊五つが内部へと深く潜り込む。ヒラメ来のとった提案とは拠点型を叩いて後は各個撃破をするという後先も考えない代物だった。然も実践として自らの中隊が責任以て拠点型内部へと潜り込んで其れ以外は全て補給線を守りつつも周辺の銀河連合の部隊を各個撃破しながら打ち勝つという物だった。勿論、此れには反対の声が上がった。何が反対だったのかは侵入して間もないヒラメ来の思考から読み取れる。
(俺達第一中隊のみで、のみで拠点型を叩くつもりでいたのになッテ。なのに第二、第三、第四、そして第五中隊が続々と突入を志願して来たット。単独での突入に奴等は反対の異を唱えたんだッテ。俺は妥協したのだぞッテ。本当だったら俺一名だけで拠点型内部に侵入して心臓型一体のみを倒しに行って後は拠点型を構成する全ての要素を一つ一つたたく予定だッタ。だが、俺は中隊長のみだット。其処は流石に遊撃員がやるべき事を俺みたいな奴がやってはいけないット。軍隊だろうと傭兵だろうと単独行動を取って良いのは圧倒的な力を初めから要する孤独者だけだット。其処で俺は大隊長であるアンコナに此の提案をした。すると彼女は其れを極秘にしなかッタ。結果、切り込みの第一中隊だけじゃなく第二、第三、第四、第五中隊が続々と志願して来たッテ。全く其のせいで凡そ千名もの傭兵の命を俺達が担う事に成ッタ。任務は果たす、死んでは成らない……出来たら苦労はしないけど、苦労はしないんだけどット。
 其れでも俺は中隊長として肌壁にて俺達を見つめる銀河連合共の顔が気味が良い物だと感じないット。其処で各中隊長との僅か一の分にも満たないエラ会話で、エラ会話で各小隊で壁役が担いそうな小隊を一隊ずつ周りで固めることを決定したット。最も壁と言えども側面だけを固めただけだ、側面だけだット。前方と後方は適度な空間を持たせて陣形を保つ訳だッタ。最も、どんな隊列にも完璧と言える形はないッテ。銀河連合は恐らく、恐らくは其処を付くだろうッテ!)
 ヒラメ来の想定通りに壁肌にある核銀河連合の顔はやがて首を出し、肩を曝け出すと続々と降りて来るように突入部隊に強襲。
「出たな、最初は全て迎え撃て!」
 ヒラメ来がそう指示を出した理由は一つ。壁肌に浮かぶ銀河連合の顔は本体が出ても再び補充するように別の顔が浮かび上がるか如何か……其れを確かめる為にあった。其の為、敢えて移動速度を緩めて此れを迎え撃ちながら確認する。
「ヒラメ来さん、奴等を迎え撃つのは余りにも体力の消耗を齎します!」第二中隊を務めるのは齢二十七にして八の月と九日目に成る雄略鯛族の青年タイン六世。「ほら、見て下さい!」
「やはり思った通りだ。次から次へと顔が浮かんでは体を出して……良し、其れがわかれば俺達は早速ではあるが真っ直ぐ逃げるぞ!」
「真っ直ぐ……要するに何でしょう?」
「そんな事もわからんのか、日焼け鯛め」第三中隊長を務めるのは齢三十にして三十日目に成るルケラオス烏賊族の中年イカロム・イカン。「先に進むように逃げるんだよ、撤退とは違う!」
「笑えますね、困った第一中隊長さんだ事」第四中隊長を務めるのは齢四十三にして八の月と十四日目に成るルケラオス鯖族の老年にして最年長且初期要員であるサバッツ・サバラン。「まあ逃げる事は別に前進する事と変わらないのかも知れませんね」
「……先を急ぐのだ」淡々と広報員に伝えるのは第五中隊長を務める齢三十一にして十の月と十七日目に成る海洋藤原鰤族の中年藤原ブリ伝。「此れ以上の戦闘は浪費と変わらない」
 こうして前線部隊は三十五名の命を以って先へと進むのだった……残り九千九百八十一名。

一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(二)

 午前十一時五十六分十八秒。
 銀河連合の一体が姿を現す時、戦いは始まる。新たに生まれ変わった楠木傭兵団は旧来の傭兵団とは異なり、援軍に頼らない。かと言って援軍要請しない訳ではない。する前から根回しをして幾らでも保険を掛ける。結団五の年とは根回しをするだけの長い年月を経る物である。
 其れでも旧来の傭兵団同様に北海を奪還するには其処はやはり一万規模では難しいのも事実--ヒラメ来は次のように考える。
(最初に出会ったのが小隊規模だッテ。其処はな、其処はな、別に良いんだット。だが、だがなあ、そいつらが俺達を包囲するような囮ならば話は別だッテ。そうゆうのは俺を含む中隊長以上の幹部は知っていたんだッテ。だから後方から援護する役割の第四群から第六郡に周囲一帯を観察させる訳だよなット。包囲されるのを防ぐ為にだッテ。だがまあ、だがまあ中隊長位の俺は第一郡に所属するが故に郡長である齢二十九にして九日目に成る応神秋刀魚族のゴデンノヅチサンマジロウで兄貴の敵討ちを死亡する事に燃える俺の後輩なんだッテ。簡単に嵌る様な奴ではないッチ。でも、でも--)
「先輩、少し宜しいですか?」
「何だよ、後ろから指揮して落ち着いているって時によ」
「我々ゴデンノヅチ群は此の侭、拠点型への突入を図ります。其処で人生の先輩である平ヒラメ来の大胆な提案を享受しに参りました」
「サンマジロウ、一々俺に意見を求めるのは良くないぞ」
「ですが、創設員を差し置いて此処迄出世してしまった罪を償う為に--」
 其れは罪ではなく、誇りだ--ヒラメ来は訂正を促す。
「ですが、先輩」
「ですがも何もない。俺は余り多くの団員を監督するのは苦鰭だ。だから中隊長よりも先は断っている。其の代わり、お前には色々と便宜を図って群長に就任させた。然も俺が戦いやすいように先頭群を率いるという重要な位置に、な!」
「は、はい!」
「まあ、提案と言っても先ずは俺が第一大隊所属である事だから大隊長を飛び越えるのは止してくれないか?」
「如何してですか?」
「命令系統の乱れが発生する。だから群長は直接第一大隊長に頼み、其処から第一中隊長である俺に打診すれば良いじゃないか」
「……少し表現おかしいかなと思いますが」文法上の致し方ない部分を気にしながらもサンマジロウは忠告を聞き入った。「わかりました。では直ぐに第一大隊長のアンコナ・アエンコに命じて来ます!」
「お前にとっては一言も二言も鰓表現する困った雌だが、命令系統の乱れを防ぐ為にも頼んだぞ」
 そうして群長サンマジロウは元の配置に戻る。其れから正午を直ぐ過ぎた頃に齢三十三にして十の月と六日目に成るプトレ鮟鱇族の女性にして第一郡第一大隊長アンコナ・アエンコがヒラメ来の所迄駆け付ける。
「全く私に労働させる気?」
「そうゆう体たらくだから群長殿は俺の所に相談しに来るんだろうが」
「まあ良いわ。其れよりも良い案考えた?」
 其れは十五の分経過した後迄待て--突然、相談に来られた為に頭を回転させるには時間を要するヒラメ来だった。
(俺は回りくどいやり方はな、回りくどいやり方は好きじゃないッテ。だからやる事は単純且つ簡潔に--)

一兆年の夜 第百十九話 日は又、昇る(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十七年五月五十五日午前十時四十三分十一秒。

 場所は真古天神武アリスティッポス大陸北海。
 其処に集うは総勢二万二百七十四にも上る傭兵。彼等の目付きは鋭く、そして後退の二文字さえ甘えと考えるかのように激しい。昂る心を抑え付けるだけのたがを肉体は有していないのか、其れとも彼等全てに肉親を持つが為に仇討ちを抑えるだけの堪忍が此の矮小な肉体の数々には容易くないと言えるのか? 何れにせよ、此れだけは確かである。
(遂に、遂にですよッテ。そうだ、そうだ遂に俺は、俺達は戻って来ましたよッタ。此の昂る己の気を抑えられないように未だに残る子供の心は此の老い耄れの肉体にはな、此の肉体にはな……親父の魂が宿るかのように俺達は帰って来たッタ!
 此の齢三十一にして十一の月と三十日目に成る此のキュプロひらめ族の平ヒラメ様には眩しいぜッテ。こうしてなあ、こうしてなあ親父が眠る此の銀河連合の巣に親父の魂と良く似た俺が戻って来た事が其の証だろうがッタア。俺だけじゃないッテ。此処には楠木傭兵団と縁の深い連中が十五の歳月を掛けて戻って来たんだッテ!)
「何を余所余所しい目線しているんだ、第一中隊長平ヒラメ来」齢十九にして八の月と八日目に成るテオディダクトス鯨族の少年はヒラメ来に話し掛ける。「みんな昂る中で余計な事を考えて」
「あ、副団長殿ですか」
「次期団長だぞ、僕は!」
「でも規定では団長の位は大人に成ってからじゃないと難しいと石板に記されておりますが」
「一言余計だな、全く」
 おやおや、ホエールつら次期団長と第一中隊長のヒラメ来殿じゃありませんか--齢二十五にして二十四日目に成る菅原鮭族の青年菅原サケじんは揶揄い気味に声を掛ける。
「菅原団長か」
「ホエール行よ、わかっていると思うが規定で遺言通りといかなかった。お前はそう考えているだろう、だが違う。俺はお前を遺言通りに団長にすれば親父の後を追うのではないのかと思って団長に指名しなかった。此れだけは覚えていて欲しい」
「今更ですか、団長殿。新生菅原傭兵団は凡そ五の年より前に僕とヒラメ来、其れにあんたを始めとした五十名で始めた傭兵団だ。全ては楠木傭兵団の無念を晴らす為に」
「無念とは少し違うな。あの時は時期尚早も相まったからな。俺達は嘗ての団長であり、副団長殿の父上である楠木ホエール成が援軍頼みを期待していた節を反省して援軍に頼らない自軍だけで押し切る傭兵団作りに明け暮れた。思いだけでは足りない部分を僅か五という長い歳月を掛けて最新武器を備え続けてな」
「死んだ叔母さんの婚約者の無念を晴らすのは俺の性に合わない。一生を遊び鮭として過ごす筈だった。大金を集めて好き勝手に遊んで一生を過ごす筈だった……だが、ホエール行よ」
「又、其の話か。死者の魂は真っ直ぐ想念の海に旅立つのではないのか?」
「ところがそうもいかない。故に俺は俺でもわからない行動に走り、五の年より前の結団式より四の年より前に其処の鮃野郎と一緒に北海制圧を夢見るように成ったのさ」
「其れで凡そ五の年より前に僕がやって来た。団長達が迎える前に」
 心霊現象云々を語るのは俺達傭兵団のする事じゃないな--ヒラメ来はそう言って先程迄の話を終わらせる。
(俺達はな、俺達はなッテ。心霊の類を信じてはいないット。親父が死んだ所で其れ迄と考える現実主義者の類だッテ。でも、でもなあ、なあなあだがッテ。旧楠木傭兵団の残り香を僅かに受け継いでいると認めるッテ。其の証拠に俺は初めて団長の坊やに会った時から何かしらの運命を感じた気がするット。そしてホエール行を始めとした旧楠木傭兵団の関係者が次々に入って行く度に、入って行く度に魂の揺さぶりを感じて仕方がないッテサ!
 まあ、まあ霊的は話は此処迄にしとこうかット)

ネタはあるにはあるが、熟成が足らんので今回は今後に備えたショートストリーを紹介する。

 如何も……最近やってるプリキュアさんに初代が登場するというサプライズを見てしまった自分darkvernuです。
 始める前に『格付けの旅』が土曜日に更新されましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<黒魔法の章>をクリック。
 今回は高槻を滅茶苦茶にした奴等に怒り心頭ではあるが、ネタとして紹介するには熟成が足りんと踏まえて今後を憂いてこんなショートストーリーにした。如何ぞ。

 時は2040年……日本を分断した超弩級の地震から十五年が経過。2025年に訪れた大地震は新元号を迎え入れるかのように起こり、日本の総人口中凡そ十万人の命を奪った。当時の私は三十八歳でまだ両親が生きていた頃だった。現在は唯一の祖母も他界し、両親だって他界した後だ。其れに家を継いで独り身と成った私。
 と話は其れではないな。今から語る事はやはり超弩級の地震とは一体何なのか? 其れは過去の地震学者達の言う南海トラフ地震なのは一応合っている。けれども、規模が日本史上最大である事を付け加える。そして此の大地震はあらゆる自然災害を併発した恐るべき大災害だった。勿論、其処には人災も含まれる。けれども、人災がまるで隠れてしまうように其れは我々日本国民に襲い掛かった。
 内容を紹介すると事の発端は富士山の噴火から始まる。東京の地盤を剥がす程の噴火は静岡県を中心に周辺都道府県が立ち入り禁止区域に追いやってしまう程の勢いだった。此れにより、死者は約三千人、行方不明者約五千人、重軽傷者約一万を叩き出した。其の火山灰は東日本大震災並に住民を避難させる一撃だった。疎開生活を強いられ、死ぬ住民は千人を超した。其れだけに富士山が齎した一撃は日本の中に難民を生み出す事に直結した。
 だが、富士山噴火だけではない。噴火して二週間後に巨大台風が一ヶ月にも及び、此れに依り死者が凡そ百二十人、行方不明者およそ二百二十人、重軽傷者凡そ五百人にも上った。だが、台風に依って本来は拡大化する噴火の規模は抑えられたと後に語られる。けれども、約一ヶ月にも亘る大雨と洪水は炭で覆われた家屋を洗い流すには余りにも膨大過ぎた。土砂災害で集落及び村は湖に沈んでしまった。町だって家屋が無くなる程の勢いだった。其れだけに一ヶ月にも及ぶ巨大台風の滞在は静岡県周辺を大いに痛め付ける結果に。
 そして本命の巨大地震が発生。其れは兵庫県から滋賀県迄を最大震度七弱から最小震度五強が襲い、近畿地方を壊滅状態へと追いやる。水道管の破裂や土砂災害、果ては建物の倒壊……特に大阪の象徴であった道頓堀やあべのハルカスの惨状は見る者を絶望へと追いやる程に。だが、地震は近畿だけで起こったのではない。富士山噴火及び巨大台風の被害を受けた東日本にも襲い掛かる。正に二十一世紀の関東大震災が直撃。福島から神奈川迄を最大震度六強から最小震度六弱が襲い、明治から続いた首都東京は見るも無残な姿と化し、遷都を余儀なくされる事に。遷都を余儀なくされた理由は東京タワー及びスカイツリーの倒壊が原因ではない。国会議事堂と皇居の倒壊が主な原因。東京一極集中が招いた悲劇が此処にある。
 其れ等を含めて冒頭で述べた死者凡そ十万人にも上った。其れは同時に日本を東北中部と中国四国に分断する一撃に繋がった。そして--
 いや、止めよう。日本史上最大の大震災が齎した弊害は後で述べるとしても此のようにして八百万の神は我々腑抜けた日本人に余りにも無慈悲な渇を入れてしまった。御灸を据える為に無垢なる国民を死なせる意味が果たしてあるというのか? 私には其の答えが今もわからない……


 という訳だ。後日談でお送りする巨大地震物語。いや、本当に洒落じゃないからな。一応、南海トラフで起こり得る事態に少し富士山噴火やらを絡めてお送りした。津波を絡めたかったが、面倒なので此処迄にする。というか地震学者達の総意が真実なら日本を分断する規模の災害が起こってもおかしくないし、ひょっとしたら自分が記した規模以上の事だって起きかねない。其れ位に日本の災害とは外国で起こる災害とは比較に成らないレベルだからな。
 日本の災害は地震だけじゃない。火山の噴火は気が付いたら起こったりするし、台風なんざ毎年当たり前のように上陸する。下手すると三度も上陸して滅茶苦茶にする事だってあるからな。そして日本の災害の中でトップクラスに死を齎すのが地震、そして大津波。地震は雑魚みたいな奴でも震度五に到達するからな。海外の建物なんざ震度四の時点で殆どが倒壊して当然だ。だからこそ日本に建てられる建物はレオパレスみたいなエラ連中が経営する奴の手抜きに次ぐ手抜きでは駄目だ。ちゃんと鉄筋でがっちり固めて更には地面と一体化する位の補強をしないと瞬く間に崩れてしまう。海外とは違うんだよ、海外とは! 地震だけじゃない、二次災害として起こる津波対策もしないといけない。其の為に堤防は高くそして分散する構造にしないと被害が拡大する。其れ位にエネルギーは尋常じゃない。一度流されたら骨と内臓は混ざり合うようにグチャグチャに成って流される前に死ぬなんて当たり前だからな。どれ位の水圧かを簡単に紹介すると十階ビルの屋上から飛び降りるレベルと想像すれば良い。窪塚や三宅みたいに生き残れる可能性は零だ。地震だけならまだ良いとしても其処に火山噴火やら津波が複合すると成れば……核弾頭一発なんかで滅ぶよりも余程日本を滅ぼすには十分じゃないか? まあ、核の被害を防ぐのは災害と同じで対策しないといけない課題だけど。
 そう思えば今迄日本が滅ばずに二千年以上も続いたのが不思議で成らない(神話の奴を省いても千七百年以上も続くからなんちゃって四千年の支那とは歴史の重みが大違いだ)。環境が国を強化させているのか? だとすれば前にブラムヘイムで記したあの理論が成立するかも知れないな……ま、宣伝に成ってしまうので此処迄にするが。兎に角、真正大衆大好きトップ嫌いの悦佐(字合ってた?)爺さん曰く奇跡の国としか言いようがない。普通の国だったら百回は滅んでもおかしくないのになあ。
 という訳でショートストーリーの解説を終える。

 ではでは第百十八話の解説をしましょう。今回は冒頭で主人公である楠木ホエール成という楠木正成がモデルの鯨族のキャラの回想でこんな状況に事が運んでから会話シーンに入る展開でお送りした。戦闘シーンも描きたいけど、面倒なので新たなスタイルを何度も試して自分なりに物としたいと思っているからな。まあ、最後はあの正成がモデルだから全滅エンドに終わったが、此れだけは大切だぞ。彼等の肉は滅んでも魂は次の肉に移る、と。だから決して魂死せず。其れが第百十八話のテーマだ。七度生まれ変わっても討って見せるという自己犠牲の精神が其処にある。勿論、此の自己犠牲の精神は福沢諭吉が有名な著書学問ノススメで赤穂浪士批判という形でしっかり否定されているので議論が分かれる所ではある。
 だが、此れだけは否定出来ないだろう。正成は決して出世したい為に無謀な戦いに挑んだのではない。戦う前から勝つ為の方法をあの後醍醐天皇ら建武政権に何度も具申したのに彼等のつまらないプライドのせいで結局負け戦を強いられる形と成った。負け戦とわかっていても朝廷の為に忠義を尽くし、そして果てた……其れが楠木正成の生き様だ。今の金やら組織批判に明け暮れる日本人全員に教えてやりたい事ではあるな。生活は大事かも知れないが、其れ以上に全てを投げ捨てるだけの覚悟をお前達が持たない限り、運命を楽しめないだろう。如何して楽を求めようとする。如何して其処迄贅沢を欲するか……死んだ後に己がどう評価されるかを気にしろよ。生前の己の評価何ぞ糞くらえだ……此れが正成の精神だ。悪党正成を少しは今の日本のサラリーマン達は見習え、と自分は言いたい!
 という訳で第百十八話の解説を終える。

 そんじゃあ予定表と行こうか、みんな!

 六月二十五日~三十日    第百十九話 陽は又、昇る                     作成日間
 九月予定          第百二十話 天地相為す 地同翔和は旅立つ             作成日間
              第百二十一話 天地相為す 地同翔和の前に壁が立ちはだかる      作成日間
              第百二十二話 天地相為す 天同相武は翔和に託された         作成日間

 一応、主役交代劇もあるのを付け加える。
 にしてもまさか映画とのコラボも含まるけど、久々に初代の二人が出るとは思わなかったな。肉弾戦最強の二人と成れば此れ程のサプライズもないだろうな。ま、自分はプリキュアに其処迄熱がある訳じゃないから惰性で眺めるだけかもな。
 そうゆう訳で今回は此処迄。え、プリキュアは小さい女の子が見るって? 野郎も見てるんだよ、実はなあ!

試作品 老人学校 続

 如何もdarkvernuです。
 取り合えず今回は団塊世代の問題に関してもう少し踏み込んでみようと思う。

 老人学校と呼ばれる老人ホームを目指す介護老人の為の学校についてもう一度説明しよう。此の学校では清く正しい介護老人を目指す為に全国の身寄りのない或は身寄りから離れる事に成った老人達に再教育する学校。入学費用は年金で賄われ、途中で死んだとしてもちゃんと保証がされる老人ホームを目指す老人の為の学校。六年制で尚且つ、退学及び中退無しの塀で囲まれた学校。勿論、留年制度は存在する。老人ホームとて楽ではない。其れで居ながら困った老人を相手にする介護士達を思えば少しは卒業生の身を介護する方が負担の軽減にも繋がる。国は暴走老人を食い止める或は増え過ぎた団塊世代の犯罪率低下を促す為に閣議決定し、法案を成立させた。一部では『老人監獄』と呼ばれる程に老人学校を非難する者も居るだろう。だが、考えて欲しい。今の若者達が老人の食い物にされる現実を。そして、老人は決して弱者の括りで保護するべきではない。事例としてある老人学校の三年二組のある老人学生達の問題行動についてだ。
「お前等箒を持ったな!」
「ああ、ヌケさん」
「あたしゃ我慢成らんよ、あのクソ教師共の態度が!」
「俺達に誤った史観を教えて軍国主義に染めようとしている……けしからん!」
「何が浅間山荘事件は赤軍の悪行を名実共に報せた……だ!」
「あんなのはへまをやらかした連中のやった事だ。俺達の目指す革命は違う!」
「天皇を打倒し、日本に清く正しい共産主義社会を築かずして何が平和だ!」
「ぶっ殺すぞ、軍国主義者共に加担する教師達を!」
「オイ、君達。掃除用具を用具入れに仕舞いなさい!」
「ウルサイ、若造の分際で!」
「みんな、一斉に掛かるぞおお!」
「止めんかああ!」
 彼等は皆、学生運動参加者。学生運動で火炎瓶投下や化学兵器の投擲等で警察のお世話に成った問題児達の成れの果て。勿論、暇を持て余してでも活動をすると思えばルールを無視して不法侵入も平気でやる。其れは会社時代に於いてはパワハラ等で見られつつも鳴りを潜めていた物の、退職後に其れは一気に放出して次々と犯罪行為に手を染め続ける。故に彼等の中では未だに革命の幻想が続く。革命の幻想はスクールウォーズを招く。然も若気の至りなんて言うやや可愛い物とは程遠い老気の至りであり、余りにも醜くそして世間の大恥を学校内で晒す。
 そんな彼等を相手に教師陣は格闘を余儀なくされる。
「何で俺がジジイやババアに物を教えないといけないんだよ!」
「全くだ。少し学校サボってでも活動に参加しただけでこんな学校に左遷させられるなんて!」
「そうだそうだ。女子学生の更衣室除いただけでジジイやババアが通う学校の教師をやらされるなんて!」
「嫌だよ嫌だよ。女子高生の居る学校に戻って教鞭振るいたいよお!」
 勿論、問題なのは老人生徒だけではない。其処で教鞭を揮う教師達にも問題があった。此れも国の方針であり、学校教育では教師達の振る舞いは聖職者に程遠い。時には問題の労組に所属して子供達に悪しき教えを擦り込ませる。其れだけではなく、いじめ問題を放置しては起こってしまうと子供染みた言い訳をして正当化する。其れでは子供は誰も良い大人に成ろうと思わなくなる。そんな問題の解消法として老人学校の教師を務め、其処で老人達を相手に物を教える事の素晴らしさを再認識させる事にあった。勿論、自発的に老人学校で教鞭を揮う教師も其処には存在する。だが、大抵は聖職者に程遠い教師の左遷場所且つ其処で精神をやられて辞任させる狙いもあった。悪徳教師が改心すれば其れは有り難い。だが、改心しないのなら大人しく職を辞して二度と教壇に立たせないのが子供達の為に繋がる。
「まあ俺は餓鬼をぶん殴って左遷された身だ。其処で俺は好きなだけ老人ぶん殴って老人学校に留任する内に教頭にまで上り詰めた。気が付けば俺は此の学校で教鞭振るう事が使命のように思えて来るように成ったな」
「其れは良かったのう。でも校長の座は譲らん」
「何だよ、老人殴る奴は相応しくないって?」
「当たり前だ。そんな奴が校長に成ったらエライ事に成るぞ」
 勿論、此の学校の教頭みたいに老人学校赴任が転職に成る事だってある。人生とは何が起こるかわからない。老人学校だって例外ではない。故に学生運動の幻想に縛られた老人達が此の侭、留年を続けて此の学校で運命を共にする日も遠くはない……


 そうゆう訳で『老人学校(仮)』を紹介した。いやねえ、自分は本当に不良老人共を何とかしないとマジで日本は如何しようもない状況に追い込まれると思うんだ。だってさあ、タハラとかいう齢八十の老人が未だに朝生の司会やっている現状を見て危機感抱かない方がおかしいだろ。こうゆう老人が未だにのさばる現状こそが日本にとって危機でもあり、少子高齢化の真実だと捉えても不思議ではない。
 何故か? 若い連中の働いた金は税金として国に収められる。だが、其の税金が今の若者の四倍近くも居る老人共を生かす為に支払われるとしたら果たして真面目に働く気に成るか? 果たして真面目に子供を産もうと思うか・・・・・絶対に思わなくなる。此れが第一の理由。
 第二の理由はやっぱ暴走老人のせいで子供の命が奪われるというあの老人による交通事故。つーかさあ、自分は考えるけど介護世代に成ったらもう老人に免許渡すのは止めようぜ。更新は一切停止して子供世代に運転させて貰う方が一番だろう。つーか判断能力も低下する上に視界が狭まるのに運転するなよ。運転するのは正常な人間のみにしろ、老人に運転させる担当者は脳の蛆でも湧いているのかってなあ!
 そんな理由で自分としては老人学校成る物を作っても良いんじゃないかって思うのだよ。やっぱなあ、老人だからって義務教育をやり直さずして介護なんて安心して出来る筈がない。特に団塊及びジュニア団塊……お前等は危なっかしいにも程があるんじゃい!
 そうゆう訳で試作品は此処迄。あくまで提案であって完璧な解決策じゃないことを肝に銘じるように。科学者も小説家も結局は空論を述べている可能性も否定出来ないからな。

一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん(七)

 午後七時零分七秒。
 楠木傭兵団は遂に七名だけに成った。そして、七名が現在いる地点こそ、大樹型の最奥。
(心臓型は既に倒シタ。此の侭、崩壊スルノモ良いな。だが、俺達は勝利出来ナイ。何故ナラ心臓型だけが大樹型の全てじゃない。脳型と呼バレル俺達同様に考えや閃きを齎す機能の銀河連合を倒さなければ意味がない。ダガ、俺達は最早身動きも取れない。大樹型に入った時点で泳げる範囲は限定され、こうして鰭を動かしてもがくしか出来ナイ。俺が先陣を切って更には満身創痍のブリ郎と第一及び三小隊の生き残りに助けられる形で楠木ホエール成とホエール季は自らを切り開イタ。水上に聳えるあの心臓型を倒シテヤッタ。そして……命は朽ちようとしていた!)
「お前達、今迄良くやった」此処から最後のエラ会話が始まる。「だが、結果は伴わなかった」
「構いません、団長。自分達の肉体は尽きても魂は誰かに受け継がれてゆきます!」
 ああ、其れなら自分には心当たりがあります--齢三十六にして九日目に成る第一小隊第一分隊長を務めるキュプロひらめ族の老年は語る。
「平ヒラメ意、そうゆうのは先に言えよ!」
「何時も瞬間を逃しましてね。気が付けば死ぬのがこんなに遅く成りました」
「呑気で居られないな。後三の分の後位か? 俺と兄者を含める七名が銀河連合に飛び掛かられるもんだ」
「其の前に我々は此の肉体を捨てて新たなる肉体に転じて移動しましょう!」
「そうだぜ、想念の海……確か夢宇宙の奴が俺達を迎える前にいっそ再び現世で再度挑戦するのも良いかも知れない」
「だがな、お前達。其れは生きる上で苦痛が伴う。一体どれだけ生まれ変わっておきたいか尋ねる」
「今生きている数ですかな?」
「七回か? 今から一回は生まれ変わる番か!」
「七度こんな状況下に成ろうとも楠木傭兵団は永遠に消える事はありません!」
「そうだそうだ、我々は七回生まれ変わろうとも絶対に今の状況を打破してやるぞ!」
「兄者……如何やらそろそろみたいですな」
「後一の分を切ったか。銀河連合が俺達を食べに行くときの苦しみと来たら……想像したくない。やるぞ、季」
「ああ、俺達生命に備わった単純な自らの決意だな。だが、結構痛いんじゃないか?」
「でも話に依ると一瞬で意識が消えるらしいって」
「試した事ある奴は臨死体験者か? 怖い話だな」
「其れが俺達の選んだ道だ。では……来世で又会おう!」

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十三年八月四十五日午後七時七分七秒。

 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん 完

 第百十九話 日は又、昇る に続く……

一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん(六)

 午後三時四十四分十二秒。
(残り三十名、カ。良クゾ此処迄戦ったぞ、楠木傭兵団ノミンナ。必死に逃げて逃ゲテ、ソシテ見付けた戦線の薄い部分を突く。ダガ、何度も同じ鰭が通じないように銀河連合は敢えて薄い箇所に指揮官鯨型を配置シテイタ。結果は第二小隊長であるマグロコを含む五十名近くが指揮官鯨型と運命を共にした!
 倒した事が幸運だったお陰で俺達は一の時もの間ダケ、休息ガ摂れた。気休め程度の休息でも構ワナイ。死んでしまった団員達を黙祷する位の時間ハアルノダカラ。小隊長級ならタイン五世、サバッタ・サバラン、空藤マンボ助、ソシテマグロコ・デラクス……と彼等を含めた百七十名の団員達ヨ。お前達の事は決して忘レナイ。全て紹介出来ナイノガ辛い。名前を忘レル事は簡単だが、覚える事が難しいように百七十名すべてを紹介する事が今は欲するが故ニ。ダガ、俺達が百七十名に報いる方法ならアル。其れが北海に居る全ての銀河連合を退散させる事ダ。単純明快且つ別に捻る必要もない理由ダロ? 誰に伝えているのかを俺はまだ知ラナイ。其の話は死ぬ瞬間迄取って於くモノだ!
 其れよりも今は指揮官鯨型を倒して束の間の喜びを経験シタイ。例え糠の喜びデアロウトモ団員達の師で俯くよりもまだ希望がある。まだ可能性が十分ニアル。俺達は数の上では最初から可能性はナカッタ。ダガ、俺が全責任を取って決断した事ダ。絶対に適わないとわかって参加を取り合わない選択だって部下達は出来た筈ダ。其れをしないのは俺の意志を呑んだという証拠でもあり、何時でも白骨に朽ちる覚悟を決めた証デモアル。証ノ拠り所としてタイン等第四小隊が命を懸けて中間地点越えの為の殿を務め、サバッタとマンボ助が命懸ケデ指揮官鯨型の実態を知らせ、マグロコ達第二小隊が其の情報を頼りに自ラノ命を賭した!
 そうして俺達は三十名だけと成ッタ。其の内、団長である俺に副団長にして弟のホエール季、第三小隊長にしてホエール季の恋者であるホエーラに参謀役のブリ郎だけしか幹部が居ない状態。ダガ、ブリ郎は既に意識を朦朧とし始める。戦傷デハナイ。どれだけ寒冷適応しようとも長期間も此の地で活動をすればオノズト限界は訪れる。ブリ郎を始めとした環境適応出来ても長時間は戦えない団員達は其れが訪れ始メタダケダ。イヤ、俺も少し……眩暈を起コス。ドレダケ適応訓練をしようとも余りにも時間が経てば肉体は休みを欲す。然も寒冷地なのだから其の誘いは尋常では、ナイ!
 如何やら今日か明くる日が来れば俺達は全員氷漬けかも知レナイ。だが、其の前に命の炎だけは燃やさないと気が済マナイ!)
「ねえねえ、ねえねえ」此処から先はエラ会話で楠木傭兵団の状況を知らせよう。「なあなあ。なあなあ」
「大丈夫だ。俺は大丈夫だ。俺は大丈夫だ」
「私、ね。ホエール季。私はね。私は、私は--」
「もう伝えなくて良い、ホエーラ。俺は其れで涙を流すような生命じゃない」
 確かに、泣いていない--わかっていて敢えて真実ではない言葉を伝える虫族みたいな息をしたホエーラ。
「ホエーラ? ホエーラ?」
「もう十分だ、季。お前はどれだけの水分を水中内に放ち、氷に変えてくれるか!」
 何で俺達は、此の環境に苦しむ運命なのだよ--ホエール季は今迄の強い姿勢とは一転した態度でホエール成に問い詰める程追い詰められていた!
「俺の責任を知っているだろうが!」
「そうやって兄者は自分を責める。俺達だってわかっていた……だが、同時に甘く見てしまった。結果が--」
「止めなさい、ややああめなさい」満身創痍であるが、参謀役として間に入るブリ郎。「残り二十名を切ってしまったからと、いい、てもな」
「合わせて十一名も海に抱かれるのか。そんな状況下で残された選択とは--」
「ああ、そうですね。そろそろ、そろっそろだ」
「そうか……ははあぶば。はあ、はあ。わかった」少し鰓を整えてから話すホエール季。「あの作戦が実行される訳だ」
「最早空論の域だが、な」
 構わない……例え空論であったとしても俺が作戦中に軌道変更させて少しは使い物にさせてやる--そう伝えてホエール成は楠木傭兵団最後の戦いに赴いてゆく!

一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん(五)

 午前八時一分十八秒。
(中間地点を突破した所でとんでもない奴が出ヤガッタ。指揮官型、百獣型、其れに参謀型や医者型なんかは石板絵の鑑賞会で一度ダケシカ見た事が無い。水中種族にとってはお目に掛かる事がアルカナイカッテ程に戦場じゃあ見られない種類だ。ナノニ目の前に聳える五十八体もの鯨型の中央に混合型の、然も鼻の位置に植え込んだ指揮官型ナンテ聞いた事が無い。水中なのだぞ、地上種族特に変温体質の両生種族のある友者から聞いた話に依ると会話出来る代わりに口と鼻で呼吸出来るように成るのが地上と空中種族の特徴ダ。銀河連合と俺達生命が鏡合わせの関係なら共通点も存在スル。指揮官型は絶対に鰓を持タナイシ、鰓で呼吸するという技術を持タナイ筈。なのに指揮官型は鯨型の鼻辺りに植え込まれた状態で自由自在に腕を動カシテイル。
 説明は其処迄にして俺は命を懸けるが、今は其処デハナイ。当然、奴と出会って直ぐに撤退命令を下シタ。ダガ、第一小隊長であるサバッタは子分口調で何と自らが指揮官鯨型がどんなモノか確かめると言い出して来タ。俺達は反対シタ。ダカラ参謀のブリ郎に頼んで第一小隊全てを使うと少し変化球を出して、ナ。ところが第一小隊所属の三十六名が全員サバッタと運命を共にするなんて口出して来たから俺達は鰭上げするシカナイ。そして、サバッタは勝てないとわかりながらも偵察長のマンボ助に己の戦う姿を刻ませて果テテシマッタ!
 其レカラ偵察長が戻って来た。だが--)
「此処迄のようです、団長」此処から先はエラ会話で終始される。「ガボバボボバ、ググオボブ」
「無理して鰓で伝えるな、マンボ助。お前がサバッタの死を伝えてくれただけでも感謝する!」
「ま、まだ何か言いたげよ……ホエール季君!」
 マンボ助は--生まれ変わったら又、偵察やりたい--と瞳の開閉会話をして、マンボ助は息を引き取った。
「必死で伝えたんだな、マンボ助め!」
「サバッタとマンボ助のお陰で俺達は指揮官鯨型と呼ぶのか? 奴の行動様式の一部を知る事が出来た」
「恐ろしいわね、あの指揮官鯨型っての。マンボ助が一気に離脱しようとした時に持参した銛を命中させる精密射撃の一つが」
「銛ではないわ、銛のような何かって話ね。マンボ助だって覚悟の上だった……其れでも私達の為に此処迄無茶をしてくれたわ」
「と同時に奴等はこうして来たか」
「団長」ブリ郎はマンボ助の出血の跡を知っていて敢えて方位に掛かると読んだ。「此れでは作戦の意味が為せません」
「わかっている。逃げるぞ、お前達!」
「戦いとは本当に逃げる事ばかりが多い!」
 例え銀河連合に搦め取られようとも、楠木傭兵団は決して大人しくしない……

一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん(四)

 午後十時零分四秒。
(銀河連合との逃泳劇は三の時モ掛けた。戦う時同様に逃ゲル時も全力で当たる。そして、奴等の戦線が伸び切った所を横から攻メ立テル。此れは戦イノ基本。伸び切った所は余りにも脆イ。そして、質では補エナイ。俺達はそうして最小限の犠牲だけで戦いを済マセタ。死者は三名。齢三十四にして二の月と三日目に成るルケラオス烏賊族のイカロマ・イカンに齢二十にして十九日目に成るエウク人鳥族の女性であるペギー・リーンに齢二十一にして九日目に成るプトレ鮟鱇族の女性であるアンコ・アエンコ。此れで百九十五名ダケニ成った。再編するにはまだ容易いが、僅か一名も増加する辺りに危機感を募ラセルノガ二名。俺と参謀のブリ郎ダ。
 銀河連合は俺達を追い詰める為に小出しに攻め立てているのではないかって考えたりモスル。若しもそうなら包囲だけはサレナイヨウニ話し合っても見た。するとブリ郎は半数だけ逃がすよう提言シタ。というのも奴は此れ以上の戦いは無用だと考えるミタイダ。何でも五名も犠牲者を出したのなら此れからは加速する番だと主張スル。そうすると意地を張って戦った所で意味は見出セナイ。骨が折レル位の覚悟で脱出戦を試みる番だと主張を始めた。其れから妥当な協調として半数を逃ガスヨウ提言。俺に気を遣ッテ其れを主張するとは、此れ以上は良い案は出せないと諦めた証拠ナノカモナ。
 ダガナ、ブリ郎には申し訳ないが退却という二文字ハナイ。俺は北海を攻め込むと決めた時から全てを懸けるつもりでアッタ。故に俺はブリ郎の提言を断ッタ。今更、提言を受け入れてしまったら益々北海は銀河連合の好き勝手を証明シテシマウ。俺が決めて此処迄来た以上は俺は気分次第で決定事項を変更する事は断じて有り得ナイ。好き勝手は責任を担う者ノスル事ではない。其れについてはブリ郎も既にわかってイタ。ダカラコソ、奴は瞬間を狙うように作戦案を出し始メタ!)
「団長もわかるように戦いに於いては」此処から先はエラ会話のみに終始する。「三つの基本が存在します」
「其れは初めに勝てる戦いをする。次に勝てないとわかったら逃げる。最後に出来る戦いだけをする……以上だろ?」
「はい、今回の作戦案を私が石板に彫って来ました」
 鰭が擦り切れる位に悩んだのだな--魚種族は尾鰭迄行使して石板に文字を書き起こす。
「戦いで傷を受ける事に比べれば大した問題ではありません」
「そうかい、其れで」ホエール成は少し注文を付ける。「俺達の役割は此奴で良いかい?」
 なななな何故そう思うのだ--ブリ郎はホエール成がある役割を志願する事に思わず泡が大量に飛び出す程の驚きを見せた!
「何だい、二名して密かな話かい?」ホエール季が近付く。「副団長には知られたくない作戦会議はいけないねえ」
「季か、丁度良かった。参謀のブリ郎が取って置きの作戦を立案したぞ!」
「どれどれ……フムフム、っと」
「副団長殿、わかっていると思いますが此れで確実とは--」
「参謀が強気でないのはわかるが、必ず勝てる戦いが無い事位は知ってるよ!」
「ならば理解して欲しい。此の作戦の成功には--」
「実は俺自身の命に懸けても此の作戦は成功に導かないといけないんだ!」
 いいや、俺も兄者と一緒に出るとしようか--ホエール季は既に腹を決めていた模様。
「楠木傭兵団は楠木兄弟が築き上げたような物だ。其れを僅か三の年--」
「楽観視しろよ、ブリ郎。兄者と俺の鰭から楠木傭兵団は離れて行く」
「そうだ、シャーク傭兵団の現団長がブリ郎の兄貴であるように必ずしも俺達だけの傭兵団ではない。お前でも第一小隊の小隊長サバッタでも良いんだ。俺は北海を攻め込もうと心に決めた時から既に遺言書を彫った後なんだ!」
「奇遇だな、兄者。俺もだ……だが、俺は兄者と異なって死ぬ事なんて始めから考えないがな」
「二名共……申し訳ありません!」
 責めるな、ブリ郎……お前は良く引き出してくれた--と涙を流しそうなブリ郎を宥めるホエール成だった。

 四十五日午前三時五十三分二十四秒。
(ブリ郎の作戦案は公表された。其の内容を語る前に幹部達の様子は次の通りだったな)
「其れならホエール季と運命を共にするわ」其処から先はエラ会話で展開される。「恋者が運命を共にしなくて如何するのさ!」
「んな事を許可する訳あるか、ホエーラ!」
「でもまだ交わりをしてないのでしょ?」
「ウベボビ……じゃなくて今の状況下で交わっている場合じゃない!」
「じゃあ子孫残せないわよ」
「雌口調のマグロコさんに言われてもねえ」
「良いじゃないっすか、暗い雰囲気を明るく出来る訳っすから」
「でも如何するのですか、皆さん。団員達はきっと命懸けで団長達を庇いに行きますよ」
「重要な情報を与えないのが幹部の役割だ」ブリ郎は参謀としてそう断言する。「全てを語る程、作戦立案者も最高責任者も責任無しではないのだ」
「そうゆう訳だから俺達は団員に表向きだけを発表する。其れが責任の取り方という物だ」
「此処に居る幹部以外には誰にも俺達の悲壮感は知られない訳なんだな」
「其れは正しい用法ですか、副団長殿?」
 作戦概要は知られる事なく、表向きだけが発表された。

 午前六時五十八分三十四秒。
(戦いは三十の分ヨリ前に開始。作戦は単純で『頭だけ叩け』という物サ……表向きハナ。ダガ、銀河連合に決まった頭ッテノハ無い。指揮官型だの百獣型だのと地上種族が良く口にする銀河連合は此の海の世界では聞カナイ。俺達が口にするのが大樹型だの拠点型ダノ。ワカッタダロ、決まった頭が無いというノハ。其れが海の世界に於ける最強と呼ばれる銀河連合の特徴という奴ダ。
 其れから早めの結果ハ、第四小隊が全てヤラレタ。小隊長であるタインは死んでシマッタ。ダガ、意味のない死ではない。両眼を刳り貫かれた状態であいつは特攻して俺達に道を示シテクレタ。こうして俺達九十八名は頭を目指して中間地点を突破シテユク。中間水点だ……あの常識魚のタインと小隊員達が命懸けで切り開いてやっと中間水点を突破シタダケ。
 此処からが本当の地獄かも知れないと思うと俺達は残り九十八名を何とかして頭の方迄導クシカナイトイウノカ!)

一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変り、連合を倒して希望に報いん(三)

 四十四日午前十一時二分十八秒。
(作戦は皆の意見を参考にしながらも継ぎ接ぎをなるべく避けて作り上ゲル。然も柔軟性を確保する為に少しだけ穴ヲ空ける。何事も予定通りと行かないのが戦いであり、余の中でアル。そして、作戦は何時だって完全トハ程遠い。シカシ、俺は其れを敢エテ呑む。呑む事で全責任ヲ担う。
 作戦を立案した生命への責任とは作戦を実行シタ最高幹部に責任が伴う。作戦が成功スレバ名実共に俺の評価は上がる。ケレドモ、作戦が成功しないのであれば俺は団長を辞するつもりデアル。其れが最高責任者が担うべき責任論とヤラダ。勿論、俺が辞したら弟が団長トシテ楠木傭兵団を引っ張る。若しくは故郷で健ヤカニ育つ俺の息子が次期団長として十五の年ヨリ後に楠木傭兵団を引っ張る。ダガ、問題ナノガ楠木傭兵団は現在の要員百九十八名で全部だ。
 此の作戦が成功しない場合は楠木傭兵団は終わりを迎エル。其ノ為には俺達は出来る限り半数は脱出して貰いたい。第三、第四小隊が脱出に成功すれば傭兵団の存続に繋がるダロウ。最も作戦案に脱出計画は盛り込まないので実行サレル可能性は薄い。
 其れ以前に俺は総力戦が好みなので此処いらで全て決メル!)
「兄者、人鳥型の大群が来ますぜ!」此処からはエラ会話で展開される。「然も数は……オイ、マンボ助!」
「はい、報告します。数は……凡そ四桁を越えます!」
「四桁か……正面からぶつかれば水面も滑るように泳ぐ人鳥型が有利。全軍にこう伝えろ!」ホエール成は肉体言語をマンボ助達に示す。「そうゆう訳で怯んだ事を奴等に示せええ!」
「わかりました。全軍……退却ウウウ!」
「兄者め、逃げる戦いが好きだから困るよなあ!」

 午後四時十八分五十二秒。
(先程ヤッテ見せた退却は……退却戦法と呼び、敢えて逃げつつも数が少ない所を一斉に襲い掛かるトイウ戦法だ。少し銀河連合に近いやり方ダガ、幾ら肉体派が集まろうが数の前では如何しようもない。ならば数の少ない状況に追い込んで攻め立てる方がマダヤリヤスイ。其の結果、半分を切りそうな所で奴等は退却を余儀なくサレタ。ンデ一の時は休息を摂る。勿論、十の分毎に各小隊毎に見張りを交代させながら休息を摂る為に実質五十ノ分は下る。俺達は二名も死ナセタ。其れに銀河連合は俺達が休む間に襲ってもオカシクナイ。だからこそ入念な警戒が--)
 団長、北東の方角より百以上の勢いが来ます--此処から先はエラ会話で展開される。
「銀河連合は休ませてくれない様子だ。では、ホエール季にマンボ助よ」
「漸く正面からの戦いか?」
「いや、退却だ!」
 又かよ--戦いとは勝てる時に勝たないといけない……わかっていてもホエール季にとって逃走戦は困る話だった!
「休みに気を取られている状態では一名以上の犠牲は必ず出る。ならば逃げている間に体を温めた方が遥かに効率が良い!」
「戦う方が良くね?」
「効率面ではそうだが、勝てなければ多くの部下を死なせてしまう。其れだけは避けたい!」
「全く兄貴は……わかったよ!」

一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望の為に報いん(二)

 午後八時五十六分四十一秒。
(二百名が先の戦いで百九十八名に成ったカ。亡くなったのは第四小隊所属で齢二十一にして六の月と八日目に成る菅原鮭族の青年で名前を菅原サケ造と呼んだカナ? 故郷に恋者ヲ残して子作りも果たせぬまま死んでしまったか。もう一名は第三小隊所属で齢十九にして十八日目に成る応神秋刀魚さんま族の少年であるゴデンノヅチサンマロウと呼んだカ? 故郷で暮らすおっかさんを養わせる為に憧れだった俺の傭兵団に入団シタ新者。若き命は直ぐ白骨に朽ちてシマウ。年寄りから先に死ぬ因果とは一体何なのか聞キタイ位だ。ダガ、俺はそうゆう因果を好まない。出来れば死ぬのではなく、生まれ変わると表現すればドレダケノ死に報いる事が出来るのか?
 其れよりも俺達が如何してアリスティッポス大陸にある北海で活動するノカ? 其れは別に稼ぎが欲しくてやっているのデハナイ。未だに銀河連合が奪って来た領海を取り戻す為ダ。領土は良い、地上及び空中種族の連携が取れるのダカラ。だが、領海は未だに銀河連合にやられっぱなしダ。シャーク傭兵団が総力を挙ゲテモ此れだけの成果しか得られない。温暖な領海だと水中種族は変温ノ両生種属と連携は取れよう。けれども、極限の寒冷では俺達本場の水中種族でないと環境慣れも出来ナイ。実際、俺達は北海に来る前に西海ニテ十二度もの演習を行った。銀河連合トノ戦闘に備えるのもあるが、登山家が高地慣れスルヨウニ俺達水中種族は極限の寒冷を前にして寒さに体を慣らさないと本番では氷漬けに成るのが目に見える。其れ位に体を慣らすのと慣らさないのとでは普段から筋肉鍛錬する生命としない生命位に大違いダ。しない場合は筋肉が痛ムノハ当たり前の事だ。
 サテ、そんな中で俺達は到着した。北海を我が物顔で居る銀河連合を全て追い払う為ニ。其れだけじゃない。北海を領海にスレバ今後の真古天神武の制作を円滑に進める事が可能。其れを策定する者を入れて俺達は小隊長以上の会議を始メル!)
「北海はかなり広大だ」此処からエラ会話で進行する。「途轍もなく強い銀河連合が氷の中に潜んでいるかも知れないぞ!」
「其れ寒くないか、兄者?」
 寒いのはホエール季君だけでしょ--齢二十九にして一の月に成ったばかりの武内鯨族の女性にして第三小隊長を務めるホエーラ二十三代は恋者でもあるホエール季を揶揄う。
「ホエーラの姉さんは相変わらずっすね」
 そうゆうお前はもう少し危機感を抱かないか--齢二十八にして八日目に成る雄略鯛族の青年にして第四小隊長を務める常識者のタイン五世は利き鰭である左を頭の上に乗せられるように頭を抱える。
「まあまあ、タインちゃんったら。こうゆう纏まりのない所も楠木傭兵団の良い点よ」
 だが、其れだけでは今後の銀河連合との戦いに勝利するのは難しいだろう--参謀を務める藤原ブリ郎は黒と白が交差する髭を右鰭で弄りながら警告する。
「百九十八名に成った事に危機感を露わにするだろう、爺さん?」
「銀河連合は其の百の倍数はあると踏まえると二名の命は掛け替えがない」
「爺さんも兄者も考え過ぎだ。俺達の真実の戦いにはシャーク傭兵団だって--」
 其れは期待出来ませんよ、皆さん--齢二十一にして二十三日目に成る六影翻車魚まんぼう族の青年にして偵察長を務める幹部最年少の空藤からとうマンボ助は救援が来ない事を伝える!
「何だと、そんな筈があるか!」
「いえ、本当なのです……副団長殿。シャーク傭兵団は北海を奪還する意味を見出せないとして援軍を送るのを先延ばしした模様なのです」
「経済力が困窮しているのか、今のシャーク傭兵団アリスティッポス支部は!」
「如何してですかっす」
「戦いはお金の掛かる物よ。全くお金の問題じゃないでしょう!」
「其れは希望論ですな、マグロコ。生命は如何しても目先に囚われやすいからな」
「此れは今度こそ、って奴?」
 全くどいつもこいつも玉々が無いな--ホエール季は巨大な泡を吹かす以外に当たり散らす事が出来ない。
「……仕方ない。俺達は独自に北海に潜む大群と渡り合う……例え何名が氷の海に眠ろうとも!」

一兆年の夜 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十三年八月四十三日午後六時八分五十五秒。

 場所は真古天神武アリスティッポス大陸北海。
(俺の名前ハくすのきホエールしげだ。齢はえっと、ソウダ。齢は二十八にして八の月と五日目に成るテオディダクトス鯨族ッテモンサ。弟であり、俺よりも一つ年下で齢二十七にして一の月と九日目に成るホエールすえと共に楠木傭兵団を結成シタ。其れは俺達がシャーク傭兵団に所属して僅か三の年より後の事ダッタ。俺達は長年の夢を叶える為に必死ダッタ。子供が親から独立するように物心付いた時からそう教わった俺達は代々の楠家に伝わる独立の精神を活かして実行に移した迄ダ。
 だからって無暗に独立したいからソウシタのではない。入る前からシャーク傭兵団から分かれる事を面接官に伝えた後だ。面接官に直接伝えて合格したノハ俺だけだ。普通なら面接官はそんな事を応じる訳にはユクマイ。だが、運ガ良かった。俺は偶々、傭兵団長が面接官の状態で堂々と独立の旨を伝えて……合格シタ。こうして俺はシャーク傭兵団として独立する上で重要な事柄を次から次へと訪れる難題に立ち向かいながらも果たしてユク。正直、こんなに図体のデカイ鯨族の俺が生まれて初めて銀河連合に恐怖をした時だってシャーク傭兵団の培って来た歴史は俺に大事な事を教え続けた。お陰で俺は独立する為のありとあらゆる経験を身に付ける事に成功シタ。其れから俺達兄弟ハ楠木傭兵団を起ち上げた。
 最初こそは僅か三十名足らずノ泡沫ほうまつ傭兵団で戦い以外の術を知らない。けれども一の年ガ過ぎて五十名、二の年が過ギテ百名、現在で二百名を抱える大所帯ト化した。今の俺達なら何でも出来ると過信してしまう位に大きくしてヤッタゼ。此れからハ安泰だ……だが、此奴を済ませられるかニ懸る!)
「兄者よ、囲まれてますぜ!」此処からエラ会話が繰り広げられる。「銀河連合は余程、北海を取られたくないみたいですね」
「奪還されたくない、の間違いだろ? 生命の土地を勝手に自分達の物にして来た奴等が良くも偉そうに!」
 ホエール成さんの言う通りっすよ--齢二十五にして十一の月に成ったばかりのルケラオス鯖族の青年にして第一小隊長を務めるサバッタ・サバランは相槌を打つ。
「サバッタ、余り俺の言葉に賛同の意を表明するのは安易と呼ぶぞ!」
「も、申し訳ありませんっす」
 サバッタちゃんったら、仕方のない子--齢三十四にして二の月と九日目に成るエピクロ鮪族で第二小隊長を務めるやや雌口調な中年であるマグロコ・デラクスはサバッタを揶揄う。
「五月蠅い、雌口調の肥満魚めっす」
「何だと、もっぺん言って--」
 お前等五月蠅いぞ、会話している暇があるなら戦闘態勢に就け--真面目なのは齢三十九にして二十七日目に成る海洋藤原鰤族の老年にして楠木傭兵団最年長にして参謀役を務める雄。
「参謀殿が言っている。遊んでいては銀河連合の腹の中に収まるぞ!」
「そうゆう訳だ……総員、掛かれえええい!」
 戦いは僅か四十二の分の後に幕を閉じた……

慰安婦像よりも寧ろライダイハン像或はフィリピンで問題視されるえっと……コピノだったかな? あれを世界中に広めようぜ!

 如何も……題名で煽りつつも実際には行動しないチキン野郎のdarkvernuです。
 早速だが、英国で何か盛り上がりそうな話題でもやりましょっか。

 昔々ある所にムンジェ村とチミン村とドゥテ村とジョンウン村とシンゾウ村がありました。ムンジェ村は売春で一躍稼ぎがあり、何時も呼吸するように嘘を吐くのが大好きでシンゾウ村の悪口ばっかり広めます。北側に配置したジョンウン村とは何時か仲良くしようとしています。チミン村はジョンウン村と社会体制が同じですが、世襲は好まない上にジョンウン村の事を好きではない傾向にあります。勿論、ムンジェ村はもっと好きではありません。ドゥテ村はリアリストな村で目的の為なら嫌な相手とも手を組まないと生きていけないとはっきりしています。でもリアリズムよりも先にシンゾウ村が大好きですが、チミン村同様にムンジェ村を毛嫌いしております。ジョンウン村は飢えているのに大砲ばかり作ってはシンゾウ村の周辺に度々砲弾を落としたり、かつて(今も)はシンゾウ村の村民を拉致するという犯罪を平然と行うテロリスト村です。シンゾウ村は正直且つ勤勉でどの村からも好かれますが、少々ありもしない罪を謝る悪い癖があるのが玉に瑕です。
 さて、ムンジェ村は何と世界中に日本に依って従軍慰安婦にされたとされる女性達の像を建てております。然も資金源はあの合意の金で。因みに従軍慰安婦は存在せず、戦時売春婦をさも被害者面するように名前を変えてあの吉田清治の偽物が広め、シンゾウ村のKY新聞が一大キャンペーンを行ってありもしない罪を着せた格好と成ります。其れに依り、二十年以上もシンゾウ村は在りもしない従軍慰安婦の罪を着せられる形と成りました。
 だが、此の慰安婦像……ドゥテ村では即刻破壊されました。何と村長は大のシンゾウ村好きであり、尚且つ公私共にムンジェ村が大嫌いでした。公ではコピノ問題を踏まえてドゥテ村に点在する慰安婦像を破壊しながら密かにコピノ像を建造して行く模様。因みにコピノとはムンジェ村の男村民がドゥテ村の女と戯れて子供を作ったのに知らんぷりして居なくなった結果、起こった社会問題の事。無責任な男に振り回されて迫害を受ける子供達の事をコピノと呼ぶ。そして、慰安婦像以前にムンジェ村を公私共に大嫌いなのがもう一つ……其れがチミン村。かつてのチミン村とドナルド村との戦争に参加したムンジェ村の男達。其れに強姦されて生まれた混血児……通称ライダイハンはコピノ同様にチミン村では社会問題と化す一大事。当然、慰安婦像を見るだけでもライダイハン達にとっては腸煮えくりかえりそうになるのは目に見える。其れに呼応するように英国ではライダイハン像の計画が立てられ始めるのだった。慰安婦像と呼ばれる虚構の像を叩き潰す為に。
 さて、こんな結果が招いた主な理由は恐らくは世界各国がジョンウン村への圧力を強める一環と成るだろう。然もジョンウン村にムンジェ村は何と援助しているという有様。英国村では制裁も兼ねてライダイハン像を広めようとしているのかも知れない。何れにせよ、真相は闇の中。
 だが此れだけは確実である。ムンジェ村はジョンウン村よりも嫌われた村である、と!


 ええ此れは昔話に喩えた国際情勢のお話。なので大体は合っている。今の世界は北の新羅に対して圧力強化を強めているし、首脳会談の内容だって反故すればあの制御の利かない七十一歳児のドナルドさんだ……絶対に洒落じゃない制裁を仕掛けるのは目に見えている。約束を何度も破って来た南北新羅は既に後がない。まだ北の方は民を無視して何でも出来る分だけ食い下がりの質は何時も斜め上を往くのはわかる。だが、南……お前は駄目だ。金ない状態で然も国内が無茶苦茶な状態で何、北と融和政策採ってんだよ。採るべき政策が違うだろうが! 然も日韓合意何か不可逆入っても「政権違うから無かった事で」と言って来るんだぜ……国と国との約束を政権引っ繰り返しただけで無効に出来ると思っている時点で狂っているとしか言いようがない。まあ、自分の国もあの糞政党の時代には普天間引っ繰り返して更には反日政党政権の米民主党も重なって笑えない状態だったけどさあ、けどさあ……今は安心で歴代最強に一歩ずつ近付く(移民とか増税とか時々文句言ってやりたい部分もあるけどさあ)あのサイボーグ政権だから本当に本当に安泰だ。おまけに合意で得た金を勝手に慰安婦像設置の為に使っているしな……合意文書をちゃんと読んだか? 大使館通じてそんな物は全部お前等で処分しろ!
 しないからこそ英国でライダイハン像の動きが出て来たんだろうが……ライダイハン成立の背景ってのは南新羅の中で最も安定した独裁政権であるクネクネの親父の時代からだぞ。其の政権に於ける悪い点で最も強調されるべきベトナムでの集団強姦にて生まれたのがライダイハンだ。自分が若しもライダイハンだったらこんな歳に成る迄何度自殺したい場面に遭遇するかわかった物じゃない位だぞ。何故って? 考えてみろよ、自分の親父がベトナム人ではなくて現地でたくさんの悪い事をした礼儀のなってない南新羅兵だと知ったら。ベトナム人はさぞ其れだけで子供に酷い仕打ちをするってもんだ。え、いじめる側が悪いからそんなの理由に成らないって? 其れは確かに正論だが、だからって人間本来の弱者を甚振る性質をそう簡単に払拭出来ないのが世の摂理って奴だ。其れはベトナムだって例外ではない。然もベトナムの現地で酷い事をしたあの国の人間だったら猶更ベトナム人の根底に植え付けられた憎しみはそう簡単じゃない。そうしてライダイハンの子供達は自然と酷い仕打ちを受けるってもんだ、大人だろうと子供だろうとな。其れがライダイハン問題だ。南新羅の悪事であるライダイハンを見てもはっきり言って奴等は慰安婦を叫ぶ資格が無い事が良くわかるだろう……良くもまあ、ベトナム戦争時に女性達に暴行を加えてくれたよな(反吐が出そうなので(笑)とか(怒)マークを付けたくないと思えるぜ!)。
 ベトナムだけじゃない。実は色々と有名な大統領の国でもある問題がある。其れがあのコピノ問題。南新羅から来た連中が現地のフィリピン女性を強姦(或は和姦でも構わない)しては妊娠すると知らんふりして居なくなった結果として混血児コピノが溢れるという問題。其れも踏まえてあの大統領は南新羅人に対する物は公私共に熾烈だからな。何しろ、「南新羅人=麻薬犯」と言わんばかりだからな。本当に南新羅は世界中で迷惑を掛ける連中だ。
 迷惑かける癖に都合悪くなると「日本人だ、俺日本人」と言って日本のせいにしてくる物だからお陰で我が国での嫌韓状況は最早寒流ブームとは比較に成らないレベルにまで拡大してくれた……有難う、南新羅の皆さん。貴方方が各方面に迷惑を掛けるお陰で自分達日本人は心の底より貴方方を嫌う事が出来ました。なので如何か……悪魔の洞窟に帰って下さい(願)!
 以上で時事ネタの解説を終える。

 第百十七話の解説と行こうか。与謝野晶子をもう少し勉強するべきだな。学校の教育は福沢諭吉の件もそうだけど、ちゃんと与謝野晶子についても教えてくれないからな。福沢の学問ノススメは平等を謳った奴ではないし、与謝野晶子は只の反戦論者ではないというのを如何して誰も教えないのかなあ。
 さて、解説するとまあ秋の第一子リュウは一貫して第一子で通した。アキの呼び方もリュウとは呼ばずに「お前」とか「あの子」にするのはアキの心情を物語の中心に添えているが為……何だけど、やっぱり自分としてはもう少し与謝野晶子について調べておくべきだったな。如何も付け焼刃が過ぎて上手い事纏まらなかったと感じる。
 まあ、悪い点は此処迄にして本来の与謝野晶子が歌った君死にたまふことなかれってのは息子ではなく弟を思っての事だ。日露戦争時に弟が出兵した事を思って彼女は歌を出している。一方で第一次世界大戦時では逆に戦争を賛美して居る。彼女の論調は気分でしか表現しようがない程に微妙な部分で一貫しない。だが、自分は与謝野晶子は一貫しない訳ではないと考察する。というのも彼女は先見の明が優れ過ぎて状況々々に応じて主張していたのではないかって考える。何故なら日露戦争の場合だとロシアとの戦いでは完全勝利は不可能だと直感で読んでいたから反戦の詩を綴ったのではないかって考える。一方で第一次世界大戦では此れを機に支那への進出が出来ると踏まえたのだろうな。つまり、彼女は一貫した国家主義者だと捉えれば如何してマルクスやレーニンの思想に共感しなかったり、平塚らいてうを徹底して口撃したのかは説明が付かない。流石に晩年は読む能力も衰えたのか、大政翼賛会の流れを止められないまま戦争賛美を煽ったのだが……って書いていてこれ誰も理解出来ないだろう。御禿げ様の文章力どころかミズポの文章力に匹敵する考察文に成ってしまった。もう止めた……つまりだ。もう少し与謝野晶子について勉強するべきだった、と!
 そうゆう訳で第百十七話の解説を終える。

 其れじゃあ予定表だあ(御来光風に)!

 六月十八日~二十三日   第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん 作成日間
  二十五日~三十日    第百十九話 陽は又、昇る                     作成日間
 九月予定         第百二十話 天地相為す 地同翔和は旅立つ             作成日間
             第百二十一話 天地相為す 地同翔和の前に壁が立ちはだかる      作成日間

 天地の章は全部で五話構成。主人公は分家出身の地同翔和。彼に待ち受けるのは果たして?
 其れじゃあ今回は此処迄。フィリピンの大統領はアメリカの大統領と意気投合しかねない程の豪放磊落な見た目と内心では計算高い部分を兼ね備える。根底には確かに日本大好きマンなのだが、一方で思いだけでは国は生き残れないから支那と手を組むというリアリストの面を持つ。だから我々日本人はフィリピンと付き合う場合は気を付けないといけないぞ!

雑文特別編 ハヤトは死なず 第拾漆話 拉致事件の根源、明かされる陰謀とは! 小泉純一郎VS田中角栄

 如何も商業用をさぼってツクールやってるヘタレで冨樫なdarkvernuです。
 始める前に『格付けの旅』が更新されましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<黒魔法の章>をクリック。
 早速、おふざけネタでもやりますか。

 天罰は突然訪れる。左翼やらリベラルを騙る国賊と特定アジアの半島系の醜い野望は音を立てて崩れ始める。新潟県知事選に於ける結果を受け入れないネットサヨク共、英国にて慰安婦像に対抗して始まったライダイハン像……ネットサヨク共はやり過ぎた。其の結果が、ヨウツベで物凄い勢いで行われる所謂保守系チャンネルのBAN祭。だが、其れでも天罰の前では何物も無力。奴等が塗炭の苦しみから解放されるにはやはり全ての罪を白日の下に晒し、報道しない自由を全て捨てて畳むしか道はない。其れが出来ないのなら今日も馬鹿騒ぎを始めるしかない!
 そうゆう訳で二回戦を始めたいと思う。さあ、Aブロック第一試合は拉致事件を白日の下に晒した男と拉致事件を隠蔽しようとした男の一騎打ち。解説は--
「はあ、拉致事件がパパの仕業? あんたふざけないでよ、何言ってる訳え?」
「ふざけているのは貴女の方です、真紀子さん!」
 最近、後ろから撃つ事でネットユーザーから反感を買い、化けの皮が剥がれ始めているアラフォー政治屋の小泉進次郎のつもりでした。しかし、近所のおばさんが混ざった--
「だからねえ、あんたふざけないでくれる? パパが拉致事件の? 拉致事件は誰も関心がないわよ!」
「其れは誠に、問題発言ですよ。早急に撤回して下さい、田中真紀子さん!」
 え、そんな事言わないって。実は言ってるのだよな、本人は。何故か田中真紀子が紛れ込んでダブル解説でお送りします。修正マンに性格修正インクを浴びなければ良いのだがな。
 其れでは先月にベスト16が決まりましたので早速二回戦第一試合を始めたいと思います。先ずはやはり此の男が登場しない事には始まらない……小泉純一郎が白装束を身に纏っての入場だあ!
「親父……まさか、死ぬつもりじゃないだろうな」
 かつて、プーチンとの闘牌で身に纏った戦装束が此方。相手は拉致事件に関わったとされるあの田中角栄とあっては形だけでも拉致事件の解決を図るつもりでいたいのでしょうね。
「其れは心外ですね。親父は五人も解放したのですよ。其の後に蘇我ひとみさんの夫である故ジェンキンスさんも解放したのですよ。其れは実況の早とちりという物、です!」
「そうそう、あの時に拉致被害者五人を北朝鮮に返していたら良かったのよ。故金正男一家の時は帰したじゃないですか!」
 え、言わないって? 言うんだよな、田中真紀子なら。実際に正男一家を北朝鮮に送還したしな。そんなダブルツッコミの中で漸く、角栄の入場!
「普段着での登場か、角栄の奴は」
「あの野郎を登板させたのは俺だ。福田に政権を明け渡すのは危険だと思ってな」
「其の結果が支那にパイプを持つ連中の増産か、栄作よ」
「忝い」
「拉致事件は正直俺は知らんな。岸さんも栄作も知っていたのか?」
「俺は兄貴よりも先に逝ったから詳しくはわからんと思うがな」
「福田赳夫がハイジャック犯を解放しなければ拉致の加速はなかった。パイプ欲しさに奴はやらかした」
「チイ、別の観客席で福田の野郎は観戦してやがるな……卑怯な野郎だ」
「さてさて、純一郎君んん。良くもわしの可愛い娘を更迭してくれたなあ」
「丁度良かったので鈴木や事務次官とセットでやりましたよ。お陰で支持率が激減して大変でしたよ」
「そしてわしらがひた隠しにして来た拉致事件のカードを……金丸や小沢の馬鹿も如何して其れ程迄にアメリカ側の要求を呑んでしまったんだあ」
「娘さんの更迭は言わば安倍君を私の後継者と踏まえてのデビューにしようかと思っておりましてね。支持率上昇とセットでやらせて貰いましたよ」
「身の程知らずめ……角福戦争はまだ終わっていないという訳かあ!」
 さあ、試合会場は今にも大爆発しそうな熱気で包まれたあ。如何やら、双方の政治力は互いに拮抗しております。唯一、小泉選手の方はやや分が悪いと踏まえての舌戦ですか。試合前に精神攻撃を与えて揺さぶっているのが良くわかります!
「解説する暇がないが、敢えて言わせて貰うと……真正面からのぶつかり合いでは親父は勝てない。其れ程迄に角栄さんに隙が見付からない」
「ほら見なさい。パパは潔白なのよ!」
 話を聞いていましたか? 誰もそんな事言ってません。試合前から変な事言わないでくれますか!
「では準備は宜しいですか?」
 Aブロックの主審は安定のガースーでお馴染みの菅義偉官房長官が務めます。他の審判よりも進行が早く、尚且つ決着のコールが素早い事で有名。ああ、初耳でしたね。其れでは両者共に白線に就きましたね。
「其れでは……始めえええい!」
 さあ、始まりました二回戦第一試合……おおっと、始まって早々に角栄が右膝を付いたあ!
「馬鹿な事よ、何があったのよ!」
「親父め、審判の目を掻い潜っての一撃を与えていたのか!」
「小泉の奴はとんでもないサマを仕掛けたねえ」
「小泉さんはそうゆう人だ。勝つ為なら何をやっても良いという天性のサマ師」
 総理大臣安倍晋三と副総理麻生太郎が何かに気付いた模様。田中選手の方に向けると……何と臍よりやや上の方にジャン牌が突き刺さっているウウウ!
「やってくれたのう、小泉の坊主めえ!」
「勝つ為なら何でもするのが政治屋だ。私のやり方を知らなかったみたいですね」
 一体何が起こったのですか、解説の小泉さん!
「今のは反則よ。あの小泉は私を更迭するみたいに裏取引をしたんですわ!」
「関係ない話を持ち込まないで下さい、真紀子さん。話をするのは如何やって親父が角栄さんの臍の上にジャン牌を仕込んだのだってね。其れは簡単な話で合図が始まる前の会話で一瞬だけ角栄さんが怯んだのです。其処に親父は時限式のジャン牌を潜らせて官房長官の合図を契機に時限爆弾が作動し、先手を取ったのですよ……合法的な反則技を親父はしたのです」
 成程、拉致事件の背景は角栄選手にとって触れたくないのでしょう。弟子の金丸信、更に弟子の小沢一郎以上に北朝鮮との密約が躱されている可能性がちらつくのですから。其の一瞬の怯みが先手を取られる訳ですね。成程、だからこそ小泉選手はああしてライジングサンへと繋げていくのですね。角栄選手にとっては手痛い追撃です……おや?
「親父め、ライジングサンだけで止めやがった。如何してだ?」
「きっとパパの恐ろしさに身動き取れないのだわ。全く小泉純一郎の靖国参拝はいけないのよ!」
 真紀子氏の解説は無視して追撃を止めるのは余りにも……オオット、角栄の目の前で爆発--そうか、其れに気付いて小泉選手は追撃を止めたのですね。
「流石は今も田中派の象徴的な存在ですね。俺だったら確実にやられていた!」
「だから--」
 オオット、角栄選手がミサイルを設置していたのは此れも読んでの事--其の煙幕を利用して伸ばした両手で小泉選手を掴んだああ!
「年季が違うんだよお、年季がよお!」
「不覚……ウオオオオオオ!」
 来ました、角栄の大雪山おろし……ゲッター3パイロットである巴武蔵が編み出した大雪山での修業。所謂雪崩の事を指す大雪山おろし……ならば小泉選手にとっての雪崩とは一体!
「お前さんの雪崩は既に……お前さんの時代は終わったんだあ!」
「私が、私が終わるというのかあああ!」
 突きに叩き付けた後に繰り出すミサイルストームの嵐。真ゲッター3の必殺技である二段返しはOVAゲッターにて決定付けたと言っても過言ではありません。だが、角栄の大雪山おろしは此処からが本番!
「日本列島改造に依る目の前の山を吹っ飛ばすと言ったわしの演説……吹っ飛ばすのはホレえ、角栄サイクロンだ!」
 ゲッターポセイドンには大雪山おろしがない代わりにゲッターサイクロンが必殺技と成る。正に日本の角栄旋風を物語るように小泉選手を月からハレー彗星に吹き飛ばしたあ!
「まだだ……まだ、角栄さんの追撃は止まらない!」
「良いねえ、パパ。絶対に私の仇を取ってね!」
 三段返しの次は自ら懐に突き進む旧二段返しの体当たりなのか……おおっと、月に着地すると其れをハレー彗星で悶える小泉選手目掛けて投げたああ!
「此れぞ角栄サイクロン月仕上げじゃあ!」
 ネーミングは兎も角としても流石は腐っても豪快な新潟男児角栄。野党連合が応援した候補は残念ながら敗退しましたが、角栄の魂はまだ潰えず--最早小泉選手に勝機はないように思われます!
「いや……まだだ!」
「何よ、如何見たってパパの勝ちでしょ?」
「親父はこんなに簡単な男ではない!」
「何処が……え、月が激突する前にハレー彗星周辺で何か様子が?」
 こ、此れは……ハレー彗星が分解を始めた。ま、まさか……神盲牌!
「純一郎の坊主め、既にハレー彗星にも仕込みは完了していたか!」
「試合前に白装束なのは死に化粧では……断じてない!」
 ま、まさか……試合場に足を運ぶ前に、仕込んでいたというのか--何というアンビリバブルな男、小泉純一郎!
「だが、ミサイルストームは地球だけじゃなあい。惑星ごとミサイルにする事も可能じゃわああい!」
 流石は公共事業に金を掛ける事を辞さないグランドデザインの男角栄。勝つ為なら借金漬けに成ろうとも辞さない覚悟の持ち主。一方の小泉純一郎……根回しへの拘りと最小限を以って最大限の勝ちを見出す為なら手段を選ばない--拉致事件の為に真紀子を切り捨て、安倍に才覚を見出した男の切り札とは……果たして?
「あんなにたくさんの星に叩き付けられたら幾ら守りの神盲牌でも保たない--」
「違うぞ、真紀子さん。あれは……親父がウラジミール・プーチンとの闘牌に打ち勝った伝説級の一撃への布石だ!」
 小泉進次郎の解説は正しい。けれども、繰り出す技が別だった--繰り出したのは何と惑星衛星彗星準惑星矮惑星を牌にして放つファイナルライジングサン!
「勝負あり!
 勝者……田中角栄!」
 何だって--良く見ると、伸びた左拳が小泉選手の腹を突き破り、寸での所でファイナルライジングサンを大きく軽減したというのか!
「何だと……親父が、負けただと!」
「ほら、見為さい……正義は勝つのよ!」
 まさかの大番狂わせが発生したのか? 其れとも最近の小泉純一郎にかつての輝きが無かった事が原因なのか? 此れは果たして予定調和だったのか?
「ハアハア、純一郎め……お前さんは真の強者だったぞ。あらゆる仕込みをして勝利を掴もうとした執念は認めるしかない。そしてわしは考えを改めるしかない。最早わしらの時代はもう終わったのだと……そうだ、お前の言う通りだあ。わしが拉致事件を黙認さえしなければあんな事には成らなかった。横田めぐみちゃんを始めとした拉致被害者の皆さんには謝罪して模し切れない思いがあるう。兎に角、真紀子がわしの所に来たらきっちり説教してやるから其の時迄わしは竹下や橋本、小渕、其れに金丸等をしばいて待っておくぞお!」
「え、え、え? 嘘よねえ。パパはきっと冗談を言っているのよ。私はパパのために一生懸命やったのよ!」
「ま、まあ……ご愁傷様。其れにしても……完敗ですね、親父」
「フ、偶にはこんな事も有る。気にするな、進次郎」
 さて、外野席では如何成っているのか?
「一瞬ヒヤッとしたぜ。だよなあ、角栄はそうでなくちゃあなあ」
「角さんが勝利した事ですし、佐藤さん……覚悟は宜しいですか?」
「お前が居たのか。其れは後一ヶ月待て!」
「小泉さん、後は私にお任せを!」
「頼んだぞ……と言いたい所だが、今度の相手はそう簡単ではないぞ。安倍君、君にあの方を倒せるかな?」
「任せて下さい、小泉さん!」
 勝者田中角栄。試合時間一時間五十六分四十四秒。決まり手……左ハンマーパンチ!


 第拾漆話に登場した政治屋は小泉純一郎、田中角栄、小泉進次郎、田中真紀子、池田勇人、佐藤栄作、岸信介、安倍晋三、麻生太郎、菅義偉、竹下登。
 第拾捌話『憲法論議……無念と改正の狭間で! 東久邇宮成彦VS安倍晋三』に続く……

 今回は目新しい情報はないのでモデルを紹介しませんが、敢えて今回の結果に成った理由を述べると……うーん、理由が思い付かない。
 そうゆう訳で今回は此処迄。さて、現総理大臣は勝つのでしょうか? でも、戦後間もなくの憲法改正に断固として拒否を示した男を相手に如何やって勝てるかなあ? うーん……

一兆年の夜 第百十七話 君死にたまふことなかれ(六)

 五月三十五日午前二時十四分四十七秒。
 場所は東海洋藤原新説不比等市中央地区他派蘭邸一階居間室。
 其処で深夜の一時過ぎから早朝の四時過ぎ迄各々の頭脳労働者達が議論する場にてアキは齢三十六にして二の月と二十二日目に成る雄略梶木鮪族の老婆である平塚カジチョウ三世と激しい議論を交わす。
「だから今の時代は雌の参政権をより誠実な物にする為の番でしょ!」
「雌は雌らしい生き方をしなさい!」
「其の雄に平伏す時代は終わったのです!」
「時代すら訪れていないじゃありませんか!」
 二名は雌雄平等について激しい議論を交わす。革新的な雌の地位を求める新鋭の雌活動家の平塚カジチョウ三世と本来あるべき雌雄の在り方を主張するアキ。二名の溝は深まるばかりなのか、いや初めから互いの道が交わらない事が決まったかのように噛み合わない!
「雌が将来の最高官に成る日が訪れます。其の第一歩を同じ雌が止めるというのですか!」
「雌は大人しく子供を産んで育てて夫の帰りを待つのです、平塚さん!」
「其れが雌の自由を自由にさせない行為だとわからないのですか、余佐野さん!」
 余佐野アキは今日も自由気ままに終わりへと向かって泳ぎ進む!
(新婚一の週が経つかもね。あの子はきっと新婚旅行から帰って行く頃なのよ。きっとチヨさんに尻を敷かれ始める頃合だわ、イイキミヨ。私から離れて行き、タタカイニミヲトウジタツミナノダカラネ。私は戦いなんて言うのは雄のするべき事なのよ、ソノセイデナンメイモノセイメイガイノチヲオトスホンライアッテハイケナイコトナノヨ。ベアール・真鍋だか誰だか知らないけど、タタカイノミチナンテススマセタツミハコウシテメスガオストオナジコトガデキルトカンヲタガエルセイメイヲウミダスコトニナッタノヨ!
 まあ脱線するのは此処迄にするわ。取り合えず、ワタシハメストシテノイジヲサイゴマデツラヌクワ。雌は夫の帰りを心より待つ。雌は子供を育てる喜びを楽しむ。雌は家の事に忙しく削ぐ事を何よりも生き甲斐とする。雌は……決して雄みたいに戦いを美しいと考えない効率重視の性別なのさ!
 其の為に戦いを好まない。戦いに依って大切な者が想念の海に旅立つ悲しみに耐え切れない。子作りの為に生命の波動を宿す。生命を産み落とす痛みに耐え切る。そして育てる苦しみ、カナシミ、ヨロコビ、イカリヲナニヨリモワスレナイモノニシナイ。そうでなければ何の為に雌は家を任されるのさ。雌が家に居るのは夫の帰る場所を作る為だろう。子供達の逃れる場所を作る為だろう。そして、ワタシガホネヲウズメルタメノバショヲマモルタメダロウ!
 そんな感じで私は余生をこうする。老後の生活を私がこれまで経験した事をすべて出し切るつもりで突っ泳ぐ!)

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十三年五月三十五日午前三時零分零秒。

 第百十七話 君死にたまふことなかれ 完

 第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん に続く……

一兆年の夜 第百十七話 君死にたまふことなかれ(五)

 午後八時三分十四秒。
 アキが決死の突撃をしようとした時、鮫型の背後より誰かが尻尾を噛み付く。そう、第一子だった。母を心配して部屋に向かおうとしている道中で職員の骨が浮かぶのを見付けて血の跡を追って泳ぐ内に辿り着いたのであった!
 ブバババボオボババ--第一子は『母さんはやらせないぞ』と言った!
「お前さんか。だが、其の銀河連合は鮫型だぞ。海豚族の私達では--」
 ブボオオア、ボボベボバボアバ--『俺の事は良いから早く鮫型を倒せる職員を探してここから逃げてくれ』と言った!
「お前さん……死なないでくれよ、其れは一番の親の幸せに在らずよ!」部屋を抜けたアキは念の為、もう一度同じ言葉を告げる。「良いかい、死なせる事は一番の親の幸せに在らずよ!」
「わかっているよ、お袋!」
 二名は共に道を違うように別れた--もう再会しないと心の中で思いながらも!
(何という事だ、ナントイウコトダ!
 私は我が子と永遠に別れを決断している。こんなのは老体にどれだけの苦しみを与えるかわかっているのか、ワタシタチ!
 仮にあの子が生き永らえたとしても私が死ぬ可能性が、タカイワ!)
 二名の思う通り、銀河連合が一体だけで行動するとは限らない--アキの前に梶木鮪型が大きな口を開けながら笑っていた!
「後を追っていたのか、銀河連合は!」
「そうじゃないわよ、お前さんよ!」アキは次のように説明した。「銀河連合が仲間思いな存在ではないさ……たった一名の生命を喰らう為ならわざわざ効率に成らない事だって平気でやるのが奴等なのさ!」
 あうおうなが、おぶぶぶあべ--エラ会話が目につかない為なのか、第一子の伝えたい事は泡の音に変換される!
 だが、第一子の言いたい事がわかるアキ。彼女は次のように考え、そして変換をする!
(『其れでも俺達は食われてやる訳にはいかないんだ』私とテツさんに似たあの子ならきっとそう言うわよ!
 そう育て、ソシテワタシタチノオモワクカラハズレテイッタノヨ。でないと、ワタシハイタイオモイヲシテウンダイミモ……コノヨウニイツマデモムスコバナレデキナイオモイモセツメイガツカナイノダカラネ!)
 アキは梶木鮪型の得物の長さを理解しながらも真っ直ぐ進む--そして、年長者の勘に依り……己の間合い迄潜って見せた!
「折角のモノが躱されたってのは悔しいだろう。振り回すにも魚類水中種族の性質では噛み付いた方が最善の選択しかないって事もね……力の差ってかい。そんな物は戦い好きの雄の考える事だよ!」
 雌は戦いに興味を示さない、格好を気にする性別。其れ故に噛み付き……ではなく、全体重をぶつけた頭突きを鉤木鮪型の下顎にお見舞い--当然、アキの額は血で染まる物の……梶木鮪型の方は下顎の骨を折られて前後左右に大きく揺れ始める!
「如何だい。痛いわ。痛いけど、私でも格上に食い下がる事が出来るわよ!」
「こっちは何とか、倒した」第一子は右鰭の上半分を失いながらもアキの前に姿を現した。「お袋め、銀河連合の脳を揺らしやがったな!」
「そうゆうお前は、親の心配をかけやがって!」
 だな--そう伝えた第一子は揺れ動く梶木鮪型が正常に成る前に背後より頸動脈に向かって噛み付いて仕留めた。
(生き残ったのは奇跡なのか、ソレトモハハノツヨサナノカ。私には息子の評価を少々下に見ていたのかも知れないし、ウエニミスギテイタノカモシレナイ。
 死んで欲しくないという気持ちはあの子を下に評価していた表れなのかも知れない。けれども、オヤナラダレダッテタタカイデムスコガシンダリ……ミウチガシヌノヲコノマナイモノサ。特に戦いでテツさんを失った私にとっては戦いなんて悔しくて悔しくて仕方がないようにしか見えないのだからね!
 上に評価していた点とすればやはり自分の息子はテツさんに似ていて戦い好きであった事。後は両親思いの如何しようもない親離れの出来ない息子であった事。私が子供離れ出来ない事を上に評価していると考えれば其れで間違いがあるのかいな。
 だが、ソノドチラモコノヒヲモッテオワリヲムカエルノダカラサ。何故なら息子はもう、ワタシノヒレカラハナレテシマッタカラサ!)
 そして明くる日はたった一名の老婆としての始まりである……

一兆年の夜 第百十七話 君死にたまふことなかれ(四)

 午後七時五十九分四十二秒。
 場所は式場第三区画。
 親族専用の泊まり部屋であり、何時でも新婚が居る第二区画へと向かえる場所。其の区画に言葉を発しない何かが侵入を果たしてゆく。ちょうど其れを目撃した齢二十四にして七の月と八日目に成る仁徳蟹族の女性で式場職員は大声で叫ぼうとした時……其れに喰われてしまった--そう、銀河連合だった!
 其の銀河連合は涙を流し続けるアキの部屋に直泳し、部屋に入ると直ぐに襲い掛かる!
「何だ、銀河連合が!」海豚族のアキは尻尾で鮫型に反撃する。「鮫の姿をしているって訳かい、こんな美味しくなさそうな老婆に襲い掛かるのがあんた達らしいわね!」
 だが、アキも己を理解するだけあって鮫型とやり合っても年齢も体力の面でも勝ち目がないと既に気付いた後。其の為、部屋から逃げ出して鮫型に勝てそうな種族の職員に助けを求める事を考える。
 しかし、鮫型は一度襲い掛かって以降は出入り口前から一歩も動かない。動いても水の流れを何とか御して留まるばかり。アキは抜け出す隙が無い事に次のような考えを浮かべてしまう。
(テツさんを死なせた銀河連合だと想像したい。でも、ハナシニヨルトテツサンハアイウツカタチデシナレテシマッタ。だから其の可能性は無いに等しい!
 じゃなくて戦いの事が好きじゃない私でも少しはいけない事は考える訳だよ。此の銀河連合はたったの一体だけで来ているのではないってなあ。後ろから一般生命が飛び掛かる事を考えないなんて銀河連合の頭にない事を願いたいね。でも、ネガッタッテコイツラハワタシタチヨリモズルイホドカシコイッテナア。だからこそ私はあの子とチヨさんの身に何があったのかって心配に成るのよ。私は先に死んでも構わない。其れが生命という種の流れなのだから……でも、セッカクシアワセイッパイノアノコタチガサキニシヌノハオヤノシアワセニアラズッテネ!)
 誰よりも子供を心配しない親は居ない。そして子供が親より先に死ぬのは一番の親の幸せに在らずである事も然り。だが、年寄りは意味もなく先に死ぬ事を好まない。何よりも歳を摂る内に又、新しい関心事があれば飛びついて長生きしたく成るのが長生きの辛い所。其れ故にアキは次の事も浮かぶ。
(いけない、ワタシ。死ぬ事が恐い。死んでしまったら折角の、シンエイグウゾウデアルカレラノブタイニイクトイウタノシミガハタセナイ。新鋭偶像四名組の『蟹かに挟み組』の色雄兼歌い手の蟹江カニ仁君が良く見える最前列の席が空白に成ってしまう。其れだけを楽しみにした後なら死んだって……いいえ、マダホカニモタノシミゴトガイッパイアルワ。
 ああ、ゴメンナサイテツサン。私ったら未練垂らしい雌だわ。長生きするせいで何でも楽しみを持ってしまったわ。楽しみの数は数えた事がないけど、トクニヤッテオカナイトイケナイタノシミガアルワヨ!
 其れが雄略梶木鮪族の雌で雌運動家の平塚カジチョウ三世の主張したい雌の権利とやらが腹立たしくて思わず議論を申し込んだ訳よ。あの雌に本来あるべき雌雄の在り方を徹底的に言ってやらないと気が済まないのが雌の良くない所なのよ。私はあんなに怒り狂う雌は初めてだもの。絶対に叩き潰しておかないと……言っておくけど、チカラデタタキツブスノデハナイノヨ。言葉の力であの雌の主張する雌の権利とやらを叩き潰してやりたい訳なのよ!
 だからこそ、マダマダミレンタラシイワ!)
 其れは正に死の恐怖を何とか逸らす為のアキならではの精一杯ならざる負えない抵抗でもあった。そう考える事で何とか震える肉体を精一杯御す事が果たせる。アキはそう考え始める。
(ああ、イケナイワ。そろそろ震え始めたわ。私は銀河連合に恐怖しないなんて有り得ないわ。生きたいという気持ちが死ぬという気持ちへの抵抗をする。そうすると生きたい気持ちの反動で恐怖が体全体に震えを齎すわ。恐怖って生きたいと本能が願うから起こる物よ。死ぬ為だったら恐怖なんて起こらない。我が身を投げ出すように死を受け入れるのが死にたいと願う心よ。死にたいと思った時に恐怖なんて起こるかしら? 起こらないわよ、ホントウニ。
 だから、ダダダダ、ガガガガ……フルエガトマママママラナナナナイイイ!)
 震え出すアキを眺める鮫型。其れは好機だと考えて静かにそして気付かぬ内に接近を始める。其れは更にアキの震えを齎す。銀河連合は好機と捉える事はアキには気付いていた。
(まだまだ長生きしたい気持ちがある。けれども、イキタイタメニニゲルノハオイボレノスルコトデハナイ。精一杯の抵抗をしてこそ、コソソソ。いけないわね、フルエエエガガガ。ふふふふはははあはは、アフフフハハハフフフアフハウア……オトナシク、オトナシク!
 今度は未練たらしい事が一切なくなり、シニタイキモチガウワマワリハジメタワネ。此れだから生命の心ってのは御し難いのよね。雄に生まれていたら私は、タタカイバッカリスキナショウブンニナッタカシラ。恐怖しなくて済むのかしら? 最後迄テツさんの生き様を尊重しても雄心をわかり切る事は叶わなかったわ。勿論、アノコノオスゴコロモオナジナノヨ!
 私は雌として、ハハトシテノキョウジヲツラヌイテヤッチャルワ!)
 アキは決死の覚悟で尻尾を前後に大きく揺らして真っ直ぐ突き進む--

一兆年の夜 第百十七話 君死にたまふことなかれ(三)

 午後四時五十七分十一秒。
 場所は応神海東南側。
 海中種族専用の船乗り場が其処にある。鯨族三名で動かす応神諸島行きの船。往復で五の日も掛かる為に菅原炭を使用した蒸気船に比べて速度は其処迄ではない。海中種族専用の船を動かす為には火が消えない事が条件でないと難しい。故に未だに牽引式の船を使用するしか道はない。そんな船に乗り込み、第一子との無言の別れを決意したアキ。
 出発時刻は午後五時……其処へ式場を飛び出す一組の新婚が泳ぎ付ける。
「あれは!」アキは其れが第一子と彼の結婚相手であるチエだと直ぐに気付く。「あんな立派な物を着て何という事をするんだい!」
 とはいえ、黙って分かれる己も責任があると感じてアキは間に合わないとわかりつつも降りるしかない。そして……「何だい、まだ未練を残すのか?」と早々に貞操がやや穢れかねない一言をぶつける。
「お袋は何時も勝手な生命だ。何時も何時も俺が言いたかった事を利かない振りをし続けるのだから!」
「少しはリュウさんの思いを聞いて下さい、お母様!」
「其れは出来ない相談だ」
「老いのせいなのか、お袋!」
「そうゆう問題じゃない。お前さんが、あぐああがああ、いや何でもない」
「別に聞いてくれても良いのだぞ。あんたはそうやって息子の気持ちを知らないように知らないようにするんだ。其れはいけない事なんだ!」
「ううおう」
「お母様、少しは自分本位で考えずにリュウさんの気持ちに応えて下さい」
「わかった」
 世話の掛かるお袋だ--第一子はアキの強情さに相変わらず溜め泡を漏らす。
 其れからリュウは全てを語った。其れはアキが思っている程、リュウは罪深くもなければお利口な青年でもない。少年時代から純粋で尚且つ、闘争本能を抑え切れない性格は拭えなかった。其れは結婚という華やかな大舞台であろうとも変わる事はないというありのままの告白だった。
「--そうゆう訳なんだ、お袋。俺はお袋の事を最も大事にしていたんだ。だが、頭脳労働者よりも肉体労働者の方が性に合う俺はずっと銀河連合を倒す事でしかお袋を喜ばせる道が思い付かない。其れはチエが居ても変わる事はない。生命の本質が直ぐに変わってしまうのは其れこそ己を貫けない事の証左に成ってしまって俺には出来る筈もなかった。罪深さを感じて少しでもお袋に恩返しをする、ってのもな。如何だ、此れが俺の本当の思っている事なんだ。済まないな、期待の息子に育たなくて!」
「何だい、お前さん」アキは潮の涙を噴き出した。「やっぱり聞くんじゃなかったよ、うぼあえおのあ!」
「お母様、此処は海中です。流すならば場所を変えましょう、ね!」
 御免な、お袋--こうして第一子とチエはアキを連れ戻す事に成功する。
(全く子供の告白は聞くんじゃなかった。何が闘争本能の塊だって、ソンナノホウベンジャナイカ!
 私は方便を聞く為にお前さんを育てた覚えがないというのに、ノニイイ!)
 アキは其の侭、だいっしの結婚式場に戻る……だが、三名を見つめる眸は絶好の機会だと考えるのか--恐るべき笑みを浮かべる!

一兆年の夜 第百十七話 君死にたまふことなかれ(二)

 五月二十八日午後三時十二分三十三秒。
 場所は西物部大陸応神海東南側。
 結婚式は学者が集う仁徳島付近にある巨大な洞窟で行われる。毎の年に日当たり平均二とコンマ五もの海中種族の新婚が依頼する中堅の結婚式場。だが、華やかな式ばかりではなく葬儀の仕事も行う。そう、冠婚葬祭を専門とした式場。故に喜びには盛大に喜び、悲しい時は静かに佇む。そんな式場である。其処にアキの第一子とチエは結婚する事を決め、盛大に行われた。尚、どれくらいに盛大なのかは敢えて省く。
 アキは喜びと寂しさでさぞ涙が多いと思われた。ところが--
「何でまだ銀河連合を倒す事に執着するんだい!」
「新シャーク傭兵団に入る事に成ったんだ」
「他にも稼ぎが出る所があるというのに何という事をするんだい!」
「お袋、わかってくれ。傭兵団が只単なる戦いだけの集団だったら稼ぎは安定しない。傭兵団は遊戯を提供し、汚れた海を清浄にし、更には海中宅配事業にも鰭を伸ばす慈善集団なんだ!」
「でも戦うのでしょ!」
「勿論、戦わなければ成らない……チエの為にも俺は銀河連合に食らいつかないといけないんだ!」
「いけません、死にます!」
「お袋は如何して戦いを認めないんだ!」
「お前さんに言わなくとも其の理由は承知していると思って出さないんだよ!」
「何時迄も親父の事を引き摺っていてさあ。もう知らん!」
「ああ、お前さんよお!」
 アキの伸ばした右鰭は第一子に届かない。
(わかっているよ、オマエサン。戦いを止められないのは仕方のない話だってなあ。でもなあ、ワタシハタタカイデオマエサンガイナクナルノガコワイノダヨ!
 テツさんが私の前から突然居なくなった寂しさを、アア--)
 お母様--入れ替わるように傍にやって来るは第一子の妻に成ったばかりの花嫁姿が綺麗なチエ。
「何だい、チエさんは何か言いたいのか?」
「お母様が私達の関係を認めないのは、お母様自身がリュウさんを女鰭一つで育てたからですよね!」
「ああ、そうだ。戦いは何時も雄が出るもんだ。そして、戦いが終わると雄は雌の元に戻って来る。そんなのわかっている!」
「ですが--」
「ブウウウオオオアアアアキイイ。わかっているから私に話をさせてくれないか」
 はい--少し間隔を空けてからそう答えたチエ。
「戦いでは必ず誰かが想念の海に旅立つ物さ。其れは決して逃れられないさ。何せ、銀河連合との戦いはテツさん曰く集団戦に落ち着くってね。集団戦だから必ず誰かが命を落とす役割を担わないといけないんだ。そんなのが私の夫だとしたら、何時迄も胸が張り裂ける思いだよ!」
「わかります、お母様。でも」
「何だい、チエさん」
 でも、私は少しお母様と異なる考えを持ちます--チエは真っ直ぐ背筋を伸ばしてアキを見つめる。
「如何してだい、チエさん。夫が死ねば妻が悲しみに打ち拉がれるのは当たり前じゃないか。夫を行かせるんじゃなかったと死なせた事への悔いが残るじゃないか!」
「わかっています。私だってお母様の気持ちはわかっております。でもお母様。リュウ君はきっと逃げる事が恐いから戦いを選ぶのではありません。何時もあの方は言っておりました」
「何だい、子供の隠し事を吐き出すのかい」
「其れはですね--」
 いやだいやだ、其れ以上はもう聞きたくない--アキは子供の隠し事を尊重する性格なのか、逃げるようにチエの前から泳ぎ去るのだった。
(わかっているさ、ソンナコトハ。あの子はきっと戦いを軽々しく思っていた時期の事を今でも引き摺っている事位はな。だが、ソウユウハナシヲシラナイフリヲスルノガオヤッテモンダ。でないと子供の立つ瀬がない。だからそうゆう話は聞かない事にしているのだよ!
 聞いてしまったらあの子は甲斐が無くなってしまう。甲斐がある内に私が寿命で果てるだけで良いのに!)
 アキは式場を後にし、帰りの便に向かって直泳する……

一兆年の夜 第百十七話 君死にたまふことなかれ(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百六十九年四月九十八日午後十一時二十三分五十一秒。

 場所は真古天神武西テオディダクトス海ダクトス村。
 其処にある二番目に小さな洞窟にて齢二十一にして六の月と十日目に成るダクトス海豚いるか族の女性は第一子を儲ける。喜ぶ女性の夫である齢二十七にして一の月と四日目に成るダクトス海豚族の青年。
「見事な雄の子です」
 本当だ。本当に雄の子だ--尚、息遣いが荒いがエラ会話もあって其れは目立たない。
「名前は何と付けよう、アキ!」
「そうね、テツさん。此の子は--

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十年四月百五日午前十時二分四十三秒。

 場所は真古天神武西テオディダクトス海ダクトス村南側。
 齢二十五にして六の月と十七日目に成った女性アキは齢四にして七日目に成る第一子と共に海を泳ぐ。
「ママー、ママー」
「おいで、おいで、おいでよ」
 当時のアキには既に夫であるテツは居ない。第一子を産んで一日目に召集を受けて召集から三の日より後に戦死した。其の為、アキは親類の協力もあるとはいえども身一つで第一子を育て上げる。
「しょうらいはママにちからをかすんだ」
「そうかい、お前は其れが夢なのだね。頑張るのだね、お前さん」
 アキは幸せで一杯だった。

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十三年四月百十二日午後十時四十八分十八秒。

 場所は真古天神武西テオディダクトス海ダクトス町。
 三の年より前に現町長が町宣言をした事を受けて正式に町と成った旧ダクトス村。町の変化と共にアキ親子の変化も起こる。
「又遅く迄……夜遊びはいけないって言ってるでしょ!」
 齢三十七にして六の月と二十四日目に成る老婆と成ったアキ。叱り付けられるのは齢十六にして十四日目に成る第一子。彼は次のように言い訳をする。
「お袋、喜べよ。今日は銀河連合を七体も倒したんだ。凄いだろ、俺の歯は!」
「又倒す事を正当化するような……そんな子供に私は育てた覚えがありません!」
 右鰭で器用に第一子の左頬を叩くアキ。
「ババアな上に水圧極まるこんな所で俺を……痛くねえから余計に腹立たしい。何で銀河連合をたくさん倒すのに褒めてくれないんだよ!」
「銀河連合が世を乱すのはわかりますわ。でもお前のやる事は銀河連合と何ら変わりがありません。意味もなく、銀河連合を倒す事がどれ程罪深い事かを理解しないと……私は、私は!」
「意味あるんだよ。銀河連合は一般生命に牙を向けて来たんだ。散々、こっちは譲歩したのにあいつらと来たら……そんな事もわからない位にババアに成ったか。もうお袋なんて知らん!」
「ああ、待っておくれや!」
 どの世界に行こうとも一定の年齢に達した子供は親離れとの境目に入る。境目に入るとやがて親が心底愛苦おしい。
(ああ、ハナレテユク。私のあの子が、ナア。ああ、アナタヨ。あの子は、ハナレテユク……私の鰭元からどんどん離れて行く気がするのや。苦しいよ、ウレシクオモワナクテハイケナイノニ。苦しいよ、ワタシノココロガ!)

 ICイマジナリーセンチュリー二百七十四年四月百十九日午後三時四十三分四十四秒。

 場所は真古天神武西テオディダクトス海ダクトス町。
 齢四十一にして七の月に成ったばかりのアキは齢二十にして二十一日目に成る第一子が齢十九にして六の月と九日目に成るダクトス海豚族の恋者を洞窟内に連れて来た事を受けて複雑な心境と成る。
「まさかあんたが私の息子を連れて行くの?」
「認めてくれませんか、お母様」
「あんたにお母様呼ばわりされないね。両の親は如何した?」
「お袋、チヨの親は既に居ないんだ。お袋以上の年齢で既に亡くなった後なんだ」
「じゃあ認めないね。内の倅が取られるのは我慢出来ないね!」
「何て強情なんだ。何時もそうだ……そんなに俺を放したくないのか!」
「放したくば、私が死んでからにしなさい!」
「え?」意外な返答に驚く第一子の恋者であるチヨ。「じゃあ、此の方との関係を認めるの!」
「其の代わり、私の方針には従って貰うから覚悟しなさいよね!」
 アキはチヨを認めない。だが、第一子が惚れる雌がどんな生命なのかを信じたい一心から関係を認めるしかない。
(親は子の自由を制限出来る筈もない。だから、チヨサンノリョウノオヤハハヤクニシンデヨカッタ。比べて私は生き永らえてしまった。だったらせめて私は、ワタシハ!)
 結婚予定日は其れから二十八の日に決定した……が!

クリエイターが反権力……今のクリエイター共は其れがわかっているのか?

 如何もdarkvernuです。
 始める前に『格付けの旅』の白魔法の章05が終わり、黒魔法の章05に入りました。読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<白魔法の章>、<黒魔法の章>をクリック。
 取り合えず此れは全てのクリエイターに再認識して貰いたい事だ。クリエイターは権力に媚びないという事を。

 昔々ある所にクリエイター村がありました。クリエイター一人一人が創作意欲のある村。特に媚び人君と反逆君の二人が特に有名なクリエイターでありました。二人は共に同じような才能を持ち、甲乙付け難い評価をされていました。
 だが、ある部分だけで二人の評価は大きく寸断される事に成るとは此の時は誰も思いません。其れはある時の事でした。媚び人君と反逆君は共に素晴らしい絵画を仕上げました。媚び人君は村長の偉大な姿を全裸の子供の天使等で表現して魅せる絵画を、一方で反逆君は村に内在する問題をどす黒くそしてまざまざと見せつける絵画を描きました。
 此の二つを見て村長は声を荒げました……其れは何か?
「オイ、反逆。貴様、村のネガティブな部分を絵に示して煽ってるな。今直ぐ撤回しろ!」
 そう、村の問題を正面切って描いた反逆君に対して。此れに対して反逆君は次のように答えた。
「事実を隠して描くなんてクリエイターのする事ではありません。幾ら村長から破門を告げられたって俺は此れを撤回しませんよ!」
 此れを聞いた村長は反逆君を村から追放命令を出してしまいました。村の意向に逆らったクリエイターとして。
 だが、村長の怒りはまだ収まらない。今度は媚び人君の絵画に文句を付けに来ました。
「オイ、俺は天使の羽が気に入らない。其れに裸とは何だ……子供が見たら如何するんだ!」
 此れに対して媚び人君は次のように答えました。
「わかりました。じゃあ子供には服を着せて更には天使の羽を外して描きます」
 媚び人君は何と村長の注文を引き受けてしまった。其の結果、媚び人君が書き直した絵画……此れを見て村民は一堂に次のような一言を述べた。
「服着た上に子供?」「此れ、子供達は一体何なの?」「前の絵が良かったのに書き直したせいで台無しだよ」「ところで反逆君の絵は?」「如何やら村長も反逆君に罪悪感あったのか知らんけど」「あ、こっちの方が断然良くね?」「でも反逆君はもう帰ってこないけどな」と。
 そう、子供の天使の羽を外して更には服を着せた事で却って媚び人君の絵は凡庸と化して人々の心に残らなかった。一方で村長の注文に断固として逆らった反逆君の絵は彼が村から追い出されても人々の心に残り、内在化する問題の解決へと一歩又一歩進める契機と成った。
 さあ、此の昔話を読んで媚び人君と反逆君……何方を支持する?


 極端な例だが、此れはクリエイターが目指すべきは何方かを紹介した昔話。此れを出した理由はとあるなろう系作家が過去のツブヤイターが取り上げられ、アニメ化が決定した作品事おじゃんに成った問題。正直言ってそいつが如何成ろうが自分は如何でも良い。問題なのは奴の過去のツブヤイターを批判したのが特亜の連中である事だ。正直言おう……其れは内政干渉だろうが。過去にヘタリアの問題と重なって来る。本当になあ、あんな奴等の批判何てお門違いだから相手にするだけ無駄だと考えた方が良い。なのに其の作者はおじゃんに成った途端に頭を下げ始めた……クリエイターとして三流以下だね。謝るなら最初からツブヤイター使わなければ良かっただろうに。其れと特亜の連中に媚びてアニメ化中止した制作会社を含めた連中にも呆れたね。其処迄あの国々の人材が欲しいか……そんなんやるよりも先ずは低所得のアニメイターの給料を十倍に引き上げるとか広告会社当てに訴えて見ろよ。ブラックな現状を改善せずに外から人材を寄越そうと考える神経がおかしいんだよ。本当にねえ、権力に媚びる奴等はクリエイターじゃねえよ!
 一方で此の炎上問題に首を突っ込んだ反日漫画(だと思われる)テコンダー朴原作者は素晴らしい。ちゃんと全方位喧嘩を売って更にはツブヤイターアカウント凍結する事態に陥っても我々に話題を提供してくれた。凍結したのはきっとチョッパリの陰謀か散々馬鹿にされ続けたタイ人の陰謀に違いない。許すまじ劣等民族チョッパリめ……と乗ってみる。まあ、冗談は兎も角としてもテコンダー朴の作者は昨今のクリエイターに忘れがちな反権力の精神を体現しておられる。自分の身は確かに大事だし、家族を守る為に妥協せざる負えないのは理解する所ではある。けれども、クリエイターが目指すべきなのは権力に媚びない精神。聞いてるか、とあるなろう系作家と特亜の圧力に屈したアニメ会社等々!
 自分が言いたいのはね、例え身を亡ぼす事に成っても後に己を貫いた作品群は永遠に残り続けるのだよ。クリエイターっていうのは金や名声ではない。金なんて他で地味に稼げば良いし、名声なんざあ死んだ後に考えれば良いだろう。生きている間に考えるから権力に媚びる事に成るのだよ。クリエイターは一発ドカンと稼ぐ前に良い作品を作る……荒木が岸部露伴に言わせたあの台詞を全てのクリエイターは心に刻めってな!
 そうゆう訳で昔話の解説を終える。

 第百十六話の解説を始めよう。今回は自分の中で高評価な新渡戸稲造チックな題名と低評価な宮本武蔵と其の弟子達が遺したと思われる五輪の書(偽書もある為、自分の持っている本も果たして信頼足り得る写本を基にするかは不明だ)をベースにしたお話。主人公は冒頭に至る迄を振り返り、ラストで腹を切るよりも銀河連合と戦って壮絶な最期を遂げようと心に決めて終わりを迎える。まあ簡単に紹介するならそう成るだろう。だが、主人公であるバードズ・バルケミンが紹介した数々の教えは現代社会でも通用する物ばかり。要は考え方に応用し、各々の好きなように取り込めばきっと……かな?
 と今回も簡単に解説を、そう第百十六話の解説を終える。

 白魔法の章05の解説でも始めましょうか。最後はやはり有名回である頭の中にダイナマイトというザンボット3でも流石にそんなことしないだろうというような衝撃展開のお話をパロディしない事にはチャーケニストと言えないだろう。然も毒キノコの話やヒトミちゃんの話、そして唐突に登場した生足博士等々……やはりチャー研と言えば此奴等も外せないだろう。え、渚先生? いやあ、考えていなかったよ……アハハハ。
 序にチャー研とは関係ない白魔法ネタとしてはやっぱ一応マネキンモブである自分だから唐突にネオ喜一とガルシアクローン計画ネタを放り込んだ。此れに依って初登場した魔槍はあの魔槍のクローンであるだけでなく、人間爆弾にされるという超展開を迎える。他には最近ELSと同化して復活したミスター・ブシドーさんやZランク戦士の悟り飯等々……やはり進める所は進めないとなあ。
 そんなデュアンとアルッパーが次に目指すのはヤクザが跋扈する名越太陽系……ゾンビ発生したり、分身殺法するヤクザ居たりとカオスなヤクザワールドで待つのは果たして?
 ってな訳で白魔法の章05の解説を終える。

 そんじゃあ、予定表じゃ!

 六月十一日~十六日    第百十七話 君死にたまふことなかれ                作成日間
  十八日~二十三日    第百十八話 七度生命として生まれ変わり、連合を倒して希望に報いん 作成日間
  二十五日~三十日    第百十九話 陽は又、昇る                     作成日間
 九月予定         第百二十話 天地相為す 地同翔和は旅立つ             作成日間

 第百二十話は九月予定だけど、下手すると十月に始まるかも知れないから覚悟してね。
 にしてもなろう系のあの作家の覚悟の薄さには呆れるね。何の為になろうに登録し、読者を集める為に伝手やコネを駆使し、更には運営に認められる程の人気作品を作り上げたんだよ。其処迄金と名声に目が眩んだか。過去の発言を撤回して迄、媚びを売りたいか……はあ(溜)。
 其れじゃあ今回は此処迄にしとく。日本の長期不況を脱する本来の方法はやっぱり金や名声を悉く捨て去るだけの気概を誰もが持たないせいなのかな? 何れにしても保身に走るだけで復活出来るならそうしたいが、少しは死んだ後に自分は如何見られるかを考えないのかな……いや、考えないから愚かな事を繰り返すのだろうな。

格付けの旅 セル百合子の野望 何でもゼロ BAN祭

 BAN祭……其れは2ちゃんねる大宇宙改め5ちゃんねる大宇宙にあるハングル板銀河に突如として何でもジュピター板(通称なんJ)銀河の住人達が大挙してヨウツベ大宇宙にある所謂保守チャンネル太陽系に次々とメテオギャラクシーを打ち込んで機能不全(通称BAN)にさせて行くという恐るべき祭り。ヨウツベ大宇宙がチャンネル太陽系をBANする条件は其の太陽系がヘイトスピーチしているか如何かなどを集団的にヨウツベ大宇宙の主に対して通報するという物。此れに依って三島一八チャンネル太陽系の次に人気の保守系チャンネル太陽系だったイージスガンダム太陽系や三島一八チャンネル太陽系と親会社が同じなツネヤスチャンネル太陽系、下ネタを含めてやや下品でナチス傾倒なトゥルースこりん星チャンネル太陽系、中堅の中で一、二を争う堅実な保守系チャンネルであるフリーダムボイスチャンネルフォース太陽系、日本引き籠り協会をぶっ潰す事が目的の『タカシ・立花』のチャンネル太陽系、ゆっくり霊夢でお馴染みの保守チャンネル太陽系等々……錚々たる保守系チャンネル太陽系がヘイトというだけでBANされた祭。発端は何なのか? 其れが所謂保守系ブログと呼ばれる『余命スリーイヤーミニッツ』がある二人の弁護士に大量の懲戒請求を送った事が契機。其れについては俺も詳しく知らないのだが、此れに危機感を露にしたドイツに亡命中のエラの張ったクソババアを中心にあの界隈が扇動して結果としてハングル板銀河に大挙してこんな祭が出来上がった。まあ、陰謀論で言えばそう成るだろうが良く考えて欲しい。あの5ちゃんねる銀河だぞ。どの板だろうとそんな特定の団体如きで動く訳がない。かつて旧2ちゃんねるを潰そうとした南新羅のネチズン共の総攻撃で勝手に勝利宣言させた偽装死の名人たるあの5ちゃんねるだぞ。鯖が落ちたのは奴等の総攻撃ではなく、イチローのタイムリーヒット等予測し得ない事態にこそ鯖が落ちた位だぞ。だからこそ俺は思うのだ。幾らあの界隈でもなんJ太陽系の住人達を動かす事は不可能だと。
 前回の粗筋はカリアゲ黒電話及びハゲゾエと篭の子夫妻を何となく打ち破ったデュアンとアルッパー。だが、直後に二体を襲う三鬼神最後の一人である『ポッポ』……日本の戦後史上最悪の総理大臣にして戦後最悪の売国政治屋としてもランクインする此の男が襲い掛かり、デュアンとアルッパーはノックダウン。後少しで『ポッポ』最終奥義『トラストミー』が放たれる所だった--其処へ救世主として現れたのがカトちゃんである!
「全くですね、二人の野党議員から訴訟を受けている時に老体に鞭を打たないといけないとはね」
 齢八十を超えても尚も精力的に活動するカトちゃんのお陰で難を逃れるデュアンとアルッパー。運ばれる中でデュアンは次の案件が気に成って仕方がなかった。
(俺のチャンネルが『BAN』されてやがる。やったのはなんJの連中だな……まあ、元々収入も少ないチャンネルだったし、他の方で利鞘を稼ぐしかないな)
 尚、黒い方では力を示すには金が必要。単純な力だけで勝ち抜くのはデュアンもアルッパーも出来ない。二体が力を発揮するには其れに見合った資金力が無ければ意味がない--其の為にデュアンはヨウツベの動画チャンネルアカウントを作成して迄資金力を蓄えていた。
(此れからが大変だな……ンン?)
 デュアンはカトちゃんの隣に居る男が気に成る。其の男は如何やらボウズが所属する『日本引き籠り協会をぶっ潰す市民の会』の党首を務める『タカシ・立花』だと気付く。
「お前は--」
 坊主君から聞いたぞ、如何か一緒に『日本引き籠り協会』をぶっ潰そう--勝手に同志にする『タカシ・立花』だった。
 タカシ・立花……其れは偽の知の巨人の方ではなく、元『日本引き籠り協会』の職員だった男。大変な憎しみがあるらしく、『日本引き籠り協会』を潰す為なら犯罪紛いな事だってやりかねない危ない人。因みにパチンカス。さて、話を戻すと此のおっさんの主張する『日本引き籠り協会』の悪事は正しいし、弱い人間から『受信料』を巻き上げる行為は正しく悪の集団に他成らない大罪。其れについては後で解説する。そんな純粋なる憎しみを原動力にした活動はやがて同じく不満を持つ同志達の共感を集めて、何時の間にか黒軽部が結成したジャパン第一党に続く地方議会に議席を残す政党である『日本引き籠り協会をぶっ潰す市民の会』まで結党して日夜『日本引き籠り協会』をぶっ潰す為に行動して多くのネトウヨとレッテルを貼られる連中からの支持を集めた。但し、一般的な保守化と問われればノーと言っておこう。何故なら奴はモリカケ報道に乗っかってサイボーグ政権を批判した前科を持つ。其の為、彼自身を安易に支持する事は余り良い物ではない。なので彼に集まる連中が必ずしも保守寄りである可能性は薄いと思おう。
 日本引き籠り協会……其れは公的な放送局を偽装した『特定アジア』に優しい放送局。『受信料』ヤクザとして音楽ヤクザ『ジャスラク』と並んで全国から忌み嫌われる寄生虫且つ売国組織である。其のカメレオン且つ寄生虫ぶりは正に極悪の一言であり、自国が嫌いな癖に平気で自国民から受信料を巻き上げて年収八桁近い額を職員共は受け取るのだから公務員の年収としても国民を馬鹿にしているとしか思えない。最近ではネット配信で受信料の更なる拡大を図るそうだが……其の前に電波オークションで徹底的に潰れてくれないかな?
 受信料……其れは何故かフランスの反日活動費にも充てられる制作費等の日本引き籠り協会の財源。なのに最近はおじゃる丸の嘗ての声優だった彼女に黙って玩具の音声に充てられたという衝撃の事実も発覚。其れを知って彼女は抗議したが、ほぼ直後に首を刎ねられたのは言わずもがな。そう、日本引き籠り協会は受信料貰いながら受信料以外の利鞘を稼ぐという公的機関に有るまじき行いを平気でやっているのだ。後、冒頭で出したように受信料が反日活動にも充てられる。だからこそ未払いは加速し、ドナルドさん(大統領の方ではない)の説明通りの解約方法(其れ以外もあるが)でみんなも解約しよう。え、作者って? 一応、ラジオ体操とか一部の教育テレビとか好きだからな。だから敢えて受信料未払いも面倒だしな。多分、独り身に成ろうとも受信料払うかもな。全く口だけ右翼め……あ、右翼でもなかったか。
 日本引き籠り協会をぶっ潰す市民の会……其れは何れ国政選挙も見据えて日本引き籠り協会をぶっ潰す事しか頭にない地方政党。ぶっ潰した後は当名変えるのか其のままにするかは不明だが、此方は黒軽部のジャパン第一党と違って地方議員は五名以上居るから十年も何事もなく続ければきっと攘夷の党同様に国政選挙に躍り出るかも知れんな。
 デュアンとアルッパーはタカシ・立花の協力もあって<家計簿太陽系>からの脱出に成功する。其れから<狛枝凪党太陽系>へと進出してゆく。
「其処には同志である『戦闘のプロ』や『プテラレンジャー』も居るぞ!」
 オイ、そいつ等と仲が良い訳ないだろうが--と接点無さそうな二人についてそう評した!
 其れから一週間後……タカシ・立花の本部である<ナベシンプロダクション星>へと入ってゆく。デュアンとアルッパー。其処で出会うのは『サヨナラパヨク』でお馴染みの『プテラレンジャー』だ。
「貴方がデュアンさんにアルッパー君ね」
 オイ、元パヨク……俺だけ君付けするナアア--相変わらず喧しく突っ込むアルッパーだった。
 プテラレンジャー……其れはアルッパー曰く元パヨパヨチーン。嘗ては戦隊シリーズの中で五本の指に入りそうなシリアス展開が話題のジュウレンジャーのピンクをやっていた元芸能人で尚且つやや名の通った俳優。やがてオワコン化しながらも渋々と芸能活動を続ける内に例の阪神淡路を越える大地震をきっかけに『ガッデム隊』に所属しながら反原発に身を投じて行く。だが、『ガッデム隊』はリンチ事件を起こしたりする事も有ってプテラレンジャーに段々と不満が募って遂に袂を分かつ事に。其の様を描くのは彼の有名な『サヨナラパヨク』だろう。詳しくは其処で。彼女は誰もが馴染みやすい『パヨク』という造語を作り上げた張本人。以来、日本国内に潜むオーウェルが助走を付けて蹴りを入れたくなるサヨク共の事は『パヨク』と呼ばれるように成った……恐らくは彼女と『パヨパヨチーン』がきっかけだろう。そんな彼女は『ガッデム隊』と袂を分かって以降は『チャンネルゼーゼマン』にて出演中。今日も倉山と共に『パヨク』スレイヤーとして活動を続ける模様。
 デュアンさん、もう少しわかりやすく紹介出来ない--プテラレンジャーはそう指摘する。
「まあまあ、プテラレンジャーちゃん。彼等はきっと日本引き籠り協会を倒す切り札として私達に協力してくれるよ」
「誰が協力するか。俺は格付けにしか興味がない」
「俺もだ。何で二本足共と鰭を貸さなくちゃいけないんだよ!」
「だが、デュアンにアルッパー。君達のチャンネルは卑劣な日本引き籠り協会達の策略に依ってBANされたんだぞ!」
「そんなの知っている。俺を誰だと思っている!」
「何だと、俺は一個も動画上げてないのにBANされただと!」御愁傷様、アルッパー。「五月蠅い、ナレーターの分際でえ!」
 そんな一行の前に突如として現れる影。其の男の身長はラルクアンシエルのボーカル『ハイド』よりも低い!
「此の『ガッデム隊』の特攻隊長が『キャプテン・コリア号』を駆ってネトウヨのお前達をシバキに来たぜ!」
 オイ、てめえは如何やって其れを運転してるんだああ--ギリギリ手が届く長さからアルッパーはツッコまざる負えない。
 ハイド……其れは身長をネタにされる有名音楽バンドのボーカリスト。歌声は良い、容姿も端正、しかし身長が低い。其の身長の低さはとあるテロ朝の金曜夜八時にやってる『モリタ』のやる気が恐ろしくない音楽駅にて身長が低い『モリタ』と比較して判明した事。然も何故か身長156センチ説が本人の声明が発表される迄流れた程。結果、一ハイドおよそ156がネット界隈の公式に成ってしまった。本当の身長は恐らく161以上、か?
 ガッデム隊……前にも紹介したような気がするがもう一度やるぞ。最近亡くなったソエダー事刺青のおっさんが所属するレイシスト集団。首謀者はヨシフスターリンの名前を持つとある参議院議員。ナンバー2は実質、ハイドよりも身長が低いことでお馴染みの『ノ・マンソク』だ。彼等は許さんぞおの会を始めとした行動する保守と自称するデモ団体のカウンターとしてネットサヨク共が結成させたカウンターデモ集団。だが、実際は『極左暴力集団』と何ら変わりがない凶暴な集団でしかない。リンチ写真や度重なるメンバーの逮捕劇等々、奴等は法を守る気が一切ない。当然、公安は『極左暴力集団』と同じ目で監視対象にしている模様。だよな、デモの目的は非暴力不服従の筈なのに奴等のやる事は暴力の肯定にしか過ぎないのだし。後、忘れていたけど『「仲良くしよーぜ」と言いながら中指立てている』のも異常だと思わないとな。
 ノ・マンソク……其れは人種の問題は別にしても池乃めだか並にホビット体型な五十代男性の事。特に警察に取り押さえられた姿は多くの所謂ネトウヨとレッテルを貼られる彼等の心を釘付けにした。当然、奴も公安の監視対象である。だが、ネトウヨとレッテルを貼られた者達の中ではアイドルとして心に焼き付けられる……悪い意味で!
 キャプテン・コリア号……其れはホビット野郎が如何やって操縦しているのかツッコミを入れたくなるとある自称反日漫画のワンシーンに出て来るバイクの事だ。決して巨人が相席する訳ではない。操縦者が余りにも小さ過ぎる為に起こった悲劇なのだ!
 「仲良くしよーぜ」と言いながら中指立てる……其れは『リカちゃん先生』最大の武器であるマインドクラッシャーの事。真面目に解説するとあれこそがヘイト発言している者達に対して「仲良くしろ」と訴える姿だ。だが、其れならば友好を示すジェスチャーを取らないと説明が付かない。何故、相手を挑発するジェスチャーを使うのか? 其れは相手にするデモ団体が憎くて憎くて仕方ないからそうやって敵対を示すのか? いや、敵に対しても友好を示す方が良くない? 何か矛盾してない?
 リカちゃん先生……其れは精神科医らしい。然も其の精神鑑定は『ツイッター徹』曰く人に会わずして診断が可能らしい。え? 『ツイッター徹』でなくても「あんたアリババか」とツッコミ入れるだろう。というか精神科医は患者の精神を刺激しないように丁寧な丁寧な診断をする者じゃないのか? なのにリカちゃん先生のやる事は中指立てる……患者に其れやったら発狂するぞ!
 俺達ガッデム隊がヘイトスピーチを粉砕する……此の『棘バット』で--『チョーセン忍者』であるパクと共にプテラレンジャーとタカシ・立花に襲い掛かるノ・マンソク!
「お前等雑魚なんだよ、ホワイトホエール……グワアアア!」
 金のない奴が此の忍者の起源の権化である『チョーセン忍者』に勝てる訳ねエ--必殺の『李承晩ライン』を受けてアルッパーは大気圏外に吹っ飛ばされた!
 チョーセン忍者……其れは政治に搦めようとする忍者の偽物。起源を主張する迄はまだ良いとしても問題なのは其の修業の仕方と俗物丸出しな精神修養だろう。特に政治の話を武の世界に持ち出す事は即ち武人以前に部として根本から履き違える。特に忍を名乗る以上はこっそり忍んでやって貰いたい。海外発信の何処に忍者の要素があるというのだ!
「貴様、此の真の忍者であるチョーセン忍者を馬鹿にしたな。もう一度喰らえ、『李承晩ライン』!」
 ならば『国際司法裁判所』経由のファイアーボールスプラッシュ--デュアンは裏技を駆使してパクをイルーゾォの如く溶かした!
 李承晩ライン……其れは日本国民の敵である李承晩の屑野郎が勝手に主張して今も竹島の不法占拠を正当化させた極悪非道の国境線の事である。其のせいで竹島周辺に住んでいた日本人がどれだけ不法占拠して来た南新羅の奴等に殺されたのかを考えると日本国民の誰もが怒りが湧かない方がおかしい。若しも李承晩ラインを未だに使って『独島』やら『東海』やらを叫ぶエラ野郎共が居たら速攻であらゆる理論武装をして打ち負かしてやれ。逆上して襲って来たならばシャイニングウィザードやら魔槍やら或は幻突で正当防衛するように。
「やるな、デュアン。だが、棘バットの前ではお前は撲殺される!」
「単純な馬鹿程、攻略法が見付からないな」と言いつつもデュアンは何と『生放送』を展開し、『投げ銭』制度で力を蓄えていた。「間に合う迄は防戦一方、か」
 生放送……其れは動画配信者の小遣い稼ぎ。広告を付ければ通常の動画と同様に足しには成るが其処に『投げ銭』システムが加わる事で懐の厚みは増す。だが、気を付けて欲しいのが人気がない生放送はお金に成らないという点だ。其れは当たり前で誰も視聴していない生放送に金が入るのは余りにも他の主に不公平が生じる。なので其れで生活していこうと思う怠惰共は諦めて普通に職に手を付けて地道にお金稼ぎするように。
 投げ銭……其れは寄付である。歴史は古く、神仏習合の時代には既に投げ銭システムは確立していたとされるとかされないとか。何、宗教法人が金稼ぎとは醜いって? 理想としてはそうだが、現実問題では古くなった神社仏閣の修繕費やら様々な小道具やらは如何やって仕入れる? そう考えると自然と投げ銭に頼らざる負えない。結果、彼等は金を稼ぐ手段を構築しないと今日明日を食べられないのだ。最近では動画共有サイトの生放送で良く見られる光景。此れに依り、動画配信者は自然と懐を温める。だが、生放送で説明した通りに其れで生計立てようと思わないでくれ。
 デュアンは付け焼刃な状態で動画アカウントを再度登録するも登録者数が少ない状態で始める。故にノ・マンソクの繰り出す『棘バット』に苦戦。たった二回で両二の腕が折れる事に!
(金がないだけであの馬鹿の攻撃二発受け止めただけで此れか。棘もあるだろうが、普通は腕の骨が無事で済まない。特に元々が格闘技の素人たる俺では受け方もまま成らん。だが、だからってもろに受ける訳にはいかない。折れた両二の腕で歯を食い縛りつつ……金が溜まる迄、堪え凌ぐか!)
 クソ、こう成ったらキャプテン・コリア号で轢き殺してやる--ノ・マンソクは自分が愛用するバイクに乗って有り得ない程に伸び切った状態でアクセルを全開にする!
 そうはさせないわ--プテラレンジャーは変身し、跳び蹴り一発でノ・マンソクをバイクから叩き落した!
「ニダアア、俺達の裏切り者が良くも……あがッ!」
 喰らえ、日本引き籠り協会の刺客を皆殺しにして来た集金殺しのチョークスリーパーだ--タカシ・立花の必殺技が炸裂……タップする間もなく、ノ・マンソクは泡を吹いて失神!
 オンラインゲーム病……其れはゲーマーに陥りやすい心臓の病。ついつい時間も気にせずにやっていたら心臓の鼓動が早く成ってショック死するという話だ。此れは別にゲーマーだけの話ではない。遊びの世界では良くある話で要は計画性のない或は大局が見えなく成る時に必ず発生する。意気込みは構わないし、執念は持つのは大事だ。だが、行き過ぎた執念は身を滅ぼす……とあるお隣の国のオンラインゲーマーは只でさえ国民病を患っているのにオンラインゲームなんかに手を出すが為に周りが見えなく成って最終的に逝っちまう訳だ。本当にゲームとは恐い代物……だからってゲーマーの全てが犯罪予備軍と決め付けているとしたら其れはスポーツの世界でもカード遊びの世界でも聞かなければ理論が成立しない。だが、ゲームを徹底的に批判したい勢力は必ずゲームを悪と断定する。お前等もオンラインゲーム病と関係する病を持ってないか? もう少し大局を見てからゲームの恐さを判断すべきだ。ゲームが人を滅ぼすのではない。遊ぶ奴自身が身を滅ぼす。武器と同じでゲームも又、己の中で制御しないと駄目だ。其れが物との付き合い方だぞ!
「何で唐突にそんな事を言ってるんだよ」
「オオ、アルッパーか。帰って来たな」
「オイ、質問に答えろ!」
 いやあ、作者に代わって俺が謝罪しているんだよ--とゲームに夢中に成り過ぎて更新時間が夜の午後十時以降に成った事を謝罪したデュアン(18/07/08時点)!
「そんな如何でも良い話は良いとして、何か大変な人がやって来ましたよ」
「フフフ……」
 其れは時期も合わさって唐突に現れた日本赤軍以上の悍ましいカルト宗教の教祖--既に執行され、頭に輪っかが付けられた後だった!
「てめえは……『ショーコー』!」
 良くも私を殺してくれたな、日本政府め……『ポア』してやる--カルト四天王に選ばれてもおかしくない此の男が唐突にやって来た!
 ショーコー……其れは最近幹部達と一緒に死刑執行された戦後国内最大のテロリスト。『地下鉄サリン事件』、『松本サリン事件』、そして『坂本弁護士一家殺害事件』と極悪非道な事件の首謀者。『空中浮遊』から『ポア』まで真理教のカリスマ的指導者として八十年代から九十年代に掛けて人々を驚かせた。信者の為に奇怪なアニメを制作したり、選挙カーに乗って不気味な歌を作って歌ったりと此れだけならまだ気の狂った教祖として語り継がれるだけだった。だが、テロを起こした。凶悪犯罪を犯した……其れだけで万死に値する。特にツインバードストライクと結託して坂本弁護士一家を皆殺しにしたり、『松本サリン事件』で無関係な一家を悪者扱いにした罪はツインバードストライク全社が倒壊するだけじゃあ罪の清算に成らない。『地下鉄サリン事件』に至っては誰もが知るように……新興宗教の恐さを国内外に知らしめた。三つの事件以外でも奴と奴の手下共の凶悪な手口は語り尽くせないのに三つの事件ははっきり言おう……人の命を何だと思っている。お前等の血は何色だああ……と作者は書き殴っている。
「出たな、殺人鬼め。貴様はさっさとあの世に逝け!」アルッパーは馬鹿の一つ覚えが如く、突撃するも……「グワアア、『サリン』如きで此の俺があああ!」教団の殺人兵器『サリン』の前に資金力を持たないアルッパーは次のように倒された。「オノレエエエ!」
「流石は『老害』パワーだ。『ポア』が出来るぞ!」
「何て事ですか。本当に実体化してしまいますか!」
「強い……ヘッドロックを掛けようとすれば『サリン』で毒殺されてしまう!」
 プテラレンジャーもタカシ・立花も『サリン』の前に手も足も出ない!
 サリン……其れは農薬で作れるような代物ではない毒ガス。松本サリン事件及び地下鉄サリン事件では此れが使用され、多くの人間の命が落とされた。仮に生き残ったとしても深刻な後遺症が残って死ぬ迄苦しむ羽目に成る。因みに農薬で作れるような物ではないという説明の付け加えは一重に……死ね、マズゴミめ! そんなメッセージを籠めた説明でもある。
 ポア……其れは粛清である。日本赤軍に於ける粛清を総括とするなら、ともだちの粛清は絶交である。とある真理教ではポアとは粛清を意味する。故に此の言葉が出てくる場合は高確率で命に拘る事だと捉えよう!
(やばいな。ショーコーだけじゃない。『老害』は他にも翻訳会の『ナツコ』や今年初め頃に死んだ『推理のタミヤ』、其れとエラ系で野球界の『ハリー』に司会の『ターハラ』等、続々と『老害』が参戦している所だ。『アカ』の永遠の影委員長『フハ』迄入れると手が付けられないぞ!)
 デュアンの考える通り、『フハ』以外の『老害』が集結。アルッパーがノックダウンしている上にチャンネルアカウント削除された状態のデュアンでは資金力の多い『老害』と渡り合えない。果たして勝機はあるのか!



 NEXT PAGE 如何すりゃあの題名から二ヶ月と翻訳出来るんだよ!

一兆年の夜 第百十六話 武士道とは死ぬ事と見付けたり(真)

(指揮官型との戦いを制した私は強く成る為に様々な事を学ぶ。其れが、そしての五つを以て数多もの銀河連合を相手に一本の雄略包丁で挑んだ。其れは僅かな肉体を以てあらゆる技術と環境と強い事への自信を以って挑んだ。そして、現在は大事な雄略包丁は既に先端が欠けてしまった。たったの十体斬っただけで……いや、どれだけ優れた技術や経験や地形への理解や力を最大限に発揮しようとも私のような人族では十体までが限度と言える。
 いや、十体も倒しただけでも十分過ぎる程食い下がった。お陰で悔いは残らない。其れに私は最早一般生命にとっては死ぬ年齢に到達した。あともう少し長生きしたいという思いが残る。其れはやはりこんな歳に成って興味の湧く話題も遭遇したからな。だが、もう乗り遅れた以上は後の世代が好きなだけ楽しんでいれば良いと思う。そんな訳で私は……おっと真空と何かだろう?
 死ぬ寸前で腹切り用の包丁を右手に持っても尚の事……其れが何なのかを私は知らない。わからないのではなく、知らない。意味は同じようで同じではない。無とが同じではないように。何もないのではなくてまるで掴み所がないかのようには存在するのなら真空は何なのか?
 『五輪の極意』を編纂している中で私は其れが如何ゆう物かを未だに掴み切れていない。故に包丁の道を未だ極めず。故に包丁の道を究めていても窮め足りない。死ぬ事が美学ではない。戦い抜いて死ぬ事が美学だと思って私は戦い抜き、そして自らの……そうか!
 まだ終わりではない。自らの死を決めるにはまだ私は戦いが足りない。未だにこうして長い考えをしているのは一体何たることか。此れだ、此れが真空成り!
 往くぞ、銀河連合。本当はこいつは自らの腹を切る為に用意した得物の短い包丁。だが、此奴も只私の腹を切る為に生まれて来たのなら其れは誇りと成るか。銀河連合よ、もう少し付き合え!)






 ICイマジナリーセンチュリー二百六十九年四月九十一日午前三時五十八分四十一秒。

 第百十六話 武士道とは死ぬ事と見付けたり 完

 第百十七話 君死にたまふことなかれ に続く……

一兆年の夜 第百十六話 武士道とは死ぬ事と見付けたり(空)

(包丁の道とは即ち、成り。
 此のバードズ・バルケミンが至った包丁の道。其処には先ず五つの段階がある。最初にがあって最後にに溶け込む。其の道は、そしての五つに分かれる。此れ『五輪の極意』と呼ぶ。
 では一つずつ紹介しよう。先ずは基礎工事の。此れは主に鍛錬を指す。其れはまるで地に足を付けるか付けないかという気の遠く成る様な鍛錬の果てに身に付く物で単純に体を動かせば身に付くような簡単な極意ではない。そして此れも重要だが、才能だけで此の極意を得る事は実現危からず。何故なら才能だけでは地に足を付く事は出来ない。少し他の者達よりも極意に至るだけ。其れ位にとは並大抵の鍛錬では到達し得ない道。道に到達点は存在しない。
 だが、の道を進む内には出来上がる。此の道は所謂流れである。流れが出来上がると自ずと進むべきは何処なのかが示してくれる。そうすると流れは方法を自然に方法を伝授する。方法とは己の包丁が目指すべきはどの道かを示すかのように。そして道に決まり切った答えはない。常に道は誤る物。だが、誤った道だとしても方法を切り開けば誤った物も理に適う。故にとは歩き方。歩き方さえわかれば後は自力で如何にか成る。
 そしてが流れると其処に熱が籠り、を噴き上げる。とは勢いの事を指す。勢いとは速度を表し、力と化す。常に方法を理解した者だけが次に果たすべきは効率化。効率化とは速度を引き上げる事。速度が齎すのは熱。熱とは即ちである。一度噴いた其れは死ぬ迄鎮火する事はない。果てしなく燃え広がるかのように力を伝達させる。そう、炎と化す迄!
 が燃え広がる上で避けて通れないのが一瞬にして通り過ぎる。即ち、時勢を読む力成り。どんな戦場でも何時変化するかもわからないとは即ち、どのように変化するかを読む嗅覚。嗅覚とは即ち、時勢と呼ぶ。時勢を少しでも誤ればどれだけの力を身に付けようとも一瞬で瓦解する。呆気なく瓦解する。逆に言えばどれだけ力に自信を持てなくとも時勢を読む事さえ出来れば格上相手にも十分に戦える嗅覚を身に付ける。そう、其れがとは時の運。運は全て己に味方すれば生存確率は飛躍的に上昇する。
 を読めさえすれば向かう先は。其れは運の先にある経験則。経験とは即ち、教科書では教えてくれない教材。結局、最後に決めるのは生涯の経験。経験は何も見えない。余りにも目では捉え切れない為にと呼ぶ。そう、其れが真の包丁の道。私は包丁の道を極めてゆく内に結果としてへと至った。其れはやがて己の寿命では足りない位に膨大な領域へと至り、そして真空へと昇華してゆくだろう。
 そうだ。私は最後の最後に銀河連合数百体と対峙してしまった。まるで包丁の道が私の生涯の中では余りに膨大であるが為に……)

一兆年の夜 第百十六話 武士道とは死ぬ事と見付けたり(風)

(話術を駆使して何とか入った矛盾山高高度地域。最初に遭遇したのが選りにも依って指揮官型。当時の私は指揮官型は倒せる自信があった。指揮官型については随分熱心に研究した。隠し腕の存在も隠し包丁のような何かの存在も其れから尋常じゃない速度に身体能力何もかも全てを知り尽くした。後は実際に戦いながら誤った差を少しずつ埋めるか或は実際に戦う時に味わう強烈な気当たりを何とか制する事が出来れば序盤は有利に事が運んで仮に学習したとしても終始ある程度は崩さずに倒せるという自信があった。決して余裕ではないという事も踏まえていた。此れは長年のバルケミン家の分析し続けた机上の空論に頼らない為の思考法。決して相手と対峙する際は大分上方修正して挑まないと慢心を患ってしまうという。此れは全ての頭脳労働者に講演してやりたい思考法ではある。頭でっかちは如何しても肉体が頭脳と同じように動かない事を余りにも知らなさ過ぎる。知っている生命でもやはり頭の方が先行しやすい。無論、私の一族であるバルケミン家もバルケミン家から分かれた新生ボルティーニ家も依然として頭でっかちである事に変わりがない。其れでも私達バルケミン家は其の頭脳の先行を少しでも緩和する為に先程紹介した思考法を確立した。故に当時の私は勝てる自信があっても余裕で勝てるとは自己分析していなかった。
 先程紹介した以外の理由も紹介しよう。其れは指揮官型が最強の銀河連合という絶対的な優位性は何よりも尊重される。其れを何としても守る為にはあらゆる分野で他の銀河連合よりも勝っていないと説明が付かない。最強とは揺ぎ無い説得力を齎す為の理由付け。理由付けの為にあらゆる分野を駆使してでも最強の座を守り通すのはどの世界でも当たり前じゃないか。故に指揮官型の最強とは何よりも油を断っていられない条件。
 次に音を超越する速度。此れを迎撃するのは理論上は可能。何故なら最速に近付けば必ず一直線でなければ成らない。一直線ではないとは限らない? 最速のまま曲線を通るのは現実では実現し得ない。一直線でも肉体への重荷は強大で、尚且つ急に曲がる事は誰もが難しい。故に理論上は迎撃がやりやすい、理論上はな。だが、実際には間隔を合わせる事も攻撃した部位の位置を固定したまま迎撃するのは現実には可能とは言えない。目で追える速度ならば迎撃は可能。しかし、目でも捉え切れない速度に成ると相手の質量が重ければ重い程に迎撃する部位どころか自身の質量が其の場で固定出来るとは限らない。場合に依っては逆に吹っ飛ばされるのがオチだ。其れ位に圧倒的な速度は攻略するのが容易くない問題。
 最後はやはり豊富な攻撃の数々だろう。其処に銀河連合の性質も合わさると中々に肉体労働者に課せられる頭脳労働の量は膨大に成る。肉体の労力は反射の段階迄上り詰められば多少は反応が可能。だが、最後は文武両道が優先される。幸い、私は頭脳労働者の家系であるバルケミン家の出だから頭脳への自信は鬼族よりも高いという重荷がある。故に先読みの技術も二十代迄に習得した。其れでもあくまで私の優位性の一端に過ぎないと踏まえて覚え切れない攻撃を受ける可能性は認めるしかない。
 此のようにして当時の私でも余裕とはいかないように上方修正をかました。其れでも指揮官型を最も良く知る故に勝てる自信があった。だが、実際にやり合って思い知った。指揮官型は幾ら資料や頭脳分析しても其れは私の甘い指揮官型の姿でしか過ぎない。実際は勝てた事自体が運のお陰としか言い表せない程に指揮官型は二度と戦いたいと思わない銀河連合だった。
 理由を説明するのは余りにも労力が居る作業。既に私は寿命を迎える中で其れを克明に語るとしたらやはり指揮官型はs峰増を絶する以外の説明が付かない。勝利出来たのは環境のお陰。決して私自身の力で勝利を掴めた覚えはない。寧ろ此の年に成る迄指揮官型との戦いで無くした物は自身の力への絶対的な自信以外に無い。正に奇跡とは此の事だろう。そして指揮官型以降の私は強さについて再認識する機会を与えられた。再考する機会を与えられた。其れからは皆も知っての通り、私は優れた兵法家として真古天神武で名が知られる事に。
 そして、包丁の道は指揮官型を倒した所から始まった。私が本当の意味で包丁について只の銀河連合を倒す為に振り回す物だと勘を違えたのは余りにも恥ずかしき過ぎ去りし出来事の一つとして数えられる。其れだけ、私は包丁を知らなさ過ぎた。そして強さとは奥深い事も知るように成った。こうして折り返しは終わった。
 次は私独自の道について少しだけ語るとしよう……)
プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR