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一兆年の夜 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定(五)

 午後零時三分一秒。
 ハイゼは自らが囮に成る事でガン流豆に一撃を与える機会を作る。自らの命を懸けて鷹型に挑む。だが--
「う、うおおおあーああ」鷹型の鋭い足の爪に右前足の脛を突き刺され、思わず怯んでしまう。「何ーて鋭ーさだあ!」
 ハイゼは痛みに耐えながらも何とか他の三足で鷹型を掴む--だが、右が使えなければ左を使えば良い……と言う基本を知る鷹型は左足の鋭い爪でハイゼの両眼を切り裂いて脱出!
「ウグーウあああ……ハアッハーア」幸い、両眼共充血するだけで済む物の視力は著しく低下し……「クソ、あんなー距離でもぼやーける」ハイゼは行動する為に必要な視覚情報を得る事が出来ずに深慮に走る。「何処かーら来るんーだあ!」
 其れを見逃さずに鷹型は左右に揺れながら高速でハイゼに向かって突入。後少しでハイゼの喉元に鋭い爪が--
「サセルカアア!」と其処へ未完成の時間旅行機を両足で抱えながらガン流豆が両翼で鷹型に圧し掛かる。「ウオオオ!」
「此の声ーは……ガン流豆ーか!」
「ウオッ……ああ、此れから俺は少しだけ再び旅行を始めるかもシレナイ。アルイハ其の侭、時空間の中で……最期を迎えるかも知れないな!」必死に抵抗されながらも地面に置いた時間旅行機の起動を始めるガン流豆。「キット俺の存在は昨の日の世界では消えてなくなるかも知れない……じゃあな、ハイゼ・ベルルグ!」
 起動引き金を右足で力一杯下げる--と同時に鷹型が飛翔を開始してしまい、ガン流豆は一旦離れる事に!
「ガン流豆ー……ってー何と眩しいんーだああ!」
「コイ、ギンガレンゴウ!」大声で誘わせるガン流豆だが、鷹型は其れに乗る。「キタナ……倒してヤル!」
 鋭い右爪はガン流豆の左眼を貫く--だが、其れはガン流豆の読み通り……其れを利用して両足で羽交い絞めすると力一杯に時間旅行機迄翼を羽ばたかせる!
 そして……ガン流豆と鷹型を呑み込んで時間旅行機はハイゼを建物の外に迄弾き飛ばした!
(何てー火力ーなんだ……体に重く圧しー掛かり、受け身をーする事も出来そーうに……意識ーが、ぁ、ぁ--)

 四月三十三日午後三時七分八秒。
 場所は中央地区新仁徳島総合研究所一階第二待合室。
 --其れが太間ガン流豆との別れなのですね、ハイゼ・ベルルグさん?
「ええ、そうですーね。あの時は意識ーを失い、取り戻した時ーには既に僕の研究室も光のー中に吹っ飛ーばされて折角ーの研究成果がー全て時間旅行機ーに持って行かれてーしまったーよ。本当にガン流豆も碌ーでもない事ーをしてくれましたね」
 --そんな彼に対して貴方は如何して助足にしたのですか?
「あの著者でーある太間ガン流豆ーであるかどうかに興味ーがあったのです。若しーも本物ーであるならどのようーにして時間旅行機ーを作ったのーか、そして僕ーの理論がー何処まで正しーいかも証明したくーてね」
 --其れで結果は如何成りましたか?
「やっぱり僕の仮説ー通りだった。全生命体ーは何れ、観測では如何しよーうもない壁ーにぶち当たるよ。其れにー彼の時間旅行がー正しいーとされるのなら昨の日ーの時代は少しでも変化ーがあって当然だと思った……でも変化はーない。想定の外ーだろうと観測記録では限度ーがあると改めーて立証されてーしまった。正面困難性の原理ー……まだ仮説の段階でしかない僕のー理論は近いー内に形と成るーだろう」
 --つまり、二名の出会いも既に命の運ぶが如く?
「いや少し異成るーな。抑々ー、僕とガン流豆ーの出会い自体がー偶然だったんだ。必然ーではなかった。そうするとー命の運びーは随分と適当ーではないか、僕ーはそう思えてー仕方がなーい」
 --成程、わかりました。わざわざ忙しい中で時間を取って貰い、有難う御座います。
「此方こーそ如何致ーしまして」
 物語はまだまだ続く……

 不明。
「大丈夫よね? ねえ、大丈夫ねん?」
 齢二十七にして九の月と五日目に成る仁徳蝸牛族の青年が声を掛ける。
「ウウウ……此の声、ハ?」
 太間ガン流豆は三度時を駆けるのである……

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十七年四月三十三日午後三時十分零秒。

 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定 完

 第百三話 時間旅行 兵器開発者ショーイ・ノーマグの試作品 に続く……

一兆年の夜 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定(四)

 午後零時零分四十一秒。
 ハイゼ、ガン流豆、そしてショーイは食事を終える。
「イガイト早く食べ終わったな、ショーイ」
「だから言ってるじゃないかねん。拙速するってねん」
「頭はかなりー回るのは確かーだからな、ショーイは。だけーど、才能はー時として禾野コケッ区ーのように生きー急ぎ過ぎる結果ーを招くのだぞ!」
「其れは考え過ぎだよね。其処まで悲しい見方しか出来ないと自分自身を信じられないよね」
「オレモショーイと意見を同じにスル」ガン流豆は既に時間旅行機の作業に入った。「ダイタイナア、ハイゼ……考えスギダ。ゼンセイメイタイハ最終的に銀河連合を全て倒さないといけないんだぞ……彼のコケッ区だって其れを考えて俺達の覚醒をノゾンダンダゾ!」
「でもーな、ガン流豆ー。お前がー前の時代の偉大なる科学者ーなのは此処迄ー伝わっている。でもー、其のお前自身ーが著作でそうー言ってるんだぞ!
 ナニ……今なんてイッタ--此の時代に跳んだガン流豆にとって晩年のガン流豆の言葉を聞いて耳を疑いたくなるのも無理からぬ事ではある。
「ガン流豆さんの著作ねん? 其れは何処で読めるのですねん?」
「其れはーな--」
 其の時、外に通じる研究室の五つの内の真ん中の窓が割れた--割ったのは……狙撃手の馬族の軍者が撃ち漏らした鷹型!
「……ナニやってんだよ、東地区担当のグンジャタチハ!」
「生憎だが、自分は戦闘に向く種族じゃないので二名に頼るねん」
「ぼ、僕は犬族ーだけど……一撃離脱ーに向いた鷹型ーが相手では機動力ーで頼りに成りそうにない!」
「オレハ右翼の先端を遥か明日の時代にて失った後だ……何処までやれるかワカラネエゾ!」
 ショーイを除く二名は自身の戦力を冷静に分析した。其の結果、二名共二名掛かりでは運が向かないと生きて帰る事も難しいと割り出した--其れだけに空中戦且戦闘に特化した鷹型の戦法は二名にとってはショーイを守りながら如何にして相手を倒すかに於いては……余りにも向かない!
(おまけーに僕達は頭脳労働者ーだ。普段かーら肉体労働ーに体を作りー変えていない。頭脳ー労働者が幾ら理論ーを組み立てても習慣付けらーれない肉体ーでは理論通りーの動きはー実現出来ない。まあ若しもー生きて帰れーたら其れこーそ筋肉ーの痛みと格闘するー僅かな日々ーの始まりーでもあるからなー。頭脳労働者ーには此のー痛みはー困るぞ!)
 ハイゼは自分達が頭が大きいだけで肉体が伴わない事まで計算に入れる。然も生き残った後の事も想定していた。そんな事を考えるハイゼに対してガン流豆はこう考える。
「ハイゼ……後の事を考エルナ。イマハ目の前の鷹型を倒す事だけを考エロ。カタヨクマ又は片手間な考えは却って全力を阻む余計なもんダゾ!」
「……わかったー。取り合えーずショーイは避難しーていろよ……って」既にショーイの姿が無い事に少し気が抜けるハイゼ。「もうー廊下に避難した後か……全くー隙のない生命ーだ」
 クルゾオオ--鷹型はやはりショーイが出て行くときに使ったと思われる扉目掛けて突っ込む!
 ガン流豆は先回りして両翼で挟み撃ちするように迎える--だが、其れこそが鷹型の狙い……其れは何とガン流豆の左眼目掛けて嘴に依る攻撃を仕掛けた!
「ウガアアア……目ガアア!」幸い、赤く帯びただけでまだ失明に至らないガン流豆ではあったが……「ウワア!」目に攻撃を咥えられる事で均衡が崩れて落下して尻を大きく打つ。「イデエエ……って追撃ガ!」
 させるかーああ--ちょうど落下したと同時に理論通りに肉体が追随するようにぶちかましで鷹型を五メートルほど吹っ飛ばすことに成功するハイゼ。
(やったーぞ!)
 だが、実戦慣れしない生命は一回の成功に浮かれやすい--其の隙を見逃さない鷹型は瞬時に体勢を戻して急加速してハイゼを仰向けに転ばせた!
「ウガア……うわあーあ!」其れだけでなく、戦い慣れたモノに良くあるように一回では終わらせずに両前足を自らの両足でしっかり掴むと嘴で集中砲火を浴びせる態勢を整える。「ウワアアア、何ーて長い脚なんーだああ!」
 だが、此れは一対一の戦いではない。集団戦である--故にガン流豆は体当たりをかましてハイゼの右側に鷹型を吹っ飛ばした!
「ハアハアー、助ーかった!」
「オレタチハ肉体を使い熟せてイナイ。ダカラ長期戦に成る程、助け合いがし辛くナル。ソレニ……ウワアア!」
 ガンー流豆……ウワアーア--両足に依る蹴り上げで二名とも反対側に吹っ飛ばされる!
(結局ー、僕達ーは勝てないーのか。此のー侭、各個撃破ーして……う、こっちーに来た。まるでー量子のよーうにまばーらだ。こんなー戦いでも僕ーは自らの考案しーた仮定ーについて頭脳ーを働かせるとーいうのか? 然も何故乱数ーのように発生するのか? 何故勘ーで行動ーするような事に成るのか? 僕達ーは……僕達は何処へ向かうのやーら?)
 其れ以上の考えを止めるハイゼ。ガン流豆が言われたように今は考えるよりも先に目の前の銀河連合を倒す事だけに集中するしかない。一瞬だけ援軍も考えるハイゼ。だが、其れは余りにも都合が良過ぎる。何故なら助けを呼んで避難したであろうショーイの速度では援軍を呼ぶまでに時間が掛かり過ぎる。仮にショーイ以外が援軍を呼んだとしても今は禁止区域に兵力を集中させる以外にない。其処まで気を遣える程、心行くまでに行動が採れる筈もない。ならば自分達で始末をつけるしかない--そう思うと両足に力が籠められ、立ち上がるハイゼ!
「来ーい、銀河連合ー!」

一兆年の夜 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定(三)

 四月二十六日午前九時二分七秒。
 場所は東地区復興区域。
 ナ、ナンダコレハ--二名が駆け付けると其処では二十八名近くの軍者が陣取り、戦闘を開始していた。
(一体ー如何成ーっているのか……あ、あれーは!)
 ハイゼは齢十八にして八の月と二十八日目に成る仁徳蝸牛族の少年にして工学研究者であるショーイ・ノーマグを見付けると尋ねる。
「ああ、あれねん。何でもハイゼさん達が見付けた銀河連合らしき存在は実は禁止区域で巣を作って勢力を拡大していたそうだよね」
「ナンダッテ、そんなに恐ろしい勢力だったノカ!」
「そ、其れーであんなに現地ーの軍者を集めて……でも巣を作ったーならあの程度じゃーあ足りないーのではーないか?」
「自分もそう思ったよね。だから自分はちとこんな物を設計図に収めているよね」
 ショーイが器用に巻貝に乗せた三枚の紙を綺麗に地面に下ろす。ガン流豆は一の週より前からショーイと何度も話した事がある故に……「アイカワラズ画期的な少年ダ」蝸牛族の肉体で器用に物を描いたり、物を持ち運んだりするショーイに驚かずにはいられない!
「えっと一枚目には用意するべき材料が記されてあってねん。二枚目はまあ、設計図の基本的な作成の流れねん。三枚目が操作方法を詳しく描いた物よね」
 アノ肉体でこんな事細かく更には濡らさずに描いて見せるナンテ--ショーイの技術に全身の羽を震わさざる負えないガン流豆であった。
「って……此れーは流石に禾野ーコケッ区の二ーの舞ですよ!」
「でも銀河連合を一掃する為には必要よね」
「僕は……君のー其の才能が恐いー!」
「全生命体の希望の為にも必要な事よね」
 ナルホド、此れが全生命体の行き着く所ナノカ--ガン流豆は此の時代の生命が益々銀河連合に近付く事に恐れを抱かずにはいられない。
 さて、何時までも話の腰を折りたくないハイゼはショーイに禁止区域に立て籠もる銀河連合相手に現状の戦力で十分なのかを尋ねる。
「無理でしょうねん。だって二十八名……いや、七名だったよね。あの区域の銀河連合の中には液状型や参謀型の情報も入ったよね。戦術面でも勝つのは難しいよね」
「ダナ。ダカラッテ俺達が出て来ても翼出纏いだシナ」
 困ったー話だ……仁徳島ーを離ーれるしかなーいのか--ハイゼは度々弱音を吐きやすい性格である。
(常に全生命体ーは銀河連合を打倒ーする為に依り強い力ーを渇望してー来た。でも今回はー数の問題ーが絡んでいる。巣穴ーには必ず千体規模ーの銀河連合ーが潜んでいる。東地区のー戦力だけで解決ーするような問題じゃーない。でも此処ーは島だしなー。島の中ーでは何をやっても援軍ーが来るまでに時間がー掛かり過ぎーる。結局ー、僕達の力ーで何とかするーしかない……だけど其れーにも限度がある。まーるで僕が示しーた立証困難性ーの……原理ーか。粒なのかー波なのかー? 或ーは決められたー点に発するーのかそうでーないのか? 常ーに乱数のー如し物ー。僕達はー認めるー時が来たーようだな)
 ハイゼは今の問題にも照らし合わせて自らの理論の実証性を考えていた。考え事をするハイゼにガン流豆はこう声を掛ける。
「ハイゼ……取り合えず、俺達は避難指示が出る迄は研究室に籠ロウ。イマココで俺達が居て何か悩む暇があるならそうした方がイイゾ!」
 ……そうだなー、そうだよーね--ハイゼは今考える事を行動に移すのが先だと考えてガン流豆の話に乗る。
「フウ……自分も準備が出来たよね。じゃあハイゼさん達の研究室に向かいましょうねん」
 三名は其の場を後にした……「しまった……禁止区域から飛んで来たああ鷹型を打ち外してえええいしまった!」だが、三名にとって予想も出来ない伏線が此処に来てまさか中央地区にある五番目に大きな建物に向かって飛んでゆくとは!

 午前十一時一分三十二秒。
 場所は中央地区新仁徳島総合研究所。三階二号室ハイゼ・ベルルグの研究室。
 蝸牛族故に足を合わせる二名は漸く辿り着いた。
「カタツムリゾクの歩幅に合わせると何故だか知らないが、急ぐ事を止めたくなるのはナゼダ?」
「現代の生命体は拙速し過ぎだと思うねん」
「先ずーは早ーい昼食の時間ーだ!」
 三名は研究所にある食糧保管庫に向かう--各々が食べたい物を取り出す為に。
「あ、序に自分は朝抜いているので少々拙速しますねん」
 イヤ、お前の拙速を俺達みたいな種族には理解出来ナイナ--とガン流豆はツッコミを入れる。
 尚、ガン流豆は研究室内に二名や戦いに赴く軍者達の眼を盗んである部品を運んでいた。そう、時間旅行機に必要な部品を見付けた彼は昼食を終えた後に其の作業を始めようと試みるのであった。
(蝸牛族の歩調に合わせるーのは中々ーに骨が折れるーけど……歩調ーを合わせる位ーに僕達が生き急ぐー証拠かも知れーない。何をー焦る必要ーがあるんだろうなーあ)
 ハイゼはそう考えながら食糧保管庫から昼食用の代物を取り出してゆくのだった--三名は知らない……此処に鷹型が向かってる事を!

一兆年の夜 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定(二)

 午後十一時二十八分十五秒。
 場所は中央地区。其の中で五番目に大きな建物の三階二号室。
 ハイゼは寝ずに日夜や研究する。研究の為に使われる小蝋燭の数は一の日に平均七本。使われる燐棒は七本。ハイゼは明くる日の一の時まで研究を続けていた。
(本当はこんな時間にー成るまで研究するもんーじゃないんだけどーなあ。でも、気に成ってー気に成ってー仕方がないんだーよ。本当に科学は何でーも出来るのかって思ってなーあ。実は何でーも出来なくて息詰ーまる結果に繋がるんーじゃないかーって思い始めたーんだ。何だかー、粒子が波ーなのか粒ーなのかを観測器ーを付けるのと付けーないのとでは何だかー違う気がすーるんだよなあ)
 其処へ誰かが入る音に気付くハイゼ--振り向くと其処にはガン流豆が欠けた先端の右翼を自分に向けて入って来るではないか。
「其の失われてしまった物ーを僕に向けて如何したんだーい?」
「モウ寝たら如何ダ? ジカンヲ掛ければ掛ける程、必ずしも良い成果が出るとは……限らナイゾ」
 そうーなんだよな……ひょっとするとー科学ーは万能ーじゃないのかもー知れない--ハイゼは其の懸念を己以外に告げる。
「バンノウじゃないだと……じゃあ俺が此の時代に跳んで来たのは何ナンダ!」
「何故そうー思うんーだ……そーうか!」
 ハイゼは次のように考え始める。ガン流豆が如何して次の時代に跳ぶ事が可能なのかを。
(若しも時間ー旅行が可能だとしたら科学万能説ーに繋がる……だーが、僕が発ー見した仮定には科学ーでは如何する事も出来ない壁ーが待ち受ける。立証がー危ういとされる理論物理学ー……だが、時間旅行ーは可能だった。此の食い違いは何処から来るんだ。何故ガン流豆ーは遠い明日ーに跳ぶ事ーが出来たーんだああ!)
 ハイゼが恐れる科学では如何しようも出来ない現実の壁。立証困難な壁が証明されたのと同様に突如として現れた時間旅行をしたという事実--どの世界に行こうともぶち当たる理論と現実の乖離--ハイゼもガン流豆も何故此の様な食い違いが起こったのかを幾ら探っても正しい答えに辿り着けない。
「……ネヨウカ、ハイゼ」
 ああー、そうだーね--二名は余りにも困難に糸が絡まれば無理して直さずに一旦休んでから直す事を重視する頭脳労働者だった。
(まあ考えーても始まらーない。一般生命史ーに於いーては一般生命ーはわからないとー思う事実ーには何とか血涙或ーは吐血してでーも困難を克服しーたって話はー良く聞く……が実際ーは大体ーが後世のー生命に依るー創作話或は誇張話ーが大半だったと聞ーく。何でも当時の身体能力ーの乖離やら其の時の環境ーの相違ーやら……色々あるか或ーは語り伝えの過程で大袈裟ーな口伝者が無理に面白おかしくしたー結果が多いーんだな。だから昨ーの日も今ーの日も其れーから明くる日もー僕達のやる事はー変わらない。一般生命ーが高い段階まーで上がっただの何だーのは後世の者達ーにしかわかーらない。実際ー、僕達は進んだーと思わない……だが、後世ーでは僕達は進んだ事ーに成るんだなあ)
 ハイゼは一般生命体の寿命も科学の進歩も結局は後に成れば大きく進歩したと誇張される事と成る。そう考えて寝床に向かうまで全生命体の進歩の緩やかさを深く考察してゆく……

一兆年の夜 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十七年四月二十五日午前八時五十三分三十一秒。

 場所は真古天神武西物部大陸応神海付近新仁徳島東地区復興区域。
 真古式神武領土はほぼ全ての奪還を完了した。しかし、未だに穢れを全て払うには至らない。故に一般生命が立ち寄ると匂いを嗅いだだけで昏倒する地域は未だに存在する。東地区も復興区域以外ではまだ一般生命が立ち寄る事が出来ない。そんな場所に齢三十二にして五の月と九日目に成るルケラオス犬族の中年は齢二十九にして五の月と十日目に成るサッカス雁族の青年と共に活動を始める。
「コンナ朝早くから何故調査をスルンダ?」
「飯が入った時こーそ、頭が回り始めるーと言われーる」
 イヤ、運動同様に脳の活動も食後は余り健康的ではない筈ダガ--と雁族の青年は犬族の中年に反論する。
「心配なーい、ガン流豆ー。朝は活動し始めーだしな」
「ソウユウ問題か、ハイゼ」
 そうゆーう問題ーなのだーよ--とハイゼと呼ばれる中年は断言してみせる。
 さて、本格的な話が始まる前に二名について紹介しよう。ハイゼ・ベルルグは新仁徳島で粒子について研究する粒子学者。彼は粒子を突き詰めて既にある信じられない仮説を立てようと企てる。尚且つ今回のお話の主人公。
 では太間ガン流豆とは何者なのか? 実は八の都市より前に此の時代に跳んできた青年……いや、正確には八の年より前に百の年以上先の時代に跳び、そして其の時代から此の時代に跳んで来た青年。つまり、時間旅行者なのである。初めての時間旅行者という表現は正しくないが、彼は本格的な時間旅行者として数奇な運命を辿ってゆく--此れは其の第二幕である。
 では彼等は何をしているのか? 其れは次の通りである。
(ガン流豆ーが欲しい部品ー集めは良いんーだけど、僕は僕でー色々知りたーい事もあるんだー。だーからさあ、ガン流豆のー目的は後回しーにして今はー粒子が波なのか粒なのかをはっきりさせなーいといけないんだなあ)
 ハイゼの目的は粒子の断定。粒子を断定する事で今後の物理学、化学、そして生物学といった様々な分野での効率化を図るのが狙い。一方でガン流豆は元の時代に戻る為に時間旅行機を再び発明しないといけない。其の為の部品集めにハイゼの助手(又は助足)としてお供をする。
 だが、ハイゼが粒子を調べれば調べる内にある事にも悩まされる。
(粒子が波でもあり粒ーでもあるという事実にー辿り着くのと同時にー時々、観測出来ーない事にぶつかーる。本当に此ーの侭、全ては何ーれは何でも解明されるとー自信を持っていられるのーだろうか!)
 オイ、悩んでいる場合か……見ろ、ハイゼ--ガン流豆は時間旅行機に必要な何かを復興区域の一つである池にて発見される。発見した物については省略するとして此れにはハイゼも喜ぶ。
「オオ、でーかしたぞー」
「コレナラ科学史に大きな成果を残スゾ!」
「では早ー速……って」
「ドウシタ、ハイゼ?」
 何ーか、禁止区域に忍び込んでーない--ハイゼが目撃したのは……剥き出した何か?
「ナニガ居ルンダ?」
「剥き出しーていた……銀河連合ーだ!」
「ヤッカイな奴等がこうゆう時に……休まない連中ダ!」
 ああ、取り敢えーず僕達では敵わーないから自警団に報告していーこうよ--ハイゼらしく己の分を弁えて禁止区域に何者かが入った事を伝えに此の場を去ってゆく。
「ダヨナ。オレタチでは頑張っても銀河連合の腹の中に納まるのがオチダ」
 ガン流豆だって了承。こうして朝の調査を一旦切り上げて新仁徳島自警団に目撃情報を伝えに此の場を去った。
(あれは果たしーて……いやー何でもないーか)
 ハイゼは懸念した--そして其れがガン流豆の新たな時間旅行の物語を紡ぐとは此の時、誰も予想出来ない……

えっと此れで一ヶ月連続(?)の二回目の雑文かな? 取り合えずコマーシャルについて

 如何も日曜までに溜まっている仕事を全部やれそうな自分darkvernuです(溜まっているのは短編集収録の奴な……三ヶ月目以外はぜんぶやれそうだ)。
 始める前に『格付けの旅』が更新されましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<青魔法の章>をクリック。
 さて、始めようか。

 こんばんわ、アンチジャーナリストの小野あいりです。サラ金CMのイメージガールの二人を足して二で割った名前ですが全くの無関係です。
 今回紹介するのはやはりラジオ、テレビでお馴染みのコマーシャル問題ですね。何が問題かわかります。今から一つずつ紹介していきますので複数回答でも構いませんので答えて下さい。
 エントリーナンバー01

 パチンコのコマーシャル

 郷ひろみ、和田アキ子、北斗の拳、マルハン等でお馴染みのパチンコのコマーシャル。エウレカセブンのパチンコと映画のコラボなんかでお馴染みのアニメもゲームも殆どがパチンコで溢れる。だが、ドラゴンボール、ワンピース、そしてこち亀やジョジョ其れにデスノートは聞かない。後はパチンコについて苦言を呈したうすた作品も聞かない。そうゆう訳で此れは果たして問題なのか?

 エントリーナンバー02

 サラ金会社のコマーシャル

 中川翔子や谷原章介、更にはハイレグで有名な武富士のコマーシャルでお馴染みのサラ金会社のコマーシャル。だが、ハイレグで有名な武富士はブラックぶりが話題になり、其れが原因で倒産。武富士を契機にグレーゾーン金利問題が顕在化。時期は確か第一次サイボーグ政権期の頃合。果たしてサラ金のコマーシャルは何が問題なのか?

 エントリーナンバー03

 頭がパーン党コマーシャル

 頭がパーンとはある女優が頭がパーン党を紹介する為のプロモーションビデオだったか? 其処でゴールデンマンゴン氏に自分の芸が認められた事に感動して表現した文句。一躍ネットで話題に成り、頭がパーンという表現は頭がパーン党の信者の感情表現の事を指すように成った。まあそんな作者の別名に関する話は此処までにしておきましてラジオでは頻繁によく聞く『あったま、ぱっああん(別名を優先するので元々の名称は敢えて紹介しません)』は色々な意味で洗脳されやすいですね。ですが、このコマーシャルの何処が問題なのでしょう?

 エントリーナンバー04

 過払い金請求コマーシャル

 近年は良くやる法律事務所主催の過払い金請求コマーシャル。前述の頭がパーンのコマーシャルで紹介した女優の相方に当たるシバター(パチンカスの方ではない)もコマーシャルでやってるアモーレ法律事務所(別名です)が代表例ですね。ですが、良くない噂を耳にしませんか。でも其れの何が問題なのでしょうか?

 エントリーナンバー05

 ソーシャルゲームコマーシャル

 テレビゲームや携帯ゲームのコマーシャルなら今更ですが、しかし有名俳優などを使ってのコマーシャルが多いのがソーシャルゲームのコマーシャル。グリード・グラファイトや戸塚たくすの古巣、其れにハゲの弟が社長のパズ竜のあの会社だってそうですが如何にも通常のゲーム会社のコマーシャルとは何か異なる気がするソーシャルゲームのコマーシャル。然も何だか普通のゲームに関しては批判されやすいのに何故かソーシャルゲームだけは批判が少ないのでネット上ではうさん臭さを感じたりもします。ですが、其れの何が問題なのでしょう?

 エントリーナンバー06

 公共広告機構のコマーシャル

 七十年代初頭に始まった公共広告機構。其のコマーシャルも作者が生まれる前から存在するだけ息が長い。人道的なコマーシャルで溢れるだけあって内容はどれも友愛の精神で溢れる。一方で平和路線故に時々、特定の勢力に肩入れするような見方も強い。そんな懸念の表れなのか、東日本大震災発生から騒動が収まるまでの間に頻繁に公共広告機構のコマーシャルが頻発する事態に。此れには苦情が殺到するという始末。だが、果たして問題あるというのか?

 エントリーナンバー07

 ハゲバンクコマーシャル

 犬が父親、日本人が母親と娘、兄貴が黒人という謎のコマーシャル。黒人の起用と言えども通話料零詐欺コマーシャルから電波好調詐欺コマーシャル迄何処までブラックジョークで溢れるかわからない。何よりも犬を使った少々下品な表現や黒人を使った少々侮辱し過ぎた表現は正にハゲバンクらしさを表しているだろう。ですが、此れの何が問題なの?

 エントリーナンバー08

 其の他のコマーシャル

 代表的に上げた七つ以外に問題があれば如何ぞコメント欄に宜しく(普段からコメントが無いブログなのですからきっとこんなアンケートとってもコメントはないでしょうね)。

 では纏めますね。

 ナンバー01 パチンコのコマーシャル
 ナンバー02 サラ金会社のコマーシャル
 ナンバー03 頭がパーン党コマーシャル
 ナンバー04 過払い金請求コマーシャル
 ナンバー05 ソーシャルゲームコマーシャル
 ナンバー06 公共広告機構のコマーシャル
 ナンバー07 ハゲバンクコマーシャル
 ナンバー08 其の他のコマーシャル

 さあ、ナンバー01から07までは別に問題ない素晴らしいコマーシャルじゃないかと思う方は◎を、問題ナッシングと思う方は〇を、特になしは無記入を、いや問題だろは□を、問題あるは凸を、大問題は凹を、大問題且理由ありは×及び理由を三行程度で、国難物だろうは×及び理由を八百字程度でお願いしますね。
 ナンバー08の方は◎と〇以外のどれかをお願いしますね。然も無記入以外はどんなコマーシャルが問題なのかを教えて下さいね。
 締め切りは来週の日曜日の午前九時までに。


 ま、只でさえコメントのない自分のブログだ。掲示板だって一切レスも無ければ新しいスレが建てられる事はない(自分が立てた物及び都合があって削除した以外な)。だからコメントも寄せられないだろうなあ。
 ああ因みに5ちゃんねるや他の掲示板に記すのはなしな……自分は訪れようとも思わないから。仮に訪れても如何せ自分みたいな奴だ……ムキに成って恥をかくだけだしな。ま、恥をかくなら自分の所でかくのが一番だ。そうゆう訳でどしどしコメントを寄せてくれ……但し、一定数以上に成ると羅将ハンみたいな対応をする。本当だ。
 えっと解説……今回は解説はしない。一種のアンケートみたいなもんだからな。七つの内の複数は何が問題なのか或は七つ以外で問題のあるコマーシャルがあればナンバー08にお願いな。そんな感じだ。
 其れじゃあアンケートに関しては以上だ。

 其れじゃあ今回は此処迄。来週の日曜の午前九時までだろ、絶対一つもないに決まっている。だって自分の奴だぜ。はあ、って感じで待ってるよ。

ヒトラーが潰したくなる程に労働組合はクソだらけだな!

 如何もdarkvernuです。
 瀬戸大橋のひろゆきが残りの余生を全て使って連帯ユニオン為るテロ組織(あるいは指定暴力団)を打倒する中で自分も記事を書くしか出来ないが例のフルアーマー党首のバックボーンであるあの労働組合について付け焼刃ながら馬鹿にしたネタをするねえ。

 日本電電会社東支部にて其処にある労働組合がこんな発表をした。
「もう耐えられない。わしらは一世一代の抗議を始めるからな!」
 そう、要するにストライキである。ストライキの主導者は自称デモンストレーションマン。彼はサーヴァ・ブーメラン党党首であるフルアーマーの母体である革マル出身の危険人物。公安がマークしても何ら不思議ではないマスコット。そんな彼がストライキを始めるのも無理ではない。だが、東支部は関東の電車網を支える基盤。ストライキを行えば大規模な麻痺が想定される。其処でデモンストレーションマンは次のようにも語る。
「安心しろ。アントスターリン先生のツブヤイター画像に載る此の釘バットに誓って法的なストライキを行う。何、運行したままやるんだ。然も予定よりも一時間に時間三時間遅れようとも構わない。其れで経営陣に俺達の現状を訴えるのだ」
 だが、其れは正に国鉄時代に起こった闘争を再現するかのような事態である。予定よりも到着する時間が送れるような運行は客の暴動を招く。彼等は其れを知らないのか? 知らないでやるつもりなのか?
「心配ない。ストライキの正しさを証明する為にサーヴァブーメラン党のおすぎ先生、フランケン先生、其れからガースーに切り込むイソ子記者に家計簿学園で大活躍中のビーチさんに沖縄の反基地運動の立役者であるミスターヤマシロにイラク戦争に抗議する為にテロリストに捕まってしまった高遠遙一の親戚等々にも出席して貰った。此れならお客様も満足するでしょう」
 ええ、そうですね。説明会に錚々たるメンバーが出席する時点でどれだけパヨパヨチーンな臭いが付着しているのかが身に染みてわかりますなあ。
「此れはブラック企業である日本電電会社東支部への猛抗議だ。良くも俺達を無駄働きさせたな。序に大杉漣を殺したサイボーグと日本政府の罪を大体的に世界に知らしめる為の革命なのだ!」
 最初は一部理解しそうではあったが後に続く言葉であれな事を計画している事も判明しましたね。其れからごちメンバーで名脇役である大杉漣に謝れ、デモンストレーションマン!
「そうゆう訳で三月中旬にやるぞ、絶対にやるからな。そして日本政府に賃上げを要求させて北新羅への圧力を止めて更に南新羅との合意を見直せええ!」
 三月中旬に実施されると成れば時はスパロボを始めとした自分の趣味に係る事にまで影響するなあ。何方にしても迷惑だからストライキを止めて貰いたい。鮨詰めのまま、何時間も電車内に閉じ込められる事の意味は酸素不足から来る大暴動の再現……本当に止めて貰いたい。
 だからこそ何かきっかけが起きてスト中止を願うばかりだ……


 デモやるんなら移民反対とか支那に依る北海道土地買収計画とかの反対をしろよ。だが、やらないんだよな……だって東シナ海で起こったタンカー事故の件を報道しない連中と足並み揃えるからな。
 あ、序に解説する前に大杉漣さんにご冥福をお祈りし……そして深く謝罪します。幾らデモンストレーションマンのキャラ付けとは言えども名脇役たる彼を利用した事を心よりお詫びします!
 では早速解説すると……流石はフルアーマーの河馬野郎のバックだな。本当に自分達の為にしか行動しないよなあ。お前等の下らない闘争のせいで電車内に閉じ込められる人間の気持ちになって考えてみろよ。然も電車内だぞ。自分も電車通学した身として言っておくけど、長く留まると眠気だけじゃなく息苦しさだって感じるからな。そんな所に一時間も二時間も……更には都心だから無茶苦茶人が乗ってる状態だ。とてもじゃないが正気なんて保てないぞ。そんな事を考えないと駄目だろうが、労働組合の人間なら……って無理か。何せフォーラムには他に角栄の子育ての下手糞さで口だけ立派なだけの真紀子というクソババアだって参加している程だ。錚々たるネットサヨクの面々じゃあとてもじゃないが正気に成れる筈がない。其れと法的に守られたストライキとかほざくけど、実際は次の駅に到着するまでの時間が三分なら三十分、五分なら一時間……とイカレタ遅延である事も判明。東日本大震災で起こった本部との連携が不十分なままに出荷量がどれくらいなのかわからない状態で一時間も二時間も待たされる事の再現が想定される。実際、自分はバイト時代に其れを経験したからな。まあ、会社に依ってもあるんだろうけど……兎に角、都心部で大規模なストライキなんてされたら一体全体何処まで影響するかわかった物じゃない。出来ればストライキ中止を願いたい……つーかストライキするな(怒)!
 因みにデモンストレーションマンのキャラは基本的には次の通りと成る。保守寄りの主張なら街宣右翼並みに迷惑なキャラと成り、左寄りならパヨパヨチーンの如しキャラと成る。何れにせよ、自分の中では迷惑極まりない或は存在価値を見出せないジョニーマン、無駄君、北川と並んで嫌われる為に存在するマスコットとして君臨するでしょう……金髪君? あれは宇宙人ジョーンズ的なキャラなので問題ない。
 ああ、序に瀬戸大橋のひろゆきが糾弾する労働組合組織は連帯ユニオン(別名は使わん)な。あの組織は何でも弱小会社(或は中小企業)にスパイを送り込んでアルバイト或はパートタイムを理由に訳の分からんストライキを起こして会社を潰して来るからな。はっきり言ってこれはブラック企業云々の問題じゃない。悪質極まりないやり方だ。テロと一体何が違うんだ? 然も奴等のバックにはバイブやミズポらが関係する。つまり……デモやストライキで勝ち取ったお金は全部北に流れて行くって寸法だ。自分も一回、奴等の悪行を示した動画見たけど……吐き気したなあ。こんな犯罪行為を平然とやる奴等の何処に労働者への思いがあるってんだ。却って失業率を上げてるだろうが……全く労働組合ってこんなのばっかかな? いや、労働組合自体がヒトラーが潰したくなる位にルサンチマンの塊のような存在なのだろうな。本当に……なあ(呆)。
 という訳で時事ネタの解説を終える。

 第百一話の解説を始めるぞ。今回は予定にはなかったけど、一兆年の夜で初めての長編物が始まった。第百一話の主人公である太間ガン流豆を中心に各主人公毎のオムニバスストーリーが展開されるぞ。でもまあ……内容は薄いんだよなあ(悲)。はあ、自分は本当に三流に到達出来ないよなあ。上手く纏める事が出来たらどれだけ良いのやら……なあ。
 序にオムニバスストーリーは第百十三話で終わる予定だ。最後は太間ガン流豆に戻って幕引きを迎えるってもんだ。まあどんな幕引きは考えてないけどな(辛)。
 以上で第百一話の解説を終える。

 ではでは青魔法の章04の二ページ目の解説を始める。まあ地上の土壌を吸い上げて自分達の土地にするというアイデアはテイルズオブデスティニーからパクった物だ。だが、地上の町の上に瓦礫を落とすってアイデアはガリバー旅行記からパクった物だしな。というよりも自分は不図ラピュタを始めとした天空島の問題点が何処なのかを考えるとやっぱり土壌の維持は可能なのかって問題だ。何しろ、海で言うなら年中波に晒されるような状態だぞ。然も移動すると成れば移動の度に塵が少しずつ削り取られてゆく。そんな状態で土壌の維持なんて可能なのか、だよな。雲の島だろうと同じだ。雲だって年中違う形をしている訳だ。何時までも同じ形を維持出来る筈がない。積乱雲然り飛行機雲然り。そうなると必然的にベルクラントみたいなのが必要に成る。更には同じ土地を奪い続けるのも無理があるので遊牧民みたいに次々と土地を転々とするような事だって有り得る。成程、スウィフトの言ってたラピュタって本当は遊牧民の事を指していたのかも知れないな。ま、スウィフトの皮肉は時として極論に近いからな。何処まで納得して良いのかもわからん。特に最後のフウイヌムははっきり言ってフェミニズム思想其の物だからな。
 因みに本編ではデュアンは吸い上げに乗じて乗り込む事に成功。其処で二メートル超の子供三人に出くわして前篇は終わりを迎える訳だな。因みに二メートル超に成ったのは一重に高地寒冷に行く程、生物は大きく成るという説を参考にして少し巨大にして見た。何しろ空に浮かぶ島で暮らすという事は其処では寒さを凌ぐ為に肉体に何らかの変化があってもおかしくないからな。生まれて間もなく高地で暮らすなら高山病の影響は極僅かだろう。だが、肉体はそうは如何。特に寒さを凌ぐには如何しても遺伝子レベルでの適応が重要に成るからな。さあ、デュアンの明日はどっちだ?
 という訳で青魔法の章04の二ページ目の解説を終える。

 さあ、予定表と行こうか。

 二月二十六日~三月三日    第百二話  時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定       作成日間 
   三月五日~十日      第百三話  時間旅行 物理学者シュレイ・ディングァの思考実験   作成日間
    十二日~十七日     第百四話  時間旅行 兵器開発者ショーイ・ノーマグの試作品    作成日間
    十九日~二十四日    第百五話  時間旅行 相対性学者アインズ・シュラインタイルの理論 作成日間

 ハイゼンベルク、シュレディンガー、ノイマン、アインシュタイン……次は誰だろうか? いやあ、楽しみだよ。
 そんな訳で今回は此処迄。会社側だけじゃない。時には労働者側も会社の為に如何すべきかを考えないと駄目だ。会社の文句を言う前に先ずは自分を正せ……ブラックを糾弾するのは其れからだ!

試作品 新・源平合戦

 如何もdarkvernuです。
 始める前に『格付けの旅』の青魔法の章04の二ページ目が終わり、三ページ目が始まりましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<青魔法の章>をクリック。
 少し実験的な物語にお付き合いください。

 源平合戦とは源氏と平氏の戦いを描いた平安末期を彩る歴史的事件である。其れは頼朝と清盛の対立よりも頼政と清盛の戦いから始まったのではない……義朝と清盛の戦いから始まった。
 二人の男達の対立は正に崇徳上皇の頃より発言していたのかも知れない。何故なら彼等は--
「行くぞ、義朝公!」
「来い、全部受け止めてくれるわ!」
 武士(プロレスラー)だった。そう、此処は現代日本。源氏プロレスと平氏プロレスの戦いが切って落とされるのであった。
「素晴らしいですね、源氏を代表する義朝に平氏を代表する清盛。清盛のハゲチャビンヘッドバッドは正に善国の禿を代表する一撃必殺技ですなあ」
「義朝公も負けていませんよ。何せヘッドバッドを受けて倒れた振りをして姑息にも鎌田正清に羽交い絞めして貰ってからの信西殺しの斬首回し蹴りを清盛公にかまして見せたかあ」
 其の後も立ち回りこそよかった清盛だったが、ここに来てスポンサーである後白河はいきなり清盛側に勝利のルールブックを用意するという余りにも姑息極まる手段を講じる。そして次々と清盛に依って倒されてゆく源氏側。義朝は何とか長田組の二人を使ってルールブックの穴を衝こうと試みる……だが、其れも後白河のルールブック通り。
「な、何をするんだああ!」
「今ですよ、清盛公」
「俺達がしっかりと両腕を掴んでいます!」
「よっしゃあ、喰らえ日本国王宋脚!」
「アベし……恐るべし、後白河ルールブック、ガグウ!」
 義朝は盛大にリングの外に飛ばされて此の勝負は清盛公の勝利に終わる。
「此れはルールブックにない試合だ!」
 抗議をするのは源氏プロレス側。しかし--
「私がルールブックだ。文句あるか、源氏プロレス!」
 スポンサーである後白河の前では源氏プロレスも文句が言えない。こうして平氏プロレスは天下を取ったのであった。
「クソウ、平氏プロレスに平清盛のハゲええ……何時か必ず復讐してやるウ!」
「オオ、君良い体してるねえ。此の北条がスポンサーに成ろうか?」
 此処に新たな試合の流れが作られてゆく……


 という訳で『新・源平合戦(仮)』をお送りしました。ううむ、実験作だから如何にも付け焼刃と言うか……源平合戦の場でプロレスラーが転移するというお話をしたかったけど、気が付けば現代プロレスのお話に成ってしまったな。まあ面白いか面白くないかは今後これを作る事に成ったら考えないとなあ。兎に角、付け焼刃過ぎてやっつけ感が余りにも酷いなあ。とうとうネタを全て切れたか、自分も……ま、そんなのは何時かは来るもんだし今更しがみつく事もしないさ(抑々しがみ付くような栄光を作ってもいないしなあ)。
 取り合えず、何故源平合戦にプロレスを盛り込もうと考えたのか……其れやったら合戦中に武士がプロレスラーに矢を放ったり斬撃を食わらしたり槍で突き刺したりするのに其れ等を全て鍛え上げた肉体で耐え切るという異常な光景が楽しめるだろうと考えて思い付いた。ま、理想は其れだけど現実は現代だった……ううむ、歴史小説を実際に扱うのはかなり難しいよなあ。さてさて、この実験作を経て自分は理想に近付けるのだろうか?
 そうゆう訳で試作品の解説を終える。

 スパイ天国かあ。確かにそうだよなあ。然もビル・ゲイツがインターネットの基礎を築くきっかけを作り、更に森元さんがIT化社会構想を築いて轟盲牌が今の総理に頭角を表すきっかけである拉致被害者五人救出を齎して更には其の総理の第一次政権とスナイパー御曹司其れに彼の右腕だった酒が命を懸けてやり遂げなかったら今頃は悪夢のブーメラン党政権に依る恐怖政治が始まり(まあお亀さんが悪役を演じてでも外国人参政権法案の提出を阻止するというファインプレーもあったけど)、当時の支那共産党の総理だった李鵬の予言通りに三年前に日本は地上から消えていただろう(まあ余命が伸びたという表現も実に正しいから困るが)。そうゆう訳で今のサイボーグ政権(色々売国的な事を散々やってもいるけど……なあ)で良かったと思っている。後はまあ苫米地の言うように国際的に認められた九条改正の実現を果たす事で本当の意味での独立が叶えれば米軍基地への依存は脱却出来るんだけど……なあ。小室直樹曰く今はまだ焼け跡に建てた間に合わせのバラックに住んでいる状態……此処で言うバラックとは日米安全保障条約及びアメリカの核の傘だ。まだ自分で建物を作るという事をしようとしない。故に苫米地が言ってるように安易な憲法改正は却って日本を危機に陥れるという理由付けにも成るしな。そうゆう意味で西村慎吾が言ったように占領憲法無効論は重要な意味を持つんだよな……ま、現実問題じゃあ難しいけどな。
 そうゆう訳で試作品は此処迄。プロレスは良いなあ。八百長なんだけど何だかんだ言って許される八百長なんだよなあ。

格付けの旅 デュアン 旅立ちまで後一週間 天空島 後篇

 高身長化……其れは身長が高い事は即ち憧れである。高ければ届かない所も手が届く。高ければアトラスのように空を支える事も出来る。正に高い事は正義である。だが、同時に幾つもの問題もある。高いと通常作業に於いて腰痛に成りやすい。経験した事があるだろう、高身長の皆さん。高いが故に首を曲げて或は腰を曲げて作業する事の辛さを。後は天井に頭をぶつける事多々。そうゆう訳で高い事は必ずしも良い事ばかりでは無いのも又、事実。さて、高身長について語ったが高身長化の要因は幾つかある。スポーツ競技をする為に意識して高身長化するケースや食事の量が要因と成って高身長化するケースもある。後はカルシウム高身長化論もそうだ。牛乳を飲めば身長が伸びるという迷信は現代でも良く信じられたな。ま、太るだけだがな。所詮牛から出た乳を飲んだ所で蛋白質を摂取して肥満化を齎すだからな。まあ、他には高地或は寒冷な所に向かう程人間は高身長化するという説だ。此れだけは現代でもある程度は証明される説だから覚えておけよ。何故なのかを説明するのは面倒なので各自調べるように。
 俺は高地寒冷な場所が天空島の人間を高身長化させたと考える。餓鬼共の案内と何とか餓鬼共の両親の内の比較的寛容な奴等と話をする事に成功した。
「ええ、平均身長は女性は九『フィン』で男性は十『フィン』で収まりますわよ」
「つまり……女は274センチで男は300センチって訳か」
 あんたは俺達の言語をペラペラですなあ--と身長三メートル五十はありそうな男は俺を見下ろしながら呟いた。
「其れはな……翻訳魔法を使ってあんた達の言葉を俺なりに解釈してる為だ」
「そうかい、其れにしても地上の人ってのは……小っちゃいなあ」
 言うな--此れが天地の違いか、と俺は思ったな。
 フィン……其れは別世界ではフィールム或はフィートと呼んでいるかも知れない元々足を表すフットを測りにした物。まあ別にしても一フィン当たり大体30.45から30.48までを表す。つまり九フィンは274センチ或は275センチ位だと思えばわかりやすいだろう。まあわかり辛かったら普通にメートルで目盛りを図れば良い。まあ要するに細かい数字が嫌ならフィン或は『イーチ』で測れば良い。だがまあ覚えておくと何かと便利でもある。俺は覚えんけどな。
 あんた、意外と説教臭いだろう--餓鬼の父親は俺の事をそう認識する。
「否定はしないな。何でも格を付けたくなると如何しても誰に対しても口説く性格に成ってしまうな」
「いいえ、其れは此の天空島では素晴らしい事ですな」
「素晴らしい?」
「ええ、天空島の支配者層はみんな説法に日夜明け暮れるのですわ」
「そうそう、『説法家』っていう階級の人達で天空島は運営されているんだよ」
 少し理解を早めたい……階級について教えてくれないか--俺は此の家族に気に成る事を質問してゆく。
 其処で俺は階級について知る。何でも此処では二つの階級に分かれる。先ずは『説法家』と呼ばれるえっと……紹介しようか。
 説法家……其れはデスクワーク等を担当する言わばホワイトカラーのような存在。常に現場よりも会議の事に頭が回りやすい。故に現場への知識よりも発展の事ばかりを口にして混乱に導く事が多々ある……というのはブルーカラーの偏見。実際は彼ら成りにも現場の事を思って考えている。革新的な事柄を考えるのも全ては現状では停滞する事を恐れるが為。停滞は即ち、慢心にも繋がる。慢心していては守られて来た物に支障をきたす事だって有り得る。其れを如何にかしようと頭を回した結果、現場警視に繋がりやすい。其れだけでしかない。説法するのも全ては身体ばかり使って頭を使わない者達に勉学の大切さを教える為である。だが、上から目線なのかブルーカラーこと『翻訳者』達は不満を募らせる毎日。
 翻訳者……其れがブルーカラーに位置される者達の事。常に説法家の意見を解釈して仕事に従事する者達の事だな。天空島では彼等があれこれの仕事をし、現場を何とかしている訳だ。翻訳者らしく解釈に頭を使って発展的な事は二の次に成りやすい。其のせいもあって常に『ルサンチマン』を募らせてゆく訳か。
「『ルサンチマン』?」
「其れは気にしないでくれ。俺の独り言だ」
「ふうん、独り言ねえ」
 さて、俺も翻訳者呼ばわりされる始末。因みに彼等は『説法家』の階級に属する。故に一日を机の上で過ごしたり、昼休みに成ると球遊びや紙作業に一日を費やす模様。翻訳者みたいにトラブルの度に余計な目に巻き込まれる事も無ければ吸い上げ機の不調の度に誰かが墜落死するような目に遭わずに済むそうだ--何という事だ……そりゃあ上下の対立が起こらないなんて有り得ないな。
「じゃあ僕がおじさんを案内してあげるよ」
 おじさん……か--俺はそう呼ばれるのを余り好かん。
 そうゆう訳で俺は餓鬼に案内される形で『工場見学』の如く天空島の様子を見て回る。
 工場見学……其れは企業にとって未来の『社畜及び働く奴隷』を誘う為の表向き綺麗な現場を見て回らせる見学の事。一見すると小綺麗なメニューを見せられる訳だが、実際は至る所で誇りが目立ち、「こんな筈では」と将来入った者がそう言わせるまでに徹底して綺麗な所だけを見せられる見学の事。だからこそ気を付けるように。此れは工場見学だけじゃない。人間関係でも重要だ。見合いにしろ、一見すると気の合う者同士と思っても結婚後に明らかと成る幾つもの価値観の相違及び細かい粗……そしてDVと夫婦喧嘩の末の破局。決して彼等は素人目でこんな目に遭うのではない。表向きの素晴らしさに囚われ過ぎて全体を把握するという作業を怠ったが為に起こるのだ。良いか、お前達……表向きなんぞ幾らだって取り繕える。しかし、人間を見る場合は其処じゃない。観の眼で捉えるのだ……其れが悲劇の連鎖を食い止める事にも繋がるからな!
「又独り言お?」
 何、おじさんは友達が居ないからね--俺は失敗ばかりする連中とは違う……粗だって認めるだけの度量は持つ。
「僕が友達に成ろうか?」
「気持ちは嬉しいが、おじさんは少し頭が回り過ぎる……故に君の友達に成る事は出来ないね」
 其れ悲しいよ--と餓鬼は落ち込む。
「傷付けた事は謝罪するが、だが、事実だ。こうゆう場合に俺は嘘を吐くような真似はしない」
「如何してそんなに一人に成りたいの?」
「別に一人に成る事に喜びを持つ訳じゃない。けれども俺は他者に手を差し伸べる程、出来た性分じゃない。ま、餓鬼は俺みたいに成らずに仲間に群がる事の意味を知るんだな」
 そりゃあそうだよ、だって『友達百人作る』のが夢でもあるもん--と俺からすれば大いなる欺瞞である言葉を使う餓鬼。
 友達百人作る……其れは下手すると友愛思想に等しい危険な言葉。何が危険か? 其れはそんなに自分と気の合う友達が果たして百人も居るのか? 其れ以前に百人共価値観が違っても友達で居られるのか? 居られる訳がない。そう成ると自然と友達=イエスマンで構成された恐ろしい友達関係が構築されたりしないか? そう思うと「友達百人出来るかな?」という歌は狂気極まりない歌である。事実、其の歌は何と空腹で如何しようもない時に友の肉を食べて飢えを凌いだ経験から作られた歌であるそうだ。其れを音楽の時間に平然と歌われるなんて……歌う前に音楽の先生は一回其の歌の意味と狂気を勉強し直して来い!
「又独り言だあ」
 五月蠅いな--俺は子供好きじゃないのでツイツイ本音が漏れちまった。
 さて、工場を見て回ってわかった事が一つ。工場で働く者達には文句を口にするだけのプライドはあっても反抗する意思は今一つない--リベラルは口だけで実態は全てメンテナンスであり、今の生活を手放したくないという思いが行動全てに現れている。
「如何したの、おじさん?」
「いや、ふと思い出した事がある」
「言ってみてよ」
「其れは首脳陣が聞こえない場所で言う物だ……行くぞ、小僧」
 僕は小僧じゃなくてえ--小僧の名前が何なのかを最後まで知る気は全くないし、覚える気もない俺だった。

 俺はデュアンロールを引っ張り出して小僧を其処に収納させる。俺は自力で浮遊魔法を唱えて天空島より高度千メートル高く跳べば良いだけだ。因みにデュアンロール内は冷暖房設備付きだ。
「ウワア、凄いよ凄いよ」
「では話すぞ……此れを放した時、俺は天空島を離れる」
「ええ、何でえ?」
「所詮余所者だ。其れに俺の存在はお前が暮らす島を危険に晒しかねない」
「ねえねえ如何してよお!」
「其れは今から話すから良く聞けよ。良いか……俺の目的は天空島で星を脱出する為の『ノウハウ』を得る事、だ!」
「『ノウハウ』って?」
 ノウハウ……其れは定義上では知的財産権の事を指すそうだ。定義上の事は各々調べてくれ。俺が言うノウハウとは技術の事を指す。技術は飽く迄テクニックだけを指すのではない。経験上培われた結果、出来上がったモノ……其れをノウハウと呼ぶ。故に力自慢だとか優れた知恵を持ち主だとかにノウハウはない。ノウハウとは才能云々関係なしに修羅場をくぐった数、挫折し続けた数、汗水垂らして必死で得た結果得られた集大成……此れをノウハウと呼ぶ。故にノウハウは絶え間ない努力の結晶と呼べる。才能では得られない境地が其処にある。覚えておくと便利だぞ。
「へえ、そうなんだあ」
「ンで話の続きだ。俺には元々誰よりも優れた才能を有する。だが、其の才能は最早天賦を超えて神なる領域に達する。故に俺は存在自体が災いを招く立場に置かれてある」
「へえそうなんだあ」
「才能の話は此処迄にしておくぞ。兎に角、俺はかつての居所を其の才能を駆使して滅茶苦茶にした罪で追われる身と成った。だからこそ俺は此の星からの脱出を試みようと様々な土地を回る……そう--」
 そのノウハウって物を手に入れる為でしょう--と餓鬼は話に割り込んだ。
「……まあそう成るな」此れだから餓鬼は苦手なんだよ。「だからさあ……割り込まないでへえへえボタンでも押し続けないか?」
「ないけど?」
「エアーへえボタンでも想像しろよ!」
「わかったあ」
 はあ--一般的な母ちゃんの気持ちを何となくわかった気がする……そう思い、俺は溜息を吐く。
「其れでおじさんは此処へ来てそんなノウハウを貰って其れから宇宙目指すんだね」
「まあな。宇宙は広大でとてもロマンに溢れる。光さえも広大な宇宙の前では無力だからな。そんな宇宙を俺は求める」俺は青き空に向かって右手を伸ばす。「何れは宇宙を超えて俺自身が宇宙其の物と化す!」
 おじさん……言ってて恥かしくないの--言うな……言った後に気付いても先に言葉に出されたら如何ゆう顔をすれば良いんだ!
「そうゆう訳で俺はお前を島に帰した後は其の侭此の島を出る。如何せ此処の幹部連中も小柄な俺の存在に注意を向けている筈だ。ならば行動に移される前に俺から出ないといけない」
「ええーおじさん駄目だよ!」
「何故駄目なんだ?」
 餓鬼の真っ直ぐ見つめる瞳はまるで折角手に入れた玩具或はペットが永遠に傍から離れるような……そんな風に見えたな。だが、俺は餓鬼に容赦する程、綺麗な大人ではない。
「ああ、駄目々々。そろそろ話しは御終いだ。そうゆう訳で餓鬼よ--」
 餓鬼言うな--直後に唾を吐かれたな……畜生め!
「わかったわかったよ、少年。良いか……俺も含めて大人というのは理屈に縛られやすいんだよ。だからそんな大人達の理不尽に抵抗するならそう成らない大人に成長してゆくんだ……良いな?」
「……わかったよ。きっとおじさんのような大人に成ってみせるよ!」
 俺は最も模範から外れてるんだけどな--俺は餓鬼の純粋さに辟易とした。
 其の後は会話もせずに餓鬼を天空島に帰した。そんで俺はデュアンロールに包まれる状態で餓鬼と一緒に右手を不利Bながら別れを告げたな--確かもう二度と会わなかったな。
 天空島が迎撃態勢に入る前に俺は一秒で島より半径十キロの地点まで一気に移動したな……「あらら、デュアンったら」離れた瞬間に目の前に出現するか、ノイズン・リオートメインめ!
「暇な女だな、テメエは」
「ノイズンよ。レディに対して其の言い方はないでしょ?」
「何がレディだ。俺の見立てでは--」
 歳を尋ねるのは体重同様に女性に対して最もやってはいけない事よ--わざわざ凄みを帯びる殺気を放つ必要があるのか、ノイズンは?
 まあ、確か前にラキから体重について相談されたがダイエットを軽視した発言をしてしまったが為に後で出入り口のドアの鍵魔法を破壊されるという仕返しを受けたな……まあ、扉を壊す事なく修復魔法で直せるから良いけど。其れと同じように女の年齢も体重と同様にデリカシーな話なのだろう……俺にはさっぱり理解出来ん話だがな。
「其れよりも今度は何だ? ひょっとして大気圏離脱の方法でも教えてくれるのか?」
「ねえねえ、デュアン。私とデートしてみない?」
 突然のプロポーズをされる俺だった……何が狙いなのか、ノイズンは?


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雑文特別編 ハヤトは死なず 第壱弐話 混沌の様相? 幣原喜重郎VS石橋湛山

 如何もdarkvernuです。
 早速ですが、始めましょうか。

 今年に入ってもモリカケモリカケ……二月に起こった東シナ海でのタンカー沈没事件を誰も報じないのは一体何なのか? モリカケ蕎麦よりも余程重要な問題。かつての重油漏出事件のように日本海を汚す一大事件としてマスメディアは報じるのが正しいだろう。なのに彼等は日支記者協定と呼ばれる悪の協定に怯えて報道しない自由を発動。結果、誰も此のニュースを知らない。実況を務める私も戦略の奥山のチャンネルでやっている動画を見る迄知らなかった程。此れが良識あるマスメディアのやる事なのか!
 という訳で此の怒りを実況で思う存分ぶつけて参りたいと思います。では解説席は……あ、馬鹿が座っておりますね。
「馬鹿を言うな。俺は生活の党と山本太郎と仲間達の党首を務める山本太郎だぞ、馬鹿とは失礼だぞ!」
 其れは前まででしょう。今は自由党に党名が変更され、貴方は前に解説をした小沢一郎氏と共同で代表をしていると聞きますよ。
「あれ……そうだったのか?」
 さて、馬鹿は放って於いてさっさと一回戦Cブロック最終試合を始めたいと思います。其れでは選手入場!
「フン、私も焼きが回った物だね。こんな下らない余興に出場するなんて思いもしなかった。さて、如何成るのか私にも予想は付かないな」
 弱腰外交の代名詞ともされ、戦後は東久邇宮稔彦の総辞職に伴って総理大臣に就任した男……幣原喜重郎は何だか体内に六百六十六の獣を飼っているかのように黒く不気味な政治力を漂わせているぞ!
「ウ、ウワアアアア……い、い、何時から政治屋はみんなあんな奴等ばっかり出て来るように成ったああ!」
 何を馬鹿な事を言ってますか? 此の物語では政治屋は皆、人外の力を有した存在に成っておりますよ。何時も現実と混同させている馬鹿が何を寝言をほざいておりますか。
「だから馬鹿と言うな!」
 では村本大輔にしますね。
「あんな素人知識のお笑い芸人と一緒にされたら俺の俳優としてのキャリアに傷が付くだろうが!」
 もう……其れよりも反対側より入場する此の方も紹介しないといけませんね。おおっと、石橋湛山は既に忍者の格好で登場したああ!
「決して最近出て来た武神流の男ではない……フン、下らないな」
 右手に持つはストライダーの代名詞であるサイファー。速攻でケリを付けようと考えているか、石橋湛山。如何して政権迄速攻で投げ出す事に成ったか……オノレ、当時彼を蝕んだ病魔は何と罪深い!
「石橋先生は俺に経済学の全てを教えてくれた。其の彼を蝕んだのは脳梗塞……マイオスが邪魔をしなければ一体どんな国に成ったか想像は付くまい」
「確か石橋先生は支那との国交正常化を最初に打ち出したんだなあ……俺は実行に移したんだがなあ」
「そして俺はお前の手柄を横取りせんと日支平和友好条約を結んだ」
 おおっと石橋湛山の負の一面が紹介されておりますね。確かに石橋湛山が若しも脳梗塞で倒れなかったら外交面で悪い方に転がっていたのか或は経済面で更に良い方向に転がっていたのか? 正直な話、タラレバの多い政治屋の一人ですね。
「良いに決まってるだろうが!」
 馬鹿は無視してそろそろ試合開始をお願いしますね、額賀氏。
「で、で、では開始線……に就いて!」
 両者共に内側に溜め込んではいる。しかし、我々から見たら両者共に溢れ出しているようにしか見られません!
「全然わからんねえって。ちゃんと絵で表現しろや!」
 批判されるのは構いませんが、筋違いな批判を聞く耳を我々は持ちません。つーか馬鹿は黙って為さい!
「オイ、絵で表現しろや!」
 さて……そろそろですね。
「其れでは……始めええい!」
 速い--早速石橋選手がサイファー斬りと呼ばれる滑り出しの一撃を繰り出したあ!
「成程……此れがストライダー石橋湛山。相手が私でなければ一瞬だった……か」
 だが、幣原選手は全身が六百六十六の獣故に耐久力はトーナメント参加総理大臣中随一だああ!
「チイ、はああああ!」
 だが、一度当たれば止まらないのが石橋湛山。次々と斬撃の雨を降り注ぎ、遂にはマーベルでお馴染みのウロボロスコンボが炸裂。一旦ウロボロスが発動すると格闘ゲームでは相手に反撃する機会さえ許さないぞお。さあ、如何する……幣原喜重郎?
「成程、此れが……だが」
 オオット……ラグナロクを仕掛けようとした時に幣原が用意した烏の群れに思わず体を当ててしまった。
「チイ……拙い、回避が!」
「攻撃する時は確かに凄い。しかし、外交とは即ち防御であると知らんかね? 知らないのならば私に勝つ事は不可能だよ」
 おおっと、取って付けたようなネロカオスのコンボが炸裂。耐久力が紙のストライダー石橋は思わず、防戦一方だあ。だが、防御している内に両者共に大気圏を離脱していくじゃないか。舞台は宇宙、ストライダーにとってはグランドマスター一味との戦いではデブリの嵐は正に格好の舞台……だが、ネロカオスも同じだ。伏兵を用意する事も容易!
「チイ、ウロボロスが却って……うおお、しまった!」
「解放……此れが幣原外交だ!」
 おおっと、武装999ならぬ幣原外交999が炸裂して石橋選手を頭から東京スカイツリーに突き刺したあああ!
「ウグ……死人だというのに持病の脳梗塞が、ガックシ!」
「ふうう、此れ紙一重。若しもデブリベルトがウロボロスにとって都合が良ければ……敗れていたのは私かも知れない。正に紙一重……強者だったぞ、石橋湛山」
「勝負あり!
 勝者……幣原喜重郎!」
 紙一重……で収まるか。若しもタイプムーンへの知識が付け焼刃でなければネロカオスの戦法は確立していたでしょうね。
「石橋先生が……そろそろ俺の出番だな。準備するか、なア喜一!」
「ああ、そうやな。俺は今、野中広務殺してネオ宮澤喜一に成った所やで」
 さて、次回より主役の戦いが始まります。でも今は二月……果たして盛り上がるのだろうか?
 勝者幣原喜重郎。試合時間二十二分十一秒。決まり手……幣原外交999。


 第拾弐話に登場した政治屋は幣原喜重郎、石橋湛山、山本太郎、池田勇人、田中角栄、福田赳夫、宮澤喜一。
 第壱参話『主役の出番が回った……運命の師弟対決! 池田勇人VS宮澤喜一』に続く……

 幣原喜重郎はネロカオス、石橋湛山はストライダー飛竜、山本太郎は一応原田左之助。
 相良左之助でも良いんだけど、でもなあ。取り合えず、幣原も石橋もモデルが何方も自分は上手く掴み切れていないんだよな。だからこそあんな感じに成った。

 今回は此処迄。いや、マジでモリカケ報道するよりも先ずはタンカー衝突事件の事について報道しろよ。クソ協定にビビっている暇あるんなら、其れに着目しろよ……全く!

雑文特別編  第拾壱話 弱者は死ね! 岸信介VS宇野宗佑

 如何も自分が此の雑文特別編を書き始める中で日本代表のメダル数は金三つ、銀五つ、そして銅三つと大変アウェーな中で健闘している日本代表を心から感謝します……夢を有難う。では自己紹介しますね、自分はdarkvernuと申します。
 其れじゃあ始めて行こうか、今宵の悪夢……存分に堪能してやる!

 平昌という余りにも日本にとって不利な地……其処がある国柄は何と敵国だと思っている国がアンケートでは北朝鮮よりも日本が上回るレベルで反日教育が進行している。此の結果を踏まえてやはり政府はあの国との国交断絶を決めたら如何だろうか? 前にも日本人を殺して逮捕された韓国籍の男が尋問でこう言い放ったのを忘れていないだろうか?
 --(訳)でも日本人なんでしょ?--
 此処から察するに反日教育は日本人を殺しても罪に成らないと思う程に彼等に習慣付けている。今回のアンケートは益々、日本国内に於ける南北朝鮮人の犯罪を助長する結果になりかねない。仮に韓国への観光をしなくとも来日した韓国人の内のアンケートの割合の約半数が日本人に対して危害を加えないとも限らない。是非共政府には国交断絶を勧めて貰いたい。日本国民を守る為にはやはり最大の効果を発揮する国交断絶が丁度良い。観光客の減少は避けられないが、人が多く死ぬよりかは断然ましだからな。
 そんな不安を語った所で此のトーナメントが止まる事は決してない。其れでは一回戦Cブロック第三試合を始める!
「随分と長いんだな。此の小沢ストーンが輝いて思わず参加したくなる程だぜ!」
 解説は総理の椅子に一生座る事が出来ない売国政治屋の代名詞である自由党共同代表の一人を務める小沢一郎。ガオガイガーファンの皆さん、本当に後免為さい!
「何、気にするなよ」
 さて、大変お待たせしました。其れでは選手入場の……何だ、此の悪寒は!
「岸さんめ、最初からナイトメアで行く気なのか!」
「兄貴の奴は如何やら本気で優勝を狙う気だな」
「流石は戦後五本の指或は三本の指に入ると謳われる宰相かあ」
「此れが祖父の発する政治力……私はもっと学ばなくてはいけませんね!」
「往々、平昌の酷い環境からもう帰って来たのかあ……総理も」
「御苦労だったね、安倍君」
 観客席に居る各々の総理大臣が騒がしく成る程の悪寒……そう、岸信介は何時もの政治屋が着用するスーツではなくて袴姿での入場だああ!
「フッフッフ、今宵も月は綺麗だ」
 あのう、投稿した時の時間は朝と昼の間ですよ。
「細かい事は気にするな……フッフッフ」
 初期のギース・ハワードみたいな情けないキャラではなく、餓狼伝説スペシャル以降のギース・ハワード的な様相で何だか襖が用意されている雰囲気を醸し出しているのは自分だけでしょうか!
「此れがA級戦犯である岸信介の発する政治力かああああ!」
 売国奴は黙れ!
「何おおお、勇気は無限大だあああ!」
 寝言を口にする小沢は放って於いて、ではでは……ってもう宇野宗佑が入場したああ。然も愛人オブハートを掲げて既にハイパーモードの状態で入場していたとは!
「此の愛人オブハートの名に懸けて……行くぞ、岸信介え!」
「フッフッフ、良かろう」
 何か良くわからないけど、そろそろお願いします……Cブロック担当の額賀福四郎氏。
「そ、そ、其れでは両者……開始線に就いて!」
 おっとおおお、何か良くわからないけど襖が次々と開いて行く演出が為されたああ。餓狼伝説スペシャルじゃないんだぞ、此の時事ネタは。
「フン……では参る!」
 岸信介は上半身半裸に成って準備完了。
「水の一滴……見えた!」
 一方の宇野宗佑も準備万端。
「……始めええい!」
 さあ、始まりました。先攻は……おっと意外な事に宇野選手が黄金の指で一気に岸選手の顔面を鷲掴みせんと突っ込んで来たああ!
「ばああくねえええつ宇野オオオオフィンガアアアア!」
 だが……岸選手の左当身が早かった--其処から右手が宇野選手の顎を掴んで一気に地面へと激突させたああ!
「あれが岸信介が収監中に編み出したという当て身投げか!」
 あれ、小沢さん……居ました?
「馬鹿を言うなああ。俺は何時でも準備万端だ」
 如何やら獅子王凱と上手くマッチしない現象が発生しております。まあ、其処は気にせずに試合展開を……って何と岸選手、倒れている宇野選手の首を掴んで持ち上げたああ!
「立てええええ、フン……永遠になああ!」
 何と倒れた相手を無理矢理立たせながら首を締めあげて最後は再び叩き付けるという雷鳴豪波投げが炸裂。宇野選手は更に百メートル下まで減り込んだああ!
「流石は軍国主義の権化……岸信介!」
 ところが、宇野選手は石破天驚拳を仕掛けた。流石は腐っても総理大臣……此れには思わず岸選手は大気圏離脱し、月に激突する事態に!
「石破天驚……爆熱宇野フィンガアアあああ!」
 おおっと、マスターアジアに止めを刺したというドモン・カッシュの発展技が炸裂……何、突然空から大量の疾風拳が降り注ぐではないか!
「まさか……祖父はダブル疾風拳百八連発しながら冥王星迄反動を付けているんじゃないだろうか!」
「オイオイ、総理の御祖父さんは何処まで飛んでゆくんだよ!」
「兄貴め、派手にやるじゃねえか!」
「全く岸さんは冗談が通じないなあ」
「其れが岸信介という男だ。お前達も良く見ておけ!」
 宇野は大量のダブル疾風拳を前に防戦一方……折角の石破天驚宇野フィンガーはヒートエンドする事も出来ずに途切れた--と同時に岸選手が阿修羅疾風拳と呼ばれる邪影拳で相手を叩き付けた後に追撃の無数の疾風拳の嵐を叩き込むという鬼畜な潜在能力技を叩き込んだああ!
「奴の政治力は一体何処にあるというのか!」
 然も地下千メートルまで埋め込まれた宇野選手を更に雷鳴豪波投げで更に地球の核迄叩き付けるという追い打ちを掛けたああ!
「フン……弱者は死ね!」
 我々は悪夢を見ているようだ……宇野選手は決して弱者ではない。だが、相手が悪過ぎた……敗因は其れしかない!
「勝負あり!
 勝者……岸信介ええ!」
 ケンガンアシュラから始まった対戦枠が避けられた相手は必然的に強者と言う法則はやはり健在だった……其の名に恥じぬように岸信介は宇野宗佑に圧勝したああ!
「此れが勝利の方程式!」
 あんたまだ居たんだ、小沢一郎。
 勝者岸信介。試合時間十八分二十七秒。決まり手……雷鳴豪波投げの駄目出し。


 第壱壱話に登場した政治屋は岸信介、宇野宗佑、小沢一郎、安倍晋三、麻生太郎、佐藤栄作、池田勇人、吉田茂、小泉純一郎。
 第壱弐話『混沌の様相? 幣原喜重郎VS石橋湛山』に続く……

 小沢一郎はガオガイガーと獅子王凱、岸信介はギース・ハワード、宇野宗佑はゴッドガンダムとドモン・カッシュ。
 宇野は戦後総理の中で最も運が悪い為に岸と戦わされる始末。決して弱くはない……相手が永田町の妖怪では分が悪かろう。そして壊し屋というだけで小沢さんはガオガイガーに成った……後悔はしていない。

 まさかがゆんがスパロボオリジナルのキャラデザイン担当だなんて。まあ、魔法使いのオリジナルは魔装機神以来だな。其れにしても野田さん……もう七十過ぎだぞ。まあ確かに八十過ぎでも毎週悟空と悟飯をやる野沢さんに比べたらハードではない……にしてもしんどいだろう、に。
 其れじゃあ今回は此処迄。タイプムーン関連はいまいち理解していない部分があるからな。まあ如何にでも成るがな。

一兆年の夜 第百一話 時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言(五)

 午後二時零分三秒。
 場所は不明。
 --何故其処で話を止めるのですか?
「ナンドも言うように其処から先は俺の話から外レル。コレカラ十一回までは俺とは異なる才能に自信を持った者達の物語が始マル」
 --其れを初めて聞きました。では其の方達に取材するのが正解ですね。
「イヤ其の者達は俺が生きている時代より後の物がオオイ。故に君が生きている可能性のない時代も含まれるかも知レナイ。ソンナバアイは如何スル?」
 --子だくさんなら可能ですよ。
「コドモは反抗的だと聞クガ?」
 --まあ細かい事は其処までにしましょう。其れよりも如何して今更、話の方向を変えるのですか?
「オレハあんた達に本当ではない事を呟いてシマッタ。イッカイデ全てが話せると信じてイタ。ダガ、話す内に全部は無理だとサトッタ。ナゼナラ此の話は俺だけの話では収拾が付かなくなってしまったカラダ」
 --其れで後十一名の話を統合する必要性に問われた訳ですね。
「エエ、俺の物語は最後に再び語ラレル。ソレマデハ十一名の物語を紡いで物語は展開サレテユク。イワユル、複合された物語展開が試されるトキダ」
 --何とも面倒臭い事を後から持って来ましたね。話す前に考えなかったのですか?
「カンガエタサ、少しクライハ。ダガ、話す内にたった一回では収まらないと気付いて予定変更をシタ。ミナサマニハ申し訳ナイ!」
 --ではお願いします。其の上で展開して下さいね。
「リョウカイシタ。デハ--」
 物語はまだまだ続く。だが、今回は此処迄。次回からは時間研究者太間ガン流豆から量子学者ハイゼ・ベルルグの物語へと移行を開始する--


 不明。
 ガン流豆は其処で齢三十二にして五の月と二日目に成るルケラオス犬族の中年と鉢合わせる。
「此れは又ー、何で事だー」
「ジコショウカイする前に、先ずは俺と周囲に散らばる時間旅行機の欠片を拾い集めてクレナイカ?」
「わかったー。だーが、理無きは程々にー」
 こうして二つ目の物語は始動する……

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月十八日午後二時五分十一秒。

 第百一話 時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言 完

 第百二話 時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定 に続く……

一兆年の夜 第百一話 時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言(四)

 午後九時五十八分三十二秒。
 ガン流豆とレットは銀河連合の亡骸を丁寧に包むと其れを埋葬部屋まで運んでゆく。埋葬部屋も又、地下一階、地下八階、地下十五階と其々に存在する。二名が向かうのは地下十五階--ガン流豆が居た部屋の反対側にある第三埋葬部屋に……である。
(ハコンデユク途中で何も起こらなければ良いのダガ)
 ガン流豆がそう思った時、必ず何かが起こった--そう、カメレオン型の遺体が突如として蠢き出した!
「ナニカ思うと必ずこんな事ってあるカア!」思わず、レットの方に振り向いて遺体を放してしまうガン流豆。「ッテウワアア!」
 ガン流豆、今の俺様の腕力では……って俺様も放してしまった--翼を広げて飛ぶガン流豆に目を向いたせいで遺体を包む布から両手を放すレット。
 そして遺体から何かが飛び出してガン流豆の右翼の先端を切り裂いた--均衡が崩れたガン流豆は思わず左翼から壁にぶつかって階段を転げ落ちる!
「ウワアア……イデエエ!」僅か五段目まで転がると何とか壁に凭れて堪えるガン流豆。「オレが……ウググウウ。オレの翼が……先端を、先端ヲオオ!」
「其れよりもガン流豆……其の銀河連合はまだ生きている!」
 ウワアアア--ガン流豆が銀河連合の方に見上げると其処にはカメレオン型とは別に液状化した蛇型が見下ろすのを見て……絶叫するしかなかった!
「又、覆って……な、水浸して!」レットは液状型の持つ濡らす力と通過して攻撃を仕掛ける戦法に思わず三段程跳躍して離れる以外になかった。「く、ガン流豆と更に離れるって!」
「オオイ被せる事も出来ない……左手羽先には松明しかナイ!」
 火は水に圧倒される。熱で蒸発は余りに都合が良過ぎる。特に松明程度では液状蛇型の全てを蒸発させるには乏しい。そんな状況下でガン流豆は階段を下りて逃げるしかない--液状蛇型の狙い通りにガン流豆は埋葬部屋に追い込まれてゆく!
「いけない……だが、今の俺様の力でガン流豆は助けられない!」物理攻撃は液状型に通じない以上は他の手段を求めて階段を駆け上がるしかないレット。「御免……俺様はお前を助けられない!」

 午後十時十一分十九秒。
 場所は第三埋葬部屋。其処には十四階に通じる階段以外の道はない。
 ガン流豆は追い込まれる。彼は液状蛇型銀河連合は初めからカメレオン型の体内に潜んでいたと考える。
(ダトスレバレットの体内に銀河連合が植え込まれる可能性がアリウル。シュトウに依る攻撃は銀河連合を倒すのに向かないのを理解した……俺を置いて去ったのは正解ダッタ。アノママでは彼も加わって俺の生存率は更に低くなる可能性がアッタ。マア何方にしても今の俺は右翼の先端を斬られて出血がトマラナイ。シヌナ、俺ハ)
 レットが此処へ来なかったのは幸運。来ない事で自分自身の生存率が下がらなかった……と。と同時に自分が時間旅行機の傍に居なかった事。此の部屋に時間旅行機がない事で自分は万が一にも元の時代に戻れない事をガン流豆は悔い始める。まだ後に成って悔い始める迄には至らないまでも時間旅行機を使えば生き残る可能性がまだあった。其れだけに第三埋葬部屋に追い詰められるのはガン流豆にとって戦略どころか戦術面でも判断の誤りであったと。
(ハンダンノアヤマリは俺にアッタカ。オレハ判断の誤りでこうして追い詰めラレル。オレハ何と後先も考えない生命ダッタンダ。ナニガ一万名に一名の逸材ダ。オレなんか結局は何処にでも居る凡庸な生命ダッタンダ!)
 徐々に距離を縮められる中でガン流豆は自らの驕りを悔い始める。幾ら飛べても此処は高さ成人体型最高でも五とコンマ二、最低でも三とコンマ一。左翼を使って飛んだって蛇型の巻き付けが遅れる道理がない。瞬く間に両方の意味で窒息死が可能な部屋の構造。逃れ得る事は早々出来そうにない。望みは最早絶えたも同然……「意外と軽いな、此れは!」の時にレットが時間旅行機を担いで液状蛇型に飛び込む!
「レット……其れは俺が作り、此の時代に跳ぶ要員を作った物ジャナイカ!」
「何となく俺様は」レットは其れを両手に担いだまま、液状蛇型に浸かる……「此れに……うわああ!」が、電動式の時間旅行機は液体に浸かると放電を起こしてレットの両手が麻痺する程の勢いで彼が飛んだ所の少し離れた個所まで彼を弾き飛ばした。「ウガア……両手が!」
 だが、レットの機転もあって液状蛇型は未だに感電し続ける。
(ソウカ……時間旅行機にまだ電力が残っているのならば、肉体が液状で出来る銀河連合にも攻撃は通ジル。コノママ、液状蛇型を倒せば後は……って奴メ!)
 液状蛇型は真っ直ぐにガン流豆を覆い囲むと痺れる中でガン流豆を縛り付けた--ガン流豆も感電し、自らの死期を覚悟した!
(コノママ、で、は、俺、は……俺は、ア、アア--)
 ガン流豆にある走馬灯を発する脳内物質が放出するのと同時に時間旅行機は青白く輝く--
























 不明。
 ガン流豆が目を開けると其処は又見慣れない場所に跳ばされていた。
 ガン流豆は右翼の先端を確認しつつこう考える。
(ソウカ……あれは夢ではナカッタカ。オレハ銀河連合に依って飛ぶ為の力を一部喰われタンダナ)
 ガン流豆は既に出血が止まっている事と感覚を失う事も確認する。だが、喰われた一部は二度と再生しない。当たり前である。誰もが大きな欠けの前では細胞分裂に依る再生は期待出来ない。ガン流豆は生命体の性を改めて理解してゆく。
(オレガやるべきなのは……此処が何処ナノカ? オレハ何処に跳ばされたノカ?)
 ガン流豆の物語はまだ始まったばかりである。彼が此れから十の年もの間にどれだけの体験をするかが気に成る所である。
















 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月十八日午後一時五十七分二十八秒。
 場所は不明。
 時代は今に戻る。
 --え? 其処で終わりなのですか?
「マダマダ続きはあるが、今回は此処マデダ」

一兆年の夜 第百一話 時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言(三)

 午後九時二十三分十八秒。
 戦略の話は子供が眠る時間に成ろうとも終わる気配がしない。其れだけにガン流豆の戦略に関する話は長いのである。そして、中にはガン流豆の主張する時を支配下に置く事が出来れば銀河連合との戦いに終止符が打たれるという願望もあった。此れについてレットは一つ一つを尋ねて行く。
「えっと質問だけど」
「ナンダイ?」
「如何して先に戦略の話から入ったの?」
「センリャクは戦術に比べて指揮官がどんなに優秀から遠い存在でも整えば確実に勝てるだけの容量を秘めているカラダヨ」
「例えばどんな容量が戦術に勝るの?」
「ヤハリ兵力、食糧、支配する範囲、積み重ねから来る知識……其れ等は戦術では到底敵ワナイ」
「じゃあ指揮官が優秀且つ戦略上利がない場合と指揮官が其処までじゃないが戦略上優秀が戦った場合は何方が勝つのだ?」
「リロンジョウハ戦略上優秀な方がカツ。タダシ、其の場合は勝つ部隊に少しも決定的な判断の誤りさえなければ……の話ダ」
「決定的な判断の誤りが如何して戦術で勝る方に勝ちを譲るのだ?」
「リロンを現実に照らし合わせるのは余り有効ではない……が、決定的な判断の誤りは理論に照らし合わせる事は可能ではないというのは有り得ナイ。ソノ証拠に先の戦略上優るのに判断一つ誤っただけで相手に勝ちを譲った戦いは枚挙に暇がナイ。ソノ一つ一つが全て一つの判断の誤りから戦略面での利が喪失している事が窺エル」
「やっぱり戦略に帰って結論付けられる訳か」
「ウム、此れが戦略の優位性という物だな……戦略とは単なる数の力ではナイ。ツミカサネこそが戦略ナノダ。ツミカサネの前ではあらゆる戦術も意味を為さないノダ」
「では才能の優劣は戦術という訳なのですか?」
「ソウナル。サイノウは飽く迄、跳び箱を飛び越える為の術ダ。マア……俺は才能に溢れるから余りそうゆう事を言わせないでクレ」
 俺様も同じだ--レットは自らも才能に自信を持つ事を認める。
「ダガ君の場合は才能の他にも何か関係しているような気もする……其のせいで自分は才能に自信を持ち辛く成ってキタ」
「だろう。俺様の方が貴方よりも遥かに出来る気がする……が、余りそうゆうのは好きじゃない」
 イチメイショウも自信溢れるのに直前で弱気になるなんて……君らしくナイ--と勝ちを譲った相手には礼儀を忘れないガン流豆。
「……」
「ドウシタンダ?」
「危ない!」レットが机越しに座るガン流豆に飛び込む……「ウグ……俺様の背中に、痛みが!」直後にレットの背中に走る痛み……と共にレットはガン流豆を庇うように彼を机の下に潜り込ませた。「だが、俺様は此処で死ぬ運命じゃない!」
「ナ、何が起こっタンダ!」ガン流豆は机の下から自分達を襲った何かを覗く。「……ギンガレンゴウ!」
 銀河連合は現れた。奴は机の下に隠れたガン流豆も椅子を使って姿を隠すレットも探す。奴はカメレオン型故に地面に足を付ける事はせずに何と天井にある取っ手に尻尾で包むように掴んで二名を探した。カメレオン族のように全方位を見渡す事が可能な眼球故に巧く隠れきれないのが一名……椅子で姿を隠すレットは若さもあって動きを見せてしまった--と同時にカメレオン型に依る鋭い舌に依る攻撃が炸裂……普通の生命なら間違いなく頭蓋を貫かれる程!
 だが、レットは普通の生命ではなかった--故に椅子越しよりカメレオン型の反応を見切って、直前で安全圏へと回避……と同時に貫かれた椅子を投げた!
(ナンダ……本当に齢九の少年の動きジャナイゾ!)
 ガン流豆はレットがカメレオン型が椅子にぶつかって尻尾で固定する力を亡くして落下して其の侭、レットの右手刀でのどを貫かれてゆく光景迄目撃--カメレオン型の喉を貫くレットは身体能力だけじゃなく、両眼も普通を超越していた!
「ナ、ナ、何だアアアア!」
「あ、驚かせてしまったか?」カメレオン型を仕留め終えたレットは血を銀河連合に向けて払うと其の侭、両眼を元の黒色に戻した。「今のは俺様の力だ……だが、又怒られるな」
「オコラレル?」
 手刀で銀河連合を倒すのは却って自分の肉体が乗っ取られる可能性が高いんだ--レットの居る時代では其処まで銀河連合の手口が進行していたのである!

一兆年の夜 第百一話 時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言(二)

 不明。
 場所は真古天神武藤原大陸大中臣地方迷宮の洞窟。
 其の最下層である十五階。
(ナンダア!
 コ、此処は……何処ダッタ?)
 誰にでも見ず知らずの場所は存在する。ICイマジナリーセンチュリー二百四十年代を生きるガン流豆にとっては菅原地方というのは未知の世界其の物--どれだけ時代を遡ろうとも知らない場所に跳ばされればそうゆう反応をするのは当然の帰る結論。
(クラクナイ……誰かが此処を運営してイルノカ?)
 其の時代の迷宮の洞窟は天同躯央くおうの提示した未段階の二つの内の一つである迷宮の洞窟を中心に大陸藤原の前線基地化が完了した後だった。だが、ガン流豆は此処が菅原地方だと知らない。
(マア何が何なのかを俺は知らナイ。ダガ、此処が真古天神武にとっては戦略上重要な拠点である事は見ただけでワカル)
 一応、戦略から戦術まで把握するガン流豆。そんなガン流豆の前に齢九に成ったばかりの少年が一名、覗くようにガン流豆を見下ろす。
「……」
「ナンダ……じゃなくて申し訳ナイ。ネエ、君……此処は何処ナンダ?」
「まさか……貴方此の時代に跳ばされたのですか?」
?」ガン流豆は少年の発したある部分に疑問を持つ。「ソレハ如何ゆう意味かね、キミ!」
「深い意味はない。だが、そろそろ」少年は話を進めたかった。「お互いに自己紹介する番だな。俺様はレット・テンタウ……何処の出身の人族なのか誰も教えてくれない」
レット・テンタウ?」
「俺様の疑問は余裕があったら話し合っても良いけど、其れよりも貴方の事を俺様は知りたい」
「オレハ齢二十九にして五の月と三日目に成るサッカス雁族の太間ガン流豆ダ」
「成程、テオディダクトス大陸のサッカス地方出身者か」
 アア、其れよりもこっちに近寄レイ--とレットに向けて右翼を仰ぐように手羽先招きするガン流豆。
 レットはガン流豆に応えて彼と同じ土台の高さまで下りて行く。其れから握翼或は握手する二名。
(ナンテ瞳ダ。カレノ放つ眼光はまるで何処にも起源がない革新的な何かを俺に見せ付けているミタイダ!)
 ガン流豆はレットの中に何か革新的な意味を感じ始める!

 午前十一時二分七秒。
 場所は不明。其処は迷宮の洞窟にある十四階食堂。
 灯りは其々二階、七階、十二階に備蓄されてある。其処から取ってくる必要がある。だが、取りに行くだけでも慣れない者にとっては一の時も掛かる程に迷宮の洞窟は名前通りである。レットは齢九つでありながらも慣れない者の倍の速度である二十四の分と五十三秒の後に帰って来た。
「フウ……何だか大変ですナア」ガン流豆は戦略から戦術を語り始める。「ゼンセンキチカが完了した明日の世ですか……此れで少しは戦略的な意味でも我々の優位性は獲得シマスナア」
「戦略……戦術?」
「アア、少し話すかも知れナイ。ソノタビに空気穴の調整の為の休息が来るかも知れナイゾ」
 ガン流豆は昼食より前と後という会話の間を取ってレットに戦略から語り始める……

一兆年の夜 第百一話 時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月十八日午前九時一分二秒。

 場所は不明。
 --其れでは自己紹介をお願いします。
「ワシハ齢三十九にして三の月と十八日目に成るサッカス雁族の太間おおまガン流豆るずとモウス。ゴランの通り、見て下サイ」
 --右翼が既に持っていかれて尚且つ左眼が既に空洞で出来ておりますね。何か被せる物を付けなくて大丈夫ですか?
「シンパイ無用ジャ。ワシハもう長生き出来ないカラナ」
 --しかし一の週より前に旅立ち、六の日より前に戻って来た時には十の年も摂って更には五体に影響を及ぼす程の怪我をして帰って来るなんて。此れが先生の仰る時間旅行ですか?
「ジカンリョコウなのは確かジャ。ダガ、只の時間旅行ではナイ。ワシハ目撃してシマッタ!」
 --若しやICイマジナリーセンチュリー三百十年から三百十二年頃に起こるという真古天神武の空を覆う流れ星ですか?
「イヤ、其処ではナイ。ワシガ見た絶える望みと言うノハ!」
 --では其の前……一体どんな絶える望みが貴方を襲ったと言うのですか!
「イマから話ソウ。ソウ、其れは一の週より前にわしが発明した時間旅行機ジャ。セイホウは死に際に自らの命と共に隠蔽した禾野コケッ区同様に死んでも公表はシナイ。デハそろそろ始マルゾ」

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月十一日午後十一時四十七分十八秒。

 場所は不明。取材を受けた場所と同じ地点にて太間ガン流豆は時間旅行機を完成させた。
「フッフッフ、ハッハッハ」ガン流豆は喜びで両翼の羽を一枚一枚飛ばす程、高揚する。「コレデ全生命体は時間を克服したノダアア!」
 時間旅行機を作ったガン流豆は齢二十九にして五の月と三日目に成る青年。彼は禾野コケッ区同様に早熟の才能を持つ。故に時間旅行機を開発する頃には齢二十三、其れから約六の年掛けただけで完成に至った。其れだけ、才気活発な青年である。
「サテ、向かうべきは予言の年である……ウーン」ガン流豆は未だに現在のICイマジナリーセンチュリーが正しく表されているかを疑問視する。「ココハICイマジナリーセンチュリー三百一年に設定シヨウ。マダキシェール家も正確な数値を割り出していないカラナ」
 設定はICイマジナリーセンチュリー三百年。だが、月や日、其れに時、分、秒、コンマという細かい数字を入れるだけの正確性を時間旅行機は備わっていない。
「デハ……全生命体の代表と勝手に名乗って出発ダアア!」
 だが、ガン流豆の時間旅行機は調整困難--故にガン流豆に電流が走るだけじゃあ収まらずに建物全体に強大な電流を流し続ける……一時間も!
 そしてガン流豆を含めた彼が暮らす建物は電流を浴びる事で時を加速させてゆく--

二回目の雑文は……大人気ないシリーズVOL.1 学校教育に物申す!

 如何も敢えてタイトル名をそう名付ける事で免罪符を獲得する偽善者の如く……darkvernuです。
 始める前に『格付けの旅』が更新されましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<青魔法の章>をクリック。
 朝と昼の間に投稿した雑文内で学校教育について偉そうに書いていたと記憶する。だが、こんな時間に成っても未練が残るので三回目だと思われるが、如何ぞ宜しく。

 さて、何時も通りの議論シリーズと行きましょう。如何も私はGTO大学鬼塚英吉学部反町隆史学科所属の准教授である義家鉄矢と申します。現参議院議員のあいつと最近保守層から人気を集め始めている金八先生役の彼の名前を足して二で割った名前ですが、きっと別人でしょうね。
 さあ、やって来ました学校教育論争。学校教育で首を傾げたくなる様々な教科について六人の論客に議論して貰いますよ。
「英語何て不要だ。何故なら英語は国語を外国語にしただけの教科だ……」そう主張するのは人物の居ない歴史学でお馴染みの歴史学者アルバー・D・ストライグ……彼がこの議論に参加するとは思いもしなかった。
「保健体育は不要だ。保健体育にはルソーの変態性を広める為の共産主義者の陰謀が仄めかされる……」と何でもルソーだの共産主義だのと関連付けるのは中川八洋学でお馴染みのバーグ佐藤……確かに変態分野では中川八洋の論調は如何なく発揮されるよなあ。
「体育の授業は社会に出ても全く役に立たない。ダンスなんて工場作業で一体何処に踊る要素があるんだ……」と主張するのは体育授業根絶論でお馴染みの国立デスクワーク大学机上の空論学部ガリ勉学科所属のサンドロビッチ俊教授……表と裏のサンデー所属の漫画家の名前を足して二で割ったと言わないように。
「図書室に置かれてあるはだしのゲン何て今直ぐグラウンドに集めて焚火にしてしまえば良い……」こうゆう議論の場では必ずこの老人が出なきゃいけないだろう……そう、イルズベル・ファマーガンは今日も毒を吐く!
「いいや、はだしのゲンよりも先に学校中の教師を全て日教組お断りで占めるべきだ……」そう主張するのはアンチジャーナリストの土岐永智宏……アンチジャーナリストでお馴染みの彼も参加しないなんて有り得ない。
「其れよりも如何して国語の授業に大和田秀樹の漫画がないんだ……」そう主張するのは使い処が難しいマスコットキャラであるデモンストレーションマン……彼が初登場するのはきっとこの論争が初めてでしょうね。
 今回の論争では賛成派と反対派……ではなく、科目に焦点を当てた論客と環境其の物に焦点を当てた論客の三対三で持論をぶつけ合う。何故なら全員作者の意見と論調が同じなので敢えて議論の焦点を其処に集約させるという方式で結論へと導いてゆく。
 さあ、議論の終着点は何処に向かうのか?


 という訳で『学校教育論争』の始まりを紹介しました。仮題じゃないのはまあ論争シリーズ故だな。多分、今度の短編集に収録される予定だ。ちょっと……良し、組み込んだ(だが、予定表を見て組み込み過ぎたと絶望もする……又、明日まで掛かりそうな空気を醸し出してしまったぜ!)。
 さて段落を変えて一応自分なりの意見を述べると次の通りだ。体育は試作品とアンチジャーナリストの説明の二回にわたって持論を述べて来た通りだ。今更繰り返し説明する必要はないだろう。ンで問題は他の教科についてだ。英語ははっきり言って不要。仮にやるにしてもそんなのは他の語学同様に大学で初めて学ぶ物だ……何で小学校中学校高校と習わなくちゃいけないんだよ。然も文法も一緒に……やり方もわからん状態で応用やられてもわかる訳ねえだろっての! 仮に覚えたとしてもこんな話があるぞ。アメリカやブリテンに渡って英語披露したとしましょう。では現地の人に「染井吉野やら詫び寂び……其れ如何ゆう意味ですか?」と問われたら如何する? 此れ武田鉄矢のラジオでも言及された事だぞ。日本にある物を英語で表現出来なければ折角の英語も付け焼刃でしかないんだよ。其れ、本当の意味で情けない結果に成るぞ……つまり、英語何て社会に出ても何の役にも立たない。寧ろ、学校で覚える事じゃないんだよ、全く。其れだったら国語を重点的に覚えて日本語を極めた方が遥かに世の中に役に立つぞ……自分なんてまともに国語を覚えなかった為に巧い小説の書き方を未だに極まっていないと思って苦労してるからな(泣)。つまり英語は国語の延長線上でしかない。本当にねえ、文科省は真面目にやれ……と!
 次は家庭科だ……男が学ぶ事じゃねえだろ。何でやりたくもない裁縫とか人参とか野菜の種類とか覚えんと如何のだよ。男なら缶詰だろ、米炊く程度の知識だろ、パンの焼き方とか其の程度で十分だ。家庭科何て女が習えば良い……男に迄習わすから男のオカマ化が進行するんだろうが。不要だ不要……家庭科は女が習う事だ。仮に料理出来ても将来料理人に成るなら別としてやりたくもない料理を如何してしなくちゃいけないんだ。不要だ不要! カレーの作り方なんてパッケージの説明欄を読めば十分出来る事だ!
 次は保健体育だな……あれも不要。第一、男性器やら女性器なんか如何でも良い……そうゆうのは十八歳以上になって初めて自分で調べて覚えてゆく物だ。つーか自分は高校に入るまで挿入の仕方やら何で女が野郎のアレを咥えたり入れたりしてたのか全然理解出来なかったからな。舌同士の舐め合いとか気味悪いと思ったからな……本当の話だ。第一男性器が大きく成るあれの正式名称を知ったのも高校に入ってからだ……本当の話だ。全く関心も糞もなかった。子供も作り方も愛さえあれば妊娠すると本気で信じていた程だからな……シュワルツネガーの映画だって内容を詳しく知らんばかりに愛さえあれば男でも妊娠する物だと思っていた程だからな(本当の話だ……作り話ではない)。つまりだ……保健体育は授業で習う必要性は皆無。大体、そんなの教えるから若い内からセックスする馬鹿野郎が増えるんだろうが。そんなの十八歳以上に成ってから生徒たち自身で調べれば良い事だ。
 最後は……不要不要と言うのも反対ばかり言って対案出さない五流野党共や評論家共と同じだしな。だから此方も従来の教科に対してこんな強化は必要じゃないかって提案もしてみる。体育は前に二回で確か対案を出したと思う。ケンイチに出て来るトールこと千秋(字合ってたかな?)少年みたいに相撲を体育の必修科目にするという提案だけじゃなく社会に出ても役に立たない上に害しか与えないサッカーバレーバスケの廃止と柔道剣道の必修化、後は水泳の授業で体力の消耗が激しいバタフライや背泳(此れは戦前では必修科目に成っていたが)に代わって片手でも可能な伸泳やら立ちながら泳げる立泳等の必修化。はっきりいって大概のスポーツは実践では役に立たない。役に立つのは伸泳、立泳といった物だろう。水泳の目的は相手に勝つ為の泳ぎじゃない。生き残る為の泳ぎ方が何より重視すべきだからな。まあだからって人殺しの術が多分に含まれる柔術を習えとか突き詰めれば五体の凶器化を齎す空手を習えだとか極端な物は求めない。生き残る為の術を体育の授業では徹底すべきだと自分は提案する。
 体育だけじゃないな。後は英語を削除した枠を埋めるように美術で良くやる彫刻だが……一応、罪を犯した時の為にも彫刻だけは徹底した方が良い。殺人者が木彫り出来なければ何処で更生出来るかわからない。ケンイチに出て来た緒方一神斎は武術への愛は本物だが、其れが行き過ぎて殺人を正当化するという倒錯した思想の持ち主。武術が絡まなければ善人で罪の意識を自覚する真っ当な人間だからな……其の証拠にケンイチが闇ヶ谷に来るまでは熊を仕留めながら彫刻などの作業に没頭していたからな……自分が殺した人間への罪滅ぼしの為に。そうゆうのも含めて彫刻の授業は徹底化した方が良い。何よりも再犯しそうな人間を更生する手段の一つに彫刻を習わすのも良いかも知れないしな。
 後は確か……今日一回目の雑文の解説に少し提案した書道だな。まあ「汚れやすいから嫌」とかいう馬鹿には全身黒染めにして公開処刑するのが……おっと冗談。あのなあ……外見は如何とでも隅で汚れても問題ない。問題なのは心が汚れているか否か……だ。自分が大嫌いな潔癖症の人間は心まで掃除する事を全く頭に入れないからな……心が汚れていたら幾ら外面綺麗にしても一緒。つーか其れ無視して綺麗にしろ綺麗にしろって……何処まで心が汚れているのか(怒)。さて、話を戻すと書道を習う事で常に自己鍛錬に励んでゆくのだよ。まあ字を綺麗にするとかそうゆう目的もあるのは事実だけど……自分から言わせれば字は読めれば問題ない。まあ此の歳に成ってわかる事は書道していれば道が開けるような……そんな気がする。正に道を掻く……と書いて書道。
 と何故書道を習わす必要があるのか? 段落を変えて説明すると日本人には忘れている事の一つにやはり字の書き順だな。書き順がおかしい人間っているじゃないか。あれは書道にすると明確に判明するからな。つまりだ、漢字の書き順が如何してあのように成るかを知る為にも書道は徹底して習わないといけない。確かテレビ番組でそんな事が紹介されたと思う。書き順は文字が正しく表すのに必要な事だって。硬筆だけではわからない書き順の意味も書道すれば明確に成るからな。何しろ、書道には離して書く方法と繋げて記す方法の二種類があるからな(正式名称は後でwikiなどで調べて)。特に後者の書き方は重要だからな……其れで明確に書き順の意味が見出せるからな。
 他の提案については……ああ、「数学と理科の授業も不要だろ、お前の理論だと」と言って来る馬鹿垂れにはこう反論する……「数学はスマホ使っていて気付かんのか、馬鹿野郎!」とか「特殊な火事が起こった時、水ぶっかければ消化出来ると思うなよ!」と言ってやる。前者は前に雑文なんかで書いた気がするので二度も記さない。後者の場合は先ず……銀狼怪奇ファイルの視聴を勧める。確かにトンデモトリックもあるけど、中には銀狼が特殊な火災が起こった際に適切な対応を取る場面がある。あの話の視聴を勧める。えっと他の提案が思い付かない。
 以上で議論物の解説を終える。

 少し熱を上げて語り過ぎた。今日の二回目の雑文は此処迄。サッカーのヘディングが会社に入って行われるか? バスケのドリブルが会社内で通じるか? バレーのレシーブが会社で役に立つと思うか? そう考えると如何に意味のない行いかがわかるだろう?

羽生金メダルおめでとう……だが、二度と奴等の国々での開催を止めて欲しい!

 如何もdarkvernuです。
 羽生結弦選手は流石だね……此れで浅田真央は……って男子と女子じゃあ関係ないか。
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 自分は相手を褒めるのは下手なので何時も通り時事ネタみたいな感じで行きますよ。

 如何も僕はアンチジャーナリストの土岐永智宏と申します。羽生選手に宇野選手……金銀おめでとう御座います。向こうの舞台と羽生選手に至っては怪我からの復帰というハンデを背負いながらの演技……お疲れ様です。
 さて、素直に褒めて終わりという訳にはゆかないのが性格の悪い人間ばかりが集まるアンチジャーナリスト業界の悪い所です。早速ですが、羽生選手を素直に褒め称えない連中について付け焼刃ながら怒りをぶつけて参りたいと思います。
 先ずはやはり日本引き籠り協会ですね。何ですか、あの態度は。あれが日本の公共放送の姿ですか。奴等はいっそ、特定アジア放送協会に改名したら如何だ。メインアナウンサーがあれでは一体何処に日本の事で喜べるキャスターが名乗り出ますか……ええ、そうでしょ!
 次にとある記者……小川と名前の付く連中は如何してどいつもこいつも阿呆と馬鹿が沢山居るのだ。小川直也や小川瑩太郎といったまともな小川が可哀そうではないか。そうだ、僕が許せないのはスポーツキャスターの小川だ。奴は羽生選手を侮辱した。何故羽生選手に政治の話を持ち込むのだ。彼はフィギュア一本に集中して最高の演技を見せた……誰もサイボーグの為だとかそんな政治的なテーマをバックに演技をするような男と思ったか。羽生だけじゃない、銀メダルを取った宇野選手を始めとしたスケートに思いを寄せる選手達全てを侮辱した。恥を知れ、スポーツキャスターの小川あああ!
 おっと熱が入り過ぎた。兎に角、彼等の偉業を素直に褒められない或は政治に利用する奴等には二度と報道に携わって欲しくない。素直にこう言えば良いのです……「羽生選手及び宇野選手……金、銀おめでとう御座います」と!
 以上で終えたいと思います。


 そう、素直に喜ぼうぜ。其れが此の国の報道官ならば、な。自分は考えるんだ……ま、其処は解説の終わり頃に述べるとして最初はやはり補足だな。兎に角、羽生結弦も宇野昌磨も共におめでとう。女子ではエラ連中の汚い評価のせいで銅メダルすら手が届かない選手が頻発する程の酷い有様だった中で二人はプレッシャーと格闘しながら最高の演技を見せた……本当におめでとう。彼らのお陰でフィギュアスケート界にも少しは光が見えた……後は諸悪の根源である荒川静香と安藤美姫の隠し子の親父が所属するフィギュアスケート連盟を日本人の為の団体にしてエラ共に餌を与えないようにしないといけないな(浅田真央ははっきり言ってキムヨナ以前に奴等に依って潰されたとみても過言じゃない……出なきゃ現役時代に金を後二、三個取れてもおかしく無い逸材だったのにな)。
 さて、殆どは土岐永智宏が解説した後なので日本のスポーツマンシップで言いたい事を述べる。恐らくは自分の中では日本のマスゴミのせいで政治同様にスポーツ白痴が生まれたのだと考える。本当にスポーツマンシップの精神があるならあのスポーツ記者の小川はサイボーグ憎しの発言なんてしない。ああゆう連中が体育の授業を汚して行ったのだと考えたらやはり……考え過ぎか。そうゆうのは別の事で又やれば良いか。只、三度も体育の授業について物申すのもなあ……其の場合は体育の授業だけじゃなく、英語の授業に不要な家庭科、保健体育、そして絵の具を使う美術の授業と合わせて解説するのが一番だな(書道はあり……何故なら支那発祥と言えども日本人に最も馴染みがあるから積極的に取り入れるのが一番だ)。
 以上で時事ネタの解説を終える。

 第百話……もう百話か。意外と早い物だな、約三年と間々で休載していた割には早い達成だな。此れにて蒼穹と紅蓮の物語は終わった訳だが、終わってみると反省したい部分は多過ぎる。だが、一々指摘しても困るからな。まあ公に指摘するならやはりダイジェスト風に展開している所だな。自分は良いんだけど、読む側にしてみれば何が何だかさっぱりわからない所が多い……覇窮封神演義並に端折り過ぎな展開も流石に、ねえ(辛)。
 まあ褒める点と言えば伏線回収が自分の中では上手いと思ったな。忘れ去りそうだったヘラルド家の子供の話を回収したり、東夜家に掛かった呪いだって最後の最後に気が付けば朱波が死んでいて白髪を苦しめる訳だからな。後は紅蓮に宿った蒼穹の魂はやがて大火傷必死な彼を助ける事に成った。其れと最後に紅蓮が白髪の為に先に死んだ事などは自分としては上手いと思ったな……ま、自分の中ではな(よくAAにあるじゃないか、「お前の中ではそうだろう、少なくともお前の中では」を意識してる自画自賛だから余り参考にしないように)。
 そうゆう訳で第百話の解説を終える。

 ではでは予定表と行こうか。

    二月十九日~二十四日     第百一話  時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言      作成日間
     二十六日~三月三日     第百二話  時間旅行 量子学者ハイゼ・ベルルグの仮定     作成日間 
     三月五日~十日       第百三話  時間旅行 物理学者シュレイ・ディングァの思考実験 作成日間
      十二日~十七日      第百四話  時間旅行 兵器開発者ショーイ・ノーマグの試作品  作成日間

 相対性の章は多分、五月一杯までやる予定だ。開拓の章や冬眠の章を遥かに超える長い章に成りそうだ。さあ、どんな展開にしようかなあ?
 『トライタワー』は三月中に出す予定だ。自分の計算では其処まで掛かると算出した。まあ、ミッチールートまでやれるかは……別だ(合計千種類のスキルの性能調整等で色々血反吐吐きそうだからな)。うーん、速度調整は最大±で2000までだからな。いっそ八桁まで調整出来たら有り難いんだけどなあ(其の場合、ベーシックのプラグインを弄るなどしないといけないのが辛い)。メモ欄に書き込むだけで調整出来るプラグインあるかなあ?
 という訳で今回は此処迄。さてさて、普通に金を稼ぐ手段をそろそろ検討する頃だな。ま、内定するかは別だが。

試作品 世にも厄介な屁理屈

 如何も……世の中は理屈だけで成立する訳ではないと考えるdarkvernuです。
 今回は試作品として少しだけ気に成る事柄について紹介していこう。

 議論の常識は片方の主張だけをする人間ばかりを取り入れずに真っ向からぶつかる様な主張をぶつけ合う事で依り良い方向へと導く。ホッブス、ルソー、マルクスと並んで悪徳を広める哲学者として名を馳せたドイツの哲学者ヘーゲルの弁証法の良い所とは其処である。政治に果て嵌めるとアカ共が図に乗って手が付けられないのだが。
 さて、思想面の話は其処までにして偶に人間は万能の言葉を求めてついつい口に出してしまう屁理屈という物が幾つかある。此の作品では其の屁理屈を基に様々な物語を紡いでゆく。実験的であるが故に付け焼刃な内容に成る事を此処に弁解する。
 えっと始まる前に先ずは『こっちは忙しいんだよ』、『疲れてるんだよ』、『だから舐められるんだよ』の三つ……三つ目が如何して言い訳なのか? 其れについては後程。では最初は此方の話題から行きましょう。

 ケース1 こっちは忙しいんだよ

 とあるX市の食品工場にてAさんとBさんが働いておりました。Aさんは弱音を滅多に吐かない現代人には珍しいタイプの人間。一方のBさんは現代人らしい文句の多い人間。Bさんは何とAさんの上司であります。
「え、無理ですよ。私はαラインまでで手一杯です」
「言い訳するな。俺は忙しいんだ。其れにお前しかやれる人間は居ない」
「うーん……まあやってみますね」
 弱音を少し吐く程度で押しに弱いAさんはBさんに指示されたβラインを任されました。其の結果、Aさんの帰宅時間は二時間も遅れる事と成った。
 次の日……
「え、γラインもですか?」
「俺、忙しいんだよ」
「でもγラインまでやったら法定時間を越えますよ」
「文句言うんじゃねえよ。お前なら出来るだろう!」
「いや、無理です」
「言い訳するな」
「じゃ、じゃあBさんにも手伝って欲しいです」
「だから忙しいって言ってんだろうが。良いか、お前は必ずγラインもやれ……此れは命令だ!」
「……わかりました」
 其の結果、Aさんは更に二時間帰宅が遅れる事と成り……四時間睡眠までしか摂れない状態が続きます。
 其の次の日……
「え、流石にもう限界です。睡眠時間が二時間に成ったらそれこそ仕事に支障をきたします」
「五月蠅い、俺は忙しいんだ。第一、お前の仕事の仕方が下手糞なんだよ!」
「上手い下手ではなく、自分一人では限界です。Bさんにも手伝って欲しいのです」
「はあ、言ってなかったか? 俺は忙しくて手が付けられないんだよ、わかったかああ!」
「……わかりました」
 其の結果、Aさんは会社泊まりをする事に成った。そしてαからΔまでラインを任された結果、遂には体調を崩して会社を辞める事に成りました。
「え、Aが辞めたって?」
「ああ、そうだ。ところでB……Aの家族が会社を訴え始めた。お前は何か余計な指示を出したか?」
「そんな事ありませんよ。Aに少し弱音を吐いたらあいつはすんなり応じてくれてね。だから本当は頼みたくもなかったのにあいつは一人で背負い込んで俺達よりも一杯働いてくれました」
「そうか……だが、お前が提出したAの退勤時間と現場に居た従業員から聞き取った実際の退勤時間が大きく違っていた。お前は乙時間と残業一、二時間で退勤するのに対してAは乙に加えて残業三ならまだしも五、七、九……と法律で定めた時間を軽く超えている。此れについてちゃんと説明して貰えないか?」
「い、いや仕事が忙しくて……ついつい!」
「貴様……忙しいなら無理なスケジュール管理するなあああ!」
「ヒイイイイ!」
 其の後、Bさんは度重なるパワハラと不正が発覚して会社を首に成りました。如何でしたか? 此れが『こっちは忙しいんだよ』であります。忙しいを口実に色々と貴方達は言い訳してませんか?
 忙しいのでしたら少しはスケジュールの管理を見直して調整するだけで十分です。人には其々の許容出来る範囲があります。だが、其れを超越して組み込む事は結局の所は破綻を招く。其れに気付かずに周囲に「忙しい、忙しい」と喚いたって通用しません。忙しくしたのは紛れもなく自分にあるのですから。
 仮に自分の意思に関係なく忙しく成るから「忙しい、忙しい」と喚いても万能薬に成りません。そもそも忙しいなら少しは忙しく成らないように食い下がる事だって人には出来ます。出来ずに「忙しい」と喚くのでしたら其れこそ自分で何かを見付けられないと言ってるのと同じです。
 決して「忙しい」は万能薬ではありません。「忙しい」と喚いているという事は即ち、余程人に構って欲しいのか或はスケジュール管理も碌に出来ない人間なのかはたまた厳しい言葉を告げれば自分に甘い人間なのかの何れでしょう。何方にせよ、忙しいと思ったら忙しくなる原因は何なのかを考える事でしょう。言葉に出した所で自分が忙しい事に変動はないのですから……


 という訳で『世にも厄介な屁理屈(仮)』を紹介しました。他の二つについても紹介したかったが、試作品の紹介なので此処までにする。
 まあ他の二つの屁理屈については此方から少し説明しよう。えっと疲れているんだろう……んな事知らん。お前の疲れを聞かされるこっちの身にも成って見ろ……と言われ続ける人間はこう思うだろ言う。其れだけ疲れた疲れたって聞くのも嫌なんだよな、ったく!
 最後のだから舐められるんだよの屁理屈はあくまで自分の見解だ……まあ言っちゃえば其れこそヤンキーばっかりが優遇されないか? 抑々、舐められる事を如何して恐れる? 何れは誰であろうとも自分の力を超えた存在に叩きのめされたり舐められたりするもんだ。百獣の王ライオンだって象の前では恐がって何も出来ない。そんな象は範馬勇次郎の前では餌と化し、勇次郎は麻酔銃撃ったおっさんに眠らされる……舐められない存在が何処にある? そんなもんだ……舐められないようにした所でな。寧ろ独歩がピクルに怒りを燃やす克己に対して言った「舐められるのも一つの勲章だ……俺達は舐めて貰えもしないさ」(原文此れだったかな?)という有り難い言葉を舐められる事を恐れる自称強者共に聞かせてやりたい。寧ろ、人間が恐れるべきは舐められるよりも恐ろしい臆病な事だよ。臆病者ははっきり言って有害だ。臆病な程、人間は人間に対して酷い事が出来る。ヤンキーを始めとした連中は臆病を克服する事を考えたら如何だろうか?
 あ、ついつい熱く成って長文に成ってしまった。此れ、後々続編出る事はないな(辛)。以上で試作品の解説を終える。

 今回は此処迄。いやあ、日本引き籠り協会はマジ、ジャスラック同様にミサイルを撃ち込まれて欲しい組織だよな……KHKに名称変更しやがれよ!

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(希)

『--其れから先は最高官を持して跡を継いだイノ唐須磨が約一の年を一生懸命務めた。
だが、選挙の結果は振るわなかった。彼は短命政権として名を残してしまった。まあ、
其れは其れだ。彼が僅か一の年でやって来た政策はどれも後に科学の常識を一変
させるきっかけを与える物だった。後に政界を引退した彼に尋ねると彼が目指したのは
開発党のように科学技術を進歩させる事で躯央が提示した最後の二つの実現を現実化
させる事だった。だが、開発党と被る内容だった故に剛力党との一騎打ちに打ち勝つ事
が出来なかった。其れでもやって来た事は意味がないなんて言わせない。鎌鼬党の党首
を務めた私らしく其れは意義のある事であると断言しておこう。よう。
 では私は如何したか? イノ唐須磨が政権を明け渡した時期より一の年の後に紅と共に
私が王に襲名した地で初の法王として就任する。内容は大王と少し異なる。兄さんが
存命中に起こった南雄略に逸れ銀河連合の軍勢が迫った時に指揮が執れるように
置かれた物だ。本来ならば最高官が国軍の最高責任者だ。だが、最高官が動けない事を
想定して私が自らの判断で進んでゆくという物。決して王が動くような事態を避ける為に
ある。そうゆう意味で兄さんは少し動き過ぎた。其れを反省して法王という役職が設け
られた。
 さて、法王に成った私ではある。だが、実際は大王同様に国民の前に姿を現す事も
七の地で隠居生活を送る事も自由と来た物だ。其処で私は七の地に法王軍と呼ばれる
民間部隊の創設を法王就任後に時の剛力党政府に申し出た。だが、下し却って
しまった。如何やらまだまだ軍の創設には早過ぎる模様だ。其処で私は軍は創設出来なく
とも研究施設の造営を申し出た。すると今後検討するという回答が返って来た。其の意味
は今後共話し合う気は一切ないという意味であるのは誰が効いても丸わかりな事である。
其れでも下し却って来るよりもまだましだ。だからこそ私は次の政権だろうと更に次の
政権だろうと今後も七の地の造営を求めるつもりだ。其れが法王としての使命なら、な。
 ところで現在の私は何をしているのか? そろそろ語る番かも知れないな』

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月十一日午前六時一分二秒。

 場所は真古天神武アリスティッポス大陸中心点。
 其処は七の地と呼ばれ、然も代々の大王が隠居する地。躯伝が最初に隠居し、其の第十一子である蒼天も其処で死ぬ事を選んだ。実質三代目大王にして初代法王である紅蓮も其処で果てる事を選んだ。だが、老年に成って才能をいかんなく発揮する紅蓮は有り余った才能で七の地を氷の大地とは思えない地へと様変わりさせようと舞の年に一回以上は首都へと出発し、時の政権を騒がせるとは誰が思ったのか? お陰で其の地には多くの生命が集まり、徐々に都市化が進行してゆく。
 そして七の地で最も大きな建物の一階大王の間で寒さを堪えながら布団から出ようとするのは齢五十六にして九の月と八日目に成る天同紅蓮。何時も起こすのは彼よりも三十の分より早く起きて、起き始めを計って大王の間に駆け付ける齢三十にして二の月と二十五日目に成る白髪。
 彼女は紅蓮が死ぬ其の時までずっと付き添う事を決める生命。決して結ばれないと知っていても彼女は紅蓮と共にあると信じて突き進む--だが、彼女は朱波とは別に東夜家の雌に見られる銀河連合から与えられた何かの影響で既に治せない病に掛かっていた!
「お早う御座います、叔父様……ゴホゴホ!」
「お早う……クウ、銀河連合の縛りは朱波達の世代で断ち切れたと思っていたのに!
「きっと……神武聖堂を焼くあの時に傷が開いたのでしょう」白髪は右掌に染まる赤い血を見て長く生きられない事を悟っていた。「其れでも……私は紅蓮様よりも長く、生きとう御座います!」
 ああ、お前を病で先に生かせるなんて……大事な姪っ子が此れ以上先に行くなんてあの世に逝った朱波に申し訳が付かない--尚、朱波は二の年より前に想念の海に旅立った……其れでも蒼穹と白浪が遺した命は無事に孫の世代に受け継がれた。
「朱波お姉様の遺した子供達はみんな雄の子ですわ。でも、残念ながら天同家として名乗るには、名乗るには相応しくありません」
「ああ、大丈夫だ。私の紅が既に第三子を儲けた。雄、雌、雄ではあるが天同家の存続には十分だ」
「ええ、では」白髪は抱き締めるのを止めると直ぐに変わらない日常へと戻る。「そろそろ出来上がった頃ですわ」
「そうか……じゃあ今度も白髪の作った料理を美味しく戴くとしようか!」
 紅蓮は白髪の背中を見て次のように思った。
(紅奈……白髪と紅奈は叔母と姪の関係だ。其れでも一瞬だけ紅奈の背中に見えた。如何やら私の死期は意外と早く訪れそうだ。もう少し長く生きられると思ったのに……如何やら仙者も長生きする方としない方があるかも知れない。私と兄さんは父さんよりも短く生を終える運命にあったか……だが其れも又、良し!
 最早私の物語は語り尽くした。色々説明しないとわからない部分があるだろう。もう少し詳しく説明されるべきだろう……しかし、此れで良いんだ。私は……いや、私は全生命体に希望を十分に残した。後の事は子供世代や孫の世代に任せる。老い耄れはしめやかに幕を下ろさなくては、な!)
 其れから一の月より後……紅蓮は五十六年の生涯に幕を閉じた--勿論、長生き出来そうにない白髪よりも先に行くという約束を守って!

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十五年四月十一日午前六時五分三秒。

 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない 完

 第百一話 時間旅行 太間ガン流豆の証言 に続く……

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(上)

 八月百二十五日午前零時一分一秒。
 場所は神武聖堂表門。
 紅蓮と白髪は表門を抜けようとした時--
『紅蓮……』
 紅蓮を呼びかける蒼穹の声が内側で響く--彼は其れを真上から何かが来ると感じ、其の方向に頭を向ける!
「如何しました、叔父様--」
 如何、避けるぞおお--白髪の両肩を掴むと紅蓮は門の外側に向かって飛んだ……すると二名の居た地点に約三体もの何かが急速落下し、粉塵を巻き上げる!
 だ、大丈夫でちゅか……紅蓮様に白髪さ--齢二十六にして二十六日目に成る神武鼠族の青年であるヤマカゼノチュミスケが落下して間もない狐型に一気飲みされ、其の侭骨が吐き捨てられた!
「チュ……チュミシタが!」紅蓮は直ぐに神武包丁を抜こうとしたが。「な、何故止める?」
「いけないのです」白髪は紅蓮を後ろに突き飛ばすと自らの持つ真古天神武包丁を抜く。「叔父様はもう御年五十です……そろそろ衰えを感じてもおかしくないのです!」
「馬か鹿な事を」だが、紅蓮も其れには既に承知である……「若い生命に任せるのは老者の務めだ……しかし!」だが、老者は若い者に任せていられる程、寛容ではない。「だからってお前達経験の浅い者達は私達を侮り過ぎだ!」
「叔父様……全く言ったら聞かない御方ですね」
「今は……な」紅の事を心配する紅蓮であった……「紅とお前が知らせた相手の方達の事は心配だ、しかし!」が、其れでも彼はこう信じる。「だが、私が出る幕はない!」
「……では、一緒に戦いましょう」
 ああ、そうゆう訳でお前達も力を貸せ--チュミシタ同様に警護に当たり、彼の敵を討とうと刃を構える齢二十五にして八日目に成る神武猫族の青年ニャルタラノニャスーダ達三名に呼び掛ける紅蓮。
「言われにゃくてもわかりにゃしたよ!」
「チュミシタの命は軽くないっち!」
「俺達は……全生命体の希望として戦いを止めないっがん!」
 銀河連合は先に落下してきた三体だけではない。何と神武聖堂に無数の銀河連合が落下して真古天神武建国前から築き上げた歴史を終わらせようと無数に湧いて降りる。其の数は表門の数十九体を含めても多くて千体に上る勢いである。彼等の狙いは天同家……跡取りである紅が倒れれば実質上、天同は終わりを迎える。地同家、中同家が必ずしも後に告げるとは限らない以上は何としてでも銀河連合は紅と婚約者との結婚を止める為に総攻撃を仕掛けるのだった!
 そして戦闘は未だ降り注ぐ中で始まった。銀河連合は初陣こそ紅蓮も白髪も左程苦しい戦いをせずに仕留めて行く。だが、こと序盤を超えた辺りから雲行きが怪しく成る!
(聖堂が燃え始めた……其の燃え移った火を浴びて銀河連合が突然活発化。上手く両断出来れば良いのだが、槍を持つ者達は其れが手元まで燃え移って已む無く地面に置く羽目に陥る。私の場合は僅か二回両断しただけで刃が解け始める。溶解し始めると刃毀れ同様に切れ味の低下を招く。いや、両断する前に奴等の肉体の炎が繋ぎ合わせて結局、手間の掛かる事に成るか)
 と考え出す時、紅蓮の神武包丁はまだ溶解する前だった--紅蓮は蒼穹の魂から齎された明日の情報を基に考えを導き出す。
「如何しました、叔父様?」
「白髪よ……お前に頼む事がある」
 何でしょう--白髪に伝えた事は次で説明される。

 午前零時二十八分十一秒。
 白髪の居ない戦場で紅蓮は先端が原形を留めない状態まで包丁が溶解しても燃え盛る神武聖堂内を駆け抜ける!
 其処で見たのは齢二十三にして十の月と九日目に成る紅の傍に付き添うのは齢十八にして八の月と十一日目に成る六影人族の少女を守るようにして既に半分までの刃渡りと成った真古天神武包丁を構えて奮戦。其処には連も同様に真古天神武包丁を構えて並み居る炎混合型を倒してゆく。
「ハアハア……父さん!」
「御父様……何故こんな所まで?」
「紅さん……此の方が貴方の?」
「紹介は後だ、雄実ゆみさん。今は--」
 危ない、紅--紅蓮は我が子に襲い来る炎蛇型の攻撃を守る為に包丁を明後日に飛ばして大きく両手を広げて庇った!
 蛇型の攻撃には炎型の影響で毒こそ解けて効果はなくなる。だが、影響には良くない方面だけではない。其の分だけ、紅蓮を襲う炎は周囲の炎に同調するように焼き尽くさんと燃え広がる!
「うわああ、父さんが!」
「行けないわ、御兄様……きゃああ!」
「まさか……キャア!」其の炎は紅や、連、其れに紅の妻に成るであろう一場雄実が助けに入ろうとしても駆け付ける事も困難な勢いで勢いを増してゆく。「紅さんのお父さんが!」
 勢いは周囲が思っている以上に紅蓮にとっては大いなる苦痛として次のように彼の心に悲鳴を上げて行く。
(何て……ウオオオ、熱は、此の熱は耐え難い!
 私、は、し、死ぬのか……だ、だが……もう十分に、だれおう、兄すあん--)
 急激な熱の痛みは意識を黒い穴に迄落としてゆく--と同時に神武聖堂を鎮める清めの雨が降り注がれる!

























 紅蓮が目覚めた場所は彼の中に蒼穹の魂が宿るきっかけに成った桃色の空間。
『死んだのか、私は?』
『お前は俺とは異なる。互いに老い耄れと成って果てようとも其の中身は大きく異なる。そろそろ俺は溶け込む時が来た』
『ハハハ、やはり主役は兄さん出なくてはいけなかったのかな?』
『別に俺が主役だろうが、お前が主役だろうが一つ一つの重さは其々さ。だがな、物語の終わりは此処じゃねえ』
『其れは私に言ってるのか……だが、あの炎は例え間に合ったとしても私は助からん』
『なあ、紅蓮?』
『兄さん……何時も勝手に進めるようだが、いい加減に死んだ後でも其の癖を直さないか?』
『……出来ない相談だ。兎に角、だ』
『わかった。私は結局、兄さんが死んでもずっと兄さんの後塵を拝するのですね……では話を続けて下さい』
『そうだな……兎に角、だ。物語には伏線が貼られる。伏線はやがて回収される時が来る』
『だが、回収されない伏線は如何する?』
『其の質問に答えられない。兎に角、だ。回収されない伏線は無理して回収する必要はない。潔くほったらかしにする方がマシだ』
『……つまり兄さんの魂は此の時に成って初めて私を生かすのですね!』
『……成長したな、紅蓮』
『齢五十にも成ったのですよ。何時までもお兄ちゃんに頼っている弟では居られませんな』
『じゃあもうそろそろだ。俺達の物語に終止符を打つ時がやって来た……そろそろ夢宇宙が俺の魂を回収しに掛かる所だ。えっと……最後に何て言えば良い?』
『現世と同じように考えずに言って下さい、兄さん』
『……アルキバームクーヘンは……美味しいぞ--』
『さよなら、兄さんの物語--』
























 午前六時零分零秒。
 場所は神武聖堂跡。其処は天同蒼穹の間と呼ばれた部屋が設置された跡。
(目は……開くぞ。わ、私は、死んだのか?)
 紅蓮に蒼穹との対話は最早思い出せない。代わりに紅蓮が目覚めると其処には涙を流して膝枕をする白髪の美しい顔が映る。
「叔父様……良かったわ、叔父様」白髪は大粒の涙を紅蓮の顔中に落としながら彼を抱きしめて行く。「少し痛みが走ります……が想いを熱で伝えます、叔父様!」
「白髪……此の痛みは、嬉しい!」
 白髪の想いに応えて紅蓮は抱き締める。
(紅奈、白浪さん、青葉、朱波、紅、蓮、父さんにみんな……そして兄さん!
 最後は私自身の手で幕を閉じたい。如何か、最後まで……私達の物語に付き合ってくれ!)

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(仕)

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十三年八月百二十四日午後十一時二十三分十二秒。

 場所は真古天神武首都ボルティーニ府中央地区中央官邸三階第三最高官室。
 其処で齢五十にして五の月に成ったばかりの天同紅蓮が既に口髭と顎髭、そして顔中に皺を寄せながら政務を執り行う。
(何か出来るように成った時期が遅過ぎた。やはり齢五十までという法案は正しかった。私は今の年までで任期を終える。既に引き継ぎ作業を朱波に引き継がせようと思ったが……彼女は子育ての為に副最高官及び副党首を断りの念を押された。やはり子を持つ親でも雄ならまだしも雌は乳を飲ませる使命も含めて政務は難し過ぎるようだな。だから代わりに最高官に任命されるのは--)
 やはり其処に居ましたカカ--齢三十にして三日目に成るかつて最高官を務めたエウク猪族の猪田イノ唐山からやまの第四子に当たる猪村家を自称する猪村イノ唐須万からすまが第一最高官室に通じる扉を開けて入って来る。
「如何やら与えられた仕事は全て済ませたようだな、次期最高官のイノ唐須磨君」
「普通にイノ唐須磨と読んで下さイイ、紅蓮様アア」
「まあ良いじゃないの。君が最高官に名乗り上げなければ今頃は私は誰にするかで大いに悩んでやりたい事も果たせなく成る所だったしな」
「そうでしたネネ。ですガガ、まさか全員起立という前代未聞の光景を僅かな任期中に果たすなんて思いませんでしたヨヨ」
「嗚呼、私も大いに驚いた。まさか躯央が提示した一つである地下施設建設計画が……みんな立ち上がるなんて思いもしなかった!」
「其れが実現出来たのが南雄略を救援するという蒼穹様の行った事が此の時代に成って功を奏した訳ですネネ!」
 兄さんは当たり前の事をしただけだ……なのに彼等は大袈裟に返し過ぎだ--と南雄略で生き残った老者共が残りの命を懸けて訴えた事が北の方にまで浸透し、まさか予算度外視で実現困難と言われた計画の一つである首都を中心に地下施設の建造を進めるという計画を実現可能段階まで進めるとは……思いもしなかった事である。
(地下施設建設計画だけではない。私は短い任期の中で実現した大きな事と言えばやはり法王制度だろう。隠居後の王が大王ならば王不在の時に王の代わりに象徴の役割を受け継ぐ法王……私は其処で紅が若しもの時が有ったら法王として次期王が襲名出来る年齢に成るまで象徴としての役割を果たす使命を帯びる。最初の法王か……最早大王は何の為にあるのかわからんな。だが、其れで良いのかも知れない。抑々私は隠居生活を満足に行ってこなかった。父さんやお祖父さんみたいに七の地に留まる事もなく自由に熟し過ぎた。特に遠征部隊を司令官と共に指揮するなんて大王の務めを越えていたからな。だからこその法王制度かも知れない)
 如何しましタタ、紅蓮様アア--顔色を窺うイノ唐須磨。
「あ……済まん、少し今迄の事を振り返っていただけだ」
「今迄って……まだ任期中ですヨヨ、紅蓮様アア。まだまだやるべき事はたくさんありますよ!」
「だろう……が、大陸藤原前線基地化や全建物の要塞化は幾ら何でも無理があり過ぎる!」
 多分ンン、どの政権が担おうとも其れだけは無理でしょウウ--と残り二つの提示だけは実現困難と意見を一つにする二名。
 そんな時、第二最高官室に通じる扉に五回もの叩く音が響く--齢二十三にして十の月と十六日目に成る白髪がやって来た事を示す合図だった。
「入れ、白髪」
「礼を失します、叔父様」
「如何した……お前にやらせる仕事は思い付かないぞ」
「報告です……紅に相手が見つかりました」
「何……あの紅が相手を見付けたのか!」
「お会いに成られますか?」
「良いだろう、ではイノ唐須磨よ」
「わかりましタタ。政務を……って其の前に寝ましょウウ、二名共オオ!」
 そう言えばもう深い夜だったな--と第二執務室に通じる扉越しより窓を覆う二重に覆った窓掛けを見て呟く紅蓮。
(あの紅に相手が見付かったか。そう言えば紅も蓮もちゃんと紹介していなかったな。ずっと兄さんの為の物語しか見て来なかったせいだな)
 そう思って紅蓮は白髪と共に神武聖堂へと戻って行く。

『--恐らく其処で待ち受けるのは私の人生の中で最後の銀河連合との戦い。其処に
悲劇があるか如何かを心配する読者に教えよう。確かに悲劇はある。だが、私の物語で
紹介する程の悲劇かと問われればそうではない。軽く流されるだけの悲劇。紹介されない
生命の死程悲劇という物はないと私は思う。其れだけに悲劇と言うのは一瞬で死ぬ悲劇
と劇的な場面で訪れる悲劇、誰の目にも飛び込まない程の小さく紹介された大きな悲劇、
誰にも知られる事がない悲劇等々、分類したら何処に切があるのか私にもわからない。
だが、どれも大きさは等しいと私は考える。其処に面白みを求められても其れこそ我々が
銀河連合と同じく命を軽々しく扱う存在と化してしまう。其れだけは絶対に避けなければ
成らない。
 ではそろそろ紹介しよう。私の人生の中に於ける最後の銀河連合との戦いを。
其れは--』

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(再)

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十二年十二月一日午前七時十一分十八秒。

 場所は真古天神武首都ボルティーニ府中央地区鎌鼬党ボルティーニ本部。
 其の二階へ上がって真ん前に党首室が見える。現党首が本部を建て替える際に上がって直ぐに党首に会えるように配慮してそうゆう構造に成っている。然も部屋をの中に入ると其処には奥に机があり窓が眺められ、更には来客或は党員達の腰痛防止の為の高さ調節が可能な軽量銀製の椅子が全部で六脚用意されている。柔軟椅子が用意されないのは四代目王だった天同蒼穹が「あの椅子は却って腰を痛める」と呟いた事を参考に現党首が本部だけでなく全ての支部に軽量銀製の少し頑丈だが姿勢の安定に繋がる椅子だけしかない。然も二足歩行が可能な種族だけじゃなく、一般的な四足歩行種族達にも安心出来る軽量椅子も予備だけで十脚以上も用意する程に鎌鼬党は軽量銀製の椅子を重宝する。其処には鎌鼬党結党精神である--健康的で自然豊かな生活の為に--が籠められている。
 では現党首は何者なのか? 其れは党首室で執務する者がそうである。
(此の一戦に勝たねば私が最高官に成る事は永遠にないだろう。私は大王の座を退く為にどれだけの年月を費やしたかわからない。そして返上した事で私は自ら最高官に成る事を夢見た。全ては私のやりたい事を実現する為に)
 齢四十七にして五の月に成ったばかりの天同紅蓮。彼はICイマジナリーセンチュリー二百四十二年初頭に自ら党首指名選挙に立候補して最多投票数を獲得して党首に就任。僅かな間に彼は鎌鼬党の支持率を彼の兄蒼穹が筆頭最高官だった頃と比肩する程に迄、伸ばした。紅蓮はやはり大王に成ってから才能をいかんなく発揮した。其処には蒼穹の魂が彼の中に入った事も関係するが其れだけではない。
「ん?」紅蓮は扉を叩く音から誰が入ろうとするのかを見抜く。「叩く音が五回……白髪か」
「礼を失します、叔父様」其処へ齢二十にして十の月と十六日目に成る白髪。「叔父様、出口調査ではほぼ確定ですわ」
「だろうな……だが、最後までわからない」
「ですが、割合にして剛力党の候補であるヤマビコノシコウジンと比べて八分程突き離しております」
「だが、あいつは私よりも更に重要な公約を掲げている。何方が勝つかはさっぱりわからない。だが」紅蓮らしく自信満々に成らないが……「此処で勝たねば私はもう出番はない」紅蓮には最高官に成りたい焦りがある。「定年は齢五十までだ」
「如何して其の年齢までにしたのですか、叔父様?」
「若い芽を摘みたくない……其れ以外に何がある、白髪?」
「あります。だって叔父様は誰よりも御祖父様のやりたかった事や大叔父に当たる躯央くおう様が提示した全ての事をやり遂げる使命があるというのに!」
「だが、老い耄れは所詮は引退する定めにある。だからこそ副党首に朱波を選び、お前には其の補佐を務めるつもりで--」
 朱波お姉様の補佐はお断りします……私は叔父様と共にあるのです--と涙を堪えて訴える白髪。
 此処で紅蓮は白髪の思いが既に想いに切り替わっている事に気付いた。
(何処で白髪は私に……兄さんが生前言った事は本当だったのか!)
 紅蓮は過去を思い出してゆく。





















 ICイマジナリーセンチュリー二百四十一年四月七十三日午前五時二分三十二秒。

 場所は真古天神武首都ボルティーニ府中央地区神武聖堂裏口。
 其処は天同家にしか許されない秘密の出入り口。地下から通り、やがて六虎府の南港にある予備倉庫地下二階にある蟻族を始めとした地中種族専用の労働区域に通じる。
 其処を通るのは齢四十にして十一の月と十三日目に成る天同蒼穹其の者。彼を追って声を掛けるのは双子の弟紅蓮。
「止めても意味がないぞ、紅蓮。俺は行くからな」
「わかっているさ。止めはしない……でも数が揃わないと行ったって逸れ銀河連合の質と圧倒的な量の前で要らぬ努力に成ってしまうぞ!」
「大丈夫だ……俺は既に南雄略に向けて募集を掛け、凡そ五十九名は揃えた」実際はお分かりのように船が四隻しか用意出来なかったのも含めて四十八名しか遠征に出られなかった。「お前等が来るまでの間は何とか持ち堪えてやるぜ!」
「其れだけじゃあ全く意味がない。保っても一の週までだぞ!」
「十分だ。お前等が一の週までに南雄略に駆け付ければ俺達の、ウッ……ゴホゴホ!」
「兄さん……やっぱり無茶過ぎる!」
「死に場所ってか……大丈夫だ、白髪!」
「白髪?」紅蓮は背後を振り返る……「本当だ……隠れてない出て来い」すると慌てて隠れようとする何かを見て紅蓮は気付いた。「えっと……誰かは知らんが」
 隠れる何かは姿を現す。齢十四にして四の月と二十六日目に成る白髪。彼女は土を下にした座り方をして父親である蒼穹に同行をお願いする。
「……お前はまだ若い。其れに」
「まさか青葉御姉様の事を言いますか、御父様?」
「いや、青葉だけじゃない。白浪の事もあってお前を連れて行く事が出来ない」
「……でも私は御父様の力に成りたいのです!」
「だから断ると言っておるだろうが。お前を連れて行くなら……って俺が読めないと思ったか!」蒼穹は背後より襲い来る鹿ケ谷反応して素早く神武包丁を抜くと首を刎ねる。「……フウ、まだ動きに老いは感じない」
 だが、蒼穹の判断は甘かった--首のない獅子型の切断面より蛇型が顔を出して何と……土下座をする白髪に向けて体を伸ばしてゆく!
「な、拙い!」
「あああ」白髪が気付いた頃にはもう遅い。「うわあああ--」
 だが……青葉の悲劇は二度も起こらない--蛇型は口を大きく開ける前に其の侭、力尽きて白髪の左耳を掠めるように飛んでゆく……頭部に紅蓮の包丁が縦に刺さったまま、然も刃の方は胃に向けるように!
「あ、あ?」
「……紅蓮、有難う」
「ああ、何だか知らないけど……無我夢中でやったら上手く行った!」
「ふああああ……安心すると欠伸が出てきた。そろそろ俺は行く。念が残るようだが、白髪。俺はお前を連れて行かない」
「……そうゆう事か。じゃあ後は私が何とかするから兄さんは向こうの酋長と出来る限り濃厚に作戦会議をするように」
 少し出来たからって生意気な事を……じゃあ宜しくな、再会は恐らく想念の海に旅立ってからに成るかもな--そう言って蒼穹は雄略大陸を目指して紅蓮達に背を見せて歩き出す。
(兄さんめ……洒落にも成らない事を軽く口にして。だが……兄さんは其処で死ぬ事はない。私は良く知っている。兄さんが死ぬべき時は--)
 叔父様--白髪は紅蓮の左裾を抓んで声を掛ける。
「何だ……礼か?」
「はい、其の……有難う御座います」
 此の時、紅蓮にとっては当たり前の事をしただけだと認識していた。だが、白髪にとって其の当たり前の事は大きな意味が含まれていた--思いが想いに代わるには十分な程の意味を!






























 ICイマジナリーセンチュリー二百四十二年十二月一日午前七時十三分一秒。

 場所は真古天神武首都ボルティーニ府中央地区鎌鼬党本部二階党首室。
 話は現在に戻る。
「まだ六の年より前の恩を忘れていないのか、白髪!」
「ええ、あの時に私は決めたのです。叔父様が最後を迎える其の時まで叔父様を支える、と!」
「私には紅奈以外は求めない」
「叔母様は叔母様です。其れに私には……叔父様以外の雄はわからないのです!」
「……其れでお前は私が遠征部隊を率いる際にも同行した訳か」
「はい、御父様は私との同行は認めなくとも叔父様との同行を認めておりました。だからこそ私の想いはずっと叔父様と共にあります!」
「はああ……朱波はたった一名では--」
 其の事は心配……在りませんよお--齢二十五にして十の月と四日目に成る天同朱波は白髪と異なり、顔以外を全身覆うようにお腹を膨らませて現れる。
「朱波か……今で確か六の月を迎えたのだよな?」
「ええ、此の子はパパの初めてのお孫さんですよお」
「だが、良いのか? お前の夫は妊娠する前に銀河連合の襲撃を受けて--」
 其処は蓮ちゃんに支えて貰うんだから--と朱波は蓮を指名する。
「朱波お姉様」
「だから心配は要りません……白髪ちゃんは紅蓮が死ぬまで支えて下さいね」
「……わかりました」
 全く母親と同じで……まあ良いだろう--紅蓮は呆れた溜息を吐いた。

『--其れから私は出口調査通りの割合で選挙に勝ち、晴れて最高官に就任した。其処
から先の物語は次の通りである。えっと最初は何から始めよう? そうだ、あの話から
始めよう。
 先ずは--』

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(繋)

 四月百七日午前零時一分二秒。
 場所はマンドロス山標高成人体型百七十七南側。
 本物のマルーシャの嘔吐が収まった頃に突然、前のめりするように気を失う蒼穹。
「兄さん!」
「蒼穹様……気を確かに!」
「……そろそろか」蒼穹は自らの死期がもう直ぐである事を自覚し始める。「俺は此処で死ぬ……だが、俺の意思で簡単に想念の、海に、旅立てない」
「もう無理はしないで欲しい、兄さん。此のままでは二名の娘達が死に目に--」
 いや……敢えて二名を遠ざけた--既に蒼穹は朱波及び白髪に襲名の儀に赴く頃には既に死んだ後だと告げていた。
「蒼穹様……折角あなたという方に会え、お姉様の者柄を知る事が出来ました、のに!」
「こっから先は俺が喋る……少々、夢宇宙と言うのは俺自身の意思を尊重しないから長話に成るぜ」
「ああ、お願いする……兄さん」
「……少し時間をくれ」
「わかった」
 蒼穹は頭の中で遺言は何にすべきかを考える。
(いけないな……朱波や白髪にはもう言っちまった。其れ、を、思い出そう、にも……チイ、考える、事さえ、も……此れが死、の、寸前、なのか?)
 やがて考えるよりも横隔膜を動かして有りの儘に呟く方が良いと判断した蒼穹は思い付きで遺言を語り始める。
「良いか……俺、は、生き、続ける。俺、の魂、は、えっと、何だったっけ? そ、そうだ。俺の魂、は……紅、に受け、継がれた。はは、じゃなくて……最後、に……アルキ、バーム、クーヘル、食べ……たか、ぁ、ぁ……」
 最早言葉を紡ぐ事にも限界だと感じた蒼穹は最後にこう考える。
(最後、の最後、に……えっと、最後、って……ああ、もういいや。もう良い……ってあれ、ああ、ああ、はは……こりゃあこれだあぁ、ぇ--)
 最早考えさえも及ばない程に自身の限界を感じ始めた蒼穹は目を動かしてこう伝える--あ・り・が・と・う--と!
 天同蒼穹の魂は--



























『此処は? 俺は……死んだのか? いや、俺の魂は……違う。俺達の魂はえっと此の桃色の空間にて溶け込むんだったな。だとしたら俺は……そうだ、あいつが知りたい!』
 蒼穹の魂は夢宇宙に語り掛ける。溶け込む前に一度だけ紅蓮の事を見守りたい、と!
『……何、出来るのか!』
 それに応じる事がわかった蒼穹の魂はやがて紅蓮の元へと向かう--時を遡るように!


























 一月六十八日午後十一時五十九分五十九秒。
 場所は不明。
 襲名の儀を行うのは当時齢三十九にして十一の月と八日目に成る紅蓮と蒼穹。紅蓮は蒼穹に語り続ける。王としての使命、王としての名前、王としての役割、そして初代仙者である天同豪から現在に至るまでを。
(な……何だ? 私に流れてくる此の感覚は一体!)
 紅蓮の中に蒼穹の魂が宿る。其れは眠っていた紅蓮の才能を引き出す事に繋がる。
(時が……止まっているように思える。まさか此れが噂の相馬灯と呼ばれる死に際に齎される感覚なのか? まさか兄さんよりも先に私が死ぬという事態に陥る--)
 やがて紅蓮は長い一秒を--























 --気が付いた時、紅蓮は桃色の空間内に居た!
『此処は何処だ?』
『気が付いたか、紅蓮?』
『兄さん……だね』
『ああ、此れは既に俺が死んだ後だ。だが、今お前が生きている時代にではない。其れだけは確かだ!』
『じゃあ何故兄さんが私を此処まで連れて来た?』
『此れからはお前の物語が始まる。其の為に俺はお前の中に入り込む。其れだけだ!』
『……えっと現在から過去に戻れないんじゃないのか?』
『宇宙の外からなら自由に入り直す事が可能だ……だが、どの時代なのかを俺は任意に入る事が出来ない』
『如何してなのだ?』
『微生種族を肉眼で確認出来るか、紅蓮?』
『出来ないな』
『其れと一緒だ。俺達一般生命には時間の細胞と細胞の隙間を見極める事なんて長い経験を積んでも漸く出来るか出来ないかって所だ。そうゆう意味では襲名の儀だったかな……其の時代に跳べたのが奇跡ってもんだ』
『兄さんが良く語った数字の世界の話だね。少しでもずれがあると全てが台無しに成るって段階の』
『いや、少しずれているぞ……話が!』
『まあ良いや。兎に角、兄さん。そろそろ元の場所に戻してくれないか?』
『嗚呼、良いとも』
 蒼穹の魂は紅蓮の中へと入り込む--






































 四月百七日午前零時五分零秒。
 場所はマンドロス山標高成人体型百七十七南側。
(……そして兄さんの魂昨日の時代へと飛んで行ったのですね!)
「ウウウ、蒼穹様ああああ!」
「……」
 紅蓮は黙祷する。其れに続くようにマルーシャも黙祷を始める。こうして蒼穹の長い物語は幕を閉じ、紅蓮の短くも儚い物語が始動する!
(私が果たすべきなのは……兄さんが果たせなかった事を自らの手でやるのではない。私は大王だ。ならば私のやるべき事は即ち--)

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(四)

 四月百四日午前零時零分零秒。
 場所は不明。一の年より前に蒼穹が王に襲名した時とは異なる場所。
(保てるのか……俺の意識は)
 王が襲名する場所は襲名する度に異なるよう法律で定められる。だが、どの場所も一般生命には知られない。全てを知るのは紅蓮のみ。何故なら大王は王が襲名する場所を知る義務を持っていた。故に紅蓮は大王に就任後に様々な場所に移動しては其処でどのように襲名されたのかを夢宇宙との交信を通じて知るように成った。奇しくも紅蓮の才能は大王に成ってから徐々に開花した。一般生命なら老齢期は衰えだけが日に日に目立つ。だが、紅蓮は今まで才能ないと思われていたがそうではなかった。
(僅か一の年で全ての土地を覚えるように成った紅蓮……俺と同じように本当は才能が有った。だが、開花するのが遅過ぎた。此れを後の頭脳労働者は何と呼ぶのか?)
 さて、そんな紅蓮ではある。如何してこうも準備良く襲名の時期を決定出来たのか? 実は紅蓮は大王に就任する二の年より前に既に蒼穹の任期が短い事を就任前から気付いていた。其の訳は青葉の死を契機に感じたのではない。代々の仙者が持つ夢宇宙との交信が紅蓮に速やかな襲名の儀を進めるように促した。仮に明日を見なくとも何れは襲名の儀を急ぐと後に述懐する紅蓮。其れは紅蓮が命運びという名の定めに逆らえない事を既に自覚するが為に。
 ではそろそろ襲名の儀を紹介する。襲名するのは紅蓮の第一子紅。齢十四にして五の月と十八日目に成る。紅は常に妹である蓮を心配する。だが、其れに対して紅蓮は次のように答える。
「蓮には白髪が付いている。だから安心して王に成るのだ、紅」
「……わかりました、父さん。僕は真古天神武第五代王として……穹の者を受け継ぐ!」
「ああ、そうしてくれ……ウググ」
 蒼穹が前のめりする所に紅蓮は駆け込む。
「兄さん……良く耐えた!」
「俺は……死なねえ。俺の名は……紅に受け継がれた」
「伯父さん……もうわかったから如何か、父さんに頼ってくれますか!」
「まだ、俺は……死なねえ」
 わかったから兄さんは私に背負われるのだ-そう言って-紅蓮は弱り切った蒼穹を背負った。
(此れは……そうか、昔は俺が背負ったんだな。まあ思い出にも成らない話がここに来て思い出されるんだな。ハハ、情けねえ。ずっと手間取った相手に遅咲きながら意趣返しされるなんてなあ)
 蒼穹は涙を流す。それを指摘しようか迷う紅。そんな彼を見て紅蓮は……「もうお前は王として始動した。だから自由な事を述べて良いんだぞ」と助言。其の助言を受けて……「伯父さん、泣いているのですか?」と尋ねる。
「何……此れは少し場所が宜しくなかったから目に砂粒が入っただけだ」
 わかりました--其れを聞いて紅は此れ以上の質問をしなく成った。
「紅蓮……少しあの場所に立ち合わないか?」
「わかった、兄さん」
 紅を神武聖堂迄運び終えた紅蓮と蒼穹は早速例の場所へと向かう。

 百六日午後十時二分十四秒。
 場所はマンドロス山標高成人体型百七十七南側。其処にはマルーシャ・ヘラルドが眠る墓地がある。
 蒼穹は毎の年に必ず彼女の墓を綺麗にしてゆく。二名が其処へ辿り着いた時、齢三十五にして二日目に成るストテレス人族の熟女が既に献花して黙祷を始めていた。
「先客……あれは、ヘラルド家の生命か?」
「わかるのか、兄さん?」
「……あら、まさか貴方は!」ヘラルド家の人族と思われる熟女は弱った蒼穹の顔を見つめる。「……天同、蒼穹様ですか?」
「そうだ……貴女は何者ですか?」
「私はストテレス人族のマルーシャ・ヘラルドと申します」
「何……マルーシャだって!」蒼穹は驚く余り、転がり落ちる。「イデ……ウググ、最早自力で立つ事も出来ないか!」
「何故ですか、其処のヘラルドの方」紅蓮は尋ねる。「同じ名称の姉妹なんて聞いた事がありません!」
「いいえ、同じじゃないのです。お姉様は勝手に私の名前を使って家で為さいました」
「勝手に名前を?」蒼穹は紅蓮の右肩に凭れる事で何とか両膝を立たせる。「ウググ……俺は二十八の年もの間、彼女をマルーシャ・ヘラルド本者だと思っていた!」
「いいえ、実はですね」
 本物のマルーシャから聞かされる真実の話。其れはマルーシャ・ヘラルドを名乗る人族の少女の本当の名前はシャーナ・ヘラルド。彼女は親の決めた方針に反発して家を飛び出す。自ら新たなるヘラルド家を起ち上げる為に六虎府経済都市を目指した。だが、旅費は其処を尽きて行く。船で回るにも多くのマンドロン紙幣が其処で採ったのはマンドロス山にある極秘の道を進んで直接六虎府経済都市に向かう事だった。そして……「そして彼女は、此処で死んでしまったのか」
「地同家みたいだ。父さんから聞く所に依ると正伝伯父さんはお祖父さんと意見が合わずに家を飛び出して真古天神武の中で新たな国家神武建国を夢見ていた……だが、結果は伴わなかった」
「歴史は繰り返します。然もお姉様は道が始まったばかりの段階で命を落としてしまった……私はずっと探しておりました!」
「そうだったのか……俺は事実を尋ねるのが恐くてずっとヘラルド家の生命と繋がりを断って来た」
「いいえ、正統なヘラルド家は私で最後です」
「でもヘラルド家は地同家や中同家に嫁ぐ事で命脈は受け継がれていくのです……少なくとも私の考えでは!」
「ええ、そうですね……えっと貴方は天同、紅蓮様ですね?」
「ええ、そうですが」
「お願いで御座います……紅蓮様」本物のマルーシャは地面に両膝を付いて両手を綺麗に重ね合わせると深々と頭を下げてこう言った。「ヘラルドの明日の為にも如何か……ううう!」
 本物のマルーシャには二つの魂が宿っていた--其の内の一つはヘラルドでもう一つは彼女が理無いと思っていたヘラルド家の正当な跡継ぎだった。
「まさか……此れは!」
「良かったですね、本物のマルーシャよ。ヘラルド家はまだまだ安泰だぞ」
「其れにしても誰の子だ?」
「……其の名前を告げる事が出来ません」
 蒼穹は其処で誰かである事に勘付く。
(……いや考え過ぎだ。幾ら何でもそいつである可能性なんて……有り得ない!)

『--結局、兄さんは最後まで本物のマルーシャの胎内に宿っていた赤子の父親について
話す事をしなかった。いや、恐らくは夫婦の制度にだが、おおよそは見当ついているの
だろう。
 其の話よりも先に先ずは兄さんの最後から私に物語の旗印が変わる話を紹介しよう。
そろそろだな。私が主役を務める短い話は。其の話は兄さんの話よりも短い。そして何より
も私にとって色濃く残る話題で一杯だ。まあ先ずは--』

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(三)

 四月八十三日午後九時十二分三十五秒。
 場所は雄略大陸南側草香幡梭姫くさかのはたびひめのひめ川。
 其処は清めの川と呼ばれる事もある。かつて蒼穹と紅蓮の祖母に当たるソーラ六代は鎮めの雌として度々其の川で髪を洗ったとされる神聖な場所。
 だが、其処で蒼穹達現地を合わせた五十二名だけで百倍以上の戦力に対して激戦を繰り広げる。既に地同斗波は昨の日より前に足首に受けた傷が重く圧し掛かり、想念の海に旅立つ。勿論、斗波だけではない。蒼穹の両腕に抱かれるようにサルタビロウ八代も終わりを迎えようとしていた。
「大丈夫だ……サルタビロウ。暫くの間だけ眠って適切な治療を施せば--」
「だがっち。だが……僕はっち。僕はもう、ほんのっち。ほんの、少ししか、生きられないっち」サルタビロウ八代は静養しても僅かな命ならいっそ其の侭、去る事を既に決めた後だった。「さ、最後にっち。生きて、生きて、下さいっち。僕、達、の、分、まで、ぇ、ぃ……」
 サルタビロウ八代は其の侭、二度と目覚める事はもうない。蒼穹は斗波やサルタビロウ八代だけではない。既にサルタビロウ八代を含めても九十名近くを死なせた事に責任を痛感する。
(わかっていたさ。其れでも……俺は放って於けなかった。せめて全員が生き残る道を模索して奇襲戦略で各個撃破を狙って来た。だが……数の差は僅か三の日で俺達の数を三分の一まで減らしてくれた!
 こう成れば……いや、俺は何の為に伏線張ったかわからないじゃないか。だが、其れはあくまでも知らせてしまったら奴等が力を出し渋ってしまう。俺達は俺達だけで銀河連合の大群を……って指揮官型!)
 一瞬で中同近正の左腕を切り落とした逸れ銀河連合指揮官型の速度に意識が持っていかれる蒼穹を始めとした幹部十名。
「近正さん……大丈夫ですか!」
「ウググ……俺が、斗波叔父さんと同じように死ぬ運命にある--」
「馬か鹿か言うんじゃないゾゾ、若造ウウ!」既に両目の光を失い、更には左後ろ足を切り落とした後である近藤イノ四十三郎。「此処は年寄りに任せて……生きろオオオオウウ!」
 拙い、止めるんだああ……イノ四十三郎さアああん--ルーララに切断面を白の包帯で縛り上げる中で右手を突き出してイノ四十三郎を制止しようと叫ぶ近正!
「後は頼んだ--」
「勝手に……死ぬんじゃないエエ、馬か鹿な若造エエ!」
 後尾で僅かに持てる岩を投げてイノ四十三郎の踏もうとする右前足に踏ませると其の侭転ばせてから素早く指揮官型の前に体を潜り込ませたヘビータ三十六世--其の侭、指揮官型の繰り出す下右手に持った雄略包丁のような何かで逆さ縦一文字、中断左手に持った何かで斜め左上から右下に掛けて一文字、余計な押しに腹部にある隠し腕が持つ何かで横一文字で支離滅裂にされた!
「何と……音で……わかるぞオオ!」
 イノ四十三郎はヘビータ三十六世の命懸けの行動が気休め程度だと思っていた。其れでも助けられた恩を感じて少しでも生きようとは思っても気休め程度では少し寿命が永らえるだけで状況は変わらないと理解していた。故に指揮官型の攻撃に対して定款を決め込んでいた--だが、死ねない生命は何処まで行こうとも死ねない……サーバラ四世が左目を切断されてでもイノ四十三郎を守った!
「うーうぐううあああ、ハアハア……勝手に死ぬ権利はここでこうししちゃあいけないのバアル!」
「クウ、止めるんダダ!」
「だー大丈夫……あたいの四足歩行式蘇我鋭棒は、逸れ銀河連合だろうと活かし切るバアル!」
 サーバラ四世の渾身の突きは……「なーなっ……馬か鹿かバアル!」指揮官型の素早過ぎる粉切れで貫通力を削ぎ落とされた!
「ウーウワアアアア--」
「ウオオオオオオ、カンガルー拳法ヲ……ウオオオ、右前足がああ!」
 ミローダの右前足の渾身の突きは指揮官型のたった一回の逆さ一文字で阻止された。だが--
「背後……取ったぞ!」だが、ゴリンブロウダーは隠し腕が全面だけじゃないと気付かずに胴体に七ヶ所も刺し込まれる。「ブフッ……此れっで、良いんだ!」
「はい、兄さああっああん!」流石に上からの攻撃には隠し腕の用意もなく、ゴリンブロワダーの両前足に持った人族用の蘇我鋭棒で股間に掛けて迄深く貫通した。「兄さん……此れで終わりっましたよ」
 だが、ゴリンブロワダーは倒した筈の指揮官型の内部で何かが蠢く事に気付かない。そう、其れは用意された逸れ液状型だった--只では死なないというのか、指揮官型とは!
「やらせるかああああい!」真島ギャルラッ弩は全身に物部刃のような何かを二十八ヶ所も刺さった状態であっても全身を投げ出してゴリンブロワダーを切り離すべく体当たりを敢行。「乗っ取るなら……僕に乗っ取れええい!」
「そ、其の声は……止めるんだアア!」イノ四十三郎は遠征部隊最年少のギャルラッ弩が自らの命を差し出してでも彼等を救った事を聞き取ってこう訴える。「何故可能性のある若造ばかりが、投げ出すのだアア!」
 だが、訴えも空しく……ギャルラッ弩は全身を液状型に乗っ取られてしまった。そんな彼を命を懸けて指揮官型に刺さっていた鋭棒を切り離して投擲したのは……ゴリンブロウダーであった--二名の死に顔は……悲しく痛ましい物ではなかった!
「に、兄さん……胴体に七っヶ所刺さった状態で……ウウウ!」
「す、済ミマセンネ」ミローダはルーララに依る切断面への入念な毒抜きと白の包帯で何重にも強く巻かれながらも指揮官型を倒す為に死んでいった三名への黙祷を始める。「済ミ、マセン……」
 だが、戦場はまだ続く。次々と戦士達の命を喰らいに来る逸れ銀河連合は黙祷する暇も与えない。だが、蒼穹は黙祷する時間を設けさせる為に神武包丁が例え刃毀れを起こして次々と刃を欠けようとも三種類の剛胆の舞及び疾風の舞で縦横無尽に川の流れが刻一刻と変化してゆく草香幡梭姫川を動き回る!
(此れで何度目だ……数の差は例え俺が百倍頑張っても気休めにしか成らない。こんな時に……ウグウウ!)
 だが、只でさえ持ち病を抱える蒼穹には両肺に重く圧し掛かる--右膝を付いて左手で口元を抑える程に激しい吐血が襲った!
 そんな様子を見て逸れ百獣型が襲い掛からないなんて都合が良過ぎる--蒼穹は迫っている事に気付かない訳ではない……だが、吐血の激しさと予想外の肉体の重みのせいで反応が付いていけなかった!
 此処で蒼穹の命は幕を閉じる……誰もがそう思っていた--其の時、百獣型の繰り出す左前脚の肩に神武包丁が突き刺さった……其れに悶えて百獣型は僅かに蒼穹に反撃する時間を与えてくれた!
「全く……お前は出て来るのが遅過ぎるぞ!」突き刺さった神武包丁を素早く抜くと百獣型の首を刎ねた蒼穹。「御蔭で俺の肉体は川に流されなく成ったぞ!」
「まさか……此のオオの数は!」
「其の反応……全く兄さんの秘密主義には呆れて物が言えない」紅蓮率いる真古天神武遠征軍が漸く戦場に駆け付けた。「だが、もう安心して良い……兄さんはみんなを連れて後方に下がってくれ!」
「……蒼穹様は、全く」
「全くですよ、お父様は」紅蓮だけじゃない……「私達には黙って南雄略に危機に全力で向かうんですから!」齢十四にして五の月と五日目に成る蒼穹の第三子白髪が真古天神武包丁と呼ばれる長期間硬度が保たれる包丁を抜いて駆け付ける。「安心して私達にお任せ下さい!」
「……白髪め。良いだろう、お前の言う通りにする」
 そうして紅蓮達凡そ三千名もの遠征部隊の登場で生命側優勢とはいかない戦場も一変した。援軍を前に僅か三の分より後に逸れ銀河連合側は退却を余儀なくされた。
(此れは大きく響いたな……もう俺は残された時間が大きく縮まったぞ。さて、其の時間を一体どのように過ごせば良いんだろうか?)

『--約束通り兄さんは生き延びた。やがて兄さんが秘密裏に南雄略に向かう前に私に
提案した作戦は成功に導いた。確かに私達が率いる三千名程では何れ数の上での利無し
は覆らない。だが、兄さんは其れを知っているからこそ敢えて三段構えを採った。其れが
私達の次に向かう部隊で島中を包囲して私達上陸部隊を含めて挟み撃ちにするという
作戦。其の部隊は私達よりも二の日より遅く出航。其れも相まって私達が上陸するのが
少し遅れた。其の遅延で助かる命が失われたのは事実だ。だが、言い訳をすれば連携が
上手く行かないと作戦は成功しない。其れに指揮を執ったのは私だけじゃない。
遠征軍司令である。彼は自らの責任を懸けて私に進言し、私も其れに従った。何故なら
私は大王である。大王である以上は王と同様に任命責任を踏まえて判断したのである。
そして僅かに後続の部隊に何かしらの事故が起こった事を察知。そうして三隻程、敢えて
後続の遅れを取り戻す為に向かわせた訳だ。
 まあ其の話は機会が有ったらしよう。そろそろ兄さんの物語の幕引きを紹介しよう。
其れは--』

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(二)

 四月八十一日午前九時二分十一秒。
 場所は雄略大陸南側有徳地方新銀錯銘大刀ぎんさくめいたち集落。
 其処は蒼穹の祖父躯伝くでんが最高官に就任した際に真っ先に恩返しとして復興援助及び今後の逸れ銀河連合対策として年間五百万マンドロンを投入して支援して来た集落。やがて集落に金が余ると当時の酋長が其れを他の集落の復興資金として投入。徐々に自立出来るだけの戦力迄復興が進むと当時の最高官だった烈希れっきに依って終了する事に成った。ところが此の打ち切りが様々な問題を産んだ。其れが余りにも支援を前提とした南雄略の進め方をした為に支援なしでは何一つまま成らない程に迄落ちぶれた。其れが蒼穹に依る夢宇宙との交信に依って再び危機が迫る程までに至った。そう、烈希は判断を違えた。支援金への依存を少しずつ減らさずに支援を終了した為に南雄略は其の依存から抜け出せずに現在のような状態を招いた。
 さて、そんな新集落に僅か一の日も経たずして到着した蒼穹達遠征部隊計四十八名。遠征部隊の代表は蒼穹は勿論の事、齢二十六にして八の月と九日目に成る神武人族の青年にして自ら中同近正ちゅうどう ちかまさを名乗る地同正近ちどう まさちかの第一子と齢三十八にして十一の月と二十八日目に成る神武人族の老年にして正近の弟に当たる斗波となみ、そして齢三十四にして一日目に成る斗波の妻である武内人族のリリーラの妹に当たるルーララ。ルーララの伯母は蒼穹と紅蓮の母であるララバイ。他には齢四十六にして六日目に成る遠征部隊の中で最年長に当たるゲネス猪族の近藤イノ四十三郎よそさぶろう、齢二十八にして六の月と五日目に成る応神鎌鼬族にして南雄略を救った立役者の一名の遠い従兄弟に当たるサルタビロウ八代、最後に齢三十にして三十日目に成る雄略サーバル族にして南雄略を救った立役者の一名の名を受け継ぐ熟女サーバラ四世。
 では彼等を招待するのは齢五十一にして二日目に成る雄略百足族のムカルヒ二十三代……実は集落の平均年齢は三十九。既に十代から二十代の若い者達は逸れ銀河連合との戦いで命を落としているか或は現状に憂いて島を出て行き、最早支援金以外に考えが浮かばない程に迄、南雄略は高齢化が進んでいた。
「何という現状だ……わしらがもっと早く支援を駆使しないように少しずつ削って行けば、貴方方を此処まで苦しめる事もなかったのに!」
「何イイ、此れもわしら老いイイい耄れが招いた事じゃ」
「けれども俺達だって言い分がある。あんたらの責任という訳にもゆくまい。だから俺達は祖父さんが折角命懸けで救って見せた此の南雄略を再び救わないといけない」
「でもわしらアアら責任でもあるのじゃ。わしらが恩に縋ったせいで今や島は沈みそうなアアな予感が起こるという時にこうして触手を拱いてエエていったんじゃ」
「埒が明かんな……ま、此れも責任の擦り付け合いの一つの形だろうな」と学術的な事を述べた後にこう切り出す。「成程、島の現状は其処まで深刻だったのか……ならば俺達が南雄略最後の花火を上げてやるさ!」
「花火とオオとは?」
 ま、其れはお楽しみという奴だ--因みに望遠弾技術の発展に依り、祭りの中には空高く火の薬品を飛ばして模様を飾る花火が誕生し、観光客を楽しませる模様。
 さて、会談は順調に進む。其れで判明した事は逸れ銀河連合の中に岩と同化した種類や炎と同化した種類、更には水に同化した種類を用意するなど既にあらゆる戦略及び戦術が可能な段階まで逸れ銀河連合は強靭化していた。おまけに彼等は南雄略の南側を制圧済みであった--然も酋長であるムカムヒの次に地位のある齢四十八にして十八日目に成る雄略蛇族のヘビータ三十六世に依ると既に六割或は七割も制圧した後で既に軍団は迫っているとの事。
 後は遠征部隊を除いた南雄略全ての生命を合わせても戦力は僅か百一名、一方の逸れ銀河連合側は何と一万に上るかどうかという程。其れには覚悟して崖を上って来た遠征部隊の一同に戦慄が走る。最初は蒼穹が思った事を此処に表そう。
(十倍差どころか百倍差……どんなに頭が間抜けな銀河連合の指揮官でも勝てないなんて有り得ない戦略上安全圏の数の差じゃないか。逆に言えば俺達が仮に優れていようともそんなの天同生子せいこが一名でも居なければ理が成立しない。其れ位に数は戦いに於いて重要だからな)
 と蒼穹は数の差を冷静に断言する。では蒼穹以外は如何思うのかを見てみよう。
「各個撃破を狙う……にも環境的な条件が余りにも奴等に有利に働き過ぎる!」
「諦めちゃいけません、お兄さん。環境的有利でも気合を入れれば大丈夫です」
「そりゃあ無茶な難題だ、ルーララ。わしらは御覧の通り若くない。何時までも気合を入れたくらいで理がない状況を一変させるほど可能性と言うのは乏しい」
「其の通りですっち。其れに仮にも気合で何とか出来る若い衆を同じ数だけ入れ替えたとしても食い下がるだけですっち」
「種族を依り強靭にして更に技を冴えさせた所でも……同じだろウウ!」
「あーああそうだバアル。たー確かにあたい達は今や一名一名が確かに向こうよりも必至だろうバアル。しーしかし、あたい達は其れでも勝てない……バアル!」
「蒼穹様。さっきから何を黙ってエエておられるのですか?」
「いや……俺に考えがある。此れならきっと逸れ共に……一泡吹かせられるぜ!」
 蒼穹が考え付いた事……其れは一体!

 午後十時二十四分十一秒。
 場所は南雄略海。南雄略へと向かう船が計二十三隻も連なる。
 其の先頭で他の二十二隻を牽引するのがとある仙者を乗せた巨大蒸気船。船首の近くで立つのは髭を剃って気分を紛らわす紅蓮。彼は十一時に成るまでずっと髭の剃りの腰がないかを確かめつつも次のような独り言を呟く。
「如何か無事で居て下さい、兄さん……如何かお願いだ。まだ私は兄さんから学びたい事が山程あるのです!」
 紅蓮も又、夢宇宙との交信を終えたばかり。其処に齎される明日に紅蓮は己の意思で船に乗り込む事に!

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(一)

 四月八十日午後一時二十四分十一秒。
 場所は真古天神武雄略大陸南側。
 南雄略と呼ばれる地が再び逸れ銀河連合の勢力に依って危機に瀕する。蒼穹はこの報告を知って激怒する事に。其れは当の中央官邸に殴り込み、現最高官に怒鳴り込む程に。其れでも象徴故に政への積極介入もまま成らない現状に蒼穹は怒鳴り込むだけで其れ以上の介入が出来なかった。故に蒼穹は親しい者達を連れて一隻当たり計十二名が乗り込む混ざりの鉄で出来た船四隻という精鋭で南雄略へと向かう。そう、船四隻が南雄略に向けて出発してから一の週より後。齢四十にして十一の月と十六日目に成る天同蒼穹は左手で胸の状態を確認しつつも次のように考える。
(折角期待して政を引き継がせたというのに……全く明日が見えるように成ると此れだ。南雄略が危機に瀕するとするならばやはり俺自らが見込んだ強者共を集めて少数精鋭で逸れ銀河連合を全て倒すしか道はない。後の事は……既に伝えた後だ。紅蓮に報告してもあいつの場合は大王という立場上は何も出来ない。俺以上に如何する事も出来ない状態だ。故にあいつは何も発言出来ずに自ずからの理由を見付けるしかないな。全く上手く機能しないと民主主義だって碌でもないな)
 そう言いつつも其れ以外の政治制度を求めるかと問われれば次のように答えを構築する蒼穹。
(だが、たった一名だけで何でも決める政治制度は短期的には上手く行こうとも長期的な視野では却って上手くゆかない。子々孫々に代を継がせても次の統率者、其の更に次の統率者が英邁である保証はない。故に政治制度は何事も万能と行かず……ってか!
 ならば長期的な視野を優先して民主主義を選ぶ以外にない。民主主義は確かに時として国を危機に晒す制度ではある。だからこそ三国分領で示すように古式神武の二大頭領制と更には新天神武の国民の意見を直接反映した選挙制度、そして真正神武の真っ直ぐに進められる力強さを上手く取り入れて真古天神武は誕生したんだ。俺は其の政治制度に一縷の希望を求める。故に信じなくて如何するか!)
 故に民主主義以外の選択肢はない。然も認証式間接民主制という力強さこそ制限されつつも上手く均衡が取れた制度にこそ希望が籠められる。そう考える事で蒼穹は身体機能を安定へと向かわせる。
(時には思い込みも大事だ。さすれば少しは長生きは出来る。心が少しでも上向けば健康状態だって少しは食い下がって見せるだろう。まあだとしても……あくまで精神面の安定は身体面の安定しない部分に少し錘を載せる程度でしか過ぎないのが歯痒い)
 精神だけでは生命は生きられない。身体能力に働き掛けるには習慣の改善が求められる。だが、蒼穹は其れをしない……父である蒼天そうてんが徐々においてゆく姿を見ただけに蒼穹は蒼天とは違う道を歩む事を切実に望む。
(若しもこの戦いが長期化するなら……俺は寝そべっての最後は迎えられないだろう。最後は叢か或は滝壺に身を寄せるか……だが、娘達に黙ってこんな所まで行く俺がそんな死に方を許される筈はないだろう。ならば生きて生きて--)
 蒼穹様、もう直グ着キマス--齢二十三にして一日目に成るタゴラスカンガルー族にしてミランの第二子であるミローダ・レヴェーロは報告する。
「そうか……さて、老体が何処まで南雄略を喰らおうとしている逸れ銀河連合に通用するかなあ?」
「無理為っさらないで下さい、蒼穹様」齢三十六にして一日目に成る武内猿族のゴリンブロウダーは齢三十二にして三日目に成る二番目の弟であるゴリンブロワダーと共に心配を表す両前足を少し突き出してから前後揺らす仕草をする。「只でさえ、持ち病があるのですよ……手が下に成ればきっと銀河連合に喰っわれてしまいますよ!」
 まあ其れも運ぶ命の表れだと思って諦めよう--既に死は悟り覚えた後だった。
「ですがあああ、蒼穹様ああい」齢二十一にして十の月と四日目に成る蒼穹が集めた中で最年少であるエウク馬族の青年真島ギャルラッはこう訴える。「其れでも一般生命は静かああああいにそして誰からも看取られるように死ぬ事が至極だと思いまあああす!」
「有難う、ギャルラッ弩。だが……死は俺自身が決める。けれども、此処で死ぬ事を娘達に告げていない……だから生きる事を諦めたりはせんぞ!」
 そう言って蒼穹達南雄略へと密かにやって来た私兵達は南雄略を救う為に戦いの道を歩んでゆく……

『--兄さんの最後の戦いは此の南雄略。勿論、後に私も其処へと乗り込む。結果は
南雄略を奪還した。けれども其処では多種多様な種族の血が流れた。現地の生命の命
だって多く流れた。そして兄さんが選りすぐった軍者及び無束縛の傭兵にも多大な血が
流れた。其の中には勿論--』

一兆年の夜 第百話 蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない(序)

『--さて、最終部に入る。先ずは兄さんの物語の終わりまでを紹介する。次に兄さん
亡き後に私がどのように進んでゆくかも記す。だが、其の前に先ずは復讐から始めない
といけない。
 私と兄さんの物語の始まりは別に感動話で良く見掛ける劇的な始まりではない。何処に
でも転がる日常話から始まり、やがて其れが一つの物語として繋がる。だからこそ私と
兄さんは父さん達が日夜繰り広げる会議室の入った所から始まったと言えばわかり
やすい。あれから私と兄さんの物語は始まった。最初こそ悲劇と言えども身内よりも外の
方に集中した。兄さんはマンドロス山で出会ったヘラルド家の少女の姿を目に焼き付ける
事で命の儚さを痛感させられた。私の場合は紅奈くれなの死がきっかけだ。立ち直れたのは
彼女が遺したくれないれんが私を立ち直らせてくれた。だが、紅奈の死は姉貴分であり兄さん
の妻であった白浪しろなみさんを幼児退行させるまでに大きな傷を与えてしまった。勿論、兄さん
はそんな白浪さんを支えた。時には兄さんの娘である青葉あおは朱波あかなみが共同で白浪さんを
支えると言ったお陰で徐々に兄さんは立ち直ってゆく。やがて白浪さんが寿命を迎えた
年にはもう兄さんは以前のように力を追い求める生命ではなくなった。其れがやがて仙者
の呼吸法を身に付ける程に迄兄さんを高める。だが、良い事ばかりではないのも人生の
険しい所だ。其れが白浪さんの遺した三名の雌子の一名である青葉の死である。本来なら
親の後に死んでゆくのが世の摂理。だが、青葉は誰かを守る為に六虎府工業都市中央地区
で最大の工場にて事件を起こした銀河連合と戦い、多くの従業員を逃がす為に自らの命を
捧げてしまった。
 今思えば王に成った後の兄さんはずっと死にたがっていたのは其の死が大き過ぎるせい
かも知れない。唯一自分の才を受け継ぎ、我武者羅に生きて真古天神武をもっと発展
させる役割を担う筈だった彼女の突然の死は兄さんが余生を楽に過ごすという選択肢を
捨てるきっかけに成ってしまったのかも知れない。
 だとすると此の話は其の兄さんの一面を知る良い機会かも知れない。本編に入る前に
紹介しよう。其れは--』

 ICイマジナリーセンチュリー二百四十一年一月七十六日午後十一時二十七分三十一秒。

 場所は真古天神武首都ボルティーニ中央地区天同蒼穹そうきゅうの間。
 紅蓮ぐれんの間を引き継ぐ形で齢三十九にして十一の月と十六日目に成る天同蒼穹。顎髭を垂らしながら彼は座禅を組む。
(またか……夢宇宙は其処まで俺を生かす方向で進めたいのか!)
 尚、蒼穹が王に襲名する時に一兆年の神々夢宇宙に名称を変更される事と成った。理由は蒼穹が其れに対して神々では明らかに釣り合いが取れないと感じた為だ。蒼穹がそう感じ取り、そして其れを『宇宙』のように無限に膨張し続けるように思った為に夢宇宙と名付けるように成った。
(青葉に先立たれる明日なんて……では朱波や白髪しろがみは俺よりも早く想念の海に旅立たないとも限らない!
 教えろ、夢宇宙……全ての明日を俺に差し出せ!)
 だが、蒼穹は気付いていた。一生命が集約出来る膨大な情報は時として個を瓦解させかねない量である事を。そうと知っていて蒼穹は限りない明日までの情報を求めたのか……「兄さん、まだ起きておられたのですか?」其処に兄とは対照的に髭を一切合財剃った跡が目立つ紅蓮が踊り場側より間へと近寄る。
「紅蓮……か。相変わらず、髭の剃り残しがないかを水面の鏡で確認していたな?」
「いや、歳も歳で私は夜中に髭剃りは控えている」
「そうか……其れで何の用だ?」
「又、一兆年の神々と交信したな……兄さん!」
 夢宇宙だ……全く此れで七度目だぞ、紅蓮--と蒼穹は学習能力が疎い紅蓮に何だか優しげな眼で呆れる。
「兄さん……普段は苛立ちの目で私の学習能力を指摘する筈なのに」
「たまたまさ……ところで紅蓮?」
「何でしょう?」
「若しも俺が死んだ後の事だが」
「止めてくれないか、兄さん。私は兄さんの居ない人生を想像した事がない!」
「だな……だからこそお前には余生を白髪と一緒に過ごして欲しい」
「……いきなり何を言い出すのですか、兄さん?」
「お前の睨んだ通り、俺は夢宇宙と交信して来た」
「其れで見えた明日は何ですか?」
「其れが俺の頼みに繋がる……以上だ」
 そうして蒼穹は間の全ての戸を閉じて……「ではお休み……明日は早いぞ、大王天同紅蓮」
 ああ、お休み……王天同蒼穹--二名の中で認識の異なりが露呈した深夜の出来事であった!

二回目の雑文は……全く皇室を何だと思うんだよ、トラブルを起こす彼について

 如何もdarkvernuです。
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 さて、本来は皇室については余り踏み込める話ではない。理由は後程語るとして……まあ取り敢えず何時も通り解説的なやり方で説明してゆくね。

 如何もネットサヨクの長谷川悠太です。元特何とかだねのあのオザーリン信者のアナと厚盛ステーションのメインキャスターやってる馬鹿を足して二で割った名前だが、関係ないぜ。
 今回はやはり俺達の野望である皇室の話だ。言っておくが女系を勧める為の話じゃねえぞ。俺達の仲間が秋篠宮のえっと……そうそう、其処の長女……此処は皇室のルールで第一女子で在られる方と結婚するという話さ。だが、其れが今年の二月に入って突然の無期限延期って訳だ。何でだよ、何で延期するんだよ!
 えっとそうだ。第一女子で在られるお方の名前は流石の俺達も余りにも無礼なので申し上げませんが、其処の方と結婚為さる奴については紹介するぜえ。名前は明かさないがそいつは何でも非の打ち所が滅さなくて顔ににじみ出る聖人だそうだぜ。然も二万円生活の本を買う程に結婚に本気で取り組み姿勢なんてもうねえ……お前等本気で騙されてんじゃねえか、ハッハッハあ!
 さて、表向きは此の位にして本当は火が幾らでも打ち所あるんだけどな。其の一つがやっぱとある同僚の証言に依ると……あくまで噂だから真に受けんなや。えっと、証言者に依るとあいつって人見知りで挨拶一つも出来ない駄目社員の典型例だそうだぜ。あれえ、非の打ち所……あるじゃん。まあ、其処は大目に見てやるにしても他に問題があるんだぜ。其れは赤坂の別荘に招待された時のあの格好……うーん、観光旅行気分で公の人間に会うなんて流石っすねえ。絶対に打ち首もんだぜ……戦前だったら。後は奴のママさん……随分借金してまんがな。其れもみんな知る四百万。なのに返済一つもせずに「此れ受け取ったもんです」と主張してるらしい。だが、貸した方は返す事を求めているそうだぜ……何て奴だ。向こうの国では借金は自分の資金と同じ感覚だぞ。故にハゲバンクでは十兆円超の借金してもハゲの奴等は返す事さえ考えずに事業拡大にまい進してるんだぜ。え、関係ないか。兎に角、其れがあいつと無関係と主張する者も居るかも知れない。だが、一成石田や誰だったっけ……忘れた。兎に角、芸能人のドラ息子達ならいざ知らずだよ……仮にも皇室の御偉い女子を惚れさせた一人の男性としては流石に親の罪を帳消しにする訳にはゆかない。仮に出来てもその借金はあんたの為に借りたもんじゃん……ならば返すように説得するのが筋ってもんだ。ま、ネットサヨク的には返済しない其の姿に痺れる憧れる……後は一億円の税金目当てに結婚まで漕ぎ着ければ結婚した相手が不幸に成ろうが関係ねえしな。
 なのに結婚延期だとは……宮内庁の馬鹿共だけでは漕ぎ着けられんとは。何という時代に成った事か……畜生め!


 いやあ、凄い事が判明し過ぎて眞子様の将来が酷い事に成りそうな気がしたんだろうな。だから御父上で在らせられる殿下はえっと其の方との結婚を猛反対しているんだろうな。殿下や其の周りの方々が如何ゆう心境かを自分みたいな下等な人間が一々断定する訳にはゆかん。だが、若しも自分の姉にそんなろくでなしが結婚に来るなら……断じて反対するな(実は自分の姉は色々あるんだよな……皆までは語らんが)。
 後、ネットサヨクの長谷川が言ってない事として告げておくと眞子様と結婚しようと為さる彼は……母方の祖父がエラの疑いが強い。まあ週刊誌なのでどっかの五流政党みたいに鵜呑みにする訳にはゆかん。だが、仮に本当だとすれば其れこそ女性宮家創設の動きを進めかねない一大事だ。絶対に阻止しないと日本其の物が破壊される。
 其れにしても今回の騒動で宮内庁の無能っぷりが改めて知らされたな。羽毛田を始めとした連中は本当に仕事をしているのかって聞きたい。羽毛田については宇宙人鳩とオザーリンが無理矢理進めたどっかの国家主席のあれについて苦言した事だけは褒めるけど……其れ以外ははっきり言って皇室を解体しかねない事ばかりするので出来る限りはなあ。あ、調べてみたらもう辞めていたな……ま、どっちにしても羽毛田を始めとした宮内庁関係者は本当に皇室を思う人間なのかが気に成る。でなければこんなドタバタを起こし、更には眞子様の心に何らかの悪影響を及ぼした責任は重大だぞ(二度目だが、自分みたいな下等な人間が皇室の人間の心情を一々推察して断言するのは余り良い物じゃない……何しろ皇室なのだから皇室の事は皇室関係者が語れば良いしな)。兎に角、宮内庁関係者には是非共毎日古事記を呼んで皇室が如何に有り難いかを十分に理解を深めて貰いたい……宮内庁で働く事の意味を再認識する良い機会としてな!
 ンで今回ネットサヨクにしたのは単純に……保守論客と呼ばれる連中ばっかりが解説するのもあんまりだからパヨパヨチーン側に敢えて語らせて貰っただけさ。だって……何時、自分の信じた人達も三つ子の赤字神みたいにあれみたいな性格だったら失望も大きいじゃないか……まあ言うなれば自分なりに平常心を保つ為だよ。だからって古谷や小林よしのりみたいに保守連中に幾ら恨み辛みがあったからってパヨパヨチーンに転向するっていう浅はかな事はしない……多分な(確信出来ない自分を自分はまだ知らないからな)。
 という訳で解説を終える。

 葛西選手は……精神統一の時にそんな弱音を吐いていたんだな。本当に次回の冬季五輪は無礼な運営をしない事を祈るばかりだよ。という訳で二回目の雑文は此処迄。愛子様は愛子様で否定はしない。だが、過去に道教事件があったからな……だからこそ蘇我馬子のやってしまった罪は決して軽くない以上は女性天皇でも正直言って止めなければ成らない。
プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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