FC2ブログ

一兆年の夜 第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった(六)

 午後十一時四十一分三十二秒。
 次の日が迫る中でキリリンの発した一言が大変な閃きをザクロスに齎す。
「船をん動かす動力にりすれば良いかざもん知れない!」
「そうーか、それならー生産力と労働力の捻れに困らずに済む訳かーってな!」
「確かに菅原麺の生産力向上だけに--」
 しつっこい、何時まっでも菅原麺ばかりに拘っるなよ--と叱るウキ戸。
「……」
「これでに国のん発展はざ保障される。より素早くが船をん運航出来るが」
「だーが、そうするとー生産力が若干上昇する。それにー菅原炭に依る生産力増大に気付く生命だって出て来ます。結局の所はー労働力の供給不足が懸念されるーってな」
「だよなッケロ。また残業が増えるのは困るなッケロ。今日なんかここに来るまでに疲れが激しくてきつかったッケロ」
「珍しく意見がまともっだな、おっさん。確かにその通りだよ。労働力ってのは結局は生命の数が足っらないと何時までも均衡しない物さ。残業を減らっしたければ生産量を減っらす必要があるが、其れっだと万が一の時に消費者は困っる。消費者は安く買って消費っする。なのに生産量の減産は却って商品を高く付っけてしま--」
「少し話がー筋を違わせるぞ、ウキ戸。正確にはー商品とは値が高くつく物は誰もが買うからこそ高くつく。これがー上昇の論理。誰もー買わないとしたら安くなる。安くしないとー売れないから安くする。これがー低下の論理。つまり何も生産力を減らしたからって値が高く成るなんて有り得ない。それこそー調査が入り、買い占めのー可能性を睨むのが普通だーってな!」
「買占めッケロ。それは良くないッケロ。たまに流通の部分で如何にも値が高く成る気がしたら……市場に出回る前に買い占めが起きた証拠だったッケロ」
「本当に困る話っだな。だっからこそ……ところで話が大きくずっれている気がするけど?」
「そうだ。今はざ蒸気をんにり運びにり活用するかざどうかのん話だざ。生産量のん話はざもう済んだ。そろそろん日がざ過ぎようんとしている。ここいらでに解散だざ」
「わかりましたーが、そのー前にーってな」
 何じゃざ--ダツ比呂が何か気にするのを感じるザクロス。
「何時あのー計画を実行するのですかーってな?」
「あの計画はざ実行しない。実行する前にり頓挫するのんがざ日をん見て明らかだざ」
 そうですかーてな--ダツ比呂は残念そうな表情を見せる。
「これより解散ー」
 今の日は終わりを迎え、次の日の最初の夜が見える瞬間には既に第一西地区で最も小さな建物の天辺には一名たりとも生命は居ない。

 十月四十一日午前十一時二十七分四十三秒。
 場所はサッカ市第一南地区。
 ダツ比呂が働く五番目に大きな建物にて突如として百獣型が襲撃。
「ウワアアアー、上島アアアアーってな!」
 上司イイイーってな--百獣型はダツ比呂の上司を丸呑みするだけじゃあ飽き足らず、百獣型にも拘わらずに雌の従業員五名を一斉に性的行為に働いた!
「放せー、百獣型ー。蟻族のーアリ子さんに、羊族のーヒツ美さんに、猪族のーイノ芽さんに、驢馬族のーロ花さんに、燕族のーツバ佐さんに何て事を……何て節操のない百獣型なんだーってな!」
 ダツ比呂は雌五名がやられる現場を目撃すると上司の敵討ちと雌達の心身の為に上着を脱いで単身百獣型に突撃。ところが百獣型は駝鳥族の速度に対応し、軽くダツ比呂の顎を強打させる関節極めを実行!
(やはりー実力が大きく隔たり過ぎるーってな!
 そもそもー三十台を越えた生命では筋力も体力も下降してゆく運命だ。何がー元軍者だ。上司をー死なせて、同僚にしてー芸能仲間にして競争相手の雌共にあんな目を防ぐ事が出来なかった俺に何を期待させるんだーってな!
 如何ー、細い首にー、上手くー、神経とー血管が、絞まー、ってゆー、くー。こ、の、まま、じゃ、あ……)
 意識が徐々に薄れる中、ダツ比呂はキリン族の長い首を目撃。それだけじゃなく、蛙族の跳ねる音を僅かに聞き、猿族が上手くダツ比呂を回収するのを肌で感じ、それから--
 意識はざ大丈夫かざ、ダツ比呂君--蜊蛄族の老年の声を確かに聞いた!

一兆年の夜 第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった(五)

 十月三十九日午後十一時一分七秒。
 場所はサッカ市中央地区。その中で二番目に大きな建物。
 その三階にある食堂にてザクロス達五名は集まる。これについてダツ比呂は次のように思った。
(とうとう先生はー決断為さるのですね。この日をどれだけー待ったか。エピクロス島でー潜伏中の液状型はやがて数の日の後もあれば軍も動き出して何とかしてくれるーってな。
 問題なのはーこのままではいけない。民主主義ではー全生命体は守れない。だからこそー今の制度を改めて円滑且自立出来る国家にしなくてはいけない。最早ー真正神武も古式神武もそして真古式神武ももうない。ここにはー新天神武しか希望はないーってな)
「ではざ諸君。そろそろ始めるとんしようかざ」
「やはりー決起する時が来たのですねーってな!」
「菅原麺ばかりの情勢にくさびを打つ時が来ましたかッケロ!」
「この日をどれだけ待ち焦がっれたか。散々寝る間に良い雌を抱く夢を妄想しっながら眠りに就かせるのがどれだけ情けなかったか」
「……」
 ザクロスの尖った口が動き出す時、次のような一言が待っていた。
「今までに練って来た計画をん中止するが事にりする!」
 それはダツ比呂ら四名にとってどれだけ耳を疑う一言だったか!
「あのーう、計画をー中止にするーってな?」
「危機異なりじゃないッケロ。計画をッケロ?」
「そんなっあ、先生。僕達はずっと先生の計画を信じて今までこんな夜遅っくに集まって来たのですよ」
「……」
「如何ゆうー考えがあって中止を決めたのですかーってな?」
「それはざ……市役所のん者達にり五名分のん署名をん出した時にり気付いた。今のん数だけでに新天神武をん変える事なんぞん難しいとんなざ」
「数ー……五名かーってな」
「それが何だって言うんだッケロ。五名分の菅原麺を用意すれば良いだけッケロ」
「何時まで菅原麺に拘っるんだ。そっちの話は止っめんか!」
「塵も積もれば山と成るー」
 そうが、山にりする為のん塵がざ足りない--正に数こそが全てであった。
(そうーか、たったのー五名じゃあ何の議論にも成らなかった。如何してそれにー気付かなかったか。あの計画をー実行する為には数が必要だったのか。じゃあもうー新天神武を変える事なんて無理じゃないかーってな!)
「それで新天神武政治制度の引っ繰り返っし計画を今日を以って中止にっするのですね」
「何をん口にりする? その計画はざまだざ中止にりするとんはざ言ってない」
 誰もが「は?」と答える瞬間。これにはその後、ダツ比呂が怒鳴ったのは言うまでもない。怒鳴った内容はここでは書き記さないが議論もまま成らない状態で食堂から追い出された事だけを述べておこう。

 十月四十日午後十一時二分一秒。
 場所はサッカ市第一西地区。その中で一番小さな建物。
 そこは余りに狭い事から象族及びキリン族の入居は認められない首痛めの建物。その為に五名は建物の上で今回も始める。
「キリン族ーだけじゃなく、駝鳥族の生命もー下の建物に入れないのですーってな」
「そうそう、最近じゃあ雄略蕎麦が大流行していて困ってるッケロ。折角菅原麺に嵌り出した俺が--」
「知らっん、そんな事っは。雄略蕎麦を素直に美味っしいと認めろ。そうっゆう話は近所のおばさん会話でやれって!」
「……」
「昨のん日のん件はざお詫びしましょう。あれはざ蜊蛄蕎麦のん計画案だった。最近はざ蕎麦打ちにり嵌っており、気がざ付けば蜊蛄族でにもん出来る蕎麦がざ出来てそれをん用いてに始めました」
「最初からそうー言ってくれないと困りますよ、ザクロス先生ーってな」
「全くですなッケロ。最近では菅原蕎麦も良い物じゃないかって思えてきたこの御時世に蜊蛄蕎麦ですかッケロ。確かに美味くて思わずはやらそうかと思ってしまうくらいッケロ」
「全く驚いたじゃっありませんか。まさか僕達が立てっていた計画を突如として中止すると決めたら誰だって困りっますよ、ザクロス先生」
「それでー今回はやっとあの計画のお話ですかーってな?」
「実はざ他にりもんあってなざ。これはざ計画のん傍でに思い付いた事だざがざ、蒸気をん扱った全く新しい生産技術のんなあざ、あれをん中止しようがとん思ってるのんだざ」
 寧ろー初耳ですよ、蒸気を使った全く新しいー生産技術というのはーってな--ザクロスはそんな案も出していたとは……驚かない方が不思議である。
 その案とは次のように成る。先ずは菅原炭と呼ばれる石の炭を焼き、その蒸気を利用して様々な機能を用いて稼働させ続けるという物。これを使えば今までにやれなかった事もやれ、更には爆発的な生産力の実現に繋がる。そうすれば日に千だった生産力は日に万へと発展するとザクロスは主張する。
 だが、ザクロスはこの計画の過程である事に気付く。それが労働時間の問題。生産力の向上は労働力を却って浪費し、者出の供給を著しく足りない物にすると試算。その為、この日の夕方に成って念を断つ事に決めた。
「確かにそれだけー生産してもいざ売れ始めると中々生産量を下げられなくなるからな。過剰労働問題の解決はー次の過剰労働の問題へと繋げてしまうという捻れは何時までも解消されない物だな。これについてー何か上手い案はないかーってな?」
「炭を燃やせば船は動くー」
 キリリンの一言でザクロスは何かを閃く!

一兆年の夜 第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった(四)

 午後十一時一分二十四秒。
 場所は第五南地区。合計百五十二束もの花。
 余りにも早い死を偲ぶように崖の上には備えられる。その手前にて五名は集まる。
「今回はざ計画をん進めない。たまにりはざ空気をん読まないとんいけない」
「その代わりにー俺達は宇佐美ウサ道の言葉を聞いて何か考察しないといけないーってな」
「菅原麺の話は明日にしようッケロ。今はウサ道がどんな生命で銀河連合に死なれるような生命ではない事を証明しないとッケロ」
「全くだよ。怒りで我を忘っれそうだ」
「……」
 五名は件の計画も今日始める筈だった議論も止めてウサ道に関する話を始める……がその前に一の分もの間黙祷。彼ら計画を立てる以前に一生命体。生命が死んだ生命を労わなくて何が計画なのか。そんな思いが彼らの中にある。それを済ませてから本題に入る。
「象は木に登るー」
「いやッケロ、無理ッケロ」
「今日は珍しくキリリンさんの言霊が冴っえませんね。余程早死にした生命に対して念がっない思いでしょうね」
 いやざ、キリリン殿はざ大変重い事をん口にり為さった--とザクロスは逆にその言葉の深さに感銘!
「それはー一体何処に感銘を受けたのですーってな?」
「一般的にはざ象はざ木にり登れない。何故ならざ木にり登るのにり適さない蹄、適さない大きさ。だがざ、それはざ真っ赤なざ真実でにはざない。何故ならざ象にりはざ技をん必要とんしないのとん同じようにり信じ迷われる説がざ存在する。それがざ象はざ鼻とんいう最大のん武をん以てあらゆる技をん熟せる。鼻をん用いればざ木登りもん楽にり成る。その証拠がざ最近ボルティーニ府でに発売されたマモリブラムス・アダルネス著のん『鼻で解決する象技術』。これにりはざ従来のん象力自慢がざ主流のん学説はざ全て覆され、象もんまた技術者でにあるが事をんここにり証明されたざり!」
「それはー新発見……って今はそんな話は明日にして下さい。ふざけ合う時ーではないでしょうーってな!」強引に話を戻すダツ比呂。「キリリン爺さんが言ってるのは確かに象の技自慢ですが、それ以上にー俺達は何時までも木の下で話し合う時期は終わりを迎えたのです。なのでこれからはー象の様に肥大化した肉体で困難な所を強靭な鼻で上に登る時期でしょうーってな!」
「そうだったなッケロ。何時までも菅原麺ばかりに拘ってる--」
 それはお前だっけだ、ケロッチャのおっさん--ウキ戸は余りに無関係な話を持ち出すケロッチャに怒鳴った!
「……」
「一段階かあざ。具体的にりはざ今話すべきなのはざ亡くなった宇佐美ウサ道にりついてだろうが。彼はざ最後までりわしの計画にり賛同した。その証拠にり確かざダツ比呂君のん所にり来た時にりそのようなざ話をん口にりしてましたなざ?」
「はいー、そしてー潜んでいた液状型はウサ道をーってな!」
「菅原麺食べてる場合じゃないッケロ!」
「銀河連合はこうして勢力を広っげて流れ星を用いずに静かにおいら達を全て喰っらう気だぞ!」
「五月蠅きは気付き、静かは気付かずー」
「それはざ少し頭にり何かざ閃きませんなざ」
「五月蠅きは対応、静寂は対応遅れるー」
(そうかー、そうゆう事ーだったんだなーってな!)
 何か納得したダツ比呂。これに対してダツ比呂に質問をぶつけるザクロス。
「それはーですね、銀河連合の狙いはー先生の予想通りにICイマジナリーセンチュリー三百年以降の大きな流れ星に依る一気阿世までに俺達を気付かぬ内にみんな銀河連合にするのが狙いなのですぞーってな!」
「そんなのんはざわかり切った事だざ。だからこそわしらは首都ボルティーニに赴き、ある計画をん遂行しようとんこうしてに五名集まった。それがざ……今はざまだ早い。彼もんそれをん期待したのんにり一のん月もんずっとん待ったがざ堪え切れずにりエピクロス島をん抜けて更にりはざここ辺境のんテオディダクトス大陸まざでに駆け寄って……そうゆう事だったのかざ!」
「まさかウサ道の死には何か銀河連合の狙っいがあるというのですか!」
「また菅原麺の話だったら承知しないからなッケロ!」
 それはー俺達の台詞だ、ケロッチャーってな--とやはりケロッチャは梯子を外されるようだ。
 何処でキリリンが銀河連合液状型の感染経路を知り、それに対してダツ比呂とザクロスは閃いたのか? 実は前にエピクロス島で起こった連続襲撃事件についての新たな新事実を三名は発見してしまった。その種をウサ道は自らの死を以て三名に解かせたのであった!
(そうーだ。ここテオディダクトス大陸はどちらのー都合にとっても偏らない気難しい大陸。故にずっとー銀河連合は進出するにも手古摺って来た。そこでー銀河連合が用いたのはエピクロス島にたくさんの液状型を住み付かせてからのテオディダクトス大陸を喰らう方法。あの一連の襲撃事件のー本当の狙いは銀河連合に感染した生命を大量に送る為の足段……だったら銀河連合がウサ道を簡単に乗っ取る事が出来たのは襲撃事件で学習したからかあ。何とー怒れる話だーってな!)
 この日の議論はウサ道の話に始まり、ウサ道の死を以て新事実に気付く。ここで結論に至った五名は明日にそれぞれ仕事を遅れてでもある事を市役所に向けて発信してゆくのである……

一兆年の夜 第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった(三)

 十月三十八日午前十一時二分三十二秒。
 場所はサッカ市第一南地区。
 その中で五番目に小さな一階建て建造物は上島ダツ比呂の家。
 今日の彼は非番の為に久方ぶりの休みを満喫する。そんな時に戸を叩く音が鳴り響く。戸越しから生命を確認するダツ比呂。するとその生命は返事をした。
 如何してそれをやるのか? これは銀河連合がお喋りしない事を前提に行う確認法。もしも銀河連合ならば声を発する事が出来ない。依って戸を開ける事なく窓或は裏口から避難する事が可能に成るから。但し、例外は必ず存在する。それが声を発する事が出来ない生命。耳が聞こえなくて言葉に表せない生命は世の中にたくさん存在する。けれどもそんな生命でも叫ぶ事は可能。ところが声を発する事が出来ない生命の場合は叫ぶ事すらまま成らない。この場合は如何したら良いのか? その対策として一名で行動せずに一名以上の声を発する同伴者を連れてゆく事を義務付けられる。勿論、先程説明した耳の聞こえない生命も同伴者を連れてゆく事が可能。無理して叫ぶのは喉を傷める行為に繋がるのだから。
 とそんなダツ比呂は齢二十三にして八日目に成るボルティーニ兎族の青年宇佐美ウサ道を招き入れる。
「まだ計画は実行しないのっですか!」
「先生はー何か狙いがあって実行しないのだ。もうー少し待て、ウサ道君ーってな」
「もう待てっません。このままっではでは、で、で--」
「どー、如何したーのだ。その様子ではーまるで……うわあーってな!」ウサ道が突然銀河連合化したので咄嗟に飛び越えて外へ出るダツ比呂。「まさかー液状型が襲い掛かって来るなんて予想外だーってな!」
 液状型銀河連合の攻撃にダツ比呂は逃げ回るだけ。つまり命を懸けるのは今ではないと頭の中でそう思う。だが、ウサ道を助ける為に命を懸けたいという僅かな思いのせいで自分に引き付けるように逃げ回る。その証拠に--
「キャアアアッチ」
 止めろーおお、ウサ道イイイーてな--他の物に襲い掛かると咄嗟に体を張り、彼らを助けては液状型を無言で挑発するダツ比呂。
(ど、如何すればー良いんだよ。ウサ道をーこの嘴で死なせたくない。でも死なせないとー他の生命が被害に遭ってしまう。このままーじゃあ--)
 その時、ダツ比呂の背後は落下すれば命を落とす高さ十メートルの崖の上。サッカ市は南端がちょうど崖の上。サッカ町からサッカ市に昇格する際に当時の町長又は市長は更に広くするように要請。気が付けば南地区は新たに作られた第五南地区だけが崖の上に作られ、小さな子供を持つ保護者達は其処へ居住するのを躊躇う程の地区へと様変わり。成者式の儀式に用いるにも高過ぎる高度成人体型十五の高さは落下したらどんな生命でも命を落としかねない。そんな場所でも良い所があるとするなら鶏走りと言う度胸試しに用いられやすい事だろう。もっとも鶏走りは新天神武は堅く止めるが。
 絶体絶命のダツ比呂。少し下がれば体勢を崩してあの世に真っ逆さまの崖の上。追い詰められ、今にも次のように考え始める。
(落ちたらー死んでしまう。ここでー俺は死ぬのは良くない。まだまだやりたいー事もある。あの計画だってー実行したいのだ。でもー他の生命に足を懸けるのは御免だ。だからこそ俺は……如何すれば良いんだあああーってな!)
 一歩ずつ近付く液状型。もう下がる事も出来ないダツ比呂。跳躍するのは簡単だが、その動きを見せれば液状型は自ら落下してダツ比呂の心を喰らうだろう。自ら死なせ、更に自ら生かされる程生命にとって大変重い苦しみはない。ダツ比呂は銀河連合がそれを狙っていると考えるだけで跳躍する事も出来ない。このまま食べられたまま自身の足で落下する方が誰にも死なせずに済む方法。でもダツ比呂はまだやりたい事がある。なのでここで死ぬ事は本望ではない。ところがここで自ら食われに行かないとウサ道を苦しみから解放する術もない。道理の捻れに嵌るダツ比呂。
 その時、ダツ比呂の脳に直接何かが届けられる。
 --ドウヤラボクハココマデミタイッデス。アトハタノミッマシタ--
 それが響く時、液状型は突然、ダツ比呂も驚く程の跳躍を見せて奈落へと真っ逆さまに……その方向へと体を向けるダツ比呂。そして落下した何かが鈍い音をして更にはその先で赤い液体が広がる様を見て……ダツ比呂は静に涙を流し、やがては大洪水へと至った!
(御免ーよ、俺が他者にー決断を迫るせいで、迫るーせいでえええーってな!)
 それがきっかけでダツ比呂にある決断をさせてゆく……

一兆年の夜 第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった(二)

 十月三十七日午後十一時十一分十三秒。
 場所はサッカ市第三西地区。
 その中で五番目に大きい建物の三階食堂にて昨日と同じ五名が集まる。狭い食堂の為にダツ比呂とキリリンは首を曲げて入る羽目に。
「無理するなざよん、ダツ比呂のん小僧にりキリリン氏」
「……」
 何かー言って下さい、キリリンさんーってな--とダツ比呂は寡黙なキリリンに反応する。
「最近の献立欄はどれも菅原麺ばかりで味に飽きて来たッケロ」
「今度こそ決起するのでっすね、先生!」
 有無、近年のん情報はざ出典やざ情報源とんいった類がざないのんはざ何ともいかんぞん--俯せに倒れ、思わず机を倒す所だったダツ比呂。
「まだー決起しないのですか、先生。もうこのー会議を始めて一の月が経とうとしてるのですよーってな!」
「そうだそうだッケロ。近頃の若い者は菅原麺ばかり食べて健康を疎かにしがちッケロ」
「出展くらい問題なっいでしょう。困った時のバルケミン家の書物を使えば事足っりるのじゃないか?」
「バルケミンを頼る者、知識偏り起こすー」
「そうだぞん、ウッキ戸。バルケミンだけがざ書物だとはざ限らない。書物とはざ自分のん足やざ翼をん使って築き上げる物だざ。書物ばかり読んでいてはざ頭でっかちにり成りがちだざ」
「仰る通りーですね。最近はー手軽に情報を集められる時代に成りました。そのー結果、少々臆したー病に掛かる生命が増えましてな。これはー大変危惧すべき事態ですね。だからこそー俺達は--」
「石の上にも三の年ー」
「えー、何をー仰るのですか? 今はー俺の話が先で--」
 いやざ、キリリン氏のん言う通り--如何ゆう訳か納得するザクロス。
「如何してだッケロ? 菅原麺の何に納得したのッケロ?」
「そうか、石の上にも三の年……即っち、ここに集まった五名はザクロス先生が見込っんで集まって一の年、次に--」
 お前らはざ黙っておけ、気がざ散る--とケロッチャの関係性のない話とウキ戸の屁が出る理屈に頭に来たザクロスだった。
「そろそろー気が大変な事に成りましたな。ここでーお開きで、良いですかーってな?」
 ダツ比呂が視線を向ける相手はキリリン。そのキリリンは次のような事を口走る。
「石の上にも三の……待てよ、ここは二の年ー」
「何、それはざ本当かざ!」
「何のー話をしてるのですか、先生にーキリリンさんーってな」
「そうそう知識をん溜め込む作業をん以て一のん年、これはざ度々近道でに阻まれる事がざ多い。何しろん、遠目のん益より目先のん益とん言うだろうが。だがこれを経て必要な知識は獲得し、次のん一のん年でに備えがざ始まる。こうしてに石のん上にりもん二のん年……元はざ石のん上にり三のん年がざ正しい用法でにはざあるがなざ」
「そうーかあ、勉強にー成りましたーってな!」
「ところで菅原麺の感想は--」
 ええいり、菅原麺はざ他所でに話して居ろん--空気を破ったケロッチャに怒鳴るザクロスだった。
 こうして今回の秘密会議は幕を閉じた。だが、腑に落ちないダツ比呂。
(今回もあのー計画を話し合われる事はなかったな。何時に成ったら話し合うのだ。その計画のー素晴らしさの為に会議に参加し続けるのに如何して先生は何も話してくれないのだ。あの計画がー実行されれば今の新天神武の体制は大きく変容して挙国一致が叶う。なのにー如何して先生はこんな夜中に集まって何時も関係のない話ばかり為さるのか。まさかこのー会議の真の意味は……いや考え過ぎかーってな)
 さて、腑に落ちないのはダツ比呂だけじゃない。ケロッチャも同じである。突然、ダツ比呂に話し掛ける。
「なあッケロ、ダツ比呂ちゃんッケロ」
「何ーだよ、朝ー早いんだぞ。足短にー済ませてくれないかーってな」
「菅原麺ばかりじゃあ飽きて来るだろッケロ?」
「仕方ないーじゃないか。向こうのー土地は広いし、豊穣でーあるし、しかもーここみたいに直ぐ怠けてしまう土壌とは異なるのだぞーってな」
 納得いかんッケロ--とテオディダクトス大陸の栄養の周りにくい土に翻弄されるケロッチャだった。
(まあーこいつが何故か参加するのも理由の一つかも知れないーってな)
 それから次の日を迎える事と成った……

一兆年の夜 第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百十七年十月三十六日午後十一時二十三分三十二秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方サッカ市第二東地区。
 その中で二番目に大きな建物にて五名の生命が集まる。全員雄で尚且つ独身。しかも全員三十を越える。そんな彼らが夜遅くに集まるのには理由があった。それはある計画を立てる為だった。
 その計画の中身を明かす前に五名を紹介しよう。先ずは中心的生命である齢三十九にして九の月と六日目に成るサッカ蜊蛄ざりがに族老年ザクロス・ガニーダ。彼はテオディダクトス大陸では一番の学者。その学問を習いに多くの生命が彼の私塾に訪れる。どれくらい凄いのかは後程にて。
 二名目はこの物語の主人公にしてサッカ市で軍者を務める齢三十二にして十五日目に成るサッカ駝鳥だちょう族の中年上島ダツ比呂。彼はこの計画を遂行したら軍者を辞めて芸能活動に邁進する事をボルティーニ府に暮らす二名の友者に約束していた模様。
 三名目は齢三十四にして六の月と二日目に成るアンモ蛙族の中年ケロッチャ・ジネンダ。何の考えもなく、面白そうだという理由で参加したろくでなし。故に彼の意見は誰も聞かない。
 四名目はこの中で最年少の齢三十一にして十一の月と十一日目に成るロンギー猿族の中年宮林ウッキ戸。この中で最も理屈っぽい生命でありながらも口から出る言葉には所々屁のような理屈が垣間見れる為に納得しようと試みる生命が居ても徒労に終わる事が多い。
 最後はこの中で最年長にして齢四十一にして十一の月と二十九日目に成るギヌスキリン族の老年キリリン・ギリーズ。口数は少ない上に頭脳労働者としてはこれと言って秀でた所はない。だが、人生経験が豊富な為に口から出る言葉には妙に説得される事が多いとされる。故に誰もが彼の言葉には耳を傾けてしまう。
 以上の五名は真夜中に極秘の計画を打ち合わせる。その内容は次の会話から明かされる。
「もうが我慢出来ない。諸君よん、始めるぞん!」
「とうとうーここまで来ましたか。ザクロス先生のー為なら俺は火だろうと海だろうと例え拠点型の仲だろうと飛び込んでやるぞーってな!」
「そうかッケロ。シンディーちゃんの風呂場を覗きに行くんだなッケロ」
「先ず拠点型に飛び込っむ前にお前なんてあっという間にあっとだぞ」
「……」
「先ずが始めるのんはざ……生命はざ何故結婚しなければいけないのかざ!」
 またー頓挫ですか、先生--ダツ比呂の言葉から如何やら土壇場に来て本来の計画の実行を諦めるザクロスだった。
「それは決まってるだろッケロ。雌を抱くのは気持ちええぞッケロ」
「結婚なんて人生にとって足かせっだろう。何故結婚するのに雌を作っらなければいけないか!」
「先生ー、結婚のー話はまた今度にして本来の計画である--」
「達磨九年ー」
「あざ、ああざ。計画にりはざ多少のん遠回りがざ必要だとんキリリン氏はざ仰っておられる」
「何とー、その為にーわざわざ無関係そうな達磨九年を持ち出したのですかーってな!」
「達磨さんが転んだッケロ。でも九年も達磨の転ぶのを待つくらいだったらもう一つ達磨作る方が良いッケロ」
「そんな事していると刻一刻と新天神武は銀河連合に付っけ入る隙を与えるぞ!」
「それはざ何故だざ、坊主?」
「それはほら、右足を出っしたと思った時既に奴らは左足を出した後とか言っうじゃない?」
 言わないー、つーかーお前は黙って聞いていろーってな--と最もらしい理由が大した答えに成ってないのを聞き、改めてうっき戸に溜息吐くダツ比呂。
「今日は解散―」
 鶴族いやキリン族の一声にて今日の会議はここで終了。今日もダツ比呂は納得いかない様子。
(ウヌヌヌー、このままではー当初から俺達が温めていた計画が始める前に一名一名が寿命迎えちまうーってな!
 それじゃあー如何しようもないじゃないか。何とかしてー明日までに決断を迫って貰わなければいけない。でもザクロスさんはー優しく柔らかくも断行不十分な生命だからな。学問はー何時聞いても勉強に成るけど、今のままではー益々計画に賛同する生命が減ってしまう。さてさてーってな!)

吉野作造の大罪

 如何も少し気に成った事があるので素人ながらクソみたいな物語風否考察風の時事ネタでもやって行こうかな。
 あ、因みに自分はdarkvernuです。

 どうもアンチジャーナリストの犬養行雄と申します。大正デモクラシーにおける護憲運動の中心人物二人を足して二で割った名前ですが何の関係もありませんよ。
 今回紹介するのは関東大震災に起こった在日新羅人虐殺事件ですね。これについては一般の説を上げると次の通りと成ります。
 先ずは在日新羅人が井戸に毒を投げた。次にこの混乱に乗じて彼らが暴動を起こすという物……等々様々。これを信じたか信じないかははっきりしないが、これに依り自警団が結成されて多くの在日新羅人、在日支那人、そして身体障碍者が殺されたと言われる。その中には大杉栄らが混乱に乗じて殺されたそうだ。しかも実はその噂は嘘だったのだから話に成らんし、その噂を垂れ流したのが今も日本を苦しめ続けるあのKY新聞なのだから奴らがコイケを批判するのは筋違いだろう……お前らが流したのだからさ。
 まあこの事件を真に受けるなら日本の汚点の一つとして受け止めねば成るまい……がこの事件には色々ときな臭い。何故ならその噂話ってのが見事に奴らの特性と当て嵌まるという事実。何って敗戦後に在日新羅人は何をしたのか。戦勝国民と名乗って次々と暴動を起こして日本人を虐殺して回ったのを知らないとは言わせない。しかもそのクソ野郎共を取り締まったのが当時の警察や陸軍崩れではない。あのヤクザだよ。その様子は故高倉健主演の映画でも物語っている。そして戦勝国民と自称して暴れ回った奴等は事もあろうにそこに住み付いてのうのうと不法滞在するのだから溜まった物じゃない。この事実を以ってしても如何にあれがデマだと断じるには早計過ぎるかがわかる筈だ。
 それからこの事件では犠牲者の数も疑問視される。それが当時六千人にも満たないのに六千人超が虐殺されたという事実。この数字だけ見ても如何に信用成らないかが伺える。まるで南京大虐殺みたいに当時南京市には十万人も居ない筈なのに三十万人規模が虐殺されたという統計上無理がある数字。
 しかも六千人虐殺説が覆る事実としてあのデモクラシーの立役者である吉野作造の著書が関係する。其処では吉野は四千人も少ない二千人超と記述する。しかも吉野は事もあろうにそれを自ら調べたのではなく、在日の人間から聞いてそこに記述したという物。即ち、根拠としては余りにも乏しいという事。と言う事はこの吉野作造は何か狙いがあってそのような所を著したとみて間違いないだろう。
 仮に吉野説を優先するにしても実は数字として出鱈目である可能性も否定出来ない。何故なら政府発表では殺された在日新羅人の数は何と千人を下回る事が判明。これは一体如何ゆう事なのか。もしや吉野作造は調査した人間の言葉をそのまま鵜呑みにした可能性が高い。何、政府の数字は信用出来ないって? それは有り得ない。そもそも日本政府は復興の為に尽力する為に必ず出鱈目な数字を出さないように慎重に事を運ばなくてはいけない。ならば政府発表は間違いなく信用出来ると断言するし、当時の内閣は前に疑獄事件で退陣してしまったというあの山本権兵衛内閣。そんな権兵衛内閣が統計の捏造なんてする筈がない。しかも前の総理である加藤友三郎が急死した後なのだからそこでろくでなし対応しようものなら追求の嵐が来るのは目に見えて当然。依って政府発表は信頼足り得ると言えよう。
 と成るとこの事件は益々疑惑が深まる。そして四桁の数字を丸呑みした吉野作造は何を考えていたのか? 吉野作造の人物像を再評価する必要性を我々は求めねば成らない……


 という訳で珍しく二回目の雑文を出した。少しなあ、関東大震災のどさくさに起こった在日新羅人虐殺事件についての慰霊をあの悪評極まるコイケが一蹴した事を受けて少しだけサーフィンして調べてみたんだがな……いやあ補足するとこの事件にはあの天才作家である芥川龍之介がコメントを残していたとはな。つーかあんた自警団に参加してたんだな、知らなかったよ(驚)。
 まあ何が言いたいかって。コイケよ、少し見直したぞ。これは蹴って当然だと思うぞ。つーか障子突き破るクソ爺の時代から歴代都知事が恒例事業としてやってたのかよ。全くふざけてやがるな、こんなクソ行事の為に紙を出すなんて如何かしてるだろうよ。兎も角、あの関東大震災のどさくさに紛れて起こった事件は起こるべくして起こったと断言しよう。というかあいつらの性質を考えればやりかねんだろう。井戸に毒を入れたり、火事場泥棒的な行いをやるなんて絶対有り得ただろう。だからこそ自警団を結成してやらなければ今頃は東京中が奴らの毒牙に掛かっていた可能性も否定は出来ない。
 それから大杉栄だけど……あいつはアカい。まあ甥や嫁さんを殺したのは流石にやり過ぎだけどもしも殺さずに放っておいたら一体如何成っていたのか想像するだけでも悍ましい。多分始末したのが正解だったかも知れない。だってアカの連中は何をしでかすかわかった物じゃないしな。
 最後に吉野作造……こいつはとんでもない悪党だと改めて思ったな。というかこの男は危険過ぎる。こいつのせいで原敬は死んだと言われてもおかしくないからな。確かに原敬は功罪相成る初の政党政治実施者ではあるけどそれでも彼は不用意に民間人に選挙権を与える事がどれだけリスクが大きいかを知っていた政治家だぞ。それでも妥協策として投票の際の納税額を少しハードルを狭めたのだからそれで感謝するべきなのにな。おっと吉野の話だったな。結局は吉野の思惑通りに無税に依る投票を可能にされたけど、その一方で時の内閣である加藤高明政権はアカの関与を想定して治安維持法を制定したからな。これは戦後では悪法だと断じられるが……これは大間違い。正しくは良法であり、これがないと今頃は天皇制が廃止され、日本は滅んでいたと言っても過言じゃない。確かにやり過ぎて多喜二が死ぬという悪弊もあるけど、だからって治安維持法を悪法と断じるのは少し視野が狭いか或は貴方はアカ或は特亜の工作員じゃねえのか……とここまでにしよう。どちらにせよ、吉野作造は特亜寄りの人間であり、奴の大罪は計り知れない事をここに断言する!
 以上で時事ネタの解説を終える。

 因みにあれがデマだと仮定して何の罪もない在日が不用意に殺されたと断言してもKY新聞はコイケを批判する資格はない。だってお前らがデマを広げたんだろ。それは筋違いだろうに。という訳で今回はここまでじゃあ。

亀亡き後も日本ボクシング業界の騒動は止まらないのか

 如何も中々ネタが思い付かずについつい格付けの旅をやってたdarkvernuであります。
 始める前に『格付けの旅』の黒魔法の章04の一ページ目と二ページ目が終わり、三ページ目が始まりましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<黒魔法の章>をクリック。
 ではボクシングと言う事でもしも亀みたいなのが増えて裏ボクシング紛いな非紳士的な時代が訪れた場合のショートストーリーでも如何ぞ。

 ボクシングに紳士を取り除くと如何成るか? 結果として古代から培われた拳で語る格闘技はなくなり、野蛮な殴り合いが横行。今から百年前に古代ボクシングは死んだ。代わって台頭したのは自由律ボクシング。ラビットパンチや寝ている相手に追撃が可能という今までにないボクシングが流行。そしてボクシングに投げ技と蹴り技が追加され、先人達の誰もがこう口走った。
「ボクシングは死んだ」
 ボクシングが死んでから百年後……自由律ボクシングの舞台に四十代前半のロートルだが、紳士風の髪型と面構えをした男がリングの上に立つ。
 その男は試合前に対戦相手に握手を求める。これは自由律ボクシング始まって以来の出来事。そう、彼はボクシングに紳士の要素を取り戻そうとしていた。しかし、対戦相手は握手を拒否。それから互いのコーナーに立つと唐突に試合開始。
 開始三秒でいきなり対戦相手は毒霧攻撃。これには目を瞑る紳士風の男。その隙にバーベル入りのグローブを以て対戦相手は右振り降ろしによる撲殺を狙う。
 ところが紳士風の男は両眼が塞がれた状態からの右フック炸裂。僅か五秒で試合は終わった!
 勝ったのは紳士風の男。卑怯な手で目を塞がれたのにどうして正確にフックを決める事が出来たのか? 実はこの男は十年前は自由律ボクシングの絶対王者だった。しかも目隠しボクシングでは九戦負けなしと言う不撓の記録を叩き上げる程。
 それが如何してボクシングに紳士さを取り戻そうと決めたのか? これはそんな謎のロートルボクサーの記録を追った復活のボクシング物語である。


 という訳で『ボクシングは二度死ぬ(仮)』をお届けしました。もしも亀の不祥事がこれ以上続いていたなら間違いなくボクシングは死に、あのようなアウトロー極まりないボクシングが横行していただろう。
 さて、これを書いた経緯はやはりチャンピオンを下して新チャンピオンに成った挑戦者が実は薬中であった事が判明。それを受けて全チャンピオン側の会長は再戦を要望したんだけど、新チャンピオン側はそれを拒否する有様。すると……何か上手く説明出来ないな。詳しくはその辺の事情を自分で調べてみてくれ、つまり投げ槍さ。
 兎に角、亀が居なく成ってやっと日本ボクシング業界も浄化されて良い方向へ向かおうとする時にこんな事態に陥った訳だよ。タオル投げた側が非難されるかと思ったら新チャンピオンがドーピング疑惑が浮上してさあ大変。ベルト返上かそれともこのまま疑惑のチャンピオンに成って非紳士的な振る舞いをするのか……新チャンピオンは決断に迫られる。
 自分としては本当にシロだったらもう一度戦って証明するくらいの気概がないといけないな。だって疑われて良い気分に成れないのは誰だって同じだろうに。それに紳士とは何時如何なる時でも対等な振る舞いをする物だろう。だったら再戦して実力を証明して貰わないとなあ。出来る筈だけどな、紳士を目指す物だったら絶対に。
 という訳でショートストーリーの解説を終える。

 では第七十九話の解説でも行こうか。正直タイトルと全然関係ないし、何がしたいのが良くわからんしな。たまにやるんだよな、自分は。ニート問題を扱いたいのか普通にバトルやりたいのかどっちなんだよって話だし挙句には銀河連合はこれしたかったアレしたかったと……其れまんま書いた自分にブーメランだぞ。書き終えた自分は頭にブーメラン突き刺して血だらけのまま謝罪したい気分だよ。いや、謝罪しよう。
 こんなクソみたいなものを書いて申し訳ない。次からは再発防止の為に取り組みたいと思う。済まない、本当に済まない!
 という訳で第七十九話の解説を終える。

 それじゃあ黒魔法の章04の一ページ目と二ページ目の解説だあ。一ページ目は……船越関係ねえ。途中からモリカケ問題と成って何かカトちゃん出て来たり塩を蒔かれる民俗学者出て来たり、アンジー出て来たりと意味不明な展開に。おまけに政治系ヨウツバーの三島一八を勝手に出演させて風神拳からのコンボやらせたり、ワインセラーで口煩いワイン桜井、今では誰もネタにしないであろう時を駆けるキャミソール、そしてみんな大好きクイズ王にして……あれ、まだ日本に居たんだ。それから上念の大学時代の仲間にして実はライトノベル作家だったブタ野郎。こんなマニアックなのが二人と割と名前だけは覚えている二人を揃えたネオブーメラン党の尖兵共に加えてみんな大好きな紅の傭兵が出てさあ大変。一体何を取り扱ってるのかわからないぜ。
 二ページ目はチャージマン番組制作放送という偏向報道の元手の一つだからそれを扱ったおびをぎゅっと、サンモニ、そしてミヤネラー。こいつらはまだいい。そこへ最近有名なやってやるぜの海賊。やってやるぜの下の名前が忍だったので矢尾一樹ボイスにしてやったぜ。あの性格が凄く悪いあいつがこんなに熱血である筈もないがな(笑)。まあそんで最後はあの有名な流行語大賞と言う名のヘイトスピーチを世間に流した戦犯四人とガソリーヌ一人。絶体絶命のアルッパーと三島一八を助けるのはあの昭和の大政治屋のあの方だよ。本当は勇次郎にしたかったのにクラウザーの再評価をした自分のせいでクラウザーに成ってしまった。基本、自分は政治屋の方々は色んなキャラにして描くからな。神隼人は神隼人らしく「眼だ耳だ鼻だ」と言わせたり、カクエーは日本列島改造論なので大雪山おろしさせたり、新聞嫌いは神隼人のライバルなのでゲッター線に選ばれた男にしたり、フクタケはスナイパーの異名を持っていたフクヤスの父ちゃんなので何故かダブルドラグナー兼若本キャラにさせたりもしてるんだよな。だから元の人間がどんな人物なのかわからない程にキャラ改変させて描いてるんだよな。訴えられたら如何しよう(苦)。
 そうゆう訳で黒魔法の章04の一ページ目と二ページ目の解説を終える。

 では恒例の予定表をドウゾ。

  八月二十八日~九月二日    第八十話  丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった 作成日間
   九月四日~九日       第八十一話 源内は玄白に嵌められたのか       作成日間
      十一日~十六日    第八十二話 こうして大塩は英雄として祀り立てられた 作成日間
      十八日~二十三日   第八十三話 松陰は何故、功罪を遺したのか      作成日間

 吉田松陰は稀代のテロリスト。奴を本当の意味で理解した教え子達がその後如何成ったか? 桂小五郎は明治以降はぱっとしなく成り、前原一誠はテロを起こして敢え無く処刑……勿論、伊藤博文のような偉大な教え子も居るけど結局それだけさ。なので松陰はくれぐれも安易に称えないように。
 それじゃあ今回はここまで。作品の質を向上させるって難しいな、これ。

格付けの旅 コンスは止めろ! 軍艦島一代決戦

 保育園落ちた、日本死ね……それは『ガソリーヌ』とネオブーメラン党一味がこれを流行語大賞にすべくユーキャンに送って見事受賞させた待機児童問題を扱った一言。これには多くの良識ある日本人が激怒。結果として審議員含めてユーキャンに憎しみの矛先が向けられたのだとか。というかそれを対象にした上にわざわざ授賞式に出席して満面の笑みで賞与を受け取る『ガソリーヌ』の非常識たるや……こんな屑の為に税金が流れると思うとやってられないのが人の情。この屑だけじゃない。審議員の良心の無さには怒りすら覚える。金や妥協の為にそこまで魔道に堕ちたか。全くやってられないだろう、良識ある人間にしてみれば。そうゆう訳でこんなのは流行語大賞でも何でもない。悪質極まりない『ヘイトスピーチ』だと断言しよう!
 さて、アルッパーと三島一八を救ったのは戦後昭和の大政治屋である『武吉』。戦う時に流れるアマデウス・モーツァルトのレクイエムと『カール・ゴッチ』真っ青なプロレス技で日本死ね四天王のサンジュンを撃破。
「やるな。だが、この芸能界一のインテリである『ヤクミカルチャー』の雑学王神拳の前に倒れるが良い!」
 ところが『ヤクミカルチャー』は飛んでしまい、武吉クローで掴まれて大気圏まで投げ飛ばされた!
 ヤクミカルチャー……それは屑人間にして漫画家の『エビス』とタメを張る下手糞な絵を描く漫画家。たまに雑学王として幅広い知識を披露して見せるなどインテリ芸人としての側面がある。なのにコメンテイターとしては下劣で特に『酒』に対する酷い物言いは万死に値すると言っても良いだろう。『酒』はお前らによって殺されたも同然なのに何て礼儀の欠けた事を口にするのか。それから『千田祐樹』曰くこいつの性根は奴隷その物。依って愛国心は一つもない。
 受けなさい、高等な詩はポエムすら超えるという私の術を--『マチ』は巻物と墨を付けた筆を用意して巻物に何かを描くとそれを『武吉』に放ち、縛り付ける……ところが『武吉』は達磨九年トマホークで『マチ』の頭部を陥没させた!
 マチ……それは本来はこの場で異議を申し立てるべき愛国的な詩を綴る有名な詩人。ところが流行語大賞の件であんな『ヘイトスピーチ』にも等しい言葉を流行語大賞にした事を受けて苦情が殺到。今までファンだった人間は一気に彼女のアンチに回ったとかそうでないとか。何れにせよ、詩人たる者は歴代から続く芸術家と同じように反骨精神を持って然るべき。なのにあの場で詩でも何でも良いから遠回しに皮肉を口にしておけばこんな事態には成らなかった。やはり彼女も日本を心から死んで欲しいと願っていたのだろう!
 最後の一人は影が薄いので武吉ボール上段下段のコンビネーションで仕留めた『武吉』。そんな老人に対して三島一八は次のような疑問を口にする。
「おかしいな。この人は既に亡くなってる筈だが?」
 武吉……それは封神演義に出て来る太公望の弟子……ではなく、愛人スキャンダルを対立候補から責められた際に「四本ではなく五本じゃ」から続く現代でも納得してしまう恐るべき名演説をやって見せた偉大なる大物政治屋。一応は戦前では野次王で有名で当時の人からすれば彼の野次は酷い物だったらしいかも知れない。けれどもその野次は現代の品性を疑いたくなる野次ばかりする奴等とは天と地ほどの差もある。というかこの人の野次は「陸海軍共に難きを忍んで長期の計画と致し、陸軍は十年、海軍は八年の…」と是清が喋ってる時に「達磨九年」という良くわからない野次を飛ばした事でも有名(出典は「ウィキペディア」の「三木武吉」の項目「やじ」にて)。この野次が功を奏して政治家の一人である是清がダルマ蔵相と呼ばれるように成ったと言われる。このエピソードからでもわかる通り、如何に上品な野次かわかるだろう。最近の下品な野次ばかり飛ばす品性下劣な奴等は彼の野次を学ぶべきだろう。後は最初に紹介されたネガキャンとは別のネガキャンをされた時にわざわざ数字だけを訂正して事実を訂正せずにしかも笑い話に昇華して見せる等、話術は恐ろしく巧み。しかし、良い事ばかりではない事もここに記す。実際に彼が命を懸けて『シゲル』内閣を打倒しなければソ連と条約を結ぶという現代まで続く負債が仕上がる事もなかったというのを!
 おのれ、老いぼれの分際でええ--残った『ガソリーヌ』は召喚獣『ガソリン値下げ隊』を発動!
 ガソリーヌ……それは異常なガソリン代を計上した事からつけられた仇名。そして「保育園落ちた、日本死ね」を投稿した黒幕。ガソリン代の異常な計上とあからさまに反日的な論調の押し売りからユーキャン共々怨嗟の対象に成ったとか。他にはあっち系の出身だから平然とあの場に出て賞を貰ったと思われる行動を採るなど、一国の国会議員とは思えない仕種には誰だって怒りを禁じえない。追加で何だか六歳の子供が居るのに不倫問題も扱う弁護士とダブル不倫して離党する羽目と成った。ガソリンネタだけじゃなく、まさか時間差で追記する羽目に成るとはな。
 ガソリン値下げ隊……それは暫定税率廃止を目的に結成された旧ブーメラン党のチーム。だが、その実態は『カズミ』の「そうでしたっけ、フフフ」にあるようにパフォーマンスだけで実際は廃止なんて如何でも良く、単純に政権交代の為の手段でしかなかった。この事からもわかる通りに『ミスター年金』同様にブーメラン党の連中が如何に実務能力がないに等しいかを如実に表したチーム。国民の為の政策なんて一つもなく、あるのはあっち系の様に敵対候補の悪口ばっかり言って対案の一つや二つも想像する脳がないリベラルのやり口その物である。
 そんな値下げ隊は武吉の超必殺技である達磨九年デザイアからの武吉サイクロンでガソリーヌ共々全滅。アルッパーと三島一八は改めて大物政治屋にして死んだ筈の武吉の恐るべき力に驚愕する。
「借金だらけのジジイの癖に何処から資金源を得たんだ!」
「鯨の癖にわしの事を知ってるようじゃな。その通り、わしは地獄の閻魔大王からたったの一ページ分しか維持出来ない程の予算で現世に帰還。こうしてこの大宇宙に蔓延る無力共を懲らしめる為にその一ページを使い切る気でいるのじゃあ!」
 一ページ分って随分とアバウトな出番ですね--メタにメタで呟く三島一八。
 と武吉劇場の中でやって来るのは何と亡命した筈のコニシキとワインセラーを召還するワインセラー桜井。
「死人は死人らしく大人しくここ『軍艦島』で沈むが良い!」
「あれ、コニシキさんって亡命したんじゃないですか?」
「喧しい。あれは憲法に則って無効じゃ!」
「何だと、最近の議員はこんな若造ばかりか……許せないぞ。こんな馬鹿共が蔓延っておったかあ!」
 レクイエムが鳴り響く時、武吉の政治力はコニシキとワインセラーの二人の膝を震わせる程に悍ましい高まりを見せる!
 ところがここで予想外の奇襲が来る。中華ファングが武吉の全身を突き刺した!
「またお前か、紅の傭兵!」
「ハッハッハッハ、杖付いた老いぼれが生き返るとはなあ!」
「その声にその風貌……一郎の所の傭兵君か!」
「久し振りだな、爺さんよお。籠の子夫妻と『ムン』支援の為に只今参上したぜ!」
「オオ、これで勝つる……ゲートオブワインセラー!」
「喰らえ、コニシティックボディプレス!」
 突然の紅の傭兵の奇襲に気を取られた武吉は無数のワイン攻撃を受け、更にはコニシキの様々な攻撃をプレスするまで撥ね退けてからのボディプレスを受け、最後にボディプレスを撥ね退けた武吉がよろけながら立ち上がる所を背後から中華バスターソードで止めを突き刺された!
「ウグ、そこまで堕落してしまったか……傭兵、君、が、ァ!」
「最高だぜ、中華からの平和を受け取るのはよお。とんでもない平和がありそうで俺は乗ったんだよ……その為の談話だよおおう!」
「ならば……お前は父親に代わってわしが責任もって地獄に叩き落としてやるぞ!」
 何か俺達はぶられてるみたいだけど--と三島一八は勝手に話が進んでる事を言及。
 三島一八とアルッパーを無視して武吉は武吉サイクロンで百ドット以上吸引して紅の傭兵及びコニシキを巻き込み、コニシキだけを倒す事に成功し……地獄に還って行った--不運な事に紅の傭兵はダメージが入る前にキャミソール荒井の時を駆けるキャミソールと呼ばれた新手の技で救出されてしまった!
「だからたったの一ページかよ!」
「一転してピンチだな、アルッパー」
「危なかったぜ。まさかあの爺さんが大技出せる程の体力が残っていたなんて、な!」
「だが、後は邪魔なヨウツバー一人と何処の鯨の骨とも知らんのが一体のみか!」
「覚悟しなさい、俺のキャミソールでお前らを倒す!」
「俺も忘れないでブー」
 さり気なくブタ崎岳志も参戦。二対四という不利な状況に!
「オイ、ヨウツバー。お前のヨウツバー仲間に連絡しろよ!」
「出来るかよ。ほとんどが政治に興味ない上にたまに『柴田勝家(仮)』さんが来て炎上させてしまったら何の意味もないだろうが!」
 柴田勝家(仮)……それはプロレスラーにして他のヨウツバーを茶化して再生数を稼ぐ如何しようもない炎上系の類。その炎上商法は多くのアンチを産むと同時に多くのノンポリなファンを集めるに至る。尚且つ、パチンカス及びスロッカスである事からも彼も又、北の『カリアゲ黒電話』に無自覚ながらも資金援助してる事が判明。努々気を許しては成らない……筈なのに如何ゆう訳か「ああ柴田勝家(仮)なら仕方ない」という空気が蔓延し、気が付けば許してしまうという良くわからないヨウツバー。因みに今年も嫌いなヨウツバーナンバー1を目指してアンチ票を稼ぐ為に頑張ってる模様。一時期は『クライマックス』を超えた登録者数減少を記録したんだけど、炎上系故に一ヶ月もするとまた増加に転じてる様子。『クライマックス』に代わって『半染めフラッシュ』が仮想通貨詐欺をして物凄い勢いで登録者数減少を記録してるそうだ。何という事だ。これでは果たして嫌いなヨウツバーナンバー1を守り抜く事が出来るのだろうか!
 そんな時は虎ノ門頭突きだ--永遠のゼロより『千田祐樹』がワインセラー桜井の鳩尾に虎ノ門頭突きをして仕留めた!
「ケエ、ネトウヨの禿げ野郎が来やがったな!」
「あのワインセラーが……至急『デマノイ』に応援を寄越さないと!」
「今度は『千田祐樹』か……『タカス』に足止めされなければ『よしふすたーりん』先生を呼べたのにブー!」
「お前は大阪出身の小説家『千田祐樹』だな!」
「おお、貴方も来てくれましたか!」
 困った時はお互い様やで--と輝く頭を中心に『千田祐樹』は相撲の構えを取る。
 千田祐樹……それはカエルの楽園、永遠のゼロ、海賊と呼ばれた男等々……数々のヒット作を生んだ小説家。歯に衣せぬ発言によりここ五年以内に有名に成り、今ではネトウヨ界では人気の保守系論客。但し、彼にも悪い点がある。それが『砂の十字架』の最後の嫁に成った『さくら』を擁護するようなエッセイ本を出した事だろう。其処さえなければ……なあ!
 兎も角、これでイーブン。特に真の力を発揮出来ないアルッパーにとって千田の参戦は安心感を齎す。
「俺はあの鯨を始末する。お前らは好きなようにやれ!」
「それじゃあ変態同士どちらがより変態かを競い合おうか……千田祐樹さん?」
「気持ち悪いさかい。何でお前がわしに狙い集中してんねん」
「という事はもう一人の野次議員であるブタ崎岳志は……僕が引き受けるんですね」
「良いのか、『クラヤマ』も『ツカサ』も俺の知り合いだブー」
 あの時の借りを返すぞ、紅の傭兵イイイイ--アルッパーは開幕放射能熱線を吐く時、それぞれの戦いは幕を開けた!
 まず先に上がるのは『慰安婦像』という気持ちが悪い像が見てる中で三島一八とブタ崎岳志の激しい殴り合いが繰り広げられる。ブタ崎が繰り出すのは虚を武器にした神影流に3D錯視を加えて変幻自在に相手を翻弄しながら得意の犀の大観突撃で三島一八を翻弄する。
「あの気持ち悪い像さえなければ俺はもっと動けるのに」
「おい、あれは日本人の大罪の証だブー。慰安婦の悲しみを一身に受けたお前は既に俺に勝てないブー」
 慰安婦像……それは売春大好き乳出しチョゴリが着たいエラ女共の願望を体現した強請集りの象徴。戦時売春婦で年収で豪邸や車を購入出来るほど稼いでおきながらさも被害者ぶって日出国に金を要求した極悪非道の象徴。その為、奴らの言葉を鵜呑みにせずに事実を一つ一つ繋いでゆけば自ずと奴らの嘘を看破出来る。しかもこの像はそうゆう問題に興味のない国々に建てられる。しかもゲルショッカーがゴリ押しで政府決定させた合意で得た金で。酷い時はバスの中にまで居座る始末……正にエラ共の連中の性質まで象徴した像だと言えよう!
 正に慰安婦像は三島一八の力を削ぐエネルギーを秘める。このままでは負ける……そんな時に飛び込んだのがヨウツベとエガエガの生放送で得た金の光--忽ちデビル三島一八化してデビルビームを放つ事でブタ崎岳志を瞬殺した!
「こ、これはまさか『オンザボート』!」
 オンザボート……それは三島一八及び『戦う皇族』のスポンサー企業の事。生放送で三島一八と共演し、様々なテーマを巡って意見交換する。時にはそこのワダがナイスジョークをかまして話を盛り上げる事だってある。あ、詳しい事はオンザボートさんに聞け。
 そしてデビルの力で慰安婦像だって粉砕した三島一八は千田祐樹の元へ向かう。
 一方の千田はキャミソールの繰り出す時を駆けるキャミソールと呼ばれる特殊能力で時間差で攻撃を躱され、逆に躱した筈なのに時間差で攻撃を受けるという目に遭う。
「如何だ、この時を駆けるキャミソールの力を受けて!」
「『筒井康隆』の名作小説じゃあるまいし、何て出鱈目な能力や。だったらこっちは時を駆ける能力には時すら粉砕する能力で」突然、千田は全身緑色の『零戦』モードに成った。「喰らえ、永遠のゼロ……さらばや!」
 まさか死ぬ気じゃ……ギャアアアアア--流石のキャミソールも神風アタックの前に敢え無く散った!
 零戦……それはとある天の川銀河にある太陽系の第三惑星の日本列島と呼ばれた島にある国が開発した『大東亜戦争』初期では最強の戦闘機と誉れの高い完成度が異常な戦闘機。弱点を看破されるまでその圧倒的なポテンシャルを以ってミッドウェーまで空は零戦の独壇場だった。そう、余りに完成度が高いせいで後続の戦闘機開発を怠った……正に人的資源も物的資源も乏しいその国の欠陥すらも抱えた思い出深い機体である。尚、読み方は「れいせん」及び「ぜろせん」どちらでも構わない。
 大東亜戦争……それは太平洋戦争の真の名称の事。日本以外では太平洋戦争という呼び方でも異論はないが、日本国内で使用する場合はこの名称を用いる事。何故なら太平洋戦争という呼び名は不適切で正しくは大東亜共栄圏を確立し、アメリカおよび大英帝国を始めとした先進諸国と勢力的均衡を確立させる為に或は諸外国に搾取されたアジアの国々全てを救う為に日本が戦争を起こさざる負えなかった戦争。実際は『近衛文麿』が外交を徹底して不利に縺れさせた挙句に如何しようもない状況の中で全責任を放り投げたせいで後任を引き受けた東条が冷静に思考するという判断を失った為に真珠湾攻撃に踏み切ってしまった。その為、政府は大義名分として大東亜共栄圏の形成を軸に戦争の正当化を図らざる負えなかった。
「お、遅かった……千田さんが!」
 三島一八が駆け付けた頃には千田は永遠のゼロと成ってしまった……
 一方、アルッパーと紅の傭兵の戦いは熾烈を極め、ついには近接戦まで縺れ込む事に。
「この鯨め……何故超接近戦にも対応出来るんだよおおおう!」
「この俺が図体だけだと思ったら大間違いだよ、ホエールサイクロン!」
「グワーッ!」
「それから渾身の放射能熱線!」
「ウワアアアあ、サヨナラーッ!」
 紅の傭兵は放射能熱線を浴びて爆発四散した!
「ハアハアハア、この俺があんな老いぼれに苦戦するなんてえ」
「やりましたね、アルッパー」
「オイ、ハゲは?」
「それが……名誉の戦死を遂げました」
 ケ、数合わせだけに登場させた挙句にそれかよ--と言いつつも三島一八に表情を見せない所で涙を流す人間臭いアルッパーであった!
「呼ばれてやってきたら……まさかこんな事に」
「折角、対ガースー用の対抗策を考えていたというのに!」
「そうですか、イソコさん。だったら許せませんね、ここは手伝いますよ」
「ってデマばっかり流す奴と散々記者会見場で注意を喰らう記者とまさか元ツインバードストライクのアナウンサーが援軍として出て来るか!」
「えっと『デマノイ』さんにガースー官房長官の胃痛の元である『イソコ』記者にオウム関連で悪評が憑き者な元ツインバードストライク所属のアナ『お杉』かよ!」
 デマノイ……それは大阪選出のネオ・ブーメラン党のデマ発振器。付け焼刃な情報で申し訳ないが如何してそう呼ばれているのかを説明しよう。奴がデマの元なのは何と言っても伊勢志摩サミットのを揶揄ったTIMEの風刺画で津波をサイボーグだと決めつけた事だろう。実はそれはブリテンの首相候補を風刺した津波であってサイボーグは船に乗っていた。それなのにデマノイは津波をサイボーグだと決めつけて馬鹿にしていた。ちゃんと検証せずにどや顔気味にそんな阿呆な発言をする物だからネットでは彼の仇名は先のデマノイに決定した。他にもあるが、付け焼刃故にこれ以上は無理だ、済まない。
 イソコ……それは電波溢れる地方新聞の一つである頭狂新聞の社会部記者。そのアグレッシブな攻めで話題のようだが、肝心の質問内容は聴衆にとって何処で区切るべきかに困り、更には内容が上手く掴めない上に長い。おまけに所々噛んでいる。しかも酷い時には四回以上も注意を受ける等、記者としての基本が成ってない記者。聞いててストレスの貯まる質問に何時も通りの対応を迫られるガースーの大人の対応に敬意を表する。蛇足だが、とあるあっち寄りの集会に参加していた模様。こんなのを社会部記者にする新聞社の良心を疑いたくなる。
 お杉……それはネオ・ブーメラン党所属の元ツインバードストライクのアナ。その歯に衣せぬ物言いと如何にも頭の良さそうなコメントで人気を博した。だが、実態は人間として底辺に位置し、特にあのツインバードストライクに所属するだけあって悪意で凝り固まった性格。坂本弁護士一家殺害や河野一家への冤罪、そして政治屋に立候補する際に神経逆撫でするように河野一家の住む選挙区で活動する等、少しでも人を思いやる心があるならやってはいけない事なのにそれをやってのける所に奴の極悪非道な一面が見え隠れする。決してこんな人間を許してはならない。何故なら奴も又、人を一人殺害してる可能性が濃厚なのだから!
「随分と酷い物言いですね……でも悪は栄えるんだよ。三対二で勝てますか?」
「た、確かに……しかも今は通常の状態だからな」
「クソウ、あの老いぼれとの戦いで体が重く圧し掛かる!」
「ハハハ、正義は勝つ。軍艦島ではこっちが有利イイイイ!」
 デマノイら三人が踏み出すその時、虎ノ門より帰化人が降り立つ!
「あ、あのおっさんは!」
「卑怯、ですぞ、お前、達は!」そう、『戦う皇族』は作者が臆病風吹かせたので代わりに虎ノ門の準レギュラーである『ストーンフリー』が参戦した。「この私、が来たからには、一連のおう、マスメディア、のう、横暴はあ、ここで終わらせえ、るのです!」
「お前は支那の裏切り者の『ストーンフリー』!」
「ネトウヨが、俺の道だけじゃなくここまでやってくれるかあ!」
 ストーンフリー……それは支那と支那共産党の余りにもドス黒い面を見過ぎたのとは対照的に日本の素朴で素晴らしい文化に感銘を受けて帰化し、ストーンフリー太郎として活動する有名な支那評論家。やや帰化した国の言葉に慣れないのはそれこそ元支那人なのだから致し方なしとしても彼の知見は素晴らしく、それでいて一生懸命。そして元支那人らしく支那の民主化には前向きで民主化運動を進める人間を積極的に支援する。ま、付け焼刃なので褒めるだけ褒めるような記述に成った事をここに詫びる!
 これで三対三。デマノイは三島一八に狙いをつけ、お杉はストーンフリーに、そしてイソコは……「実はマスターテクから伝授されたテコンドーをお見舞いする時だよ、この鯨めええ!」アルッパーに狙いを付ける!
「ふざけるなよ、工作員があああ!」
 軍艦島は未だ熱を帯びる……

 一方のデュアン達はようやくビーチの所まで来た。ビーチは思った通りに女子高生を侍らせてここでは記す事も出来ないようなプレイを強要。子供達に冷たく、女子高生に甘いビーチの醜悪な一面が垣間見れる。
「ううう、烏賊臭いにおいが充満する」
「下らないな。今は趣味が溢れる時代なのに何時まで原始時代風の遊びに徹する、ビーチ!」
「来たな。こんな事もあろうかと先生方をお呼びした」
 ビーチの背後より出て来たのはガソリーヌの不倫相手である成り済まし疑惑のある『クラモチ』とガソリーヌを擁護したグッビイのMCを務める『アナの方のユウコリン』である。
「良くもガソリーヌさんを……また食べたかった!」
「ガソリーヌさんは私に近いのに……ウキイイい!」
「知らんな。ガソリーヌとは何の事だ?」
「どうやら別の場所でその……ところでガソリーヌって誰なの、デュアン?」
 俺に聞くな、真黒--と無茶振りされて困るデュアン。
 クラモチ……それは『レン4』の顧問弁護士の事。不倫も扱う弁護士で何でもイケメンらしい。そんなイケメンさんは熟女好きなのか幹事長に内定された筈のガソリン大好き議員と一緒にラブホテルで同じベッドに入って一晩過ごしたそうな。証拠写真だってあり、このイケメンさんの横で雌顔に発情するガソリーヌが映る事は誰の目にも明らか。ガソリーヌの話題はここまでにしてこの弁護士は何でもマルクス党に応援するアレな思想の弁護士で何よりも通名疑惑が浮上。通名疑惑が浮上した理由は漢字にある。奴はとある天の川銀河のある太陽系の第三惑星地球にある西暦で数えれば1983年生まれなのに使われる漢字の中に1990年以降でないと使えない漢字が混ざっていた。つまり本名出ない可能性が極めて高い事が判明し、彼は一躍成り済まし認定された。いや、どう考えても成り済ましです……本当に有難う御座います。
 アナの方のユウコリン……それはテレビ界のクソババアアナウンサ……失礼、『悦ちゃん』と並ぶ熟女アナの一人。だが、堅実で余程の事がない限りはボロを出さない『悦ちゃん』に比べてこのババアは未だに醜態を晒して過去の栄光に縋る。その癖、筋の通ったコメントをしない上に若い子に嫉妬するかのように『マオちゃん』と呼ばれるかつてはフィギュアスケーターを馬鹿にしたような写真を晒して本人を侮辱した。本当に人間性の欠片もない。そして最近ではガソリーヌの擁護をする。自分に重ね合わせするババアの末路だな。そう考えるとテレビ局から離れてとある大学の客員教授まで引き受けて自由に活動する『悦ちゃん』は中々の英断だったと改めて理解する限りだよ。
「何て説明を、謝罪と賠償を要求する!」
「ふざけるな。俺は日本人だ!」
「そんなのは知らんからさっさとかかってこい!」
「ま、こんな相手に苦戦するほど私達は落魄れない、よね?」
(真黒の奴は俺を疑ってやがるな。そのせいで男の方を任されてしまった。ま、こいつ程度なら、ばなあ)
 モリカケという両方の地に迫る大宇宙の支配者の三鬼神の一人である『カリアゲ黒電話』が『デポドン』に乗ってとある場所に向かっている事にデュアンもアルッパーもまだ気付かない……



 NEXT PAGE このハゲええええ!

格付けの旅 コンスは止めろ! 愛の心にて正しき空間を断つ……名付けて偏向報道剣、やああってやるぜええ!

 情報バラエティ海賊……それは『やってやるぜ』の『やってやるぜ』に依る『やってやるぜ』の為だけに用意された神経質な『やってやるぜ』の為の情報バラエティ。『日枝久』とかいう前会長のせいで『ウジ』の評判をとことんまで壊した付を払う為にお昼休みで定番だった『いいですとも』や『ごきげんいかが』という看板が悉く打ち切られてゆく。その新たな看板としてこの海賊が誕生。司会は先程紹介した小役以外の才能を見出せないヤニ男『やってやるぜ』であり、彼の歯に衣着せぬ物言いとコメンテイターの『そのまんまイースト』、様々なゲストの絶妙なる掛け合いが視聴者の心を躍らして大ヒット。今では『メグミルク』が司会の『おびをぎゅっと』の視聴率を抜いて昼の代名詞と成る。まあだから何だって話だが。
「中に入って早速だけど、『チャージマン番組制作放送』のテリトリーに入ったわね」
 デュアンと真黒は偏向報道の酷い『チャージマン番組制作放送』のテリトリーへと足を運ぶ。そこには悪名高い『サンモニ』、『おびをぎゅっと』、そして『ミヤネラー』が待ち構える。
 チャージマン番組制作放送……それは偏向報道の偏向報道に依る偏向報道の為の制作会社の事。しかも恐ろしい事にこの制作会社は『ツインバードストライク』だけじゃなく『ウジ』、『ニッテレ』、『テロ朝』と幅広く取り扱う。全てが全てじゃないにしてもこれは幾ら何でも各番組の差別化なんて出来ないだろう。しかも局が違うのに一つの制作会社が有名どころを複数担当するのはどう考えても独占禁止法に抵触するだろう。何やってんだよ、『BPO』は。尚、その制作会社が有名に成ったのは『サンモニ』のプロデューサーがエラ眼鏡である事が画像で拡散した事がきっかけだとかそうでないとか。何れにせよ、これで他局が談合するというマスゴミの『護送船団方式』に更なる証拠材料が明らかと成った。
 そしてデュアンや真黒の前に最初の刺客である『おびをぎゅっと』から『メグミルク』と『ムロイ』が襲い掛かる。
「喰らえ、南新羅の地下鉄はトップレベル何だぞ!」
「あのさあ、ミサイル迎撃したら破片飛んで来るんだけどー」
 メグミルク……それはお笑いコンビジャマイカンのツッコミの方。呆けはグルメリポーターも務める見た目は温厚、中身は腹黒なデブ塚。そんなメグミルクは昼の情報バラエティ『おびをぎゅっと』の司会を務める。その上の意向を断れない性格と徐々にエラ化する顔付き、そして偏向報道する度に視聴者から嫌がられる幸薄さに彼はこの番組が終わると即『プロレス実況』と同じく再就職に就けないと思われる。散々、上に媚び諂った罰だろうな。
 ムロイ……それは作家を自称する頭の悪いコメントが特徴的な……馬鹿女。最早語る舌さえない。
「デュアンったら、大人げないよね」
「だから速攻馬鹿女だけは瞬殺した」デュアンはムロイの顔面を右ストレートしただけでは飽き足らず、フライング右エルボーまでやるという作者の嫌がらせを忠実に従うかのように。「フウ、本当は豚箱に放り込んでマッスルスパーク掛けて……等々徹底的にやりたいがこれ以上は文字数の無駄遣いだしな」
 ギャアアア、何で俺があ--当然、メグミルクも瞬殺された。
 おびをぎゅっと……それは漫画の方ではなく、ツインバードストライクの平日昼零時の番組の事。偏向報道された情報番組の中ではまともに位置していた筈なのに最近はアツオという思い込みとサイボーグ憎しのうざったい解説とメグミルクの上の意向に忠実に従う姿勢のせいで見るに堪えない番組へと変貌。どうしてこう成ったんだろうと思える番組の一つ。
 メグミルクとムロイが瞬殺されたのを受けて駆け付けるのは『ミヤネラー』の司会『ミヤッネエ』と元宮城県知事の『ハゲノシロウ』。
「俺は『砂の十字架』に見込まれたんだぞ、負けられるか!」
「出たな、デュアン・マイッダー。改革の芽を潰す訳にはゆかないぞう!」
 ミヤッネエ……それはハニートラップに引っ掛かりやすい女好きにして『砂の十字架』の不肖の子分。その知能の低さと長い物に巻かれる子分精神はやがて偏向報道番組の一つである『ミヤネラー』を今の姿にしたと言っても過言ではない。そもそも『東京進出をするのが間違い』。大阪で細々とやっておけばこんなにも落ちぶれる事はなかったのに。
 ハゲノシロウ……それは最近では昔の姿に比べて余りにも違い過ぎる人その一。癌を患ったせいで抗癌剤を打った為にあそこまでやつれたのか、それともパヨパヨし過ぎた為にああ成ったのか。まあそんな哀れな事は放っといてこのおっさんの施政は酷く、宮城を酷い有様にしたと言えば普通だな。更には『そのまんまイースト』が知事に成ったというあの知事選にも出馬していたらしい。もしも実現していたら……と思うと背筋が寒くなる。どちらにせよ、このおっさんの病関連を除いて評価するとここまで無能を体現した人間もそうそう居ないだろう。
 さて、病を患うハゲノシロウは戦わずして吐血して救急車に運ばれる。一方のミヤッネエは意外と強敵。最近学んだプロレス技を仕掛ける上に資産が多い為に真黒が苦戦する程。
「どうだ、俺のボディスラムを!」
「本人使わない、っていうツッコミは兎も角としてもお金の多い奴は力負けしやすくて困るよね」
「俺に変われ、真黒。最近ヨウツベでチャンネルを開設したのさ。しかもサイコ式のやらせ再生数稼ぎと無理矢理広告を載せる手法で資金源を確保した」
「そんなのハッタリだ、喰らえマッスルリベンジャー!」
「--俺にカウンター技なんぞ一億年早いぜ……リフレクトブレイカー!」
 デュアンの攻撃が炸裂し、ミヤッネエは撃沈!
 ミヤネラー……それは大阪だけでやっておけばこんなにも叩かれる番組に成る事はなかった『カリアゲ』礼賛の報道番組。東京進出した為にあんなテロリスト国家を礼賛するような観光特集をするという正気を疑うような内容を放送する事もなかったのに。
「ゲフウ、流石はチート……『黒電話』様が頷くのも理解出来る。で、でもなあ、デュアン。お前は知らないだろう、が、この先もそんな調子で居られ、る、と思う、な。この大宇宙の支配者『パウロンタモッツ』は俺如きに苦戦するような、お前、じゃあ、瞬殺、だ、ガクッ……」
 ミヤッネエは呪いの捨て台詞を吐いて息絶えた。これには真黒も顔を竦める。何故ならミヤッネエは死に際に冗談を言うような小物ではない。言った事は本当だろう。
(まあその時はその時だしな。今はこの偏向報道溢れる空間から出て行かないとこっちまで『パヨパヨチーン』にされちまう!)
 パヨパヨチーン……それはググれ。『ガッデム隊』と言う『よしふすたーりん』の手下カウンターデモテロ団体の小物がツイッターで使う意味不明な挨拶。其れだけならまだしもこの小物は何とセクハラまがいな呟きをして大炎上。それが『パヨク』という新名称の第一段階。第二段階は新潟何とかと呼ばれる左巻き地方紙のある報道部長が特定個人に対してとんでもない呟きを連発。しかもツイッターアカウント名が闇のキャンディーズと言う邪気眼染まった名称。如何やら邪気眼患うのに別に年齢は関係様子。その結果、定着が確定し、以後平和主義者を自称しながらも阿呆な事をする者、呟きをする者を総称して『パヨク』と呼ばれるようになった。これで良いか?
 そしてデュアン達の前に立ちはだかるのはエリート偏向報道番組三鬼神の一角である『サンモニ』の『東京フレンドマン』と『シゲタダ』と『ハリー』、そして『ラグビーマユミ』という偏向報道フォーメーションが築かれる。
 東京フレンドマン……それは月曜の七時に『ニッテレ』局にあったバラエティ番組。ジャマイカンの二人がアイスホッケーのボスキャラとして出演するなど、ゲストを大いに楽しませた番組の司会を務める老害。他には『まるびやの三宅』とコンビを組んで東西料理対決の番組にも出演し、普段から人柄やジョークに富んだ『まるびやの三宅』に比べてこの老害の方は演技も下手ならジョークも下手という余りにあんまりなスペックのせいで応援回数が少ないという悲惨な状況に追いやられる事も。更に昔ならオドロキモノノキセンチュリートゥエンティの司会を務めて『サンモニ』と大して変わらない姿勢で司会を務める等、結構仕事持ってたのだよな。あの頃が東京フレンドマンの全盛期かも知れない。今じゃあ酷い。だって持ち番組が『サンモニ』だけじゃあ流石に哀れとしか思えない。まあ、そこが才能もない芸能人の終着点とあっては如何しようもないと思わないか?
 シゲタダ……それは新聞嫌いの戦後歴代最年長政権の総理大臣とタメを張った今も気骨溢れる新聞記者の白髪白髭。だが、報道姿勢は悪意があるとしか思えない。顕著なのがやはり『障子を突き破る爺』のあの発言の切り貼りに対してだろう。実際に現場に立ち会ったにも拘らず、番組内ではさも知らん顔をする姿勢は本当に良心ある人間のする事ではない。実際、テロ国家に拉致された人達を送り返せとか言ってしまう辺りこの男の血はきっと紫色と思えるだろう。
 ハリー……それは『ノムさん』にビッグマグナムの短小さを指摘されて大きく心を乱した事で有名な在日で元プロ野球選手。選手としては色々問題あっても国内三千本以上の安打は今も破られていない。あ、『イチロー』のはメジャーの記録であって日本国内の記録ではないので気を付けるように。えっとハリーの解説姿勢は野球以外だと余りにあんまりな事で有名。特に浦和が不当に裁かれた件であの発言は免罪符に成らないだろう。まあそれでもハリーが口にする愛国発言はパヨパヨチーンな空気が醸成された『サンモニ』内では唯一の癒しだとしてスポーツコーナーだけに視聴を続ける読者が今も存在してるとかしてないとか。っていうかそれしか評価店内ってどれだけ酷い報道番組だよ、『サンモニ』って!
 ラグビーマユミ……それはラグビー漬けの両親の間で生まれたラグビー体形のクソババアの事。そのクソっぷりはやはり『サンモニ』で遺憾なく発揮される。そもそも発言も糞なら国を壊す夫婦別称制賛成とノックを間接的に殺したヒューマンライツ・ナウと言うテロ組織に所属するなどそのパヨパヨ振りは理解出来るだろ。最近じゃあ『紫ババア』、中指立てた『リカちゃん』そして先程紹介されたムロイとユニットを組んで沖縄活動家新聞Lのコラムで連載してるって。いやあ凄い面子が集まったな……さっさと潰れろ、沖縄県民の健康を阻害する内の一社!
 取り敢えず東京フレンドマン、ハリー、そしてラグビーマユミは真黒でも倒せた。しかし、シゲタダは中々の強敵。火炎瓶を駆使し、更には愛人の子と言うレッテルを糧に真黒の猛攻を防ぐ。
「この男……強い!」
「フン、親父は俺の事なんかどうでもいいみたいだしな」
「何の話をしてるんだ、ジジイ?」
 五月蠅いな、俺の赤き炎の前に燃え尽くせええ--愛人の事言う疑惑を持つシゲタダは今は亡き元政治屋の親父への複雑な気持ちを表現したファイアーブレス攻撃は真黒の周囲を炎で囲む!
「中々、でも……祖母ブラッドライザーを、舐めるなあああ!」
 何と真黒はシゲタダの放った炎を味方に付けてシゲタダを焼き尽くす!
「ギャアアアア、全世界アカ化を夢見た俺の、俺のおおおおお!」
 シゲタダは四十七年前にあの世へ逝った親父の叱りを受けに冥府へと旅立つ!
「ハアハア、全く黒い関係って如何して出鱈目なのがこんなに強いの?」
「それはまあ、作者が面白がって強くしてるのだぜ」
 救えないね、其れ--と真黒は呆れる。
 サンモニ……それはスポーツコーナー以外に魅力を感じないパヨパヨ御用達の偏向報道番組。その偏向報道ぶりは最早異常でテロップカットの件で謝罪してもあの東京フレンドマンが納得のいかない溜息を吐くなど奴等にはプライドの欠片が一つもない事で有名。しかも出演者は東京フレンドマンの思想に適した者達で構成されるのか、女子アナからコメンテイターまで自分の事務所の人間しか使わない。それじゃあ均衡した姿勢が出来ないな、納得!
 そうこうする内に二人はチャージマン番組制作放送の領域を抜けてとうとう『ウジ』の領域に入る。そこは足元までキムチ臭く、二人の鼻は少し異変を伴う。
「これが『寄生虫入りキムチ』の臭いか……臭いな!」
 寄生虫入りキムチ……それはキムチ発祥の地である筈の南新羅が実は衛生面に於いても日本より遥かに劣る事を示す格好の材料の事。発端は南新羅が支那のキムチに対して文句を言った事。それに対して支那の報復措置とは即ち、「お前らのキムチには寄生虫が入ってるぞ!」という物。そんな馬鹿なと思って調べたら本当に寄生虫が入っていた。その結果、南新羅産キムチは危険食物入りを果たす事態に。これに対して日本のパヨパヨな地方新聞のトンキンは何を社説に記したのか? 「なあに、却って免疫が付くさ!」とな。あのなあ、俺達じゃねえんだぞ。軟弱な奴がそれ食べて寄生虫であの世に逝ったら責任取れるのか? この社説だけでもマスメディアが如何に腐敗しているのかが身に染みてわかるだろう?
(出やがったな。ようやくタイトルに出て来る『やってやるぜ』と『そのまんまイースト』よ)
「デュアンにヴァイオレンスの小娘かよ。良くも俺達の大事な番組を壊しに来たな!」
「やらせませんな。折角の収入減を奪い取るつもりか、お前らは!」
 やってやるぜ……それは子役上がりの実力がイマイチな俳優。その癖して演技指導したり、スパルタを徹底したり、挙句には細かい事にケチを付けるなど人間として未完成のまま大人に成った所が見え隠れする。特に酷いのが駄目大人党と言う理由だけで多忙な中で紹介映像の許可を取ったある議員に対してケチを付けるという一般人の感覚からしたら不道徳にも程がある発言をした事だろう。流石に温厚なその方も後日訴えるそうだ。いや、訴えなきゃ駄目だろう。こんなクソ野郎共を野放しにする今のマスメディアの姿勢は異常としか言えないのだからな。
 そのまんまイースト……それはタケシ軍団のイジラレ担当。毛髪が可哀想なマラソン好きのお笑い芸人。女癖が悪く、過去にそれに関連した事件を起こしたらしい。その為に彼は未だにそれを尾に引いているとかそうでないとか。兎も角、こんなマラソン女好きにも転機があり、それが宮崎で知事を務める事。そして体力アピールもあって当選し、それ以降は精力的にプロモーションして宮崎発展に努めたとか。だが、こんな男なのだから肝心の芯は十分ではない。だから駄目大人党に売り込む際に自分を総理大臣にするのを条件とか言う馬鹿な事を要求したのだとか。これには県民も怒ったとかそうでないとか。何れにせよ、この馬鹿に言えることは一つ……信念の欠片もない。故に頂点に立つ器でも何でもない。こう表すのが妥当かと!
「好き勝手に言ってんじゃねえぞ、格付け屋の分際で!」
「良くも俺を酷い事言わせたな。こう見えてお前よりも--」
「おっと良いのか、お前の親分と通信が繋がったぞ!」
 如何やらデュアンがチャンネルを開設した狙いは小遣い稼ぎの為だけじゃない。動画を通じて様々な交流を深める事が狙いだ。それを嘘だと思い、受話器に耳を近付けるそのまんまイースト--直ぐに顔色が青く成るのに十秒も掛からない!
「ど、如何した?」
「あ、御免ね。俺は急な用事が出来た。後は宜しくね!」
 知事を務めても年功序列にはやはり黙って従うしかないそのまんまイーストだった!
「あんなあ禿に頼るのが間違いだったんだよお!」やってやるぜは野生化を発動し、真っ直ぐ真黒に向かって偏向剣を仕掛ける。「俺の偏向剣を受け止めたな、中々の日本刀じゃねえか!」
「日本刀……まあそう思って結構よ。けどね、やってやるぜ……私の刀は血を流す量が増える程」何と偏向剣を真っ二つにしてそのままやってやるぜの鳩尾に突き刺す真黒。「硬度が増すのよ、こうしてね」
「うが……愛の心にて正しき空間を」ところが異変に気付いた真黒は咄嗟に離れると……「断つ……名付けて偏向報道剣」何と功覚醒剤砲を受けてエネルギーを増大させて折れた偏向剣を偏向報道剣にパワーアップさせて全長百メートルまで伸ばした。「やああってやるぜえええ!」
 その斬撃をそのまま真黒とデュアン目掛けて振り下ろす--その前に空気を読まないデュアンが左ストレートでやってやるぜの顎にヒットしてノックダウン!
「デュアン、貴方って嫌われ者の素質が十分あるよ」
「俺はお約束が大嫌い何でよ。だから堪え切れずに殴った!」
 こうしてやってやるぜを打ち破ったデュアン達はビーチと『タマキード』そしてその二人と共謀する『獣医師会』と駄目大人党のユダ『ゲルショッカー』の居る天守閣へと赴く……

 その頃、アルッパーと三島一八は『日本死ね』四天王の一人である在日の『サンジュン』の拷問を受ける。
「さあ、日本死ねと言え!」
「ウオオオオ、俺の頭が電波で満たされてゆく!」
「ギャアアアアア、『ユーキャン』死ねえええ!」
 『サンジュン』の取り巻きの中には授賞式に出た『ガソリーヌ』に四天王詩人の『マチ』や四天王漫画家の『ヤクミカルチャー』、そして四天王にしてフュージョンされた『清水道彦』の姿まで。
「おのれえ、お前らが居るから日本は悪く成るんだ。俺は絶対に負けないぞ」
「じゃあこのまま死ねええ!」
 何と『サンジュン』が寄生虫入りキムチビームガンで三島一八の鼻目掛けて発射するのではないか--とそこへレクイエムが流れ、あっという間に武吉サイクロンで『サンジュン』はノックダウン!
 サンジュン……それは熊本があのようになった原因の一つである在日大学教授。その余りにも非常識な発言はやはり在日に対して益々嫌韓を強める原因にも成る。あ、説明したいけどそろそろ面倒に成って来た。
「お、お前は!」
「え、えっと誰?」
「もしかするともしかして!」
「だ、誰ですか?」
「わしか、わしは--」
 何なんだよ、四本を五本と訂正したジジイじゃねえかあああ--アルッパーは空気を読まないな、全く!



 NEXT PAGE 軍艦島一代決戦

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (24/5)

 如何もdarkvernuです。
 早朝から早速やって行きましょう。

 宴がカズマとの最後の勝負に臨む前……アドヴァンスドヒューマン最後の一人にしてリーダーである西園寺私望は宴に向かって啖呵を切る。
「お前が齎した破壊はこの星の人間の価値観を壊した。その罪はお前自身を破壊しても足りない!」
「……だから?」
「この私が直々にお前を破壊する……土の能力を全て使ってな!」
「はあ、今の僕は技を仕掛けるほど余裕がないのだよね。だからさあ」
 余裕のない宴の初動は私望に攻撃する隙すら与えず……「一瞬だよ、全く」既に通り過ぎた後。
 余裕がない理由は直ぐに判明。宴は右掌を見てこう独り言を呟く。
「この宇宙に関する作業を終えたら僕は急がなくてはいけない。ガインがあいつに接触する日も近い。だからこの宇宙で楽しむ時間もこれが最後さ。その為にも僕は急がせて貰うからね」
 かつての宿敵との決着を付ける為。それが余裕のない本当の理由。だが、その割にはカズマに猶予を与える。その理由は次の独り言で明かされる。
「初めてだよ。ガイン以外でも僕を楽しませた存在を。只の非力漢だと侮ったが、土壇場で僕の破壊を逃れるなんて中々だったな……だから一瞬で下関を破壊しないのさ。僕はギリギリまで楽しませて貰うからね」
 それが快楽。余りにも油断の大きい快楽。宴はカズマに対してもフェアプレーを心掛ける。その余裕が宴に付着する植物の存在を過少にさせる。


 さ、敵サイドを書き終えて次は現在と行きましょう。

 現在……カズマは絶体絶命の状況に追い込まれる。宴が目の前で破壊を仕掛ける気でいる。そう成ると『パラレルワール』の発動前に事は終わる。最後のパスワードが思い付かない状況で最悪のタイミング。カズマにとって走馬灯が流れるよりも絶体絶命の状況は恐怖を更に高める。上下の歯を打ち付け続けるのはまだ心地良い。体が震えるのもまだ良い。恐怖の余り吐気催すのも失禁するのもまだまともな反応。酷いのはそれらが起こらない事。恐怖の克服……否、恐怖の過剰が齎す反応の鈍化。カズマは其処に行き着く。最早パスワードを打ち込んでもそれより速く破壊は実行される。宴の速度はあの田淵と同じく光速では遅過ぎる領域。絶対に間に合わない。奇跡でも起こらない限りは絶対に間に合わない。だからこそカズマはあらゆる危機反応が起こらない!
「な、この植物は!」
 その時、宴は一瞬だけ付着した成長促進植物に気を取られる。これにはカズマも一瞬だけ震え出す。危機反応が正常に作動し、徐々に元の判断を下せる状態に戻りつつある。それでもまだ安心は出来ない。七文字の片仮名入力のパスワードについてだ。カズマはそれに該当する文字を知らない。否……ここは思い出せないという表現が正しい。その理由については後述する。その前にカズマは正常に反応したせいで幻を見始める。その幻は次々とカズマに語り掛ける。
『ねえ、カズマ? 人間って素晴らしいのよ』
 その幻の正体は今までの思い出が作り上げた折笠睦海。カズマはそんな睦海の幻との会話に応じる。
「そうかなあ。今もこうして人類は間違った価値観の共有をして自ら滅びに向かうさ。何処が素晴らしいのか」
『あのね、カズマ。愛国心って何だと思う?』
「それは国を愛する心の事さ。郷土を愛する心やら隣人を愛する心やらと様々な解釈が為される曖昧な表現さ」
『そうじゃないの。これは人間を愛する心なの。常に売国奴ってのは人間を愛する事も出来ない人間が成る者なの。終末思想を信じる人ってのは人間不信の塊なの。人間を愚かだと断じて人間一人を愛する事も出来ないのよ。それでどうして愛国心が芽生えると思うの?』
「だろうね。でもそれで人間が素晴らしいって証明に成らないさ」
『いいえ、証明に成るの。大体ね、カズマ。最も恐ろしい動物は人間っていう表現は間違いなの。本当はね、それを伝えた人って人間社会しか見てないからそう言えるの。でもそれって視野が狭いと思わない? だって人間社会だけ見て人間が一番恐ろしいと断じるなんて性急過ぎないと思わない? ひょっとしたら犬族の社会が酷いかも知れないし、蝸牛族社会の方が醜悪な可能性だってあるじゃないの。何も人間だけが最も恐ろしいだなんて証明は出来ないのよ。そうでしょ』
「言えるね。でもわからないな。今にも死にそうな状況下で君みたいな幻想が俺に語り掛けるなんて。それで愛国心ってのは君が言いたい人間を愛する心が育むって事なの?」
『そうね。人間は確かに人間社会だけが見た人からすれば最も愚かな動物なのよ……少なくとも人間社会だけを見た場合で考えたらね』
「それウィンストン・チャーチルの民主主義最悪論に変換出来るのじゃないか?」
『でしょうね。でもそんな物でしょう、人間も民主主義も。そんな人間を愛する精神をここ日本には蔓延するの。それと同じようにここ日本には民主主義を愛する土壌が育まれるの。そう、民主主義を愛する心こそ愛国心を育むと同時に売国奴の土壌にも成る人間不信にさえ陥らせる……あれ、これってマザーテレサの有名な台詞にも応用出来るよね。きっとそうよ。日本を憎む気持ちを上手く愛する気持ちに変える事が出来たら私達日本人は蘇るのよ。きっとそうよ』
「もう言ってる事が滅茶苦茶だね、睦海。これじゃあ俺が日本人を目指したのは夢幻かも知れないね……待てよ!」
『やっと気付いたのね、カズマ。私からの最後のメッセージ。私という幻を作る過程で思い出してみてよ。そこにこそ私が忌避したかったあれを起動させる鍵が隠されてるの』
「じゃあ何故俺にしか起動しないように設定した、睦海イイ!」
『それは幻でしかない私に答える資格はないの。だからもう一度会いましょう。そうもう一度私と--』
 折笠睦海の幻は消え、カズマは現実に立ち返る。現実とは宴が目の前に迫り、一瞬にして破壊を実行しようと試みる一歩手前。
「やるぞ、睦海。奴の破壊が先か、俺の破壊が先か……答えは『ユメノオカエシ』で!」
「ク、あの土使いはやってくれたが……もう遅い!」
 破壊が発動する時、既にパスワードは撃ち込まれた後……そして二人は互いの破壊と向かい合いながら最後の舌戦を演じる!
「これは……カズマ・エターニティ。君は打ち込んだのか!」
「デ・ランデ・ストラ……いや破壊の宴。お前の人類を裁く資格はない。裁くのは俺達人間だけだ。お前には俺と睦海……いや、この道に至るまでにお前に破壊された仲間達が暮れた渾身の一撃を以て永遠に消えるが良い!」
「僕はまだ最上の楽しみすら待ってるのだよ。ガインは僕を待ち焦がれる!」
「俺達にはもっと楽しむ権利がある。お前のような存在に蹂躙される為に存在しない。何時までも子供染みた考えでこれ以上の破壊を行われて堪るか!」
「子供染みただとか余計だよ、カズマ。僕が産まれた意味は破壊する為にある。破壊こそが僕の生き甲斐であり、僕の最高の愛情だったのだよ!」
「ふざけるな、宴。そんな押しづけがましい愛情があって堪るか!」
「じゃあどうしろと言うか。このまま欲望を抑え、世界各地の観光を楽しみ、技の習い事だけに終始しろと説教するのか……そんなの不可能だな、カズマ。ニートも引退したての老人も結局は働く以外の道がないようにあらゆる存在は拒否した筈の欲求に従い、真理に追い込まれる定めにある!」
「自分で自分に止めを刺したな、破壊の宴。そうだ、その通りさ。俺が何処まで日本人のカズマ・エターニティを目指そうとも根本はアメリカ人のカズマ・エターニティに還るしかない。それでも俺達は成りたかったものに成る為の努力を諦めるのは人生最後を迎える時だろう……如何してそこまで努力しようとしないか!」
「フ、圧倒的な力を持った存在は孤独だよ。確かにこの力を以ってしても敵わぬ存在は居るには居る。でもカズマ……それを探すのがどれだけ大変なのかお前には想像すら出来ない」
「ああ、そうだろうな。俺はお前らみたいな敵わない存在しか会わなかったからそんな事が言えるのかも知れない。それでもな、俺みたいにお前らの存在に圧倒されても努力だけは怠らなかった。お前がもっとそれに気付いてくれたら例え努力した物が必ずしも体制出来ないという現実があろうとも少しは窮鼠猫を噛むように猫に噛み付く位の事は……出来るのにな」
「窮鼠猫を噛むと言う表現はそんな応用が出来たんだ……勉強に成るねえ、諺って。そろそろ時間だな。パラレルワールの力で僕は完全消滅するのか確かかも知れない。けれどもこれだけは覚えておいてくれ。破壊は簡単……なんて言葉はまやかしだ。何故なら僕から見たら再生する方が簡単な作業のように、思える、よ、ね、、ぇ……」
「俺は、死ぬ、のか? でもこれが、死、なの、か? 本当、に、そう、なの、かな、ぁ、ぁ、ぁ……」
 カズマは自意識が完全に消える前にこう願った。
 --もう一度、会いたいな、睦海……--

 EPISODE 4 完!


 これにてブログ版『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』を終了させて頂きます。ラストシーンを読まれたい方は市丸代著書の商業用でじっくりとお願しますね。

 では今回はここまで。さあ、土曜なので休むぞ!

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (23/5)

 如何もdarkvernuです。
 じゃあ早速やりましょうか。

 宗光は序盤こそ流れを引き寄せるも徐々に追い詰められる。自由なるフリーズの持つ氷の力は光の透過を利用して宗光の光を反射し、逆に追い詰めて見せる。正に能力を理解した者だけが到達する戦法。力とは即ち、己の身体の一部と化すかそうでないかで大きく異なる。故に能力の理解度は年季の差でフリーズが上回る。
 柱に激突し、全身血だらけの宗光。それを見下ろすフリーズ。二人は急に会話を始める。
「何故お前が私に追い詰められるか理解出来るか?」
「心の差?」
「違うな。心も大事だが、戦いに於いて重要なのは力。圧倒的な力は心の弱さを誤魔化し、技の未熟さを誤魔化し、経験の差を埋める大きな要素。君には力が足りない。そして結果は御覧の通り」
「違う。力の差がこの差を生むのではない」
「口答えは終わりだ。永久凍土の中で果てるが良い!」
 フリーズの氷は炸裂し、宗光は氷の中に閉じ込められる。そんな宗光に向かってフリーズは独り言を呟く。
「そうそう、君の妹の……睦海だったな。彼女は最後まで好きな人を信じて無抵抗を貫いたね。お蔭であの最後が実現した」
 だが、この独り言こそがフリーズにとって最大の隙を作り上げる。それはフリーズが左手を胸に当てた時に初めて気付かされる。
「おかしいな? 私の鳩尾に空気が流れるぞ。いや鳩尾だけじゃない……まさか--」
 凍って動けない筈の宗光は光を一点に集中させて自然解凍を果たしていた。地球圏内では光は熱に変わり、大地を温める。肝心な常識を忘れたフリーズは全身光の蜂の巣に晒された。
「ハハハハ、結果は鼻の差……それ、でも、破壊、は、もう、直ぐ……」
「それはもう直、終わる」
 フリーズは仰向けに倒れて二度と動く事はない。勝利者として逆にフリーズを見下ろす宗光。幾ら自然解凍したとはいえ、瀕死に追い込まれる。最後の一人がここまでの相手だとわかり、改めて宴との圧倒される差を思い知らされる。それでも宗光はフリーズの屍を跨いで仲間の所へと歩を進める。復讐心で満たされる中で唯一の安らぎとは仲間が居るか居ないかで決まる。今の宗光は安らぎが勝っていた……だが、それが命取りに成るとは皮肉としか言いようがない。
「やあ、五稜郭ではすれ違ったね」
 宗光は悪寒を感じ取る。振り向けばそこには……破壊が居た!
「な、破壊の、宴、お前、みたいな、小僧、が!」
「そうだよ。其れでどう? 破壊されてゆく気分は?」
「……ウオオオオオ!」
 宗光は自らの存在に懸けて全力を尽くしていった……


 それじゃあ続きと行こう。

 カズマと私望は感じ取る--宗光の存在が消えてゆくのを!
「感じたか、カズマ君?」
「ああ……悲しむ時間は残されていない。奴が来た。さっさとあれを起動しに行きましょう!」
「ああ!」
 宗光の存在が破壊されるのを感じながらも悲しむ余裕のない二人。走り出す……少しでも人類の希望を叶える為に。
 それから一分二十五秒後……それは会議室に使われた寝室の隠し扉の先にあった。しかもそれは一見すると『タイムゲート』その物のように映る。けれどもカズマは気付く。まるで二人が来るのを見計らうようにアルターエゴが起動するのを。
『--やあ待ってましたな。わしが科学者のガリアス・ゲドルじゃ』
 しかも吊るし上げた五人居る生きた人間の中から真ん中の軍服男の内臓を喰い漁りながらの録音。余りにも悍ましい東条の仕方に普段慣れている筈のカズマが吐き気を催す。
「こ、こ、この爺さんは、人間、じゃない!」
「ああ、どっちの意味でも取れる。ゲドル博士は当時の軍事大国を全て掻き集めても釣り合わない戦闘力を有する。それと……カズマ君の思う通り、人の命を何とも思わない最低最悪の天才犯罪者である事も正しい!」
『--ムシャムシャ……フムフム、最近の軍人は肉ばっかり食べて内臓の味が不味いのう。お、そうじゃったな。この兵器は<パラレルワール>といってのう。何れこの宇宙に来る<破壊の宴>を完全に消滅させる為に作ったんじゃ。何故って……わしは気に入らんからじゃ。あの細目の小童がな』
「この爺さんは何者だよ。何の話をしてるのか全然わからない」
「黙って聞くのだ。博士の気分屋の部分がこの兵器を作り上げたと言える。まあ最後まで話を聞けば何か……感じる」
 私望は急速な速さで宴が近付くのを感じ取る。最後の一人として黙ってカズマの前から姿を消した。其れに早く気付くカズマは敢えて振り向かずに心の中で--生きて帰ったら、良い酒呑もう--と勝手な約束事をする。それは即ち、私望が死ぬ可能性が高いのを踏まえてか、あるいは自らも間に合わずに破壊される事を想定してか……何れにせよ、そう考えた経緯は永遠にわからない。
 カズマはゲドルのビデオメッセージに集中するしか道はない。そこに人類のあらゆる可能性を懸けた『パラレルワール』の真実が見える。
『--そうそう、既に睦海君には最愛のカズマ君が訪れる運命については聞かした後じゃ。彼は今から22472年後に目覚め、人類の退行を思い知らされる。それからある野球スタジアムにて夢叶昨夜君と出会い、彼女の力を借りて目的探しの旅へと赴く。一方の昨夜君は睦海から奪われた力を解放出来る自らのサーであるヴァイオレンスブラッドの右腕が保管された場所を特定する為に時空王グランドマスターこと田淵仙一と野球の約束を交わし、わしの指定した時間通りにあのスタジアムでバッティング練習しておったんじゃな。まさか互いに出会う人間が誰かもわからずに、のう。そして二人は協力し、ンゲルルムッドにある議事堂地下に眠るタイムゲートを見付け、そこでオットー・ハイドリットこと灰原乙史君が目覚める一万戦百十二年前の時代に飛ぶ訳じゃあ。まあここまでに少し誤差は発生するじゃろうがある程度はわしの想定通りに事は運んでおるじゃろう』
 カズマは次々と衝撃を受ける。昨夜との出会いもあのタイムゲートを見付ける事が出来たのも全てはゲドルが記したシナリオ通り。余りのシナリオ通りにカズマの中では怒りよりも呆れが支配的と成る。故に話を聞く事を続行。
『--あ、そうそう。睦海君が乙史君の時代に発動させるロストブレインシンドロームは宴の力を弱める効果があるのじゃ。何せ人類のレベルに合わせて宴は強化され、破壊が止まらなく成るのじゃ。其れに着目して彼女はわしの開発した兵器の代替案として扱いの困るN次元エネルギーを用いたのじゃから恐ろしいのう。そんで彼女の計画通りにカズマ君の目覚めた時代では人類は既に取り返しのつかないレベルまで退行。結果的に宴の従う三つの破壊者は機能停止して宴はそのまま姿を現さなく成る……筈じゃったが睦海君は大きな誤解をしておった。地球の支配者が何時までも人間だと思ったら大間違いじゃ。人間に変わる支配者が台頭する事まで想定しないとな。じゃからこそわしは保健として昨夜君をあのスタジアムで素振りするように呼び掛けたのじゃ』
 カズマが頷く程のゲドルの先見性。そして睦海の類稀なる才能は改めて彼女に大いなる憧れを抱き、そして愛をより深める。一時は憎しみに偏りかけたカズマの愛情。今ではもう変え難い愛として定着する。更に話を聞く。
『--それからどうして宴は三つの破壊者を部下にするのか? それは宴自身が別の宇宙である男に一度倒されておるのじゃ。倒されたといえども不完全であり、完全消滅には至らない。けれどもその傷は深く、何時ものように活動するのもまま成らない位に弱体化。其処で宴は三つの破壊者に力を授け、彼らに破壊活動を代行させたのじゃ。只、其れだけじゃあ不安と感じたのかのう。そこで宴はグランドマスターこと田淵と約束事を取り次いだのじゃ。それがわしの開発した<超人間>……アドヴァンスドヒューマン七人の始末をのう。何故わしと日本政府が丹精込めて開発した彼らを恐れたのか? 実はあの七人は力を合わせれば宴を封印する事だって可能なのじゃ。全く田淵も気分屋で困るなあ。まあ、結局は先約と田淵自身にも別の宇宙である男との決着を優先して七人中五人しか始末出来なかったのう。その先約が先程紹介した昨夜君と野球対決して勝ったらヴァイオレンスブラッドの右腕が保管された場所を聞く事じゃ。お蔭で君は助かった……違うかい、カズマ・エターニティ君?』
 思わず返事しそうに成るカズマ。しかし、カズマは堪える。背後に宴が迫るという恐怖と戦いながらも。
『--おっと、そろそろ録画時間が迫っておるのう。その前にわしは別に<超人間計画>を日本だけに伝えておらんのう。タイムゲートも含めてこっそり流してしまったのじゃ。そやつの正体がロシアの工作員である事も既に周知済みだし、奴が後に改造されて長きにわたって世界中を旅しながら生き永らえる事も知っておったのじゃ。そんな奴を放っておいたのは単純に……どうでも良かったのじゃ。それだけ。おっと、時間がないな。最後にカズマ君。この兵器は決して君の望むような効果を発揮しない。きっと君は世界の破壊者として指名手配を受ける事、間違いなしじゃ。其れでも実行するのかね? 其れでも実行するなら止めはしない。わしは選ばれた物の選択を何よりも重視する。そして選ばれた人間がそれを覚悟の上で実行するも少し残る良心に従い、実行しないのも尊重する。わしからは……他にあったな。こいつを起動させるには指紋、声紋と言う有り触れた物だけじゃなくてのう。実は--』
 最後まで考えないゲドルのメッセージは途中で切れる。だが、それを機にしないカズマはタイムゲートに酷似した『パラレルワール』の中へと入り、内部を確認。指紋から声紋などあらゆる認証をクリアしてゆく。だが、最後の七文字を入れる所で躓く。しかも片仮名で入力しないといけない。
「睦海は何を考えている? 最後の最後に入れるメッセージは何なのだ!」
「それを君に入力する暇も与えないね」
 カズマは恐怖で引き攣る--ごく普通のアイルランド人の姿をした好青年が細目を最大まで開けて血の色に相応しい赤き炎を滾らせてこちらを見つめる!


 という訳で『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』はいよいよ次回で最終回。吊ってもこれだってキリの良い所で終わるので続きは有料版で。

 それじゃあ今回はここまで。さあ、八月以内に出せるかな? 早くても発売は九月だろうし、ひょっとしたら発売されない可能性だってあるしな。さあ、如何成る?

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (22/5)

 如何もクライマックスに向けて少しだけやる気を出す自分darkvernuです。
 細かい矛盾などは後で直すとしてやって行こうか。

 カズマはようやくここは何処なのかに気付いた。西へ行けば福岡ゴウキスタジアムがあるとすれば北へ行けば『セトの橋』……つまり瀬戸大橋がある事からここは日本の九州最北端に位置する福岡県北九州市。彼はゴウキスタジアムがかつての福岡ドームだと思った時、紛れもなくここが日本だと気付いた。唯それだけである。
 さて、ゴウキスタジアムの一件が終わった三人は翌日の朝八時四十四分に『セトの橋』手前まで辿り着く。待ち受けるのは『平等なるイーク』……二人の情報通りに人型で括れがあり、乳房が膨れ上がる。そして中性的なその素顔は傍から見れば男が惚れる程の美貌。しかも本人が女装趣味なのか、胸元を見せつつもスカートの丈は短めでしかもハイヒールを履いては髪は腰よりも長く伸ばす。そのイークは戦う前に会話しに掛かる。当然、声色は声変わりした成人男性その物。
「やあ、お久しぶり。いやお早う……で良いのかね?」
「その声は……やはりイークか!」
「一人足手纏いが居るね。我も舐められた物だよ」
「御託は良い。其処を退け、平等なるイーク!」
「このイークの風は何人たりとも『退く』という文字は存在しない……さあ、破壊の宴の生贄として引き裂かれ蹂躙されるが良い!」
「来る……うわああ!」
 イークは平等の名の下にカズマさえも逃さない。だが、カズマは土を操る私望の力で植物の根で上手く風を逸らし、軽減し、そして尻餅を付くだけで済む。それを見たイークは地団太を踏む。これについて宗光は次のように啖呵を切る。
「平等の割に器の小さい奴だ。それとも女の部分が入って器を大きく出来ないか?」
「五月蠅いぞ、人間。我は選ばれし存在。この風を以て全てを切り裂くのだああ!」
 挑発に乗ったイークは宗光に襲い掛かる。だが、パワーアップした宗光の速度は光に到達。風の速度では捉える事も出来ない。益々苛立ちを大きくするイーク。それは決定的な墓穴を掘る事に!
「う、クウウ!」
「隙有りイイ--」
「それはお前の方だ……イーク!」
「な……何時の間に我の体内に、種、を、仕込ん、だ?」
 イークは内部より急激に成長した植物を計十八ヶ所より突き破られ、立ったまま絶命!
「凄いな。本当に前は歯が立たなかったのか?」
「今のは力のお蔭じゃない。力を得る事で少し私達に余裕が出来て奴の心理を翻弄する事が出来た。もしも奴の心理が私達と同じならばこうも上手くは……ウグ!」
「な、これはああああ!」
 突然、転がり回るように苦しみ出す二人のアドヴァンスドヒューマン。その様子を見てカズマは力の代償が思った以上に深刻である事を感じた。
「成程、寿命が縮む意味を理解しました」
「ハアハアハアハア、だが宴を倒せるのなら幾らだって魂を捧げる」
「同感よ。家族に恩返しする為には幾らだって魔道に落ちても構わない。あの世で家族がどうゆう反応をするのかわからない。悲しんでる可能性だってある……それでも私はこの命が尽きるその時までに無念を晴らす義務がある!」
「そうだ。済まないな、カズマ。俺達も又、お前に説教する資格なんて--」
「いや、言い訳は止してくれ!」
 ここでカズマは反論する。
「言い訳するな。それこそ死んでしまった彼らに申し訳ないだろう。貴方達は小綺麗な言い訳せずに強くあってくれ。俺も同様にしないからどうかお願いだ!」
 そんな事を言われて何も言えない二人。それから無言の内にイークの向こう側へと赴く三人。目的地は『パラレルワール』が安置される山口県の下関市にある下関条約締結場所へと歩を進める。
 カズマは心の何処かでこう感じる--日清戦争終結を決定付けたその場所で俺の目的探しの時の旅は終焉を迎える--と!


 まだまだ続くよ。次は最終決戦場である下関条約締結場の話を如何ぞ!

 八時間掛けて下関条約締結跡へ辿り着く三人。その間の食糧はほぼ強盗に等しく、狂信者が襲い掛かっては彼らを仕留めてその戦利品として奪い取るという繰り返し。そうして食糧を確保し、下関の地に着くまでに腹を満たす。カズマは複雑な気持ちに成る--果たして俺達のやった行為は後世では如何論じられる? ひょっとすると強盗組として後世の歴史家に批判されるのではないか。それとも人類の敵である破壊の宴を倒した功績で今までの犯罪行為は全て帳消しにされ、英雄として祭り上げられるのか? 何れにせよ、俺が幸せに成れるとしたらこの先も生き続ける事くらいしかないな。それでも碌な死に方はしないさ。ああ、八百万の神よ。その様子を見守るのならせめて教えてくれ。俺は本当に誇らしい人間に成れたのかを--と。
 カズマは既に心は西洋人ではない。心身共に成りたかった日本人に成った。後は最後の地で宴を倒すだけ。果たしてやっと見つけた目標を達成出来るのか?
「カズマ……肩の力を抜け。敵は不用意に力を入れた奴を狙い撃つのさ」
「わかってるさ。でも抜こうと考えると余計に入れてしまう」
「それは一理あるね。確かに私も同様の経験を……おっとお喋りはここまでだ」
 私望や宗光だけでなくカズマもその建物の入り口より死に等しい冷気を感じる。いや、人間の形をした冷気が姿を現す。その不精髭の濃い坊主頭の男はこう名乗る。「私は『自由なるフリーズ』……見事だ、三人。イーク、フレイラを倒して見せるとは中々よ」
「フレイラはムスリムの格好をし、イークは女装とはいえ使徒の格好をした。お前は仏教徒か……それも紙で伝わる仏陀の姿をした状態で」
「私も含めて二人も破壊の宴に共鳴し、世界の真理を見つめた。この世界は完全なる無を遂げてこそ救われる、と!」
「何を言ってる? 全然理解出来ないぞ!」
「理解しなくとも良い。少なくともお前達は宴に破壊される事で世界の真理を理解する。その為に私達は自由と平等と友愛の名の下に世界中に破壊を齎して来た。その結果、ようやく人類は破壊の素晴らしさを理解した。見ただろう、人類の明るい破壊の意志を!」
 理解不能な言葉の数々。世界中で唯三人だけフリーズが語る教義を理解出来ない。例えこの世界の敵だと認識されようとも三人は信じた物に報いる為に理解しないだろう。それだけに今までの事を否定される気持ちとは常人には想像も付かない程の苦痛を齎す。
「その表情は現状に対する怒りか? 愚かな。私達も昔は君達と同じように所属する教義を信仰してきた。其れこそが唯一無二だと信じて……だが、幾ら信じても私達の望む幸せは訪れない。見せられるのは理不尽なる暴力と圧政。そんな絶望の中で宴は私達の前に現れ、この素晴らしい力を御与え為さった!」
 それがフリーズ、イーク、フレイラの誕生秘話。そしてフリーズは鳥の囀りを聞きながら幸せを信じ、そして闇を膨らませてゆく。その結果、その巨大な闇を宴に突かれる事に成った。カズマは三人が八千年以上先の未来にて形の姿に成る本当の理由を其処から見出す。それが奴らの望む理想の姿……即ち、人間を脱皮する事で人間を否定する事にある。
 この悍ましい思想に対して真っ先に反論したのは……カズマ。
「人間を愛せない奴が真理に気付くだと……人間を貫けない奴が人間を侮辱するだと!
 どうやらお前みたいな人間は生きてはいけないな。お前みたいな人間が居るから何時までも争いは無く成らない。平気で他人を壊せる。俺は絶対にお前のような人間を許さない。俺は絶対にお前のような人間に成らない!
 そうか……睦海は俺に教えてくれたんだな。これが日本人の怒り。こうして日本は壊されたのだな。理解したぞ、睦海イイイ!」
 これを聞いて苛立ちを見せる者が一人……自由なるフリーズ。右手を翳してその一帯を凍らせに掛かった。そしてその奇襲は……宗光の放つ光で右手を切断される事でたまたま通り掛かった鳩に直撃。ハトは氷漬けにされ、地面に落下した衝撃で粉々に砕けた!
「な、私の腕っが……私の愛した鳩がああああ!」
「お前の相手は俺達だ。カズマには宴を倒す為の兵器稼働の為に守らせて貰う!」
「では行こうか、カズマ!」
「宗光さんを一人にして中に入るのですか?」
「心配はない。宗光なら……勝てる!」
 そうしてカズマを右片手で持ち上げてフリーズの右横を通り過ぎる。フリーズは二人に体を向けようとも思ったが、他の二人と違って冷静なフリーズは甘んじて宗光の相手をする事にした。
「お前はあの二人とは違うみたいだな」
「当り前だ。欲に囚われて命を落とす気は更々ない」
「不足は無し……じゃあ勝負しよう、自由なるフリーズ!」
「思い知れ。自由とは即ち、何の縛りもない意志の延長だと!」
 互いが体をぶつける時……陸奥宗光の魂が宿す建物は揺れ始める!


 という訳で『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』をお届けしました。さあ、次回で宗光とフリーズの戦いは決まります。果たして勝利の女神はどちらに微笑むのか?

 では今回はここまで。後二回かもな、今回のを除けば。

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (21/5)

 どうも阿呆の金髪豚がベルセルクさんにセクハラ発言をした件で叩かれてるのを知ってほくそ笑む自分darkvernuであります。
 早速それとは関係なく、真面目に取り組んでいきましょう。

 中に入るとやはり千年以上も放置され、雑草や木の根が生い茂る野球場。中には水堪りもあり、如何に人間が手を入れないだけでここまで建物が悪化するのかを物語る。その一方で二十一世紀に建造されたにも拘らず、未だに原形の留まる球場に感服する三人。一つ誰かの意見を借りるならここにガリアス・ゲドルの残すアドヴァンスドヒューマン用エーギル増幅器を隠す為に博士の息が掛かった者達が密かに清掃及び修理作業をし、維持したとも取れる。
 さて、エーギル増幅器はドーム下にある。其処へ通じる階段は別に隠し通路でも何でもない。従業員なら誰でも通れるように一般の鍵を使用し、無事に発電部屋へと誘われる。其処に着いた三人は会話を再開する。
「ところで『エーギル』って何だ?」
「北欧神話の神の名前ではない。アドヴァンスドヒューマン用の神秘エネルギーの総称。私達はこれを用いてこの宇宙では否定されたエーテルを使用する」
「エーテルか。確かアインシュタイン以前の物理学では宇宙はエーテルで満たされているとされていたな」
「だが、光は真っ直ぐ進む。その結果、エーテルは否定された」
「成程、つまりこの増幅器はこの宇宙では否定されたエーテルをもっと取り込む為のエーギルの増幅器と言う訳か……それがどうして寿命を縮めるのだ?」
「エーテルは否定されている物だ。それを無理に取り込めば……こう成る」
 突然、私望は上半身裸に成る。するとカズマの目に映るのはカメレオンの様に数秒毎に赤、青、緑と変化する皮膚。しかも私望の場合は臍周りから少しずつ広がるように映る。
 私望に釣られて上半身裸に成る宗光。彼の場合は両乳首を中心に数秒毎に黄、紫、灰と変化する。これも又、時間を追う毎に僅かではあるが広がり続ける。
 しかも只変色するだけではない。変色する部分から血が滲み出る。要するにエーテルを取り込む毎に血管が裂けて内出血を起こす。酷い時には皮膚を突き破る。寿命が縮むという理由には打ってつけの材料だった。これにはカズマも言葉を失う。
「俺達は宴を倒した後はもう人間には戻れない。もしも政府が残っていたら殺処分されるのがオチだろう」
「幸いな事に彼らは滅んだ。それは私達にとっては幸運でありますね」
「どちらにせよ俺達の未来は保障されない。それで構わない。何故なら俺達の目的は宴を倒して仲間達の無念を晴らす事だけだからな!」
「私の場合は最愛の妻と生後一歳の三つ子の娘達にあの世で報告する為ですよ」
 それぞれの動機は次の通り。
 宗光は元消防官で北海道の五稜郭周りにある消防署で勤務していた。だが、ある日五稜郭が謎の炎上を起こした。宗光を始めとする駆け付けた消防隊員八名は必死の消火及び救出作業を行う。その時、災いは突如として現れてたまたま五稜郭より外に居た宗光以外の七人を五稜郭の地ごと破壊。その光景を見た宗光は血の涙を流して絶叫。以後、彼は消防隊員を捨てて悪鬼羅刹と成る。しかも唯一の妹である睦海に悪魔と契約させるまでに。
 一方の私望は若手実業家として世界各地で活躍する。一方で家に帰る時間が少なくて悩む三児の親。妻と三人の子供を愛する父として空いた日を探ってそれを実現して五泊六日のヨーロッパ一周の家族旅行をする。その途中の南アイルランドにあるマイケル・コリンズ記念館を訪れた際に家族を記念館に置いたまま緊急の電話を外でやった。電話を終えた彼は不機嫌な状態で家族の元へ戻ろうとした時……記念館は謎の破壊が起こった。私望は絶望する。もしも電話に出なかったら自分も破壊に巻き込まれたのだと。もう一つはどうして家族を守れなかったという自責の念……例え非力でも家族を庇えていたならどれ程、彼らへの罪滅ぼしが出来たのか。その旅行を最後に実業家を引退し、西園寺公望の子孫という肩書を利用してプロジェクトに参加してゆく。
 それを聞いたカズマの印象は次の通り。
「俺だって家族や仲間が目の前で死んだら同様の事を考えて仕方ないさ。こんなの許せる訳がない。それだけじゃなく、みんなの記憶から彼らの存在を破壊する……今でも俺の中に彼らの姿ははっきりと映る。なのに他のみんなは彼らの姿を捉える事も出来ない。許せる筈がないだろうが!」
「その通りだ。だからこそ俺達は宴を倒す。それがあいつらの存在を復元する訳でもない。俺達の気が収まらないのだよ!」
「吐露の時間に費やしたいが、そうもいかない。何時、宴が来るかわからない状況だからね。そろそろ始めよう」
 それから一時間二十七分後……装置に繋がった二人のアドヴァンスドヒューマンは膨大なエーギルを注ぎ込まれて遂に全身を緑肌へと変貌させた!
「まるでマーベルに出て来る怪人ハルクじゃないか!」
 それがカズマの感想である。
「力が漲る……益々俺は外道に落ちる気分だ!」
「全能感に溺れるな、宗光。これだけの力を得ても宴は遥か先を行く。例え七人揃わなくとも私達は力を合わせて奴を打倒しなくてはいけないのだ!」
「知ってるよ。けれども俺はあんたみたいに人間は出来ちゃいない……いや、復讐を誓ったあの時から既に獣へと落ちぶれたのさ!」
「それでも獣は狙った獲物を求めるまでは冷静に心を研ぎ澄ませ。私も一緒に心を研ぎ澄ます努力を始める」
 二人がそれぞれの反応をするのを見てカズマはこう思った。どれだけ変わろうともペルソナの下は只の人間だと思い、安心した、と。


 という訳で『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』のエーギル増幅器に関するお話でした。緑色へと変われば『アズナーの戦士』でお馴染みのアドヴァンスドヒューマンだな。何処まで行こうとも広義のアドヴァンスドヒューマンに成るんだよな。そうゆう意味では自分は他作品との差別化が下手なんだな、これが。

 という訳で今回はここまで。さあ、まだまだやるぞ。クライマックスまで突っ走らないとなあ。

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (20/5)

 如何もdarkvernuです。
 いやあ関東大震災のどさくさで起こった在日の虐殺……は色々謎が多いので今はまだ語る時ではないな。そうゆう訳でやって行きましょう。

 カズマは外に出られない。出られるのはアドヴァンスドヒューマンの宗光と私望だけ。外は今も終末思想に染まった人間で溢れ、子供から大人まで人を殺しては殺した人間の死体を運び、更には牛や豚と同じく冷凍及び解体され、そして刺身成り焼き肉なりして食べられてゆく。既に地球全土ではカルバニズムが日常化し、最早希望など何処にもない。
 そんな現実を聞かされ、カズマは俯く。只でさえ仲間だった昨夜、そして乙史が死んだショックが大きい中で自分が向かった時代が予定外にも並行世界へと飛んでしまった。これがロシアの作ったタイムゲートの限界なのか? それともロシア製なので日本製の様に妥協を知らずに時間を掛けて丁寧に作り上げるという姿勢が欠けていたからこそ並行世界に飛ぶという欠陥を抱える事に成ったのか……何れにせよたった一回だけでは判断材料が乏しい。一旦持ち直し始めた心も仲間の死とこの時代を目の当たりにしてたった数日で砕ける事に。
 カズマは再び目的らしい目的を見失い始める。彼は決して強い人間ではない。それは肉体的な意味ではなく、心理的な意味。飛ぶ前に見つけた宴打倒も一緒に飛ぶ筈だった帰化人仲間にして親友の乙史が目の前で死なれた事を受けて心が折れ、人前では強がってもたった一人に成ると咽び泣くカズマ。彼の心はこの先どうやって修復されるのか?
 と咽び泣く中で音が聞こえる。我に返ったカズマは涙を拭い、普段通りの姿勢で二人を出迎える。
「どうだった、外の様子は?」
「確か君が遭遇したという『友愛のフレイラ』、『平等のイーク』、そして『自由のフリーズ』。つまり私達は『平等のイーク』と交戦して来た」
「何だって!」
「フレイラはたまたま背後から俺の光のエーギルで仕留める事が出来たが、真正面からその内の一人と交戦すると話が全然違うな。イークはかなりの手練れだ!」
「あの風は非常に進路を妨げる。それに奴はこちらの動きを読むかのように『パラレルワール』へと通じる『セトの橋』を妨げる」
「『セトの橋』? それはどうゆう意味だ?」
「今はイークに関する話が先だ、カズマ。イークはお前が伝えた兎の姿をしていない。少々中性的で、いや性別不明の声は男で乳房があり、更には縊れを持ちながらも時々下半身のあれを膨張させるそうだ」
「正直、本当にあのような人間が居るとは思わなかったな。平等も突き詰めればああまで悍ましい姿をするのか」
「で、でも倒したのじゃないのか?」
「いや、敗走した。私の土のエーギルでもあの風は切り裂く。正面から勝つのは難しい」
「そうですか」
 カズマは落胆するような気持ちに変わる。と同時に昨夜の頼もしさを改めて思い知る。彼女はあのような化物相手に圧勝して見せた。だが、他の者達は違う。他の者達の力は昨夜に比べると彼らが虎や牛なら昨夜は象或は更にそれ以上の動物に例えられる。
「だが、心配は要らない。ここから西にある『福岡ゴウキスタジアム』に行けば私達をパワーアップする施設がある」
「パワーアップ?」
「但し、俺達が強く成る代わりに寿命を半分にする副作用もある。全くゲドルは自分で戦えば良いのに変な物を残すだけ残してこの世界から去っていった。そのせいで睦海は狂信的な信者共に殴り殺される事もなかったのに……あ、済まない!」
「いや、いい」
 そう強がるも思わず涙を流すカズマ。それを見て宗光と私望は二者二様に険しい表情をしながら一旦会話を打ち切り、黙々と食事の時間と就寝を進める。無論、カズマもこれ以上胸を締め付ける思いは避けたいのか一言も会話せずに就寝。就寝中にあふれ出るのか、涙を流し続けるカズマであった。
 そして次の日……


 少し飛ばしてとある場面をどうぞ。

 カズマ達は外に出て、球団福岡コプカンストリートの本拠地である『福岡ゴウキスタジアム』を目指して進む。その途中、彼らの進路を阻むのは『ソロモンの悪魔』の信者達。肉体的なスペックでは全盛期のゲーリー・グッドリッジのような屈強な肉体の者も居ればお笑い芸人であるふかわりょうのようなやや痩せ型の者だって揃える。しかも数は合計三十七人。しかも装備の中には原始的な弓矢と鍬や鋤、竹槍だけじゃなく拳銃やバズーカ砲まで用意した戦闘に特化した信者達。勿論、それがカズマみたいな人間なら有効。だが、アドヴァンスドヒューマン二人を相手にその程度の装備では止められない。スタジアムに入る前にカズマは二人に感謝の意を述べ、深々と頭を下げた。これに対して二人は次のように返した。
「例など要らない。俺達は自分の為に力を振るった。唯それだけだ」
「寧ろ礼を述べたいのは私達の方だ。君のお蔭で宴を倒す手段が見付かった。最早、グランドマスターに復讐する機会を求めるという妥協の目的から本来求めるべき地球の敵を一掃する目的に変わり始めたのだからね」
「そんな……俺は何の力も持たない。こうして貴方達に助けられてばかりで」
「だが、君は心苦しい中でも悩み、苦しみ、そしてこの苦しみを乗り越える手段と好いて宴を倒そうと誓ったんだろう?」
「違う。俺は宴を倒す事はどうでも良かった。只なあ、俺の溢れる未来を希望した睦海や俺を支えてくれた昨夜に乙史、そして打算とはいえ、俺の為に命を懸けたイワノフの為にも俺は俺の未来を潰した『破壊の宴』を倒さないと本当の意味で俺自身が開始点に就けない。俺の存在を懸けてでも奴だけはこの世界から消滅させてやる!」
「意見は一致したな。その通りだ。確か君が目覚めたその時代は睦海の開発した『ドリーマーズ・アゲン』の副作用によって生じた『ロストブレインシンドローム』に依って人類は完全に猿の状態まで退化したのだろう。だとすればそこまで追い詰めた宴は絶対に許せない。睦海はカズマと共に希望溢れる未来の中で普遍的な生き方を望んでいた。普遍的な結婚とその後の生活を望んでいた。それをあいつは……だからこそそれを望む為にもお前は悪魔の決断を断行するのだろう?」
「ああ、『パラレルワール』は貴方達が説明するように宴を破壊するだけじゃなく、今までの超テクノロジーを全てなかったかのようにその可能性がある未来を全て消し飛ばし、それ以外の未来だけを進ませる禁断の兵器なのだろう。しかも使用すればあの『パラレルワール』さえも存在しない未来が訪れるという正に一回限りの切り札」
「だからこそ睦海君は仕様を拒んだ。それも君にしか鍵を開けないように細工を施すまでにね」
「ああ、あれは聞いただけで悍ましいと感じる兵器だ。巨悪を消し飛ばす為ならあらゆる可能性を潰すからな。本来未来とは希望も絶望も平等にそして自由に更に友情だって愛情だってあるべきだろう。それを宴を消し飛ばす為だけに殆ど全ての可能性を潰すのだからどちらが破壊者なのかわからなくなる」
「もうそこまでにしよう、私望。俺は我慢出来ない」
「そうだね。待ち望んだ商品を買う消費者の気持ちと一致するような感情が私の全身を伝う。我を忘れる前に私達は入ろう」
「ああ」
 三人はブラック化した球界の代表球団の本拠地の中へと進んでゆく……


 という訳で『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』をお届けしました。巨悪を倒す為には必ず代償が憑き物。そんな訳でわかる通り、パラレルワールについて補足すると性能自体はタイムゲートと同じく今ある宇宙を削って過去の太陽系に飛んでゆくという仕組みだけど、それに加えて超技術であるタイムゲート、ドリーマーズ・アゲン、そして使用兵器であるパラレルワールさえも存在しない未来だけしか進まないようにするという恐ろしい副作用まである。そんな未来しか認めないという事は過去だって大きく変容してもおかしくない。何しろ、自分の考えでは未来を変えるという事は即ち過去、現在も一緒に変わるという意味が含まれる。例えばしんちゃんが殺されるという未来を変える為に今しんちゃんを見逃すという行為を変えてしんちゃんを守方向に変わったとしよう。ところがそれだけじゃあ……うん、ややこしくなるね。詳しくは掌編集および短編集の何処かに収録されてある『時間日記帳』の読書をお願いする。細かく理解出来なくとも何となく理解出来ると自分は信じる。

 さて、それじゃあ今回はここまで。少し休憩を摂るぞ。

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (19/5)

 如何もようやくEPISODE3の全てを終えたのでそろそろEPISODE4に移りますね。
 こっちは字数の制限もあって短く終わるつもりだよ。

 カズマが目覚めるとそこには人だかりが。いや、明らかに異常だと感じるカズマ。何故なら手足が曲げられない。それもその筈、彼は十字架に縛り付けられ、松明を持った人間達にこれから火炙りの刑に処されようとしていた。これにはカズマも次のように猛抗議する。
「お前達は何をしている。どうして俺が処刑されなければ成らない。罪状は何だ。其れにここは何処だ。お前達は何者だ!」
 だが彼らに言葉は通じない。勿論、カズマには彼らの言葉はわからない。まるでここはバブルの塔を作って言葉を支離滅裂にされた世界その物、とカズマは考え始める。
 そんなカズマの前に更なる疑問が降り注ぐ。松明持った者達を払い抜けるように十字架に向かって歩を進める謎の金装束の男が一人。彼はカズマにもわかる言葉で話し始める。
「空しいな、人間。ここをあの世だと思うようなら考え直すが良い」
「わかる言葉だ。お、いや貴方は何者ですか?」
「俺は『友愛なるフレイラ』……友愛の火を操る者だ」
「何だって!」
 カズマは耳を疑った。彼の記憶では『友愛なるフレイラ』は金色成る九尾の狐の姿をし、更には全長五メートルもあった。なのに目の前のフレイラは他の人間と大差のない大きさと人間その物。カズマは困惑するだけ。しかもカズマの困惑とは裏腹にフレイラは今にもカズマの処刑を実行しようとする。どうして処刑を断行しようとするのか、をカズマが尋ねても聞く耳持たないかのように。
 そしてフレイラの両手は炎に包まれる。そこでカズマはそれがフレイラそのものであると認識し始める。どれだけ姿が変わろうとも火を操るのは人間は出来ない。そしてありにも人間にも姿を変えるあの『破壊の宴』も出来たようにフレイラにも出来ると考え始める。
 だが、それ以上考える猶予は残されていない。フレイラは容赦なく十字架の足下を覆う大量の藁に向けて火を灯す。しかもこんな事を呟いて。
「お前はあの時に破壊の宴に破壊されれば良かった。出なければ俺の友愛の炎で苦しみながら死ぬ事もなかっただろうになあ、ハハハハハ!」
 絶望が広がる中で燃える藁。其れに飛び移るように十字架も燃え始める。後は縛り付けるカズマの五体を焼くだけ。最早これまで……とその時、フレイラの胸元が貫かれる。
「な、まだ、まだ望むべき、姿に、なって、ない、という、の、に、ぃ……」
 風穴を開けられたフレイラは吐血しながら俯せに倒れ、二度と九尾の狐に成る事無く人間として果てた。フレイラを襲った謎の光は周囲の奇怪な言葉で話す人間にも降り注ぎ、やがてそれを放つ主は音速に近い速度でカズマに仕掛けられた枷を外して抱えながらその場から避難する。避難中にカズマは謎の人物に尋ねる。
「た、助かった。そ、それよりも貴方は一体何者ですか?」
「俺は『折笠宗光』……お前は睦海が大切にする男だと聞いて救出した」
「おりがさ……むねみつ?」
 二人はこの歪な異世界にて初めて出会い、初めての会話を交わした……


 ではでは飛ばしていくよ。まだまだ筆を慣らしてないからね。

 カズマを助けた宗光は処刑場から北に位置する廃村。その西側にある建付けの悪いマンホールにカズマを案内させる宗光。その立て付けの悪いマンホールは指紋認証で開く仕様。その為、やり方を知らない人間は絶対に開ける事が出来ない。
 さて、宗光に案内されると一分十二秒後にILDKよりも狭い部屋に着く。其処には待ち人が居て、男はどうやら宗光と同じように日本人。早速宗光とその日本人は自己紹介を始める。
「俺は折笠宗光……現在君みたいな無教徒を虐殺して回るカルト集団『ソロモンの悪魔』を倒す為にここに『アドヴァンスドヒューマン』として活動を続ける者だ」
「私は『西園寺私望(さいおんじ わたもち)』と言う。まあ西園寺公望の子孫、らしいんだな」
「らしい……つまり背乗りの可能性は否定出来ないのですね」
「それを言ったら溜まった物じゃない……だが、宗光と同じように私も七人居る『アドヴァンスドヒューマン』の一人なのは紛れもない真実さ」
「良くわかった。あの言葉のわからない連中が『ソロモンの悪魔』である事はわかった。でもわからない事がある。ここは地球なのか!」
 この疑問に答えるのは私望。彼は次のように説明。
 先ず、地球なのは事実。但し、カズマの知っている歴史を辿らない理論でしか証明されない並行世界。しかも私望達の口振りからしてここはカズマが『ドリーマーズ・アゲン』で眠ってから凡そ二千年後の並行世界。世界秩序は日本で言うブーメラン党が政権を握り、最初の政権で外国人参政権法案と人権擁護法案の可決に依って名実共に日本が終わってから急速に台頭した世界的カルト宗教『ソロモンの悪魔』。彼らは国を持たず、信者達に七十二柱と同じような悪行を強いるように教義。その結果は世界は混沌と化し、人間文明は終わりを迎える。だが、全てが終わった訳ではない。彼らに対抗する為に宗光、そして私望ら日本が誇る『アドヴァンスドヒューマン』七人が世界各地で悪魔対峙に明け暮れてゆく。だが、そんな人外の戦闘力を誇る『アドヴァンスドヒューマン』にも限界は訪れる。それが時空王グランドマスター……つまり田淵仙一との戦いで七人居た彼らも今では宗光と私望だけと成った。何故田淵が彼らを襲撃したのかは不明。だが、カズマは直感する--あのような自分勝手な思想からして気に入らないという理由だけで滅ぼしたんだろう--という結論に至る。巨悪に一々理由を求めるのは愚の骨頂であろう。
 さて、大体の話は終わった。これについてカズマはある二人について尋ねる。すると彼らは意外な事を口にする。
「夢叶昨夜、それにオットー・ハイドリットこと灰原乙史……か。さて、名前は聞くがどんな人間だったのか思い当たらない」
「まさか……これが宴の齎す破壊なのか!」
「宴……まさか『破壊の宴』の事を指すのか!」
 胸座を掴む宗光。その表情はまるで何かに必死な様子。そこでカズマは今までの事を二人に話す。すると二人二様の反応を見せる。
「そうか、グランドマスターはその昨夜という者と契約を交わしていた訳か。全くとんでもない悪魔だ。
 それに……だとすればこの記憶も納得がいくな。夢叶昨夜と灰原乙史、それとロシア人のイワノフ・セギノルフとはウォッカを飲み交わす仲だったが……なのにイワノフの姿が映らないのはやはり宴の破壊は記憶の仲間で侵食するようだな!」
「関係ない。俺は奴を倒す為に『アドヴァンスドヒューマン』に改造された。『ガリアス・ゲドル』と言うカルバニストの力を借りてまでも力を求めた。まさか睦海の愛した君が……だとするなら俺達はようやく『あれ』を起動させられるぞ!」
「ちょっと待って……『あれ』って!」
 カズマの質問に対して私望はこう答える……「ゲドル博士と睦海君が作り上げた全ての未来を過去のモノへと誘う禁断の兵器……その名も『パラレルワール』。はっきり言って『ソロモンの悪魔』よりも悪魔染みた兵器さ」


 という訳で『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』をお届けしました。残り1/4なので一気に今までの伏線を回収しに行ってるぜ。それでも回収出来ない伏線は絶対回収しないけどね。例えばガインとかガインとかガインとか……それは『アズナーの戦士』でも読め。一応は其れと関連付けるように進化蟻や進化人出してるからな。そうゆう意味じゃあイワノフはネクスタントヒューマンだな。最も其方の世界とは概念が大きく違うけどね。

 さあ今日はここまで。今度は点線のみをリンクで繋げて誤魔化そうかな?

雑文特別編 ハヤトは死なず 特別回 河野一家と総理大臣最大トーナメント

 如何もドリアゲは午後から開始しますのでそれまでに久方ぶりにハヤトは死なずをお送りしますね。
 今回は二本立て。一本目はあの売国一家の世襲制を面白おかしくした内容だぞ。

 河野一家の世襲制は極めて単純。そう、それはこのように成る。
「グフウ、見事だ洋平。この一郎めを易々と超えた事をそのソニックブレイドが証明してくれる。だがなあ、洋平。お前の道は、お前の未来をわしは知ってるぞ……わし以上にお前は日本に汚点を残す事に、なる……グブウウウウウ!」
 1965年……河野一郎は死に際に次男洋平と激しい戦いを繰り広げ、壮絶なる死を遂げた。享年67歳。
「ヘヘヘ、あのクソ親父はおっちんだか。これで俺は好きなようにこの荒くれ者だらけの永田町でやってやるぞ……そうとんでもない平和が待ってるぜ!」
 この時、洋平は平和中毒に掛かって平和が好きで好きで堪らない衝動に駆られて新自由クラブの設立、謎の自民党復帰を経て宮沢内閣ではあの有名な河野談話を掲げて平和中毒振りを世間にアピール。これが今でも日本に傷跡を残す一撃と成る。正に父一郎が死に際に予言した通りであった。そして肝臓手術と政界引退を経て……遂には息子太郎と対峙する事に。
「あの晋太郎の餓鬼の外務大臣だとお!」
「ああ、安部さんを支援する事が俺の務めだ」
「この俺の肝臓にあるてめえの物は何だ。てめえは俺を虚仮にしてるのかああ!」
「あんたを親父として尊敬するさ。でもな、俺は一刻も早く総理大臣に成りたい。その手段として阿部さんを一生懸命支援する事にした」
「知ってるぞ、太郎。てめえが俺に黙って日韓合意を履行するように韓国に迫ってる事くらいはなああ!」
「それが普通でしょう。何時までも親父の談話を支持してたのじゃああの石破みたいに梯子を外される。政治屋ってのは妥協してなんぼでしょう、親父」
「もう良い。てめえを息子だとは思わねえ。日本人は韓国人に一生謝るのが正義なんだよ。俺の平和を踏み躙りやがって。てめえはぶっ殺してやるぜ、覚悟しナアア……中華ファングウウウ!」
「そこは筋力増強シューズで全部蹴り飛ばしてやる!」
 河野洋平は通称紅の傭兵と呼ばれるように洋平らしい戦いを繰り出し、太郎を苦しめる。一方の太郎は格好は子供、頭脳は大人の様に麻酔針付き時計と伸縮サスペンダーで父洋平の肉体を捕らえると月に向けて吹っ飛ばす。だが、その際に洋平は中華ファングでタロウの足に二ヶ所突き刺して爆発させる。両者共に互角。後一撃で勝負が決まる程・・…まるで五十二年前の一郎と洋平の戦いを彷彿とさせる。
「流石は親父だ。この足では月に向かって狙い打てないな。だったらそのサスペンダーで窒息死を狙うしか道はない」
「息子にしてはやるじゃねえか。クソウ、今に成って古傷が疼き出した。晋太郎との餓鬼にぶっ殺されてマイオス様に蘇らされるまで俺は……ク、ここは撤退だ!」
 洋平は傭兵らしくその場を後にした。結果は太郎の勝利に収まる。
「親父め、あんな傷さえなければ死んでいたのは俺の方だった」
 こうして外務大臣を巡る裏永田町での戦いは幕を閉じ、河野太郎は改造内閣で見事に席に座った……


 厭々そんな戦い、ないから(笑)。因みに河野一郎はモデルなしだが、河野洋平はアリー・アル・サーシェス、河野太郎は江戸川コナン。何時も通り政治屋の皆さんは損な役回りだよ。それじゃあ次はバキ最大トーナメント風のあれだよ。

 この日の裏永田町では死んだ宰相も生きた宰相も一堂に集結。残念ながら戦前の総理大臣は一人もこの場に現れなかった。初代総理大臣伊藤博文もポツダム宣言を受諾した戦前最後の総理大臣である鈴木貫太郎まで誰もここに集結しなかった。
 その為、ここでは東久邇宮稔彦、幣原喜重郎、吉田茂、片山哲、芦田均、鳩山一郎、石橋湛山、岸信介、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄、三木武夫、福田武夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、宮澤喜一、細川護熙、羽田孜、村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の計三十三人が集結。ところがここでアクシデントが発生。何と三木武夫がトーナメントについて文句を言い渡した。そして--
「控えてろ、若造」
「老いぼれは引っ込んで下さい、吉田さん」
「……」
「……」
 バランスの良く首里手と砂漠掌を極めた三木の一撃を躱したカウンターで右ストレートを決める吉田。
「ウグ、この老害めええ--」
「引っ込んでろ、小僧!」
 吉田茂の幻突が炸裂し、三木はエリスまで吹っ飛ばされて脱落!
「流石は親父だ。今でもキレは健在か」
「フフフ、流石は吉田。そうでなければこの鳩山の相手は務まらんな」
「それで如何するんだ? 如何やって最強を決める?」
「ウィッシュ……きっとトーナメントでしょうね」
「ああ、それならもう作りました」
 既に福田康夫は作り終えた後。しかも最終枠に吉田茂が入った状態で。
「確かに一回戦から親父と対戦するのは避けたい」
「ふ、中々ではあるが何か忘れていまいか?」
「如何ゆう事だ、兄貴?」
「成程、最初は誰が籤を引くか……その順番が決まってないな」
 そこで抽選順をじゃんけんで決めた。すると賭け事に強い小泉が一人勝ちを決める。以下順番に表すと一番小泉純一郎、二番田中角栄、三番菅直人、四番池田勇人、五番岸信介、六番鳩山一郎、七番福田康夫、八番佐藤栄作、九番鈴木善幸、十番大平正芳、十一番小渕恵三、十二番橋本龍太郎、十三番中曽根康弘、十四番福田赳夫、十五番鳩山由紀夫、十六番細川護熙、十七番村山富市、十八番芦田均、十九番幣原喜重郎、二十番海部俊樹、二十一番片山哲、二十二番野田佳彦、二十三番安倍晋三、二十四番麻生太郎、二十五番石橋湛山、二十六番宮澤喜一、二十七番東久邇宮稔彦、二十八番竹下登、二十九番羽田孜、三十番森喜朗、三十一番宇野宗佑と成る。
 それからそれぞれに差し込むと次のように成る。一から三十一枠まで順番通り。そして一ブロックずつ紹介すると小泉純一郎、橋本龍太郎、福田赳夫、田中角栄、海部俊樹、東久邇宮稔彦、安倍晋三、片山哲まででAブロック。菅直人、佐藤栄作、鳩山由紀夫、竹下登、野田佳彦、羽田孜、村山富市、森喜朗まででBブロック。細川護熙、福田康夫、芦田均、大平正芳、岸信介、宇野宗佑、幣原喜重郎、石橋湛山まででCブロック。池田勇人、宮澤喜一、中曽根康弘、小渕恵三、麻生太郎、鈴木善幸、鳩山一郎、吉田茂のDブロック。
「やはり兄貴の枠だけは全員避けたな」
「ああ、Cブロックじゃあ最も強力な相手だからな」
「小泉さんが私のブロックに居ますか、厄介ですね」
「その前に俺が相手だ、安倍晋三」
 それぞれの思惑がある中でドリームマッチが今、始まる……


 登場した政治屋は前篇後篇合わせてこう成る。河野一郎、河野洋平、河野太郎、東久邇宮稔彦、幣原喜重郎、吉田茂、片山哲、芦田均、鳩山一郎、石橋湛山、岸信介、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、宮澤喜一、細川護熙、羽田孜、村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦。因みに三木武夫は十神白夜とバランスのいい山本選手とアラブの旋風ハサド。吉田茂は一応トーナメント様に強化したキャラなのでモデルと成ったのは未だ定まってないぞ。
 因みにシーズン3はまだ始まらない。なのでこれから一ヶ月に一回はこれでお楽しみを。

 それじゃあ雑文特別編はここまで。午後からドリアゲを始めるぞ。クライマックスに向けて気合を入れないとなあ!

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(八)

 十月二十九日午前十一時二分四十一秒。
 場所は新天神武エピクロス島ルケラオス県中央地区。中央地区で真ん中より三番目に中央の建物の一階倉庫より司会のビーリ、働くべきと主張するチュンニーナと働くのは寧ろ宜しくないと主張するフクロンは相変わらず一昨日と変わらない議論を繰り広げる。彼らの意見は次の通り。
「二の日より前を忘れちゅのか!」
「忘れないけどちゅ、それとこれとは関係ない。誰が働いてやる物か。俺は働くのが好きじゃないんでちゅ!」
「では如何してそこまで働く事に熱心ではないのかッチ?」
「そんなの決まってちゅ。予定外の残業でちゅ!」
「そんなの当り前でちゅ。予定立てて残業した所で突然の欠勤は起こちゅ物でちゅ。それとも突発欠勤を想定してより多くを働かせちゅのか? 掃除以外にどんな仕事をさせちゅのでちゅか。雇用主だって残業はなくしたいでちゅ。けれども雇用主は予報士ではないので結局無理なんでちゅ」
「結局認めてるじゃないちゅ。そんなに簡単じゃないのにどうして働かされるんだ。社訓だって読まされるし、喉痛いのに読まなくちゃいけないんなんてやってられるかちゅ!」
「社訓は気分が良くなちゅ。発声は積もったものを取りはらちゅのに良いからな」
「老者かよちゅ。あんなの科学的に証明出来ないに決まってる。何とか効果だの何だのの麻酔効果でえっと--」
 高揚効果ッチ--と発声で気分や健康が良くなる心理作用を代弁するビーリ。
「そちゅ、それ。心理効果何て判明したら忽ちの内に効かなく成ちゅ!」
「ああ言えばこう言いやがっちゅ」
 ここだっちゅか、さっきから倉庫内が騒がしいと思ったら--そこへネズ高が四名分のおにぎりが入った包みを持参して倉庫の戸を叩く。
 それは早い昼食の時間でもあった。そして--
「ウメッ禽は大丈夫だ。後一の月も入院すれば万全の状態に戻ちゅ」
「良かっちゅ、モグモグ……ところでどうしてここがわかったのでちゅ?」
「そんなのは係りの者に尋ねたらこうゆちゅ議論の為の部屋を紹介されなかったのでお前達が妥協してここを選んだって聞いたので」
「ああ、その通りッテ。未だにこの袋鼠が働きもせずに文句ばっかり口にするから耐え兼ねたチュンニーナは再び始めたんだッチ」
「今回も僕を含めてたったの三名だけ。やっぱりフクロンのぐちを聞く生命は一名も居なかっちゅな」
「どいつもこいつも考える作業をしないからいけないちゅ。肉体労働何て何も考えなくても出来ちゅ!」
「何だって、今なんて言ったんちゅ!」
「言ったちゅ、何も考えなくても出来ちゅって!」
 オノレエエ、この要労働者の分際ちゅえええ--袋小路のような喧嘩をする二名。
「大人げないッテ」止めるのは双方の片耳元に近付いて大声を張り上げるビーリ。「体のぶつけ合いは議論ではないッツ」
「いい加減に意地を張ちゅのは止めちゅのだ、フクロン」
「出来ちゅか。どいつもこいつもお金お金って……お金と結婚したら良いんちゅ!」
「お金がなければ物々交換に戻ちゅ羽目に成ちゅぞ、良いのか?」
 え、そうなのでちゅか--殆どを漢字で表せないチュンニーナはお金が如何して出来たのかを知らない模様。
「うぬぬちゅ、それだと物の価値がわからなくて困る。そ、それでも俺は働かないからな。俺が働いたら世の摂理が狂ってしまちゅ」
「心配ないでちゅ。お前さん一名だけなら大きな歯車とは成りえない。そこまで一般生命社会を侮ってはいけないでちゅよ」
「わかってるちゅ。俺達の進むべき道は生きてる内では一歩にも及ばない。けれどもそれこそが大いなる一歩へ到達する為の足掛かりでちゅ!」
「それってお前が働ちゅ事こそ当てはめちゅのではないの?」
 五月蠅いちゅ、最後は俺に纏めさせろでちゅ--と宣言通り、フクロンは脳内で次のように纏めてゆく。
(回り道をしようとも結局は最初に戻ちゅ。どれだけ今起こってる事で偉業を達成しようとも歴史全体で見ればほんの僅かしか進んでない。ほんの僅かしか進んでない事は確かに悲しいし、努力の無常さを知らしめるに十分な理由でちゅ。
 それでもその一歩は俺達生命にとって大いなる一歩への足掛かりとして褒め称えられるのだちゅ。その為に一般生命は働く。お金の為だとか楽して暮らしたいとかは終わってみれば到達した生命は一名も居ない。何故なら彼らは全員、回り道を恐れた。遠回りしていては意味がないと考えるからでちゅ。
 でも本当に近道をしたいのなら先ずは遠回りを恐れない心だろちゅ。そしたら自ずと道は開く。頑張るからこそ、一生懸命に良くしようとするからこそ神様はご機嫌で居られちゅ。
 おっと全然纏まりがないでちゅ。これが近道をしようとして訳わからない状態だな。じゃあ一つ一つを解決するんだったらやっぱり一般生命は何れ銀河連合と分かり合うという大いなる一歩を突き進む必要に迫られるな。これが俺の決めた事でちゅ。
 それは道なき道でしかないちゅ、そんなのは可能ではないとわかるさ。わかるけど、俺達は未だに奴らを理解し切れていない。戦うという方法にせよ、対話する方法にせよそれだけでは……だからこそ俺は昨の日も今の日もそれから明くる日も要労働者として君臨し続けちゅぞ!
 最終的に俺が働く道に進むかも知れないがちゅ、それでも俺はこの道を進む。要労働者の立場からこの悲しみ溢れる世界に少しでも光明をでちゅ!)

 ICイマジナリーセンチュリー二百十七年十月二十九日午前十一時五十九分五十九秒。

 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された 完

 第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった に続く……

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(七)

 午後八時二十四分十八秒。
 フクロン、チュンニーナ、ビーリ、ネズ高、そしてウメッ禽を含めた約百五名の生命は顔中恐怖の青色に染まる。理由は生命が死んだのも一つ、もう一つは梟族の青年を食べたのが他でもない戦闘に特化した銀河連合だった。
「あんなの如何やって倒ちゅんだよ。指揮官型が出て来るなんて流石に無理でちゅ!」
「ここは、ここは俺に任せな、さ、さ、さああん!」震えつつもこの中で自分しか居ないと思い、前に出るウメッ禽。「恐怖がある事は別に良くない訳じゃなああい。恐怖のせいにして何もしない事にこそ結果として良くない状況に成ああある!」
「一理あちゅが、だからとしてもあいつを相手に僕達は如何対処すちゅ?」
「無理無理無理無理無理いいい!」
「こ、ここはッチ。ここはッチ、大声を出して俺達の背後に避難させましょうッタ」
「いや、遅おおい。もう動き出したああん!」
 仕事とは話し合うばかりで決まる訳ではない。話し合う時間が長い程に時既に次の段階に移る為に常に状況は拙速を求め続ける。状況は遠回りを許さない。常に近道を進ませ、熟慮する時間すら設けない。これが頭脳労働者達の限界。故に状況は肉体労働者の行動力を優先する。その結果はやり方を知らないばかりで思い付く限りの最善策しか取れない。肉体労働故に巧みな行動が採れずに結果として最終的な成果は芳しくない。これが肉体労働者の限界。ならば進むべき道は両者の良い所を上手く取り入れるしかない。だが--
(ウメッ禽が防戦を強いられてるちゅ。防戦一方じゃあ必ず喰われるような物じゃないか。でも、でも、でも……指揮官型の手足が速過ぎて逆にこっちが助けようとすると火傷どころじゃあ済まないちゅ!
 こんなに力の差があるのにどうやってちゅ……全然案が思い付かないちゅ!)
 フクロンはこのままウメッ禽を見死なせるしかないと思い始める。それで何が銀河連合とわかり合うと言えるのか。結局はわかり合わない方が遥かに幸せではないか、と考え始める。それはフクロンだけの考えではない。ネズ高、チュンニーナ、そしてビーリも同様に考える。このままでは後数の分にてウメッ禽は指揮官型に食べられる。だが、加勢すると自分が死ぬだけで何の成果にも成らない。それだけに指揮官型は強い。強いからこそ、力を合わせて倒すという戦法が取れない。ここに軍者経験のある生命が一名でも居たら状況は違っていただろう。だが、その経験者はこの場に居ない。関係者が駆け付けるまでまだまだ時間が掛かる。
(そんなに長い時間も待ってられないちゅ。その間にウメッ禽は死んでしまう。何とか成らないのか……んっちゅ?)
 フクロンはある物を見て脳内で透き通るような何かを感じる。そう、それこそが閃き。フクロンは直ぐにネズ高、チュンニーナに呼び掛ける。
「それで何をちゅるんだ?」
「只転がせば良いだけちゅ!」
「只転がせば……それでも指揮官型を倒ちゅ意味に--」
 あ、わずかな隙……そちゅなんだな、フクロン--と普段は肉体労働者寄り思考のチュンニーナは閃いた!
「でもあの指揮官型だぞ。上手くやれんと逆にこっちがあいつの足を引っ張ちゅ事に成ちゅぞ!」
 神様を信じるんだ、二名共オオッチ--そこへ呼ばれてもいないのにビーリが駆け付けて陣頭指揮に当たる。
 そうして四名は苦戦中のウメッ禽を助けるべく協力してゆく。この方法では所詮、隙を作れるだけ。隙を作った所でウメッ禽が上手くそれを活かさなければ意味はない。この方法で指揮官型を倒せる確率は極僅か……それでも懸けるしかない。極限まで追い詰められた生命が今まで生きて来れたのは誰かを守る為に幾らでも明日を捨てる覚悟があるかないか……それだけの覚悟があって今日まで全生命体は生き延びて来られた。
 そしてフクロン達はこの一撃に全てを懸ける。後はウメッ禽がその僅かな隙を逃さずに指揮官型を倒せるかにも懸る。其れでもやるしかない……そんな思いで転がっていた穴付き青銅缶は転がされる。しかもその見計らいはビーリが担当する。
 結果は指揮官型はウメッ禽に留めの一撃を刺そうとして己の下半身への注意が緩慢と成って、横転。突然、指揮官型が転ばされたのに一瞬呆気にとられそうになるウメッ禽だったが--
「ウオオオオ、死なばアアア」ウメッ禽は指揮官型の首目掛けて最大限の力を籠めて右前足で踏み付けた。「諸共オオオ……グフウウん!」
 結果は指揮官型は首の骨を粉砕された衝撃で息絶える。だが、ウメッ禽は指揮官型の素早い一撃を左わき腹に貰って四本膝を崩した。直ぐ様、四名と一部の大衆がウメッ禽に近付いて彼を指揮官型から大きく距離を離した。そして唯一の医者であるネズ高は緊急手術を始める。
「誰でも良いから清潔な傷止め紙と鋏、鋏をおおおお!」
「死ちゅなよ、ウメッ禽!」
「協力しよちゅか、ネズ高ちゅ?」
 その前に足を綺麗にしに行け--とあくまで医者の立場で物を言うネズ高だった。
(あーあちゅ、結局俺は働かない意義を見出せなかったちゅ)

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(六)

 午後八時零分十六秒。
 最後の議論は一般生命と銀河連合との関連性に関する疑問。前の銀河連合の目的にて浮かび上がった関連性。食べる為に必要のない参謀型、百獣型、そして混合型等々……銀河連合は己を改めて造ってまで一般生命を喰らいにやって来る。まるでこちらに対抗するかのように。これについて激しい口喧嘩に成る事も。では会話を追ってみると次の通りと成る。
「まさか今までの銀河連合の多様性には俺達生命が深く関わっているというのかッチ?」
「それはない。そんなの僕たちは認めないでちゅ。それじゃあ最初に戦ちゅことを選択した先駆者たちのやちゅことはかえって銀河連合を強力にしたと言ってちゅような物じゃないか!」
「それでも銀河連合は確実に強く成り続けちゅ。その証拠に参謀型は建物を崩壊させる程高い所から落ちて来た。もう少しで俺達は生き埋めに成る所だったんだちゅ!」
「それにここに俺が居なかったら今頃は助かっていたのかどうかさえもわからないいいん!」
「結果論を言っても仕方内でちゅ。今は如何して銀河連合が俺達一般生命と関連すちゅのかについてだ」
「一般生命と銀河連合は互いに競い合うという事かッチ?」
「こうして話していちゅ間にも命が失われていちゅぞ!」
「でも誰も話し合わなかった事を話し合うんでちゅ。話し合わないで如何するでちゅか!」
「いや、既にその足の話はしてちゅだろちゅ」とネズ高は敢えて事実を述べつつも議論を続ける。「それでも再確認は必要でちゅ」
「命が失われるのは心が痛むううん。一体どれだけの生命が銀河連合に依って寿命も病にも迎える事もなく死んでしまったああんか!」
「その銀河連合が目的もわからない状態なのにどうして一般生命と競い合わせちゅように強くなちゅんだ?」
「それが俺達一般生命と奴ら銀河連合の関係性の謎を解明する足掛かりかも知れないちゅ。あいつらは俺達が戦いを覚え始めてから指揮官型と呼ばれる戦闘に長けた銀河連合を作り出した。奴には歴代の天同家でも渡り合える生命は少ないと言われる程に戦闘能力が高いでちゅ!
 それだけじゃなちゅ、指揮官型を作り出すと今度は指揮官型では心許ないかのように獅子型を基本として混合獅子型……つまり百獣型を作り上げた。それは素足でも様々な種族を組み合わせて作り上げたと言っても過言じゃない。あいつも又、大半の生命が挑んでも敵わない。さっき参謀型を倒したウメッ禽でも敵うかどうかわからないでちゅ!」
「済まないいいんが、百獣型は勘弁してええん」
「そりゃあそちゅだ。だが、だとちゅれば銀河連合は先駆者達が戦いを始めてから内心焦り出した……その可能性はないか?」
「どうしてあせちゅのでちゅか。あの銀河連合の身から出たあぶらみでちゅよ」
 身から出た錆だッチ、チュンニーナッテ--と言い間違いを糺すビーリ。
「まあ錆でも何でもいいでちゅ。兎に角、銀河連合は戦いを始めた俺達生命に対抗して唯食べるという行為から戦うという行為に軸を変えて来ちゅ!
 その上で誕生したのが空に起こる歪みと大規模な流れ星の予告ちゅ、それと銀河連合の目から出るあの銀色の輝き。銀色の輝きは過去に誘い、空の歪みを発生させ、それから銀色の輝きから又とない時期に大規模な流れ星が目的地に向けて一斉落下する。それを防ぐ足立ては今の所、ないでちゅ」
「望遠砲でも可能じゃなあああい。あんなのは余りにも高度から迎撃出来ないと可能でなああい」
「でも数千や数万の銀河連合が降ちゅんだぞ。どっちみちげい撃できないっちゅ」
「だからこそ後三百以上もの年にやって来ちゅほぼ全域もの流れ星には如何しても鬱に成ちゅ。今は俺達は墓の下だし、自然に還元されていちゅから良いちゅ。それでもそこで俺達の代わりに運命を背負わされちゅ子孫達には申し訳が立たないでちゅ」
「そんな暗い話題は止めようちゅ」
「だがちゅ、明るい事ばっかりだと逆に備えたく成るのが生命という者でちゅ!
 なので俺達は一般生命と銀河連合の関連性を深く知る必要があちゅ。でないと銀河連合を理解する事が出来ないでちゅ!」
「それでも理解できない物は理解できないちゅ」
「いや、一つ理解出来る物があちゅ」
 それは何でちゅか、先生--と尋ねるチュンニーナ。
「それは--」
 突然、何かが落下する音。それから直ぐに血飛沫が上がり、悲鳴へと様変わり。其処に立ち塞がるは--
「馬か鹿かちゅ……こんな相手に俺達は如何しろ、ちゅ!」

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(五)

 午後七時十九分四十二秒。
 議論は更に白熱する。特に必要のない百獣型、参謀型、混合型の存在。如何して銀河連合は食べる為にそこまでやるのか。其処である事に気付くフクロン。それが次の通り。
「もしかして銀河連合は俺達に近付いてるんじゃないかちゅ?」
「え?」
「如何ゆう事だああい、フクロン!」
「近づいてちゅ? それって距離の事?」
「別に近くまで接近は--」
 その時、天井が崩れて用意された青銅缶が倒れる。しかも倒れた影響で火を灯していた巻の一部が建物の壁紙に燃え移り、周囲に混乱が広がる。幸い、この建物には五名しか居ない為に避難に困る事はなかった。特に司会を務める小柄なビーリは陣頭指揮を執り、医者のネズ高も思わず安心してしまう程に。そうして僅か二の分の後に全員建物から脱出するのに成功。すると建物は倒壊し、噴煙が撒き散らされる。幸いにも足やとある生命の巨大な体で鼻や口を塞いだお陰でそれを吸い込むという二次被りを受けずに済んだ。
 さて、何故建物が崩壊したのか? その因果を齎すモノが一体……そう、銀河連合。しかも参謀型が巨大な肉体を駆使して五名を睨み付ける。その異形の姿に恐怖する者は四名。四名共参謀型には自力では勝てずに助けを呼ぶのが適切だと口々で叫ぶ。
 では残り一名は如何なのか?
「こんな時の為の馬族でええん。さあ、参謀型の奇怪な行動何か如何という事はなあああいんじゃ!」
 そう、梅沢ウメッ禽。彼は助けを呼ぶのは間に合わないと判断して身体能力差にも恐怖せずに参謀型に突進。当然、参謀型は乙に依る調子を逸らせる攻撃を仕掛けては動きが止まったその隙を狙って巨大な肉体による締め技で潰しに来る。だが、跳ねる事に関しては上位格に位置する馬族の生命。ウメッ禽は四本すべての足で少しずつ浮かせて隙間を作り、余裕が出来ると一気に地面を蹴って脱出。絞め倒される前に参謀型と距離を取って四名に今の己の状況をこう語った。
「ヒイヒヒイイイン、風呂入らない事が後々役に立つんだああね」
「それよりもやられてるyじゃないでちゅか。本当に倒せるのかちゅ?」
 任せておけええん--とウメッ禽は再び突進してゆく。
 やはり参謀型は再び音に依る攻撃を仕掛ける。けれども一度通じた攻撃は二度も通じるとは限らない。ウメッ禽は乙が出るとそのまま大声を上げて逆に参謀型の動きを止める。まさかそんな対処をするとは思わない参謀型は混乱したのか、ウメッ禽に眉間を右前足の蹄で蹴り込まれてそのまま意識を飛ばす。それは同時にウメッ禽に依る止めの一撃を加える好機……だが、ウメッ禽はそこで背を向ける。
「どちゅ、如何したんだ。今が好機なのにちゅ!」
「それじゃあ銀河連合と大して変わらなああい。ここで止めを刺す事は果たして俺達は正しいと思ってるのかあああん」
 あちゅ、そうでちゅ--とフクロンは気付く。
 それでもフクロンは参謀型が隙を窺ってると感じて一旦、その疑問を考えるのを止めて距離を置きながらも様子を確認する。
(今は其れよりもちゅ、銀河連合は決して許してはいけない存在。一般生命とは掛け離れる大地を穢す存在。どれだけこっちが話し合いをしようとも結局あいつらは百の年掛けても応じなかった。そんな奴らを俺達は許してやるつもりはないでちゅ!
 でもちゅ、でも俺達は一般生命として決してお前らを認めたい心が何処かにある。これだけお前達の同胞を死なせ続けた俺達生命が如何してわかり合おうとする心を遺すのか……それが俺達の中にある他者を思いやる心だよちゅ!)
 他にも言いたい事を思い浮かべるフクロンだったが、意識が戻り始めると見ていてわかると直ぐにウメッ禽を振り向かせた。意識が戻ったと同時に留めの一撃を与えるウメッ禽。それを見てフクロンの中である種の何かが浮かぶ。其処に近付くのはチュンニーナ。
「どうした? まさか何か思いちゅくことでもあちゅのか?」
「ああちゅ、俺達は如何して銀河連合の命を取って来たんだろうかちゅ?」
「それは生命が生命を守ちゅ為に必要な事じゃないちゅか?」
 そうだけどちゅ、だけど俺達は銀河連合の命に対してまだまだ償いをしてない気がすちゅ--それから外で野次者達が集まる程の最後の議論が始まった。

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(四)

 午後五時零分三秒。
 議論は仕事から銀河連合へと摩り替えられる。最早フクロンは仕事しない理由が見付からない。だったらフクロンは今日の会議が意味なく成るのを阻止する為に銀河連合の目的について話し合おうと決意した。それには折角空いた時間を已む無くこの議論場の為に使う羽目に成ったネズ高は納得がいかない様子。更には銀河連合の目的という一読すると議論の意味もない話を如何して持ち出すのか? 仮に議論する理由があってもネズ高だけじゃなく已む無く司会をやらざる負えないビーリを始めとした者達は納得がいかない。
 それでもフクロンはしつこく呼び掛ける。既に五時を過ぎ、もう直ぐ風呂と夕食の時間が迫ってる中で。
「良いかちゅ、良く聞け。銀河連合は唯食べるだけが目的だったら昨日まで続いた一連の連続襲撃事件を起こす理由がない。食物連鎖と呼ばれる新たな四字熟語に従って俺達生命とあいつら銀河連合は喰う喰われるの一覧表を築き上げないと意味がない。だが、実際は如何だ? 流れ星としてやって来て以降も奴らは俺達食べられてきた先祖たちの土地を喰らっただけでなく、その土地をあんな風に穢していくじゃないか。とても食う側の礼儀が成ってない。それだけじゃない。如何して空の歪みから数の年より後に流れ星として降ってくる意味がある? 国を喰らう程の規模で攻め込むその意味は何だ。明らかに食べる限度を超えた行いじゃないちゅか!
 これは如何思うんだちゅ。如何思うんだちゅ!」
 これには意外な一面を見せられて唖然とするビーリとチュンニーナ。一方で義侠心の一面を知るネズ高とウメッ禽は改めてフクロンの持つ愛の深さに感嘆してその議論に付き合う事を決める。
「ウメッ禽は兎も角としても先生まで今更な議論に付き合うのですかッテ?」
「何、定時に帰りたいちゅか?」
「いえ、時間は設けてませんので気が済むまで話し合っても構いませんがッチ」
「じゃあそうだなああん、それじゃあ銀河連合の本当の目的について話し合おうじゃないかあああい!」
「そ、その前に一旦は夕食休憩に入ろちゅ。腹が減っては浮かちゅ物も浮かばないでちゅ」
「そうだなッチ。特に平生飛んでばかりの俺みたいな蜂族にとっては運動量は尋常じゃないッチ」
「でも摂取する量が少なめで悔しいいん!」
 そこが小の種族と大の種族の違いでちゅ--気が付けば青銅缶風呂を用意し、桶で水を汲み取りに入るネズ高。
「いやあちゅ、風呂は助かちゅ」
「でも俺は入れないいいん。如何してもっと大きい青銅缶を持ってこなかったんだあああん」
「鼠族の肉体でもここまでが限界でちゅ。それなら家に戻って持って来いでちゅ」
 良く成ああい、遠いいいん--とここから自身の足で走って四十八の分も掛かる以上は断念するウメッ禽。
 結局、ウメッ禽はこの日ずっと風呂に入る事が出来なかった。風呂に入った時既に明くる日。如何してそうなのかはこの後に語られるとして今は早めの夕食を摂り、十五の分もの食事休憩も摂った五名。
 いよいよ銀河連合に関する議論が始まる。今日の予定にない議題について五名は真の刃の如く取り組む。
「では銀河連合の目的が俺達生命を食べる事について異なる論はないかッチ? 各自言ってくれッテ」
「異なるうううん。大体あいつらのせいで兄貴が死にそうに成ったああん」
「えちゅ、それ初耳だけちゅ」
「ほら、前に象族の情報収集者が兄貴に取材しに来た事があるんだんな。その時に兄貴はその象に話したんだああい」
「わかりましたッチ。では話を戻して他に異論はないかット?」
「あちゅな。ほら、一連の事件の中で出て来た物を取ちゅ行為。あれがすごちゅ引っ掛かちゅ。食べるのが目的だったらどうして物を取ちゅんだ?」
「後はわざわざ俺達の身体を乗っ取ちゅ意味でちゅ。食べちゅのが目的ならばそんな必要がないちゅ」
「銀河連合は何がしたいんだちゅ? 俺達の身体を乗っ取ったり、喰らった土地を臭いが恐ろしく気に成る程まで穢れさせたり、それから食べる物を必要以上に痛め付けてから死なせたり、あるいは逆に死なせた後に遊び半分で遺体を痛め付けたり。銀河連合は何の為に行動してるのでちゅか!」
 銀河連合には謎が多い。特にその解き明かす可からずな行動には誰もが疑問をぶつけてしまう程に。

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(三)

 昼食時間中に一名がやって来た。齢三十にして十の月と一日目に成るルケラオス馬族にして梅沢ウメッ取の弟に当たる梅沢ウメッとりが入る。彼はフクロンの友者であり、困った時に差し入れする程の仲。そんなウメッ禽が出て来た事を受けてチュンニーナはあの医者を呼ぶ事を決める。その為に一旦チュンニーナは席を外して議論は昼の二の時と十六の分まで始まらない様子。つまり数が等しくないと議論は一方的に成り、数の少ない側にとっては多い方の口数の差で圧倒されやすい。それだけじゃない、司会を務めるビーリは本来であれば働く側の立場の生命。しかし、三名しか居ない状態では働かない側に立つのは公平性に欠ける為に仕方なく、司会を務めて互いの意見が等しくぶつかるよう調整する。そんなビーリだからこそウメッ禽抜きで議論を再開させる訳にはゆかない。司会の己が働く側に転向するという事をしてはならない。司会は終わるまで司会を務めないといけない。それがこの場での常識。

 午後二時十二分五十三秒。
 齢二十九にして十の月と十二日目に成る六影鼠族の青年宮林ネズ高が目の隈を目立たせつつも切れない縁に悩みを見せるような表情をしてやって来る。
「今直ぐにでも終わらしちゅさっさと働いて貰ちゅぞ、フクロン」
「そうはさせないちゅ。残飯処理の有難みを忘れたかちゅ!」
「そうだそうだああん。忙しい中で医者を味方に付けようだなんてどうか知れるだろおおん、チュンニーナ!」
「それじゃあ公平じゃなちゅから僕はわざわざ先生のお時間を確認し、幸運にも来て下さったんぢゅ。本当だったら銀河連合に依ちゅこうむちゅ大きさで緊急事態でどうしよちゅもないんだちゅ!」
「先生を出して来たかちゅ、其れだけ本気でちゅか!」
「そろそろ始めるぞッチ」
 さて、始まった仕事の議論。其処で約一の時掛けて働かない理由を述べ、働く理由を述べ返す……という面白みがありそうでそうではない、深そうでそうではない、浅そうでそうではない述べ合いは聞いている側としても欠伸が出てしまう話。依ってビーリはそこで話題を大きく切り替える。そう、次のように。
「じゃあ軍者、医者、消防者、それから捜査関係者と言った喫緊の職業にみんなが付いたとしますッチ。この場合は横から何か出て来ると何時も『忙しい』と口にするのか、そうでないのかッテ?」
「医者の身だから言えちゅが、医者の仕事は生命を助けちゅ仕事だ。そんな時に忙しいのを避けちゅいたら助かちゅ命も助からないのは当たり前じゃないか!」
「いいこと言ってまちゅね。これが現場の医者の言葉でちゅ、フクロン!」
 うぬぬちゅ--うねり声をあげるフクロンは次のように悩む。
(そんな事を出されたら何も言い返せなちゅ。誰だって者助けは当たり前。それを出された日には如何する事も出来ない。だって目の前で困ってる生命が居たら誰だって助けるだろう。助けないのは銀河連合だけ。あいつらは歴史を振り返っても助けた事なんて一度もない。助けるにしても自分達に都合が良い時だけ。昨日まで騒がせた一連の連続襲撃事件だってそうだ。あいつらが助けるような存在だったら……じゃなくてちゅ!
 うぬぬちゅ、如何やってここは過ごそうかちゅ!)
 過ごすとは乗り切るという意味。つまりフクロンは反論出来ない状況に追い込まれる。最優先事項に於いて忙しいも暇もない。それに仕事をするなんて辛い事ばかりだなんて口にするのはそれこそ罪深い。なので如何にか再び話を逸らす隙を窺うフクロン。だが、フクロンとは裏腹に議論は仕事は義務であり、価値を求める物ではない方向へと傾く。その為にフクロンは仕事の話を諦めて突然銀河連合の目的について話し始めた。
「今はその話をしに来ちゅんじゃない。お前を働かせちゅ為の議論が終わちゅまで銀河連合の話は他所に置け」
「いいやちゅ、置けん。銀河連合の目的を知らないと俺達は大変悔いる事に成るんでちゅ!」
「銀河連合の目的は僕達を食べちゅこと」
「果たしてそれだけなのかちゅ?」
 如何ゆちゅ意味だ、フクロン--ネズ高が反応を示す。

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(二)

 午前十一時零分十一秒。
 後一の時の後に昼食休憩を取る微妙な時間帯の中で見事に話は脱線し始める。
「後一の時に念願の昼食を口に出来るという時にちゅ、仕事の奴は何をするのか。何と仕事が残ってるとかこの時間帯に生命が居ないとか言って時間帯通りに昼食休憩させて貰えないちゅ!」
「だからと言って仕事がよくないといちゅ批評判断は受け付けないちゅ。昼といちゅ概念は今の時間の午前十一の時から午後の三の時までを昼と定義されちゅ」
「何を言うかちゅ。昼は午前十の時から午後二の時までだ。三の時なんか夕方の中に入るでちゅ!」
「いや、予報士に依ると朝は八の時から九の時に成るッテ。それから--」
「長いちゅ、それにそんなの聞いてないちゅ!」
「だったら話を脱線させないようにッチ」
「そうゆちゅことだ。お前は何か論理をやぶちゅ穴がありそうだとすぐにとびかかちゅ。油をたつひまもない子供でちゅ!」
 今ちゅ、絶対に断つを『たつ』と言ったなちゅ--言った傍からそう言い返すフクロン。
「話に成らないッチ。そもそもこんな会議に時間を費やす意味なんてあるのッテ?」
「この要労働者を働かせちゅ為にわずかな時間をみちゅけてこんな会議が開かれたが、結局誰も来る気はいはなちゅ」
「そりゃそうだろちゅ。だってあいつらは『こっちは仕事が忙しいんだよ』という便利な言葉で来ない理由を付けてちゅ」
「それの何が問題でちゅか?」
「問題あちゅ。そもそも忙しいを理由に何を言って良い訳がない。仕事に足が付かない場合も『こっちは忙しいんだよ、構うな』とか、溜まった作業が出来ない理由を『忙しいんだから仕方ないだろ』だとかこれは冗費やす言葉か? それとも言い訳が思い付かなかったからかちゅ?」
「そ、れはふ、普通にいそしいんだから、し、仕方ないでちゅ!」
 ほらちゅ、言い訳始まったちゅ--言い返せないとわかると突然調子付かせるフクロン。
(この勢いで俺が仕事する必要性がない事を只管に証明してやちゅ。仕事なんかして堪るかちゅ!)
「良いかちゅ、『忙しい』は便利だからどいつもこいつも時間の使い方が知らん時に切羽詰まって『忙しい、忙しい』使って時間の作り方が上手くないのを何とか逸らそうとしてるんちゅ」
「だから緊急の要件が出てきちゅ時は仕方がないじゃないか。一斉売り出しの時だっちゅ、号外ばんを後三の時で仕上げちゅ時だって忙しちゅて余裕がないでちゅ」
「それはそれちゅ、これはこれ。そもそも緊急時に備えない方が良くない。何時如何なる時でも仕事をする時は--」
 ちょっと待ったッテ--そこへビーリは一旦話を止める。
「あれちゅ、螺子回し時計はまだまだ保つんじゃないかちゅ?」
「そうじゃないッサ。何を偉そうに仕事について語ってるッチ」
「言われてみればそうでちゅ。ろくに病院の残飯をあさちゅような袋鼠のくせにいきなり『仕事とはこうあるべき』という上から目線のことを語り出してちゅ。お前はいつからえらそうに仕事を語れるような身分になったちゅ!」
「別に良いだろうちゅ。別にそれとこれとは関係ないだろちゅ!」
「それも結局は『忙しい』と言いわけしてちゅじゃないちゅ!」
「『忙しい』なんて一言も言ってないちゅ。話の摩り替えなんて肉体労働者だからそこを尽いたなちゅ!」
「肉体労働者は全然--」
 ええい、ここで早期休憩を図るッチ--とやはり喧嘩に成ったので十五の分早くビーリは昼食休憩にした。
(うぬぬちゅ。このままではたったの三名だけの会議で俺が働かされてしまう。俺は働きたくない。一生を遊んで楽して暮らしたいんだちゅ)
 尚も一般生命として仕事する事に抵抗したいフクロンだった。彼は悔しそうな思いをしながら昼食の時間に入る……

一兆年の夜 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された(一)

 ICイマジナリーセンチュリー二百十七年十月二十七日午前九時零分十一秒。

 場所は新天神武エピクロス島ルケラオス県中央地区その中で真ん中より二番目に中央の建物のある一室にて頭脳労働者と呼ばれる頭が大きいだけで肉体労働を普段から好まない学者達がある下らない話題の為に大喧嘩を始める。
 その下らない内容の前にこんな如何でも良い口喧嘩の為に集まった生命はたったの三名。齢三十二にして四の月と六日目に成るルケラオス鼠族の中年チュンニーナ・カテリウォット、齢二十九にして二十九日目に成るルケラオス蜂族の青年ビーリ・バリー、そして今回の物語の主人公である齢三十にして十一の月と三十日目に成るルケラオス袋鼠族のフクロン・ネズッテが頭を大きくして良い愛を演じる。その中身は次の通り。
「生命は何故働かなくてはいけないッチ?」
「五月蠅いでちゅ。働かない物は食べ物をありつく資格ないでちゅ!」
「誰が働くかちゅ。汗水垂らしてあんな賃金を貰って挙句に仕事が終わってないという理由だけで残らされ、更にはその分の支払いし忘れだってあるんでちゅ」
「だからって端半ばに仕事を終わらせる事が神様の機嫌が良くなるものでちゅか!」
「それでも働きたくないでちゅ。食べる物は一生病院の残飯で十分でちゅ!」
「その病院だけど、情報収集者の象がやって来たせいでそれが国内に行き渡ると残飯問題に発展して最早お前みたいな乞食は受け入れんッテ」
「許せないでちゅ。折角只で食べられると思ったのにちゅ」
「むしろただ飯くらいは国の力を弱めると僕は思いまちゅけどね」
「五月蠅いなちゅ、漢字も読めない漢字も書けない鼠の癖にちゅ!」
「何だと、頭でっかちで何時も何時もその場の勢いで適当な事を言ちゅ袋ねずみが!」
「止めんかッテ、お前達は本当に大人げないッチ」
 さて、と。二名が争い、一名が制御役を担う今回の議論……もとい口喧嘩とは仕事の意義。仕事をする事について少し頭が変に冴える生命は誰だって悩む。時には哲者の様に意味を見出そうとし、時には働いてもお金持ちに成れないと考えて楽して儲けようとするろくでなし生命が居たり……仕事への態度は生命それぞれ。何も遠過ぎる過去だけが仕事への向き合う姿勢で悩む訳ではない。仕事というのはどの時代であろうとも答えの見付からない概念。
 特に今回の主人公であるフクロンは珍しい袋鼠族の生命として産まれる物の仕事の無常さ、効率の無さに一種の限界を感じて自ら職を辞して現在では楽して食べる事にあり付ける要労働者の一名として新天神武内で社会問題の一端を担う!
(働くなんて以ての外でちゅ。俺は一生を働かずに過ごしてやるんでちゅ!)

馬鹿でも成れる政治屋……ふざけるなよ!

 如何もdarkvernuです。
 今回は短く行きますぜ。

 前総理大臣五人が大集結。彼らは日本を混迷に貶め、未だに拭えない傷跡を残した事で有名な歴代ワースト10に入る総理大臣達。尚、作者が選ぶ戦後歴代ワースト10は後程。あ、実はこの中でワースト10圏外なのが一人だけ居たな。ま、それは如何でも良い話だ。
「全く私を選ばないせいであんな金という漢字も書けない都知事が誕生したじゃありませんか」
「全くあれだね。ほら、あれだよ」
「最近のサイボーグは調子に乗り過ぎです。まさか紅の傭兵の息子を誑かしてあんな踏み絵みたいな事をするとは何たる恥知らずですか!」
「そうだね。僕たん達が頑張って日支及び日南関係の改善に努めたのにそれを不意にする何て如何かしてるよ」
「全くだね。おまけに禿と結託してやって来たソーラー計画まで酷い有様に成ってるぞ。これじゃあ何時まで経っても日本は原発から脱け出せないね。またあの事故が起こったらどうする気なのだ、あのサイボーグめ!」
 彼ら五人は傍若無人で自分達のやった方が今現在進行形で行われる内閣の果たした事よりも劣悪である事も見ず知らず。おまけに彼ら五人に共通するのは即ち政権交代した際のエンゲルス党系列の総理大臣である事。即ち、失われた二十年を作った元凶。彼ら五人のせいでどれ程日本の国益が失われたのかを五人は自覚すらせずにサイボーグを悪く貶める。
「おまけに今の都知事は如何ですか、何が日本ワンですか。日本に軍国主義を復活させる魂胆じゃないか!」
「ほらアレだよ。あいつらも北新羅を攻撃する為の尖兵だ」
「全くです。北新羅のミサイルを落とすなんて……破片が飛んできたらどう責任取るつもりですか!」
「そうだそうだ。ミサイルの迎撃反対!」
「序に核軍縮に加盟しろお!」
 それだけでなく、国防を脅かす事まで口々に語る。一体何処の国の総理大臣なのか。こんな彼らが一度でも総理を経験したのが日本にとって最大の不幸。彼らがのような国賊が居なく成る事を誰もが切に願う。因みに--
「フウ、この会議に出席しなくて良かったあ。流石の俺もあんな奴らと一緒にされたら困るし」
 ブーメラン党最後の総理大臣は多忙を理由に会議を欠席した模様……


 ええ、簡単に解説するとサイボーグから日本を守ろうという集まりで見事に上島竜平(仮)以外の五人が集まったからな。どれも駄目大人党以外で総理に成った奴等ばかりだ(ここにテツが居たら更に政権交代売国内閣オールスターだけど残念ながら故人ですので入る筈がない)。そんな奴らがどの面を下げて政権批判するのか。総理の資格がないのはお前らだよ。
 と簡単な解説を終えてでは戦後に焦点を合わせて歴代ワースト10を発表する。因みに戦後最悪の政治屋ワースト3は自分の中では紅の傭兵、オザーリン、宇宙人鳩……異論は一応認める。参加するのは順番に稔彦、シデハラ、シゲル、、TETSU、『何、気にする事はない』、イチロー、タンザン、キーシ・ハワード、神隼人、新聞嫌い、カクエー、ミキティー、フクタケ、アーウー、ゼンコー、ヤスバーロ、ウィッシュ、UNO、カイフ、灘心影流当主、熊本のお殿様、アレ、マユゲ、ポマード、ブッチホン、森元、轟盲牌、サイボーグ、フクヤス、スナイパー御曹司、宇宙人ハト、お遍路、上島竜兵(仮)。因みに自分の中で戦後歴代ベスト3は神隼人、シゲル、キーシ・ハワードの三人。サイボーグはまだまだ評価が変わる可能性があるのでここに保留。では発表するぞ、それぞれの段落から一人ずつ何がいけないのかも感想を述べる。
 第十位はゼンコー。元エンゲルス党出身者にして日米同盟を悪化する寸前の発言をして更には大蔵省こと財務相の口車を作るきっかけを与えた張本人。奴のあの発言がなければポマードは消費増税を強行する事はなかった。正に国債の誤った知識を広めた張本人と言っても良いだろう。
 第九位はTETSU。こいつのせいで戦後日本は伝統文化を愛する心を失い、今の日本人の精神を悪化させたと言って良い。これは今は亡き昇一爺さんの著書にもあるように民法改正がどれだけ家族制度を壊したか。どれだけ家庭を持つ事の意味を壊したのか……このおっさんは故人でも許してはいけない。
 第八位はウィッシュ。あの経済は一流だが外交は三流にも届かないと言われる灘真影流当主に支那封じ込めを阻止させたという今にも影響を及ぼす悪行をしでかしたからな。幾らあのダイゴの爺さんでもこれはやっちゃいかんだろ。だがやった……本当にハニートラップに掛かった政治屋は日本の政治に携わるべきじゃないな。
 ンで第七位があの灘真影流当主。近隣諸国条項や紅談話……何処に目線を向けた政治やってんだよ。本当にこの爺さんはあの神隼人の子分か? 本当に信じられないわ。
 第六位がミキティー。あの悪名高い「人命は地球よりも重い」というお花畑発言のきっかけを作った張本人。奴が靖国参拝の際に余計な事言わなければヤスバーロが支那に気遣いせずに済み、加藤工作員を始めとしたKY新聞の餌食になる事もなかった。というかカクエー逮捕にしてもそうだけど、このおっさんはやる事為す事が無茶苦茶過ぎる。
 ではもう直ぐベスト5を発表していくぜ。こいつらは自分の中では最早擁護のしようもない悪行をやってのけた張本人達。死んでも英霊として祭り上げられる事はないだろう。ま、その前にベスト10から外れた色々問題のある幾つかの総理も述べとこう。
 第十一位に選ばれたのは轟盲牌。功績と言えばサイボーグに繋げた事。靖国参拝が例えパフォーマンスでもお陰で国民の多くに打倒すべき国々を指し示した事。しかも日米安保を強固にしたというだけでも彼の功績は計り知れない。逆に南新羅のごり押しの加速と間違った政策の数々の推し進め、増税、郵政民営化という名の国富売り渡し等々……日本を壊した実績も計り知れない。おまけにあの竹中が我が物顔で振る舞えたのも豪盲牌政権から。なので±を差し引いてこの順位にした。
 第十三位はポマード。九十年代に政権奪還して初めての内閣。マユゲの悪益が完全に消え去るのは今の政権に成るまで。そんな状態でマユゲがこっそり約束しちゃった増税を本当に実行してしまい、日本経済に計り知れないダメージを産み、ブラック化を推進してしまった。奴がやらなければ轟盲牌政権でのブラック企業化の更なる加速もなかったのに。
 第十四位はヤスバーロ。バブル経済の良し悪しは今と成っては評価するのも難しい。だが、奴が加藤工作員の言葉をうのみにせずに黙って靖国参拝を続けていれば今でも総理は黙って靖国参拝出来たのに。そうゆう意味では海軍出身者の売国実績に名を連ねる一例を……って関係ないか。
 第二十位はイチロー。御存知宇宙人鳩のお祖父さん。何が問題かって……何でソ連と条約結んでるんだよ。そのせいでどれだけ足枷になったかお前は気付いているのか……だが、今の駄目大人党は彼なしでは実現しなかった事もあって±でこの順位に。
 ええ、他の二十位までの奴等を名前だけ紹介すると十二位はテロリストを釈放した腰抜けのフクタケ、十五位は法相を更迭したアレ、十六位はオザーリンの言いなりであるカイフ、十七位は餃子テロと北京五輪で支那に屈した貴方とは違うフクヤス、十八位はスキャンダルなんか放っておけばいいのに……のUNO、十九位は功績は早めに解散総選挙をやって駄目大人党を返り咲かせたブーメラン党最後の総理である上島竜平(仮)。ではそろそろベスト5の発表。
 第五位……

 

カクエー



 あの悪名高い支名の門戸を解放した罪は万死に値する……あ、死んでるか。後は娘の教育をもっとやれ。フクタケも紅売り渡し一族も教育だけはしっかりやってたぞ。それからシンゴ曰くこいつのせいで拉致問題が起こったと言っても過言じゃないし、何頭がパーンに御膳立てしてんだよ。全くとんでもない事をしてくれたな!
 第四位……

 

熊本の御殿様



 元祖パフォーマンスだけの内閣。当時はクルクルパーとして保守陣営の一部は気付いていた。小選挙区制度及び比例代表制を発案し、今のようなマユユみたいな議員の資格もない議員を大量生産するきっかけを作った罪は重い。後は佐川をもう少し叩くべきだった……そしたらワタミのあいつが台頭する事もなかったのに。
 それではベスト3を発表するね。この三人は誰から聞いても文句の付け入る所がないくらいに最悪で最低で出来れば存在抹消しても良いと思えるほどだよ。では発表しよう……
 第三位……

 

マユゲ



 マユゲ談話でお馴染みのエンゲルス党を崩壊に導いた本体がマユゲの要注意ドライバー。防衛庁長官の突然の更迭と同時に起こったあの阪神淡路大震災でこのマユゲが何をやったのか? そう、国民の目線など何のその……何もせずに不用意に死なせ続けた罪は最早何回五体を引き裂いたって償われない程。それからあのマユゲ談話に依ってどれだけの日本人が、それからあの談話に依ってどれだけの歴代政治屋が苦しめ続けたのか。マユゲは牢獄に叩き込んでその罪を一から数えなければ償われないだろう。後、運転するな。運転はもう少し注意の出来る人間にさせろ。
 第二位……

 

お遍路



 過去の記事を見返して確か二位はこの阿呆だったな。今では話題にすら成らないお遍路談話といい、漁船衝突事件で船長釈放をやってのけたといい、そして阪神淡路を超える東日本大震災……如何してそんな巨大地震が売国政権の時に起こるんだよ。そのせいでどれだけの人間が死んだと思ってるんだよ……つーかここでビーチは死んでれば良かったよ……あ、冗談だ。兎に角、お遍路は東日本大震災の時に禿と結託してソーラー計画という名の環境破壊を実施して後少しで東北を無茶苦茶にする所だったとここに記す。というかこいつは余計な事しなければ今にも続く原発論争もなかった。美味しんぼの鼻血だってきっとこいつのせいだからカーリー・ナウマンはアンチ駄目大人党を前提に原作書く暇があったら俯瞰的に原作を記そう、な(脅)。兎に角、こいつは外交問題にて大きな大きな問題を残し、更には東日本大震災の爪痕を深く抉るようにそうゆう時にだけ公共事業をしないという血も涙もない事もやった。つーか救出活動に当たるのが特亜二か国って何だよ。ふざけるなよ、特に人の不幸を飯にする南新羅……あんな不誠実な国なんか呼ぶなよ!
 ではいよいよ第一位の発表と行きましょうか。まあわかり切った事だよね。
 第一位……

 

宇宙人鳩



 そのクルクルパーな言動と日米同盟を無茶苦茶にした恐るべき実績。それから数々の本当の強行採決で可決された悪法の数々……そして口蹄疫。その異様な振る舞いの前に平和呆けなノンポリだろうとも冗談抜きで「こいつ頭おかしいだろ!」と思わせてくれた無茶苦茶さ。一時はアラブのある国との関係悪化を招く岩國の派遣の決定など外交音痴にも程があるのではないかと本気で思ってしまうレベル。そして辞めた後でも迷惑千万な振る舞いをするなど、一位と二位を一度でも総理大臣にさせる為に票を投じた有権者は猛省すべきだろう……因みに自分はあの時の選挙では一度もこいつらが所属する政党に票なんて投じてないぞ。だから自分も責任あるなんて言う批判は受け付けんよ。全く憲政史上こんな奴を一度でも総理大臣にしてしまった日本は拭こうとしか思えない。唯一褒めるべきなのは最早これとお遍路を上回る総理は今後百年は出て来ないだろうという試算を作った事だな。というかこいつらよりも酷い総理が出て来られて堪るか!
 という訳で前の都知事が大好きな金という字すらまともに書けない事やサイボーグを止める元総理大臣五人があの一人を除いた全員がワースト5入りを果たす構成だった事を受けて今回は書き殴ってやったさ。以上でお遊びはここまで。

 では第七十八話の解説を簡単にするぞ。今回は一兆年の夜でも可能かどうか確かめたミステリー物。別に難しいミステリーじゃないぞ。ジュラルやゴルゴムがまるわかりな程に犯人丸わかりな事件だぞ。後はトリックも陳腐なので頭を使う必要も全くない初心者向けの事件が一杯だ。しかも今回の主人公は前話に引き続きジャーナリスト肌……だが、種族は象。良くその図体で取材出来たな(笑)。まあ結局は象族故に半端な銀河連合相手ならフィジカルで攻略出来るしな。そして事件は解決したが、謎だけを残したまま終わりを迎えた。この謎はHP版で……多分執筆時に面倒臭く成ってやらんと思うな(笑)。
 という訳で第七十八話の解説を終える。

 それじゃあ予定表と行きましょうか。

  八月二十一日~二十六日    第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された   作成日間
    二十八日~九月二日    第八十話 丸橋忠弥の誤算は起こるべくして起こった 作成日間
   九月四日~九日       第八十一話 源内は玄白に嵌められたのか     作成日間
      十一日~十六日   第八十二話 こうして大塩は英雄に祀り立てられた  作成日間

 教科書では英雄扱いだけど、実際は聖人でも何でもない只のおっさん。下手するとビーチと同じかそれ以下の与力かも知れんな。そんくらいに大塩平八郎は褒め称えるべきではない人物だからな。

 因みに戦後歴代ベスト3がこの三人の理由を述べると先ずは堂々一位の神隼人は高度経済成長を成し遂げ、更には総理に成る前から経済に関して凄まじい実績を上げて来た大蔵省官僚(少し勉強不足で済まない、其処は調べてくれ)。しかもこの男は「十年で所得を二倍にする」という旨を言っておきながら十年で四倍にするという恐るべき事をやってのけた。惜しむらくは病に倒れ、不詳の弟子であった灘真影流当主をあんな体たらくにさせてしまった事だろうな。
 第二位はこの男なくして今の日本は有り得ないと言っても過言じゃないあのスナイパー御曹司の祖父であるシゲル。この爺さんはGHQで無茶苦茶にされた日本を何とか取り戻そうと尽力し、サンフランシスコ講和条約及び日米安保条約を可決して今のような自衛隊の前身を作り上げた爺さん。彼は手足の縛られた日本を何とかしようと手の届く範囲で様々な鎖を解き放つ物の後一歩という所でイチロー達の妨害に依り、敢え無く総理の椅子から転げ落ちる事と成った。そんでイチローが何をしたかと言ったら……茂に対抗して必要のないソ連との条約を結んだ事だな。全く困った話だよ。しかも外務大臣をやったのがタロウちゃんの爺さんだから紅一族は例え孫の代で愛国者に様変わりしようとも負債を全て清算出来んぞ。
 第三位がやはりサイボーグの祖父であられる永田町の帝王キーシ・ハワード。この妖怪は政治手腕も様々な政策でも戦後で対抗出来る総理は一位の神隼人、シゲル、そして実弟の新聞嫌いしか居ない程のやり手。安保法改正のお蔭で二回目の政権交代時の熊本の御殿様からマユゲに依る恐るべき破壊にも耐え抜いたと言っても過言じゃない。きっとあの時は秦の秘伝書ならぬ東条の秘伝書から出て来たナイトメアキーシが日本を守っていたんだろう。それくらいにこの妖怪もとい悪夢の功績は大きい。罪とすればやはりレイプ及び誘拐常習犯であるあの教会に選挙協力させた事だろう。あれのせいでこの順位に成ったと言える。あの選挙協力がなければ今頃は頭がパーン党と連立解消出来た筈だからな。
 とまあ理由はこれくらいかな。以上で今回はここまで。またやろっかな、『ハヤトは死なず』を?

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (18/5)

 如何も早速だが、EPISODE3を終わらせに掛かるか。

 南オセチアの農村で生まれ育ったスターリンこと当時の名前で言うならヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・ジュガンシヴィリ(愛称ソソ)は当時の人達はまさかこの少年があの冷酷非道にして臆病で猜疑心の塊として権力を振るうとは夢にも思わなかっただろう。誰だって少年時代の人間を十年以上先まで見通す事は難しい。何故なら人間は予言者ではない。占い師でさえも時には金に溺れ、自らの地位を利用して金稼ぎに邁進する程に未来を見通す気は更々ないのだから。
 当然、ソソこと後のヨシフ・スターリンと名乗る名称とは正反対に軟な独裁者が幼少期に育ったゴリの町の跡に電子飛行機は降り立つ。幾ら燃費が良かろうとも有限なエネルギーは何れ底を尽く。そしてもうこの飛行機の飛ぶ姿は決して拝めない。原子力エンジンを積んで核分裂によって生じるエネルギーを電気に変換して飛行しようとも原子力エンジンは所詮有限のエネルギー。既に残り一厘だけの電力を以て核反応を緊急停止させ、星の一部として朽ち果ててゆくだろう。その際に解き放たれる放射線の心配は如何か? 心配無用。放射線は人体に及ぼさない量が放たれ続ける為に染色体が傷付くような事態には陥らない。何故なら放射能も又、星のエネルギーなのだから。今は独裁者が帰りたい故郷にて哀れにも電子飛行機は少年に帰ったスターリンの傍に付けばそれで良い。
 さて、大悪党への弔いの言葉を終えたイワノフは早速己が残り一時間しか稼働しない事を二人に告げる。理由は次の会話で簡単に明かされた。
「寧ろ頭部だけの状態で良くもここまで生命活動した物だ」
「仕方ないだろう。自分はサイボーグとして改造された際に全身の三割をレアブラックストーンで構成された。その内の一割は頭部に集中。その結果、自分の生きる願望に答えて悪魔の石は生き永らえる事を許可した」
「許可か。その表現は高圧的でとても共感しないな」
「君達日本被れの外国人は共感すると思ったな」
「共感出来るか。お前達ロシア人のせいで破壊の宴はこの世界を滅ぼし、この後に睦海が『ロストブレインシンドローム』を引き起こすきっかけを作ったのだぞ!」
「『ロストブレインシンドローム』……噂で聞いた事があるな。カズマ・エターニティはそれを浴びずに確か一万年後に唯一の最後の人間として活動を再開したと聞いたな」
「ああ、機内で語った事さ。もう良いだろう、案内しろ」
「おい、お喋りしたせいで余計にお前の寿命が怪しく成ったぞ!」
「それは実に素晴らしい」
 頭を下げる事は即ち敗北を意味し、末代まで呪われる。故にイワノフが皮肉を込めて呟いた一言にはロシア人が如何に狡賢い人種であるかがわかる。謝罪は大国を維持するのに邪魔な礼儀。故にロシア人は決して謝らない。寧ろ謝りそうな時には褒められたと思わなければ長年外交で上手く行く筈がない。
 とロシア人評はこのくらいにして、イワノフが案内するのはスターリンが自らの故郷を示す地を徹底的なまでに破壊するように秘密警察によって破壊し尽くされたゴリの学校跡。その地下に通じる道が中央にある。これには何度も地下道を訪れるカズマは最早呆れて言葉も出ない。
 如何して人間は地下に何かを隠そうとするのか? 如何して上を目指せないのか? その結果が秘密基地を始めとした秘密祭り。カズマは秘密が溢れる世界こそが陰謀論に繋がり、余計な不安を煽るのだと心の中で嘆いた。それから睦海の事を考える。
「さあ早くしてくれ。もう三十分をキッタゾ」
「本当だ。片言が出て来たな」
「急がないとイワノフが本当に死んでしまうぞ!」
 尚、地下へ繋がる道は短い。そしてイワノフのスペアパーツが揃った部屋に着く一行。二人は片言気味なイワノフの指示に従い、組み立て……そして完成。
「如何だ、上手く話せるか?」
「問題ない。あー、べぇー、ぶぇー、げぇ、でー……フウ、発音に異常は見られない」
「それなら良かった」
「本当はそのまま機能停止してくれる事を望んでいたんだけどな」
「相変わらずドイツ人の君はロシア人に対する憎しみは消えんな」
「そりゃあそうだ」
「止めろ、今はそんな事で争ってる場合じゃない。さあ、元に戻ったのだから案内してくれ」
「良いだろう。但し、そこは少々遠足する事に成るぞ」
 少々遠足する事の意味に何ら大袈裟な事はない。ロシアが開発し、それを隠した場所はスターリンの生まれ故郷。その名も南オセチア……


 済まん、更に続くぞ。

 ところがそこで待っていたのはインダス文明跡に居る筈の『破壊の宴』。余りにも早い到着の前に誰だって絶望の表情を浮かべる。ところがある男は--
「良かった、こうして全力を出せる相手と再び相見える事が出来た。思う存分、ロシアの科学力が誇る全ギミックを解放して今……世界の覇権を我が物に!」
「君は螺子が外れたのかい? ヴァイオレンスクイーンが止められない相手を君が止められると思ったらそれこそ楽観過ぎるじゃないの!」
「あいつの言う通りだ、イワノフ。フラウ夢叶は何の為に私達を生かしたと思ってる!」
 これに対してイワノフは後で紹介する言葉を遺した。その後にカズマと乙史を少年ソソの生まれた場所が示す方角を指差した。当然、宴の視線は其処へ向く--と同時に背後を取り、イワノフは内部から圧力を最大まで高めた!
「はあ、この程度で僕が」だが、宴の瞳が赤く輝き出すと同時にイワノフは頭部ごと今度こそ粉々に散った。「足を止めると思わないでよね」
 最早宴を止められる物はこの時代には存在しない。宴は部下が居なく成った事を少しも枷に成らない程にまで格が違い過ぎた。後はそのままこの地球は破壊し尽くされ、蹂躙されるというのか……否、希望はある!
「あんな簡単な仕掛けから入っていくんだね。じゃあ早速……ウグ、これは!」
 宴は異変に気付く。昨夜の言葉を思い出すと直ぐにわかる宴の隙。圧倒的な力を持つ者が同時に持たざる負えない慢心。宴はイワノフを取るに足らん存在だとして作業の如く破壊。だが、イワノフがやってのけたのは終局の旅にて人類がモノリスを倒す手段として用いたウイルス。イワノフがやったのは内部でウイルスを形成し、破壊行為が訪れると同時に破壊の一部として吸収される。それからイワノフは僅かに残る意識を以て宴の動きを十秒も足止めする事に成功するのであった!
「たったの十秒……されど僕にとっては疼きがまた訪れる為の十秒。ガインめ、僕の身体にそこまでの一撃を斬り刻むか。この仮初の人間体もそろそろ切り離すべきなのかな? でもそれは暴走するからさあ」
 その拘りが却ってカズマ達に時間を与える。

 一方のカズマと乙史は機内でイワノフが話したロシア製の『タイムゲート』について簡単な説明を受ける。だが、それを全て思い出すには余りにも学習能力に何がある模様。故に互いに意見を出し合い、三分掛けて機能の説明を思い出すに至った。
「一見すると前に乗った装置の猿真似にしか見えないな」
「そうなのか、私にはわからない。だが」
 宴は何時までも足を止めない。一刻も早く起動させないと奴は装置ごと二人を完全破壊に至る。そうすると地球の未来は……人類の未来は永遠に訪れない。カズマと乙史はここまでに死んでいった二人の言葉を思い出す。

 --如何か日本を代表してこの世界に希望の芽をお願いするよ。それからカズマ・エターニティ……君の事は永遠に忘れない!--

 --我々白人は今を大事にする。故に生にしか興味がない。けれども日本人は違った。死にしか興味がないように感じる……異常だ。だからこそ自分は最後までロシア人として嫌がらせを実行する……後は任せた!--

 二人の遺言を胸にようやく己が果たすべき使命に目覚める。それは--
「乙史……睦海は他に何かやろうとしてる事はあるか!」
「急に何を言い出すのだ、カズマ!」
「答えろ。しかも手は動かせ!」
「そう言えばあの計画にも反対していたな。結局、田淵に依って七体中五体が潰された。しかも潰された時期はこの時代から凡そ八千年前の……ってこれで完成か?」
「そ、そうだけど。そ、それよりも話は何だった?」
「つまり何が言いたい?」
「直ぐにこいつを八千年前にセットしてくれ。その時代に跳んで今度は俺達が『破壊の宴』を倒す!」
「カズマ……やっと目標が定まったな!」
「それは違うな。今でも俺は--」
「それ相談は終わりかい?」
 目の前に諸悪の根源は居た。最早二人に残されるのは刹那にも届かない時間の中で起動させ、八千年前の時代に跳ぶしか道はない。だが、出来るのか? ここにはもう昨夜もイワノフも居ない。残された道は--
「済まない、カズマあああああ!」
「お、乙史……クソ、俺がやるしかないのかああ!」
 カズマは乙史が宴を羽交い絞めする僅かな時間の中で設定して起動させるしかないが……宴の攻撃は最早常軌を逸し、既に破壊の焔はカズマの目の前まで来ていた。カズマはその時、走馬灯が走った--死の瞬間にだけ訪れる恐怖を和らげる脳のセーフティー!
 そしてカズマは訳もわからないままに意識を失い、暗闇の世界に溶け込む……

 EPISODE 3 完!


 という訳で今度こそ『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』のEPISODE3は終わり、いよいよラストエピソードに突入。果たしてカズマは睦海の愛した世界を取り戻せるのか?
 済まない、乙史を殺すつもりはなかったが予想以上に宴は強過ぎて結果は早死にを迎えてしまった。全く強過ぎる敵はこれだから扱い辛いんだよ(嘆)!

 という訳で今回はここまで。次のエピソードでは昨夜程ではないけど、チートキャラ二人が頑張り、カズマは打倒破壊の宴の為に全ての決着を付ける為に行動してゆくぞ!

試作品 ドリーマーズアゲインよ、永遠に 手探りでお届けする駄作 (17/5)

 如何もdarkvernuです。
 早速だが、取り掛かるとしようか。

 タイムゲートは破壊され、一筋の希望が立たれたかのように思われる。だが、それは行き過ぎた悲観でしかない。首だけのイワノフが唇を動かし始める。
「今から電子飛行機に乗り込め。我々がもう一つの『卵』を持つ」
「『卵』……まさかロシアは我々の技術を盗んだのか!」
「良いからさっさと走れ!」
「言われる通り電子飛行機に乗り込むしか--」
「逃がすと思ってるの、三人共?」
 だが、宴はカズマ達の進路を阻んだ。三人の目でさえ追えない速度を宴は持つ。その場で物理法則と交渉が可能なブラッドフェザーを発動する昨夜でさえも何時の間にか宴が三人の行く先を塞いだのかさえ気取らせない程の速度。
「俺達はここまでなのか?」
「ああ、長い時の物語は僕の手で終わらせてあげるから」
「万事休す!」
 昨夜が血の翼を広げても時は遅い。きっと宴の破壊の焔の方が先にカズマ達の肉を粉々に砕いて存在その物をこの宇宙から消し飛ばすだろう。ンゲルルムッドの議事堂を消し飛ばした時と同じように。ところが--
「う、ウウウ……」宴は突然、左手を鳩尾あたりにやって右膝を崩す。「古傷が……何故?」
「今なら破壊の宴を倒せるかも知れない!」
 苦しみながらも宴は昨夜の攻撃を自慢の合気道で捌くもやはり防戦に転換。ここに来て一つの奇跡が訪れる。その奇跡を無駄にしない為にも昨夜は大攻勢という名の足止めを、カズマ達はイワノフが口にした一縷の希望に懸けてそれぞれ行動を起こしてゆく。
「今しかないぞ、カズマ!」
「ああ、後は頼んだよ……昨夜!」
「大丈夫……必ず破壊の宴の首を人間達の前に差し出すよ」
 そうしてカズマ達は応募がある部屋へと戻ってゆく……
「ガインとの戦いで受けた傷が原因か。だからと言って僕が君みたいなヴァイオレンスにやられる程、落ちぶれないな」
「わかるよ、その気持ち。圧倒的な力を持った存在ってのは必ず格下に対して緩慢とした心を持つに成るの……そこに私の絶え間ない執念を乗せればお前をここで切り刻む事が出来る!」
「舐められた物だよ、ヴァイオレンスクイーン……僕が本気を出せば君みたいな神如き余裕さ!」
「もう口を塞いでくれてええ!」

 カズマ達は来た道を戻ってゆく。それは進むよりも大変な作業。それには意外と難しく、意外と早く出入り口の前に戻る事が達成された。だが、外へ出る方法がわからない。そもそも古代人は如何やって外に出たのか? 当初ではタイムゲートのある場所から経由して外へ出る物とばかり思われた。だが、宴の襲来に依ってその道は閉ざされた。あの時にもっと早く探して居れば来た道を戻るという妥協をしなくても良かった。三人の心には悔いが残る。でも悔いていては意味がない。生き残る為の博打では闇馬に全ベットを投じるのは最後の手段と成る。故に今はその時ではない。カズマと乙史は門を迫り上げる装置を探した。すると--
「そこまでだ、君達」
「折角喜ぼうと思った時に細目が来るのか!」
「我々の道は如何やら何処へ行こうとも存在すら破壊される運命にあるのか!」
「物分かりが良いね、イワノフ・セギノルフ。残念なのはウラジミールまで僕の支持を表明したロシアはそれ以降の救国政権のせいで僕に跪く事と成った。全く愚かな選択をしてくれたね」
「何が愚かだ?」
 カズマは如何して前に出るのかわからない。己が出た所で状況が変わるなど有り得ない。乙史だけじゃなく、乙史の両手に支えられて運ばれるイワノフでさえもそれは愛を『あい』と呼ぶくらい簡単な事。そんな当たり前の事実を注意するのは仲間である彼らではない。
「君は武術の達人である蟻が素人の象に如何やっても勝てないという事実を知らないのかい?」
「だからって魂まで負けてはいない。例え存在を破壊されてもお前だけには永遠に負けない!」
「冥土の土産までに何か言い残す事はないかい?」
「肉体的な死を恐れて何が日本人だ。肉体なんぞ所詮はこの世を生きる為に必要な器でしかない。俺達は例え滅ぶべき存在だったとしてもどんなに常軌を逸した破壊が来ようともお前の破壊を超える再生だって出来る」
「僕をこの国土に存在したバラモンの三神の常識に当て嵌めないでくれよね。そんなのは弱者である人間の戯言でしか--」
「いいえ、カズマは日本列島に残る魂を代表して言霊を作り上げ、それから!」
 カズマの言葉に呼応するように右腕を完全破壊されて左腕だけで宴に向けて突進する昨夜。反応が遅れたのか、宴はその刺突を首に受けてそのまま昨夜と共に壁の向こうより千メートルまで減り込まれた。そしてその衝撃は乙史が発見した装置を誤作動するかのようにその場を迫り上げてゆく。
「フラウ夢叶のお蔭で大地が迫り上がってゆくぞ!」
「それだと先程見付けた装置は無駄だったと認める訳だな」
「いや、無駄じゃない。古代人やそれを引き継いだ睦海達は今日の事を踏まえてこの仕掛けを作り上げた。また彼女に生き永らえさせられたか!」
 睦海は死んでも睦海の魂は永遠にカズマを支える。永遠にカズマを助ける。カズマは改めて睦海に感謝の意を示すように両手を二回叩いてから一礼した。勿論、乙史もやった。しかもカズマが一礼した後にイワノフを渡した後に同様の方法を以て。
 それからカズマとイワノフを持つ乙史は走る。電子飛行機が着陸した場所まで走って後二時間十二分……彼らは体力に自信がある物の一流のマラソンランナーに一歩及ばない。故に途中から息切れを起こす。特にイワノフの頭部を持つ乙史の疲労はカズマよりも屈強であれども彼以上に甚大。それでも昨夜が示した命懸けの行動に報いる為にやっとの事で電子飛行機の前まで辿り着き、息切れを起こす肺とそれを扱う肉体に無理をさせてでも二人は頭部だけのイワノフの指示を仰ぐ。これは二人もそれしかないと判断しての事。
 そして二人は指示通りに電子飛行機を起動させる--目の前に破壊を有した二十代前半の姿をした青年が細目を大きく開いてその惨たらしい赤眼を横へ横へと伸ばしながら!
 その姿に再び絶望が広がる。昨夜を以てしても作業時間を含めて二時間三十一分十八秒しか足を止める事が出来なかったのか……否--両腕と右足をは完全破壊されながらも口に咥えたまま刃に血を流し込み、最後の大攻勢の準備に入る昨夜が映る!
「サ、昨夜!」
「そんなに成ってまでまだブラッドフェザーを解放し続けるのか!」
「あのヴァイオレンスが命を懸けるのは初めて見たな」
 それから機内であるにも拘らず、昨夜は三人の脳に直接最後の言葉を届ける。
 --私の旅はここで終わる。けれども私達が示した道に終わりはない。何時か破壊の宴がやって見せた破壊すらも破壊出来ないような再生を実現し、如何かこの終わりを迎えた宇宙に人の可能性とやらを示して。私は最後まで人間の可能性を信じる事が出来なかった。今の姿はその証……両腕はなく、自分の足ですら邪魔者扱いした。全能の力に溺れた結果がこれよ。でも貴方達は違う。貴方達は力を持たないが故に無限の可能性を作り上げる希望に満ちるの。何時か何処かの偉人が言ってたよ。希望は何時も貴方達にある。それは悠久の時の果てでしか実現出来ない余りにも楽観的で無責任な言葉なのかも知れない。それでもそれを満たした国があった。それが日出国日本。エターニティ、灰原、それからセギノルフ。如何か日本を代表してこの世界に希望の目をお願いするよ。それからカズマ・エターニティ……君の事は永遠に忘れない!--
 それが脳で語られる間に何が起こったのか? 先ずは昨夜の刀は彼女の全ての血を吸収して全長百メートルの巨大な刃と成ってカズマ達の乗る電子飛行機を除いた全ての物を斬り割いてゆく。勿論、自然現象にも匹敵する宴は斬られても斬られても肉体を再生する。だが、その間に昨夜の実体化した血の巨大刃の質量に圧されて電子飛行機の道を開ける程にまで吹っ飛んだ。それから昨夜は血が枯れ続けるまでカズマ達の道を守る。そして電子飛行機の高度がニ千メートルを越える時……宴は反撃を開始して僅か一秒で昨夜を粉々に消し飛ばした!
「さよなら、夢叶昨夜。これでブラッドライザーが産み落とした四姉妹は全て墓場へと運ばれたね。でも気に入らないな。追うのは簡単だが、動くのが辛い……またガインに依って負った傷が疼き出したか。このままじゃあエネルギーが暴走する。いっそ暴走するのも良いけど、それは僕の美学に反するのだよね」
 カズマ達は一度消滅した破壊の宴の古傷と昨夜の魂を懸けた行動に依って命を繋ぎ止め、ロシアが極秘に開発したとされるもう一種類の『タイムゲート』に向けてスターリンの故郷であるグルジアのゴリへと飛び立つ……


 ようやく終わったぞ。『ドリーマーズアゲインよ、永遠に』の昨夜の死までをお届けしました。え、そいつ死んだら殆ど詰みじゃねえ? そこは気合でカバーするのが物書きという奴だよ、君。

 さて、今回はここまで。時間を置いてまだまだ書くぞ!

試作品 死・生活保護と地震雷火事教師

 如何も多分、不確定だけど余りの偏向報道にとうとう公安が大人しくなくなったという情報を耳に入れた自分darkvernuであります。
 まあそれは噂話の範疇でしかないので何処まで本当なのかは自分で調べる事を勧めるぞ。それじゃあ二本立ての内の一本目を行ってみましょう。

 もしも生活保護が不正に使われるとしたら貴方は許せますか?
『--今朝七時にて謎の転落死体が周辺住民の通報に依り発見されました。遺体の所持品から某市のアパート<オメエニクワセルタンメンハネエ>の二階五号室に住む無職の男性仙谷三十八(せんごく さそや)さん(42)である事が判明しました。彼は五年前に会社を辞めて以来、身寄りもなく働く能力もない事から生活保護受給者として暮らし--』
 テレビを消すのはとある二階建て住宅に住む二十三歳のサラリーマン。彼の名前は有藤文吉(ありとう ぶんきち)。普段から生活保護を憎み、生活保護受給者がこの世から消えてなくなる事を願う恐るべき憎しみを抱えた青年。普段は普通の会社で出世競争に明け暮れ、帰宅すると何時ものように藁人形を片手に自宅に生やした巨大松にて丑の刻参りをする。そう、彼は典型的な丑の刻の信者。丑の刻をしないと生活受給者を殺しに掛かる為に知人の勧めで丑の刻を始めた模様。
 だが、そんな彼でもある事が気に成る。
「おかしい。丑の刻が効いてるだなんて有り得ない。俺は暇な時間があれば生活保護不正受給の人間を調べ上げて市役所などに詰め掛けてそいつらの需給を止めさせるように訴えるのだ。決して法を犯すような真似はしないように注意している」
 そう、彼は人殺しをするような人間ではない。生活保護憎しの傍らで不正受給の現状を区役所に詰め掛けて訴える等の地道な活動をする普通の丑の刻大好きな青年。丑の刻で結果的に人を殺めてしまったのならば自ら出頭する覚悟を以て机の中に何時も辞職届を仕舞い込む。そんな一定の覚悟を持った青年。
「だが、これは丑の刻とは関係がない。この事件だけじゃない。一週間前に路地裏で首を吊った不正受給者の女性に更にその前である一月前に自宅の風呂場で手首を切った不正受給者の男性といい……これには何かある!」
 そう考えようにも彼は行動に移すのを躊躇う。何故なら今日は月曜日。最も忙しく成る曜日であり、唯一休日を取る事のない曜日。その為、彼は七時五十五分前までにタイムカードを押して仕事に就かなければいけない。おちおちと調査する暇はない。それで何時ものように朝食をしっかり摂り、歯磨きし、洗濯物を干して更にはご飯を洗米した後にある時間に炊けるよう予約し、風呂は事前に洗っておき、それからカーテンは全て閉じて、更には戸締りもしっかりして家を出る。
 とそこへ門の前に胡散臭い黒装束の七十代前半の老人が一人立つではないか。不審に思い、文吉は声を掛ける。すると老人は唇を動かし始めて次のように答える。
「受けてみませんか、生活保護。働かない薔薇色生活万歳」
「結構です。俺には仕事がありますのでこれにて--」
「真相を知りたいのでしょう? 如何して立て続けの不正受給者達が死んだのを?」
「何?」
 何処から興味ある事を知ったのか。そもそも何故老人は文吉がそれを調査しようと疼くのかをまるで読むかのように唇を動かし続ける。
「我々の生活保護は一月に付き、最大四十万円も受給される。年収にすると五百六十万円にも上るよ」
「退いてくれ。幾ら三十分前に就くからってあんたの話を聞いていたら積まれてある本を読む時間もなく成るだろうが」
「三十分もありましたか、それは有難い」
「ク、余計な事言うんじゃなかった」
「早速だけど二十五分以内に全て終わらせるね。我々の提案する生活保護ではパチンコもネットゲームも洋服代も全て買い放題。後は合コン代も携帯代も習い事に使うお金だって使えますよ。如何です、素晴らしいでしょ?」
「結構だ。そうやってお金で吊ろうだなんて止めてくれ。確かにお金は欲しいが、そんな汚いやり方でお金を貰ったら働く意欲がなくなってしまう」
「まあまあ話はここからが本番ですぜ。この生活保護では絶対にやってはいけない事があるのです」
「絶対に? それは如何ゆう事だ?」
「そのお金で政治活動をする事ですなあ」
「政治活動をする事?」
「最近居るんですよね、わざわざ有難く暮らせるというのに暮らして貰った国の悪口を言うのが好きなもの好き投いうのは。後は所属する会社の悪口、更には……あ、そう言えばすっかり呆けてましたね。生活保護受給額の増額を訴える事も禁じてますなあ」
「つまり政治活動、強請り……それらをやったら受給者は如何成るのだ?」
「ニュースで話題に成りますよ、フフフ」
「まさかそれらはあんたの仕業か?」
「私が? 私は広報活動の担当者ですな。実際にそれを行うのは別の人間ですので私を共犯者として捕まえるのは止めて頂きないね」
「そうやって役割を分けたな。犯罪者一味のやりそうな手口じゃないか」
「おっともう直ぐ五分前に迫りましょう。では帰宅時の時間を見計らって又来ますので如何かしがない老人の独り言を又聞いて下さいな、フフフ……」
 老人はその場を去った。だが、残された文吉はこの恐るべき生活保護制度を知ってしまった。それを流す事はルール上蟻なのか? だが、老人の頭の中ではそれを告げるのを忘れている……後でそれを口にする可能性を否定出来ない。故に会社に着いてから退勤して帰宅するまでずっと口を噤むしかなかった。そのせいで仕事に身が入らない場面が多々あろうとも……


 という訳で一発目の『死・生活保護(仮)』をお届けしました。昔から話題に成る生活保護者の異常な実態を……いや本当は生活保護に集る馬鹿共に一種の嫌がらせをする為に思い付いた試作品。こいつらのせいで真面目に働く奴らがどれだけ損してる事か……特に特権を持った在日共はさっさと朝鮮半島に全員帰りやがれ(怒)!
 とまあこのくらいにして次は二発目を如何ぞ。

 暴力教師を君は知っているかな? 自らの五体を暴れるように使い、生徒を始めとした関係者を傷付ける大変恥ずべき教諭の事。その教師は力を振るう事がさも当然であるかのように力の無駄遣いをして多くの関係者を傷付けて来た。
 まあこれが世間一般で言う暴力教師の実態さ。暴力は絶対に駄目。暴力を行使する教師なんて存在してはいけない。無論それは正しい。だが、暴力とは果たして何処まで線引きされるのか? 堅気のつもりの俺でもわからない事尽くし。更には日本人の血を引かず、其れだけでなく死んだ両親は一切英語を教えてくれなかったせいでグレートブリテンにすら渡れない。何処を切り取ってもイングランド人なのに言語は日本語しか話せない。名前はノッツ・ヘイスティールとどう考えたって外国人。幸いにも国籍は日本国籍。なのに名前は外国人。俺とは一体何なのか?
 何者なのか? 今は……ある学校の三年β組の担任を務める社会科教諭であるノッツ・ヘイスティールなのだ!
「さあ、三限目の授業に入る。先ずは出席を採るぞ。出席番号一番の青山正雄!」
「はい」
「続いては……何を勝手に早退してるんだああああ!」
 早速門を出ようとする出席番号二番の井上聡に向けて右拳骨で教卓を叩く--すると寸前まで走っていた井上は浮き上がり、まるで井上の為に閉まっていた窓は勝手に開いて彼を招き入れてから閉め直され……自分の席に真っ直ぐ着席に吹っ飛ばされた!
「あ、痛くない!」
「俺がカーテン越しにお前の気配を逃すと思うなよ!」
「あ、はい」
「続いて……」
 それからは電話願いの欠席者二人を含めた計三十一人の出席を確認する俺。因みに俺がやった技術はヤクザ時代に培った喧嘩殺法の一つ。これを用いる事で壁の向こう側の組長を外傷も残さずに仕留める事が可能な殺法。しかも俺のアリバイは証明される。事実だ、ゴルゴの漫画でも紹介されたように科学的には可能でも現実にそれをやると証明するのが難しい為に結果的に無罪に成るという狙撃と同じような物さ。因みに男女別の出席簿である為に日教組共の求める男女平等の出席簿ではない。
「それじゃあ授業を……って出席番号十三番の長谷川に出席番号三番の岩瀬!」
「何だよ、外国人の癖に」
「俺達はノートを書き写していたんだよ」
「嘘を吐くな。女のトンネル描いておきながらノートの書き写しという言い訳が俺に通じると思うなよ!」
「何でわかるんだよ!」
「そ、そんな訳--」
「じゃあそれを人前で見せて貰おうかああ!」
 教卓を同様の拳で叩く--すると奴らのノートは天井寸前まで浮き上がり、件のページまでノートは開いた。
「みんな見たか? こいつらはそんな事の為に折角のノートを無駄遣いする。それ書くのは自由帳でやれ。清く正しい勉強ノートに記すな」
「へ、へい」
「では授業を始める」
 俺の授業では生徒達は静かに成る。何故なら俺は気に入らない事があると直ぐに生徒を壁に叩き付ける勢いでぶん殴り、ダメージの全てを向こう側にあるパチンコ店の連中に転嫁するという芸当を取って体罰を正当化。度々学校近くのパチンコ店内で起こる謎の怪奇現象は全部俺の体罰が齎す物さ。そうしないと生徒の保護者から訴えられるので仕方なくそうしている。嘘だって……いや、本当だ。実際にパチンコに入る高校三年生や二浪した高校一年生等はパチンコ店に入って大怪我を負った状態で店から出るという話がここのクラスの奴等だけじゃなく他のクラスでも話題に成る程。大体は俺の仕業だとして納得する者も居ればパチンコ店怪奇ファイルとして陰陽師が出店するとの噂話さえある程さ。
「良いか、教科書内では南京大虐殺はあるらしいぞ。妥協でも良いから問題に出たら記すんだ。世の中では嘘に耐える事も必要なのさ。その嘘に耐えられないなら政治屋として出れば良い。それだけにお前らには間違った知識に苦しめられるのは見ていて耐えられないと俺は思っている。お前達将来を担う若者は如何か俺みたいな大人に成らずに全うに生きろよ!」
 それでも俺が教師として暴力を振るうのは将来を担うこいつらに真っ当な人生を送って貰う為。ヤンキーだとかヤクザだとかデモ屋だとかそうゆう反社会的活動に身を染めないようにする為さ……


 という訳で『地震雷火事教師(仮)』をお届けしました。因みにノッツ自体は気が付けば日本国籍を持った外国人教師という良くわからない設定に成ってた。まあ神殺しが九十九体も居るという設定作りの一つだから結果的に良くわからないキャラが産まれた……そう思って下さいな。彼は間違いなく元ヤクザで勿論入れ墨だってするし指を詰めても居るさ。けれどもある時、若い女教師に惚れて頑張って入れ墨を全消しして大学に入学。頑張って教師免許を取って卒業。ところがその女性は皮肉な事に結婚してノッツの恋は失恋に終わる。残されたノッツは取得した免許を無駄にしない為に教師として活動。だが、元ヤクザのノッツに与えられたクラスは問題児が蔓延る所。早くも学校側による新人教師虐めが始まる……というのがこれが本格的に始まる際のあらすじさ。今回試作品として紹介された話は試作品用の話にして出したまで。だからこそ初見にしてみれば話が飛んだ風にしか感じないもんさ。
 因みにノッツの戦闘力は鬼塚と同じく人外。但し鬼塚と違って彼は上下関係を重視する為に少々堅物さが抜けない。しかも元ヤクザなのでそれを大事にするのか生徒達には平然と暴力を振るう。しかも元ヤクザなので暴力を正当化する為に殴った際にその衝撃を別の方に転嫁して殴られた本人は無事という始末。鬼塚栄吉だってやらないだろうな、そんな事は。但し、鬼塚と共通するのは生徒思いな点だろう。其処は金八先生から続く教師物の伝統芸能と言えるだろうよ。
 という訳で解説はここまで。

 では今回はここまで。午後からドリアゲを始めるので暫く待て!

一兆年の夜 第七十八話 利休の闇を見て秀吉は手を下す(八)

 本来のナンバット族は夜行では活動しないぜおう。なのに何故襲来出来るのか? 転がる時計を見ると短い針は四の数字を指すぜおう。長い針は既に十一の数字を指すぜおう。つまり夜はもう開けた事を指し示すぞう。奴は粘着質の舌で攻撃する。その舌は……そうか、そうゆう事だったのかぞう!
 直ぐ様、私はナンバット型を長い鼻で絞め倒した後にその亡骸と一緒にこの食物芸術大会用と思われるザリスモを鞄に入れて様々な物を壊しながら駆け込んだぞう。するとルケラオス県中央地区に仮拠点を置く捜査当局本部が襲撃を受けている事が発覚ぜおう。しかも襲撃した銀河連合は恐ろしい臭いを放って捜査員達を混乱させ、その隙を突いて次々と食い死なせているのがわかったぞう。
 私は加勢したものの、そのスカンク型の恐るべき臭いの前に足が止まり、更には柔軟にして恐ろしい液状攻撃が繰り出されて体を乗っ取られてゆくのを感じてゆくぞう。このままでは私は体を乗っ取られるだけじゃなく、同法を己の足と鼻で死なせてしまうぜおう。
 もはやこれまで……と思った時、ルケラオスに足を運ぶある人族の生命が神武包丁を片手に一瞬にしてスカンク型を両断!
「もう安心して良い。俺が来たからにはあんたの周りにあ……」
 もういかんのぜおう。意識があ、失われる瞬間にその生命の両眼が青く輝くのを見つ--








































 目覚めるとそこは捜査当局の仮設民家の一つの傍ぜおう。近くの栗鼠族に尋ねてみると何でもとある御方があっという間に液状型だけを綺麗に切り取って下さった、のだとかぜおう。全く以ってあの人族の若造には驚かされるぜおう。まさかスカンク型を瞬く間に倒すだけじゃなく、切り離すのがほぼ可能じゃない液状型を綺麗に切り取る芸当までやってのけるとはぞう。
 ……そうだぞう。事件の真相に繋がる証拠を提出しておかないとぜおう。私はそれを現場監督を務める齢三十二にして三十日目に成るルケラオス象族のマモリデルナス・アダルネス(以下マモデナと呼称)に渡し、一応持論も紹介したぞう。するとマモデナは次のような事を述べたぞう。しかも一つずつ分けて述べるようにぜおう。
「つまり、第一の事件では猿型が被り者のミチナカノゴンダロスケを惹き付けている隙に背後から犬型が頸動脈を食い千切って死なせたぞう。その際に犬型は近くにある建物の三階から物音を聞いたのでその場を退散ぜおう。だが、猿型は逃げ遅れるぜおう。このままでは自分が一般生命に目撃されるのを恐れてあの建物の空き部屋目掛けて入ろうとしたらそのまま二名の目撃者を作ってしまったという訳ぜおう。確かにそうぜおう。だが、他の視点もあるぞう。それが互いに獲物を狙っていてたまたま猿型が惹き付け役を演じさせられたぜおう。ところがその決定的瞬間を第三の事件の被り者に目撃されたぜおうその証拠にそれには多分……第三の被り者の沖嶋クモン賀のそのザリスモにはゴンダロスケの血痕が付着している筈ぜおう」
 --そうですか、そうゆう捜査をしていたんですぞう。クモン賀は見てしまった為に第三の事件の被り者に……だとすると第二の被り者であるネコメン・メリームは如何して死ななくちゃいけないのだぞう? まあ既に持論を展開した後なので野暮だと思われましょうぜおう。其れでもお願いしますぞう。
「第二の事件は大方の通り、八つ当たりだぞう。出なければあれだけの打撲痕は見つからんぞう。だが、只の八つ当たりではないぞう。ネコメンには銀河連合にとって如何しても食らいたい物を採る為だぞう。それが少女を映し込んだ紙の神様だぞう。しかもそれを犬型と猿型に伝えたのが蝶型ぜおう。そこで一連の事件の第三の主要者が登場する訳だぞう。しかも蝶型故に戦闘には向かないぜおう。その証拠に目撃者の一名であるカメックスル・カメゼニが無事なのがその証拠ぜおう。確かに第三、第四の事件では関与してる可能性はあるぞう。だが、貴方の持論を聞いて少し考えが変わったぞう」
 --それが第三の事件である密室事件ぜおう。それではお願いしますぞう。
「有無、蝶型の正体は実は液状型ではないかと踏んで二つの密室事件を捜査したぞう。その上でどのように仕組んだのかは当初は扉を開けると同時に逃げるという推理をしたんだぞう。だが、それでは説明のつかない事を蝶族の討伐と共に知ったぞう。何故ならその蝶族は液状化しないぞう。だから前提が違ったぜおう。前提が違う以上は一旦全ての捜査をやり直す可能性にまで迫られたぞう。そんな時にスカンク型の襲撃と貴方が運んで来た貴重なナンバット型の亡骸と食物芸術大会用のザリスモに依ってほぼ謎が解明されたぞう。それだけでなく、ネコメンが持っていたとされるあの神様は実は菅原地方観光の帰りに第三の被り者である沖嶋クモン賀の所持物である事が判明ぜおう。そうすると証言通りに蝶型があの時に二体に寄って来たのはクモン賀の居所を掴んだ事を知らせる為だったぞう。それから入念にクモン賀の遺体を支離滅裂にしたぞう。しかも証拠と成るザリスモと手にしたい神様がなくなる事を知らせない為のでおう」
 --次が第三の事件と同じく支離滅裂の第四の被り者である須加クンク炉の遺体ぜおう。それについては第三の事件の狙いを知らせない為の銀河連合の狙いかと思ったのですがぞう。其れについてお願いしますぞう。
「あれは怪しい格好をする生命が居る事を第四の被り者のクンク炉と第五の被り者である日高ツチ部訓が話し合ったぜおう。そうゆう証言も既に足に入れてあるからわかるぞう。故にここで事件の内容は大きく変容するぞう。それが二つの主要班に寄る一連の分けられた事件だぞう」
 --一連の分けられた事件だぞう? という事はつまり第三までの事件と第四以降の事件は全く異なるという訳ですかぞう?
「ああ、そうだぞう。正確には第一の事件と第二の事件以降と分ければ良いでおう」
 --すると何も目的がないのが居たという訳で追う?
「それが犬型と猿型だぞう。奴等は奴等は食べ物を求めて一般生命を襲ったらそのまま第二の事件以降も目的のある班と協力関係を強いられる形と成ったぞう。それが自分達の潜伏する情報が知られるのを恐れる蝶型、そのナンバット型と指導者格のスカンク型ぞう」
 --すると第六の被り者の断崖ダン増、第七の被り者の宮島美弥も目撃されていたから襲われたぞう?
「そうだぞう。だが、その際に奴らは大きな穴を示してしまったぞう。それがそのザリスモぜおう。何故なのかぞう? それはスカンク型の臭いをザリスモに付着させてしまったぞう。だからこそスカンク型に命じられるようにナンバット型はそれを捨てるしかなかったぞう。そして赤い色によく似た模様替えの建物を見付けてそこに……だろうぜおう?」
 --成程、それで……ぜおう。
「そうすると残った謎があるぞう。先に第三の事件と第四の事件の本当の仕組みを紹介しようぞう。あれはナンバット型の粘着質南下を以ってすれば謎は解明されるぜおう。先ずは中で被り者を仕留めてあらゆる支離滅裂の後に神様と食物芸術大会用のザリスモにして第一の事件の物的証拠を取ったぞう。後は扉の鍵口の周りを粘着質な舌で濡らせてからその舌に付着する微少液状型に試乗させれば良いだけだぞう。少々の無理は何とか成るぞう」
 --残った謎……あ、あの少女を枠の中に仕舞った紙の神様ですねぜおう。あれは結局見付かっていないぞう。
「ああ、それが何処にあるかに依って一連の事件は本当の意味で解決されるぞう。だが、あれを如何して銀河連合は求めるぞう?」
 結局それについては発見されなかったぞう。それは今も何処かにあり、銀河連合はきっとそこに映し出される人族の少女を取り出して何か碌でもない企むをするだろうぜおう。果たして私の命が続く限り、この謎を解明するカギは見つかるのだろうかぜおう?
 いや、私の命を以てしても謎は謎のままでおう……

 ICイマジナリーセンチュリー二百十七年十月二十六日午前十一時五十九分五十九秒。

 第七十八話 利休の闇を見て秀吉は手を下す 完

 第七十九話 天草は生贄として担ぎ出された に続く……
プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR