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さて、年末は普通にやるだけ

 如何もdarkvernuです。では普通に今日のネタでもやりますか。

 如何もアンチジャーナリストのボブ・ホマンです。格闘技やるだけのメンタルが欠けた外面だけビーストのおっさんと松尾象山にぼろ負けしたエラの国から来たウドの大木を足して二で割ったような名前ですが、多分別人ですね。今回は衰退の2017年を記念して凋落論争をやっていきたいと思います。司会として既に凋落した後の二人を紹介したのはその為です。では凋落を巡って六人の論客が此れでもかと言い争って貰いますよ。
「そもそもKY新聞が凋落したのはモリカケ問題からではない。轟盲牌の電撃訪朝と拉致被害者五人を救出した事で一気に傾き始めたと私は見ていますがな……」そう仰るのはKY新聞廃刊運動参加者の一人にしてアンチジャーナリストの独りとして小川瑩太郎氏の追っかけをして本人にストーカー被害届を出されたばかりのストーカーうつみ加奈子さん……因みに男です。
「ファイナルファンタジーの凋落は8からで間違いない……」と仰るのは同名の映画のせいで視聴を楽しみにしていたアンリミテッドを打ち切られた事に未だ根を持つアンチジャーナリストの野村博信……髭と右手が鰐装飾品を付けているのは関係しないよ。
「テイルズは馬場からおかしく成ったのではない。吉積という性格が非常に悪いおっさんから始まった……」と主張するのはテイルズはエターニア迄が至高で其れ以降はレジェンディア以外は邪道だと主張するアンチジャーナリストの樋口康介……タンスを買っては何度もタンスを壊す癖が出来たのはきっとなりダンXからのようなそうでもないような?
「一歩があんな出来に成ったのは森川がジムなんか経営するからだ……」と衝撃の展開に流石に我慢して読み続ける事に限界があると感じたアンチジャーナリストの真島ジョージ……決して森川軍団スイート訴訟の原告団の一人ではない。
「南新羅はノムタンやムン以前から凋落の傾向にあった。其れはやはり民主化だろう……」と南新羅に民主化はまだ早かったと主張するのはアンチ新羅人として日本衰退の原因は新羅人の不法滞在と過剰な保護が原因だと何時も主張し続けるアンチジャーナリストの朴明博……決して『パクミョンバク』と呼ばずに『ぼくあきひろ』と呼ぶように。
「企業の昨今の衰退はやはりGHQに依る統治で日本が税金納める意義を見失い、更にはお金こそ大事だと考えるようになったのが原因だ。ブラック企業以前の問題だと私は推測する……」と主張するのはかつてお金様を巡る一連の騒動の中心人物の一人でもあった元マネーバスターズで現在はアンチジャーナリストの日下貴明……ではもう一人の本名は何なのか、其れは気が向いたらまた今度。
 という感じで六人の論客が衰退の2017年を中心に凋落について論争していきます。果たして結論は出るのでしょうか?


 残念、其れやるとしたら今年ではなく、来年以降に成る。という訳で年末の雑文は『凋落論争』のオープニングだけの紹介で終わらせて貰います。ま、時事ネタでやっても良いけど時事ネタってのは付け焼刃程度では話としてはぎこちなくて困るしな。そうゆう訳で論争シリーズのオープニング部分だけ紹介して終わらせて貰うな。ま、本当に来年以降に出るかは別だがな。
 以上で解説を負えます。

 じゃあ第九十七話の解説でも行きましょう。今回で一応、二月まで休載する事に成る。まあ、ブラムヘイムに集中しないといけないから此れは仕方がない。だが、その前に簡単な解説でもして終わりますか。
 まあ大まかに言うと能力が少し尖った奴が最後に自らも凡庸である事が証明出来て幕を閉じたって話になるがそうじゃないぞ。一応、ヴェルヌの原典みたいに自らの過ちに気付いて最後は開発した物と共に自決を図ったという筋書きは間違ってはいない。だが、其処へ至る過程は大きく違うとは思うけどな。原典だと電光弾の存在に気付いた海賊野郎が偏屈な爺さんに近付き、言葉巧みに操って世界征服を企む訳だな。だが、こっちは違う。初めから銀河連合を利用して電撃望遠弾を彼等に使わせる事で危機意識を目覚めさせようと試みた訳だ。そういった点ではやや被害者よりな原典とは大きく違う。んで最後に改心して罪を償う過程も違う。原典では愛国心が根幹にあるのに対してこっちは相方が訴える事で計算を超えた何かに気付いたコケッ区が自らの過ちに気付いて罪を償う訳だ。そう言った面では原典は国を想う心を目覚めさせたのに対してこっちは自らの心の弱さに気付いて清算する結果と成った訳だ。そう考えると原典の方は多少左寄りな思想家であるヴェルヌは日本に住み着く左翼やらリベラルを自称する連中と違って愛国心に溢れた人物である事は原典の概要を知れば理解出来る話だな……って其処は蛇足だったな(辛)。まあ何が言いたいかって? ま、何を言いたかったんだろうかなあ(笑)。
 ってな訳で第九十七話の解説も終える。

 そんじゃあ一応予定表をやりまっせ。

   二月予定        第九十八話 蒼穹の紅蓮 過去に思いを馳せて     作成日間
               第九十九話 蒼穹の紅蓮 現在を憂いても尚、     作成日間
               第百話   蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない   作成日間
               第百一話  時間旅行 時間研究者太間ガン流豆の証言 作成日間

 第百一話以降は相対性の章と呼ばれ、中篇のような短篇ばかりが続くぞ。ま、だからって小難しい話をする訳じゃないので気軽にお願いな。
 取り合えず言える事は2017年は全マスコミの支配が終わりを告げる年だったと自分は感じる。モリカケでは最早世論は動かせない訳だしな。後は日本の労働環境を見直す年でもあったな。東芝の問題から神戸製鋼迄……兎に角、日本の物作りはお金に操られた人間達のせいで滅茶苦茶にされたと断言して良い。日本の企業が信頼を取り戻す方法は唯一つ……其れは持てるお金を全て使い尽くす気で経営する事しかない。そう、お金の為ではなくて己を磨き上げる為に全てを捨ててでも誰かの為に貢献する以外に信頼回復はない。其の為には先ずは財務省職員を半分にする事。次に大規模な公共事業を行うこと……ってそれ政府支出だな、関係ないな(笑)。まあつまり給与水準は上げる事も大事だが、其の前に心構えを変えないといけないな。其れが働く目的がお金の為ではなくて己を鍛える為。お金を稼ぐ事は早い話が自分を強くする事と最終的には変わらん。社会人ってのは一旦学生時代を思い出して勉学に励む心構えで働いて貰わないとな。そうしてようやくブラック企業問題も日本人の大切な心も取り戻せると自分は信じているがな……まあ其の為には移民を止めて売国奴共を軒並み日本から追い出すくらいの気概を政府にやって貰いたい物だよ!
 来年こそはエラ共がみんな半島に戻り、更には北の連中の不法船が神風に遭って日本列島に来る前に沈没しますように。後は……来年こそは日本が飛躍の年に成りますように。そう願って今回は此処までにしたいと思う。幾ら給与水準が上がっても其れじゃあ根本的な解決に成らない。ミストさんではないが、日本人が働く目的は金じゃない。其れは己を鍛え上げる事にある。其れを努々忘れないように!
 其れじゃあ良いお年を!

試作品 スピンオフ 自称怪獣王アルッパー

 如何も三島一八がニューダンガンロンパ……いやニューガイガンに怒るのも理解出来ると吉本ばなな出身のカス芸人コンビの煽り芸と其の後のオボココピペを見て感じたdarkvernuです。
 ではアルッパーさん主役の試作品を始める前にアルッパーさん出演の『格付けの旅』が更新されましたので読まれたい方はカテゴリ欄の『格付けの旅』又は<赤魔法の章>をクリック。
 其れじゃあデュアンと出会う前のアルッパーさんの雄姿を如何ぞ!

 其れは格付師デュアン・マイッダーがドーナツ型宇宙シーシェP銀河グリーンP太陽系に向かうより遥か昔だったかな。人類は反捕鯨団体の言う鯨は人間の次に頭が良いという傲慢な謳い文句と過剰な保護を繰り返す内に大変恐ろしい鯨の一族を爆誕させてしまった!
 彼ら鯨族は俗に言う『怪獣王の末裔』……ゴリラと鯨を組み合わせた怪獣王が登場する映画は御存知だろう? ないなら視聴をお勧めする。彼等は鯨でありながらも怪獣王に酷似した背びれを持つ。そして口から放射能熱線を放ち、多くの漁船、調査船、そして軍艦を海に沈めて来た。其の余りにも凶暴な生態からとある和の島国の防衛関係者は彼等を映画に因んで『怪獣王の末裔』と呼称。偶然にも彼等が自称していた呼称と一致するという奇跡が起こる。
 だが、奇跡なのは其処だけであり其の後は何の対策もせずに何と『怪獣王の末裔』を放置してしまった。此れが悪影響を及ぼし始めた。其れは彼等の好物が人間だった。特に胸の大きいグラビアアイドルは彼等の舌からして美味に等しかった。そうして次々と胸の大きい女性は食べられ続ける。事態を重く見た世界各国はようやく近代兵器を駆使して『怪獣王の末裔』と呼ばれる鯨族の一掃を閣議決定。
 最初こそ人類側は優位に事を運ばせた。だが、悪魔の石を内包した隕石の落下で予想を超える事態が起きた!
「ウオオオオ、良くも俺の一族を焼き殺して来たなあ・・・・・・二本足共おおおお!」喋る鯨が自然発生した。「此の俺が出たからにはお前ら二本足の天下は終わったも同然だあああ!」
 其の名は『アルッパー』……「早いわ!」と後にデュアンに呼ばれる鯨外生物の誕生である!
 此処グリーンP太陽系<わとーそ>にてアルッパーは今日も人間を食べ続けるのだった。
「きゃあああ、鯨が来たわああ!」「逃げろ、俺が相手をしてやる……此の巨乳好きめ!」「俺は貧乳派だ!」屈強な男達は女を守る為に前線に出る--右手にレーザーキャノン、左手にライトセイバーで!
「舐めてくれるなよ、二本足共を。そんなスターウォーズみたいな装備で俺を倒せると思うなよ!」
「てめえ鯨の癖に何でスターウォーズ知ってんだよ!」
「五月蠅いわ、俺はお前ら二本足の下らない映画に体を運ぶ事でお前等が如何に下らない戦法をするかを日夜研究してんだよ!」
「お前みたいな百メートルの鯨が如何やって映画館に足を運べるんだよ!」
「苦労したぞ。どいつもこいつも俺が折角バカンスしようと思っている時に必死こいて逃げていきやがる。苦労したぞ、此のでかい鰭で細かい作業をするのを。お陰でたった一頭だけで映画館の映画を上映させる事に成功した。お前らみたいな二本足が良くも古臭いフィルム撮影の映画館を残しておったな。お陰で俺の先祖である怪獣王が芹沢とか呼んだ眼帯の二本足が開発したオキシジェンデストロイヤーで殺されるシーンは何時見ても泣けるシーンだぞ!」
「そっちかよ。つーか何でお前は初期のゴジラ映画黙って見てんだよ!」
「五月蠅い、二本足共。あの映画を見て俺は決意したんだ。先祖をあんな惨い殺し方をしたお前ら二本足は一人たりとも生かしておけんってな!」
「ふざけるな。たかが初代ゴジラが殺されたくらいで人類抹殺を企てるなんていかれてるとしか言いようがない!」
「五月蠅い、其れだけじゃねえぞ。先祖を殺したオキシジェンデストロイヤーを生み出した反動で別の怪獣を生み出しただけでなく、折角其の後の先祖が核爆発で纏めて二本足を滅ぼす筈だったのにお前等が変な兵器使ってメルトダウンさせて殺しやがって。後は何だあの鮪食ってるようなパチモンは!」
「何で映画を基準に俺達に復讐を誓うんだよ!」
「五月蠅い。後はエヴァ作ってるような奴に俺の先祖を変な風に解釈させやがって。いっそアニメでやった俺の先祖がこの惑星の新たな主に成った奴とか……あれは正直流石の俺も其処まで擁護しないぞ!」
「だから映画を……じゃなくてここまで時間を稼げた。後は俺達で此の鯨を倒すぞ!」
「ああ、思ったように映画好きで助かった。お陰で女共を遠くまで逃がす事に成功した!」
「貴様らあああ……良くも俺に映画の話を振ったな!」
 逆恨みしたアルッパーは一秒で足止めした戦士達を蹴散らした。
「ウヌヌ、何処に逃げたかわからないじゃないか。クソウ、こうなったらヤケ酒だ。帰って秋葉原で買って来た最新ツクールでもパソコンにインストールして新作RPGでも作ってストレス発散してやるぞおう!」
 アルッパーはデュアンと出会う前からサブカルチャーに詳しかった……


 という訳で『スピンオフ 自称怪獣王アルッパー(仮)』をお送りしました。此れは最近カイジ本編よりも利根川や大槻主役のスピンオフの方が面白い事を受けて気分転換の為に格付けの旅もスピンオフしても良いんじゃないかって思って試作品として書き殴ってみた。まあ他にも理由があるんだけどな。だってダブル主人公制度でありながらも格付けの旅ってデュアン主役じゃん。然もアルッパーさんの出番が全くない青魔法の章何て殆ど存在すら忘れてしまう程に酷い物だよ。此れは少し同情したくなるじゃないか。そうゆう訳でスピンオフとしてアルッパー主役の通り魔して変な趣味を披露するアルッパーのお話もしてもいいのではないかって思ったんだ。ほら、これも利根川や大槻主役のスピンオフでも言えるじゃん。あれだって利根川はブラック中間管理職として日々苦労するお話を展開してるし、大槻何て班長なのにやけにグルメで大元がギャンブル漫画である事を忘れてしまうくらいじゃないか。じゃあ格付けの旅にだって通用するのではないかって考えるんだけどなあ……まあ、アルッパーやったら他の奴迄スピンオフする可能性も浮上すると懸念される。が、はっきり言って其れは有り得ない。何故なら自分はスピンオフを余り好まない。だって作業が増えるからあんまりやりたくないんだよな。そうゆう訳でワイズマンやノイズン、其れと、真黒等のスピンオフはないから安心して良いぞ(笑)。其れ認めると今度はアズナーのスピンオフまでやらなくちゃいけないし、ブラムヘイムのスピンオフまでやらなくちゃいけない……と枚挙に暇がなくなる。アズナーは神計画自体が其れな感じだが、ブラムヘイムは作風からして絶対に出来ないからな。スピンオフっつっても洒落が利くかそうでないかって判断があるしな。
 という訳で試作品の解説を終える。

 ニコ動は最早末期だな。やっぱひろゆきを本格的に呼び戻してやるかとか後はジブリ勢を全員追い出すくらいの気概がないと再生出来ないぞ。あんなカスコンビ呼んでパンツマンと呼ばれるおっさんの心を傷つけるような生放送やらかしたんだから……ツーか吉本ばななの芸人呼ぶな。吉本ばなななんて伸介の頃からエラ共の巣窟だしよお。正直、あいつらに頼るようじゃニコ動の上層部もあれだよなあ……ま、何が衰退しようとも自分はマイペースに行くので此の件は此処までにしよう。
 其れじゃあ今回は此処まで。AIに負けたんだって、だっせーな、それにおっせーな……ニュー屑は何もかもが!

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(九)

『良いか、二名共。わしは無碍に命を散らしたりはしないっち。わし自身は電撃望遠弾を使った後に無事に生還してみせるっか。だが、お前達が居たらあの子に火を点ける事は果たせないって。銀河連合はお前達の命を突け狙うっち。幾らキリモンが軍者だからってバレイズはそうはいかんっち。世の中の全ての生命が希望に成るのは早急であるように強いモノ達が必ずしも強くいられる保証は何処にもないっけ。若しかすると強さを証明する前に果てるのが関の山だっか。だからこそ此処はわし一名で行くっき。わし一名であの子に点火するっか。其れが……わしが果たすべき清算じゃった!』

 午後二時零分零秒。
 キリモンとバレイズは裏島を包む恐るべき光の雲を確認する!
「此れが……コケッ区博士が生んだコケッ区式電撃望遠弾第一号の威力!」
「何て衝撃波だー!」余りにも強大な力は三隻の蒸気船を揺らして一部海に落っこちる寸前まで追い詰められる程。「俺達の希望は……時としてあのような忌々しいモノへと変貌するというのかー!」
「コケッ区博士は……いや、コケッ区博士は今でも生き続ける!」
「あ、当たり前だー。先生は日の出の時間帯に言ったじゃないかー。若しも死んでしまったら……あれこそ真実ではない言葉じゃないかー!」
「だろうな。私達は時として……いや」敢えて自らが頭脳労働者である事を強調するバレイズ。「私は時として行き過ぎた頭脳はやがて身に余る物を生み出す事も知らなくてはいけないのだと気が付いた!」
「先生は其れを示す前に全ての生命に自らの能力の証明を始めたー。高過ぎる能力は時として横に並ぶ生命が居ない状態を生み出すー。天同家ならまだしも俺達一般生命にとっては孤独でしかないー」
「ああ、そうだ。私はこうも考える」バレイズは交流について一説を語る。「誰かと誰かが出合い、語り、結ばれる古くからの行いは時として自らの能力を見つめ、他者を理解し合うきっかけを生み出す。自らが他者と比較して井の中の蛙族である事を自覚する為に」
「良くわからない事を口にするなー」
「だが、事実だろう。私だって横に誰かが居ないと孤独を感じる。いや、正確には自分の能力は若しかすると此処より外では下から数えた方が早いのではないかって安心出来ない思いが何時もこびりついて困る!」
「話が長い上に区切らないと何言ってるのかわからないー」
「済まないな。私も如何やら博士同様に他者との会話に慣れていないのかも知れない。いや、違うな!」此処でバレイズは満面の笑みを浮かべてこう感謝の意を表する。「有難う、キリモン君。お陰で自らがまだ井の中に閉じ込められた蛙族だって気付く事が出来た!」
「恐いなあ、いきなり笑顔で迫ったらー!」バレイズの笑顔に圧倒され、キリモンは話を戻す。「兎に角だー。コケッ区先生は横に並んでくれる生命を求めていたってのも事実だし、寧ろ本当は横に並ぶものが居ない事を証明したかったのかも知れないー!」
「だろうな。誰だって己は優秀だったのに突然、上には上が居る或は横に並んでくるモノが出現して恐がるのだな」
「そうゆう意味で俺と先生が互いに仲が上手く行かないように見えて上手く進展していたのはきっと--」
 其れ以上は蛇足に成る為、最後はキリモンの心の中と禾野コケッ区が遺した最後の手帳を紹介して緞帳を下ろそう。
(誰だって上に誰かが居る事を恐れるー。何故ならそいつは自分よりも先を行き、自分に何かを言いつけて迷い惑うからであるー。
 だが、下に誰かが居る事も恐れるー。何故なら下の者達は簡単な事も出来ないのかって己の中でそう見えてしまうからであるー。そうして下の者に無理難題を言って余計に下へと追いやってしまうー。成長を促す筈が成長させまいと妨げるようにー。
 其れから並び称される者も恐れる。並んでいると常に余裕が持てずに先を行こうと上を行こうと自らの能力を弁えずに突っ走るー。競い合う仲間だと思えばそうだけど、逆に少し油を断っていると直ぐに先を越す存在だと思うと此れ程恐れる者は居ないー。ひょっとすると己自身が見えなくなる可能性だって有り得るー。其れ位に並ぶ者達は恐ろしく思えるー。
 此れは良くある世の常ー。俺達は此れを自覚しながら生き続ける。上からも言われ、下には強く圧力を掛け、横には熱が出てしまう程にー。そうして辿り着く先……其処には希望何てないー。
 其れに気付いたある少し優秀な生命は一計を案じるー。だが、その一計を図る中で自らの罪に気付き始める。そして命を懸けて生産を果たしてゆくー。其の生命は其処で初めて自らも又、凡庸である事に気付いたー。そうだ……誰も尖っちゃいないー。尖っているように見えて実は何も知らないー。だからこそ其れに気付く為に他者との交流を欲するー。自ら凡庸である事に気付く為にー!
 其れでも、俺は彼の死を認めないー。彼は俺の中では偉大で越えられない壁として人生の終わりから想念の海に自我を取り込まれようとも刻み込まれてゆくー。誰が何と言おうと俺は主張し続ける……禾野コケッ区は今もまだ生き続ける--あの白き炎の中でずっと!

『--この石板が見付かったという事は既にわしは想念の海に旅立った後という訳だ。
まあ仕方のない話だ。わしも又、一生命体じゃ。如何やっても永遠には生き続けられ
ない。誰かの記憶に刻み込まれない限り、永遠に生き続けるなんて夢のまた夢という訳
だ。
 さて、あの子が。つまり君達が見たであろうコケッ区式電撃望遠弾第一号の事だ。
あれが当初のわしの計画通りに同胞達に向けられたならば真古天神武も流石に静観は
していられずにより一層軍備への増強に舵を切るだろう。其れがわしの狙いだ。わしは
前にも紹介した通り、全ての生命には希望があると主張しただろう。其れを実現する為に
君達全生命体には希望に成って貰わないといけない。其れが悠久の時を経て目覚めて
からでは遅い。時既に銀河連合は水の惑星中の生命を喰らって悠久を約束された生命
の命脈は断たれたも同然だ。そう成らない為にわしは一計を案じた。
 だが、若しも計画を大きく外して当初とは異なる結末を迎えたとしたならばわしは
わし自身が思っている程に優秀じゃない事を知ってしまった後だろう。其れも又、結末
として受け入れよう。何故ならわしは心の底で恐れているのかも知れない。誰かがわしを
超えてわし以上の事を成し遂げようとするのを。わしは自らの能力を過信する余り、他者
との交流を恐れていたのかも知れない。何故ならわしは自らの能力がもう少し凡庸で
あったならここまで苦悩する事もなかったと今でも思うのだから。才能とは時として孤独
にする。いや、才能に責任を求めるのは極めて身勝手だな。才能とはあくまで跳び箱で
しかない。其れも又、武器という名の概念だ。武器自身が誰かを傷付けるなんて有り
得ない。傷付けるのは何時も振舞う物と決まる。才能も又、武器なのだ。わしはその
用途が成っていない事に此れを記すまで気付かないだけだ。だからこそ計画を大きく
外すという事は即ち、わし自身が自ら凡庸である事に気付けたという訳じゃ。
 石板で何かを記すのは此の歳になって大変である事に気付いたな。抑々一度彫ったら
二度と書き直しがまま成らないからな。ひょっとすると此れが海洋種族が未だに水の惑星
の頂点に立てない原因かも知れない。だとすれば頂点に立つのは優れた種族や生命体
ではないかも知れない。頂点に立つ生命は決まってその惑星の立地条件に合った適性
が必要なのかも知れない。だとすれば人族が未だに水の惑星で頂点に立てるのは訛りが
原因ではない。
 だが、そろそろ限界だ。では全生命体が希望に目覚める其の時迄わしは歴史の舞台
から姿を消そう。何、無理して希望を抱く必要はない。希望とは自然と己に流れ着くモノ
だ。
                              著者 禾野コケッ区』

 ICイマジナリーセンチュリー二百三十三年五月四十二日午後三時三十分零秒。

 第九十七話 恐るべき発明 完

 第九十八話 蒼穹の紅蓮 過去に思いを馳せて に続く……

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(八)

 午前二時四十一分十八秒。
 場所は裏島西側断崖。三名が真古天神武蒸気船と銀河連合が乗る小舟との打ち合いを眺める中でコケッ区はある事に気付く。
「何ですか、その軍事理論はー!」
「軍事には詳しくない私ではあるが、流石に其処までは飛躍し過ぎじゃないですか?」
「いや間違いなく銀河連合は既に其処までの戦術を取る事が可能じゃって。細菌戦術が取れるという事は即ち、奴等は食事戦術で全生命をものの数の月の後に死なせる事だって可能だっち!」
「食糧に銀河連合を混じらせて各家庭に回せば……ねえ」
「だからって細菌戦術から如何して食料戦術が繋がるのかわからないー!」
「だからお前は何時まで経ってもわしの理解者に成れないんだっチ!」
「ふざけるなアー!」キリモンは怒り出し、コケッ区を締め付ける。「如何して何時も何時も自分の頭の段階で物を言うんですかー!」
「うぐぐっか」
「キリモン君……余り力を入れ過ぎるなよ!」
「大丈夫だよー。俺も全生命の一員ですのでコケッ区先生を死なせたりは……しませんー!」返答した後、キリモンは話を進める。「良いですか、先生ー。全生命体は誰だって知らなくて良い事を知るように出来ていないのですー。誰だって今しか見えずに過ちをしてしまうのですー。誰だって……賢くだって成れないのですよー!」
「キリモン、お前はっち」
「だからさあ、先生ー。もうこれ以上他者に過度な期待を抱くのは止めて下さいー!」涙を流して伝えるキリモン。「俺達は先生が思っている程に希望を抱えられる訳でもなければ自らを見つめる事が出来るほどに出来た者じゃないのですー!」
 其の涙は首の一部に落下し、更には締め付けられるコケッ区の嘴に滴る。嘴に僅かながらもキリモンの涙の熱を感じ取ったコケッ区は次のような一言を口にする。
「ウググ、そろそろ離してくれないかっか?」
「あ、申し訳ありませんー」
 解放されたコケッ区は少し咳き込みつつも締め付けられて何処が歪みがないかも確認。歪みが見られない事を確認すると喋り始める。
「成程、まだまだわしは全生命に希望を背負わせる時期ではないと知るべきだったっち。寧ろわしは誰かに希望を押し付けた事を誤って抱かせるべきだと思い込んでしまったって!」
「博士……まさかとは思いますが--」
「まだわしの話が先じゃっち。わしはキリモンに締め付けられて泪の熱を浴びて初めて自らの行った罪に気付いたっか!
 わしは電撃望遠弾第一号で同胞全てを死なせる所だったっか。寧ろ、わしは全生命体の希望を吐き違えていたんだっか!
 本当は自分こそ成りたかったっき。だが、心の甘さがわし自身に言い訳をさせてしまったっけ。わしは……自らの希望を信じる事も出来ずに他者に希望を押し付けてしまったって!
 わしは……わしは--」
「わかったよー。十分にわかったよ、先生ー!」
 二名は抱擁--其れが最後の抱擁に成るとは片方は気付かない!
「泣かせるねえ。此れが信頼という名の希望か。私にだって出来るかな?」一方のバレイズはある事を考える。「いや、止めておこう。まだ其の時ではないからな」
 抱擁を終えた二名。内一名は次のように言った。
「ではキリモン、それにバレイズ……お前達は先に戻ってくれっち!」
「な、何を言うんだー!」
「わしは最後の仕事に取り掛からないといけないっち!」
「何の仕事だよー!」
「其れは--」

 午前十時二分七秒。
 場所は隠れ拠点隔離室。戻って来て早々に蹴られ、踏みつけられるある生命。
「ウググぐ……まだ、まだ眠る時ではないっチ!」
 其の仕打ちは三の時も掛けて行われた。流石のコケッ区も其処まで来ると後数の分しか生きられないと気付き始める。
「ウググ……出て行ったなっか。ハアハア……折れた肋が肺に二本も刺さって、ゲホゲホっか!」出血量及び肺に溜まる血液の量を含めても既に生きられる時間は限られると気付くコケッ区。「せめて……最後にあの子と一緒に、あの子と一緒にって!」
 這いずりながらもコケッ区はコケッ区式電撃望遠弾の起爆口まで近付く。全ては人生最後の大仕事をする為に。
「やっと……着いたっち。わしは、そろそろ、はあはあっか」コケッ区はずっと濃ゆい股間周りの毛に隠してあった火点け棒を取り出す。「まさか、此れが……人生最後に、この子に火を点ける為に……使う、とはっか!」
 コケッ区は燐の部分に擦って点火させると自身と同様の靄みたいに燃える火点け棒の火元を電撃望遠弾の点火口に放り投げる--其処で二度とコケッ区は体を動かす事もなくなった!
「ハアハア……さあ、最後の--」
 やがて電撃望遠弾は弾丸内に溜め込んであった質量を熱に変えて今……隠れ拠点ごと裏島に足を付ける全ての者達を電撃の光で包み--

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(七)

 五月四十二日午前零時三十七分二十三秒。
 バレイズは自らの目的について告白する。実はバレイズは真古天神武兵器開発班の一員であり、やや遠い将来に訪れるであろう真古天神武全土を襲う大規模な流れ星を防ぐ為にコケッ区式電撃望遠弾と其れを開発したコケッ区の救出を密かに任された。だが、肝心のバレイズは民間者であって身体能力は高くない。なのに何故彼が派遣されたのか? 理由は次のキリモンの思考から明かされる。
(先生が只では転がらない生命だと知ってるからこそバレイズを派遣したのだなー。全く頭脳労働者には頭脳労働者以外に説得出来る生命は居ないと単純計算するようだけど……其れで心が入れ替わるような生命ではない事を真古天神武の上層部は知らないのかー!)
 キリモンの思う通り、バレイズが告白してもコケッ区は首を横に振る事を辞さない。
「はあ、あんたは希望なんだぞ」
「わしを希望とするなら全生命体は可能性を絶たれたも同然じゃって」
「其処まで極まった話をしているんじゃないぞ、博士!」
「極まろうが極まるまいが理屈にも成らん応酬でわしを打ち崩せると思うな、若造っち!」
「いやいや、希望ではなく……こうしよう。博士は希望を目覚めさせる起爆剤。私達にも希望がある様に博士だって希望を目覚めさせてこんなにも立派な望遠弾をお作り為さった。さぞ、睡眠が足らないと思って苦しんだでしょう?」
「今度は起爆剤かっち。バルケミンの頃からお前達のお喋り好きには困っていた所だぞっか!」
「だが、バレイズがどんな企みをしようとも先生が此処から離れる以外に道はないのです-!」
「いけないいけないっち。わしが離れれば奴等はいよいよ電撃望遠弾を使用するっか。其の威力はスクリュースタンダードアイランド何て目じゃないぞっか!」
スクリュースタンダードアイランド……もしや動く島か」
「範囲は半径成人体型たったの十だっか。だが、破壊力は思わずわしらが溶解する所であった位に尋常じゃない熱量って。わしの背に見えるコケッ区式電撃望遠弾第一号はスクリュースタンダードアイランドを沈めた第零号の十倍の半径を誇るっち。破壊力ともなれば島が無事であるかさえも怪しいっつ!」
「十倍だって……一体どんな方法で望遠弾を其処まで危険な領域まで高める事が出来たんだよー!」
「其れは永遠にわしの頭の中に眠るっち!」
「あれだけで島を沈める威力……幾らなんでも質量保存の観点からして無理だ、無理があり過ぎるぞ!」
「其れは従来の物理学に囚われているのだよ、バレイズ・ボルティーニの坊主っち」
「従来の? 従来って言えども……まさか、博士は質量を熱に変えられると本気で信じているのか!」バレイズはやや声を張り上げて立ち上がる。「そんな事が可能だとしたら此の島どころか一歩踏み誤れば水の惑星だって沈める事が出来るぞ!」
「流石に其処までの事はしないっち。爆発力と言えども其処までは無理じゃなっち。だが、あれに気付いたお陰でわしは此れだけの大きさまで縮小する事に成功したって。後は此れが起動するか如何かじゃなって」
「さっきから意味不明に話を進めているけど、俺には何の事やらさっぱりわからんぞー!」
「キリモン君は相変わらずだね。よくそんな脳が足らん状態で博士と長い付き合いが出来たなあ」
「お前と一緒にするなー。俺は元々、前線出身の軍者だぞ。たまたま医療部門に詳しかったから先生の所に派遣されたんだー!」
「まあキリモンが直情的で助かったっち。お陰でわしの研究成果が真古天神武にまで流れる事はなかったなって。そうゆうのは其れに詳しい生命でないと理解が出来んからなっか」
「ハア……えっとー」
 キリモンは何かを忘れていた。其れを考え始める。
「俺は何故命懸けでここまでやって来たー? 話を聞く為にー? バレイズの真実を聞く為にー?
 いやいや、違うだろうー。俺は俺がここに来た本当の理由はつまりなあー!)
 キリモンは長い首でコケッ区の襟首を掴んだ……「な、何をするっけ!」其れから彼を自らの背中に乗せた!
「話している時間がもったいないー。今直ぐに此処を出ましょうー!」
「え、如何ゆう……ああ、そうか!」バレイズは何かを思い出す。「いけないな、私達は時間を掛け過ぎた。侵入者に気付いて奴等が包囲しに来るかも知れんな!」
「急ごう、先生にバレイズー!」
 待て、わしは残るぞオオウっち--と訴えるも誰よりも恩師が大事なキリモンは聞かず!
 其れから三名は隠れ拠点を脱出してゆく……

 午前二時二分三十七秒。
 場所は西側断崖。三名が其処で目にしたのは三隻に向かって小舟のような何かを出して進んでゆく銀河連合の姿。
(まずいぞー。あいつらは俺達を黙って逃がさないって気付くべきだったー!)
「拙いな、此れは」
「数は少ないなっち。なら大丈夫--」
「大丈夫じゃないー。さっきみたいに極小の生命で襲い掛かったら如何するんだ、先生ー!」
「何、極小っか?」
「ああ、キリモン君は其れで死に掛けたんだ」
「まさか銀河連合は--」
「ああ、血液だって武器として運用出来るのだよ」
 其れを聞いてコケッ区は気付いた。其れは次のように表現される……

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(六)

 午後十一時十八分二十七秒。
 場所は隠れ拠点隔離室。
 コケッ区は電撃望遠弾を見つめる。彼は心の中で何を思うのか? 其れは独り言でしか明かされない。
「なあ、お前は何の為に生まれるっち? 銀河連合を倒す為に生まれたのだとしたら果たして戦い以外で何か活路を見出せるのかって? 如何して戦うのか、生命はっち。何故わしらは此処まで苦しみ続けるのだっか。戦いの為にわしらは自らの生活水準を神に近付けようとするっけ。如何してだと思うか、如何してわしらは生活水準を高め続けるのだっか。いかんな、話が脱線したっち」
 だが、いざ思った事を口にすると誰もが思考と口調の相違に苦しめられる。コケッ区も又、其の内の一名である事を自覚する。
「少し話を逸らすかっか。わしみたいな頭だけが空回りする生命は他者とお喋りする時についつい息遣いが荒く成るっき。慣れた者との会話は比較的落ち着くのだがな。いや、怒りに我を忘れる場合は更に落ち着いた事を口にするって。何故なら相手を気遣う必要もなくなるっけ。だがな、其れはいけない事だっち。真実を恐れる証拠だって。真実を恐れる生命が如何して何かを生み出せるかっか。そうだなあ、そうだろうっと!」
 其れから話を戻してゆく。
「だったらお前が生み出される理由はわし自身の隠された一面をみんなに知って貰いたいからだろって。そうだろう、なあコケッ区式電撃望遠弾第一号って!」
 コケッ区の独り事は此処で終わりではない。だが、銀河連合が其れを許さない。
「また来たかっち。良いか、既にコケッ区式電撃望遠弾は完成したって。其れを今からお前達自身の足で使うべきだって。わしは其れを確認してからお前達に製法を教えるっち。約束は守れよ、お前達にも約束を守るだけの筋を通す意地があるのならって!」
 だが、虎型と蝙蝠型は相も変わらずにその返答に怒り狂う。後一歩でコケッ区は痙攣を起こす前段階に突入する所だった。コケッ区は自らが生きている事を感謝。感謝しつつも己を痛め付けて気分が晴れたと体で表現する二体の銀河連合の背中を睨み付ける!
「はあははあ……あの製法はわし自身の心の中に留めるっち。絶対に漏らしてはならんっち。仮にこの島の世界観補正が奴等に向く事があろうともわしは絶対に製法を漏らしたりは……しないぞっち!」
 其の執念が老い先短いコケッ区を動かす。彼に再び立ち上がる勇気を与えて行く。決して素早い立て直しではない。一の分、いや一の時掛ける程に気長な立て直しを要する。其れは同時にある者達との再会を呼び起こした。
 突然、扉は開かれる。入って来るのはキリン族の青年と人族の青年。
「先生ー!」
「お前はキリモンかっか!」
「随分と痛め付けられたな、禾野コケッ区博士」
「あいつらめ、加減という物を知らんのかー!」
「何故ここへ来たっち?」
「助ける事に理由が居るのかよ、先生ー!」
「そうゆう事だ。あんたの監視役は相当に過保護な性格をしているぞ!」
「全く普段からわしの話を理解しないお前がって」
「理解出来ないのは十分わかるー。だからって俺があんたとの繋がりをそんな理由で肯定しないって勝手に決め付けるなー!」
「ふう、これも又全生命が持つ思いやりの可能性なのかっか。全く困った話だなって。劣友言いながらも結局は縁を切らない奴等との関係性みたいな物じゃなって」
「ならば俺達は--」
 わしはここを出たりはしないぞっこ--決意は揺らがないコケッ区だった。
「何故なんだよー。そんなに傷付いて迄如何して電撃望遠弾の為に奴等を利用しようと企むんだー!」
「利用するからこそ全生命には必要なのだよ、此の電撃望遠弾はっち!」
 此れは深刻だな、聞かせてくれよ……コケッ区博士--バレイズはコケッ区に尋ね始める。
「バレイズ・ボルティーニじゃなって。話は聞いておるっち。お前が何を目的にわしの所に来たのかは自ずと見え隠れするって」
「私の事よりも先に……いや、先ずは私が何の為に裏島に足を運んで迄博士の所に尋ねに来たのかを告白するのが筋だな」
 其れからバレイズはゆっくりと真意を告白してゆく……

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(五)

 午後四時十八分十六秒。
 場所は裏島。崖を上る生命が一名。
(同じ軍者としてあいつらを恥じているー。先生を助けようとせずに電撃望遠弾を恐れるなんてー。だったら俺自らが先生を助けてやるー!)
 キリン族でありながらも崖上りが上手なキリモン。彼は真古天神武で度々開催される攀じ登り大会で三大会連続の三位以上を受賞するなど、軍に所属するキリン族の軍者の中で最も突出した攀じ登りの名者である。そんな彼にとって裏島にある崖は御足の者である。
(まだ攀じ登りの技術はさび付いていないー。お陰でやって来て凡そ三の分くらいで登り切る事に成功したー。だが、本番は此処からだなー。早速、出迎えが来たようだー)
 迎え入れる銀河連合は三体。内容はサーバル型、バンディクート型、そして袋鼠型。どれも迎え撃つには地形適応の面で宜しくない上に巨体で何よりも間合いが長くて小回りの利く首を持つキリン族の生命であるキリモン相手に太刀打ち出来るとは思えない奴等である。
 当然、キリモンも苦戦する事なく一の分も掛けずに三体に大量出血させる事に成功した。
(全く、攀じ登りには大量の筋力を要する事くらい知ってるだろうー。更には俺自身がそんな三体を相手に苦戦する道理がない。地中ならいざ知らず、バンディクートも袋鼠も地上に出て戦うような種類じゃないだろうがー。全く何を考えて奴等を俺の前に迎えさせたのかー!)
 確かに太刀打ち出来る存在ではない。唯一機動力の面でも勝るサーバル型でもキリン族の生命を打ち倒すには向かない。だが、キリモンにそれらを差し出したのは即ち……「うわあああ、返り血が突然動き出したああー!」何と三体の中に隠れ潜んでいた赤血球型、白血球型、そして色素蛋白質型が一斉にキリモンの毛穴に向かって進行し始めた--流石のキリモンも足も首も届かない極小の相手には御足上げだ!
 だと思ったよおおおう……それい--其処へ反対側からやって来たバレイズが桶に入った水をキリモンに振りかけた!
「な、何をする……ってあれー?」其の水を浴びた事で全身に付着する返り血は自然に足元へと転がり落ちた。「って此れ……油じゃないかー!」
「フウ、流石の水分種類も油を浴びれば剥がれ落ちるか」
「いや、待てよー。水と油の件は俺も知ってる。なのに何故返り血はみるみる剥がれ落ちるのだー?」
「其れは返り血を動かすのが銀河連合なら話は別だ。あれも一応生き物と仮定すれば必ず脂肪分を燃やした際に油を発生させる。ならば油を掛ければ自然と油よりも軽い奴等は剥がれ落ちて行く……すると如何だ。成功したぞ!」
「何が成功だ……俺が油まみれじゃねえか、畜生ー」
 キリモンは暫くの間、掛かった油に苦戦する。一方のバレイズは尋ねられても居ないのに語り始めた。彼に依るとキリモンが独断で島に向かう事を既に承知していた。少し遅かった為に見張りの軍者に見つかり、暫く遅れる事と成った。そんな時に連行される中で油を使って作業する船員を見付ける。其れを見てバレイズは閃く。若しも奴等が細かい種類を使って相手にわざと倒させる事があるならキリモンは間違いなく死んでしまう。其れを防ぐ為に油を持参して行くしかない。其れからバレイズは二回目の密航を成功させ、間一髪でキリモンを救った。
「其れは有難うー、だが……少し言いたいー」
「何か?」
「俺が尋ねるまで勝手に喋るなー。お陰で涙流して感謝出来なくなっただろうがー!」
 全く此れだから軍者ってのは見える範囲でしか物が言えないんだよ--と理屈にも成らない言葉を口にするバレイズ。
(まあ、無理して涙流す必要はないけどー。感謝するのは正しいが、其れが行き過ぎると却って相手の為に成らないー。感謝を当たり前のように行うのは大事だが、感謝は一回だけで十分な時は其れ以上の使用を心掛けないー。謝罪も同様にー。
 と関係ない話をしている場合じゃないー。今は先生の救出に向かわねば成らないー!)
 キリモンが密航した理由はコケッ区を救出する為。一方のバレイズは別の理由がある。だが、お喋りなバレイズは尋ねられる前に喋り始める。
「私の目的は--」
「だから其の時に聞くから今は静かにしてろー。銀河連合に察知されるだろうがー!」
 二名は徐々にではあるが、コケッ区が閉じ込められる隠れ拠点に近付きつつある。

 午後十時四十三分七十七秒。
 場所は隠れ拠点南口前。キリモンとバレイズは其処で誰も居なくなる時期を待つ。
(幾ら長い首が様子を見るのに適していても結局は隠密行動に向かないキリン族の図体だー。何時気付かれるかわからないなー)
「ああ、其れと私が密航した目的は--」
「だから静かにしろー。気が向いたら俺が尋ねるからさー」
 其れは一の週より後か--少々ひねくれ者のバレイズはそう尋ねる。
「大袈裟な奴だー。何で乗船させたんだー」
 そのやり取りから十五の分より後に南口の警備は完全に足薄と成る。此処しかないと考える二名は素早く中へと踏み込んでゆく……

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(四)

 五月四十一日午前五時七分三十一秒。
 場所は裏島。中央の突起した場所にある銀河連合の隠れ拠点。
 其の拠点にある全長成人体型六十六を超す巨大な何かを外に出せる巨大な扉のような何かがある部屋で禾野コケッ区は目覚める。
「ハアハアっち。何も飲まず食べずの生活は……堪えるなあって」
 銀河連合の出した食料は一般生命には食べられない。実際に噛んでみるもコケッ区からしたら凝土を口に含む程に受け付けないモノだった。
「そもそも同胞と思われる筋肉をわしに出して来る銀河連合の神経がわからないっち。筋肉を食べる習慣が奴等にはあるというのかっち!」
 コケッ区は飢えに苦しみつつも互いの食文化の違いを痛感。其れだけでなく、彼等とは分かり合えない事を改めて知った。
「独り言だけが呟かれるっち。まあ昔からわしは独り言が好きだった生命じゃっち」
 そうしていると独り言さえもさせまいかのように蝙蝠型がまたコケッ区の頭上を飛んで来てはある部分から水と氷ばかり食べたら起こり得る何かを吐き出してコケッ区に浴びさせる!
「オノレえ……こっちは其れ浴び続けたせいで肌の燃えるような何かを起こしてるってのに今度は下痢かっそ!」
 其れが終わると蝙蝠型は部屋を後にした。
「だが……炎症を起こしてでも堪忍した御蔭で奴等が足薄な間隔ってのを知ったぞって!」
 独り言ではあるが、コケッ区は敢えて大声で其れを発する--彼等の耳に届かせる事で警戒感を強めさせる為……或は緊張感を高め過ぎて思わずある部分だけが隙を生じさせる事も狙い!
 其の時期が訪れた。其れは蝙蝠型に何かを浴びせられて三の時より後……コケッ区が其の時間帯に扉の鍵を調べる。すると鍵は開いていた。そしてコケッ区は外の様子を確認する為に出る事に。

 午前十時五十四分五十六秒。
 場所は裏島西側の断崖。波は西側に集中砲火を浴びせる。
 其れは外伝雄略海の不可思議な波の動きがそうさせるのか? コケッ区はそう考えつつも其処から顔を覗かせる。
「あ、あれは……あのキリモンめ、お前までやって来たらわしの計画に支障をきたすつもりかっち!」
 コケッ区の計画ではキリモンは乗船しないと思われた。そう思ったのは何故なのか?
 実はキリモンはコケッ区と出会う度に何かろくでもない事ばかり口にする。何を言おうともコケッ区にとって耳障りな事ばかり。コケッ区が何か言う度に何度も質問し直したりするなど、此の二名のやり取りは正に頭でっかちの典型例と一般的な生命との隔たりを感じざる負えない。其の為、コケッ区はキリモンは助けを呼ぶだけで船に乗船するまいと踏まえていた。
「恐らく此の誤算が招いたのは……あの地図だなって。何しろ、真古天神武軍内でもただもの島とおかもと島自体知る生命は殆ど居ないと思われるからなっち。だが、もっと詳しく跡を残そうにも却って銀河連合に察知されかねないっち。つまり誤算は起こるべくして起こったという訳か……まさかの粒子論が此処に来て立証されるなんてなって」
 コケッ区は後の相対性理論だけでなく、量子論すらも既に踏み込んでいた。コケッ区式望遠弾は相対性理論だけじゃなく、量子力学と後に呼ばれる理論をも用いて考案された代物だった。
 さて、コケッ区がそう推測したキリモンが乗船した理由。此れは大きく違う。実はキリモンはコケッ区の事を慕っていた。何事も上から目線で知ったかぶりが多少混じるコケッ区の話し方に辟易しつつもキリモンは命令を超えて彼を慕っていた。其の為に、キリモンはコケッ区が連行されたと聞いて居ても立っても居られない状態だった。事実、キリモンは上陸を願い出た程でもある。だが、其の上陸命令はキリモンと同じく指揮艦船に乗り込むバレイズが反対の立場を取った事により、叶わない。叶わないと知りつつもキリモンは何と独断で脱出艇を使って密かに裏島へと乗り込んでゆく。此れもコケッ区の計画のずれを招くとは誰も思わない。
「兎に角だっつ。既に奴等もわしが居ない事を知ってか、鳥類型を使ってまで探し回ってらあった。さっさと戻らないとな……と其の前にっと!」
 コケッ区は空腹で如何しようもない状態だった。なので西側にある薬草と思われる草を千切っては口に含みつつも残りは毛の中に隠してから戻って行く。尚、コケッ区は薬草だけじゃなく、食べられる茸の種類も既に把握済みだった。

 午後三時五十七分四十七秒。
 場所は隠れ拠点隔離室。
 其処で一の時と二十八の分もの銀河連合に依る攻撃を耐え抜いたコケッ区。口から吐血しつつも何とか採取してきた薬草だけは守り通した。其れから虎型と蝙蝠型が部屋を後にすると独り言を始める。
「折れた骨が肺に突き刺さって……ブフウ、ハアハアって!」コケッ区は右手羽先で痛みが激しい個所を触診する。「ウグ……アッグ……全く奴等は閉じ込めた相手を大事にするという精神はないのかっか!」
 あれば今頃は全生命体の銀河連合は手羽先を取り合う……叶う筈がないからこそ今も戦い続ける事をコケッ区は痛感しつつも隠してあった薬草を全て口に含ませる--半端に残すと勘の良い銀河連合は其れを見付けて取り出しては更なる仕打ちをコケッ区に与える可能性が高い!
「どちらにせよ、奴等の目的は……ブフウ、っち。奴等はコケッ区式電撃望遠弾の使用だけじゃなく、製法まで入手して其れ迄わしを活かす事だろうっち。自力で見付けるか、其れともわしを散々攻撃して吐かせるかっか? だが、な……ウググぐっく」
 コケッ区は既に製法を記した紙を燃やした後だった。残ったのは全て適当に記された創作話用の製法図だけ。銀河連合はコケッ区が住み着く隠れ処で運んだのは望遠弾だけじゃない。コケッ区の製法図も同時に運んでいた。
「あれらから如何やって電撃望遠弾に届く物かっし!」

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(三)

 五月四十日午後十一時二十三分十八秒。
 場所は真古天神武外伝雄略海。其処はかつて秘伝雄略島を始めとした海の種族を惑わせる海として名を馳せる。
 其処にある名も無き三つの島の内の一つに真古天神武の蒸気船三隻がやって来た。其の内の中央の船にキリモンは長い首を使って何かを覗こうとする。
(神に描かれたのは三つの無名の島だー。然もどれも特徴的な形をしてあったー。先ずは北西に位置する島はある学者はただもの島と呼んで実際に地理の調査に当たった研究班が本当に山から崖に掛けてまでただものの形をしていたー。生態なのか健康法なのかわからない謎の概念であるただものを模した島があったなんてー。
 ただもの島と通称される島の反対側に位置するやや東よりも島は通称おかもと島と呼ばれ、此れも同様の調査班で綿密な調査をしたからわかるのだー。ただものとおかもと……一体何なんだろうー? 銀河の中にも混じっていたりと色々と謎が多過ぎるー。
 そして俺達がやって来たのはただもの島とおかもと島の間に挟まる無名の島ー。此方は何の通称もなく、本当に名が付けられていないんだー。其の為に先生が住み着いたあの島と並んで銀河連合の隠れ拠点の可能性が強かったー。そして実際に俺は此の島に銀河連合の存在を確認したー。何か鳩型や烏型のような奴等が俺達が来たのに目を凝らして何体かは位置を探られないように遠回りしながら拠点に戻って行くのを確認するー。
 其れにしても先生は何処に閉じ込められたのだー?)
 キリモンは後に船員から渡されたキリン族用の望遠鏡で確認もする。だが、西側から島を覗くのか……大した結果を得られない。其処でキリモンは船長にお願いして反対側へ進む事を打診するも……「無理だやわ」熊猫族の船長はある理由で断った--其れが余計な菅原炭を使うと自力での外伝雄略海を脱出出来なくなる事。
「事態は一刻を争うってのに……何故島に乗り込もうとしないんだー!」
 其れを船長に尋ねるキリモン。其れに答えたのがあろう事か船長ではない。
「断ったのは私だよ、キリモン・ギリーズ君」齢二十三にして五の月と八日目に成る仁徳人族の青年が答える。「もしも奴等がコケッ区式電撃望遠弾まで運んでいるとしたら乗り込めば奴等は島ごと私達を吹っ飛ばすかも知れないぞ!」
「その上から目線の物言いは……バレイズ・ボルティーニだなー!」
「やあ、キリモン君」
「そりゃあ如何ゆう事だ、バレイズー!」
「冷静に分析した結果さ、キリモン君。コケッ区式電撃望遠弾がどのような製法でどれだけの力を齎すのかをお前は知らんのか?」
「たかが望遠弾一つで島が吹き飛ぶなんて火災事故だって無理だぞー!」
「普通の感覚ならな。だが、私は子供の頃に養父に連れられて望遠弾倶楽部が主催する衛星旅行に向かう望遠弾試作六号が飛んでゆく時の迫力と言ったら……今思えばあれだけの大きな力を発するんだぞ。現場はどのようにして衝撃波を抑えたのだろうかなあってな」
「其れとどう関係するのだよー!」
「弟子なのに知らんのか、キリモン君!」
「俺は先生の看護員であって正式な弟子ではないのだー!」
「そうか……だからかあ、真古天神武に蒸気船三隻も出すだけの事が出来るのだな」
「其れは其れだー。兎に角、何が言いたい!」
「コケッ区博士は島を吹き飛ばすだけの技術を既に持っている。実際に動く島を一つ沈めているという噂を聞いてな」
「え、何だってー!」
 バレイズは更に語る。禾野コケッ区が用いる技術の原点を。其れは電気と呼ばれる万能なる動力を使ってコケッ区式電撃望遠弾を開発した。コケッ区がどのようにして其れが島を吹っ飛ばす程の力を有するのかを知ったかをバレイズは詳しく知らない。けれどもバレイズの推測ではコケッ区はかつて動く島に暮らす一般生命に連行された過去を持つ。其処で何かの経緯があって動く島を沈めた物だと予想される。此の経験を踏まえてコケッ区の一般生命への距離感を更に強め、何と銀河連合が暮らしていると疑われるあの島に住み込むように成った。尚、あの島はバレイズ曰く表島と呼ばれる。何でもキリモンが望遠鏡で覗く島とは瓜二つな事からバレイズが先程名付けた模様。
「じゃあ俺達が船の上で覗く島は裏島と呼ぶのかー?」
「だな。まあ島の命名権よりも先にコケッ区博士が開発した物がどのような奴なのかの説明がまだ終わってない」
「まだ続くのかー」
 バレイズに依るとコケッ区はセミジャック・ミーントが唱える従来の物理学では説明のつかない箇所が幾つかある事も指摘。更には質量保存に法則がある理論に当たると必ずしも一致しない事も既に指摘していた。だが、ミーントの物理学を信奉する学者研究者達はコケッ区の説を一蹴。此れがコケッ区が一般生命と距離を取るように成る一因でもある。従来の物理学を一つも疑わずに新しい説にだって光を当てて然るべきなのに踏み込む勇気も出さずに常に信奉する科学に寄り添う……此れでは全生命体が銀河連合に立ち向かう気力が薄れて行くではないか、そう思っても仕方がない。常に頭が少し突出した生命は何時も世の中の閉塞感を打破しようと荒野に踏み込む。だが、閉塞感を打破した後は自らが閉塞感を作り出す。何時までも確信を持つ気高き精神を持つ生命は其の閉塞感を作り出す環境に罪を感じて世を捨てる者として一生を終える事を決意する。正にコケッ区とはそうゆう生命であった。
「いや、先生の事は良いー。先生が開発したコケッ区式電撃望遠弾が本当に島を吹き飛ばすだけの力を発揮するのかってのを聞きたいのだよー!」
「ああ、済まん済まん。ついついバルケミンから続く理屈だ俺の理論を展開してしまったな」
 話を戻すバレイズ。コケッ区は既に質量が力に変換出来る事を突き止めた。其れだけでなく、エーテルが宇宙を満たさない事も既に知っていた。バレイズは其れについてはまだ知らない。だが、バレイズは知っているような事を仄めかす。其れだけじゃない。コケッ区は光が最速で光よりも速い物が存在出来る筈がない事も既に証明していた。仮に出来ても其れは時間さえも超越して大変な事態を招く事も。そして自分達物質の塊は宇宙の中で速度を上げ続ける事が出来ても質量ある故にあ光速が限界である事も知っていた。
 また話を戻す。つまり如何ゆう事か? コケッ区は質量を力に変換出来るとある公式を基にしてコケッ区式電撃望遠弾を開発した。其れを動く島に向けて使い、其の威力を思い知った。其の結果、彼は全生命体の希望の為にわざと銀河連合が住み着くと思われる表島に住み着いて彼等に連行された。全ては完成品のコケッ区式電撃望遠弾を用いて一般生命が本当に一般生命を死なす事が出来るか? 仮に使われた場合は真古天神武内で激震が走る。自分達一般生命が作り上げた望遠弾が島だけでなく、救助しに来た軍者達を葬った事を。其れだけの力をコケッ区式電撃望遠弾は持ち得る、と!
「そんなの推測だろー!」
「其れがなあ……推測じゃないんだよなあ、私からすればな」

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(二)

 五月三十九日午前五時四十三分四十四秒。
 場所は不明。其処は薄暗く、更には一般生命の鼻には少々強烈な臭いが立ち込める。
 幸いな事に此の臭いのお陰で齢四十一にして八の月と八日目に成るゴルギ鶏族の老年にして名の知れた学者及び研究者である禾野コケッ区は目覚める。
「うぐっげ、わしは……此処は何処だっけ!」
 コケッ区が必死にもがくも両手羽先を抑え付けるように縄のような何かが縛って動けない。おまけに両先端も羽根と羽根の隙間を縫うように縛るせいで力さえ上手く入らない。頭脳労働者にして自らの肉体を理解するコケッ区はもがくのを諦める。
 助けてくれえええええっかあああ--と同時に誰かが来るのを期待して喉に力を籠めて叫ぶ!
 すると現れるは二体の影。奴等は蝙蝠型と虎型。奴等がコケッ区の声に反応したのは一重に何かを果たす為である。其れは何か? すると奴等は距離成人体型一を下回る所で立ち止まり、飛ぶのを止めて着地して何かを取り出す。
「お前達の目的はわしだけじゃないっげ。やはりあそこはお前達が隠れ処として使った居たっけ!」
 だが、何処まで行こうとも銀河連合に会話は存在しない。理解はしても共感はしない。何故なら銀河連合に一般生命が当たり前に持つ思いやりの心はない--寧ろ縛られたコケッ区に向かって虎型の前右足が顔面に炸裂……何も抵抗出来ない生命に傷を入れる事に罪を感じないとは此の事か!
「うぐぐっち、鼻血が止まらんって」拭う為の手羽先を封じられたコケッ区は首を下に向けて必死で拭おうとする。「お前達が水の惑星に来なければ全生命体は発展こそしなくとも安心して人生を謳歌出来たのっき」
 だが、銀河連合に何を言っても意味は為さない。今度は蝙蝠型がコケッ区の真上を飛んで何と--見るからに恐ろしい行為をした……尿を掛けられたり痰を飛ばされたりする方がどれだけ清潔なのか!
「ウググ……要件は其の紙に記されたコケッ区式電撃望遠弾の早期完成だなっけ。そんな物はお前達に頼まなくとも……イデッテ、今度は折れた歯を目に当てる気で投げたなっき!」
 銀河連合がコケッ区を痛め付ける理由はない。其処には怒りを発散する目的や趣味と呼ばれる物などない。単純に気分がそうさせたのか? 何れにせよ、此れだけはわかる。一般生命の行動が銀河連合にはわからないように銀河連合の仕草を一般生命がわかる筈もない。わかっていればベアール・真鍋を始めとした生命は戦いの道に踏み出す事もないのだから。
 其れから虎型と蝙蝠型は散々コケッ区を穢して二の時の後に、腹を空かして頭が回らないコケッ区を突然縄を外す。が同時に其の縄で何と左手羽先を縛ると引っ張って広く更に臭いが強烈な部屋まで引っ張った。其れからコケッ区を放して彼の背中を蹴り入れた!
「イデデッキ、わかっている物の実際にやられた本者は此れ程起こりたいと思う事はないっく!」
 だが、コケッ区以外は会話しない。故にコケッ区は独り言を呟くような思いを受ける。
「だが……コケッ区式電撃望遠弾を作る為の施設に案内してくれて有り難いっけ。わしは試したいのだっか。一般生命は果たして一般生命を死なせる事が可能なのかっけ」
 だが、コケッ区は自信満々の表情でこう語る。
「わしは今の真古天神武の状況では此れから来るであろう銀河連合の大群に立ち向かえないっけ。立ち向かうにはわし自身が銀河連合と同じような脅威に成らないといけないっち!」
 其れがコケッ区の目的。彼は其の為にコケッ区式電撃望遠弾を開発した。全てはコケッ区式電撃望遠弾を銀河連合に使わせて現状、真古天神武の行う安全保障が如何に生温いかを全生命体に知らしめる為。
「何ック? そうかっけ、お前達はわしの望遠弾の中身が知りたいのだなっけ。教えてやっても良いが、先ずは目先のコケッ区式電撃望遠弾の性能がどれだけあるのかを知ってからでも遅くないっち」
 一般生命は真実を話す生命。其れは遠すぎる現代で生きる我々では理解出来ない事でもある。其れを知る為にコケッ区は敢えて概要を放す事を先延ばしする言い回しを使う。だが、二体の銀河連合は突然コケッ区に蹴りかかる。彼等は理解していた--内心は話す気は毛頭ない事を!
「だからッチ、死んだら中身、を、教え、教え、ないからなって!」蹴られ、引っ掛けられてもコケッ区は意地を張る。「お前達に協力するのは一重に全生命に危機感を思い出す為だけじゃないって。何時か……ハアハア、何時か銀河連合が手羽先を取れるか如何かも再検証したいっち!」
 手羽先を取り合うという考えを銀河連合は持たない。けれども、コケッ区に死なれる事を何よりも恐れる。故に二体の銀河連合は部屋を後にしてゆく。
「ウググ……腹が減ったっち。あいつらには食事を与えさせるという当たり前の事さえも理解出来ないのかっち!」
 今更ではあるが、銀河連合の食べる代物と一般生命の食べる代物は異なる。其れ以前に一般生命に筋肉を食すという習慣は過去から未来に掛けても一切存在しない。故に虎型が放り投げた筋繊維を目にしてコケッ区は壁際に体を向けて嘔吐したとか!
「相手を知る事が……ウエエ、此れ程までに吐き気を催すかあっか!」
 コケッ区はそう言いつつも次のような考えも浮かべる。
「お前には辛い思いをさせてしまったなって。だが最後まで付き合って貰うぞって。お前だって全生命体の希望の為に一肌脱がないといけないのだからなっち!」
 コケッ区電撃望遠弾に若しも命が吹き込まれるとしたら……何を思うのか?

一兆年の夜 第九十七話 恐るべき発明(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百三十三年五月三十八日午前二時四十一分。

 場所は不明。其処はある発明家が一部の生命以外に知らせていない場所。
 秘伝雄略島同様にたった一名では島に入る事が出来ても脱出が困難という特殊な渦が特徴的な無名の島。其処に二の週より前からとある生命が全ての機材、食糧、衣服等を一部の生命と共に運ばせていた。精々彼を含めて十名程しか此の島の存在は知られていない。いや、知らせない為に其の生命は此処に移り住んだ。残りの余生を一般生命と共に過ごす事を好まないのか、彼は其処で一部の者達が送る食糧で繋ぎ止めつつもある者の為に黙々と研究を続ける。
 そんな彼を心配する生命が一名。
(今度こそ先生にはこの恐ろしい島から出て行ってもらわねばならないー。大体、キリン族の俺にこんな狭い建物は……じゃなくて作物も実らない上にかつて銀河連合が住み着いたと思われる程の衛生環境の良く無さは余りにもお体に触るー!)
 齢二十四にして八の月と十六日目に成るギヌスキリン族のキリモン・ギリーズ。彼は国が派遣する公式看護員。実は現役軍者であり、医療技術を買われて真古天神武にとある発明家の面倒を看るよう依頼を受けていた。首が長く、殆どの建物では首の痛みに悩まされるキリン族の彼が派遣されるのは一重に彼しかある発明家の面倒が見れないと判断された為。事実、件の生命は余りにも頭の回転が速い上に忖度の心を知らない。故に長く付き合える生命は少なく、色々満足しえない感情を持ちつつも話を聞く事が出来るキリモンが選ばれた。
(全く一般生命離れと言えども限度があるー。何で一々こんな天井の低い所に入っていかないといけないんだー。俺は先生の相手役を今直ぐにでも止めたいー。あの先生は何時も何時もあれだ此れだと五月蠅いー。俺は受け皿じゃないってのー。いや、絶対に辞めてやるー。今回で絶対に辞めてやるー。もう我慢出来ないからなー!
 まあ辞表は先生が開発を進めるとんでもないあるモノを止めてからでも遅くはないー!)
 そう考えるから何時までも辞める事が出来ないキリモン。そんな性格を見抜いてか、国は彼を看護員としてある生命の元に派遣する。それだけに彼は条件を求める生命なのである。
 其れから彼はようやくその生命が居ると思われる巨大な研究室に入る事に成功……したが!
「あれー? セ、先生があああー!」
 既に蛻の殻だった。本来籠っている筈のある生命の姿が何処にもない。隠れるなんて先ず有り得ない。何故なら此処にはある生命が開発していたとんでもないモノが吊るされて然るべきなのに。其れを置いて隠れるなんて万が一に何かあっても責任は取れない。そう考えてキリモンは何かあった事を察知。
「先生がー。禾野コケッ区先生がー!」キリモンは其の例のコケッ区は只では姿を消さないと踏んで足掛かりを探す。「……あったー!」
 足掛かりはコケッ区が開発中の何かを外に出す為の右扉と地面の間に挟まっていた。其れは何かの地図。だが、何も描かれていない。一体全体足掛かりとして務まるのか?
(ひょっとしたら先生はー。何か黒鉛を、あ、あったああー!)
 キリモンはコケッ区が材料だけじゃなく、万が一に墨汁が尽きた際に使用していた黒鉛で作られた道具を発見。其れを磨り潰して紙の上に潰した其れを吹き付ける--すると何かの模様が描かれる。
「此れは……行き先を示しているのですね、先生ー!」
 こうしてキリモンはコケッ区の居所を突き止めるのだった!

貧乏の根源財務相、いじめの根源体育の授業、支那侵略の根源沖縄及び北海道……仮にやろうと思ってもどんな凄い総理でも無理難題にも程があるほど多いぞ!

 如何も二回目の雑文です、darkvernu。
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 さあ、タイトルはあれだがやるのはど真ん中だけだぞ。昔から体育の授業は大嫌いだった自分だからな。だからって感情論でやっても仕方ないので改めてやるぞ。

 体育の授業には問題が山積み……如何もアンチジャーナリストの森浩と申します。ラグビーの森元とプロレスのロビンマスクを足して二で割った名前ですが、二人と違ってスポーツを振興する気は更々御座いませんのでお気を付けを。
 さて、私が問題と思うのは体育の授業の事。此れには幾つかの指摘をしておこうかと思う。若干どころか大分感情論も出ると思いますが、出来れば無視しても結構かと。
 先ずはやはり体育の授業で本当に体が鍛えられるのか? 此れですね。体育の授業は昔からおかしいと思う事が一つある。其れが玉遊び。玉遊びは果たして肉体を鍛える意味で正しいのか? スロウイングをやって何か意味でもあるのか? はっきりと答えよう。世の中にとって何の役にも立たない。球を投げるような仕事が果たしてあるのですか? ドッジボールで相手にぶつける事を仕事とする会社が果たして清浄だと言えるのでしょうか? そう、其処を突き詰めると玉遊びは何の意味もないのです。コナンみたいに犯人をサッカーボールでぶつける事もあるでしょうが、ボールを蹴る時間があるならさっさと犯人を羽交い絞めする方がより効率的な捕え方でしょう。勿論、ストレートを投げても同じ。つまり玉遊びは体育の時間に不要。
 続いては授業で習う事がどれもサッカー、バスケ、バレー……果たして役に立つのでしょうか? 反論としてチームワークを磨けるだの何だのと聞かれますが……其れは嘘ですね。事実、出来ない子供にとってはチームワークを有する物をやらせても惨めに成るだけ。何故なら出来ないのだから。もう一つの反論としてサッカーやバスケは走り続けるスポーツなので持久力が付くという意見だが、其れならマラソンする方が遥かに効率が良いでしょう。後は体のコントロールが取れるからバスケもサッカーもバレーもやるべきだという意見……まあコントロールは確かだが、だったら跳び箱だとか棒渡りする方が遥かに効率が良い。何もやってる最中に一定しないそれらで体幹コントロールの代わり何て務まる筈もない。依ってサッカーもバスケもバレーも不要。
 最後はやはり体を動かすのは良い事だ……此れ論外。此れが通るなら世の中にブラック企業と呼ばれる会社が存在しない。ブラック企業は体育会系が上に就く事で起こる事を忘れないように。何故か? 彼等は体だけ動かして肝心の相手を気遣うという事を頭に入れてない。事実、身体ばかり動かす者達の指導は低次元で何事も気合だの何だのと何の解決にも成らない事ばかり。後は何かあると直ぐに頭に血を上らせる。怒ってばかりの人間の大半は体だけ動かして肝心の相手を思いやる事の大切さを知らない者達だという事を忘れないように。事実、そうして体罰は発生する。そうして過労死は起こる。全て体育会系が招いた事であると。え、「健全な肉体は健全な精神が宿る」という諺……あれは本来「健全な肉体と同じように健全な精神は宿りたいな」が正しい諺。つまり幾ら肉体を鍛えた所で肉体同様に精神も健全でなければ意味がない……とユウェナリスは言ってるんだよ。此れを筋違いしないように。本来のスポーツマンは健全な精神を目指して体を鍛えないといけないのに其れが出来ていない。
 此れで体育を学校で習わすのは異常だとお分かりだろう? 此れでは体育嫌いの子供はなく成らないと思われて仕方ありません。大人に成った今でも体育の授業に疑問を思った方は是非共ユウェナリスが言いたい「健全な肉体と同じように健全な精神が宿りたいな」という事を全国の体育の教師に教えて下さい。給料貰って在りたがる連中には金よりもまず大事な精神の成熟を求めていただきたい……あ、結局感情が先走ってしまった!


 という訳で体育への恨み辛みも込めてお届けしました。前試作品か何かで紹介した筈だ。体育の授業に遊びを入れる神経を理解出来ないってのを。此れは別に感情論で言ってるんじゃないぞ。考えてみろよ、学校の授業でポーカーやブラックジャックやる事がどれだけ異常かを。其れと同じように体育で平気でサッカーやバスケやバレーやってるんだぞ。なのに国語の時間とかで其れに気付かない先生が「オイ、カード遊び止めろ!」って言っても子供達が素直に聞くか? 自分みたいに少々ひねくれた子供が居たらこう反論するぞ「じゃあ体育の時間にサッカーで遊んでも良いのかよ!」ってな。此れ言われてみろよ……大人の都合だとか何とかで先生達は言い訳するしかないぞ。やってられんだろ、こんなの。此れが学校で教える体育だぞ。此れで健全な精神を持つ子供が育つ筈がない。今直ぐ体育の時間にサッカーやバレーやバスケは止めて相撲や柔道、剣道を重点的にやる方が良いぞ。彼方は精神を育てる意味では十分に理に適うし、受け身を習う事、発声する事で自らの心のしこりを外に出して気持ち良いぞ。後はマラソンやランニングだな。リレーは論外だが、此の二つは走る事で自らのペース配分を思い知る事も出来るしな。後、鉄棒はいらんな。逆上がり出来た所で世の中で役に立つのは体操くらいしかない。水泳はいざという時の水難事故対策で必要だしな……勿論、バタフライとか背泳ぎは不要。海難事故でそんな動きすると却って体力を浪費して死を早めてしまうからな。やるんなら一般的な平泳ぎやクロール、其れから片手で泳げるのし何かを教えればいい。というかなんで体育の授業でのしを教えずに海難事故で要らん技術のバタフライや背泳ぎを教えるんだよ。此れも異常なのだよな、体育の授業はよ。だからこそ前にも言ったが、健全な精神を目指して体育は行わないといけないのだと自分は思う限りだよな。
 はあ、結局感情論が先走ってしまったな。以上でショートストーリーの解説を終える。

 タイトルの回収だが、誰か財務省の奴等を公開処刑してくれないかな? あいつらに「日本は借金で潰れそうなんだ……は嘘だったんだ。実は俺達が良い生活したいために広めたんだ」ってな。あいつらのせいで酒は死んだんだぞ。読売と辛坊治郎だけじゃない、酒を殺したのは。マジで財務省滅んで新たな財務省庁出来ないかなあ? あいつらが日本の経済をどん底に落として更には自殺者やブラック企業蔓延の権化だからな!
 後は沖縄と北海道を巣食う支那侵略……マジで其処の地方議員共仕事しねえなあ。かわいそうだとかなんだとか言って保護する事こそ奴等を付けあがらせるんだぞ。つーかヅラオキナ……てめえはさっさとエドウィン・リーの所へ行ってくれ。リーのくそ野郎は支那に殺されたも同然だからまだケツを奴等が拭いたという意味で良いのだが、あのヅラは何とかしないとな。誰か……まあ良い。アイリス・チャンやリーと違ってあいつは疑いあるだけの存在だからまだ利用価値ありそうなんだよなあ、畜生!
 という訳で二回目の雑文は此処まで。ヅラとヤマシロはさっさと支那に送り届けてくれないかなあ?

ネタが思い付かないので此処はしっとマスク共が大嫌いなクリスマスのネタでもやるか!

 如何もクリスマスのカップル共については興味ないが毎年恒例のクリスマスに血の涙を流す連中を眺めるのが好きなdarkvernuです。
 では今回は時事ネタが少々付け焼刃に成りそうなので恒例の論争シリーズの宣伝でもしましょうか。

 クリスマスの日を潰せとしっとマスク共は叫ぶ……如何もアンチジャーナリストの宮本マーテルです。元ネタは御存知だと思いますが、1号2号を足して二で割った名前ですよ。
 さあ、今回はクリスマス賛成派と反対派の二つに分かれて議論していきたいと思います。
「クリスマスは賛成だね。僕ちんは彼女出来てやっちゃったぜ……」と議論の二日後に彼女に振られてショック死する予定の伝説の教師大学南波次郎学部所属の教授でクリスマス学を専攻為さる小島大輔さん。
「全くだぜ。何でクリスマスを壊そうと企むんだ、相手側の奴等は……」と議論の一週間後に恋人に振られる予定の大人気オンラインゲームの一流プレイヤーにして松山洋大学附属高校の三年を務める香住勲さん。
「全くだぜ。もてない野郎の嫉妬ほど見苦しい物はないな、ったく……」と議論の二週間後にとある大海賊の長の娘と結婚予定のクリリン海賊団のコックを務める沙悟浄陽介さん。
 此れが賛成派の一同。続きましては反対派の一同を紹介します。
「クリスマスは消毒だ……」と火炎放射器持参で議論に参加する危険人物は北斗の拳大学ラオウ学部所属のモヒカン学専攻の准教授千葉火炎瓶さん。
「全くだ。何で青木に彼女が居て、俺に居ないんだよおおお……」と得意のドラゴンフィッシュブローを振舞うのはヒューゴボクシングジム所属の何が持ち味なのかはっきりしないせいで登場人物の中で最も良い所なしのプロボクサー藤原タツヤさん。
「全くだよ。折角俺はソニアさんとラブラブのクリスマスを送る筈だったのに今年も又、田中の奴がソニアさんとイチャイチャしやがるんだよ……」と既に片思いの人物に詰られる事に快感を覚え始めたスパチュン専門学校スーダン組所属の鬼瓦和一さん。
 以上が反対派の三人。計六人で戦わせるクリスマス論争。果たして決着はつくのでしょうか?


 という訳で『クリスマス論争』を紹介したぞ。此方は気が向いたらやる予定だ。まあ気が向いたら。基本的に論争シリーズは掌編サイズとは言えども長い上に色々頭で考えないといけない部分があるから余りやりたくないんだよなあ。
 えっとクリスマス? 別にこれと言って何か思いがある訳じゃない。あっても結局はサンタさんのプレゼントでわくわくするだけだな。まあ、来年で三十一の自分はもうサンタさんのプレゼント貰うのは終わって十二、三年だな? そうゆう訳だ。
 という事でショートストーリーの解説を終える。

 さあ第九十六話の解説でも行こうか。今回は労働問題の話にする予定はなかったんだけどな。気が付いたら日記方式に成っていたってのは反省するべきだとしてもまさか書いてゆく内に労働問題絡みに発展するとは思わなかった。幾らヴェルヌの原作である動く人工島が元とはいえ、読んだ事ないから詳しい概要はわからない。なので動く人工島から大きく離れた内容にしようと思ったらまさか議論を戦わせる部分から対立構造までそっくり其のまま移植する事に成るとはなあ。全く作品作りとは作者の思い通りにいかないもんだな。
 えっと内容? 済まん、今回はその気分じゃないので第九十七話で全てを解説出来たら良いかなって所で。
 という訳で第九十六話の解説をもやもやする状態で終わらせる。

 さあ、予定表を如何ぞ!

 さあ、予定表を如何ぞ。

      十二月二十五日~三十日     第九十七話 恐るべき発明              作成日間
      二月予定            第九十八話 蒼穹の紅蓮 過去に思いを馳せて     作成日間
                      第九十九話 蒼穹の紅蓮 現在を憂いても尚、     作成日間
                      第百話   蒼穹の紅蓮 希望は未来だけじゃない   作成日間

 第九十七話を書き終えると一旦、休載して『ブラムヘイム』の巻の六を掻き終わり次第、再開する、と。再開早々にやるのが中編シリーズな訳だ。正直、中編シリーズはきついな。一々前の話を思い出さないといけない訳だしな。
 其れじゃあ今回は此処まで。因みにツクールmvで作る『トライタワー』はほぼ使い回しでやるぞ。クソゲーを名乗る以上はそうゆうクソ要素は残しとかないとなあ。

試作品 若しも死刑制度がなかったら?

 如何も死刑について考えていたらこんな物を書き殴っていたdarkvernuです。
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 じゃ、早速やっていきましょう。因みに此の試作品は来年の二月或は三月くらいに完成するかも知れないツクールmvで作った『トライタワー』にも採用された鬼畜なシステムだぞ。

 世の中は腐っている。よもや左翼共の主張を取り入れて本当に死刑制度を廃止してしまうとはな。お陰で死刑同然の犯罪者が野に放たれてしまった。今や日本は犯罪者天国と化して一般人にとって地獄のような環境と化した。
「うっひょおおおう、死刑廃止最高ウウウ!」
「いやああああ、誰か助けてええええ!」
「ウワアアアア、来るな来るなああ!」
「殺させてくれ。俺は過去魔惨めだったからお前みたいな幸せな奴を何人殺したって良いんだよおお!」
「ねえねえ、あのリーマン金持ってそうじゃん」
「ああ、殺してでも財布とカード奪おうか!」
「こ、殺されて……うわあああ!」
「おやあ、誰か轢いたか……まあいいや。其れよりも死刑廃止最高!」
 此の様に死刑囚共にとって日本は天国と成った。一方で一般人にとって地獄と化した。こんな世界で何が出来るというのか。いや、居るには居るんだな。
「あれが破防犯栗山勝彦に高橋譲二、金石良英に松井やよりか」
「狩ろうぜ、山ちゃん」
「ああ、さあ……狩りの開始だ!」
 其の死刑廃止制度同時に施行されたのが『犯罪者更生法』……通称『破防犯狩猟法』と呼ばれた生殺し法。何が生殺しなのか? 其れは次のとおりである。
「ぎゃあああ、腕があああ!」
「冷ああああ、手足がこんなに離れてるウウウ!」
「ぎゃあああああ、俺の胃腸が……心臓がああ!」
「目があああ、目があああ……うわあああ、舌を抜かないでえええ!」
「良し、此れで完了した。後はこいつらを纏めて積み荷に入れろ!」
「へいよおう!」
「ぎゃああ、人殺しいいい!」
「お前等に言われたくない。お前等みたいなのは本当は自分の犯した過ちを痛感して死ねば良い。だがお優しい日本政府は生殺し薬をお前達に投与させて人一倍好きな事が出来るようにしたんだぞ。其の好きな事をする為にも俺達狩人の満足のゆくくらいは楽しませないと駄目だろうが……行くぞオオウ!」
「ちょ、お前の大腸邪魔!」
「あんたの折れた腕があたしの喉に当たってるんだけど!」
 此の様に生殺し制度によって不死身を約束された破防犯共は死なない代わりに人間として扱われない。狩られて纏めて積み荷に入れられると運ばれた先で組み立てられる。酷い時は二人運んだのに組み立てた者が一人に換算してキマイラのようなものに仕上がる事だってある。そうだ、死刑に成る奴は人間ではない。人間として扱われない。なのに政府は仮を楽しむ目的で世に放ち、多くの一般人を苦しませる。
 此れが死刑廃止を実現した世界だというのか……


 あってたまるか、そんな世の中。という訳で『若しも死刑制度がなかったら?(仮)』をお送りしました。実際、死刑廃止国というのは其の場で銃殺が許可されているだとかいないだとか。流石に不死身にする薬を投与させて世に放つなんてわけわからない事はしないだろうな。かえって犯罪が激増するわ(怖)。
 さて、真面目な話題を語ると前にも主張したのかな……探すのも面倒なのでここでは改めて此の旨を申し上げる。死刑は賛成だ。冤罪……そんなの法務大臣とかではなく、警察や検察に批判すれば良い。其の時の裁判官も法務大臣も彼等の捜査を信頼して判決を下し、判子を押した。なのに冤罪だの何だの……冤罪にするような目暮や剣持みたいな警官の捜査が悪いのだろうが。そうゆうので冤罪云々主張するな。其れとも何か? セル百合子を信じて狛枝凪党に入党したのに散々な結果をセル百合子のせいにするのか? 少々関係なさそうな話だが、其れと同じだぞ。冤罪云々で死刑はいけないだの何だのって……其れ文句言うなら警察や検察に言え! 制度のせいにするな、馬鹿野郎が!
 全くこうゆう輩ってのは物事の順序を飛ばして直ぐに制度のせいにしたがる。冤罪は警察や検察の杜撰な捜査の結果であって死刑廃止には結び付かない。仮にそいつらの為に死刑執行の手を止めるのは彼等の捜査を信じて尚且つ悩みに悩み抜いた結果、判決を下した裁判官達の思いを反故にする事だ。冤罪を止めるのも正しいが、其れ以前に制度のせいにするのは順序の段階からして噴飯物だ。
 そうゆう訳で死刑執行に関しては執行される中に冤罪の可能性がある囚人が居たとしても迷いなく遂行しないといけない。何故なら冤罪に成ったのは其の時の捜査を担当した警察や検察が悪い。正確な捜査をせずに調書を出し、更には裁判官に前提の誤りを与えてしまったのだからな。冤罪に関しては警察や検察に言え。法務大臣はあくまで法治国家の一員として刑を執行したり、法律の制定に尽力する最高責任者だぞ。法務大臣は判決を信じて判子を押すのだ。其れをやらないという事は即ち、仕事しないのと同義だからな。覚えておいた方が良いが、冤罪を批判する輩は批判の矛先を間違えてる。
 因みに死刑判決が下った後も奴等の為の食事の為に出されてゆく。そんな奴等には一日一ウィダーインゼリーで十分だろう。後はギャグマンガ日和に出てきた豪華特急の南京錠で締め切った車両に詰め込んで其の侭切り離して放置するとか……あれは正に豪華特急という名の監獄だな。十五時間も座らされたり食事与えられなかったりトイレもさせないなんて名ばかりだな。話を戻すとそんな奴等の為に税金が出されるのだぞ。正直、死刑囚だけは判決の後に法律で定めた期間が来ると迷わず判子押した方が良いぞ。再審請求は無視してさ……え、又冤罪? しつこいな、そんなの捜査担当の警察や検察が悪いのであって法務大臣の仕事と何ら関係ないっつってんだろうが!
 あ、試作品の解説をするとあれは若しも死刑制度廃止した場合にろくでもない法律も一緒に執行されたら如何成るかをシミュレートした奴だ。勿論、仮が終わった後に運び出された場所ではコロッセオ同然の生殺し大会が開催される。死刑囚は一生人間扱いされないのだ……というか設定自体は残酷だが、死刑囚を同じ人間と思わないのは賛成だがな。あんなのを人間の中に入れた神様を訴えたい位だよ。

 其れじゃあ今回は此処まで。ツクールで演算をやってる輩も居るかも知れない。いや、実際にツクール5でそんなゲーム作った奴が……すまん、調べてなかったわ。気が向いたら調べてみるよ。

一兆年の夜 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド(末)

『--結論から行くとあの銀河連合は我々では倒せない。何故ならあの銀河連合は
指揮官型の其れとは比較に成らない程に悍ましい。其れをどうやって確認したか? 島に
来て二の日より後だったな。わしらは其れを此の目で見た。最初は歳のせいで目が徐々に
見えなくなったせいでそう映ったのかと思った。だが、若い感性を持つサヨ道君が其れを
見て悲鳴を上げた。キッ次君にカエルヒコは口を閉ざしたまま震えておったな。あれは
規格外にも程がある位に悍ましい姿と見るからにあれに勝てるとは思えないと視覚的に
思い知らさせる代物だった。成程、数値の上の話で相手を納得させるよりも実際に
此の目で見る方が何百倍も何万倍も理解が早まる、とはな。此れが誰かの諺として残る
論より証拠、百聞は一見に如かず、かあ。わしは動力源である銀河連合を見た感想は
其れだ。
 だが、何時までも恐怖で立ち竦む訳にはゆかない。わしはあれに戦意を削がれたが、
だからって此れから湧き出る戦意の元までは削がれてはいなかった。其れは
カエルヒコ君、キッ次君、サヨ道君だって同様だった。わし以外の三名は死と隣り合わせ
の体験をした事が背骨を支えているのだろう。わしの場合は研究家としての本能が
削がれた分だけ湧き出る戦意が流れ込んだだけだ。其れからわしは四の週掛けて上下の
者達に対して希望を薄めつつも余剰部品を組み上げて完成に至った。此れが後のわしの
行動を決定付かせるコケッ区雷撃望遠弾の試作品だ。焼き付けの刃を組み合わせた
だけでしかない。だがな、此処には長い年月も掛けて更には時を超えて此の時代に
飛ばされた一般生命達の思いが込められている。銀河連合が全存在を懸けても理解
出来ない希望は一握りの突出した存在ではなく、誰にでも可能性のある一般生命が放つ
モノ
であるという事を思い知らせる為に。
 まあ段落を変えてこれを使用する前について吐露しよう。他の三名は議論を
戦わせる者達も居れば根拠のない理由を胸に委ねるしかないと主張する者も居た。わしの
場合は今にして思えばもっと上手く作れたのではないかって思う程にこいつに目を
向けられない。だが、其れは今のわしであって当時のわしは違った。わしは安心し
切れない思いが支配していた。若しも上手く行かなかったら如何すれば良いか、其れ
ばかりが支配的だった。そんなわしの背中を押したのが三名と上下より駆け付ける島に
住む生命達。まさか此処に来て上下の隔てを乗り越えて昔のように手足手羽先を取り合う
姿を拝めようとは当事者達は思わなかっただろう。彼らのお陰でわしの安心し切れない
思いは吹っ飛んだ。やはり希望は彼等にこそあって然るべきだと改めて思ったな。此れが
全生命体の希望なのだろう、私からすれば!
 そうして私は実行。そしてスクリュースタンダードアイランドは其の銀河連合を中心に
十六方向に亀裂を齎しながら崩れ落ち始める。私達四名は急いで脱出する。だが、脱出
しない生命達が居た。其れがスクリュースタンダードアイランドに住む住者達。彼等は今
の時代を生きるよりも昔の時代が籠った此の島と共に運命を共にする覚悟で居た。こんな
悲しい出来事を私は見なければいけなかったのか。私は生き様だの死に様だのを此れ
以降、どれだけ好まないのかを知ったな。わしら今に生まれ今に生きる四名は用意された
小舟に乗っての脱出を試みる。
 話だろう。無事脱出したわしら四名。沈みゆくスクリュースタンダードアイランド
最初こそ動く島やらわしを連行した生命やら其の島の実態に議論ばかりで何もしない
上の者達や働くだけで建設的な事一つも思い付かない下の者達に苛立ちばかり募ったな。
だが、終わってみると悲しいかな。此れが全生命が持つ誰かと別れると悲しいと思う心
なのだろう。此れがわしが著作を綴った大きな理由だ。悲しいと思う心が消える前に
残しておきたい。仮に書物が何かのきっかけで全て消えたとしても誰かが其れを目に焼き
付けて伝える事が出来たなら筆者は冥利に尽きる思いだ。
 そして最後に此れだけは伝えねば成らない。わしはコケッ区式雷撃望遠弾を製造して
彼等の思いに応える為に、全生命体の希望としての一般生命の目覚めを早める為に事を
起こす旨をここに発表。未だに仙者である事が全生命体の希望だと信じて已まない識者
の者達にも新仙者だの革仙者だのを信じる者達にも思い知らせないといけない。少し
尖っただけの一般生命である私がやれる事を如何して一般生命が出来ない。希望とは
誰かに縋る事でも自ら生命の枠を超える事でもない。枠を超えなくても良いんだ。誰かに
縋らなくて良いんだ。自らの力で生み出すのが希望だ。自らの力で生み出さずして何が
希望だ。私はこう宣言する。
 だからこそ私は起つのです!
                              著者 禾野コケッ区』

 ICイマジナリーセンチュリー二百三十三年五月三十一日午後十時五十八分四十一秒。

 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド 完

 第九十七話 恐るべき発明 に続く……

一兆年の夜 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド(結)

『--さて、御覧の通りサヨ道君、キッ次君、そしてカエルヒコ君其々の主張を紹介
した。ではここからはわしが全て話そう。其のスクリュースタンダードアイランドの真実
を。
 先ずはわしは一般生命を好まない。何故ならわしのような優れた生命を誰も認め
なかった。次にわしが如何してお前たち一般生命向けにこのような著作を綴る事に成った
のか? 最後に著作を綴ったわしが此の後何をするのか? 此の三段階でスクリュー
スタンダードアイランド
がわしを此のような行動に移させたのかを証明させる。ま、
うっかりさんの禾野一族の生まれであるわしなのだから説明出来ない部分が出てしまう
事をここに謝る。
 さて、最初はわしが一般生命を信じない理由。冒頭では紹介し切れないからスクリュー
スタンダードアイランド
で働く下の者達を例に挙げてお前達がどれだけ建設せずに過ごす
のかを証明しよう。奴等は先ず、何も考えようとしない。体は確かに覚えているのは
認める。緊急時の対処も素晴らしいのも認める。だが、其れだけだ。わしは其れだけの
奴等に何一つ建設的な意味を見出す事をしない。いや、出来ない。何故なら奴等は現状
に足を満たしてもっと踏み込もうとする意思がない。仮にあろうとも出来るのは誰でも
言える事だけ。誰でも言える事には確かに民主主義に於ける現実的な見方も取り
入れよう。だが、民主主義にも看過出来ない問題点を既にわしは持っている。
 一旦、話の腰を折ってしまう事を此処に謝罪する。其れを踏まえた上でわし自身が溜め
込んでいる民主主義の思いをここに吐露しよう。結論から言うとわしは民主主義を心から
信じたい。其れは希望とは何時も絶対たる力を持った生命が放つ物ではない。希望とは
何時も何の力も取り柄もない一般生命の中に連綿と受け継がれてゆく物。其れは真っ青
に成る程悠久な時を過ごすかも知れないし、わしはそう思えて仕方ないのかも知れない。
其れ位に一般生命は自分達の可能性を信じて委ねようとしない。委ねないからこそわしは
其の時間を待つべくもなくある決断をすることに成るが、其れはまた別の話にする。
そうだ、わしくらいのほんの少し尖っただけの一般生命でも出来た事を他の一般生命が
出来ない道理が存在するか。わしもほんの少し尖らなくて何の力も知恵もない一般生命
だと証明出来れば此れ程までに苦悩する事もない。そうだ、才能は希望ではない。希望
とは才能を超えた先を放つ事が出来る一般生命にしかない。
 では話を戻す。民主主義の思いからすれば民主主義も少し利口な生命ばかりなら
此れ程有り難い政治体制は他にない。だが、一般生命の誰もが少し利口である事さえも
難しい事は良くわかる筈だ。わしだって今だに朝寝坊の癖は変わらない。何度起き方に
工夫を入れても結局は夢を見る方が辛く苦しい一の日の始まりを我慢するよりも心地良い
と感じて寝坊をしてしまう。誰だって思う筈だ、夢の方が心地良いと。わしだって
出来るなら現実は御免被りたい。こんなスクリュースタンダードアイランドのように指示
する生命と働くしかない生命で区切られつつも今の日を乗り切る為に、明くる日への蓄え
をする為に生きるのはな。わしは働く事は好きだ。働くのは命を感じる素晴らしい事だと
自覚出来る。だが、其れを無理して他者に勧めるのは首を傾げる。一般生命の誰もが働く
為に働くのではない。己の為、家族の為……と様々な理由を付けて働く。此処では
上下全員がスクリュースタンダードアイランドの為に働かされているように思える。
此れは正しい労働と言えるのか? 正しい労いを基にした働きと言えるのか? 其れでは
労働と呼べず、只働き。只働きに労いは一つもない。彼等はそんな終わらない只働きを
止める為にわしら四名を連行した。わしらのようにスクリュースタンダードアイランドで
必死に蠢く銀河連合に縛られない生命しか救える道がないと信じて。そしてわしらの
ような者達を連行して来た理由はもう一つあった。其れがわしとキッ次君が技術者、
サヨ道君が生還生活の体験者、そしてカエルヒコ君がわしらの纏め役。此の四名しか道は
ないと考えて下の生命達は独りでに決断した。既に上の者達は自らの能力に呑み込まれて
何も生み出せないと知っていた為に。上が如何しようもないならしたが何とかしなくては
いけない。此れは古来より続く真正大衆の真理。確かに一般生命が大衆に成っては何
も生み出せない事は良く理解する。故にわしは大衆との付き合いを止めて一部のお節介
以外の一般生命とは縁を切っておる。其れ位に一般生命を好きに成れない。
 段落を変えて話を戻すぞ。下の者達に唯一褒められる点はわしみたいな奴等を頼る事。
自らの能力の限界を見極める僅かな賢明さを残す事。此れだけしか望みがないのも
下の者達が如何に建設的ではないかを物語る。
 建設的で思い出したが、上の者達は余りにも建設に進み過ぎて幾つもの論は全て
空っぽ。実践もせずに下の者達に説いては上手くいかない場合は下の者達に無理な
可能性の引き出しを要求する。結果、上下の間に埋めるには余りに長過ぎる何かが
出来上がった。議論ばかりして現場に足を運ばないからこう成るのだ。議論にかまけた
結果が頭でっかちか。わしが言えた義理ではないが、上の者達は其の傾向が強い。結果
として奴等は肉体労働の術の殆どを捨ててしまった。肉体労働を忘れた生命に何が生み
出せると言うのだ。建設が先走って建設出来ないでは上の者を自称する資格はないな。
 そんな風にわしら四名は一の月もの間、スクリュースタンダードアイランドで過ごした。
そしてわしらはある方法で最後の日に終わりを齎す。其れはな--』

一兆年の夜 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド(頭)

『--まさかピースケイスのような乗り物に再び巡り合わされるとは思わなかった。
 其の前に自己紹介が先だったな。私の名前はツミカゼノカエルヒコだ。応神蛙族として
再び現実では体験出来ない不思議な体験を送る事に成った。そんな私が此のスクリュー
スタンダードアイランド
と呼ばれる島に乗り込まされた理由は彼等が島を動かす銀河連合
に依って島を沈められない状態に成った。勿論、沈めるにも海に化学機材のような物を
鎮める訳だからその穢れる範囲はわからない。実際にピースケイスに乗った私は脱出して
から大分経った後に、あ。時期を少しでも記さないといけない。確か
イモール・アーロニクさんが著書を出版して半の年より後の春、秋くらいだったかな。
其処で銀河連合が操船し、ピースケイスの一撃で沈んだと思われる巨大蒸気船の形を
した何かを私達は調査した。するとその海は結構臭いが強過ぎた。万が一も踏まえて
呼吸皷を持参して良かった。あのまま何も持たずに船でやって来たなら臭いだけで気を
失うだけでは済まない程。其れだけに銀河連合の亡骸はちゃんと丁重に弔わないと
いけない。其れは歴史が証明し続けた事実だ。故に連行された私達四名はスクリュー
スタンダードアイランド
を沈める事に少し難儀を示した。
 だが、沈めた後に何が起こったかについては最後の部分で記すとして私達がスクリュー
スタンダードアイランド
の様子を何処まで詳細に記す事が出来るかが課題だ。其処では
私達の時代ではお目に懸かれない数多の種族が今日、そして明日の事で議論し合って
いた。米を如何するのか? アルキバウムの形は扇なのか綺麗な円なのか? 外の生命
を連行して事態の解決に繋がるかそうでないか? 彼等は休む事なく議論し続ける。余り
に議論をし過ぎる為に目の前の仕事を疎かにしがちなようにも思える。言葉の応酬は
確かに正しいが、だからって体を動かさない段階まで応酬するのは流石に口だけ番長其の
者のように私達は思えた。だから私達は何時までも一の日の作業が終わらなさそうな生命
の足伝いをしたな。まさか頭脳労働者だった私達がこんなにも激しく肉体労働するのは
初めて、いや久し振りの出来事だったな。ピースケイスという狭い環境の中で働いた事も
ある私でもあるし、衛星へ向かっている中で狭い巨大望遠弾の中で働く合間さんに私達
よりもやや広いが秘伝雄略島で一の年もの間、肉体労働をし続けた糸井君も後は若い頃
は水の惑星の各地を飛んで行った禾野先生も此の島で時間一杯まで働くとは思わなかった
と漏らす程だ。
 そうゆう訳で私達は連行者としての立場で言葉の応酬してばかりの彼等に意見を
述べた。だが、彼等は私達の意見を呑んでくれなかった。それどころか頭脳労働者特有
の隙の無い反論を述べて私達に言い返す事さえ封じた。此れには最年少の糸井君は
怒ったな。其れを鎮めたのは私と合間さんだった。此処まで上と下では差が開いていた
とは。
 あ、其の前に上と下について紹介する。上の生命は常に下の代表者として経営方針を
決めて行く。簿記会計の話も更には今後の見通しも彼等が激しい議論の末に決定する。
だが、彼等の困った所は下が苦労している中で働こうとしない。何でも彼等は上の者故に
下の者と同じように働いても反対に足を引っ張るだけだと主張する。全く確かにその通り
だが、だからって何時までも体を動かさなければ足を引っ張る生命からの脱却は
果たせない。特に者足が居ない状況では仮に足を引っ張るなら、感情が乗り過ぎた。
そう、彼等は机の上の空っぽの論理に囚われてしまった。口だけ、頭だけ大きく成った
ばかりに。此れで現場を感じ取るなんて出来る筈がない。彼等は最早肉体労働するだけ
の状態に戻れなく成った。
 次に下の者について紹介する。実は私達四名を連行したのは下の者達の独りきりの
断行だった。既にもう下の者達は上の者達への希望を薄れていた。いや、下の者は上の
者以上に深刻なのかも知れない。此れは私の見解ではある。故に正しい見方とは
言えない。裏側だって確かである保証はない。それでも主張する事に意義はある。主張
しなければ誰にも伝わらない。
 段落を変えて話を戻す。其の下の者達は上の者達がああ成ったのはスクリュー
スタンダードアイランド
のせいだと。自分達下の者達にこうするようにしたのは此の島の
せいだとまるで子供の駄々の如く言い続ける。其処まで満足し切れない思いならいっそ何
もしなくても良いと考える。ところが其れを言うと彼等は怒鳴り散らす。働かなければ
島は機能を止めて自分達の命は其処で朽ち果てる。働くしか道がない、と。此れで深刻
ではないというなら何が深刻なのか? いっそ機能を止める方が良いと私達は考える。
だが、下の者達の言う事も一概に誤りではない事を生活する内に思い知らされたな。
 其れについて私は次のように記してゆこう。其れは--』

一兆年の夜 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド(冒)

『--まさか僕が再び冒険に出くわすとは思わなかった。其の冒険の名はスクリュー
スタンダードアイランド
。僕はあの衛星旅行を体験して八の年も経った。既に肉体は惑星
の環境に適応し戻した後だった。だが、再び衛星世界旅行を満喫する体験は実現
しなかった。何故なら次の三つの理由が原因です。
 一つが流石に真古天神武政府を始めとした市町村が今後はやらないと発表した。然も
其の凍結時期は何と驚愕の五百の年。算出したのがあの当代の蘇我フク兵衛。彼に依ると
衛星世界に飛ばすだけで一つの町の財政が吹っ飛ぶだけの支出が掛かるとの事。幾ら
経済が回ろうとも其処まで支出してまで得られる利益を考えずにやろうなんて出来ない。
誰だって財源なしに動く事が可能でも行き過ぎた支出には流石に目を背ける物。結果と
して望遠弾倶楽部は方針転換する羽目に。
 二つ目が最近話題の発明家が開発したとされる電気という名の力で起動する望遠弾。
実は僕は其の方と一緒に例のスクリュースタンダードアイランドに連行された。ま、其の
話は後でやるとする。其の方の開発した電気で動く望遠弾の存在こそが一般生命の目を
外から内へと移した。採算度外視の望遠弾を打ち上げるよりも寧ろ今後の国防の主題と
成る軍事力に目を向ける方が幾らか建設的だと言える。特に銀河連合のやり口は徐々に
ではあるけど、巧妙に成る。其の徐々がどうであれども彼等は目では捉え切れない動きで
僕達を苦しめる。此れでは衛星世界に目を向けては居られない。
 最後が僕と共に衛星世界に向かった二名が一昨の年、昨の年に相次いで想念の海に
旅立った。最後まで二名は議論を戦わせたな。そんな二名が居なくなれば何時までも
衛星世界に目を向ける余裕なんてなくなる。お月様よりも先に自分達を如何すべきかを
考えるのが経営者の務め。確かに夢を届けるのは良い事だ。でも、夢は現実が満足に
出来て始めて実現可能に成る。現実が苦しい時は夢を追いかける暇なんてない。大人の心
とは呆気ない物さ。二名には申し訳ありませんが。
 そんな訳で僕は、いや望遠弾倶楽部は夢を送る組織から将来の夢を作る為の資金源
集めの組織へと転換。最初は其の転換作業に苦労はした。けれども、徐々に仕事を覚え
始めると何をすれば組織にとって良いのか? 何をやればお客様にとって良いかを段々と
わかり始める。わかり始めてから楽しみが産まれる。仕事は面白いと思えるのは此の快感
だろう。楽しみを求めて仕事をするのではなく、仕事を通じて楽しみが産まれる。生産
とは只、物を作る事だけじゃない。楽しみも一緒に作られる。そんな時に良くわからない
生命が駆け込んで僕を連行していった。折角、今の仕事が楽しく成ったというのに。
 そして僕は例のスクリュースタンダードアイランドに連行された。其の島は何と動く。
動く理由は何でも島の中に銀河連合が格納され、其れがもがく事で発した気を動力源
として動く。故に彼等は次のように僕達四名に懇願。
「如何か島を機能停止にしてくれ」
 因みに翻訳して此処に記した。彼等が如何して彼ら自身で止めないのかを尋ねると次のような答えが返って来る。
「我々は此の時代の生命ではない。そして我々は島に逆らえない。逆らえない理由を
尋ねても明確な答えが言えない。言えたとしても貴方方に理解出来る物ではない。理解
出来ないモノを無理して理解させるのは果たして一般生命として正しいのか?」
 命題じみた回答をする。僕は何となくわかっても他の生命は其れをどう解釈するのかで
悩む。余り良い文章ではない。其れでもわかるのは彼等と我々では時代に開きがあり
過ぎる事。幾ら数千の年より前の生命が僕達生命とは殆ど変わらないという話があった
としてもあくまで其れは哲学の範囲でしか過ぎない。技術段階という点では幾ら最終的な
段階で小粒の範囲でも僕達からすれば衛星世界旅行に行けるか行けないかの開きが
ある。彼等が説明出来ない理由の一つは其れだと僕達四名は思った。
 おっとそろそろ僕達を紹介しないとね。僕はサッカス雉族の合間キッ次。んで僕と
同じく連行された他の三名も紹介しよう。先ずは一の年より前に秘伝雄略島に流された
十五名の少年少女の指導者を務めた仁徳蜘蛛族の糸井サヨどう君。僕達の中では最も
若い。三名目があの謎の一角族に一の年も乗り込んだという応神蛙族のツミカゼノ
カエルヒコ。最後が後にとんでもない事件の中心生命と成った最年長のゴルギ鶏族の
禾野コケッ区。
 僕達は例の島を止めに島に住む生命に連行された。全てはスクリュースタンダード
アイランド
を止める為に。其の為に僕達は--』

一兆年の夜 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド(序)

『--まさか僕が再び冒険に駆り出されるなんて思わなかった。然もお月様に挑戦した彼
の有名者やあの有名な一角族に乗り込んだという方と一緒に。其れだけじゃない。あの
二名も僕にとって衝撃は大きいけど、もっと驚いたのが三名目のある者。彼は僕達の中
で最も歳を摂る。然も後に彼は悲劇的な最期を迎える事と成る。其れはまた別の話に
します。
 僕はチュンナ島こと秘伝雄略島から生還して四の年、付き合っていた幼馴染と結婚して
現在彼女は妊娠中。やっと僕は父親としての自覚も大人としての自覚を持ち始めた頃に
突然、見知らぬ生命が僕の家に駆け込んで来た。四の年より前に家政婦として働く鰐族の
あの方を一蹴して突然僕を連行してゆく。会話している所から一般生命である事はわかる
にしてもあの方を一蹴出来る強さ何て予想外だった。そんな事よりも僕が連行されるのは
動く島。
 其の名もスクリュースタンダードアイランド。其の島は本当に動く。何で動かされて
いるのか僕達四名は全然わからない。そもそも彼等は何者なのか僕達はわからない。
わかるのは彼らが僕達の生きる時代の生命ではない事。そして彼等には望みがあった。
彼等だけでは解決出来ない望みがあった。其れが僕達に依って此の時代でスクリュー
スタンダードアイランド
自身を機能停止にして欲しいと。
 何を言っているのかわからないと思う読者の皆さん。正しいのです。実際、僕達も何故
彼等が自分達で止めないのか全然理解出来なかった。其処まで此の動く島が恐いの
だったら自分達で止めたら良いのに。だが、出来なかった。
 実は此れからそれを紹介するよ。実は--』

取り合えず久々の公式ツクールゲー作成に取り掛かる自分

 如何も二本目の雑文をやるdarkvernuです。
 始める前に『格付けの旅』が赤魔法の章04の四ページ目を終え、五ページ目に入りました。読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<赤魔法の章>をクリック。
 さあ、やるか。宣伝も兼ねて。

 僕の名前はロードス……プラモデル王国で軍人を務めていた父や祖父を持つ現役軍人さ。階級はないけど、何だか王国のみんなは僕の事を『勇者』と呼ぶそうだ。確かに僕は父や祖父から龍神剣を学んだ。ジュニア剣術選手権で三年連続の優勝を果たした。勿論、国王の娘であるミハル王女殿下とは将来を誓い合う仲でもあるさ。けれども僕は勇者と呼ばれる程の成果を挙げていない。まだ偉大なる祖父や父のような凄い存在ではない。
 だからこそ僕は挑戦する。だからこそ僕は……僕自身を証明する為、プラモデル王国の理想である争いのない恒久平和を実現する為、僕自身の夢である世界平和を実現する為にトライタワーを制覇する!
 そうだ、僕は階段を上らなくちゃいけないんだ!


 という訳で善ルートのあらすじを一部紹介した。ツクールで出す際は加工して修正を加えて出すけどな。続きましては悪ルートのあらすじだね。

 わしの名前はマーダル……偉大で聡明なるクラシカル帝国の国務大臣を務める偉い男じゃ。其のわしは何だか危機に立たされている。皇帝陛下がわしを見捨て始めた。散々、陛下の為と思って粛清汚職そして暗殺を繰り返してきたわしが此処へ来て偉大なる陛下より戦力外通告を受ける始末。そうなるとわしは一転して命を狙われる立場と成る。過去に大臣の職を失った人間を全て知っておる。奴等は全員、政敵に抹殺されておるわ。何、非道だって……馬鹿を言え、此れがクラシカル帝国の日常茶飯事じゃ。帝国では悪が栄え、善はコルホーズ行き或はシベリア送りされる運命にある。おっとファンタジーの話じゃったな。わしは此のままではルドン送りにされてしまう。何としても陛下の寵愛を再び受けねばならない。
 寵愛を受ける絶好の機会……其れがわし自身、トライタワーの攻略者と成るのじゃ。何、歳じゃって? こう見えて不老の技術が完成した。精々後五十五年もわしは生きられる。其れにわしは大魔道士様じゃぞ。そうゆう訳で今日、わしはトライタワー攻略の旨を陛下に伝えるのじゃ!


 という訳で悪ルートのあらすじを紹介した。善とは反対に保身の為にダンジョン攻略に臨むマーダルの悍ましさが垣間見られる。こんな感じで『トライタワー』は展開される。
 以上でメインにルートのあらすじの一部を紹介し終える。

 其れじゃあ赤魔法の章04の四ページ目の解説を始める。と言っても解説する事ってないからな。何しろ、因果逆転は一度使ったら二度と使えないように因果律が修正されるからな。何故かははっきり言って色々矛盾だらけの設定の中で辻褄が合うような説明が出来ないから敢えて諦める。兎に角、アルッパーはキスパールとの戦いに勝利したという事実をアルッパーは持った。此れは五ページ目で多分、紹介される事だろう。だからって実際にキスパールと再戦するかは別だがな。何しろ、まだまだやりたい事柄が自分にはある訳だしな。
 という訳で四ページ目の解説を終える。

 何、ケンガンアシュラアニメ化について又聞きたいって? 正直、其れはヤバ子に直接聞く物だろう。作画に聞いてもあいつは其処まで先の展開を知ってる訳じゃないからな。まあ兎に角、若しも二クール、二クールの分割四クールなら絶命トーナメント分まで終わるだろう。東電クーデターやら通り魔桐生の話が割り込んでも其処はアニメスタッフの力量だ……下手すると漫画以上に力技で収めに掛かるだろうな。だから幾らケンガンアシュラファンである自分でも其れ以上はスタッフ連中に直接聞いた方が良いと断言しよう。ま、自分は予想するのが好きな性分なので多分、お馬さんは何かしらの理由で何とか生き延びて煉獄篇で池内みたいに途中参加すると予想してみる。
 という訳で二回目の雑文はここまで。最後にSHIFTキーを押し続けると一周目からプレイできるあるルートを紹介してから終わりにしよう。

「そう、其れなら仕方ありませんね」
「申し訳ありません。とても先生の思想に付いていけません。ではお元気で!」
「それは私の台詞よ」
 私の名前はミッチー……こう見えて別名共和国最大の宗教団体『新神道教』の長を務めるわ。新神道教は十年前に起ち上げた国家神道の流れを汲む新興宗教。その理念は簡単でプラモデル王国やクラシカル帝国の脅威に立ち向かう為に国家が一丸と成って立ち向かうという物。そう、私の両親は二十年前に戦争で命を落とした。そんな私を助けたのが国家神道。けれども国家神道は十五年前に邪教認定され、国家に依って敢え無く駆逐されたわ。何でも当時の別名共和国首脳が国家神道の理念を戦争に行かせる為の物だと筋違いしたからなのよ。其れから私は神道の復興を務める為に五年間も修道の旅に出たわ。何でも国家神道で教わった法術を極める為に。
 そして十年前に別名共和国に戻り、今に至ったわ。はあ、後五年で私はアラウンドサーティーン……そうすると益々信者は去ってゆくわ。信者獲得は私の野望だったのに。信者が居れば私は別名共和国で大きな発言権を得て国家神道の理念を実現していくのに。
 何としてもトライタワーに挑戦しないと。あの塔の攻略こそ信者獲得を爆進させる起爆剤なのよ!

格付けの旅 デ・ヴァレラとコリンズは何故喧嘩するのか? スタイリー・デイヴェス

 スタイリー・デイヴェス……其れは百八の頭と百八の顔、百八の耳に百八の……要するに何事も煩悩の数だけあるという偉業の全生命体の敵。全方位型の存在で尚且つ物を巨大化させる能力も秘める。恐ろしいのはあらゆる事柄が百八も存在するのだから何が本体で何がスタイリー・デイヴェスなのかを誰も判然としない。そもそも奴は何者で何の為に現れ、何の為に百八の事柄を有したのか? そもそも名称であるスタイリー・デイヴェスが何なのかを誰もわからない。俺だって知りたい。だが、調べれば調べる程に煩悩の数だけ無心に至ってしまう。確かなのはスタイリー・デイヴェスの戦闘力が俺の知る限りだとを除けば最上位存在に分類するのは間違いない。
「フハハハハハハ、『因果逆転』したな。此の私を呼び寄せたな。その報い……自らの魂に刻み込むのだああ!」
「オイ、最高神アイド・ウエドでもこんなでかさだったか……二本足い!」
「其れがスタイリー・デイヴェスだよ。正直俺が見える範囲でも細胞一つを見るので精一杯だ」
「俺も同感だ。如何やら奴のサイズは既に<アンデルセン大宇宙>ではカバーしきれない程だなああ!」
「お前達は格付師デュアンに宇宙のアルッパーと呼んだか?」
 俺をそう呼ぶなあああ--設定を思い出すが、アルッパーはアルッパーという名称を好まない!
「だが、俺の存在を知っているからにはお前達は頑張っても勝てないという事を痛感した筈だ!」
「頑張る? 俺が……俺は昔も今も頑張らない」デュアンは既に攻撃を始めていた。「格付師は頑張る程、勤勉ではない!」
「俺もだあああ!」アルッパーは既に超巨大放射能熱線を放つ。「俺より図体でかいからって良い気に成るなよ!」
「此れだから神を恐れぬ存在は質が悪い。空気を読むという事を知らない。あのプラスチックもそうだ」
「ウオ……プラモデルの事か!」デュアンはデイヴェスの放つ宇宙の揺れに自ら制御出来ない一歩手前だった。「奴と遣り合ったのか!」
「ああ、軽くあしらったがな」
「誰だよ、其の如何にも柔らかそうな名前の奴は!」
 1/1プラモデル……其れは--バギャイイイン--という擬音と共に降臨する正義の味方。其の風貌は某国民的ロボットアニメのGに良く似るが全くの別物。抑々奴は肉体其の物がプラスチックで出来ているので国民的ロボットアニメに登場するGはG合金……似ても似つかない材質である。だが、其の魂はプラスチックを鋼以上に仕上げる。其の為、プラスチックと思って舐めてかかった相手は頑丈な魂の装甲の前に悲鳴を上げる程。其れだけ『正義の味方』に相応しい鋼の魂を持つ全長18M、重量40tのプラスチックなのだ。だが、奴の本当の使命は其の『正義の味方』とは程遠い俗な物である。だが、俺達と同じように才能が神の領域に達すると本来の使命よりも己自身の決めた事を優先する気来がある。其の為に飼い主は他の連中同様にプラモデルにも手を焼く。
「だな、奴は『マザーシステム』配下の『神才』だ。そんな奴でも俺相手には手も足も出せない。お前達如きが力を合わせてもプラモデルみたいに子供に破壊されたプラスチックの残骸と化すぞ!」
「お前は二つ程勘違いしている」
 ほう--デイヴェスは攻撃の手を休めて聞き入る。
「一つは……プラモデルの魂はお前に何度倒されようとも消える事はない。もう一つは」
 俺達が互いに鰭を取り合うかああああ--アルッパーはホワイトホエールを炸裂し、デイヴェスの体内目指して爆進!
 だが、デイヴェスの細胞しか見えない彼等は途中のデイヴェスの白血球及び赤血球軍団に足止めを食わらされる。
(野郎、数じゃない。赤血球の種類が半端ないな。煩悩の数だけ赤血球の種類もあるのか。其れは白血球にも言えるだがな)
 デュアンは拡散魔法で何度も様々な種類の赤血球白血球ヘモグロビン軍団と死闘を繰り広げる。だが、百八の百八乗もの長い年月を経てもデイヴェスの中身まで届かない。
(おまけに俺の苦手な魔法無効化を得意とする種類まで出て来やがる。肉弾戦をやっても良いが、ろくにパンチもキックも出来ない俺では奴の回復が間に合っちまう。一応インパクト系の術で肉弾戦もやってのけるが、やっぱり苦手な事はする物じゃない。ラグビーしか出来ない奴がいきなりサッカーやっても上手くゆく訳ないのと同じ物だな)
 尚、デュアンが心の中で思った喩はかつてラグビーはサッカーだった事に由来する。其れと同じように昔は魔法を使わずに原始的な物理攻撃を行って来たマジシャンがいきなり物理戦に戻っても上手くゆかない……其れをデュアンが言う。
「如何したデュアン・マイッダー……貴様の得意とする魔法も其の程度だったか?」
「其の程度じゃないがな。だが、俺に肉弾戦をやらせる気か、デイヴェス!」
「此のスタイリー・デイヴェスに逆らうと如何成るかわかっただろ、身を以て感じただろう? お前達矮小な存在が何でも勝てると思わない事だ!」
「何でも勝てない……と、思わない事?」デュアンはデュアンロールを体内に取り込む。「そりゃあお前に向けた台詞だ、デイヴェス」
「何……デュアンロールを体内に取り込んで」デイヴェスは何をやるかに気付く。「無茶な……先程取り込んだ因果律を今度は俺を消滅させるためにエネルギーとして放出する気だな!」
 其の通りだあああ--デュアンは全身緑色に染まり、其れを右手に籠めて行く!
 そして放出されるエヴォリューダー!
 其の閃光にデイヴェスの一部は百八も鞍替えする事が出来ずに次々と消滅を始める。デュアンの放つエヴォリュダーは対ブラックレイピア用に開発されたオリジナル魔法。ブラックレイピアが持参する自身と同じ名称のレイピアには最大級の防御バリアブラックソードバリア、其れから倒されても即座に復活が可能なバイタルリバイバル、そしてブラックレイピアの邪念が続く限り破壊される事がない其の十割近くもレアブラックストーンで構成された物の他にも恐るべきアドバンテージがあった。其れが自身の体調不良に合わせてレイピアに其れを付加させてから放つ技。主にポイズンストライク、エネルギーセイヴァーとそれぞれ名称が付く物の其の実態は自分に罹った体調不良をそっくり其の侭相手に返す対応技である。且つてデュアンは魔法対決では負ける事がないと驕ってブラックレイピアに挑むも自分の土俵である筈の魔法対決で惨敗を喫した。詠唱速度も魔力も魔法に依る戦法もデュアンの方が上だった。なのにデュアンは惨敗した。命からがらブラックレイピアに敗走したデュアンは惨敗した原因を突き詰める内に奴が初めから手加減した状態でデュアンの癖や更には心の乱れを正確に衝く事に気付いた。デュアンは其れを対応力と分析し、今後ブラックレイピアのような敵と対峙した時に対処出来るように新たな固有魔法の構築に取り掛かり、僅か三日の内にエヴォリュダーを完成させた。だが、実戦で使われたのはデイヴェス戦を含めて僅か三回。然も今回でデュアンはエヴォリュダーを物にした!
「フウ、カップヌードル作るレベルで開発したこいつを使い熟すまで随分時間が掛かった。お前との戦いまでに前に買いはお試しに使っただけだもんな。そうして今回で物にした……長いなあ、手足の一部にするまで!」
「やるな、僅かだが……俺の一部が死んだ!」
 其れでもデイヴェスは倒れず--一部ではなく、全てを一瞬で倒してこそ意味があるのに!
(野郎……余裕が腹立たしい。此処まで差があるか!)
 さあ、デュアンはエヴォリュダーでデイヴェスを倒せるのか!

 一方のアルッパーはホワイトホエールで倒し続けるものの、デイヴェスの繰り出す百八の串刺しの前で五十八ヶ所も突き刺さる!
「グギャアアアアア!」
「ハハハハハ、此のデイヴェスに白く光った位で突破出来ると勘違いするなよ!」
「てめえ、俺が只光って突撃してると思っているのか!」アルッパーの放熱ビレが青白い光を放ち、拡散……「俺だって先祖が怪獣王と称された鯨族の出身だああ!」正にシン・ゴジラ級の拡散光線で五十八か所を刺した串を叩き折った。「これくらいの芸当だってついさっき思い出したんだああ!」
「フン、最近--」
 デイヴェスが何か良からぬ事を言ったので此の部分は敢え無くカットして戴く!
 其れからアルッパーは決め技である放射能熱線拡散を使った迎撃とフェイントを掛けた後に繰り出した鯨族が元来持つサイコキネシスで次々と難門を突破してゆく。だが、デイヴェスはそんな甘い相手ではない。今度は巨大化した過去の亡霊達を召喚し、アルッパーを追い詰めて行く!
「ハハハハ、俺はなあ。こう見えて時事ネタが大好きなんだ!」
「馬鹿野郎、其れは黒い方のネタだろうが!」
 尚、アルッパーと巨大化した亡霊との戦いは黒い方で後日紹介する。

 一方のデュアンは徐々にエヴォリュダーでデイヴェスを倒してゆく。だが--
「ハアハア、無尽蔵にも程があるだろうが!」
「流石は神才一の魔術師。あの世界の魔術師ならトップクラスで魔法使いなら最早全ての魔法を駆使出来そうな程のマナを保有する……いや、真名を無尽蔵に量産出来るという表現が正しいようだな」
「どっちでも良い。だが、お前一体も倒せないようじゃあ魔術師倒れだ!」
「そうだな。お前は『次元』の違いに改めて認識した。『次元』とは--」
 次元……其れは強さの上下では表せない時に使われる言葉。良く「次元が違う」、「遥か高次元に居る」って言葉を聞いた事があるだろう。物差しでは測れない比較に成ると使われる言葉。次元とはA区域とB区域ではレベルが違うようにA区域という甘ったれた空間に慣れた人間がB区域と言う修羅の世界に入った途端に味わう恐るべき隔たり。まあそうゆう訳だ。其れが次元が違うという言葉。例えば俺とワイズマンとの強さの次元が既に違うのと同じようにワイズマンは喧嘩が強いだけの不良相手に次元の違いを見せる事が可能な程、強い。そう、俺と比べるからワイズマンは弱く見えるだけで実際は力だけ見ればエクスカリバー振るった奴や半神半人の慢心王が勝てるかどうかさえ分からないレベルの強さ。あくまで例えに出すだけで実際に戦わせる気はないのが作者の意向。メタは此の位にして次元が違うとはそうゆう意味だ。今、俺がデイヴェスの強さに最初から現在に至るまで戦慄が抜け切れないのも次元の違いに如何しようもない程感じるからである。
「其の通りだ。お前は確かに全ての魔術師の中では既に幾らか段階を超えた先にある。『雲泥の差』とは此の事を意味する。だが、俺に勝つには余りにも矮小過ぎた」
「かも知れんな。全くそうゆう話題は白い方でやれっつーの。だがな……此処から俺は逆転してゆくのさ!」
 さあ、やってみるが良い--さて、デュアンとデイヴェスとの戦いの続きは別の場所で後日紹介する!


 赤魔法04 デ・ヴァレラとコリンズは何故喧嘩するのか? END

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日本引き籠り協会が何故許してはいけないのかを語る

 如何もdarkvernuです。
 今回はネタがないけど、流石に時事ネタがない状況が続くのは自分の本文にかかわるから痴の巨人(間違ってないぞ、実際は)と語感が良く似てるあいつが最高裁で敗訴した話題を基にして何故日本引き籠り協会が日本にとって殲滅しないといけない放送局なのかを説明しよう。

 パチンカスにしてアンチ日本引き籠り協会代表のタティバナさんは判決で敗訴が決まった。だが、日本引き籠り協会側も無事では済まなかった。
 あ、どうも……アンチジャーナリストの又吉赤坂です。永遠の泡沫候補二人を足して二で割った名前で申し訳ありません……けれどもタティバナさんは一応地方議員に成ってますよ。なので泡沫候補と揶揄るのは余り宜しくない。
 さて、今回はタティバナさんの古巣にして今も彼の憎しみの原動力である日本引き籠り協会について説明しよう。先ずはこんなショートストーリーを思い付きました。
『昔々ある所に日本村がありました。日本村は何時も支那村や南北新羅村に苛められてきました。然も虐めの加担者が事も有ろうに日本村の公務員の中に存在します。
 その名も日本発信君。彼は毎月のように村民から受信料という名の放送料を払わせて村民に情報媒体を伝えて来ました。ですが、此の日本発信君……何と支那村や南北新羅村から多額の賄賂を受け取っております。其の結果、村民に支払わせている受信料で彼らに都合の良い情報ばかり発信。おまけに公務員なのに年収は何と一千万を超える始末。其れじゃあ公務員にあるまじき振る舞いですね。
 そんな日本発信君も元パチンカスにして部下だったタティバナ君に散々な嫌がらせを受けております。其の嫌がらせとはやはり受信料を支払わせたいのにタティバナ君は様々な受信料未払いグッズを販売して困らせています。流石に元部下とは言えども堪忍の限界が来た日本発信君はとうとう裁判を起こし……見事に両者敗訴判決を受ける事と成りました。

 おしまい』
 まあつまらないなら其れで結構。あくまで如何に日本引き籠り協会がクソな団体なのかを紹介する為のショートストーリーですので。何がクソか……其れは日本国民から散々受信料払わせておきながら支那と南北新羅に有利な情報ばかり発信するという公僕にあるまじき行いをやっている事です。わかりますか……家に住まわせて更には生活費出させておきながら家の主の悪口ばかり言う屑人間を。こうゆう連中ははっきり言って会社にとっても日本国にとっても必要ありません。嫌なら日本を出て行けば良いし、会社を出て行けば良い。なのにしがみついて悪口を言い続ける……こうゆう奴等こそ世の中を悪化させる権化なのだよ。何よりも自分達の懐を収める為に無知なる国民からお金を徴収したばかりではなく、国民を危機に晒させる事ばかりの繰り返し……そりゃあ台湾の人達も怒ります。台湾は戦前は悪い事だらけだと評したジャパンデビューは日本引き籠り協会が完全な支那の工作機関である事を改めて思い知るきっかけにも成りました。台湾統治は悪い事も確かにありましたが、同時にいい事も伝えてこそ公平且正確に発信出来る物だ。なのに奴等は悪い所ばかり発信して現地の人間を激怒させました……此れが公僕のする事か!
 おっと申し訳ありません。因みに冒頭のタティバナさんとの争いは両者確かに敗訴しましたが、此れを機に日本引き籠り協会の解体は加速化するでしょう。是非とも今年から倒産の危機が囁かれるKY新聞、蛆テレビ同様に来年度までに解体を望もう!


 という訳でお届けしました。自分ははっきり言って学生時代の頃から組織の悪口を言う奴は大嫌いなのだよ。考えてみろよ、友達付き合いで其の友達が自分の悪口ばかり言い続けるくせに友達関係を捨てようと思わない奴だとしたら。そうゆう奴とうまく付き合えると思うか? 思える訳がない。其れと同じように夫婦関係だって互いの欠点が見えようとも散々互いの悪口を言い続けて関係続けられると思うか? 思わないだろう、其れと同じように組織の悪口ばかり言い続ける癖にその組織にしがみつく奴はな……はっきり言って組織を悪化させる権化だよ。そうゆう奴の意見が重要……いやいや。誰でも思い付く正論しか言えないんだよ、そうゆう奴に限って。だからこそそうゆう奴は早急に組織から去る事が重要だ。居るだけで組織は悪化するだけだ。てめえのルサンチマン(意味は弱者の妬み……詳細はググれ)聞いてるだけこっちは余裕じゃねえんだよ。悪口言う前にどのように乗り切るかを考えろ。どのようにすればもっとよく成るかを考えろ……他人の粗捜しは結局自分を愚かにさせるだけだ。人間だれしも捌け口を求める以上はそうゆう奴が現れるのは当たり前だよ。だがな、そうゆう奴に当たった所で自分は救われない。誰かに当たる前に先ずは己を研鑽する事だな……此れは自分も散々言い聞かせたい言葉ではあるがな。
 おっと話を戻すぞ。其れと同じように日本引き籠り協会の存在は不要。国民から散々徴収しておきながら日本の悪口ばかり発信する。しかも公務員という立場でありながらも社員の平均年収は1千万超え……ふざけるなよ。金だけ貰って人様に悪口……そんな組織はゴジラの放射能熱線で丸ごと焼かれればいい(最もゴジラは破壊の化身であって救世主ではない事を明言しておく)。マジでふざけるなよ。其れが放送局のする事かよ。其れが公務員のする事かよ。そんな所からの受信料なんてなあ、出来れば払わない事が一番だよ(結局払ってるのだよな、自分は……まあ家族と言えどもなあ)。
 という訳で今更な時事ネタの解説を終える。

 さあ、第九十五話の解説でもは始めよう。取り合えず土曜までサボって申し訳ない。此れだけは謝罪します。にしても十五少年漂流記をパクった内容ではあるが、取り合えずケイトとエヴァンスを一纏めにして紹介した。だって一話単位で丸く収めるんだぞ。一々登場キャラを出してられっか。やっぱ残念なのは前半を大分し尺を使ったために後半は最早打ち切り漫画並みの展開に成ったな。いや、そもそもヴェルヌの名作をパクること自体が間違いなんだけどな。特に読んだ事ある作品は余計にパクった時に其の極限まで水に薄めたカルピスの度合いが酷過ぎるしなあ。
 で結局あの白骨死体は何だったのか? まあ其処は其処だ。今回に限ってはファンタジーではなく、海では度々起こる現象で説明付けた。方位磁石が狂ったり少し目を離した隙に漂流するのは海ではよく起こる現象だからな。しかもその白骨死体が不幸な点はやはりたった一名だけで島の脱出を試みた事だろう。決して多数が全てではないが、其れでも世の中を動かすのは一つではなく複数あっての事だからな。そうゆう意味で海で起こる不可思議減少に抗う術を持つだけの数が居なかった訳だよな。
 という訳で第九十五話の解説を終える。

 さあ、予定表を如何ぞ。

      十二月十八日~二十三日     第九十六話 スクリュースタンダードアイランド    作成日間
        二十五日~三十日      第九十七話 恐るべき発明              作成日間
      二月予定            第九十八話 蒼穹の紅蓮 過去に思いを馳せて     作成日間
                      第九十九話 蒼穹の紅蓮 現在を憂いても尚、     作成日間

 因みに再開後の中篇は三部作で然も復帰して間もない連続十パート構成さ。なので……しんどいのだよなあ、此れが!
 其れにしてもケンガンアシュラアニメ化がやっと決まったか。でも前にも書いたけど、とても二クールじゃあ拳願絶命トーナメントを収まり切れないぞ。だからこその前編二クール後編二クールの計四クールでの放送じゃないかって自分は思うんだ。一クール何てはっきり言って論外だし、かと言って二クールで絶命トーナメント全てを収めるのは無理極まりない。ケンガンアシュラは意外に尺使うからな。だから自分の予想では先ずお馬さんがアギトに蹴り飛ばされた後にコホーと前牙に絞め落とされるまでで大体二十四話だとしてもだ。先ずは駒田と喧嘩してイワンまでで一話、理人戦で二話目、鏑木戦中盤まで三話目、桐生登場から関林戦決まるまで第四話、関林戦で第五話、滅堂登場から人サバポーズに初見初登場まで第六話、公式噛ませ団体の特攻隊長瞬殺から長男登場まで第七話、桐生とコンタクトからジェリー戦まで第八話、ハサドオオオオから氷室金田戦更には通り魔桐生までで第九話、公式小物大企業東電通り魔からカルラの求婚までで第十話、出場選手紹介からトーナメント抽選までで第十一話、コスモアダム戦で第十二話、春男あこや戦で第十二話、ライアン茂吉戦で第十三話、お馬イナバ戦で第十四話、若槻室渕戦と非公式ユリウス沢田戦で第十五話、ムテバさん目黒戦で第十六話、関林鬼おうざん戦で第十七話、お馬さん瞑想からサーパインかろ戦中盤まで第十八話、根津御雷戦から理人黒木戦中盤までで第十九話、二階堂桐生戦で第二十話、初見千葉戦で第二十一話、先生坂東戦
で第二十二話、ガオラン金田戦で第二十三話、大久保アギト戦からお馬さん絞め落とされるまでで第二十四話……あ、計算があった。やっぱ二クールかも知れんな。
 という訳で今回はここまで。もしも絶命トーナメント開始まで一クールで放送終えたら絶対視聴者は付いて行かないぞ。其処は多分、スタッフも承知の筈だと思いたいがな。

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(八)

 四月九十八日午前二時十一分三秒。
 場所はチュンレイ島正式名称秘伝雄略島。
 十五名とアリゲランダは戦線を広くする事の誤りを知る。故に中央地区を中心に必要最低限の範囲で侵入する相手の動きを制限する。十五名は地の利を生かして動きが遅く成った相手を集中砲火。多対一を避けて一退三或は一対二までで持ち込む。そうして銀河連合を次々と倒してゆく。最初こそ自分達の命は此処までかと思われた十五名もいざ戦うと成ると今までの経験が実戦で活かせる事を知る。特に無理を押して頭脳担当として立候補したチュンレイの巧みな作戦は彼の知識が既に知恵とほぼ同一の段階まで高めた。其れからウシ村の厳しくて尚且つ制止の届く指揮もマシリ斗の無理を押してでも強行する姿勢、止めはやはりサヨ道の幅広い取り入れに依り、遂に島に踏み込んだ銀河連合は残り一体と成った。
 だが、其の一体はアリゲランダさん一名だけでは難しい程に螺旋を描く動きも地力も数段上だった。更には銀河連合にしか出来ない戦法も大人であり、屈強なヤマビコノ一族の出であるアリゲランダさんを苦戦させた。そう、戦いは北端に至った。アリゲランダさんは距離を取りながら其の鰐型を仕留めようと画策する。気が付けば既に尻尾の先は荒れ狂う波が集う海。アリゲランダさんはどのように困難を超えるのか? いや--
(僕は……今こそあのお兄さんの言われた通りにやるんですウウウ!)
 訛りを超えてサヨ道は背後より糸を垂らして鰐型に突進。其れに気付かない鰐型ではない。何とサヨ道を喰らおうと巨大な口を開いた。此の侭ではサヨ道は鰐型に食われてしまう。そんな時、マシリ斗とウシ村が駆け付けて上下を抑え付ける!
「無茶をするなあああーあ、サヨ道いいーい!」
「たった一名だけで希望に成れるなら今までの生活が万事安全に行けたのは何だったのか……お前は知っていっだろうう!」
「ウシ村、其れにマシリ斗!」
 だが、ウシ村は万全でも鶏量の軽いマシリ斗の方は徐々に下がってゆく。幾ら翼をはためかせて嘴で抑え付けても其れだって限度がある!
「今だ、サヨ道。垂らしちゅ糸で上下の歯に巧く括り付けちゅのだああ!」
 其処でもやはり知恵を出したのは……チュンレイだった。気合でも抗えないなら知識が物を言わせる。十五名が今まで生きて来れたのは経験、根性、そして知識と其れを組み合わせる飽和力に在った--サヨ道は相手の意見を良いように働かせる能力が高い……故にサヨ道は飛んで自らの軽量で尚且つ粘っこい糸で上下の歯を上手く繋ぎ合わせてから全体の均衡を乱す……すると鰐型故に螺旋を描く様に背面から倒れた!
「此処からは大人が責任を以てっぜん!」最後はアリゲランダが鰐型の尻尾をしっかり噛み付くと……「ちおおおりゅああっせええい!」自らの尻尾を地面に突き刺しながら逆螺旋に回転しながら海に向かって投げ込んだ。「二度と全生命体の前に姿を現すなあああっぞる!」
 其の鰐型は高さ成人体型十から一気に落下して其の高度からの影響で全身の骨を砕きながら海の中に沈み……永遠に浮かない存在と成った!
「はあはあっぜ、助かったっがん」
「ウウウ、僕達は……あんなに怖い存在と戦ったのです!」
「急に震え出しーた、ぞ、お!」
「急に……痛みが走ちゅ、出した!」
「此れで……船員達の仇を、討ったウ!」
「お兄ちゃああああん!」
「サヨ道君!」
「全く無茶於する蜘蛛だ!」
「マっシリ斗さああん!」
「無事で何ヨリデス!」
「チュンレイの兄貴いいいいちゅ!」
「チュンレイも無茶をすっるもんじゃないっての!」
「まったく、まったくこまるねずみです」
「でも良ったぶ。こうして生きてるっだしぶ」
「ウウウウウウウウシ村も他のみんなも助かって何よりだあああい!」
「いのちあってのものだねデェス!」
「全く騒がしい……此れが子供という名の可能性っざん」
 こうして一つの戦いに終わりが訪れた。此の後の事について詳しく記す必要性があるとしたら次の通りだろう。

 四月九十九日午前十時七分十八秒。
 場所は秘伝雄略島西港。其処には銀河連合が乗船していた蒸気船が蒸気を吹かしながら今か今かと発進を待つ。
 アリゲランダの依ると蒸気船の速度なら奇妙な特性を持つ秘伝雄略島の渦も突破出来るとの事。だが、昨の日に確認した所に依ると付近の北雄略に着くには如何せん菅原炭が足りない。幸いな事に銀河連合は二隻も蒸気船で此の島に乗り込んだ。結果としてもう一隻の菅原炭を使えば北雄略に就くまでの燃費に成るとアリゲランダは計算した後だった。
 其の詰込み作業と此の島へのお別れの為に十五名は昨の日の夜に出発せずに今という日に選んだ。理由は其処まで深い意味ではないが、次の通りである。
「嬉しい事も悲しい事も此れで最後だ……俺達は二度と此の島には戻らんーぞ!」
「色っ々ありましたさ、色っ々とね。でっもいざ離れるとわかると……何で涙が出るんだあああ!」
「俺だって辛イヨ。だって此の日が来るまでずっと故郷よりも苦しくて大変な日々を送っていたのに……なのに如何して涙が出ルンダヨオオオウ!」
「きっと故郷にはない自ら作り出ちゅ工夫の毎の日……其れが僕達に苦労と共に喜びを与えたのだと思ちゅ」
「兄貴の言う通りだよ、兄貴の……うううちゅ!」
「なんでだろう……なんでだろう、はなれたくないとおもうのはなんでだろう?」
「其処は別にわかっる必要はない。だって……ウウウ、俺にだって明確な答えが見付からっないんだあああ!」
「日々楽しかっもんぶ。すっかり馴染っでしまったぶ」
「馴染むのは良くないう。だって……馴染んでしまったら涙を流す理由が見つかってしまうだってえう!」
「ウううううシ村……お前という奴は、ウウウウウウウウ!」
「それがこのしまでのおもいでなのダアイ!」
「俺達端此乃島於離れて……そして元乃日常似戻る」
「でも日常では得られない事は受け継がれるのです……ねえ、サヨ道君?」
「そうだよ、答えて見て下さい……お兄ちゃん!」
「受け継がれるモノ……何でしょう?」
「別に間違っても良いっぜん、サヨ道君がん?」
「そうだな……其れは僕達も頑張れば希望に成れるって事です!」
 こうして十五名のチュンナ島こと秘伝雄略島での共同生活は終わり、蒸気を蒸かす船は日常という名の元の世界に向かって真っ直ぐ走る。
(本当です。確かにある一定の割合で方位磁石が狂い出す。そうか……此れがたった一名だけでは突破出来ない壁でした。でも今は突破出来る……僕達なら、どんな壁だって乗り越えて見せます!)
 其れは秘伝雄略島の起こす過保護な渦を乗り越え、日常に向かって突き進むのだった……

 ICイマジナリーセンチュリー二百三十二年四月百日午前零時零分零秒。

 第九十五話 十五少年少女漂流日誌 完

 第九十六話 スクリュースタンダードアイランド に続く……

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(七)

 四月九十七日午前八時五十七分二十秒。
 場所は中央広場。鰐族の熟女は直ぐに広場へと運ばれる。
 通常ならば熟女は安全且つ手術の受けられる共同寝床に運ばれる筈だった。ところがバファルマが背に乗せて更にはツチ姫流が固定させている時に彼女は目覚める。其れから二名に事情を尋ねる程まで回復を始める。
 そして其の熟女は応神鰐族のヤマビコノアリゲリンダである事も判明。彼女はとある漁業関係者であり、取り分を収穫後に港に帰る途中で銀河連合の襲撃に遭い、蒸気船二隻ごと奪われた。其処で彼女は多くの仲間が銀河連合に食い尽くされる現場に立ち入る。多勢に無勢と思った彼女は小舟での脱出を試みるも蒸気船を奪った銀河連合は何と若布型も駆使して小舟に穴を開けて静めてしまった。若布型に食われる前に何とか逃げ切るもその疲れの余りに意識を失い、其の侭この島に流れ着いた。
 其れから彼女はバファルマにお願いして皆が居る前で此の島が危機的な状況である事を伝えた。此れにはサヨ道だけじゃなく、年長者であるウシ村も恐怖で全身を震わせる。
「そ、そ、そんなの、あってたっまっかう!」
「僕達は……食べられるのです?」
「いえ、まだ諦めるのは早いのでっげん。此処は……此の秘伝雄略島を銀河連合達は知らないがん」
秘伝雄略島……若しかしてアリゲリンダさん端チュンナ島乃事於そう呼ぶ乃です科?」
「ええ、此処は秘伝雄略島……かつては余りにも気紛れな渦巻きと一度でも眠ると島の方角に戻る奇妙な性質、更には方位磁石が全くあてに成らない磁力の乱れからこの島を無事に脱出した雄略種族はそう呼んだがん」
「奇妙な性質……若しかして北端の洞窟に残された手記の本当の謎は其れなのです!」
「少し訛りで誤った解釈をしてしまいかねないげん、其の北端の洞窟?」
「はい、其処で僕達十五名は此の島で亡くなった生命を発見しました」
「成程げん、彼なのか彼女なのかわからない其の生命は秘伝雄略島の特性を最後まで見抜く事が出来ません、っぜ」
「まあそうですけどう、其の俺達がそう呼ぶチュンナ島をどのように脱出したのですか……先者達はう?」
「其の生命と生きて脱出した生命の違い……きっと誰かの力を借りるかそうでないっがん、でしょうっぜ」
「誰かの力を--」
 こ、此処に居たかーあ--其の時、広場に急行する五名の生命が居た!
「マシリ斗達じゃないか……って其の怪我は何っのぶ!」
「わわあわ、わああわなのはわかる!」
「いっや、其の表現じゃあ何を伝えったいのかわからない事がわかるぞ!」
「ううう、チュンレイの兄貴が右後ろ足を噛まれて今にも死にそうなんちゅ!」
「俺っ達も危うく北端にやって来た蒸気船のような何かに乗った銀河連合にの襲撃を受けて死ぬ所だった!」
「あいつ等はいきなり飛び掛かって来タンダ!」
「チュンレイ……まさかあのお兄さんを死なせた銀河連合の仲間なのです?」
「其れはわからない、お兄ちゃん」
「でもかのうせいとしてはあるゾオウ」
「全ああああく銀河連合は此れだから悍ましいんんんんんだ!」
「直ぐ似手当て於始める。兎似角、チュンレイ於共同寝床まで運ぶぞ!」
 ギガンマルドは医の一族ダッジャールの生命として既に医療用具の用意を完了していた。然も僅か十六にして一の分も掛けずに応急措置を済ませた!
「ウググ……こ、此処は?」更には心肺蘇生を行うという特別手当も忘れずに。「僕は、想念の海に……いやマシリ斗の見たくない顔を見ちゅという事は多分違うかも知れないでちゅか」
「俺を何だと思ったんだ……折角心配したのにその言い草はないだろーう!」
「まっあまあ、マッシリ斗さん」
「兄貴居い、無事で良かったちゅ!」
「抱きちゅくな……僕はまだ安静にしないといけなちゅ、だろ?」
「ああ、そうだ。軽度出模安心端出来ない。特似医療設備乃整っていない此乃場所出端、那」
「其れでも無事で何よりです。良かった。幾ら別れたとはいえ、五名共無事に帰って来てくれた」
「おーい」
「何です、マシリ斗?」
「俺達を受け入れるのーか? 折角の取り分を奪った上に勝手に独立した俺達ーを?」
「其れは仕方ない事です、マシリ斗。誰だって意見を同じに出来ません。其れでも生命は進まないといけないのです。例え意見の食い違いがあれども其れを無視して行くのは少々己を高く評価し過ぎるし、更には無視せずにあれこれと美者であろうとするならば己を過小に評価する行為。進む為には去る者は追わず……来る者は拒まない精神で行かないといけません!」
「くそーう、俺が銀河連合だったら吐いた口が塞がらないと言っていただろうーに!」
「マッシリ斗さん、銀ッ河連合は言葉を……イデ!」
「細かい事は良インダヨ!」
「まあこれは僕のお母さんの言葉を流用しただけです」
「くそーう、俺は結局お前に勝てなかっーた。俺ももっと柔らかい性格をしていれば子分以外の誰かが付いて来ただろうーな」
「過ぎた事です。兎に角……お帰りなさい!」
「ただ今だ……こん畜生!」
「実に興味深いちゅ。理屈では得られなちゅ心地良さを僕は幾ら味わっちゅも……飽きなちゅ物だな」
 こうしてマシリト達五名と和解が成立した。だが、目の前の危機が去った訳ではない。銀河連合は此の間にもチュンナ島こと秘伝雄略島を進んでゆく。彼等に対して策を練らなければ十五名とアリゲランダの命は保証出来ない。
「ウググ……如何やら安静しないといけなちゅみたいだ。少し寝ちゅさ」
「寝る乃だ。此乃島出端寝る以外似良い治療法端ない」
「チュンレイさんの居ない状態で島に踏み込んだ銀河連合を如何やってやっつけるのです?」
「俺だって考えたいけど……でもあの銀河連合の奴等はカンガルーのおじさんを死なせた奴等と同じかも知れません!」
「僕だって思い付けば苦労しまっんぶ」
「くろうしません、くろうしません……ってなんなの?」
「もう突っ込まん。けれども俺達は良い案を思い付っかない!」
「俺達も同じだちゅ!」
「よそうがいのじたいダアナ」
「だからこそ俺やサヨ道、マシリトが居るんだっろってう!」
「此っ処はマシリ斗さんにお任せしまっせ!」
「俺達は頭が決して良クナイカラナ」
「決まっていーる。古来から続く一点突破ーだ!」
「何です、其の頭の良くない戦法は何です?」
「まあ捻る勇気牙ないなら敢えて力押し模有り難い斗言えるだろう」
「そうしますとたくさんの生命が死にます。私は此の方法を受け入れません!」
「いや……此処はアリゲランダさんに策を思い付かせて貰いましょう!」
「何いいいい、正気なのかあああい!」
「ああ、正気です。僕達少年少女は細かい事を考えなくて良いのです!」
「私を頼るのっでん? 此れでも私は奴等に勝てずして逃げて来たのでっげん!」
「でも僕達と異なって経験という武器が物を言います。お願いします、アリゲランダさん!」
「……君はカン太郎が言う蜘蛛族の青年かも知れませんっぜん」
「カン太郎?」
「何でもないっぜ。私が知る強いカンガルー族の生命っぜ。菅原カン太郎……既に想念の海に旅立ったのでっぜん!」
(ひょっとしてあのお兄さんの事を……居や深読みし過ぎです。そうゆうのは大人に成ってから知る物です!)
 こうして十五名とアリゲランダは島に踏み込んだ銀河連合を打倒する為の作戦を練り、其れから午後という時間帯に其れを実行してゆく……

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(六)

 四月六十六日午後十時四分七秒。
 場所はチュンナ島北端。其処は先者が眠る洞窟。
 マシリ斗、カカロ徒、そしてガン和がやって来る。既に先客が其処に居た。
「お前まで居たのーか!」
「居てちゅないか、マシリ斗!」
「そっりゃあそうだろう。子っ分達は如何したんだよ!」
「みんな僕よりもサナ道の方に顔を向けちゅしまった。今じゃあ最も信じ頼りに成ちゅフクマルがサヨ道と意気投合してしまった!」
「あいつは一の月どころか次ーの、更にその次……とどんどん支持を集めてしまっていーる。結果は連続当選ーだ!」左翼で机を叩くマシリ斗。「何でだよ……何であいつは其処まで信頼されるのだーよ!」
「僕だって聞きたちゅ。僕みたいに頭が良い訳でも巧い案が出せちゅ訳でもない。マシリ斗みたいにいざといちゅ時は強引に進められちゅ訳じゃない。ウシ村みたいに仕事上手って訳じゃない……なのに何故あいつは支持を集めちゅ?」
「者っ望ですかね……イっデッ!」
「余計な事を言うーな、カカロー徒!」
「然もあいつは僕が良い案を出しても其れを直ぐに取り入れちゅに先ずは議論の場に持ち込んで来ちゅ。話し合いに時間を割く事で良い事があると言いたいのか!」
「だーが、あの案は……流石に木材の切り倒し過ぎだーぞ。流石に切り倒し過ぎて果物が実る木を減らすのはとてもなあ……木だって年老いた物と発展途上の--」
 わかってちゅよ、そんな事くらいは--と苛立ちを隠し切れないチュンレイ。
 其れから話はサヨ道一点に集中する。四名は此れ以上サヨ道指導者の下で働くのに余り感心しなかった。其処で新たに自分達だけで行動する事を明くる日に宣言すると決定。其の事について議論し合った……というのもカカロ徒とガン和は殆ど意見を出さずに重要な事を全てマシリ斗とチュンレイが言い合う。
 そうして運命の明くる日……

 四月六十七日午前九時十五分二秒。
 場所はチュンナ島。中央広場。
(何だって。四名共本気なのです!)
 サヨ道にとって今まで反対意見があろうとも出来る限りは話し合いを設けて解決して来ただけに五名の宣言には驚きを禁じ得ない!
「考え直してくれ、考え直してくれでちゅ!」
「かんがえなおすって、ところでかんがえなおすってなに?」
「わからない事多過ぎっるぞ、クンク良」
「本気なのかう?」
「あーあ、本気ーだ。もう誰が脱便野郎の下で働くかってーの!」
「まあああだ言ってるのおおおおか、そおおおおうゆう所が幾ら立候補しても当選しないって気付けってええええの!」
「まあまあ、マシリトのおにいさんにとってはそれがはなにツゥクのでしょう」
「四名だけで独立して何が出来るっよぶ。きっと根が諦めて元のさやに納まっに行くってぶ」
「其処まで本気なのだ那、四名端」
「確かに新天神武から続く最高官選挙は本当は二選までだけど、今ではサヨ道君は四選も果たしちゃったのです。満足しない事があって当然だと思う気持ちもわからなくありません」
「ああ、そちゅだ。四選だなんて過去の新天神武の歴史上では類例がない。そもそも誰も三選を禁じる案を出さなかったのがいけなちゅ」
「でもお兄ちゃん以外に誰が成る? 他は頼れる指導者が居ないのです!」
「たった一名に集中するのはいけなっいのはわかるけど。でも其れ以外に候補は居っないんだよ、チュンレイ!」
「そうそう、俺達たったの十五名です。新天神武や真古天神武みたいに時間を置けば頭角を現す候補者が出るには余りにも数が少な過ぎるのです」
「だったら俺こそが指導者に相応しいだろうーが!」
「其れだけっ御免でブ!」
「ぜったいにことわりマアス」
「君はもう少し自分の鏡を見るべきだう」
「言わせておけば……クーウ!」
「そうゆう訳です、四名共。僕も確かに連続当選は問題があると知ってます。ですが、民意も僕自身が幾ら考えた所でも他に居ない場合はそうするしかありませんのです。其れでも一番上が全てを決めるというのは強引極まります。其の為に君達が必要なのです!」
「やだーね。俺達はお前のそうゆう所が腹立たしいからこそ此処に独立を宣言したんーだ。もう此れからは俺達五名で生きていくーさ。なあーに、食糧の件は問題なーい。おーい、ガン和……出ーせ!」
「者使い荒イナア、マシリ斗サンハ」
 ガン和が取り出すのは取り分の範囲である。流石に勝手に決めるのは民主主義に反すると考えてマシリ斗がサヨ道達にも其の件を伝えに紙を記して申し出た。
(取り分……流石はチュンレイです。ちゃんと細かい部分にまで気を遣っています)
「わかりました。其れでは僕達だけで其れが本当に正しいのかを議論しましょう。
 こうしてサヨ道とウシ村は独立を決めた四名の内のマシリ斗とチュンレイの二名を連れて議論を始める。其れから徐々に妥協案及び修正案を提示していき、最終的な取り分を決定付ける--結局はチュンレイが決めた範囲と左程変わらない最終決定案だった。
「あれだけ話し合っても結局は振出しの時に戻るのです」
「其れ模又、民主主義乃良くない部分さ」
「何か一杯取られているようで満足しないのです」
「僕も思っぶ。何かっあぶ」
「でもこれもしかたないとおもうゾォイ」
「満んんんん足出来なければ満足出来る道を目指して独立かあ……歴史を余り知らない私が語ってもねえええええ」
「結っ局申し出た時と左程変わって……イッデッ、おっ前かよ!」
「そうゆう所がマシリ斗さんに怒ラレルンダロウガ、カカロ徒!」
「ところでさっきと、ところでさっきとなにかちがいあるの?」
「俺に聞くなって、クンク良」
「うう、兄貴ちゅ」
「じゃあ決まりましたので此れからは--」
 待ってでちゅ--右前足で挙足するのはフクマル。
「フクマル、お前は何を言いたい?」
「兄貴一名だけは辛いちゅ。俺も行かせてくれちゅ!」
「フクマル……お前は!」
「如何します、チュンレイ?」
「……好きにしちゅ」
「やったあちゅ!」
「フクマル、なんでフクマルが?」
「唯一血よりも濃い弟分だっからだよ、気付けよ其のくっらいは!」
「フクマルも行っのぶ?」
「だってあのマシリ斗達だぞ、直ぐに孤立してしまうのが目に見えてしまちゅ。だったら少しでも唯一の仲間として俺が行くんでちゅ!」
 ウウウ、有難う……フクマル--誰にも見せないように背を向けて涙を流すチュンレイ。
「勘当の場面なのになんか俺は納得いかんーぞ!」
「諦っめましょう、マッシリ斗さん。マッシリ斗さんはそうゆう風に見られ……イデッ!」
「だから人事多インダヨ、カカロ徒!」
「じゃあ向こうでも元気でお願いします!」
「其の訛りのせいで他に言うべき事も言えないでちゅね」
「もう何も言うーな、振り返るーな。俺達はもう独立したんーだ。此れからは何者の助けも要らないーぞ!」
 こうしてマシリ斗、チュンレイ、カカロ徒、ガン和、そしてフクロンは十名の前から去ってゆく。
「結局行かせて良かったのです、サヨ道君?」
「俺にとっては其れが大変いい選択に成るとは思えないう」
「決定事項を今更言うのは民主主義の方針に噛み付くような物です、二名共」
 去る者は追わず来る者は歓待する……其れがサヨ道達の決断である。
(こうやって生命の歴史が築かれていったんです。特に僕達みたいな右も左もわからない生命には刺激の強過ぎる経験の数々です。其れでも僕達は進まなくちゃいけません。
 其れが希望を背負う物の宿命です!)

 四月九十六日午後十一時二分七秒。
 場所はチュンナ島北端。尿を出す為に起きるガン和。
「直ぐに済マセナイトナア」
 ガン和は枯れも含めて五名が暮らす洞窟の真上よりやや東に向かった場所で放尿する。するとガン和は何かを見付ける--其れは何か剥き出した状態で巨大な蒸気船のような何かに乗って近付いてゆくように感じられる!
「アワワワ、ありゃあ一体何ダッテエナア!」
 尿を撒き散らしながらガン和は洞窟に駆け込んでゆく!

 九十七日午前五時三十二分四秒。
 場所は南端。やや東側の浜辺。
 ユミ代とバファルマ、そしてツチ姫流の雌の子三名は雄七名には秘密の会話をする。言わば雌会と呼ばれる雄禁制の会。実態は最新料理の披露と今の月流行りの言葉とお飾りについて良い歳でもないのに三名は楽しく仲良く会話するのだった。
 そんな三名の前に何かが浜辺に流れ着く。
「何いいいいかしいいいいいら?」
「あ、見た感じは鰐族っいぶ」
「直うううううぐに容態の確認に入らないと……という訳でユミ代はギガンマルドを連れて来いいいいて!」
「わかりました、バファルマさん!」
 謎の蒸気船の出現と齢三十一にして九の月と二日目に成る鰐族の熟女の登場こそ、十五名の少年少女達の物語を終止符へと向かわせるとは此の時……まだ誰も気付く術はない!

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(五)

 三月七十日午前九時十八分七秒。
 場所はチュンナ島。中央広場。
 其処は共同寝床よりも前に完成した十五名全員が集まる場所。毎の日の朝八の時に此処で点呼を行い、毎の月の選挙では此処で投開票を行う。
 そんな場所にてサヨ道は真っ赤な顔に成った。
「何だっーて。あの場で……脱ー便?」
「此っれは凄い逸材だ!」
「まあ俺も実はあの場で脱便してマシリ斗さんに説教を受けたんだから気ニスルナ!」
「正直其れは此の相応しい場で言ちゅ物ではありません」
「だ、だ、だちゅ?」
「朝尿は毎の日やっるけど、脱便は流石の吾輩もやっらない」
「ところでさあ、ところでだつべんってどんなべんきょうなの?」
「そんなお勉強はっりませんぶ、クンク良っんぶ」
「あの緊急時の話だう? なら俺は詳しくは突っ込めないなう」
「折っっっっっ角満腹していた時に何て品の高くない事を言うんですかああああい!」
「きょうふってだつにょうだけじゃナクゥ、だつべんスルンだ」
「ほ、本当です?」
「ああ、本当です。御免為さい、ユミ代ちゃん」
「別似謝る必要端ない。あの場面出端仕方牙ない。俺だって混乱してユミ代似気付かう余裕於作れる科如何かさえ模怪しかった」
「でもこうして黙っていた事をみんなに伝えたんです。此れでお兄ちゃんは安心して立候補--」
 何言ってるんだ……益々前に出る勇気が遠退いた--と前右足でサヨ次の頭を水平に叩くサヨ道。
「そうーだ。緊急時に便を漏らす余裕のある生命が指導者に成ったら決まりが良くなーい。やはりどんな時でも便も尿も漏らさない俺が指導者に相応しーい!」
「ええマシリ斗が、あのマシリ斗がしどうしゃに……ぜったいやだよ」
「僕だって賛成しっせんぶ。だってマシリ斗は一々小言が多いもっぶ!」
「こっら、マッシリ斗さんは小言が確かに多い方ですけど此れでも俺達には面倒が良いんだぞ!」
「其れ褒メテナイゾ、カカロ徒!」
「どいつもこいつも俺の事をそう評価しやがっーて!」
「だけどチュンレイさんもさんせいできまセエン」
「私いいいいも思ったああああわ。此おおおおおの鼠は何かと頭の良さをひけらかして怒りだけが溜め込んでいくかあああああら」
「確かにチュンレイさんは吾輩達にもそうゆう所あるけっど其れもみんなが生き残る為に、みんなの頭が良っく成る事を思ってだよ!」
「だが、少し自分於高く見せ過ぎる所牙ある。確か似肉体同様頭脳牙良い事端役似立つ……牙、誰模牙チュンレイ乃よう似頭於働かせられる訳出端ない」
「そうです。低い方に無理やり合わせる事もいけない事なら無理して高い位置までわざわざ合わせるのも強引極まりありません。だからこそ私は今回チュンレイさんに反対します!」
「僕も低く見られたものでちゅね。じゃあ僕もいけない、マシリ斗もいけないならウシ村でちゅか?」
「いや今回は俺は参加しないう。代わりに」ウシ村は右前足の蹄の曲がり角をある者に向ける。「サヨ道に譲るう」
「え、僕がです?」
 サヨ道は動揺する。一方で一部を除いてサヨ道の立候補を歓迎。
「サヨ道お兄ちゃんなら任せられます!」
「サヨ道君なら安心出来ます!」
「サヨ道科。其れなら上手く行ける科模知れない!」
「サああああヨ道かああああああ、まあああああマシリ斗やチュンレイが成るよりかは安心出来いいいいる」
「サヨミチさんはぼくたちのおにいさんダアシ」
「で、でも僕は脱便しました。とても指導者に向く立場に--」
「其れってあの乗組員のおじさんに言われたのです?」
「そうです。誰だってあの場面で自らを律する何出来ません。特に私達みたいな年ごろには荷が重いのです!
 其れに有難う御座います、乗組員のお兄さんの為に自らに気合を入れてくれました事!」
「成程、其れなら益々仕方がない話だ。有難う、ユミ代於守ってくれて!」
「みんな……わかった。乗組員のお兄さん……僕はみんなの希望に成って見せます!」
 サヨ道は天に向かってカンガルー族の乗組員に誓うと……真っ直ぐ前を向いて木材で出来た高台に上ってゆく。其れは元々、牛族を始めとした大型種族に耐え切れる構造ではある。立候補者の中で最も軽量で尚且つ誰よりも木登りを得意とする蜘蛛族の少年にしてみれば階段や梯子を用いずに高台に上る事は朝飯前。こうして三名目の立候補者と成ったサヨ道。此処から先は立候補者を含めて投票が始まる。
 結果は此の通りと成った。

 マシリ斗   三票
 チュンレイ  五票
 サヨ道    七票

 こうしてサヨ道が指導者に成った。
「何であんな脱便が……認めんーぞ。俺は認めんーぞ!」
「認っめようよ、マッシリ斗さん。そっうゆう結果なんだからさあ!」
「にしてもあいつって其処まで者望アッタンダナ。悔シイゾ!」
「僕の方が優れていちゅのに……こんなのってあちゅのか!」
「認めようよ、チュンレイの兄貴ちゅ。民主主義に則って決まったんでちゅ!」
「でも何だかあいつでも良いっ気がする」
「ぼくもおもった、えっとぼくもおもったんだ」
「二度も言うのはスカンク族の良っない訛りでぶ」
「おめでとう、サヨ道う」
「当ううううう選おめでとおおおおう!」
「ああ、有難う。でも僕が次も指導者に成れるとは限りません。ですので一の月は精一杯頑張ってみます」
「きあいをいれすぎダアッて、サヨミチサアン」
「おめでとう、サヨ道君」
「だが、これから牙大変だぞ!」
「何でギガンマルドが上から目線で物を言うのです?」
「ギガンマルドも素直じゃないのです、サヨ道君」
「おめでとうお兄ちゃん!」
「有難う、みんな」
(此れからが大変だな。みんなを引っ張るという事は其れだけ良い事ばかりを受け入れる訳にはゆかない。発砲を美しくあればある程に自らの価値がなくなる。だから僕は受け入れない所は受け入れないようにします。其の為にもマシリ斗やチュンレイ達がはじかれる場面が多々あります。其れを如何にかしてこそ……チュンナ島を生き抜く上で一番心掛けないといけない部分なのです!
 そうです、カンガルー族のお兄さん!)
 こうしてサヨ道は指導者と成った……

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(四)

 三月四十八日午前十一時二十四分。
 場所はチュンナ島。正式名称があるのかは定かではないが、新たに少年少女の指導者と成ったチュンレイがそう命名した以上はチュンレイを含めて十五名はそう呼ぶ。
 其処でチュンレイに指導される十四名は最初の一の週こそ上手く事を運んでゆく。特に先者の存在を確認出来ただけでも一歩進む……サヨ道はそう考える。
(僕とユミ代ちゃんはやや南側の浜辺に流れ着いた。でもサヨ次達は西側付近に流れ着いた。僕の見解からすると船はチュンレイ島の西側からやや南西側を航行していた。其れからあの夜の銀河連合に依る襲来と海の神様のお怒りで僕達は此処まで流れ着いた。
 其れから僕達は此の島のほぼ中央にある森林にて自分の住処を作り上げる。共同寝床は完成したけど、まだまだ十分ではない。それぞれの個室、食糧庫、道具保管庫……と今ある材木を切り取って徐々に作り上げないといけない……けど材木を切り倒すには如何しても体の大きい種族が行わないといけないのです。僕みたいな小柄な種族は材木を加工する事が出来ても分割する事が出来ない。其れ故にそれぞれの特性を活かして行わないといけないのです。
 僕とした事が今までの事を振り返ってしまった。其れよりも先者は僕とユミ代ちゃんが流れ着いた方角の反対側にある崖の高い場所の洞窟で白骨死体と成って発見されました。父さんから聞かれた話に依ると既に土或は風の栄養物と成る段階に入ったばかりだった。風に吹かれて骨は少しずつ削り取られ、季節毎の気温差に依って生じる溶解で少しずつ土に栄養を与えて行く。後は満ち潮によって発生する波に依る大喰らいです。僕が発見し、後から駆け付けたマシリ斗達の議論の結果は此の白骨死体は死後一の年は経過しているとわかりました。そんな彼なのか彼女なのか判明しませんが、其の方の残した紙の記録帳に依ると次のような事が記されておりました)
『--俺はもう直ぐ死ぬ。其れでも俺が生きて来た物だけは遺しておきたい。其の為に俺
は記す。此の島は如何やっても脱出は可能ではない。
 此の島にある物を使って何度も試みたのだからわかる。此の島の流れはどんな季節に
成ろうとも全く変化がない。夏の季節に北側から脱出を試みても何故か東側に戻って
来る。冬の季節に同様の方角から脱出を試みても何故か同じ方角である東側に戻る。
反対も試みた。夏に南側、冬に南側。其れに流れ着いたのは何故か東側。其処で俺は
夏の季節に敢えて西側から試みた。此れは上手くいくと感じて暫く一の週は食料に気を
遣いながら脱出を試みた。すると島と思われる物が見えた。一の週もの疲労は吹っ飛び、
大喜びで筏を漕いだ。すると如何だ? 其の島は一の週も前に脱出した島ではないか。
しかも何時も通り東側に流れ着くという。ちゃんと方位磁石を使って更には夜中の天体
観測を怠らなかった、にも拘らずだぞ。余りにも奇怪な現象に俺は疲れでおかしいの
ではないかと考えた。なので俺は別の季節でも西側からの脱出を試みた。だが、結果は
どれも一の週より後に島の東側に流れ着くばかりで成果を得られない。
 たまたまではない。此の後も観測に誤りはないかも踏まえて俺は復習も兼ねて試みた。
結果は同じ。どの季節だろうと北、東、南から脱出を試みても東側に流れ着くだけ。西側
に至っては一の週も掛けて筏を漕ぐも東側に戻るだけ。そう、俺が死ぬ二の年より前
くらいだったかな? とうとう諦めてここで一生を過ごそうと決意した。
 そうだ--』
 残念ながらこの先は年月に依る絶え間ない風化等で十五名には全く読めない状態と成った。紙に記録する事のどうしようもない問題の前では十五名は如何する事も出来ない。
「此の生命がそう言うんだから間違いないかも知れない? ねえ、お兄ちゃん?」
「間違いない。其の証拠にこの洞窟内部には既に時間が過ぎて食べられない黄三日月と椰子の実、後は其れを刈り取る為の道具一式や葉っぱなどで作る衣装が残ってある」
「でも食糧以外は使えるかも知れない」
「白骨死体を最初に見た時は何なのかわからなかったけど、この生命がどんな種族なのかわかりました」
「其れって一の日より前に結論付いた」
「まあそうです。此のカンガルー族の生命が如何ゆう理由でここに流れ着く事に成ったのかわかりません。ですが、ここで暮らす知恵は彼にしかわかりません。ですので僕達は彼の遺した物で何とかこの島を生き抜くしかありません!」
「でも一生暮らすのは良くないです。俺は家に帰りたいのです!」
「甘ったれるでありません」
「で、でも--」
「でもも其れでもでもありません。僕達は彼から託された希望を胸にこの島を必死に生き抜く以外の道しかないのです!」
「希望かあ……俺に取ったらお兄ちゃんが希望です」
「ああ、実は言わなければいけない事がありました」
「何なのです、お兄ちゃん?」
 僕は脱出艇前で思わず脱便しました--とサヨ次に告白するサヨ道。
「何だ、其れです。俺は気にしないです」
「お前は僕と一緒の時期が長いから言えます。でも他の生命……特にユミ代ちゃんに告白出来ないのです」
「やっぱり好きなんです」
 コラ、馬か鹿かな事を言いました--とサヨ道は真っ赤な顔でサヨ次を叱りつける。
「其れでも俺からすれば毎の朝尿に比べたら全然大した事ないです」
「尿を漏らすのと便を漏らすのとでは見栄えも聞こえも大きく異なります。なので僕は誰かの希望には成れません!」
 此れがサヨ道が立候補しない本当の理由。ところがあろう事かサヨ次は此の事を一の月に行われる指導者指名選挙の場で十三名に伝えてしまった!

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(三)

 三月十日午前七時一分十八秒。
 場所は不明。砂浜に流されたのだけはわかる。
 だが、サヨ道が其れに気付くには時間が掛かりそうだ。何故なら意識を取り戻したのは日差しを浴びる事や海水を浴びる事だけでは物足りないのだから。
(こ、此処は何処です? 此処は……どんな所です? 僕は、死んだの、です? お父さんやお母さん、御免為さい。早く死んだ僕を如何かお許し下さい。僕は両親の期待に応える事なく、死んでしまいました。其れだけじゃありません。僕は弟のサヨ次や雌友達のユミ代ちゃんにまで迷い惑わせました。こんなの幾ら幾ら償っても償い切れません。如何か僕を……あれ、さっきから感じます。生命が死ぬ時って……あれ、目が開きます)
 瞼を開けると其処にはユミ代が見つめる。彼女は何度もサヨ道をゆすったり声を掛けていた。
「起きて下さい、サヨ道君。起きて下さい、サヨ道君!」
「う、あ、あ……ユミ代、ちゃん?」
「気付きました。気付きました」
「此処って……父さんや母さんが何時も言ってる想念の海です?」
「違います。辛い辛い現実です」
「何だ……現実です。現実……そうだ!」飛び起きるサヨ道。「僕って……臭くなかった?」
「何を言います?」
「だ、だって……あ、何でもありません」
 恥かしくなったサヨ道は二の日より前に漏らしたあの件を黙る事にした。
「な、何です?」
「何でもありません。と、兎に角……今はここがどこなのか知らないといけません!」
「此処は……何処です?」
 其れは僕の台詞です--とサヨ道は突っ込みを入れる。
「御免為さい。私も目覚めたばかりで全然わからないのです」
「そうか……ってサヨ次は何処に居ます?」
「其れは--」
「目覚めましっかだぶ、ありがたやありがたっよぶ!」
「だ、誰です?」
「あ、自己紹介がまだだっぶ。ぼくはよわい十にして月は……忘れたけどエピクロ土豚族の日高ツチ姫流っすぶ」
「土豚族で……えっと、ひめ、りゅうとは何という字です?」
「ぼくもあんまりしらなっだよぶ。まだ齢十だっぶ」
「私と同じ雌の子です。確か脱出艇の前に居た子です」
「いや、はっきりじゃなっしぶ」
「御免為さいです、君。僕達はそうゆう訛りなのです。何でも決め付けるような訛りです」
「よくわからなっけどぶ、よくわったぶ」
「土豚族は変な部分を溜め飛ばしてから最後に『ぶ』を付ける訛りです」
「よくわったけどぶ、よくわからっいぶ」
 サヨ道とユミ代はツチ姫流に案内される形で砂浜を後した。

 午前七時九分八秒。
 場所は不明。確かなのはサヨ道達は其処で良く知る顔ぶれに抱き着かれた!
「お兄ちゃあああん!」
「わわ、サヨ次イイ!」
「ユミ代……無事照何より妥!」
「少し力が入り過ぎます、ギガンマルド」
「よおーし、全員無事なのがわかっーた!」
「おい、其処の鳩。何勝手に指揮を執るっだう!」
「そりゃっあそうだっての。何っしろ此の方は将来は雑誌会社の編集長に成られるお方だぞ!」
「其処まで褒められるのかはワカラナイガナ」
 五月蠅いーぞ、二名ー共--マシリ斗はカカロ徒とガン和を注意する。
「其れなら俺だって同じだろう、鳩の小僧よう」
「そうううううだそうでええええす!」
「ウシ村にいさんはぼくたちのめんどうをみてくれたんダアイ!」
「其れなら僕みたいな上質な品質を保てる鼠が一番でちゅ!」
「其れはぼくもチュンレイにさんせいっすぶ」
「チュンレイの兄貴は冷静で高貴でしかも……頼れるでちゅ!」
「確かにチュンレイは、確かに……ところで其れ何?」
「黙ってなっよ、クンク良っさ」
「此の明らかに開発中の木の家の前で何を言い争います?」
「私も其れ気に成ります」
「あ、お兄ちゃんに説明しなくちゃです」
「実端です祢。こんな事牙ありまして--」
 サヨ次とギガンマルドは今までの経緯を語る。実はサヨ次は一の日より前にマシリ斗、カカロ徒、チュンレイ、クンク良、そしてウシ村と共に一足先にこの島に流れ着く。六名は最初こそ島に流れ着いた事に混乱していた。だが、組の長を務めるマシリと、チュンレイ、ウシ村は徐々にやるべき事を議論し始める。遂には此の後にやって来るギガンマルド、ガン和、フクマル、ウサリップ、ツチ姫流、バファルマ、クマ尊宅の時には既に一の人明くる日に何をするかで既に決めた後だった。そう、サヨ道やユミ代がやって来る頃には既に十三名は一致団結していた。其の貢献は誰にあるかで現在議論が始まる。
「俺に決まってーる!」最初は何事も引っ張りたいというマシリ斗。「俺の指導力あっての賜物であーる!」
「僕が居なけちゅば君みたいな鳩には到底及びも付かない案があってでちゅか?」二名目は何事にも理論で解決しようとするチュンレイ。「絶対有り得ないでちゅね」
「だがう、此処は年長者である俺が成るべきだう」三名目が唯一の難破した船の乗組員にして十五名の中で年長者のウシ村。「経験が物を言うっだう!」
 此の三名は誰が此の島に流れ着いた少年少女を纏めるかで言い争いに成った。
(僕はない。僕はさっき流れ着いたばっかです。依って此処は三名の内の誰かに票を投じていきます)
 サヨ道は年長者を信じてウシ村に票を投じた。結果は次の通りと成った。

 マシリ斗      三票
 チュンレイ     五票
 ウシ村       七票

「俺を入れてたったの三ー票!」
「多数決が罷り通ちゅのでちゅか!」
「では此れからは--」
 待って下さい--票を投じ終えたばかりではあったが、サヨ道は挙足した。
「何だーよ、蜘蛛族の野ー郎!」
「いや、誰だって結果に満足できない事だってあります。ですのでウシ村さんに投じた者として次のような提案をしたいのです!」
「僕以外で優れた提案を出せちゅと思っていまちゅか?」
「はい。取り合えず、一の月もの間は多数決で決まったえっと……ウシ村さんの正式名称は何と呼びます?」
「菅原牛族の菅原ウシ村だう。決して『むら』ではなくう、『そん』と呼べよう」
「わかりました。菅原ウシ村は今後一の月もの間は僕達の指導者に成って下さい。其れから再度指導者選びをして若しもウシ村さんが相応しくないとわかったら他の所に票が流れると僕は考えております」
「よくわからないが、えっとよくわからないけどなにがいいたいの?」
「そうゆう事でちゅか、理解した」
「つまり……此れから一の月までに俺にも機会が巡る訳ーか!」
「そうゆう事です。ではお願いします」
 サヨ道が提案した一の月ごとに指導者を選ぶ制度。此れがまさか自分が十四名を率いる立場に成ろうとは此の時のサヨ道が気付く筈がなかった。
(僕には無理です。あの時に其の場の空気を読まずに変な事をしてしまった僕には無理です。あのカンガルー族のお兄さんは僕に任せたのは一時的とはいえ……僕には其の後もサヨ次やユミ代ちゃんや他のみんなを引っ張る事なんで出来る筈がありません。僕には……僕自身で精一杯です。
 だって僕にはあの時にあれをやってしまったのです。僕に誰かを引っ張る力がある筈がありません!)
 其れから十五名は一の月もの間、ウシ村の指導の下で働いた。常に年長者としての威厳を持つウシ村の指導は副指導者の立場にあるサヨ道、マシリ斗、チュンレイより下の者達にとっては堪える物だった。ウシ村の現場で培った経験が甘い物を与えるよりも厳しい態度こそ下々にとって活力に成ると信じて疑わない。
 だが、其れは正しいようで実は急ぎ過ぎる答えであった。特にクマ尊宅と歳が変わらないツチ姫流には如何やってもウシ村の態度は理解に程遠い物のように感じられた。然もツチ姫流は雌の子……雄の子の感覚では理解し難い雌の心は時としてツチ姫流に仕事を放り出す口実を与えた。
 事実、其の度にチュンレイは馴れない肉体労働を強いられる始末。徐々にウシ村への満足しえない事柄は積もり始める。そして迎えた一の月の後……結果は御覧の通りと成った。

 マシリ斗   三票
 チュンレイ  七票
 ウシ村    五票

「何故なんだう?」
「其れは俺の台詞ーだ。何故俺じゃないんーだ!」
「其れ牙結果でしょう、ウシ村さん」
「私もです。票を投じる気持ちに成れません」
「と言ちゅ訳でこれからは僕が皆さんを引っ張りまちゅ!」
「多数決で決まったのなら僕から言える事はありません」
「という事はお兄ちゃんも俺と同じ所に入れたんです」
「わかったう。お前達の満足しえない事は重く受け止めるう!」
 こうしてチュンレイが二代目指導者と成って一の月もの間、十四名を引っ張ってゆく事に。
「序に此の島をチュンナ島と名付けちゅ!」
 但し、急に発案するチュンレイの波長に彼を良く知る者達でさえも付いていけない模様。
(チュンナって……チュンレイはいきなり遠い先祖の親戚の名前を付けるのです)
 序に親戚の話は作業の合間にチュンレイから聞かされた後だったサヨ道。

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(二)

 三月八日午前一時十一分二十四秒。
 場所は応神海。船は順調に南雄略に向けて進む。何処にも不備は存在しない。だが--
「お兄ちゃん」
「何です、サヨ次?」
「何か音します?」
「確認します」
 完結した蜘蛛訛りでもサヨ道はサヨ次と同様に眠りに就けない。此れから何かが起こる事を直感していた。其れは大人にはわからない子供が持つ超常的な可能性の賜物。事実、此の船に乗るサヨ道サヨ次兄弟を含む十五名の少年は偶然一致にも程がある確率で危機を共有した。互いに知らない者達など関係なしに。
「音が、其れから揺れ始めました」
「うわああああ、お兄ちゃん」
「落ち着いて下さい。僕達はきっと神様に祈れば必ず--」
「こ、此処に居ました。そ、外が大変です!」
 ゆ、ユミ代ちゃんが来ました--如何やら兄弟のみならず、他の子供達も同様に直感する物だとサヨ道は気付く。
「急いで下さい。も、もう直ぐ此の船は--」
「其処に居タカア、急イデ逃げるんだ!」齢二十八にして七の月と二日目に成る菅原カンガルー族の青年は船に今も残る乗客の安全を最優先させる為にサヨ道達の所に駆け付ける。「自分が案内シマスカラ付イテ来テ下さい!」
「あ、俺はあのカンガルーのおじさんの後に付いて行きます」
「オイオイ、自分は--」
「あ、足を止めないで下さい」
「と、兎に角其のカンガルーの御兄さん……僕達を安全な場所まで案内して下さい!」
「わかった。ところで君ハオ兄サンダネ」サヨ道に声を掛けながら置いて行かないような速さで誘導する乗組員の青年。「其処の雌友達ト弟君ハ君ガ安心サセナサイ……自分は君を安心させるので精一杯なのだからね」
「わかりました。カンガルーのお兄さんも精一杯なのが良くわかりました」
 此処カラ先ハオ喋リナシダ……行くぞ--乗組員の青年は以降、無言で三名を案内させてゆく。
(僕はお兄ちゃん。僕はお兄ちゃんです。僕は……兎に角、ユミ代ちゃんとサヨ次は絶対に僕が守らないといけないのです!)
 少々尻に力を入れるサヨ道。弟と大事な雌を持ってしまった雄の子は力を抜く事も必要である事をまるで知らない。其の為に此れが後々、彼自身にとって大変な事態を招いて行く……

 午前一時三十一分一秒。
 そうしてやって来たのは脱出艇のある部屋。其れは八隻ある内の既に三隻ほど使用された跡。残り五隻だが、内一隻は穴が開いていて使い物に成らない。しかも一隻当たり乗り込めるのは人族の大きさで三名まで。カンガルーの青年は人族よりも若干大きい為に其れが余計にこの場に居る十五名の少年少女達を悩ませる!
「おいおーい、俺達の分にはでかい奴等で大きく容積を使うじゃないかーい!」
「どっ如何するか!」
「俺に聞くナヨ、カカロ徒!」
「此の僕が海の藻屑だなんちゅ!」
「あのチュンレイの兄貴が弱気だなんちゅ」
「吾輩だって弱気にっ成るっての」
「よわきって、ところでよわきっておいしいの?」
「ぼくに聞かれてわかったら世の中ってんだぶ!」
「此れは大変な事態となったウ」
「ねええええええねえ、はあああああ早くしってったらああああ」
「おねえさん、おちついテエイ」
「みんな混乱しています」
「震える科、ユミ代?」
「震えない訳ありませんのです!」
「いやです、兄ちゃん!」
「僕は、ウウウ……穴に力を入れ過ぎました!」
 サヨ道の余りにも締りの良くない事柄は目の前に現れたわに型銀河連合の前で吹き飛んだ--其れは真っ直ぐ脱出艇に向かって突っ込んで来るではないか!
「やらせるかあああ……ウオオオオオ!」
「お、お兄さんが--」
「い、いけないです。お兄さんの前右足の方から先が……食い千切られてます!」
「はっきりと……言うかーい!」
「で、でもう。でもう、お兄さんは左前足で其の銀河連合に一撃を与えて追い払ってまっがう!」
 ハアハア……如何ドウヤラココマデノヨウダ--そう言って青年は自らの死期を知り、荒れ狂う波に呑まれて二度と戻らなくなった!
「お、おにいいさあああああああん!」
 其の荒れ狂う波はカンガルーの青年を呑み込んだだけでは飽き足らずに脱出艇前で必死にしがみつく十五名の少年少女を呑み込んでいった!
(いけません。僕達昆虫種族は……高濃度の海水には、あ、あ、あ--)
 だが、幸いな事に十五名の為に用意した穴付きも含めた脱出艇が十五名を上手く乗せて肺に海水が溜まる事を阻止しながらとある島へと流していくのだった……

一兆年の夜 第九十五話 十五少年少女漂流日誌(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百三十二年三月七日午前九時四十七分五十一秒。

 場所は真古天神武西物部大陸応神海付近新仁徳島西仁徳港。
 其処では南雄略大陸に向けて出航する冒険気質な船があった。
(其れでは冒険が始まります)
 齢十五にして四の月と二日目に成る仁徳蜘蛛族の少年糸井サヨどうは心躍らせる。
「何を喜んでる、サヨ道君?」齢十四にして十一の月と二日目に成るエウク蜘蛛族の少女である小糸ユミしろは話し掛ける。「長い旅を前にして困難と危険を楽しむ?」
「其れが正しい雄の子。僕は其の為に父さんに頼んで便の取り付けに成功した。気掛かりなのは僕の後ろに引っ付く蜘蛛です」
「お兄ちゃんばっかりずるいです」齢十にして一日目に成る仁徳蜘蛛族の少年にしてサヨ道の弟のサヨつぎも同行する。「だから俺は誕生日の贈呈品にお母さんに券を頼んだ」
「既に一の月より前から決まっていた。其れよりも早くに止めていたら僕はサヨ次を同行させる事はしなかった」
「まあまあ良いです。次君らしいです」
「其れでも僕は認めない」
「俺は其処まで足を引っ張るのです?」
「引っ張るとは思わないが、もう少し経験を積んでから長旅をするべきです!」
「だからお兄ちゃんは堅物だって言われます!」
「言いまし--」
 二名とも大人げ有りませんです--と雌友達のユミ代は注意する。
 船に乗り込む少年少女はサヨ道達だけではない。齢十六にして二の月と七日目に成るアリスト鳩族の鳩島マシリと彼の子分二名である。子分二名は次の通り。齢十五にして九の月と二日目に成るアリスト烏族の少年烏丸カカロと齢十五にして七の月と二十八日目に成るアリスト雁族の少年桂ガンかず。子分二名は将来、有名な絵師に成ると息巻く。一方の親分であるマシリ斗は敏翼の編集長に成ると語り合う程。
 他には齢十五にして二の月と八日目に成るルケラオス鼠族の少年チュンレイ・カテリウォット、齢十四にして六の月と八日目に成るルケラオス袋鼠族の少年フクマル・ネズッテ、齢十三にして二日目に成るエピクロ兎族の少年ウサリップ・ウザッサ、齢十二にして三の月と十日目に成るエピクロスカンク族の少年須加クンクりょう、齢十にして六の月と六日目に成るエピクロ土豚族の少女日高ツチ姫流ひめりゅう。五名共上下関係こそ存在しない物の年の差を感じない程に仲が良い。
 更に付け加えると船で仕事をする者達の中にも少年少女は存在する。此の中で最年長なのは齢十七にして十一の月と九日目に成る菅原牛族の少年菅原ウシそん、齢十六にして一の月と九日目に成るサッカス闘牛族の少女バファルマ・ベラーマ、最年少である齢九にして五の月と十八日目に成る藤原熊族の少年藤原クマ尊宅たけや
 最後はユミ代の付き者として働く齢十五にして五の月と五日目に成るテネス鬼族の少年ギガンマルド・ダッジャール。
「ユミ代、そろそろ行く曽」
「だから少しは警護を使ったら如何です?」
「俺似出来ない事於やらせる那」
 全くこの鬼ったら……幾ら躾ても此れです--尚、満足しない事を言いつつもユミ代はギガンマルドを信頼する。
 こうして最低限の主要な生命を簡単に紹介した所で船は出航。最初の一の日こそは順調に旅者達を満喫させる事が出来た。ところが……
プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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