FC2ブログ

雑文特別編 お金様 書くだけ書く試作品     (1/5)

 どうも引き続きお金様を書いていきます。

 どっかの何とかべちではないが、俺Aはいざ会社を辞めてから二か月経過……後悔寸前まで追い詰められる。
 その理由はやはりお金。俺はお金に反旗を翻す事で様々な壁にぶち当たる。先ずは月々の倹約。会社を辞めた人間は必ず倹約に走り出す。倹約に走るからこそ恐ろしい暗示が己に囁く--何処でも良いから就職しろ、何処でも良いから就職しろ--と。別にこれについては何も呪いの言葉ではない。人として当たり前の事。職に就かなければ生活費は賄えない。職に就かなければ欲しい物も買えない。汗水垂らさないと明日を生きる事もまま成らない。アリとキリギリスというお話は正にこれを端緒に表す素晴らしいお話。キリギリスみたいな暮らしが出来るのは一握りだけ。人は蟻のように汗水たらして明日の道を切り開かなければ成らない。それは正しい事だ。だからって俺はどちらも目指すつもりは毛頭ない。俺は蟻のような生き方に、そしてお金の為に生きるのを否定する為に会社を辞めた。
 あ、次の理由だよな。そうだなあ、お金は生活に欠かせない。お金がないと物は手に入らない。まあお金なくても生活出来る奴は生活出来る……しかし、缶詰だけで生活する奴は居ない。無人島で自活自給出来る奴は元々健康に気を使ってるか或は運が良いかのどちらかだ。それからお金無しで物々交換する時は気を付けろ。それが本当に価値として正しいかをお前は判断出来るのか? 俺は無理だ。資本論みたいなわかりそうでわかりにくい話をしてるのではない。価値の判断が出来ないから先人達は貨幣制度を作り上げる。貨幣……つまりお金とは物の価値を表す為に導入された画期的なシステムなのさ。だからこそお金は生活に欠かせないのだ!
 最後の理由が単純に貯蓄がない。金稼ぎで重要なのは無駄使いしない事。無駄遣いはキリギリス的ライフスタイルだから出来る経済を上手く回す為の方法。キリギリス的ライフスタイルだからこそ池田勇人の時代では高度経済成長期に突入。それだけ無駄遣いしても手元にお金が帰る程に給料も良い時代。キリギリス的ライフスタイルだからこそバブルの時には借金してでも不動産を売り買い出来るのよ。手元に倍のお金が返って来ると信じて。だが、一旦それが終焉を迎えると幻想であったことが判明する。そもそも高度経済成長は余りにも日本の底力を過信。そもそもバブル経済は初めから無かった筈のお金を彼らはあると信じてキリギリススタイルで通してしまい、転落。貯蓄を考えない為に彼らは破産を迎える。貯蓄する時にしないと俺みたいに成る。努々貯蓄を忘れるな。
 おっと誰に説教してるのだ、俺は! 畜生、お袋め! 俺が実質ニートだとわかったら必要最低限のお金しか寄越さない。俺とした事が何て様だ……今更二か月も親の仕送りに頼るなんて! 仕送りに頼るなんて自立した人間のされる事じゃない。俺は一刻も早く仕送りの無い生活に戻らないと。だが、貯蓄が足りない。どれだけ足りないかは次の通り。
 仕送りがないと月の家賃も払えない。煙草は吸わないし、酒はたまにしか飲まない俺。それでもゲーム会社※α社の出したアーシリーズを毎回購入する。たまにアーKのような主人公もシナリオも碌でもないのがあるけど、それでもアーシリーズはロボットアニメ好きな俺としては購入するしかない逸品ばかり。そんな俺でも仕送りのお金で趣味のゲームを買うのは生活保護でパチンコ行くようなどうしようもない奴と同じ行為に等しい。だからこそ俺は悩むのよ。初回限定を買って得をしたい自分と後で買って安く楽しみたい自分が居る事にどうしようもない葛藤をしてる事を! でも仕送りは生活の為に使いたい。だからこそ俺はそのお金を使いたくないのだ。
 さて、散歩でもするか。職にも就かずに反お金のレジスタンス活動をする俺は同志に成りそうな人間を探しに散歩を始める。えっと散歩する理由は次の通り。
 先ずはやはり健康第一でウォーキングする事はレジスタンス活動する体力を養うのに必要。どんな仕事も体力がないとやってられない。何、作家活動にトレーニング必要ないだろって? それはデスクワークを舐めた考えだよ。小説家H・Mの言い分でも頷く事が一つ……作家はランニングしてこそ意味がある。彼はそんな事を言ってる。その証拠にライトノベル作家のほとんどが短命なのを知ってるか? 知らないなら有名な人間だけを上げると先ずはT・Bのハンマーナオ享年三十一歳。Wの踏み越えのヤマトタケルノミコト享年三十七歳。永遠の零の長州藩享年四十一歳。迷いニャースオーバーライドの松本幸四郎(仮)享年四十三歳。どうだ、他にも挙げたらキリがないがこれだけでもデスクワークってのも寿命を縮める仕事だとわかるだろ? 仕事ってのは体力を作っておかないと継続するのは難しい。それだけに俺が今もやっているレジスタンス活動には膨大な体力を作り続けないと根尽き果てちまうからな。
 次がやはり活動拠点といった重要な土地を探す事に意味がある。散歩とはただ同じ場所を同じペースでこなすのが目的じゃない。それだと景色に飽き飽きしてしまう。なので常に違う場所を散歩するのが常道。違う場所を散歩すると今まで見えなかった物も見えてくる。今までほったらかしにして来た物も見えてくる。そこには活動拠点に成りそうな物が見つかる。かも知れないじゃない。俺はそう断言する。
 最後は俺と同じく暇……もとい燻る奴を見つける事にあり。そう、同志は居るかも知れない。その為に俺は散歩を心掛ける。「え、俺みたいな暇人と同じような奴は見つからない」って? どんなカルト集団でも共感した奴は居るんだよ。例えば盾ズとか低評価仲良し隊とかといった普段から俺が馬鹿にしてる奴等だって傷の舐め合い……もとい同じ意見を共有する者は必ず存在するのよ。いや、居なくちゃあ空しいだろ? 俺はそう思う。居なくちゃあ人は本当の意味で孤独さ。まあとあるβγ社がβ社だった頃に作られたベーの弱虫ペダルずさんイラストのあの章では主人公は自ら懸賞金を掛けられる事で町を守り、自ら孤独に成った。だが、そんな彼でも誰かを求めている。故にライバル役の奴は執拗に主人公に勝負を挑む訳だよ。まあ彼を生かすかどうかで彼の印象は変わる。おっと話が長いな。故に俺は同志を求めるって話さ、散歩を通じて。
 おっと戸締りはして、火の消し忘れないかも確認。これで万全。俺はレジスタンス活動する上でお金を利用する。何れお金の支配から解放された時に備えてお金を利用する術を知らないとねえ。それが安心安全の務めさ。安心安全は自給自足する上で大切な心掛けと成る。
 さてさて散歩してると早速、首を括ろうとしてる愚か者を発見。直ぐ様俺は運命に従って彼を思い留める。するととんでもない事を彼は口にする。
「死んでやるううう! あんなノルマ熟せるかよおおおお!」
「理解するのはまだまだ大変だが、先ずは深呼吸」
「俺を殺せえええ! そうすればあいつらに復讐出来るウウウ!」
「いや、殺してもそのあいつらに誤解されると俺は思うがな……というか落ち着け!」
「落ち着けとか上から目線で言いやがって! 俺を誰だと思ってる!」
「だったら先ずは名乗れ。でないとわからん」
「俺の名前はC! Y社で働く会社員だあああ!」
「Y社だと! 鬼鉄則は廃止されたんじゃないのか?」
「あんなのあいつらの嘘に決まってるだろうが! あいつらはそうやって俺達を道具のようにしか見てないんだよおお!」
「だからって前に自殺した奴みたいに命を絶つような真似は止すんだ!」
「あの会社に働いた事ないからそうやって幸せな事が言えるんだ! あいつらは人の皮を被った悪魔だ! 平然と人間をゴミのように扱える! 俺は大変な残業を強いられるんだよ!」
「うわさでしか聞かないし、詳しくはわかりかねる話だな。ンでどれくらい残業させられてるんだ?」
「聞いて驚くなよ! 一日平均六時間だぞ、しかも週休二日と見せ掛けて勤務して七十四ヶ月連続の休日出勤だぞ!」
「えっと休みの日は一応あるんだよな?」
「あっても結局は七十四か月連続休日出勤の残業約三百六十五日連続なんだぞ!」
「何だって! 流石に心折れるだろ、そんなに残業させられたら……よおくわかった! 自殺したい気持ちをよおく理解した……それで会社を辞めたいという気持ちに応えてここはいっそ辞めたらどうだ?」
「はあ? 辞めたらこの先どうやって生活していけばいいんだよ、馬鹿野郎が!」
「でも君は辞めないとあの会社に精神的に殺される事に成るぞ! 良いのか、それで!」
「簡単に辞められたら苦労しないからな! けれども辞めたら同僚達に殺されてしまうだろうが!」
「オイオイオイオイ、それも理由に挙げてるのかよ! だとしたらどうしようもないな。同僚達に首絞められるのが先か、己で命を絶つのが先か……二つに一つ」
「だったら俺の自殺を止めるのは、止めて、ハアハア」
「いや、自殺は勧めない。それは己の人生に対する冒涜に他成らない」
「じゃあ俺はどうすれば良いんだよおお!」
「うーん、無理して俺の同志にしても良いけど……そうだ!」
 そこで俺はスマホを取り出してあの上司に連絡を取ってみる事に。すると……連絡が取れた。
『--馬鹿野郎、Aが! こっちは忙しいんだぞ! 色々やりたい事が多くて連絡とってる暇ねえんだぞ! 要件を短めに言え!』
「Y社の社員をX社に雇って欲しい。出来るかな?」
『--何? 転職の手続きをしたいって?』
「ああ、そうだ。こいつは俺の同志に成り得ない。別にお金に恨みはない。ならばBさんの所で働かせて欲しい」
『--名前は? それから歳は幾つだ?』
「えっとCさん、歳は幾つ?」
「大卒だから二十九歳」
「名前はCで歳は二十九」
『--二十九か。ぎりぎり社員試験を受けられるかそうでないか、だな。後で課長及び総務に取り合ってみる。ンでお前は今何やってるんだ?』
「同志集めだ」
『--悪い夢から醒めろ、A。人間はお金がないと生きていけない。お前の為でもあるんだぞ』
「何度もお答えするけど、俺は一度進んだ道を引き返すつもりはない」
『--バカは荒野を行く……を読んで反省しろ、じゃあな!』
「あ、切りやがった……大丈夫かな?」
「て、転職だと! 俺を転職させる気か!」
「それしか生き残る道はない。君は死んでは成らない。明日の為にも、そして家族を食わせる未来の為にも君は俺が居た会社に転職しろ。名前はX社。そこではY社と違って保証は充実する。良いか、C。お前は生きるんだ。序に連絡先も教えてくれないか?」
 さて、何とか白昼堂々の自殺を防いだかな? 明日に成らないと俺の努力はわからない。こいつの心が何処まで俺の意見を呑んでくれるかに懸る。
 それから俺は同志及び活動拠点探しに約二時間も散歩する。たまに横断歩道を渡る際に走ったりもするけど、マラソン或はジョギングは苦手なので散歩を継続。でも俺に相応しいと思う拠点も俺の眼に適った奴も見つからない。世の中そんなに上手く行かないと感じる俺だった。
 俺は残念がって帰路に就いた……


 という訳でお金様の試作品をお届けしました。一応、FC2小説版と商業版はリンクしてるけど、基本的にそこまで気にする必要はない。何しろ、それぞれが独立したストーリーを展開するので無理して交互に読む必要はないよ。だって読者には自由に読んで貰わないと意味がないからね。
 それじゃあ今回はここまで。次回投稿は今度こそ来襲に成るかもね。

 ※ 登場人物の大半をイニシャルで記す為、有名どころも含めてイニシャル又は作者命名の仇名で記す。

雑文特別編 お金様 書くだけ書く試作品   (雑文で書いた分とほんの少しおまけ)

 どうもまだ後三週もあるので引き続きお詫びしていきますぞ。
 えっとやるのは『お金様』だ!

 クネクネの弾劾は見事罷免を可決。これに依り、クネクネは失職して次期大統領選に向けて動き出す。今回は千年マルハン候補が圧倒的多数を以って当選されるだろう。いや、当選せざる負えない所までその国は衆愚政治へと追い込まれた。
 と今の話はそこまでにしてここからの話を俺はしよう。俺はある会社員A。今、務めるX社を辞めようと考えている。その理由は追って説明する。先ずは俺が何者かを紹介しとかないとな。
 俺は大卒の二十八歳。一人称通りの男性。その情報要らないって? 実は最近の若造達は一人称だけでは性別が判断出来ないらしい。判断の難しい一人称は私とか自分。それならばわかるけど、俺やあたし、それからわいやうちなら普通に考えてそれぞれ男女男女とわかる筈なのにね。でも近年では俺を一人称にする女も増えてる。自然と俺を使う男の数は減少するかも知れないな。
 と話は戻って俺はX社に勤務してちょうど六年目。就職する前はそこで働く事に大層夢を以って困難な面接にだって合格したんだ。憧れのX社に勤務して金を稼いで良い暮らしを実現する為にね。
 でも俺は後悔する。X社の実態に対して。理由は次の囁きから始まる。
「全くこの会社はふざけてるだろ!」
「全く異常じゃないか、ここは。何処まで残業させれば気が済むんだ!」
「そんなに働いて……でも今月はたっぷり金貰ってるんだろ?」
「そうそう、有休を使い切る事が出来ねえんだ。全く好きに休めない会社に何の意味があるんだよ」
「勝手に休むクォークもパイもいい加減にしろって。人居ないってのにどうゆう神経だよ!」
「こんだけ働いて月給フォルテかよ! もっと上げろっての」
「おまけに誰か休むとこっちの休みが潰されるんだよ!」
「お前は良いけど、俺なんかせっかくの休みをガキ共の遊びに潰されんだぞ」
「これだけ働いても嫁は満足に金をあげないからな。どうしろっての」
 他にもあるが、キリがない。金金金金金……仕事仕事仕事仕事……休み休み休み休み……嫌に成るんだよ、そうゆうのが。それで俺は辞表届を出した。
「オイ、それで良いのかよ!」
「いい加減疲れました。これからは自分の道を進みます」
「でもどうやって食っていくんだ? 念願の社員だぞ。係長まで昇進するという時にここを辞めるのかよ、A」
「出世したら時間無くなるんでしょ?」
「そりゃあ残業ばっかりで辛いよ。責任者ってのはそうゆうもんだろ?」
「ならば俺は俺の為の時間を作ります」
「お前は大人じゃないな」
「ああ、確かに俺は大人に成れない子供です。でも汚い大人よりかはマシです」
「俺だって好きで汚く成ってない。だが、汚くなきゃあ……愚かでなきゃあ将来来るべき豊かさを享受出来ないぞ」
「それなら俺は今の豊かさだけに夢中と成ります。目先の豊かさにもう用はありません、さよなら」
「後悔しても知らんぞ! 思う通りの社会なんてこの世にないからな! お前は理想を求めて現実すら見えてない! いや現実を見ようとしない! お前は子供染みた思想で荒野を歩く事に成る。そこには希望など一片もない! 豊かさなど一片もない! それで良いのか、A!」
「ああ望む所です、Bさん!」
 こうして俺は金と戦う道を選んだ。そこに待つのは上司Bの言う通り荒野……上等だよ! 俺は金に支配される世の中を変えてやるぞ!

 さて、俺Aは会社を辞めた。だが、有給休暇だけは貰わないとな。本当は楽して給料もらうのは好きじゃない。けれども親や仕事仲間に依るとお金は貰う時は貰え。別にずるして貰う訳じゃない。正式な手続きをした時に貰えるお金ってのは何も卑怯な事ではないとの事。確かにそうだろう。お金を敵に回してる俺でもいざお金のない状態に陥れば嫌という程、お金を欲しがる気持ちはわからなくもない。わからなくもない。でもそれは正しいのか? 常々俺は考える。生活保護を散々ネットで批判するブログやスレを見て俺は何時もこう思う。果たして俺は生活保護を受ける身に成ったらどうするのか? 本当に生活保護なんか貰ってたまるか……と言えるのか? 考えられるのか? 辞めてから考えるお金の呪縛。何処までも俺を苦しめるお金!
「えっと確かに制服は受け取りました。保険証返還も確認しました。では後程、資料をお送りしますので後日記して投函したら失業保険手当等の資料をお送りします。ではAさん、どうもお疲れさまでした」
「お疲れさまでした」
 礼に始まり、礼に終わる。それはやっておかないとね。幾らお金を敵に回したとしても会社に罪はない。罪なのは……お金に支配された世の中。
 だからこそ俺は変えてやる、お金が全てじゃない世の中に! お金に身も心も支配されない世の中に俺は変える!


 という訳で商業用の雑文で書いた分と追加の分を載せました。次回からは本編に移りたいと思いまーす!

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(十)

 三月五十六日午前三時七分四十一秒。
 場所は石の森。西入り口付近にてザリアンを始めとした石の森制圧隊が結成された。新天神武の支援はほぼない状態で彼らがテオディダクトス大陸まで物資を運んで謎の森である全て石で出来た森の制圧に掛かる理由……それはここを突破しないとその奥にある地方まで進出出来ないが故に。そこもまた、テオディダクトス大陸に於けるどの都合にも支配されない土地なのか、あるいは既に銀河連合による都合が支配された土地なのかを知る為。
 だが、今の戦力では誰もが突破は果たせないと考えていた。いや、寧ろここを攻めるという事実を書き込む事にこそテオディダクトスの重要性を大きくする意味にも繋がると誰もが考えもする。
(出来れば全員生きて撤退しておきたいグバア。そしたら次制圧に取り掛かる時に新天神武政府が重い腰を乗り上げるかも知れないグバア)
「それでもん新天神武はざまだざ動かないだろうが。政府はざ複数のん政党がざ犇めき合う民主主義体制だからなざ」
「それがどうにも良くないんだよナア。建国者である天同七は後に成って余計な事をしてくれたもんダア」
「それは今の僕達だからいえる事だケエど、当時の一般生命はそれを歓迎したんだヨオ」
 それでも七様は碌でもない宣言したせいで一つに纏めて強引に押してゆく事を後回しにしてしまったんだゾオ--とクレッセは唾を飛ばしながら主張する。
「だからこそん今じゃあざ新天神武のんあるが政党はざ新古式神武とん速やかなざ合併をん主張しり、俺達がざ爺さんにりなるが頃合いにりなってからざ一つにりするが計画までに立ててるのんよん」
「随分とん大変なざ時代にり成ったよんなあざ」
「だからこそ僕達はざお前達のん次のん時代のん若者達がざ少しでにもん楽をん出来るようにりここでにあのん森にり潜伏するが銀河連合達とん戦ってに良い結果をん残しながらざ退散しないとんいけないんだざよん!」
 まあ、いい結果とかってのは言い訳に等しくて満足な力も出せないだろうガアナ--と己達が半端な覚悟で臨んでいる事をここに告げるクレッセ。
 この正論に対してカバオラは次のように考える。
(確かにそうグバア。わしらは昔のわしみたいに中途半端な覚悟を以てこの森の制圧に取り掛かってるグバア。そんな覚悟じゃあ理想の結果よりも下回るような結果が丸見えグバア。死者だって出るグバア。それじゃあ撤退の意味がないグバア。こんな結果に成ったら新天神武だってエピクロ島に於けるテオディダクトス開拓の援助資金打ち切りも有り得るグバア。だとしても制圧できるという心構えで挑んだら退くべき所が見出せないのも事実グバア。何せ頭の中は攻める事しかないからどうしようもないグバア。さてグバア、わしらはどの選択をするべきグバア)
 だが、考えは纏まらない。そんな悩むカバオラに対してザリアンは次のような事を言う。
「確かにりクレッセ船長のん言う通り、僕達はざ言い訳ばかりしてに力をん出し惜しみするが。そんな心構えじゃあざこれからざ攻める時のん足枷にりなる。事実だざ。だからってに攻めばかり頭にり浮かぶのんはざ流石にり引き際をん忘れてに悲劇しかざ残らない。そこでに僕はざこうが提案する」
「どんな提案をんするのんですかざ、親父?」
「まさか半分はざ攻めだけに考えてにもうが半分はざ撤退だけに考えるとんかざ?」
 いや、引き際をん決めるのんはざカバオラさんだけにりしてに調整はざ僕がざやる--そうゆう役割分担を提案するザリアン。
(成程……そうグバア! だとすると大きな声は僕とザリアンだけにして他のみんなには攻めだけを考えてくれたらいいんだグバア!)
「では石の森に攻め込む前にわしからの絶対命令があるグバア」
「何でしょうカア、それは?」
「わしとザリアン君の命令は良く聞けグバア! それとわしかザリアン君がもしもの事があれば全員直ぐに退却するのだグバア、命に懸けてもグバア! それ以外ならば各自の判断に委ねるグバア!」
「それでにしたらざ俺はざ俺のん心のん赴くままにり銀河連合をん倒していきますよん、親父のん親父のん仇討ちをんするつもりでに」
「僕もんその気でに行きますぜに!」
「そんじゃあやろうカア、父がどんな心持で一般生命の為に命を懸けたのかを感じ取って見セェる!」
「俺は何時も通り派手に暴れてでもあいつらに俺の恐怖を体感させてやるゾオ!」
「じゃあ行きましょうが、カバオラさんやざみんな」
「そうグバア。これがわしが生涯かけて見つけた答えグバア!」
 そして彼らは石の森へと走ってゆく……必ずや突破する事を信じて!
(兄さんグバア、やっとわしは答えを見つける事が出来ましたグバア。そして答えを見つけたわしはもう直グバア、兄さんの元に行くかもしれないグバア。それでもここで死ぬような命ではない事を証明して見せまグバア! それが三度も時を越えてでも求めていたわしの生きる答えグバア! それが誰かにはっきり答える事の出来ない答えでもわしはわしらしい答えだと信じて後ろを向かずに前を向いて進むグバア! もう二度と時は越えないでしょうグバア。もう二度とあらゆる時代に跳んでも悩む事はないでしょうグバア。そしてさっきと矛と盾がぶつかったから訂正するともう神々はわしを時間旅行させる事は永遠にないグバア。例え飛ばされるようなことが万が一に遭ってもわしはもう跳んだ時代で精一杯頑張るつもりグバア! グバア、覚悟を決めたグバア!)
 そして--

 第六十二話 天上天下唯我独尊 完

 カバオラの駆け抜けた道を辿って後に続く生命達は石の森の制圧に成功する!

 ICイマジナリーセンチュリー百九十六年一月一日午前一時十一分十一秒。

 第六十三話 玉と石は混ざりて交じり に続く……

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(九)

 午前六時七分四十八秒。
 場所はアンモ村中央地区村長邸。
 そこには齢四十六にして七日目に成るルケラオス蜊蛄族の老婆が淡水が入った石桶の中で眠っていた。彼女は村長で名をザレナス・ガニーダ……集落にずっと残り、そして十の年もの間、集落に移住する生命と五十八名もの子供達の面倒を見て来た老婆。彼女はその逞しい性格の下でテオディダクトス大陸という環境で活動し、クレッセですら降参する程の雌にまで上り詰める。そんな彼女にどうしてそこまでの原動力があったのか? それは夫ザリアンの存在が大きい。彼を待ち続ける心が彼女を強く逞しくしていったのだから。
 そして夫ザリアンは戻ってきた。それだけでも村長ザレナスは風邪という体調が芳しくない状況下でも笑顔を見せられるのだから。
「やっと帰って来たのんねに、ザリアン」と顔を出して話し掛けるザレナス。「今日はざ体調がざ芳しくないわざ」
「ただいま、ザレナス」
「話を聞いて驚いたグバア、ザレナスちゃん……いやグバア、もうわしよりも歳を上回ってさん付けするべきグバア?」
「普通に呼べば良いゾオ、爺さん」ちょうど帰って来て、甥のクレインから事情を聞いた齢四十四にして六の月と九日目に成るルケラオス熊族の老年クレッセ・グリーズは鳩尾まで伸ばした白髭を右前脚で弄りながらも気遣いの必要がないとカバオラに言ってみせる。「何せ当時の年齢こそが俺達の関係を表すのだからナア」
「クレッセ……の坊主で良いんだなグバア?」
「気遣うナアヨ。それが俺と爺さんの関係ダアロう?」
 全くお前さんは爺さんに成っても性質まで変わらんグバア--とクレッセが変わらない事に少しだけ涙を見せるカバオラ。
「あら、泣いてるのん? 生憎だけどん、私はざまだまだざ死ねないわざ。そんなのん感動話のん材料にりされたらざ困るわざ。私はざ私でに……ゴホゴホん、少しり無理してにしまったわざ」
「その調子だとん君はざまだまだざ死ねなさそうだね。だからってに無理はざ禁物だざ。しっかり寝るんだざ。村長のん仕事はざ早速僕がざ代わりにりやる」
 あら、頼もしいり--と言ってザレナスは淡水の中に潜って寝始める。
(本当に大丈夫グバア? もう随分歳を摂ったんだから明日に成って想念の海に旅立たないか心配だグバア)
 とカバオラや他の生命達は心配するが、事実ザリアンの言う通り彼女はザリアンと再会して二の年より後にこの世を去った……つまり彼女は四十八の年まで生き抜いたと断言される。
 さて、帰って来たザリアンは早速現村長の代わりに仕事を始める……が何から始めれば良いかわからない。そこで彼はザットネルとザッタに頼んで彼女が風邪で誰かに村長代理をしているかを尋ねる。すると判明したのは齢四十四にして十一の月と三日目に成るルケラオス蛙族の老年ケロッタがずっと代理として村を纏めていた事が判明。この十の年で彼の性格は変わらないが、子守りの経験が活かされ、代理正確には副村長として村の発展に貢献していた。
「--という訳ッケロ。わしはずっと苦労して来たんだッケロ。全くお前さんが二度も跳んでくれたお陰でどれだけザリスモやもう一つの名産品であるケロッタ茸生産に苦労した事かッケロ」
 何グバア、その茸はグバア--とカバオラはクレインに尋ねる。
「独特の香りを漂わせるテオディダクトス大陸で採れる茸ですヨオ。何なら保管庫に管理されてある今日食べる予定のそれを持って来ましょうカア?」
 お願いだグバア--と食べずにいられないカバオラだった。
 そしてカバオラはクレインから渡されたケロッタ茸を嗅いだだけで昏倒。
「オオイ、良いかおり過ぎて寝るのかよ……爺さんヨォ!」
(グバア、このまま人生に幕を閉じたいグバア。でもわしの生涯最後はみっともない方がいいグバア)
 さて、彼が昏倒したのは茸のせいではない。高温湯気の滝で激しい運動をした疲れが今に成って訪れたせいである。それはカバオラと共にこの時代に跳んで来たザリアンにも訪れる。
「御免、今日はざまともにり仕事出来ない、かざ、もん……」
 ザリアンもその場で昏倒してしまった。幸い、二名共命に係わる程の疲れではない為に晩中には目覚めるのだった。
 そして二名の物語は明日の夜に終わりの旅が始まる……それは未だ誰も近付けないあの石の森をカバオラとザリアン、そしてザットネルとザッタ、そしてクレッセ及びクレインらがエピクロ島から輸入された望遠刀と複数の物部刃を持参して攻めに入ったその時に!

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(八)

 ICイマジナリーセンチュリー百九十五年三月五十四日午前二呪四分四十一秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方北アンモ山アンモ村北地区愛の洞窟。
 アンモ集落はICイマジナリーセンチュリー百九十三年三月五十三日に救出に向かったザリオ四号に乗ってやってきた十五名の救出者に依って発見された。だが、ザレナスやケロッタは既にこの住処を大事にするように成っていた。その為、嫁の事を一時も忘れないクレッセだけが帰る事を希望。それだけじゃない。やはり子育ての苦労から救出者の内、五名ほどこの大陸に残った。ここからエピクロス島とテオディダクトス大陸間の交流が盛んに成った。ザリオ四号を基に船の最新化と量産体制化は加速。ICイマジナリーセンチュリー百九十四年十二月十八日には遂にザリオ五号、ザリオ六号、そしてザリオ七号が完成。それから今年に入って三月一日には遂にアンモ集落はアンモ村に昇格。徐々にテオディダクトスは生命が暮らす大陸へと変貌しつつあった。
 そんな中でこの洞窟にやって来るのは齢十七にして一の月と十日目に成るルケラオス蜊蛄族の少年二名は齢十六にして五の月と二日目に成るエピクロ熊族の少年と共に高温の滝を進んでゆく。
「なあざザッタ?」
「何、ザットネル?」
「まだ親父のん事諦めないのん?」
「こうして俺達だけがざこんな所にり残ってるんだざぞん! 母さんがざまだ必死にり生きてる時にりどうして諦めようとん考えるかざよん!」
「オイオイ兄弟間での話とかみっともないゾオ!」
「良いなあざ、クレインはざ。まだまだ長生きのんおじさんがざ親代わりなんだからさあざ」
 あのおじさんは辛いヨオ--とクレッセの甥にあたるクレイン・グリーズはクレッセに辟易する。
「兎に角、母さんのん面倒をん見る為にり残ってる俺達はざこの大陸のん調査をん続けないとんいけないんだざ。でないとん死んだ父さんにり呆れ返ってしまうぞん」
 死んではいないとん思うけどんねに--とザッタはやはり諦めてない言葉でザットネルにつっこむ。
「そろそろ立ち去りたいほど暑い。多分、愛の洞窟にある高温湯気の滝に着いたかもナア」
 本当だざ、アツウウウ--とザッタは目も引っ込めたくなるほどに暑さを感じ取る。
 三名は慎重な足運びで進む。少しでも速度を上げると火傷するこの高温湯気の滝と今では呼ばれる滝の近くに。そして彼らはそこで光る湯気を目撃。湯気が白いせいではない。湯気が光を帯びて彼らに近付き、それから湯気は巨大化。三名は直ぐ様、離れてから持参していた石包丁を構える。
「気をん付けるんだざ、二名共。もしかしたら銀河連合がざ跳んで来るかざもん知れない!」
「ザットネルのん言う通りだざ。だからクレインもんなけなしのん石包丁をん構えてねに」
 わかってるヨオ、それクウラい--と声を荒げるクレイン。
 三名が後ろに下がりながら何時でも飛び込めるほどの足使いをしてる中、巨大化する湯気は徐々に光を失い始める。全ての光が失われる時、湯気の中より河馬族の老年と蜊蛄族の青年が百獣型に組み付きながら姿を現した!
「今ですが、カバオラサアアアンん!」
 ガルルルルッるるグバア--と雄叫びを上げてカバオラと呼ばれる河馬族の老年は百獣型の襟首を噛み抉った!
 百獣型の首から大量の血が噴き出し、そのまま地面に横たわる。何とか生き延びたカバオラと蜊蛄族の青年は周囲を見渡す。
「はあはあ、えっと君達はざ……まさかざザットネルとんザッタ?」
「え、僕達のんことわかるのんですかざ!」
「俺のん事をん指節でに指しながら……もしや父さんかざ!」
「良く区別がついたグバア、ザリアン君グバア」
「そりゃあざ自分のん息子達だからねに」
 ウワアアア、親父イイ--と叫ぶザッタだけじゃなく、ザットネルも十の年ぶりに父親と再会を果たした。
「えっとお爺さんがおじさんが噂スウル……カバオラさん?」
「君はグバア?」
「俺はエピクロ熊族のクレーゼ・グリーズの息子デエあるクレイン・グリーズ。今は父が新天神武に於ける海戦で父クレーゼが戦死して兄に当たるクレッセの養子になりましタア」
「そうグバア、それは大変だグバア」
「あ、そうだざ! 親父にりはざこれだけをん知らせないとんいけない」
「如何した、ザッタ?」
「あのねに、実はざ母さんがざ二のん日より前からざ高熱でに魘されてるがんだざ!」
 何--ザリアンは妻ザレナスの容体を知るや否や、直ぐに走ろうとして余計に火傷をしそうに成った。
(これだけザリアン君の子供達が成長しているという事は……一体どれだけの時が流れたんだグバア?)
 カバオラは徐々に答えを見出そうとしていた。それは即ち、カバオラとザリアンの物語に終止符を打つ為の答えを!

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(七)

 九月四十七日午前十時二分六秒。
 場所は北アンモ山北アンモ集落。
 その中にある最も大きな石の家にてカバオラ、クレッセ、そしてザリアンは朝食を終えて直ぐに今後の事について話し合う。ザレナスとケロッタが五十八名の子供の面倒を見る中でどうして今後の事について話し合うのか? それはこの大陸の謎が関係する。
「実はザリスモってのはもっと教えておかないといけない事があっタア」
「どうゆう事ですグバア、坊主グバア?」
「あれはここと同様に他の大陸の地面に植えても気が付くと木が生えて実に成るんダアヨ。ところがここだけは木が生えない代わりに地面から顔を出す果物にナアル」
「ああ、その話はざザレナスかざらざ聞きました」
「じゃあこれは一体どうゆう事グバア」
「それだけじゃないゾオ。前にお前達の救出作業の時に幾つかの発見もしてキタア」
 ザリアンから手渡しされたザリスモの皮を何とか紙にした物を鋏足渡しされたクレッセはザリスモ紙を爪でなぞりながら北アンモ集落より高い場所に洞窟らしき物がある事も知るし、更には北アンモ山より成人体型百ほど東に石の森らしき物がある事も記す。
「これはざどうゆう訳かざザレナスがざ勝手にり愛の洞窟とん名付けた奴さざ。子供達からざ隠れる事がざ出来る洞窟だよん」
「そこは俺が行った時はそこまで深く入れなかっタア」
「僕達もん同じです。何故ならざあのん洞窟にりはざ滝がざ流れてます。それもんかなり高温のん滝がざ」
 かなり高温グバア--テオディダクトス大陸を謎たらしめる更なる新事実にカバオラは驚きを隠せない。
「あ、どれくらい高温かは確かめてからのお楽しみダア。兎に角、そこに触れるのは溶岩に触れるのと同じダア」
 溶岩並みの温度グバア--それを聞いて少し心臓を高鳴らせるカバオラ。
「後はざ北アンモをん東にり進んだ所にりある石の森でにしたねに。残念ですけど、子育てとん今をん生きるのんでに精一杯故にり八のん年ものん間はざ遠足がざままざ成らない事をん告白しときます」
「そこに銀河連合は巣を作ってオオル」
 何グバア--カバオラだけじゃなく、ザリアンも驚く。
「そうか。じゃあ銀河連合はざこのん大陸をんほとんどん知らない訳かざ」
「正確には世界観補正に於ける法則に照らして掌握し切れていないと言えるダァロう」
 掌握し切れてない以上は銀河連合は自ら住処を作ってテオディダクトス大陸を掌握してゆくしかない。北アンモ山やカバオルの泉に出て来た銀河連合達はそれぞれ自らのモノにしようとたまたまそこに居合わせた一般生命達を已む無く襲っていた。正確には運が良かったので食べに掛かっていた。そう考えると彼らの行動に説明が付く、と三名は考える。
「まさかと思いますグバア、わしらであの二つをくまなく探索するのですグバア?」
「ああその通りダア。お互い時を越えた者同士であの高温多湿の滝の謎を調べに行くゾオ!」
「いえ、それはざ僕とんカバオラさんだけでにやります」
 何ィ--突然、ザリアンがそれを提案したので謝って咳き込みそうになったクレッセ。
「どうしてグバア! 君には家族がいるだろグバア!」
「居るからこそん僕はざ出来るだけにみんなをん巻き込みたくないんだざよん!」
 ザリアンは覚悟を決めた。それに対してカバオラは未だに迷う。
(もう一度時を越える気グバア、ザリアン君はグバア。だけどわしが彼の意志を止める資格なんてあるものかグバア)
 それからザリアンはザレナスや五十八名の子供達に向けて別れの言葉を交わしてゆく。特に妻のザレナスは猛反対する。だが、ザリアンは何時も以上の気迫でザレナスを口説き落とし、最後の抱擁を交わしてから九月四十八日午前七時零分四秒に出発した。
「行ってらっしゃい、貴方」
「行ってきます、ザレナス」
 一方のカバオラはクレッセとケロッタに向けて別れの言葉を交わしてから尻を向けた。
「またなッケロ、カバオラさんッケロ」
「さよならダア、おっさん」
「じゃあまたグバア」

 四十八日午前九時零分十八秒。
 場所は標高成人体型九十一。
 そこはザリアンの父ザリスが百獣型に襲われて果てる事に成った場所。ザリアンは突然、こんな事を口にする。
「何だかもう死ぬのんがざ恐くないよん」
「何を言い出すんグバア、ザリアン君グバア。死んでは良くないグバア! わしらはこの命を精一杯使ってでも生きなくちゃいけないグバア!」
 そうだけどん、何だかざここにり来るとん父さんのん声がざ聞こえて来たんでに--とザリスの声を聴いたと主張するザリアン。
 その時、ザリアンの尻尾に食らい付く何かが顔を見せる……銀河連合だ!
「ウワアアアアグバア、あれは百獣型グバア!」
「クソウ、お前がざ来たかざ! 離せ、離せ!」
「今助けるグバア!」
 カバオラは百獣型の頭を右前脚で踏みつけてザリアンを救出。対して百獣型はそのまま崖から転がり落ちた。
「助かった……けどグバア、崖からグバア?」
 まさか--ザリアンは崖の下にみんなが居ると思うと震え出す。
 その震えるザリアンを両前足で体を包むように落ち着かせるカバオラ。ここに来てカバオラはザリアンの本当の気持ちを理解する。
「何するんですかざ、カバオラさん」
「良くわかったグバア、ザリアン君グバア。君もわしと同じく迷っていたんだねグバア。でも覚悟を決めた以上は前を向くんグバア」
「で、でもん--」
「ザレナスちゃん達を信じろグバア! 百獣型一体くらい何とかするグバア!」
 あ……わかりました--と自力で震えを止めて覚悟を決めた時の目つきに成るザリアン。
 抱擁を少し交わしてから二名は離れ、愛の洞窟に向けて進んでゆく。
(わしらはもう迷わないグバア! いやグバア、迷っていたらこれから最後の時越えの時にみんなの前に格好良く出来ないグバア! そうだろグバア、クレッセの坊主グバア。そして兄さんグバア!)

 午後二時三分四秒。
 場所は標高成人体型百十一。
 愛の洞窟と呼ばれる洞窟にて二名は恐怖心と葛藤しながら中へと入った。
「只真っ直ぐが進んで下さい。大体僕のん歩く速度でに一のん時半くらいりにり高温のん滝にり着きます」
 暗いグバア、そして暖かいグバア--と高温の滝がある故にどの時期であろうとも温室である事を理解してゆくカバオラ。
 それから一の時と二十四の分より後にその高温の滝と呼ばれる滝の前まで着く二名。
(何て暑さグバア! まるで高温湯気に入った気分グバア。動き回ったら全身火傷してしまいそうなほど暑いグバア)
「それからざこの石をん……アツウウウ!」
 鋏越しにも感じ取られる超高音化した石を何とか投げたザリアン。するとその石は滝に触れただけで溶かされたように見えた。
「まるで溶岩グバア」
「本当はざ回り込んでも良いけどん、この暑さのんせいでに満足にり進めないんだざよん」
「時を越える前にわしらが溶かされてしまうグバア」
「そうだよねに。だからこんそん……ってにカバオラさん、後ろおおおん!」
 うわあああグバア--背後に居たのは先程とは別の百獣型!
 その百獣型に襲われたせいで二名は超高温の場所で走る事に。するとその湯気は突然白く輝き出し、火傷に苦しむ二名と一体を包み込んでしまった!
(またグバア! この光をわしは三度も浴びたグバア! これが最後の時の旅の始まりで--)
 それからカバオラとザリアンは百獣型と共に十の年より後の愛の洞窟の奥にある滝部屋へと跳躍してゆく……

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(六)

 ICイマジナリーセンチュリー百九十二年九月四十六日午後五時七分四十八秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方北アンモ山アンモ集落。
 それはここで住む事を決めたザリアンとザレナス、そしてケロッタが築いた北アンモ山に石の家が二つある集落。そこには齢二十四にして四日目に成るルケラオス蜊蛄族の青年が齢七にして一の月と八日目に成る第十一子及び第十四子を肩車しながら齢三十六にして五日目に成るルケラオス蜊蛄族の老婆の元に向かっていた。
「重たいよん、二名共。もう父さんだってに辛いんだざぞん」
「なにがつらいもんか」
「いっつもママまかせなくせに」
「遅いわよん、ザリアン。全く私はざこんなにり腰がざ曲がらなくてに色々とん辛いのんにりあんたはざ二名をん担ぐだけでに根尽き果てようとんしてるねに」
「その割にりはざザッタとんザリガルとんザリーナをんおんぶしてるじゃないかざ、ザレナス」
 ザリアンとザレナスの間には凡そ五十八名もの子供を儲ける。一回目の産卵では二十六名の子を儲け、それぞれザッタ、ザリーナ、ザツダラ、ザットネル、ザリスニ、ザリオス、ザリアナ、ザテルセ、ザクロム、ザクロマ、ザクロマス、ザレン、ザック、ザッグ、サッグ、サット、ザット、ザリス二世、ザリス三世……名前を挙げたらキリがない程、二名は子を儲ける。しかも無事に全員育て上げた。
「辛いッケロ。どうしておいらにも子育てさせるんだッケロ」
 これだけの子だくさんをここまで育て上げたのも齢三十四にして十一の月と一日目に成るルケラオス蛙族の中年ケロッタ・ジネンダのお蔭でもある。
「仕方ないだざろん。僕達はざ三名しか居ない。それにり全員ちゃんとん育てないとんこのん過酷なざ環境をん生き延びる事はざ難しい。そうゆう点でにはざケロッタさんがざ居てくれて助かった」
 寿命が少しづつ減ってッケロ、もう五の年ほど縮んだッケロ--とケロッタは子育ての深刻さを吐露する。
 いや、ケロッタだけではない。寿命が縮んでると理解するのは二名も同意。それだけに子供というのは手若しくは足や鋏及び羽の掛かる存在。しかも五十八名ともなれば誰一名たりとも目を離す余裕もない。いや、既に目を離した隙に五名ほど姿を消す。
「あれ?」
「如何した、ザレナス?」
「ザツンテとんザリッケ、それにりザーラベはざ?」
「おい、三名はざ知ってる?」
「ツンテンはざおふろにりはいりにりいったよん」
「リッケちゃんはざラベーとんいっしょにりツンテンちゃんさがしにりいったっちゃざ」
「わかるのッケロ、みんなの区別ッケロ!」
「七のん年経ってもん君はざ子供のん区別のん仕方をん知らないのんねに」
 僕達がざ親だからってに言い訳でに誤魔化さないでによん、ケロッタさん--とザリアンは言うが、五十八名もの子供を他者が区別を付けようと試みるのは七の年以上経とうとも難しい物である。
 そんな訳で三名共五十五名を連れて第三十七子ザツンテと第四十一子ザリッケ、第四十二子ザーラベ探しに山を下りてゆく。集落故に住む範囲は其処まで広がってない現状がある。

 午後七時三分七秒。
 場所は北アンモ山標高成人体型五十五。
 マレのニカ湯と名付けられる温泉にて齢五にして十の月と五日目に成るルケラオス蜊蛄族の子供三名はそこで湯の掛け合いをしていた。すると突然、温泉は膨張。三名は何も知らずにそれを楽しんでいると突然、そこから河馬族の老年と熊族の中年が百獣型を噛み付きながら飛び出して来た!
「今ですグバア、クレッセの坊主グバア!」
「首の骨を折ってヤアルう!」
 鈍い音を立てながら二名と一体は先程出て来た温泉に落下。湯飛沫に驚くも三名は子供故に大喜びをする。
 湯から出て来た二名は百獣型を互いの口で噛みつきながら運んでゆく。それから三名の子供達よりも遠い場所に置くと直ぐに血を抜き、次に抜いた血を丁寧に隔離し、更には抜け殻の遺体を折り畳んでから地面を掘り始める。最後には抜いた血以外の銀河連合を其処に埋めてから火打石を探し、見つけるとそれで遺体を燃やす。それから燃え粕を掘り起こした土で覆い隠すように埋めた。それから二名は三名の子供を見つめる。
「あれグバア、この大陸に生命が住んでいたのグバア?」
「そんな筈はナアイ。俺が来た時は確かに存在シイテも居なかったぞ」
 じゃああの子供達は何なんグバア--と二名は互いに考え始める。
 考えが軌道に乗り始める前にザリアン、ザレナス、そしてケロッタが五十五名の子供を引き連れてマレのニカ湯に到着。
「コラ、ザツンテ、ザリッケ、ザーラベ! 勝手なざ行動をんするなざってに……ってに貴方達はざ!」
「その顔は……ザリアン君グバア、ザレナスちゃんグバア、それにケロッタ君じゃないグバア!」
「船長にカバオラさんが帰って来たッケロ!」
「という事はまさかこれは……遥か明日のテオディダクトス大陸だというのカア!」
 五名は再会の抱擁を交わした!
(まさか二度も時を超えるなんてグバア! そりゃああの子供達が居る事自体が不思議でもないグバア!)
「それにしてもえらい子供を作ったナア、二名共」
「助かったッケロ、船長ッケロ! この八の年もの間ッケロ、子育てに追われて死にそうだったッケロ!」
「子供をん作り過ぎたよん。ここをん出る為のん竜骨もん木材もん見つからない上にり趣味とんいうが趣味がざないかざらざずっとんザレナスとん濃厚なざ愛をん交わし合い続けてに気がざ付くんとこんなざ事にり成ってしまったざ」
「全く、年をん追う毎にりそのん傾向はざ薄らいでにいってもん止められないのんよねに」
 その度においらはあれだけの子供の面倒をさせられて大変だったッケロ--と過酷さを二名の前で大きな声で告白するケロッタ。
「ハッハッハア、そりゃあお盛んだネエ。そう思ってきタアラ今も生きてるかどうかわからんが、カミさんの事を考えたく成って来たゾオ!」
(二度もわしは時を越えてしまったグバア。良いよなあグバア、楽しみある者はグバア。わしには楽しみ一つさえもう何処にもないグバア)
「また何か落ち込んでるのカア?」
「そうだよん、何をん雌雌しい事考えるのん?」
「ザレナスのん言う通り、カバオラさんがざ時をん越えた事はざ仕方ないにりしてもんあの時のんカバオラさんのん行動がざ船長をんこうしてに助けたんですよん! 自信をん持って下さい! でないとん時をん越えた事にり意味をん見出せなくがなります!」
 そうは言ってもグバア--時間旅行の中で答えを見出せないカバオラはそう口にするしかなかった。
(わしはみんなと違って徐々にこの大陸の一部と化していくのかグバア? そうだとしたらこの大陸は一体グバア!)
 果たしてカバオラは時間旅行する定めから逃れる事が出来るのか? 或はそうせざる負えない因子を纏っているのか?

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(五)

 九月四十六日午前八時七分六秒。
 場所は北アンモ山。標高成人体型五十五。
 そこにあるのはマレのニカ湯と呼ばれし温泉。カバオラ一行は湯を楽しみ、そして会話し合う。
「グバア、救出作業中にこれを発見したんですグバア!」
「そうダア、ここはしみったれるテオディダクトス大陸に於ける観光名地に成るであろう貴重な温泉ダア」
「その発言はざ少し問題ありますが、クレッセ船長」
「そう言えばテオディダクトス大陸はざザリアンのん先祖ザリオ・ガニーダがざ発見した思い出深い大陸よんねに」
「ザリオの功績は素晴らしいッケロ。あの方やその子孫にしてザリアン君の父であるザリスも数々の発見をして今に至ったんですッケロ」
「そんなにり褒めてもん意味ないってに、ケロッタさん」
「それに比べてわしは……未だに兄さんの功績を引き摺ってばかりグバア」
「また下を向いてるナア、爺さんヨオ」
「いや、僕もん下をん向いてばかりです。カバオラさんばかりがざそう気持ちにり成る訳でにはざ……ってに泡?」
 いかん、今直ぐ湯から出ロォォォ--クレッセは叫ぶ!
 クレッセ以外の生命が湯から出ると突然何かがクレッセを引き摺り込んだ! その場に居たほぼ全員が銀河連合がやって来たのだと理解。
(わしは見たグバア! あれは百獣型……幾らクレッセの坊主が強くてもあいつを相手に勝てる訳がないグバア!)
 誰もがクレッセが引き摺り込まれるのをただ見てる中で一名だけこう号令を上げる!
「今のん内にりこの場をん脱出するんですウウウ!」
 ザリアンだった。彼はクレッセが何を言おうとしてるのかを理解し、そして行動に移す!
「えッケロ、でも船長が--」
「僕はざ船長のん言わんとんしてるが事をん代弁してるんだざああ! いいからざさっさとんこの場をん離れてくれに!」
 わかったわざ--ザレナスは彼の言う事に従ってケロッタを自らの背中に乗せた。
「まグバア、まだクレッセ船長は無事だと--」
「そんな事言ってる場合ですかざ、カバオラさん! 船長はざそんな事をん望んでいません!」
 ザリアンはカバオラの右後ろ脚を両鋏で引き摺り始める。それに対してカバオラはこう考える。
(ここで船長を助けないとわしは……わしはああグバア!)
 うわああ--蜊蛄族の体格では河馬族の巨体を引っ張り上げるに至らず、ザリアンは突き飛ばされる。
「やッケロ、止めろッケロ!」
「いいやグバア、わしも加勢しに行くグバアアア!」
 カバオラは湯の中に飛び込む。それは先程は言ったよりも深く、カバオラの立った状態での成人体型二でも深く潜らせる程にまで!
「カバオラさああああん!」
 ザリアンの叫びも空しく、クレッセもカバオラも湯の底より浮かび上がる事はなかった。
「どうするのん?」
「行こう、僕達はざやらなければざならないんだざろん? 救出作業だけにじゃなくが、この大陸のん調査とんいうが大きな課題をん果たす為にりもん」
「そうだッケロ。死んでいった仲間達の為にも果たしに行かねば成らないんだッケロ」
「ああ、だから僕達はざ暫く二名にりお別れするよん」
 あれ、その意味はざ--ザレナスはどうしてザリアンがそう口にしたのかを理解出来ない。
 その意味は後々明かされる。

 午後一時七分六秒。
 場所は標高成人体型七十五。
 そこでザリアンは涙を流す。何故なのか? 次の通りである。
「これを発見した時は急いで持って帰れば喜ぶんじゃないかって思ったッケロ」
「ううう、素晴らしい味だざわざ。こんなにり美味しい果物がざこの山にり生えてるなんてに」
「果物? いや、これはざ赤茄子とん同じでに野菜だざとん思います」
「確かに地面に生えてるから野菜という定義付けは正しいッケロ。でもこれは不思議なの事にルケラオスに複数持って帰ってルケラオスや若しくはエピクロで植えたら信じられない事が起こったんだッケロ。何と木が生えてそこからザリスモが出て来たんだッケロ。味わったら北アンモ山の地面に生えたのと同じ色と味だったッケロ」
「それでにこれはざ果物にり定義されたんだざよん、ザリアン」
 ううう、お父さんはざ何てに発見をんしてくれたんだよんおん--とザリスモの神秘性に感動して彼は美味しくいただいてゆくのであった。
「それにりしてもんここのん眺め」
「ああ、綺麗だざ。そろそろ君をん抱きたい」
「ええ、ザリアン」
 おーいッケロ、おいらの見えない所でやってくれッケロ--とケロッタの言葉を無視して二名は生物本来の交り合いを始めた。
「あーあッケロ、見てられない。これだから生物学ってのは好きじゃないッケロ。じゃないッケロ。でも……ここを無事に変える事出来るかなあッケロ」
 ケロッタの安心出来ない予言は的中し、三名は大陸から出るのに八の年も掛けてしまった……

一兆年の夜 第六十二話天上天下唯我独尊(四)

 ICイマジナリーセンチュリー百九十年九月四十五日午後五時零分五十一秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方西アンモ平野カバオルの泉。
 カバオラとザリアンは逃げる。だが、特殊蜘蛛型銀河連合が繰り出す緑の粘着糸は二名を放さない! 今でははっきりとわかった。それは蜘蛛の糸であると。では何故銀河連合は二名をここに運んだのか? その謎の解明こそがこの物語に於ける二名がこの時代に飛ばされた意味を知る為である。
「何て粘着力ですかざ!」
「わしが爺さんなばかりにザリアン君をこんな目に遭わせてしまっグバア!」
 その糸は相手を捕えるだけではない。締め付けて潰す事も可能な程に粘着力が高い。二名は徐々に泡を出して絞め壊されようとしていた。
(もう無理グバア! わしではこれが限界だグバア!)
 二名の心に諦めが来ようとする時、何かの影が二名を通り過ぎる。それは特殊蜘蛛型に糸で締め付ける事を止めて、対処に向かわせた。
「ゲホゲホグバア……ってあの巨体で動きの俊敏さはグバア!」
「はあはあ、クレッセ船長!」
 お前ら十の年ぶりダナア--齢三十四にして六の月と六日目に成るルケラオス熊族の中年は無精髭を見せ付けながら特殊蜘蛛型との力勝負を制し、両前足で首を掴むと百五十度以上捻った!
 その鈍くもそして砕け散るような音がカバオルの眠る地で響き渡る時、特殊蜘蛛型は絶命した。
「ああグバア、クレッセだグバア!」
「助けにり来てくれたんですねに!」
「やっぱりお前らは生きてたんダアナ。全くここまで帰って来るのにどれだけの生命が死んでいったと思ってんダア!」
 クレッセとの再会では互いに違和を感じ取る。
(何か変だグバア。わしらの中ではそんなに大袈裟じゃないのにクレッセの坊主にしてみたらまるで数の年が経ったような言い方だグバア)
「あのうが、船長。何か変なざ感じがざするのんですがざ」
「何が変カア! こうして俺はお前達を救出する為に十の年月を費やしてしまった。後はここに帰る途中でザリオ三号は銀河連合の襲撃を受けて沈み、多くの仲間達を産みに眠らせてしまったんダア!」
「あのう、船長。あの船のん名前はざザリオ二号ですよん」
「それハァお前達の乗った船の名称。難破した船ハァザリオ三号。そうカア、まだ知らないんダナア」
 いや、何言ってるのかわかりません--とザリアンはクレッセの言う事を理解出来ない。
 無論ザリアンだけではない。カバオラもクレッセの姿も言ってる事もまるで先の話のようにしか聞こえない。
(まるでわしらだけ別世界に跳んで行ってる気がするグバア。それともクレッセの坊主だけが別世界に跳んで行ってそんな風な事を口にするのグバア?)
 とカバオラは考える。だが、考えるよりも先にクレッセが声を掛ける。
「そうカア、整理出来ないんだっタアナ。わかっタア、一から整理するから良く聞いとケエ」
 クレッセは混乱する二名の気持ちも察しないままあるがままに情報を伝えた。それはここで失踪してから二の月ほど掛けて捜索に費やした事もその後、十の年もの間、誰もこの大陸の調査に乗り出さなかった事も更にはどうして調査に乗り出さなかった事も、そして再び調査に乗り出した時にザリオ三号が鯨型の襲撃に遭い、沈んでしまった事もありがままに伝えた。勿論、船の乗員にはザリアンが想いを寄せるザレナス・ガリノダも乗ってる事も全て。
「え、え、え? じゃあザレナスさんはざ船とん共にり?」
「いや心配ナアイ。彼女は君の為に生にしがみ付いたゾオ」
 そ、そうかざ……良かった--と嬉しいようなそうでないような声を出すザリアン。
「でグバア、でも本当とは思いたくないグバア。今が十の年経ってるなんて思いたくないグバア!」
「何かのん間違いじゃないですかざ! じゃあ僕達はざ--」
 その前に先ずは泉から出て来る銀河連合をどうにかする方が先ダア--クレッセの言葉通り銀河連合は泉より湧き出るように出現。
 クレッセは囲まれる前に北アンモ山に向かう事を二名に伝える。ザリアンは素直に従うもカバオラは未だ迷いの中……直ぐに応答しない。そんな下を向いてばかりの姿勢にクレッセはカバオラの左頬に左前脚で殴りつける。
「今は考えるナア! 下を向いてる暇があるなら体を動かすんダヨオ!」
「……わかったグバア。若造に蹴られて怒りが湧き出たグバア!」
 やられたらやり返す事だけは家訓として忠実に守るカバオラはクレッセの左頬に左前脚で思いっ切り蹴った。クレッセは後ろに跳ぶ事で威力を逃してはいたがこう言い放った。
「生き延びたら仕返ししてヤルウ」
「では逃げましょうグバア、坊主が案内者グバア!」
「全く大人げないなざあざ」
 三名は囲まれる前に突破し、北アンモ山に僅か三の時以内に辿り着いた。
「ああ、君はざザリアン!」そこには齢二十八にして四日目に成るルケラオス蜊蛄族の女性に成ったザレナスが右鋏を振った。「会いたかったわざ、ザリアン!」
 ああ、ザレナスさん--二名は同時に駆けてゆき、近付く成り熱い抱擁を交わし合った。
「あッケロ、申し訳ないがおいら達が眠ってる時にして下さいッケロ」
「君はケロッタグバア。生きていたんだねえグバア」
 ええッケロ、お陰様ッケロ--齢二十七にして十一の月に成ったばかりのルケラオス蛙族の青年ケロッタ・ジネンダは元気である証明をする為にみんなの前で飛び跳ね続ける。
(嬉しいけど他の仲間は死んだんだよなグバア。やっぱり永遠に会えない事を知るのは辛いグバア)
 カバオラはまだまだ迷いを抱えていた。彼がその迷いを断ち切る時にどれ程の悲劇が待つのか? それはまだわからない……

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(三)

 午後四時二十四分五十秒。
 場所はサッカス地方西アンモ平野カバオルの泉。
 十六の年が経とうとも未だに残り続けるカバオルの名前。その石碑を見てカバオラは鼻水から先に出るほど号泣。河馬族だけに巨体故、船長のクレッセしか彼を受け止められる生命は居なかった。
「兄さあああああんんグバア、兄さああああんグバア!」
「こいつメエ、何て力ダア!」
「この石碑はざ……若干鋏のん欠片がざ混じってますねに。もしや父さんがざ鋏とんいうが状況下でに器用にり石でに削ってやったんでしょうかざ?」
「それをん立証する術がざないのんでにどうしようもんありません」
「はひょっとするとニカ土がさやってくれたんじゃないだろうなみ。あいつの鋏先はわしも認めるくらいに器用だしな」
「それにしてもここは熱いなあ」『グルルルル』が特徴的なのは齢三十四にして五の月と十八日目に成るエピクロ馬陸やすで族の中年旗本ヤス出亜。「お前達は水浴びかなんかしたらどうだ?」
「オオイ、おっさん! お前が喋ると何時も隊長整ってないように聞こえるから無理して喋らないでくレエイ!」
「馬陸訛りはあんまり認められないねえ」尚も『グルルルルル』と唸るヤス出亜は船と運命を共にしたヤス出巣の息子である。「ここで喋らないなら何処で喋ったら良いんだろうか?」
「兎に角、僕達はざここでにゆっくりしてにかざらざ……おやざ?」
「如何しグバア?」
「いえ、石碑のん下にり何かがざ--」
 その時、ザリアンの右鋏に何か緑色の液体が絡みつき、次の瞬間には地面を抉って彼を引き摺り込--
「ザリアン坊をやらせはしなあああいグバア!」
 間一髪でザリアンの尻尾を強く噛んで引き込みを阻む事に成功するカバオラ。彼に続いてクレッセもザリアンの左鋏を掴んだら二名は呼吸を合わせてザリアンを引っ張り上げた!
「イデデデ」幾ら掴んでも河馬族及び熊族の大きさは蜊蛄族からすれば皮膚を剥がす程に痛みを伴う。「もう少しでに筋繊維がざ断裂するかざとん思いましたざ!」
「御免グバア」
「いえ、とんでも……ってに--」
 ザリアンが緑の粘着性の高い液体の事を口にしようとした時、それはカバオラの右前脚に強く絡み付いて彼を地面に……いや、途中でザリアンが両鋏で彼の左後ろ足を掴んだが、質量差もあって巻き込まれてしまった!
「ザ、ザリアアアアアアン!」
「カバオラマアデ! 今直ぐ--」
「船長リィ! 穴が塞がっていきますリィ!」
 何だっテエ--仲間達は驚きながらも二名を助ける為に地面を掘り進めてゆく!
 だが、彼らの尽力も空しく掘り進めれば進むほどに泉に湧き出る水が勢いを増してゆき、とうとう断念した。
「ちょうど水脈とぶつかり、俺達はもうどうしようもない」
「えイモォ、何て言いましたリィ?」
「水脈層にぶつかっテエ救出が出来ない、とヤス出亜のおっさんが言っテエル」
「そんな! まだあの子にりお姉さんらしい事一つもんしてないのんよん! ねえに、本当じゃないってに言ってよん!」
「そうっだな。まだまだこんな所で諦っめきれない。滞在日を少し超っえてでもやり切るぞ!」
「ああ、そうダア。だが、調査も並行して行うから気合い入れてゆくのダゾオ!」
 滞在日数は一の月。本来ならば調査に費やす為に用意された日数。だが、カバオラとザリアンの為に調査に割く日数を大きく減らして救出作業に全てが費やされた。例え日数が大きく超えようとも彼らは仲間の救出に全力を注ぐ。だが、この大陸に来てから七十一日目にして断念。あらゆる手も足も羽も鋏も尽くしてとうとう断念。彼らは意が失う思いでザレス二号に乗船し、帰路へと向かうのであった。
 そう、彼らの調査は一転して救出作業に全てを費やした。だが、結果は二名の死を受け入れる形で頓挫。ここに来て彼らの物語はこうして始まる……それは長い長い時を経て。

 ICイマジナリーセンチュリー百九十年九月四十五日午後五時零分零秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方西アンモ平野カバオルの泉。
 その周辺の地面が隆起。やがて円を描き、やがては破裂。そこからカバオラとザリアンは飛び出すように出て来た。しかも緑の液体の主である特殊蜘蛛型銀河連合と共に!
「うがあああ、ああっだざ!」
「ウワアアグバア、イデデデ……ここはグバア?」
「その前にりカバオラさん! あれはざ銀河連合です!」
「ウワアアアあグバア、銀河連合がグバア、銀河連合がグバア!」
 二名にとって初めてお目見えする相手は二名を地面の底に引き摺り込み、遥か明日のテオディダクトス大陸まで引き摺り込んだ張本物だった!
(戦えないグバア! わしが銀河連合と戦えるわけないグバア! ここはクレッセ達に……ってクレッセの坊主達は何処行ったあグバア!)
 二名は気付かない。ここが明日のテオディダクトス大陸である事に……

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(二)

 午前十一時四分七秒。
(仮眠は終わったグバア。全く船長があの坊やだから困るグバア)
「あ、起きましたねに」
「おおグバア、ザリアングバア。ところで周辺の調査はどれくらい進んでるグバア?」
「僕はざカバオラさんのん子守役ですのんでにそれにり関しましてはざあのん」ザリアンはカバオラの尻越しで周辺を警戒する齢十八にして四日目に成るルケラオス蜊蛄族の少女を右指節する。「ザレナスさんにり聞いて下さい」
「何恥ずかしがってるんグバア?」
 え、何--とザリアンはほんの少しその呟きを聞いただけで両鋏を開閉して音を鳴らし続ける。
「五月蠅い、ザリアン」と恥ずかしがって音を鳴らすザリアンに我慢出来ないのか、ザレナスは近付く。「銀河連合にり気付けなく成ったらどうが責任取るのん?」
「あ、い、やざ、やざ、まざ、まあざそんこん、そこでにはざちょちょっとんねに」
「はっきり言いなさい、雄でしょん!」
「無理だよん、僕にりそんなざ勇気なんかざ」
 じゃあ何でに危ない橋をん渡ろうってに思ったのん--とザレナスは彼に問う。
 それに対してザリアンは一旦深呼吸をする。それから両眼をまっすぐ伸ばしてこう答える。
「父さんがざ伝えたかった事をん知る為にり参加した!」
「あなたのん事はざ聞いたけにどん、そこまでにはっきり宣言されたらざちょっとん……お姉さん恥ずかしいわざ」
「いやあざ、それほどんでにもん」だが、ザリアンの性格はどちらかと言えば母親似だった。「僕だってえに、やれば出来るんだよおん」
「おだてられるとん直ぐ剥がれるわざねに……まあ良いけにどん」
 と二名の中はまんざらでもない様子。
(確かザレナスちゃんの祖父は名の知れた船内占い師だったグバア。彼女も祖父の無念を晴らす為に今回テオディダクトス大陸行きのザリス二号に乗り込んだんだグバア。全くあんなに若い生命が生き生きしてるというのにわしはこうして何一つ助言すら出来ないなんて悔しいグバア)
 カバオラは己の将来性の無さを悔やむ。彼はクレッセに見込まれたのに単純に十六の年より前にこの大陸で一生を終えたカバオルの弟という理由だから。そうゆう風にしか彼は物事を考える事が出来ない。常に勇気もなく、惰性で生きてきた己だからこそ。そんな彼の後ろ向きな姿勢に対して一言口にする生命あり。
「あのうが、ドドンドさん。いい歳なんだからざ顔をん上にり上げた方がざいいですよん!」
「僕もんザレナスさんとん同じ意見ですねに」
 こら、あたしがざ話してる時はざ口をん挟まないでにねに--とお姉さんぶるザレナス。
「済みません」
「まあ良いグバア、ザリアングバア。ザレナスちゃんは若いからこそそれを有効活用してわしを注意--」
「コっらあ、またそうやって歳を言い訳にするか!」
 調査に向かっていた一分隊は昼ご飯を食べに一旦戻ってきた。
「また後ろ向きに考えましたナア、カバオラの爺さんヨォ」
「それはいけませんリィ」
「そうッケロ。今回は土という安心出来ない曜日なのに安心して到着出来たんですッケロ」と齢十七にして十一の月に成ったばかりのルケラオス蛙族の少年は良く跳ねて断言。「今回は必ず成功するッケロ!」
「太鼓判を押されたナア。だからカバオラも顔を上げて突き進メエ。お前だったらやれるサァ!」
「敵わないグバア、みんなにはグバア。じゃあやってみるグバア、わしもグバア」
「大丈夫です、カバオラさん! 僕がざ必ずカバオラさんをん格好のん良い爺さんにりします!」
「グバア、ああ期待してグバア」
 二名は大きさを越えて硬い握足または握鋏する。
(勇気を以ってわしは兄さんの代わりを務められるグバア? ひょっとしたらわしはその弱気な性格でみんなを苦しめるのだろうグバア?)
 次から始まるのは二名の主役がこの大陸の謎に触れ、そしてこの謎に依って数の年も翻弄される物語。それは果たして良い終わりを迎えるのか? それとも前の物語と同じく悲しい終わりを迎えるのか?

一兆年の夜 第六十二話 天上天下唯我独尊(一)

 ICイマジナリーセンチュリー百八十八年三月五十一日午前二時七分四秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方。
 その断崖にて成人体型縦三十、横十五、高さ二十一もの水力船ザリオ二世。その先端より齢二十八にして四の月と十一日目に成るエピクロ猿族の青年は猿族としては成人体型一とコンマ四もの猿族にしては巨体過ぎる肉体に依って全長成人体型二十もする鉄縄を放り投げて上手く引っ掛ける事に成功。彼はそれを結びに向こう側を慎重に渡ってゆく。
(サルーイは凄いよグバア。あんな安定性に安心出来ない鉄縄を少しも揺らす事なく渡るなんグバア。わしなんかとてもとても出来ない作業グバア)
 青年サルーイの作業の様子を見守る内の一名は齢四十にして一の月と六日目に成るルケラオス河馬族の老年で今回の主役を務めるカバオラ・ドドンド。彼は十六の年より前にこの大陸で果てたカバオルの弟。
「は何涎垂らしてさ見てんだみ、はカバオラさみ!」
「グバア、申し訳ありませんグバア!」
 は全くさみ--彼を注意するのは齢三十九にして十の月と三日目に成るエピクロ蟹族の蟹江ニカぞう……同じくこの大陸で果てたニカ土の兄に当たる。
「ここにり父さんがざ眠るんですねに」
「はおおうさみ、は仇討ちしたいさのかみ?」
「いえ、僕はざ知りたいのんです!」
 頼んだぞ、ザリアン--とニカ雑が期待を寄せるのは齢十六にして三日目に成るルケラオス蜊蛄ざりがに族の少年ザリアン・ガニータ……同じくこの大陸で果てたザリスの遺児であり、今回のもう一名の主役。
(そうグバア、ザリアン坊は亡き母の為にも父が遺した物を探したいんだグバア。それなのにわしなんか出来の良い兄さんと何時も比べられて流される形で今回の仕事を引き受けてしまったんグバア。何一つ定職に就く勇気もなくてグバア、何一つ出家する勇気もないわしがとうとう船長であるクレッセの坊やに圧される形でこう成ってしまったグバア。わしは--)
「オオイ、河馬のおっサアアアン! 何した向いてんダアヨ!」
「ウワアアアグバア、背中に乗らないでくれるグバア!」
「この俺が船長に成ったカアラには十六の年より前に悲しい出来事何か嬉しい出来事に様変わりだっゼェ!」
 はおいさみ、はクレッセ……まだ渡り切ってないんだからさ揺らすんじゃねえみ--とニカ雑に注意されるのは齢二十四にして六の月と六日目に成るルケラオス熊族のクレッセ・グリーズ……船長を務める若き青年。
「ニカ雑爺さんの言う通りイモォ、今回は訳あってヘラルドのお嬢ちゃんは結婚式の準備に追われていて無理だったんだリィ。だからこそ代わりに出家者で幼少の頃より親の仕事で海に詳しいお前に頼んだんだろうがイモォ」
「井本の坊ちゃんが何を言ってるカア」
 坊ちゃん言うなリィ--とそうゆう呼ばれ方を好まないのは齢二十五にして五の月と八日目に成るエピクロ井守族の青年井本モリてい……副船長を務め、十六の年より前に船と運命を共にしたモリ兄の甥にあたる。
「おおおおおっい、もう繋っぎ終えたぞおお!」
「グバア、サルーイが作業を終えましグバア」
「それじゃあ行くゾォ!」
 尚、ザリオ二世には一部を除いて十六の年より前に亡くなった船員達と繋がりのある者だけで構成される。何故そうゆう船員構成にしたのか? それは副船長モリ弟とザリスの遺児ザリアンの強い意向である。その為、カバオラを始めとして十六の年より前に深い想いのある者達だけがここで彼らの想いを取り戻しにこの天の上と天の下を神々でも銀河連合でも逆らって見せるテオディダクトスに挑戦するのだから……只一名の迷いの大きい生命を除いて。
(わしは良いのかグバア? 兄さんと違ってそんなこと全く考えにないような生命なのグバア)
「どうしたざんです、カバオラさん?」
「いやグバア、何でもないグバア」
「じゃあ行きましょうが。答えはざここでに見つかりますよん」
 だと良いけグバア--とやはり迷いが残るカバオラだった。

疑惑の総合商社さん再び

 どうもdarkvernuで御座います。
 では何時も通り始める前に『格付けの旅』が土曜日に更新されましたので読まれたい方はカテゴリ欄の<格付けの旅>又は<青魔法の章>をクリック。
 さて、あの有名な疑惑の総合商社に次なる疑惑が浮上。それについての時事ネタを付け焼刃ながらやっとくか。

 かつて巨人には松井秀喜という天才かどうかは判断付かないが、チームを勝利へと貢献する広角打法と的確な狙いを付けて球を飛ばすバッターが居た。彼はメジャーに行ってもチームの勝利に貢献し、更にはチャンスに強いバッターとして次々と走者をホームへと向かわせていった。但し、そんなバッターにも突然の転落は訪れる。それがWBC参加拒否。これに依り、彼の選手生命は坂を転げ落ちるように転落。そして日本球界に戻る事なく引退。
 松井秀喜はそれ以降、ツイッター率いる維新勢力の誘いを受けて政界に参戦。そして現在はツイッターの後を引き継いで大阪府知事の座を勝ち取り、更にはツイッター政界引退後は維新の顔として引っ張っていく。
 そんな彼はツイッターが居なくなってから様々なメディアに徐々に存在感を露にしてゆく。例えば沖縄のデモに参加する者達の野蛮な行為についても苦言を呈し、更には最近話題のある学園の問題で胡散臭いしばいたろっか出身のエセジャーナリストについても発言してネラーからも徐々に支持を集めて来た。
 そんな彼が何と……こう言ったのか!
「(ほとんど省略)マスゴミ関係者は完全にネオ・ブーメラン党の傀儡ですよ。あいつらに言われてバイブの事を報道しない姿勢を貫いてやがるぜ! そうゆうのは俺としては悪い忖度じゃねえの? え、何がって? だって首相はもっとわかりやすく説明すべきだね。忖度をはっきりしないとマスゴミ共は取り上げる。首相は忖度がはっきりしてる。その忖度に違法性はないな」
 ……あれ? まあ良いか。松井秀喜はこれからも野球人としてではなく政治屋として活動してゆくだろう。


 申し訳ないが、あの松井と知事の松井は別人なので鵜呑みにしないように。これは時事ネタで本当の事も確かに書くけど、大抵はこちらの勘違いやら何やらで一部フィクション化してる事を重々気を付けて下さい。フィクションなのは最初の野球選手の松井から政治屋松井にはつながらない事をお気を付けを。
 さてさて、かなり付け焼刃だし実際の会見は三十数分掛かる程長い奴なので興味あったら其方で詳しい内容を聞いた方が早いしな。つまり何が言いたいかって……ふざけるな、糞マスゴミっっっっっと! 政治屋に言われたから報道するな……とか何時からお前らは悪の手先みたいな連中に成ってんだよ! いや、前々からか……じゃなくて一応第四の権力をほざくてめえらが何あんな二重国籍野郎が党首のクソ野党の言いなりになってんだよ! ほっときゃあいいんだよ、あんなバイブクソババアなんか……失礼、幾ら何でも言い過ぎた。兎に角、あんなクソみたいな野党の言いなりになってあんな疑惑の総合商社を庇う理由がわからん。あんな奴は前にも秘書給与天引きなどで逮捕されたじゃないか。そんな前歴のある奴を庇ってどうするんだよ。しかも大臣でも何でもないのにどうして一々メディアが庇わないといけないんだ? それが意味不明だよ。あいつ居なく成った所で別に大問題に発展すると思うか? 自分は思わないね。何時も通りにトカゲのしっぽ切りでもすれば良いんじゃないか? 自分はこう想うな。ひょっとしてそれが党首様や関係各社にとって何か重大でとんでもない事態に発展するから庇いたいのかな……まあそんなのは憶測だし、陰謀論めいてるのでそれ以上はツッコまないけどね。
 何が怒りたいかって……こうゆう事ばっかりやってっからマスゴミは支持を失い、そっぽ向かれてゆくのをいい加減気付いてほしいもんだ。いや、気付いてても宗主国様の命令に逆らえない以上はどうしてもあの真宮寺是清学園長の友達百人計画に……冗談としてあの嘘吐き学園長を取り上げて少しでも有事に関する議論を遅らせたいんだろうな。全くそれだからウルトラマンダイナはあの呟きをするんだろうが。
 さてさて、来週の雑文までにこうゆう話に幕を閉じて欲しい。確かに雑文では時事ネタを扱うけど、基本的にアレな時事ネタがあるという事はつまり世の中はまだまだルーピーが罷り通るという証拠なんだよな。
 という訳で付け焼刃な時事ネタの解説を終える。

 さて、第六十一話の解説でもするか。気が付けば第六十二話に繋げるお話に成ってしまった。ああ、第六十二話は実質これの続きだと思って下さい。
 さあ、久し振りにバッドエンドに終わった。但し、希望はある。そうゆう意味じゃあまだまだ意味のあるバッドエンドだと自分ではそう思ってる……自分ではな(悲)。と言ってもバッドエンドは前にも書いたような気がするけど、ハイリスクハイリターンな部分があるから気楽にやれる物じゃない。その証拠に一兆年の夜では大体がハッピーエンドで終わらせてるからな。その理由はハッピーエンドの方が妥当だという安易な考えがあるしな。それだけにバッドエンドは狙いを絞ってやらないと痛い目見るからな。
 本編の内容は単純に偉大なる先祖が主人公でそんな彼はどう足掻いても死ぬ運命から逃れる事が出来ない。逃げるという選択肢は既に船に乗った時点で死ぬ運命と変わらない。かと言って黙って死ぬ選択肢も前向きじゃない。故に前向きに選んでひたすら食い下がる展開が続いてゆく。最後は予告通り喰われて終わり……タイトル名に偽りはない。退いても死、進んでも死……それが前門の虎、後門の狼。それでも主人公ザリスと彼の仲間達が命を懸けて切り開いた道は無駄じゃない。それは次の世代に繋げるバトンとして光り輝いてゆく。おっとポエムるのは余り好きじゃないな。解説するとこんな感じだ。まあ碌な解説をした事がないけどね(辛)。
 と簡潔に説明して第六十一話の解説を終わらせるね。

 それじゃあ何時も通り予定表と行きましょう。


 
 予定日三月二十七日~四月一日  第六十二話 天上天下唯我独尊        作成日間
     四月三日~八日     第六十三話 玉と石は混ざりて交じり     作成日間
        十日~十五日    第六十四話 烈の闘い 藤原大陸の謎篇   作成日間
       十七日~二十二日  第六十五話 烈の闘い 明かされる星の系図篇 作成日間

 四月中にやれるかな、これと並行であれとかあれの作成とか。でも初めての商業用だから出来れば誤字脱字零で生きたいけどな。まあ前に働いたあそことかあそこみたいに責任以ってやるのはかなり難しそうだが。
 あ、序にあの野球人の松井についてだが……自分は大嫌いの部類に入るな。だからこそああゆう風に書けるという事をここに告白する。それからあいつが日本代表監督とかやるのははっきり言って反対だね。何故って……WBC蹴ったのを忘れん。蹴っときながら日本野球代表監督だなんて……どうゆう洒落だよ、ってな。これはまあ今後の大谷にも言える事だけどね。
 それじゃあ今回はここまで。トワイライトアクシズまでアニメ化……か。サンダーボルトやジオリジンといい、最近のサンライズ及びバンダイは精力的だな!

雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (5/5)続き

 どうもどうやら議論話で大分文章を使うので二つに分けました。その後半と行きましょう。

「オイ、ジュンペイ! 何でそれを先に言わないんだよ!」
「いやあ、必要ないのかなあって思ったんだが」
「という事は悲しい事にジュンペイ君かノブユキ君のどちらかが犯人だって証明する事に」
 タイラントの一言に依って二人は窮地に追い込まれる。
「まさかあの影はお前らのどちらかだったのか?」
「嘘だよね? ジュンペイ君もノブユキい君も違うよね?」
「お、俺は違う。現に隠し扉を知ったのは今さっきだ」
「ああ、あの影は俺だったんだ」とジュンペイは衝撃の告白をした!
「という事はジュンペイ君が犯人?」と青褪めるタカ。
 それに対してジュンペイはこんな事も主張する。「それは安直だよ、タカ」と。
「その理由を聞かせてよ」
「うーん、先ずは犯人がチャラオを殺した凶器だけど……あれ、誰でも用意出来るんだよね」
「誰でも……どうゆう事だ?」
「そうか! わかったぞ!」と手作業に精通したタケマサはトリックの謎に気付く。
「如何したんだ、タケマサ?」
「いや、もしかしたらと思ったけど……どうして八つ全て空き部屋同然の牢屋なのにその一つ一つの手摺には傷が入ってるのかわかったぞ!」
「何イイイイ!」とわざとらしくムーミンは驚く。
「それについてはもっと補足するとこうだよ。まあ俺達が閉じ込められた牢屋にはある仕掛けがあってね。実は俺達深夜労働者達が--」
「深夜労働者……何だね」とタカは優しくツッコむ。
「全て出て行った後に犯人は敢えてあの扉を全開にしたんだよ」
「あの扉を……そうか。チャラオに示させる事で時限爆弾が爆発するような仕掛けだったんだな!」
「で、でもそうだとしてもお前の容疑は晴れないぞ!」とカズヒロは食い付く。
「え、何処が?」
「だってほら……どうして俺達の前に姿を現したんだよ!」
「ああ、それか。あの時限爆弾が発動してちょうど食堂前に飛び出したんだよ……偶然だよ。何か尋ねられるのも面倒なので俺はあの隠し扉から逃げて行ったんだ。まあちょうど時間があったお蔭で俺はノブユキと合流出来たんだよ」
「それでもお前の容疑が晴れたとは思えないな」
「いや、あの仕掛けは誰だって出来る時点で私を犯人扱いするのは些か安直だと言ってるんだよ。要するに話を最後まで聞こうって私は言ってるんだよ」とジュンペイは一人称を変える事で話に集中させようとする。
「あ、そう言えば気に成る事があったねえ」
「何だい、タイラントお」
「実はね、ジュンペイ君ジュンペイ君」
「俺は×2じゃねえ!」とあくまでタイラントに厳しいジュンペイ。
「話の続きをさせてやりなよ」
「えっとあれだ。そもそも俺達が深夜労働に出たのは何時ぐらい?」
「あ、そう言えば俺がお前に話し掛けた時間は午後十時二十分。それに応じ通路に出るまでの時間はそんなに掛からない」
「そう言えば僕が食堂に来たのは午後十時三十分ね」
「俺はちゃんと確認してないけど、通路に出たのは確か……十一時頃だったな」
「俺はプロ君と一緒に出えたよ」
「俺は食堂に来たのは十一時ちょっと前……後はあの三人だけか」
「僕達はあの牢屋に集まったのはちょうど十一時……あ、一応カズヒロ君が出て行く所を見たよ」
「そう、つまり俺達には何時でも仕掛ける機会はあったんだ」
「いや、それじゃあおかしいだろ?」
「何が?」
 他にも疑問点があるとハラちゃんは突っかかる。
「いやだってバラバラ死体の一部はタイラント君達が来た後だとどうやっても--」
「ああ、それならあいつらが来る前に抜いとけばいいだけだよ……絃にタイラントの証言がそれを示すしね」
「そうそう、僕が来た時には既に死体の一部がなくなってたよ」
「ああ、そっか」
「普通に考えりゃわかるだろ、それくらい!」
「そう、つまり俺達には何時でも仕掛ける機会はあるのさ」
 トリックは判明しても肝心の犯人はまだわからない。ここに来て十三人は行き詰まった!
「ええ、どうやってチャラオ君を殺したのお?」
「さっき説明したでしょ! チャラオを殺す為に犯人は敢えて大きな牢屋の扉を開けっ放しにしたんだよ。その上で犯人は彼を起こして……待てよ!」
「如何したのお、プロ君?」
「だとしたらジュンペイ君は犯人じゃない。風切り音が響いた時、彼は僕達に目撃されたんだよね?」
「ああ、そうか……チャラオを誘導するにも先ずチャラオに見つからないようにしないといけないんだな。だとしたらジュンペイが犯人である可能性は薄い!」とロバは其処に着目。
「それからあの仕掛けを誰かにばれないようにしないといけないんだろ! だったらジュンペイ君が犯人である可能性は極めて低い。そうだろ、オオニシ君?」
「ああ、そうだ。あのボウガンは真の凶器を隠す為のカモフラージュだとするとあいつが用意したとする確かな証拠にも成らない!」
「だから言ったじゃないか。俺は犯人じゃないって」
「だよね。幾らチャラオがうざいからってジュンペイ君が現代のラスコーリニコフな訳ないよねえ」
「だとすれば益々俺達は犯人を特定するのが難しく成ってるじゃねえか! 本当に誰なんだよ!」
 真犯人……実はある決定的な証拠を残してるんだよね。でええええも……私が君達にそれを教える訳ないねえええ!
「いや、寧ろ教えてください!」
 それは駄目だ。何故なら証拠回収時に既に犯人が隠滅した後だからさ。残念だね、君達。惜しかったね、君達!
「最初の事件と同じで犯人を誘導してゆうちゃん同様にチャラオも殺害したのはわかるわ! わかるけど……犯人を示す決定的な証拠がない! 完全に僕達は現代のラスコーリニコフに踊らされてるわ」
「はあ、そろそろ眠く成って来たね。じゃあさっさと寝ようよ」
「如何してお前はそんなに気楽だよ!」
「いやだってわからん事で時間使うなんて面倒じゃないの。だったら今日は昼までたっぷり寝て活動再開する方が良いじゃないの」
「全く君は本当に自己中だね。俺はとても信じられないぞ!」
「ン、待てよ」とゴメクボは口を開く。
「如何したんだ、ゴメクボ?」
「確か第二の殺人が起きたんだよね。だったら四階に降りられるんじゃないか?」
「まあそれは明日に……いや、今日の昼まで寝てそれから活動再開しよう、ゴメクボ」と親しい人間とそうでない人とでは呼び方が大きく異なるロバ。
「そうだな。正直、これ以上目の隈増やすと本気で苛々して来るし!」
「じゃああ、帰ろっか!」
 こうして第二の事件は肝心の犯人が判明しないまま今日の昼に……いや、次に持ち越されてゆく。
 さて、ここで中断。何故って? これは試作品だよ。試作品で最後まで物語が展開する筈ないよねええないよねええ!
 これにて試験運用版狂・言・師・我・聞! 本格始動版にて続きを再開しまああああああす!


 これでお詫びの特別編は終わり。あ、まだ後三週間ほど残ったなあ。参ったなあ、何しよっかな?
 ま、いっか。序に本格始動版は市丸に投げたのでそちらで続きを楽しみにして下さい……あ、序に本編では若干展開を変えてるからお気をつけて!
 じゃあ今回はここまで。明日は雑文の日だよ!

雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (5/5)

 どうもどうやらせっかちな性分なのか、さっさと進めたい模様。
 ではラストと行きましょう。

 二人は死体を前にして放心状態。ゆうちゃんの死体の時もテロリスト五人のバラバラ死体の時も何とも感じなかった事柄。なのにチャラオの死体を前にして何をすればいいかわからない。何故なのか? 何故なのか? 何故ええええなのかああああ!
「ああ、五月蠅いなあ。折角寝てる時に騒がない……で?」状況がわからないハラちゃんは扉を開けて何か違和感に気付く。「あれ? ドアを開けたら妙に重たい上に足下に血が垂れてるから……ってウワアアアアアアア!」
 ハラちゃんはチャラオの死体を目の当たりにして絶っっっっっっ叫!
「オイ、ハラちゃん! 眠りに就こうとしてる時に大声出すな……あ? あ、あ、あ、アアアアアアアアア!」
「何で叫び声が……ってウワアアアあああ!」
「まさか……本当に次の殺人が起こったのか……あれ、夢か?」
「おやおや、こっそり各部屋を調べてる時に……面白い物が見れたね」
 ハラちゃんの絶叫で同じく大きな牢屋で眠っていたロバ、オオニシ、タケマサがそれぞれの反応を見せる。彼らの声に釣られてプロマイ及びカズヒロの背後よりジュンペイ、ノブユキ、タイラント、タカ、ムーミンもやって来た。
「これで二人目……なのか」
「違うよ、ノブユキ君。七人目だからね」
「ンな細かい事はどうでも良いから今は……ウウウ、吐き気が!」
「どうぞ、俺が全て受け止めるよおん!」
「アホやってる場合か!」
 とロバがムーミンにツッコミを入れる間に倉庫に入った人影を追っていたゴメクボとアママイが駆け付ける。
「駄目だ。犯人を取り逃がし……ウウ!」
「うわああああ! チャラオ君! ねえ起きてよおう、チャラオ君!」
「いや、無理だ。チャラオさんは間違いなく死んでるよ」
「それにしてもムーミンは酷いよね、矢で一突きなんて!」
「俺はやってないから」
「僕も違うから」
「俺もないね。ちゃんとアリバイあるよ」
「アリバイ……そうだ!」ノブユキは冷静に成って一人一人のアリバイを確認しに掛かった。
「そんな事よりもさっさとそれ片付けようよ」
「マジでそんな事言えるんだ、お前! 本当に信じられない神経だよ、お前!」流石に温厚なハラちゃんもタイラントの無神経極まる発言には突っかからざる負えない様子。
「確かに信じられない事を言ってるだろうけど……でもタイラントの言う通りチャラオさんを片付けよう」とカズヒロは当たり障りのない言葉で提言する。
「ま、まあそうだな。それで何処に安置する?」
「大きな牢屋の右手前にあるあそこにしよう。同じくゆうちゃんの死体やテロリスト五人のバラバラ死体も安置してあるし」
「あ、そう言えばそうだけど」とやはり空気を読まないタイラントはこんな事を口にする。「何だかバラバラ死体の一部がなくなってるんだけど」
「何!」
「それどうゆう事よ!」
「まあ取り敢えずチャラオさんの死体は片付けましょう」

 錯綜する情報……混乱する犯人以外の十二人。彼らは一つ一つを纏めるべく、深夜一時までに全ての事柄を終わらせて食堂に集まった。
 早速議っっっっっっっっ論が始まる。彼らが議論するのおおおおはチャラオ事件に於いて判明した数々の証拠及び証言の出し合いである。
「先ずは僕から提示するね。事件の始まりは僕とアマとカズヒロ、それにゴメクボが食堂に集まって第一の事件であるゆうちゃんとテロリスト五人を殺害したトリックについて自分達なりに話し合っていた時よ」
「ちょっと待った、プロマイ」
「何よ、オオニシ?」
「如何して俺らを呼ばなかったんだ?」
「犯人である可能性を拭えないからよ」
「成程……俺達の中の誰かが犯人である以上は出来るだけ身内同士で話し合う方が建設的で、あると」
「全くもうプロマイ君はどうして俺を呼んでくれなかったんだ! 呼んでくれたら協力してあげたのに!」
「いや、俺は我慢成らんな。そこの陰気野郎と一緒に語り合うなんてさあ」
「お前ら仲悪いなあ」と言った後溜息吐くオオニシ。
「まあ続きを説明するよ。僕達が食堂で話し合ってたのはちょうど昨日の午後十一時五十四分くらい……その後に風切り音が鳴り響き、僕達は食堂を出たよ。すると……人影らしき姿を見掛けたわ。それで僕達は二手に分かれたわ。僕とカズヒロが人影が向けていた方向目指して走り、アマとゴメクボはその人影を追う係をね」
「そしてチャラオは死体として発見されたんだな……俺達が熟睡しようとしてる時に何て事をしてくれたんだよ!」
「それで人影らしき奴は捕まえたのか?」
「それが……倉庫に入ったんだが、全然見つからなくて」
「本当かあ? ひょっとしてお前が逃がしたんじゃないのか?」
「逃がす訳ねえだろ」
「まあまあ落ち着け、お前ら!」
「ゴメクボ君の言う事は本当だよ、タケマアサ君。俺も探したんだけど、だけど、ウグウウウウ!」
「どうせ君達が何処へ向かうかの何かをしてる時にこっそり逃げたんじゃないの?」
「それは有り得ないわ。だって僕とアマは倉庫のある方角でじゃんけんしてたんだから……その時には誰一人として倉庫から出てなかったわ」
「だってさ、タイラント」
「何だよ、つまんないな」
「お前という奴は……よくそんな事言えるよなあ」
「ほっとけよ、タイラントの事は」
「これで四人のアリバイは成立したな」
「いや、二人でしょ」
 とオオニシの言葉に対してジュンペイは反論する。
「それどうゆう事だ、ジュンペイ?」
「だってプロマイとカズヒロのアリバイは確実に証明出来るけど、ゴメクボとアママイの場合は証拠隠滅の可能性が含んでてどうにもきな臭いんだよな」
「ああ、そうゆう事か。確かあの二人が死体の所に来る時間が一番遅いのが理由なんだな」
「まああくまで憶測に過ぎないけどね」
「だったら言うなよ、ジュンペイ。余計に話が進まないだろ!」
「まあ四人のアリバイはわかった。それじゃあ次に俺を含めて他のみんなのアリバイを知らないとな。先ずは俺から行くと俺とジュンペイはそれぞれ八つの牢屋をくまなく調べていたんだ。まあアリバイらしいアリバイとは言えないけど、叫び声が聞こえた時には俺はジュンペイと共に倉庫近くの牢屋から出て来てそこで集合したんだ……そうだろ?」
「ああ、そうだねえ。まあ俺は牢屋を調べてる時に通路側で何か変な物が飛んで行ったのを見掛けたんだ。それから俺はチャラオの死体を安置した後に通路をくまなく調べるとある物を発見したんだけど……まあそれは後で紹介するさ」
「以上が俺達のアリバイさ」
 ジュンペイ、ノブユキの両名は死体発見時に倉庫近くの牢屋より出て集合。これと言って怪しい事はないだろおおおう……ね?
「次は僕とムーミンとタカのアリバイだね。僕達は昨日の真夜中はゆうちゃんとテロリスト五人が安置してある牢屋でトランプゲームしてたよ」
「僕はしなかったよ」とタカはタイラントの図太い神経に辟易する。
「何でもワンポーカーやって最終的に負けたら死ぬというゲームをしてたんだよ」
「お前らは何危ない事してんだ!」
「あ、それカイジだろ!」
「命のライフを懸けて……じゃなくて今はアリバイの話をしてるじゃねえか! 要するに悲鳴が聞こえるまで俺やハラちゃんと同じくアリバイがあったって訳だな」
「まあね。んでそこで命懸けのゲームをやってる時にある事に気付いたんだ。それがテロリストのバラバラ死体の一部がなくなってるんだよなあ」
「本当にそんな惨い物をよく確認出来るよね」
「全くこれだからタイラントの顔は化け物なんだよ!」
「顔の話よりも先ずは三人のアリバイはこれで正しい、と」
 タイラント、ムーミン、そしてタカは事件発生時には死体が安置される場所でワンポーカーをしていた……とはなあ?
「次は俺達だな。御覧の通り、大きな牢屋で寝ていた。熟睡しようとした時に突然ハラチャンの叫び声が聞こえて飛び上がったな。んで御覧の通りだよ」
「俺達は死体の直ぐ近くに居たからアリバイらしいアリバイはないな」
「けれども俺は犯人じゃないぞ!」
「俺も俺も!」
 四人のアリバイは御覧の通り……さてさてさてさてさてさて?
「怪しいのは死体の直ぐ近くに居た七人か」
「ノブユキ君。その前に僕達が聞いたあの風切り音について何か知ってる?」
風切り音……さあ?」
「俺も知らん」
「同じく」
「大きい牢屋で寝る俺達四人はそれを耳にしてないな」
「あ、そう言えばその音は聞いたな」
「そうそう、その音と一緒にバラバラ死体の一部が見えたね」とジュンペイは重要な証言をする。
「え、本当に?」
「まあその前にタイラントとムーミンとタカは俺達が聞いた音が聞こえた?」
「風切り音は聞かなかったけど、何か声にも成らない悲鳴ぶつかる音は聞いたね」
「多分、それはチャラオの悲鳴と首に矢が刺さってその勢いで彼の全身を硬い扉に叩き付ける音だわ!」
「へえ、そうなんだ」と他人事のように流すタイラント。
「まあ気のせいだと思って俺達は命懸けのワンポーカーの続きをしてる時に悲鳴を聞いて駆け付けたんだよな」
「僕はあの鈍い音を聞いて少しだけ様子見ようと思ったけど、タイラントがしつこく審判をしろって五月蠅くてね」
「だってマザーソフィが居ないとゲームが成立しないんだよ」
「全く薄情な奴等だ」とロバは呆れる。
「ふと思ったんだけど」
「何だ、オオニシ?」
「モノクマロンパっぽくない?」
「逆転弁護じゃないの?」
「話が脱線するから静かにしろ!」
 オオニシ、タイラントのボケに対してロバはツッコミを入れる。
「それにしてもジュンペイが見たというあのバラバラ死体の一部が飛ぶのは……何故それが飛んで来たのかしら?」
「多分、犯人はそれを使ってチャラオを殺したんだろう」
「それを使って?」
「まあ倉庫にはない何かを犯人が持っててそこにバラバラ死体の一部で固定してやったんでしょうな」
「うえええ、頭イカレてるだろ!」とハラちゃんは両手で口を抑える。
「ちょっと待てよ!」
「何だ、ノブユキ?」
 とここでノブユキはある事に気付く。
「もしかしてあの予告状に書かれていた意味深な遠隔操作を示唆するメッセージ……そうか、そうゆう事だったんだ!」
「何勝手に盛り上がってるんだい、ノブユキ君?」
「何が言いたいのか教えろって!」
「実はわかったんだ。殺された順序が……現代のラスコーリニコフは先にテロリスト五人を殺してから次にゆうちゃんを殺した。これで間違いない」
「如何してそう断言出来るんだ?」
「それ気に成るよお」
「詳しく教えろよ、ノブユキ君!」
「ああ、ゆうちゃん殺害方法はまず先にテロリスト五人を殺害し、通路のど真ん中に運び、そこから死体をバラバラにする。これには一見すると猟奇殺人という一面で見てしまうかも知れないが、それも現代のラスコーリニコフの狙いだ。それもトリックの一つとして機能する。見立てが完了すると次にゆうちゃんだけを起こしてバラバラ死体の前まで誘導する。その時に準備するのがチャラオ殺害時に使っていたボウガンの矢……正確には食堂の奥にある台所にある包丁。そこから取り出して犯人だけが持ってるワイヤーで秋の牢屋のドアノブに引っ掛けて繋いでいくんだ。そいつを使ってゆうちゃんに何かを持ち上げてから……自動装置が作動してあいつの胸に見事包丁が突き刺さるという仕掛けだよ」
「でもさあ、一つ疑問があるぞ!」
「何でしょう、ハラちゃんさん」
「死体を引き摺った後がないけど、それは何でかな?」
「最初の事件だからな。きっと犯人は何かを使って俺達が閉じ込められてる牢屋まで運んでど真ん中に置いたんだろう」とタケマサは鋭い答えを述べる。
「そうか! 死体の近くで殺したら血痕も誤魔化せるし、何よりも誰の結婚なのかわからないバラバラ死体の血の沼だしな。成程、一理ある--」
「で、それと今回の事件と関係あるの?」とタイラントは指摘する。
「そう言えばそうだな。だって包丁じゃなくボウガンの矢だからな」
「それだけじゃないわ。犯人の影と思われる場所に置かれてあったボウガンを見ても確かにそれで行われたように思えるわね」
 と第一の事件と第二の事件の類似性を見出せない十三人。ここに来て謎は暗礁へと乗り出すかに思えええええええたそのっっっっっっっ時! 誰かはこう発言する!
「気に成る事があるぞ」
「何だ、タケマサ?」
「あの影は倉庫の中には言ったのにどうやって隠れたんだ?」
「ああ、そう言えば気に成るな」
「それなら簡単だよ。実は俺とノブユキが調べていた牢屋には隠し扉があったんだ」


 長くなりそうなので二つに分けますね。

雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (4/5)

 どうも噛み合うと何故かせっかちに続きを書いてしまう症候群に陥ったdarkvernuです。
 まあそんな名称の症候群は流行りませんが、何時か自分は流行りたいです(そんな事思ってる時点で一生無理だけどな、現時点で)。

 ゆうちゃんが殺される理由。誰だって疑問に思うだろう。そこで彼らはゆうちゃんの良い所悪い所それぞれ議論することに成った。すると碌でもない事実が判明すうううううううる。
「ゆうちゃんはハゲで五月蠅くてそれに図々しい。だから良い所が見つかる訳ない」
「俺も思った。あいつは歌が下手糞で数学三点取って更には自分勝手に決めていたもんな」
「懐かしいな。バグにハゲと呼ばれた所は流石に哀しく成って来たがそれでもあいつの良い所なんて全然見つからないぞ」
「俺も思った。というかあいつうざいし、話し掛けて欲しくないし」
「まあまあそこまで言ったんな。一応被害者なんだからさ」
 とゆうちゃんに近しい人間からすると粗大ゴミを見るような扱いであり、どうやっても決定的な動機と成るような理由が見つからない。
「ゆうちゃんかあ。あんまり知り合っていないけど、一つわかるのは……正直あいつには良い印象を抱いてないな」
「俺は鬱陶しいのでどうでも良い」
「うーん、ゆうちゃんについてはあんまり良い噂は聞かないよね」
「そんあ事ないよ。ゆうちゃん君をあんまり虐めいないで」
「俺はあいつについては大分前のバイトで話した事あったな。何でも貸した金は返さないからチャラオよりも関わりたくないな」
「そもそも俺とあいつを一緒にするなって!」
「俺から言わせればどっちも同じ穴の狢だろ?」
「ゆうちゃんかあ。結構会話してたな。まあ確かに良い印象は持ってないな」
「俺は知らないから詳しくはわからないけど、まあそうだな。殺されるような動機がわからない事だけははっきりしたな」
 とノブユキは議論の結果を纏める。彼に依るとゆうちゃんは人としてはクズの分類に位置する人間。常にやる事為す事に責任感がなく、尚且つ不味く成ると言い訳をして逃れようとする。更には馴れ馴れしさと図々しさ、それからお喋りが合わさって人にはあまり良い印象を与えない。とこれはノブユキ自ら見つけたゆうちゃん像であり、私の意見は含まれない。
 私としてはゆうちゃんとはそれがあるからこそ誰かを繋ぎ、図々しくも友人関係の橋渡し役を務めるという別の一面が見える。これはあくまで私の見解だ。
 それでは話の続きをしよう。
「と成るとやはりあいつについて何か情報を知らないといけないな」
「その話は止めようぜ、ノブユキよお。そんな事よりも犯人は誰なのかが先だろう?」とチャラオはそれについて否定するような言動を取る。
「おい、どうしたんだチャラオ。さっきもそうだったけどあいつの事に成ると急に何か逸らそうとしてるじゃん?」
「き、気のせいだって」
「いや、俺もあいつがもしもあの野郎だったら明日とかにした方が良いかも知れないぞ」とロバも若干話を逸らしに掛かる。
「如何したんだ、お前ら? そのあいつあの野郎という何かに関して何か逸らすような素振りを見せてるような?」
「僕も思ったわ。チャラオさんやロバさんは何か知ってるの?」
「俺も不審に思ったね。何か隠してるだろ?」
 とノブユキ、プロマイ、そしてジュンペイは彼らに問い質す。そんな彼らの代理をするように数名が畳み掛けるように反論。
「もう止めだ! 今日は豚肉食べてモノクマロンパやってゆうちゃんが死んだ所で寝ようぜエ!」
「お、俺もやりたいゲームがあったんだ。この階じゃない何処かにゲームセンターか何かあったら良いなあって」
「俺も同意見だ」
「お、俺だってそうゆう陰謀論めいた事は止めて今はナマポの実態に関する話とかの方が建設的だしな」
「そうそう、新しく買ったラノベ読みたいし」
 とムーミン、カズヒロ、ゴメクボ、タケマサ、そしてオオニシはチャラオとロバを援護するように話を逸らしたあああ!
「何か疚しい事大ありだね」
「まあどうせ一軒家大上昇事件の事でしょう」とタイラントは場の空気を考えずに口走る!
「待て待て待て待てってよ!」
「オイオイ、どうしたんだチャラオ!」
「あれは事故だってみんな言ってるだろうって!」
「如何しあんだ、チャラオ君?」
「そ、そうそう! その話は置いといて食事しようぜ」
「俺もだ」
 とここに来て新たな単語が出て来た! それは一軒家大上昇事件と呼ばれる事故で処理された謎の事件。これとあいつしくはあの野郎がどう関係するのか? いや、この単語が出て来た時点で既に真犯人現代のラスコーリニコフは第二の殺人(ゆうちゃんとテロリスト五人の殺人は一つにカウント)に着手していた……

 --オマエラがあいつにして来た事は絶対に許しては成らない! 例え奴らが法律で裁けないのなら……が裁いてやる! 八人全員仕留める為だったら十四人全員殺しても構わない! それは……がやる正義の鉄槌に於ける些細な犠牲でしかないのだからな--

 さて、夜十一時五十二分……プロマイは弟のアママイ、友人のカズヒロとゴメクボを食堂に集める。
「トリック?」
「うん、倉庫にあったボウガンを使ってゆうちゃんを殺したんだと僕は思うの」
「どうしえなの、プロ君?」
「俺も気に成ったんだ。普通に殺したんじゃないの?」
「いえ、あの予告状には二重の意味が含まれてるのよ」
「二重の意味? プロマイはゆうちゃん殺害もトリックで行われたと言いたいのか?」
「それはないだろ! 第一俺らが気が付いたのは今日の昼頃で……ベッドから起き上がるなりいきなりあいつの死体を発見したんだぞ」
「うん、ゆうちゃん君が部屋の真ん中で死んでたんだよお」
「そこよ。そもそもここに連れて来られて初日にどうしてゆうちゃんのネームプレートが書かれたベッドが用意されてるの? 殺す予定だったゆうちゃんの為のベッドなんて何かおかしいよ」
「そんな事よりもプロマイ。二重の意味って何?」
「あ、そっちだったよね。実はこれから犯人現代のラスコーリニコフが行う殺人を止める為にも協力して欲しいのよ」
「だからさあ、プロマイ。その二重の意味って何?」
「あ、そうだったよね。二重の意味ってのはゆうちゃん殺害に使うボウガンを使ったトリックを今度は……第二の殺人に使うのよ、ラスコーリニコフは!」
「え、それはどうゆう--」
 その時、彼らの耳に風を切る音が入った!
「何だ……耳を突き刺すような音は?」
「まさか僕達がここに居る間に!」とプロマイは食堂を飛び出した!
「あ、待ってくれプロマイ!」
「待ってよおお、プロ君!」
「……」
 四人は食堂を出て直ぐにっっっっっっ人影を目撃したあああ!
「あの影は倉庫に入っていったぞ!」
「二手に分かれましょう!」
「ああ、倉庫は誰と誰にする?」
「じゃんけんで決めよおよ」
 じゃんけんの結果……カズヒロとアママイが倉庫側へ向かう事に成る。残りの二人は他のみんなが眠る大きな牢屋まで一直線に走った!
「じゃあ俺らは倉庫の方を見てくる」
「宜しくね、アマにゴメクボ!」
「じゃあ俺とプロマイは左側を一直線に走るぞ!」
 二手に分かれる。場面はプロマイに集中。彼とカズヒロは必死に走った! 犯人を追う係はアママイとゴメクボに任せて二人は真っ直ぐに真っすぐに真ああああああああっすぐに……そして青褪める!
「え、え、え……嘘だろおおお!」
「そ、そ、そんなあああ!」
 扉の前に立つ二人。そこに映るのは……扉に張り付けられたように舌を垂らし、両眼は大きく開いたまま全身をだらしなくする--
「喉元に矢を貫かれて即死……だよな?」
「間に、合わなかった……」
 --チャラオの刺殺体だったああああああ!


 という訳で第二の殺人が発生した所で終わります。多分、次で終わります。因みに雑文は明日だから宜しくね。
 では今回はここまで。

雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (3/5)

 どうもどうやらバキとタフの吊り橋効果は今では通用しないとしみじみ感じるdarkvernuです。
 今回もお詫びの試作品をやっていきますね。残す所これを含めて後三回。

 ジュンペイは予告状の内容を一つ一つ整理してゆく。最初の段落かあああああら!
「五月蠅いな! 俺が説明してる時に横から大きな声出すなよ!」どうやら温厚なジュンペイも時には怒るらしいね。
 さて、ジュンペイの意思を尊重して静かにそしてひっそりと説明しよう。ジュンペイに依ると最初の段落は犯人以外の私達に対して自分の印象を頭のおかしい人物だと強調する為だとか。その通りだろうな。わざわざ罪と罰の主人公を強調する事で世の中を変革したい為に殺人を起こして英雄に成ろうとする人間は殺人鬼を強調する上で最も有効的である。
「罪と罰ってドストエフスキーの小説よね?」
「何そおれ?」
「さっぱりだけどさあ、何か聞いた事あるっちゃああるよな」
「何か知ってる、プロマイ?」オタク知識は優れても一般的な文学知識に疎いオオニシはプロマイに尋ねる。
 尋ねられたプロマイはこおおおう答える。
「いや、罪と罰はロシア小説らしく余りにも長いのは知ってるよね? でも大体をわかりやすく説明すると主人公は高利貸し殺害を決意するシーンや殺人を実行した後に何もかも恐怖するシーンとか僕はそれが印象に残るよね……つまり犯人は敢えて逆をついて今も怯えてると思うの」
「前置き長いから噛み砕いて説明して欲しかったね」
「そうそう、あいついたらリザヴェータ出して揶揄おうと思ってたね」とムーミンは意味深な誰かを示す。
 それに対して反応するのはジュンペイ。
あいつ……あいつの事ね。まああいつの事は後回しにして次の段落を説明しよう」
 ジュンペイは続きをする。次のターゲットを示す段落。一読するとロバが言うようにチャラオを指す文章。だが、ジュンペイはそれよりも先程ムーミンが口にしたあいつと同一人物かどうかが気に成る。そう、あいつ……十五人全員がその代名詞を聞くだけで息を呑んでしまうあいつは共通するのかどうかを。
 これに反論するのは指名されているであろうある人物。
「そんなのこじ付けだろうよ! 第一あいつの事件は俺関係ねえし! あいつが勝手に自殺したんだろうが!」
「自殺? あの事件ってそれで片付いたのか?」それに対してタケマサは驚く。
 無論タケマサ以外にもチャラオの発言に対して驚く人物が二人。
「ええ、事故じゃなかったん?」
「お、俺もそれは初耳だぞ! 何でお前はそれを自殺だと言ったんだ!」
「え、テレビで紹介されたんじゃないの?」
「ああ、あれか。あれはテロ朝の捏造だって後でスレ住人が見つけてそれに反応したあいつらが後日テロップミスだとして謝罪したってよ」とオオニシは答える。
「え、捏造? それは知らなかったよ」
「捏造ってなあに?」と言葉の意味を知らないアママイは尋ねる。
「捏造ってのはムーミンが小さい女の子が好きなのをお婆さん好きだと証言するような物だよ」
「本当にタイラントは例えがカスいよな」とムーミンはさりげなくタイラントに噛み付く。
「要するに昔KY新聞が沖縄の珊瑚雲にKYという落書きが書かれていて環境を傷付けられたという記事を出したんだけど、後で地元の雲師が調査した所彼らが取材するまでそんな落書きを見た事ないって気づかれて捏造が発覚した事件があるだろ? あれだよ、アママイ君」と補足するタカ。
「ええ、KYって捏造だったの?」
「ネットは鵜呑みにしたら駄目よ」とあくまで新聞テレビ派のプロマイはネットに不信的である。
「へえ、そんな事件あったんだあ」
「そ、そうだよな。あれ捏造だったんか。知らなかったなあ」とチャラオの視線は何処か余所余所しい。
「五月蠅いぞ、どっかの誰か!」
「ほっとこうよ、チャラオ。そんな事よりも予告状の説明の続きをするな」
 ジュンペイは話を続ける。次の段落ではゆうちゃんを殺した動機と一緒にゆうちゃんを含む八人を犯人は狙ってるとの情報が示される。真犯人は指名した人間を含めて後七人殺す予定。その為に誘拐実行犯であるテロリスト五人と協力して犯人と被害者を含む十五人を誘拐。それが完了すると先ずはゆうちゃんの殺害を決行。方法は示される通り遠隔操作して殺害したと記される。だが、どんな方法なのかは其処には記されていない。理由は記せば自分が犯人だと気付かれてしまうのだとジュンペイは推測する。それだけではない。誘拐実行犯であるテロリスト五人の殺害は犯人の身元を知らせない為……それは誰もが考える事だろう。だが、何故五人を先に殺したのか? そこにジュンペイは引っ掛かりを覚える。
 それを聞いて先に口を開くのはノブユキ。
「遠隔操作のトリックがわかったらゆうちゃん殺害の方法がわかり、犯人もわかるって記してるんだよな?」
「ひょっとしたら引っ掛けかもわからんよ」
「本当なあの?」
「駄目だよ、アママイ君。タイラントは引っ掻き回してくるから鵜呑みにしちゃ駄目だって」
「それは言えてる。現にあいつはムーミンに対して変な茶番をさせてたからな」とオオニシは納得する。
「おい、ゴメクボ。お前は気付いてるか、犯人がやる方法について?」とカズヒロは尋ねる。
「いや」それに対してゴメクボは否定。
「いや、こいつの事だから絶対知ってるだろ!」とタケマサは食らああああい付く。
「いや、本当に知らんからさ」
「だったらどうして予告状を先に出さなかったんだよ! 何か疚しい事あるから出さなかったんだろ、ええ?」
「うっせーな、お前。知らんと言ったら知らん」
「ああ、何だと--」
「オイ、止めろって!」二人の間に入るのはオオニシ。
「コミ隙はほっといてさっさと予告状の続きを説明しろよ、ジュンペイ」と急かすチャラオ。
「え、俺にやれって?」
「いや、お前が言い出しっぺだろ!」と誰よりもツッコミが冴えるロバ。
「面倒臭いなあ。まあやっちゃいましょうか」
 次の段落の話に移る。四階に降りる条件として誰か一人の処刑を促すメッセージ。これにはジュンペイ自身が良く知るあのゲームが連想される。そのゲームについては後程説明されるとして問題はどうしてそれが条件なのか? それについてジュンペイはこう推理する。真犯人はゲーム性も兼ねてそう記したのだと。ゲーム性を取り入れる事で第一段落での狂気性を高め、真犯人は頭のおかしい人物だと犯人を除く生き残った十三人にそう印象付ける為。プロマイに次ぐか若しくは同等の頭脳明晰性を持つジュンペイならではの推理であった。
「別に俺はそこまで頭良くないよ」
「出たよ、頭良い奴の良くない発言!」と頭の悪いと自覚するチャラオはそう口にする。
「成程、人狼ゲームか」オオニシはそれについて詳しい様子。
「それ何なんだい、オオニシ君」
「いわばイタリア発祥のゲームで確か--」
 おっと人狼ゲームの詳細については各自調べるように。私はそうゆう話で文字数を稼ぐのは好きじゃないんでねえええ。
「成程ね。嫌なゲームだよ。プレイヤーの中に潜む狼を全て死んだら村人の勝ち。だけど、村人を全て殺せば狼の勝ち。けれども一人でも妖狐が残ったら妖狐の勝ち……何だかそのルールって今回の事件にも適用されるかも知れないわね」
「はあ! オカマの癖に何言ってんだよ!」
「チャラオさん……悪いけど、その可能性を入れないと真犯人に辿り着けないかも知れないと僕は思うの」
「成程ね。狼に味方する狂人の事……行っとくけど、俺は違うぞ!」
「案外ムーミンだったりして」
「お前にだけは言われたくないって」
「そうそう、タイラントはあからさまに狂人だと僕は思うな」
 とムーミン、タカからはそう疑わああああれるタイラントであっっっっっっっっっっった。
「それで誰を吊るんだ?」
「いや、待ってよ。その可能性は提案するけど僕は絶対そんな事させないからね」
「え、どうしてだ? だって誰かを殺さないと俺達は殺されるんだぞ」とカズヒロは早速疑心暗鬼に陥る。
「でも人を殺すんだよ。そんな事させないよ」
「うん、俺も誰かを殺すおはいけないよ」
「だけど、疑わしいのを吊っとかないとまた一人殺されるんだぞ。それに」
「それに?」とハラちゃんはタケマサの提案に釘付けと成る。
「そうしないとあの鉄格子が開かないぞ!」
「ああ、そんな文面だったな。って事は真犯人の狙いは俺らに人殺しさせようとしてるな」
「でもやらないでね。それが真犯人の狙いよ。そうする前に真犯人である現代のラスコーリニコフを捕まえて事件解決に導いた方が早いよ」
「いや、その前にあいつに鉄格子開けて貰う方が良いんじゃね?」
 とロバは私を指すようだが、私はお前らが真犯人を見つけるまで何もしない。只の傍観者を気取る私に頼むのは自分達の力を信じない事の表れではないか? 依ってそんな頼みは私からお断りしておこう!
「面倒臭い野郎だな」
「本当それ! あいつがさっさと真犯人を指名してくれたら俺達もこんな事態に成らないのによお」
「まあまあ存在しない誰かの話はほっとこう」よくわかってるじゃないか、タカ。
「それにしても誰なんだ、犯人は?」
「金田一の犯人みたいに変な仇名が付いてるのが気に成るけど」
現代のラスコーリニコフだなんて何が狙いなんだ? 本当にこいつじゃないのか?」
「早速俺を疑うのか、タケマサ」
「ああ、俺を呼び捨てるんじゃねえよ!」
「ロバも呼び捨ててるじゃないか!」
「ああ、止めろって!」
 タケマサとゴメクボを止める役を務めるのは何時もオオニシだった。
「やっぱ吊ろうぜ。言っとくけど、俺じゃないからな」一方でカズヒロは面倒事を終わらせようと焦る。
「駄目よ、カズヒロ。それが現代のラスコーリニコフの狙いよ」
「プロ君の言う通り、人殺しちゃ駄目やよ」
「というか誰かもわからんのに殺せる訳ねえじゃん」
「そうだよな。というか俺も違うぞ」とハラちゃんはロバを睨む。
「俺だって違うからな!」と違う事を強調するロバ。
「本当に誰だよ、僕らをこんな目に遭わせるのは!」とタカも焦りを見せる。
「まあ今は食事でもしよう」と何故か不気味に余裕を見せるジュンペイ。
「案外お前が犯人って線はどうよ、ジュンペイ君」
「俺は違うね。ゆうちゃんなんか殺しても何の意味もないし」
「ところで気に成るんだけど」とノブユキはある疑問に気付く。
「何なの、ノブユキ君?」と促すタカ。
「最初の被害者であるゆうちゃんを殺した動機は何なんだ?」
 ノブユキの疑問に対して同じく口にする者が一人……それは次に回る。


 と今回はここまで。次で第二の殺人が怒ると予告しときます。誰が殺されるかは教えないけどね。
 んで役割はざっとこんな形だね。推理役はプロマイ、ジュンペイ、ノブユキの三人。ある程度推理は出来るけど、補佐役或は司会進行に近いのがカズヒロ、オオニシ、ロバ、タケマサ。一緒に考えはするけど、そこまで期待出来ないのはゴメクボ、ムーミン、タカ、ハラちゃん。推理出来ないのはアママイ、ゆうちゃん、チャラオ。引っ掻き回すのはタイラント。
 理由を説明するとプロマイ、ジュンペイは説明するまでもない。ノブユキは自分の記憶では実際のあいつも中々に聡明で頭が回るって知ってるからな。んでカズヒロだけど、こいつは勉強こそイマイチで大学進学も出来ない程の出来だ。だけど、それなりに頭は回る。ただ、本気を出さないだけだ。オオニシにも当て嵌まるけどこいつは一応大学進学は果たしてるからな。それなりの知識も身に付けてるからその役割に就かせてる。ロバはツッコミが的確なのと自分の記憶では仕事ぶりにしても中々侮れない。だからこそその役割にしたまで。タケマサはあれでかなりの腕利き。少し怒りっぽいのはほっといてくれ。頭が回るのは自分は良く知ってるからさ。ゴメクボはあれで自分の記憶では中卒で高校進学した事がない程。但し、他人には気付いてない部分に気付いてる節があるからそれを踏まえてその役割に就かせた。ムーミンは出来る出来ないの差が激しい。自分の記憶だと出来る時はかなり出来るんだよ。それは知ってるからな。但し、出来ない時は本当に出来ない。実際出来ないあいつも自分は知ってる。だからこそその役割にしてる。ンでタカは頭こそ回るけど、何処かそれなりに舐めてる部分があるからな。まあこれは自分の記憶に従ってだ。但し、そこまで頭回らないかと言われれば……それは違う。ただ、舐めてる場合は本当にどうしようもないだけで普段通りだとそれなりに期待出来ると踏まえてその役割にしてる。んでハラちゃんだけど良くもないし悪くもない。これも自分の記憶に従ってそう思ってるからな。だからこそその役割にしてる。ではアママイだが、こちらも説明するまでもない。ゆうちゃんだが、自分の記憶じゃあ期待出来ない。チャラオだけど自分の記憶じゃあアホである事は確か。それに因んでその役割にしてる。最後にタイラントを引っ掻き回し役にしてるのは自分の記憶通りじゃああいつは自己中だからな。それ故に真面目にやらんし、だからってほっとくのも良くない。そうゆう役割にしてる。以上だ。
 という訳で今回はここまで。多分、次は来週やると思う。

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(終)

(そして運命のん日がざ訪れる)
 三月四十四日午前十時四分六秒。
 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方北アンモ山標高成人体型七十六。
 ザリスは起き上がる。彼がこの時に起きたのは今までの疲れと満腹に成るまでザリスモを食べた為。故に全身の機能が回復に向かい、睡眠を促す脳内物質が活性化。恐怖との鬩ぎ合いだった脳は安心感で満たされる。その結果、熟睡。そして今に至る。
(そろそろ進もう。ンでにどこまでに登るんだろうが?)
 ザリスは到達点の無く進んでゆく。このまま帰るという選択肢はない。帰る為には一から船を製造しないといけない。その材料はこの山にも周辺にもない。
(石でに船はざ作れない。船はざ何時もん木でに作られる。例え木がざあってもん船のん背骨でにあるが竜骨がざないとんまともにり進む事もん出来ない。果たしてどうしたざ物だろうが?)
 ザリスはザリスモを入れる袋がない為に背中に三個乗せる。その状態でザリスも一個を良く噛んで胃で消化させる。
(鱈族のん腹一杯まざでに食べたいとん思う気持ちがざある。でも旅はざまだざ続く。だから僕はざ我慢しないとんいけないんだよん!)
 ザリスはゆっくりと進んでゆく。その先に希望があると信じて!

 午後一時七分四十八秒。
 標高成人体型九十一。
 ザリスはそこでザリスモを鋏元まで転がして昼食に入る。
(後二個。絶対にりこれでに乗り切り、緑溢れる大地にり辿り着く……ぞん?)
 咥えたザリスモを落とし、転がす。ザリスの目に留まったのは……百獣型銀河連合。余りにも力の差が離れる相手が姿を現した時、彼の中で何かを確信する!
(あれはざ真正面からざ挑んでに勝てる訳がざない! 逃げろ! 逃げろ! 逃げなきゃざいけない!)
 ザリスは二個のザリスモを百獣型に投げて反対側を走る! 幸い、ザリスモが発する香里に百獣型は一瞬動きを止める。そのお蔭で百獣型の方が素早い動きが出来るのにザリスは十五の分は山の中を下りながら逃げ続ける事が出来た!
 だが……逃げて十六の分より後。百獣型は回り込む。前両足はザリスの僅かな動きに反応出来るよう研ぎ澄まされていた。
(陸上種族じゃない僕がざ逃げ切れる訳がざない。わかってるさざ! わかってるけどん、僕はざ……僕はざ生き残る事にり希望をん見出すしかざなかったんだよん!)
 そう考えた次の瞬間、百獣型は一瞬にしてザリスの頭部を噛んだ! ザリスの悲鳴は山の中で響き渡る!
 彼は絶叫し続ける……そんな中で右鋏で百獣型の上右剣歯虎の歯垢を千切った! その瞬間、今度は逆に銀河連合は絶叫--但し、言葉を持たない彼らの叫びは動きで表現されて……噛んでいたザリスを放り投げた!
(一か八かのん……でもんもうがこれだけに深く刺さったらざ! その前にり僕はざ激突にりよるが衝撃でに--)
 剣歯虎日本に依って負った傷は深手であり、それはザリスの意識を飛ばすのに十分な役割を果たした!

(それから今にり至る。僕はざ月がざ見える時間帯にり目覚めに、最後のん瞬間までに今までにのん事をん振り返って来た。船長にり起こされる所からざ船でにのん幸せな短い時間をん満喫しり、更にりはざ翌のん日にりはざ鯨型銀河連合にり依ってに多くのん仲間達がざ海にり果てる。生き残った僕達はざ死ぬまでに数のん日のん間中はざ兎にり角、生き残る事をん優先した。そこにり希望がざあるとん信じてねに。でも、それはざ延命措置でにしかない。僕がざ果てるまでにのん延命措置でにしかない。どっちをん転んでもん僕はざ死んでいたんだざ。なのにり今までに僕はざそのん延命措置をん選んだ理由はざ只一つ。
 それは次に繋がると信じるが故に!

 ICイマジナリーセンチュリー百八十四年三月四十四日午後十一時四十三分零秒。

 第六十一話 前門の虎、後門の狼 完

 第六十二話 天上天下唯我独尊 に続く……

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(六)

 三月四十一日午前十一時二分四十八秒。
 場所は西アンモ平野。
 後にここは立札を建てたザリスに依ってカバオルの泉と呼ばれる。その理由は次の通り。
(んん、右眼にり液体のんようなざ何かがざ飛び散って……え、え?)
 ザリスが目覚めて直ぐに振り返るとそこで目に飛び込んで来たのは……全身血だらけのカバオルが口を上に向けて絶命する瞬間だった!
「カ、カバオルさああああん!」
 ザリスの大声に反応してニカ土も起きる。彼も同様に絶叫! 何が起こったのかをザリスに問うたが、起き立てのザリスも何故こんな事に成ったのかわからない。既にカバオルは想念の海に旅立って訳を聞く事が不可能と成ってしまった。だが、彼の遺体から何か情報を引き出せないかとニカ土は提案。ザリスはそれに応じ、遺体を検死する事に。
「やっぱりそうかざ……口のん中にり虎型のん右前脚首がざ出て来た」
「はカバオルさんは僕達を守る為にさ誰よりも早く起きて……そして銀河連合にみ!」
「僕達はざカバオルさんにり敬意をん表しないとん!」
 ザリスはカバオルが生きた証として転がっていた石を積み上げ、削っていき、やがて石立て札として完成させる。その頃には既にカバオルの遺体も埋葬完了し、明くる日の昼に移っていた。
(僕達のん遺した痕跡はざ直ぐにり消えるだろうが。それでも何れここをん訪れる探検家達のん為にりもんカバオルさんがざ眠るこのん泉をんこうが名付けないとん僕達をん守ってくれたカバオルさんがざ報われない! そして、僕達はざ生き残った者達としてに延命されたこの命をん有効活用するんだ。それがざ死んでいった者達にり出来る恩返しさざ!)
 水だけで心許無い健康状態とはいえ、彼らは繋がった命を大切に燃やす為に到達点なき道を進んでゆく。

 三月四十三日午前八時六分十一秒。
 場所は北アンモ山。標高成人体型五十五。
 二名は昨日の内に湯の湧き出る場所を見つけ、少々温度の高い所で一夜を過ごす。そのせいで彼らは昨日よりも萎びた状態で起きる。
「は湯で眠るのをさ避けたけどみ、は湯気を浴びたらさ変わらないね……少々体調がみ」
「選んでやれない。それにりこのん山はざ先祖をん綴った自伝にりはざ書かれていない場所かざもん知れない」
「は体調の優れない日がさ続く中でどうかしたんじゃないのみ?」
「生意気な! 僕のん先祖ザリオはざ凄いんだぞん! その先祖にり憧れて僕はざテオディダクトス大陸をん調査する為にり志願したんだざ! お前はざ如何なんだざ!」
 は僕はその伝説を塗り替える為にさ来たんだよ……なのにこの有様かよみ--とニカ土は初めて弱気な己をザリスに見せた。
「お前はざ……そうなのかざ! 僕はざ浅はかだったざ! 僕はざザリオにり憧れるだけでにザリオをん越えようとんいうが気概がざなかったんだ! やっと理解したよん、ニカ土! 僕はざ……ええ?」
 確かにそれはニカ土の弱気の吐露である。だが、ザリスにとっては今まで自分に自信がない理由を見つける本音でもあった。ザリスはニカ土に感謝して両鋏で小さな彼を抱こうと試みた……が、それは湯に潜む河馬型に依って阻まれた!
「お前はざ……あの小さいニカ土のん肉体をん呑み込んだとんいうのんかざああ! しかも殻をん潰す音まざでに出して僕にり希望をん抱かせないなんてに! 許せるもんかざ! 折角ニカ土にり依って己自身のん答えをん得たのんにり……それをん噛み砕くなんてに!」
 既に冷静でいられないザリスは恵体で大きく離されてるにも拘らず、河馬型に突撃! だが、鋏すら届かせる事なく彼は丸呑み--
「させるかよ!」を阻む物部刃の一撃が河馬型の右眼を直撃。「助けに来たよ、ザリスの坊や」
 その声……マレイナ船長--振り返るとそこには左腕と右足を失い、傷口を石を詰める事で止血するどうしようもない状態の彼女の姿だった!
「その体でにこのん数のん日をん過ごしたんですかざ!」
「他のみんなは鯨型に食われ、何とかあたしは……眩暈が、どうやら今度こそあたしは最後かも知れない。最後に」マレイナは口で弦を引っ張り、更には右手で器用に物部刃の羽の部分を口に咥えさせてから強くそしてしなやかに放つ。「生き抜け、ザリス・ガニーダアアアア!」
 その刃は河馬型の左眼を貫き、そのまま脳へと達する……そう、河馬型を絶命させる程の一撃で!
「やったあああ! 流石はざ……船長?」
 ザリスはマレイナが仁王立ちしてる事に気付いた。もう二度とヘラルド家の誇り高き彼女を拝む事はない。彼女は想念の海に旅立ってしまった……
(僕はざまだざ生きてる。僕はざまだざ生きてるんだざ。何故なのかざはざこのん通りだざよん。僕はざみんなにり助けられる事でにやっとんザリス・ガニーダとしてに名をん残す為にり生きてる。僕はざやっとん決意したんだざ。何がざ何でにもん生き続ける。そうが決意したんだざ。でもそのん決意はざ結局延命措置でにしかないとん気付くのんはざ直ぐ先だよん!)

 三月四十三日午後六時七分四十一秒。
 場所は標高成人体型七十六。
 既に限界が訪れようとするザリス。そんな中で彼は荒廃した大地でひっそりと成長する果物を発見。それを口にした時、ザリスの体内で素晴らしい変化を齎す。
(スッパ美味しいイイ! こんなにり美味しい物をん食べた事がざない! 僕はざ生きてて良かったとんここでに初めて思ったよん! そうだ、これはこう名付けよう……ザリスモって!)
 先程ニカ土とマレイナの果てた場所にある湯をマレのニカ湯と名付けたように菴羅あんらの色に似た果物の事を己の名に因んでザリスモと名付けた。その味をザリスが記録に記す方法はない。だが、後にここを訪れた者達に依ってその味の詳細が語られる。それは青林檎と苺を両立させる超果物に分類される代物だった。
(僕はざこれをん腹一杯食わずにりはざいられない。こんなにり食べ物ってに美味しいもんだざなざ。どうして食事はざ神様にり感謝する物なざのんかざをんようやくがわかったぞん! ここでに初めて知る事がざ出来るってに僕はなんてに罪深い生命だざ!)
 満腹に成った時、彼は瞼を瞑って深い眠りに入った。
(次のん日がざ僕のん最後。僕のん最後とんはざ果たしてに何なのかざをん詳細にり語る。それは衝撃的でも何でもない。何処にりでにもんあるが悲劇にり衝撃をん求めるのんはざ君達もん銀河連合にり近しく成るのんとん同じだざよん。いやざ、僕達はざ少しずつでにはざあるがけどん銀河連合とん繋がろうとんしてるのんかざもん知れない)

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(五)

 三月四十日午前十時二分六秒。
 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方西アンモ平野。
 名前とは裏腹にそこには草葉一つもない大地。初めて到達したザリオ・ガニータは何時か緑溢れる大地に成る事を願ってこれを名付けた。口だけではなく、行動でもそれを示す。彼は西アンモ平野を訪れる度に挿し木を行う。だが、どれも上手く行った試しはない。その証拠にこの平野には枯れた枝が彼らの目に飛び込む。訪れる度にこの大地には植物が育つ保証がないのである。
(一応、種をん埋める作業もんしてる。それでにもん平野にり成る保障もんない。先祖ザリオがざ行うのんはざ広範囲にり緑のん元をん広める作業だからざねに。やっぱり原因はざ雨がざ降らない事がざ関係してるのんかざなざ? だとしたらざ神様にり頼むしりかざ道はざない)
 ザリスはテオディダクトス大陸に雨が少ない事も作物が育たない理由として挙げる。理由は植物も又、喉の渇きを癒さないといけない。植物も又、水分の潤ってない土を吸収しても栄養に変える事が出来ない。栄養とは水があってこそ果たせる。
「生憎おいらにはそれを植える為の持ち物は全て海に流されてしまったグバア。どうする事も出来ないグバア、これグバア」
「はそれ以前にさお腹が空いたよみ。は米も全部海の栄養源にさ成ってしまったみ」
「仕方ない。僕達はざ水をん求めて何もん口にりせずが進むしかない」
 ザリス達は記録に残す代物は一つもない。だが、生きている限りは何れ記録は残せると信じる。故に彼らは進む。例えその先に到達点が無くとも進む以外に道はない。
(初めてここをん訪れた感想としてにはざこうが考える。ここはざ我々生命もんそれからざ我々のん課題でにある銀河連合もん受け付けない中間のん大陸だざとん。その理由はざ次のん通り。先ずはざプロタゴラス大陸とんいうが雨がざ少ない砂漠地帯のん多い所やざアリスティッポス大陸のんようなざ元々大陸にり氷でに敷地面積をん広げたようなざ特殊なざ環境をん除けばざ先祖ザリオのん頃からざ植えられる挿し木はざ他のん大陸でにはざ通用する方法。なのにりそれがざ叶わない。雨がざ原因? 大地がざ枯れ果ててるのんがざ原因? いやざ、それ以上にり重要なざ何かがざある。そこはざ世界観補正とん呼ばれる現代技術ではざ説明のんつかない原理がざ働いてるせいりだろう。まあ憶測でにそれをん証明するのんはざ学者としてに格にり相応しくないんだけどん)

 午後十時二分六秒。
 三名は両生種族故にやはり水を欲する。幾ら陸と海の両方を熟せても片方に比重が圧し掛かるのは健康上宜しくない。空腹も理由でもあるが、それ以上に特性が原因で三名共目が虚ろに成り、足もふらつき、更には何度も止まるのが確認される。
(このまま想念のん海にり旅立つのんかざ? わかっていたさざ、僕達はざ。船をん一隻沈み、更にりはざ食糧一つない状態でに何もん希望をん見出せる筈もんない。こうして生き残ってる方がざ僕達としてにはざ奇跡だろうなざ。他のんみんなはざ死んだ筈。マレイナ船長もんケロットもん井本とんかざ言う副船長もん旗本さんもんサルマさんもんザリノスさんもんそれとん他のんみんなもん……もうが僕達もんみんなのん所にり向かわないとん--)
 はあさみ、はあれをさ見てよみ--ニカ土は両眼を大きく伸ばして左鋏を突き出す。
 二名は虚ろな瞳でニカ土が示す方角を見つめる。最初こそ只の幻楼だと思っていた光景。それがやがて幻楼ではない事に気付く毎に瞳は大きく開いてゆく。そして、二名は狂ったように叫んだ!
 ヒャッホオオオオウ--それぞれの訛りを残しながらザリスとカバオルの二名は叫びながら走っていく!
 二名を追い掛けるようにニカ土も左横走りで追い掛ける! 速度こそ二名に比べておぼつかないが、それでも見失うほど遅い訳ではない。
(それはざこのん大陸にり唯一あるが泉。僕達はざ生きてる事をんまたざ感謝する。それこそ神様がざ与えて下さった僕達へにのん機会! 僕達がざ生き残る為にり用意した機会! 僕達はざ其処にり辿り着いてに腹一杯水をん溜める! 一杯水浴びする! そして泉のん中でに一杯熟睡する! それをん目指して僕達はざ走ってゆく!)
 他の二名もザリス同様にそう考える。既に守りに入る程の余裕はない。攻めに入る以外に打開策はない。その考えで一杯だった。
 やがて泉に辿り着くとそれを無言実行。一時に幸せを満喫して日を過ごした……
(それはざ神様がざ与えて下さった一つのん幸運でにしかない。僕達はざ朽ち果てる運命にり少しだけに延命をん与えてるにり過ぎない事をん次のん日でに思い知らされる)

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(四)

 午前五時二十一分四十七秒。
 場所は食堂。
 ザリスは同じく雑用係の齢十九にして九日目に成るエピクロ蟹族の蟹江ニカ土、齢二十五にして八の月と二日目に成るルケラオス河馬族のカバオル・ドドンドと共に命数分手作りおにぎりを用意すると直ぐ様、食堂から出る。
「は代々の蟹族は柱か壁にさもたれないと方向を変えられないなみ。はだから先にさ行ってくれみ!」
「蟹族の困った所グバア。まあそうゆう訳だからザリスはおいら達よりも先に行ってくグバア! この通りグバア、重たく成るがおいらたちは後でやって来るからグバア」
 うわざ、重--とザリスはカバオルが右耳に引っ掛けて持つ十名分の籠を両鋏で持った時にそう呟く。
「んグバア、辛いなら半分だけおいらの所に寄越してさっさと行くのグバア! 銀河連合はそう甘い相手じゃないグバア!」
「わかった。済みません、カバオルさん」
「はなさあにみ、は困った時はさお互い様だなみ」
 お前がしゃしゃり出るグバア--と左後ろ足でニカドの第一触覚を擦るカバオル。
「は止めてさよみ。は匂いを感知出来なく成ったらさどうするんだってみ」
「おグバア、済まないなグバア」
「そ、それじゃあざ行きますよん」
 ザリスは二名よりも速く展望台へと向かう。その時、船が振動を起こす。
「なグバア、何だこの振動はグバア?」
「は何だか八本足がさそれぞれ変な感触を--」
「それはまさかグバア!」カバオルは下を見る。「何て事だ……この船は--」

 午前五時二十五分零秒。
 展望台に入ろうとしたその時、扉から大量の海水が襲い掛かる!
(な、何だざああああ!)
 ザリスは外で何が起こったのかがわからない。わかるとしたらカバオルに託されたおにぎりも含めて食堂で丹精込めて作り上げたおにぎりは一瞬の内に離れ離れと成った! その米粒一つ一つを見つめながらザリスは混乱する状況をどうにかして確認しようと試みる。
(米がざ一瞬でに……そうがじゃなくてに僕はざどうしてに海水をん浴びて全身がざ無事なんだざ? 確かざ津波ってにのんはざ先祖のん話じゃあざ……そうじゃないだろん! 僕が考えるべきは……先ずが僕のん安全をん確認する事)
 ザリスは己が安全なのかどうかを確かめる……幸いにも彼は流されてゆく破壊された木の板にもぶつかる事のない俯瞰的な場所に流されていた。それだけではなく、付近に柱を発見。しかも自力で泳いでも凭れ掛かる場所にそれがあった。それに両鋏でしっかり掴まるザリス。彼は流される柱に掴まって辺りを眺める。だが、幾ら眺めても生命一名たりとも見掛ける事はない。
(いや、分かたれた米粒をん辿ればざ希望はざある。僕はざ信じないぞん。みんなやられたなんてに!)
 ザリスは流される柱の上に立つと引っ繰り返らないように重心を調整する。重心の調整が完了すると次にやるのは米粒一つ一つを特徴的な両眼で追い掛ける。蜊蛄族は蟹族や海老族と同じように目玉が飛び出るような構造に成り、尚且つ触覚代わりにも成る。そう言った部分では触覚と視覚の両面を活用可能。故に触覚で捉え切れない誤差を視覚で補う事も視覚で捉え切れない何かを触覚で素早く補う事も可能とする。
 さて、それで器用に確認するザリスであったが。わかったのは……鯨型銀河連合が後十の秒も経たない内に顔を出し、自分を食べに掛かるという悲観的な事実。
(生き残ったのんはざ僕一名だけに。いや、そんなのん認めない! 僕はざ、僕はざ……うわああざ!)
 恐怖心の余り、重心の調整を狂わせて柱を右回りさせて放り出されてしまった。ザリスはまた両鋏で掴もうとするも……己と柱は急速に離れ離れになってゆく。慣性の法則は流れの早い海でも適用される。特にザリスの右鋏は掴もうとして逆に柱をぶつけてしまう。その反動に依り、ザリスと柱は離れてゆく。特に複数集まった米粒に絡まったザリスの鶏量は柱のそれに比べて軽く、流れは米粒と彼の総量に委ねられる形と成った。
(出た……銀河連合のん口だあざ!)
 ザリスは死を感じ取る……がその時、肉体が急速に大きく左回りするのを感じる!
(まさかざこれはざ……鯨型のん肉体でに発生した波とんこのん海域でに発生した渦がざちょうどん合わさって僕がざ食べられないようがにり流され--)
 そしてザリスの意識は飛ぶ。自然界の起こす奇跡に依って--


 未明。
 ザリスは瞳を開ける。
(ここはざ?)
 ザリスは僅かな米粒の吸着力に依ってある崖に引っ付いていた。
(うわあざ、動かすとそのままざ落っこちて--)
 おおっとグアバ、危ないグアバ--カバオルは右前脚で器用にザリスを拾い上げた!
「カバオルさん!」
「は僕もさ忘れずにみ」
 三名は無事生還していた。
(そうが、こここんそん僕達のん終着点。僕のん先祖ザリオ・ガニーダがざ発見したテオディダクトス大陸)

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(三)

 三月三十八日午前五時七分四秒。
 見張りをしていたケロットは直ぐ様、皆を起こしに駆け付ける! 彼は蛙族らしく跳ねて進むが、この時だけは成人体型六十六を十秒台で走り切るのと同じ速さで駆け抜ける。しかも一回も滑る事なく的確且つ無駄のない跳躍をして!
 船員八名を起こすのに成功したケロットはそのままザリスが眠る部屋まで直行。扉を開ける音が激しい為にそのままザリスは目覚める。
「な、何だああ!」
「こっちが何だッケロ! それよりも緊急事態だッケロ!」
 待て、先ずはざ水夫服にり着替えてかざらざ操舵室にり向かう--と全裸で向かうという事をしないのは全生命共通の恥の精神である。
「だろうなッケロ。お前は最近、殻越しにもお腹が出てるからなッケロ」
「運動がざ成ってないってに言いたいのんかざ!」
 そんな事よりも先ずは目先の危険を取り除く事だッケロ--とケロットは急かす。
(目先のん事? まさかざ銀河連合のん事かざ?)
 何故そのような考えなのか? それは五感で瞬間的に捉えた情報を基にザリスは銀河連合に依る襲撃だと判断。その判断の根拠は次の通り。
 先ずは船の老朽化に依って今にも沈みそうという考えは有り得ない。何故なら船が老朽化で沈むのなら早い時期から全会一致で港に戻る。だが、そんな事は考えられない。確かに至る所に樹脂で埋めてもう目付せない隙間が目立つ物のそれらはあくまで内側に集中し、外側でそうゆう事態が起こったという話は聞かない。それならば外で見張りをしていたケロットが真っ先に口にする。依って老朽化で沈むという考えは違う。
 次に嵐が発生して船が沈む危機に立たされるという考え……こちらも有り得ない。何故ならそれが本当であればザリスは起きて直ぐに轟音を聞く。だが、それらしいことを二名は口にしない。それだけではない。もしも荒らしであったならば幾ら迅速且つ正確に跳躍出来るケロットも荒らしに依る船の揺れで躓く恐れがある。が、彼は速度を下げる事なくザリスを含む九名を起こした。依って嵐が発生して船が沈む危機は有り得ない。
 そう成ると消去法で銀河連合の襲来という考えに至る。
(まあざこれもん僕のん賢しい結論だからなざ。今はざ操舵室にり入ってどうゆうが状況なのかざをん知らないとんいけないなざ)
 と長文はここまでにして次の場面に移る。

 午前五時八分一秒。
 場所は操舵室。操舵室は展望台と三つの見張り場のほぼ中央にある。
 そう、この船では海洋種族による運転を用いずに風を帆に受けて更には水歯車と呼ばれる特殊な運転装置により、海洋種族が牽引するよりも速くそして快適に進む事を可能にした。だが、海洋種族を用いない事に問題がない訳ではない。あるとすれば各種水歯車に流す海水を秒刻みに監視しないといけない事。その為に歯車室では日に三回は海水魚類海洋種族達で休まず見張り続けないといけない。故に未だに船は海洋種族無しでは動かす事もまま成らない。
 おお、来たか--とこの船で唯一の人族であるマレイナは二名に声を掛ける。
「お早う御座います、船長それにり副船長」
「オオイモォ、お早うリィ。大方お前は銀河連合の襲来を考えてたんだろイモォ、正解リィ」
「大変な事に成ったぞ」やはり馬陸族らしく話す度に騒々しい訛り。「何と鯨型だ、しかも大きい!」
 何て話したんだッケロ--とザリスに尋ねるケロット。
「鯨型でりしかもん前代未聞のん巨大なざ形だってに」
「馬陸はみんな余計な轟音が遮ってまともに聞き取れないッケロ」
「お前らはざ呑気にりしてる場合かざ! これはざ一大事だざぞん!」と老年ザリノスは呑気な二名を注意する。「だからここはざ覚悟をんしろよん!」
「ハハ! それでに具体的にりはざどのようにり対処しますかざ?」
 それは正面から渡り合わずに奴の背後を付くという戦法さ--と船長マレイナは作戦を口にする。
「ですがイモォ、鯨型は後十一の分の内に……何イモォ、潜ったぞリィ!」
「あいつっめ……やはり銀河連合で間違っいない!」今日も操舵を務めるサルマは無言で舵を左に回す。「確っか船長……左側は航路上っでは大きく回る潮の流っれでしたね」
「お日様の位置は見えん。でもあの雲は昨日とほぼ形は変わらない。、それと風向き……ああ、正しいぞ!」
「え、今のでわかるッケロ?」
「例えお日様がざ見えなくとんもん昨日見た雲のん形、高さ、それとん大体のん動きをん予測しり、更にりはざ風向きをん覚えていたらざ大体のん方角はざ読める。何せに僕のん先祖がざ発見した方法だからなざ!」
「だからって子孫まで優秀であるとは限らないリィ」
 一言多いってに--とザリスはやはり井本と馬乗りが合わない様子。
 さて、老朽化の進む船で何処まで鯨型に食い下がるのか? 否、食い下がるのではない。船長マレイナは既に望遠刀と籠一杯に物部刃を入れて戦闘準備に入った後だった。
「競争しておけよ、サルマ。あいつは……何」尚、マレイナは帆の様子を見張る複数名の声を聞き取りながらサルマに的確な指示を出してゆく。「風向きが逆方向に向かいつつある……何時でも脱出出来るよう歩調を合わせろよ」
「了解しっました、船長」
 サルマは操舵に集中し、井本は戦闘態勢に入ったマレイナに変わって指示を送る。それからケロットは引き続き船の見張りをして逐一報告してゆく。それから他の面々はそれぞれの持ち場へと向かう。ではザリスはどうするのか?
(腹はざ減ってはざ戦がざ出来ないとんいうが諺通りにり……僕はざ食事をん作って来る!)
 今日も雑用及び皿洗い係である以上はせめて食事だけは戦ってる者達に運ぶべきだと判断して中へ進んでゆく。
(僕のんこのん判断はざこれからざのん僕のん運命をん左右する。何れはざ死ぬでにあろうが僕のん人生のん中でに僕にり依り意味のんあるが生き方をん示すようにり……)

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(二)

 午後七時五十一分四十三秒。
 食堂にて。
 ザリスは少ない洗浄用水を使用して全ての皿と肉叉と匙命数分、それと使い捨て飲み物入れ数点を洗い終えた。
(ルケラオスやざエピクロでに買って来た入れ物をん持ち込むのはざ勘弁願いたい物だざ。余計にり洗い物がざ増えて益々大変にり成る。でにもんこれでに僕はざ担当された事のん全てをん終えて部屋にり帰れるぞん!)
 そう息巻いてる所に齢三十六にして一の月と一日目に成るエピクロ馬陸やすで族の老年旗本ヤス出巣が正面扉より器用に開けて入って来た。
「よお、ザリスや」因みに馬陸族の訛りは会話をする度に『グルルルル』という唸り声を出す模様。「はあはあ、実は明日お前がやる操舵の件なんだけど……俺に任せてくれないか?」
 ウグググ……旗本さん、そのん訛りはざ何時もん慣れないんですけにどん--どうやら馬陸族の訛りは合わない生命にとっては調子を狂わす代物であるとの事。
 さて、満足な会話をするのは難しいらしく二名は要件を語り合う場面で何と十四の分も掛かったとの事。その為、会話文は大幅に割いて具体的な内容だけを次のように記す。
 それに依ると整備長を務める旗本は一の日中船の機関部を確認した。するとそこで判明したのは至る所で隙間が出来ており、もしも明日の操舵が初めて手に取るザリスでは難破する恐れがある。そこで旗本は引き続き昨日と同じく雑用係を頼ませて昨日と同じく操舵を齢三十四にして五の月と二日目に成るエピクロ猿族のサルマ・シルザに担当して貰う事にした。
 ようやく皿洗いという細かい作業から解放されると思っていたザリスは明くる日も又、皿洗いをやる羽目に成った。それについては仕方ない考えもある一方で得意でない事を引き続きやらされるという苦労をまた背負い込む事に。
(はあ、それもんこれもんこの船がざ古いせいだざ。もうがそろそろん引退がざ近いなざ。隙間をん埋める為のん樹脂はざ足りないしり、かざとん言って木のん板をん使うのんはざ大事なざ森林資源のん余分なざ使用だしり……はあざ、やっぱり皿洗いをんまたざしなくちゃいけないなんてに辛い)
 そう思ってザリスは部屋へと戻ってゆく。その道中にて同じく蜊蛄族である齢四十一にして二十二日目に成るルケラオス出身の老年ザリノス・ガリノダは声を掛ける。
「よおん、若造」
「何だざ、今でにもん夢をん追っかけるザリノスさんかざ」
「冷たいなざ。何時かざらざ生命はざそこまざでに同胞にり冷たく当たるようにり成ったかざ」
「何の用ですか? これかざらざ先祖ザリオのん自伝をん読みにり部屋へにとん戻るんだざよん」
「私はざ占い師でにもんあるんだ。代々のんガリノダ家のん風習としてに占いをん嗜んでるんだ。聞けよん、一回くらいはざ」
 まざたざそれですかざ--と今時の若い者としてザリスはザリノスの占いを避ける行動に出る。
「いやざ、重要だざ。聞けよん、ザリス。これかざらざ私達がざ進む道はざ--」
 だが、ザリスはそれを無視して自室まで走っていった。
「昨のん日かざらざ天気はざ曇り、今日もん曇り。ならば次は雨。だとしたらざどっちみちりこんの船はざ沈むしかない。余りにりもん年寄り過ぎたんだよん……私一名なざらざ良いのんにりここにりはざ若い衆もん居る。安全だざとん約束された航路はざ果たして……いやざ、止めとこう。聞かれない占いでに一名事をん呟いてもん意味ないなざ」
 そう完結してザリノスは明くる日の月曜に担当された後方監視に向けて自室に戻って占い師に六本足を進める。

 午後九時五十八分四十一秒。
 ザリスの自室にて。
 彼はそろそろ就寝時間が来ると判断して新天神武で流行りの螺子巻き時計機で確認する。
「あ、これ時刻がざ七のん時かざらざずっとん進んでない。ええ、どどうしようかざなざ? でにもんもんうがいいやざ! 僕のん感覚でにはざここがざ就寝時間だざ。寝るぞん!」
 ザリスは綺麗な淡水入り容器に入って目を閉じてゆく。それから家族の事を思いながら彼は眠りに就いた。
(ああ、ザリーネはざちゃんとん子をん産んでるかざなざ? 卵のん色がざ良くないとん生まれてくる子供達がざ健やかにり成長しないしりなざ。それにり淡水はざちゃんとん綺麗にりしてるかざなざ? あいつはざ少々加減がざ宜しくない所もんある……でもsどこがざ僕のん惚れた部分でにもんある、し、ぃ)
 さて、螺子巻き時計機とは何か? それは丸い形をしている。丸い中には短い針と長い針が取り付けられていて、更にはそれらの針が刺す部分にそれぞれ一から十二までアマテラス文字で示された数字が示される。尚且つ立て掛けが可能なように底部は面積の広い風に仕上がってる。それが螺子巻き時計機の特徴ではない。特徴としては背面の中央に蝶々族の片羽のような物が取り付けられており、それを右回りに回すと自動的に長い針が回る。尚、長い針が一周すると短い針は三十度周るように成る。そうして新天神武で流行し、一躍体内時計の調節の立役者に成る。
 但し、この時計機には弱点がある。それが蝶々族の片羽のような物で回すのは良いが、最大まで回しても一の時しか動かない。故に一の時毎に最大まで回し直さないと大きく時間が狂う事に成る。故にこの時代では更なる時計機の開発が急がれる。

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(一)

 ICイマジナリーセンチュリー百八十四年三月三十七日午前七時六分四秒。

 場所はルケラオス大陸の向こう側成人体型百の距離。
 とある船の一室にて。
「……きて!」
(いやだね、全身がざ激しい痛みにり襲われてもうそんな命令もん受け付かないってにいうのんにり!)
「……起きて!」
(まだ気付かないのんかざ! こんな状況下でに食べられて全身のん機能がざ一辺にり飛ばされた状態でに全てのん足をん動かせる訳がざ--)
「起きろって言ってるでしょ!」
 齢二十三にして八の月と十八日目に成るルケラオス蜊蛄族の青年は容器成人体型二まで一杯に入った汚れた淡水から放り出された。
「いでえ……木のん板にり当たって……あ、六本足もん触手もんそれからざ二本鋏もん大丈夫みたいだ」
「何やってるのよ」彼を起こしたのは齢二十七にして四の月と八日目に成るストテレス人族の女性。「全くこの船の船長を務めるあたしが水から起こさないといけないのはどうかしてるわ」
「確かにりどうかしてる、そのん格好」
 あら、大事な部分は露出してないわ--どうやらどの種族も露出して良い部分を把握してる模様。
 尚、露出が多いとされる人族の女性の名前はマレイナ・ヘラルド。ルケラオスで立派な豪商として有名なある人族と婚約の予定。何も彼女が恋愛を以て婚約者を選んでる訳ではない。一族の方針である。その方針を尊重して彼女はこの旅が終わったら婚約者と結ばれるとの事。
「そうかざ、その為にりもん僕達はざあの大陸をん少しでにもん僕達生命がざ住みやすいようにりしないとんいけないねに」
「問題は銀河連合……そしてザリスの先祖が命懸けで発見した航路で大丈夫なのか、よ」
 大丈夫大丈夫ッケロ--青年ザリスの部屋に入るのは齢二十二にして四の月と四日目に成るルケラオス蛙族の青年。
 彼は飛び跳ねながらザリスの正面まで近付く。何をしたいのか……いきなり青年はザリスの両鋏の首を持って後ろのメリに倒してきた。何故か? それは両生相撲を懸ける為である。
「意がざ十分でにはざない時にり掛けるなよ!」
「ハハハッケロ、まだまだ修行が足らんなあッケロ」
「コラ、遊ばない」
 へいへいッケロ--と青年は反省の色がない。
 蛙族の青年の名前はケロット・ジネンダ。蛙族の中で比較的身体能力の高いジネンダ家の生まれ。彼は一族の中でも上から数えた方が早い程に良く動き、良く訓練する。それだけ肉体が引き締まる。
「イデデ……参った参った。だからざ起こしてくれ。蜊蛄はざ自力でにはざ起きられない」
 へいへいッケロ--と生命良しでもあるケロット青年はザリスを起こす。
「遊びは終わったな。じゃあ早速見張りを--」
「え、今日はざ何曜日でにしたかざ?」
 あ--彼女は今日が日曜だと気付いた。
「じゃあ食器洗いとか船内の掃除だけに留まるなあッケロ」
「ウググ、日曜なら仕方ない。けれどもサボるなよ、ザリス。まだまだ到着まで後二の日より先は掛かるからな」
「わかりました」
 三名は部屋を後にした。

 午前九時十五分四秒。
 場所は食堂。
 今日の見張り三名以外は朝食を済ませた。ザリスはその食器を洗う為に船一杯に積んである水の内の使っても問題の無い洗浄用の水を取り出すべく副船長を務める齢二十九にして九の月と十六日目に成るエピクロ井守族の青年井本モリに尋ねる。
「お前は使い過ぎるからなリィ。だからイモゥ、俺が付いて行ってやるから有難く思えよリィ」
「ところでに今日どれくらいのん食器かざ知ってる?」
「ああイモゥ、そうだねリィ」と若干目立つ汗を出す井本。「だからってお前に平気で貴重な水を大放出させる訳にもいかんリィ!」
 ザリスと井本は食堂の直ぐ下にある貯水室まで梯子を使って降りてゆく。但し、梯子は木で出来ており、尚且つ三十年ものなので梯子を使う前に井本は一言こう忠告した。
「うっかり切断するなよリィ!」
 全くこれだからざ副船長にり頼むのんはざ疲れるんだよ--とどうやら二名の関係はそれほど上手く行ってない模様。
 降りるのに一の分も掛からない。少々、蜊蛄族の鋏でうっかり傷の一つを付ける所だったと明記しておこう。
「お腹の傷は今でも響くんだよリィ。お前のせいだリィ。お前がなあイモォ、お前が--」
 ああざ、五月蠅い--と小言を我慢するほどザリスは大人しくなかった様子。
 さて、肝心の貯水室はどう成るのか? 保存を良くする為に蝋燭で辺りを照らす。一の日中照らすと気温が僅かに上昇する為にそれが原因であちこちに支障をきたす恐れもある。保存する水も同様である。故に貯水室では部屋を出る際は必ず、密閉させると同時に火事が起こらないよう最大限の注意を払って閉じると同時に中で蝋燭の灯を消す。効果はあるかどうかは不明だが、一般にはこれに依って水の保存が良くなると現在まで船乗りから信仰される方法。それじゃあ保存状態について次から見て行こう。
(何十のん年もん使って来た船だざけにあってやっぱりり隙間はざ何処かにり出来るんだなざ。何回樹脂でに隙間をん埋めてもんそのん度にり傷口がざ広がってゆくんじゃあざ何れはざ……考えてもん始まらないかざ)
「どれどれ……うんイモゥ、飲める程度には使えるぞリィ」
 ってかざ洗い物用をん試飲するなよん--とザリスは井本の行いを注意する。
「だがイモゥ、お前の疑問は間違ってないリィ」
「何のん話だざ?」
「隙間だろイモゥ、さっき考えてたのはリィ」
 心読むなざ--と井本の意外な勘の良さに毎度一本取られた気分に成るザリス。
「何イモゥ、この旅が終わったら新しいのに変えるってルケラオス市長は仰ったぞリィ」
「オイオイり、楽観過ぎるだろうがざ」
「馬か鹿かリィ! 楽観だからこそ意志で行動出来るだろうがリィ! 悲観的なのは健康に良くないってリィ!」
 それなら良いけどん--と返す言葉を考えるのを止めたザリスであった。
(この時僕達はざ気付く事なかった……永遠にりそれがざ果たせない事ばかりでにあるのんをん)

一兆年の夜 第六十一話 前門の虎、後門の狼(序)

 ICイマジナリーセンチュリー百八十四年三月四十四日午後十一時四十二分十三秒。

 場所は新天神武テオディダクトス大陸サッカス地方北アンモ山。
 それはルケラオス港より現時点で最速の船で渡って五日掛かる新大陸。ICイマジナリーセンチュリー百六十年五月七日に当時の探検家にしてルケラオス蜊蛄ざりがに族の実業家であるザリオ・ガニーダが遭難の末に発見。彼は命懸けでこの大陸へと進む航路を見つけ出し、新天神武全ての生命にその存在を示した。無論、新天神武だけでなく、真古式神武の生命にも既に周知される事実。そこでは他の大陸や地方では見かけない農作物を育てる事が可能。だが、一つだけ問題があった。それは一般生命が暮らすには余りにも土地が痩せており、それを成し遂げる為には作物の品種改良を進めないといけないという事。
 さて、詳しい話は次でするとしてここでは何があったのかを紹介しよう。ある生命が死を迎えようとしていた。
(ここにり銀河連合はざ居ない。先祖ザリオがざ見つけたこの大陸でに僕はざ果てようとんしている。ハハ、果てる前にり僕はざ思い出されつつある。ここでに何がざあったのんか……じゃなくてここにり来るまでのん心躍る場面やざその後、グブ!)
 蜊蛄族の流す血は海洋種族らしく異なる。吐き出す液体の色は赤く染まる事はない。けれども焼かれれば全身の筋肉は赤く染まる。それは蟹族や海老族とほぼ変わらない。それでも蜊蛄族も又、血は潤滑油。一定量流れれば死は免れない。いや、死んでもおかしくない程に弱まっていた。
(このん、ザリス・ガニーダのん心残りはざ……ルケラオスのん淡水でに幸せにり暮らしてる妻とん子供達をんこの目でに見れない事だろう。はあ、はあ、はあ、はあ……死ぬまでにりここまでのん流れをん思い出せる、か、なあ?)
 やがて視界は揺らめき、瞳が閉じられようとしていた。既にザリスの五感も限界が近付く。そのような限界の中でザリスは何かが近付くのを感じる。死に際に磨かれると言われる第六感が働いたのか? それとも……
(どっちみち僕はざ死ぬ。ならばざせめて、銀河連合にり食べられてしまえばざ……良いじゃないかざ)
 やがてそれはザリス目掛け口を大きく広げる。広げ終わると勢いよくそれはザリスを呑み込まんと迫って--

あれじゃあ証拠に成らん

 どうもdarkvernuです。
 早速菅スガしい完結さんがどや顔で紹介して結局何の爆弾にも成らずに逃走していったあの証拠シリーズの時事ネタでもやっとくか。

 白い巨塔におけるある場面。そこでは弁護士が証拠資料に修正テープが貼られてる事を知って紙を窓に張り付けて日光で照らした状態から証拠写真を撮る場面。そこで映されるのは幾ら修正テープで貼っても日光で透過させる事で証拠が浮かぶというやり方。これに依り、財前教授側が裁判で不利に成る案件に繋がった。
 どうもアンチジャーナリストの上杉完と申します。常に斜め上のジャーナリズムを貫くとある人と松井秀喜(仮)に馬鹿にされた奴と足して二で割ったような名前ですが、多分別人でしょう。
 今回作者が唐沢及び江口版白い巨塔におけるある証拠炙り出しシーンを思い出す一件……それは籠の子学園長がわらべ歌謡いながら蹲ってる超高校級の合気道家の後ろ首に向けて用意した鎌を刺す為に横木を切り抜いた床板を踏み抜く間に用意した修正テープで覆い隠されたサイボーグが寄付したと思われる書類について紹介したいと思います。
 といってもデッサンに定評の無い作者なので絵で示す事は出来ませんがそこで用意された直筆のサインには書き直された跡など普通ならば証拠と成るだろう。ところが問題なのは筆跡。これだけはどう足掻いても証拠に成りそうな物にはとても思えない。要は多恵ちゃんがデブと結託してドレッドヘアーを陥れる為に正義のロボットの衣装を着せるという場面。ドレッドヘアーが作ったように見せかける為に設計図やら衣装箱やらを彼の部屋に置いておくというやり方。だが、幾らそこにあっても相手の癖という物まで偽装しないと何の裏付けにも成らない。

 

 因みにこれが筆跡。上に示すあかさたなは全て作者がマウスを使って書いた物。なので幾ら書き方を真似たり、違うように見せても癖だけは逃げられない。その証拠に作者の書いた二つのあかさたなは違いこそ見せているものの最初のあにある二つの穴の比率はほぼ同じである事がわかる。
 それと同じように多恵ちゃんとデブが偽装した設計図入りの衣装箱だが、設計図に書かれた時は大きく違う。何故ならドレッドヘアーは達筆で設計図に書かれた文字は作者が書いた二つのあいうえおと同じくうまいとは言えない代物である。
 さて、ようやく証拠書類の話に戻すとそれと同じようにサイボーグ自身の字は達筆。これは既にネットで公開されており、誰もが周知する通り。なのに直筆と思われる証拠書類はあからさまに字が上手いとは言えない代物である。これを本人直筆と紹介するのは流石に無理がある。一体これでどうやって立件出来るのか? 皆さまはどうお考えかな? 果たして本人の字とかけ離れてる直筆(?)の書類は信憑性があるのだろうか?
 残念ながら私には自信がない。以上アンチジャーナリスト上杉完でした。


 幾ら習字で字を上手くする事が出来ても従来身に付けている癖までは変わる訳ではない。故に筆跡鑑定ってのは直筆の証拠資料を確認する際に重要である。何が言いたいかって……もうね、籠の子とか言うおっさんもポリノークサマーンを必死で追及するマスゴミも馬鹿な野党のクソ議員共ももう少し考えようよ。つーかこれが証拠として通ったらもうミステリー小説を書く意味がなくなるだろ。代々続くミステリー小説やコナン、金田一、それからレイトン教授や逆転裁判、そして神宮寺三郎やかまいたち、そしてダンロン等で謎解きに夢中なユーザーを甘く見るな。それすら目に通してない奴等だって恐らくは騙されないぞ、そんな証拠などに。本当にあれでどでかい爆弾だと呟いていた菅スガしい完結は本当にね……一からジャーナリストをやり直せ!
 さて、言いたい事はここまでにして唐沢と江口主演の白い巨塔は良いなあ。片やショッカーの経験もある唐沢と片やひとつ屋根の下を始めとして演技力に定評のある江口。しかもあのドラマはあの二人の他にもこれから頭角を現す俳優も出演してるからなあ。また見たく成ったな。その中でもアンチスパイラルがやってた弁護士が修正テープの奥にある文字を炙り出す為にやったあの方法は勉強に成るなあ、と。そうかあ、日光に照らすと文字が浮かぶんだなって。
 という訳で時事ネタの解説を終える。

 第六十話の解説を始める。はっきり言って面白くは成ったけど、タイトル関係なくない? 書いててそう思ってしまった。しかも犬猿だった部分は穢れ払い走りと最後に何処へ進むかで口論と成る所とかそれくらいしかない。なので自分としては失敗したと思ってる。だったら最初から犬科猿を主人公にすればよかったと思うだろ? 実はそれが出来ないんだよ。だって自分は人族以外は一話(前後編或は何時かやるであろう長編や休載中にやってた外伝は除く)に一種族と決めており、二回連続で一種族の主人公がやるってのはしないからな。そうゆう決まりがあるので今回はチーター族を主人公にした。だが、思った以上にチーター族は思考回路もそうだけどやりにくい。常に速さを求めるような思考と喋り方だからどうしようもないな。
 因みに終わり方がああゆう風にしたけど、別にバッドエンドではない。ちゃんと主人公は生きてますぞ。只まあ、諸々の事情があって来年以降のレースに出場出来なくなった。そうゆう事にして下さい。どんな事情かは説明しないけど。
 という訳で第六十話の解説を終えます。
 さあ、予定表をどうぞ。

 
 予定日三月二十日~二十五日  第六十一話 前門の虎、後門の狼       作成日間
      二十七日~四月一日  第六十二話 天上天下唯我独尊        作成日間
     四月三日~八日     第六十三話 玉と石は混ざりて交じり     作成日間
        十日~十五日   第六十四話 烈の闘い 藤原大陸の謎篇   作成日間

 中篇シリーズは二部構成と成ってますが、第二部は暫く経ってから始まりますので気楽にお願いね。序にお詫びとして狂言師我聞の試作品が始まったけど、試作品らしくキリの良い所で終わりますので完結篇が見たい場合は何時出すかわからない市丸代版の奴をどうぞ……最も市丸代自体もデビューするかわからないけどね。
 という訳で今日はここまで。鉄血は残す所、後三回か。仮に地球へ逃げられて確実に匿えるのはタカキしかないな。

 追記
 やっちまったなあ。流石に最大のブレーキ役を殺したらあかん。サウナジジイ共々知るだろう……あいつはブレーキ役がいてこそ大人しいと。

雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (2/5)

 どうも何だか火が点いたので出来る限りやってみますか。

 ノブユキグループに召集されるように十四人全員食堂に集まっっっった!
 先ずはそれぞれの報告から始める。カズヒログループによる報告では大きな牢屋以外の八つの牢屋には人が入った形跡が見られない事が判明しっっっっっっった。
「つまりテロリスト五人があの中に閉じ込められた可能性は見られないことがわかったんだ」
「不思議よね。あの人達は僕達を閉じ込めておきながらどうやって殺されたのかしら?」
「そんあに不思議なの?」
「ひょっとしたらその形跡あったけどわざわざ掃除してから形跡を消したとか有り得るんじゃない?」
「お前アホだろ。それで痕跡が消えたら今頃はコナンや金田一でもそれを使ったトリックが出るだろう」
「まさかチャラオがここまでアホだとは思わなかったぞ」
「え、そうだったんだ」とタイラントはわざとらしく納得して見せる。
「はいはい、タイラントは無視して」
「それ以前にあいつらをどうやって殺すんだ?」
「あ、そう言えばジュンペイは何かわかったって言ってたな」
「いや、何も」と白を切るジュンペイ。
「ジュンペイ君は何時もこんな感じなの?」
「俺に聞かれてもわかりません」とタケマサの質問に答えないムーミン。
「意地悪しちゃ駄目でよ、ムーミン君」
「いや、本当にわからないんだよ」
「デブはほっとこうぜ。それよりも他に報告とかない?」
「あったな。他には……そういや、ゴメクボは何か見つけたよな?」
「え、そうかな?」とこちらも白を切る。
「オイ、見つけたんだろ? 俺達に教えろよ」
「さあ」とゴメクボは他人に話したがらない。
「オイ、俺達の命が掛かってる時に隠しごととかなしだぞ」
「別にいう必要ないんだろ? 俺達の中に人殺しが居る場合は」
「ああ、何だとてめえ!」とタケマサは突っかかる。
 そんな彼と話したがらないゴメクボの間に入るのはオオニシだった。「喧嘩するな、お前ら」
「あいつが何か言わねえのが悪いだろ! さっさと言えよ」
「何で言わなきゃいけないんだよ。別に言うのは勝手だろ!」
「はあ、お前喧嘩売るのも大概に--」
「ストップ! 二人とも熱くなり過ぎよ」
「プロ君の言う通りだあよ」
 とプロマイとアママイの二卵性の双子も二人の口論を止めにやって来る。
「もうこの話は終わりにしてさっさと次に行きましょう、ね」とタカは揉め事を避けようと次の話を進める。
 次の話とはタイラントグループに関する報告だった。彼らは呼び出される前に一通りの調査を終え、食堂に集結した。報告するのはグループリーダーを務めるタイラント。彼に依ると雲上四階へと繋がる通路は鉄格子で封鎖されており、それを解錠する仕掛けにはカードキーが必要だった。だが、カードキーは何処にもない。これはノブユキグループの報告で明かされる事項。他には倉庫の扉の横に五階の見取り図らしき物があり、それらは調査した通りだった。食堂と倉庫の真ん中から下に向かえば四階へ繋がる階段がある。それは通路を調べた彼らの知る通りに描かれていた。
「--以上がムーミン以外の僕達が調べて来た事柄だよ」
「ちゃっかり俺をディスるなんて何処までタイラントは屑なんだ」
「だってムーミン、犯人ごっこしてたんだからサボって当然でしょ」
「お前が言い出さなきゃやらんかったぞ」
「でもジュンペイ君だって賛成してたじゃん、犯人がわかるかもって」
「そうだけど、お前みたいに何も考えずにそんなこと言ってないんだけどよ」
「それでわかったんだけど、どうやら犯人は五人を眠らせてから殺した可能性が出て来たんだよ」とタカは話を進める。
「確かにそうだな。ムーミンが突然、俺達の所にやって来たから何があったのか聞いたらまさかそんな下らないことをしてたのを知って呆れたな」
「全くだよ。何があったと思ったぞ思ったぞお!」
「何かハラチャンがおかしく成ったぞ」
「元からおかしかっただろ、ハラチャンは」
「要するにムーミンが逃げて来たことを考えれば一人で五人を相手に向かうことは不可能だってわかったんだよな」
「まあね。そうすると犯人は五人を何らかの方法で眠らせてから殺した後にあんな通路のど真ん中に運んだんでしょうね」
「それも不思議よね。まるで『僕達に見せて下さい』と言わんばかりにそこに置いてゆくんだしね」
「え、どうしてえ?」と状況がはっきりわからないアママイは尋ねる。
「そりゃね、アマ。死体は発見されたらそれで証拠が付くのよ。発見されないから殺人事件は謎が深まるの。なのにゆうちゃん君の死体もど真ん中。更にはテロリスト五人の死体もど真ん中……これ、発見されない方が難しいよね」
「それが不思議なんだよ。犯人は何の目的でわかりやすい所に遺棄したんだ? 特に五人の死体は正直謎が深まるばかりだよ」
「それ誰かわかる人居る?」と元々考えるのが得意じゃないカズヒロは投げる。
 それに応えたのはさっきから証拠を示さなああああああいゴメクボだっっっっっっっった。「これじゃない?」
 ゴメクボが提示する証拠は血の付いた手紙。無論、ゴメクボだけじゃなく他の十三人にも血痕らしき物は見当たらない。
「何で今頃になって出すんだ、てめえ--」
「まあまあ、良いじゃないか」
 と宥めるオオニシ。
「えっと何々……こんなのが書かれてあったぞ」
 手紙を手にしたハラチャンは読み上げる。それらは次の通り。

『十三人に告ぐ……

 これは数科学社会への革命の狼煙だ。これは貴様らの血を以って革命は始まる。
それは現代のラスコーリニコフが罰に屈したようには成らない。罪で革命を大いに実現
させる為に始めるのだ。狂った世の中を血に染めてこそ初めて実現される革命。格好
良く示そうなら血桜よ、ここに吹雪けって。
 前置きはこのくらいにして次はお前だ。ゆうちゃんと同じくお前も人類にとって不要
な存在。何故ならお前は私の大事なあいつを酷い目に遭わせた。覚えてるぞ、夜の
パチンコ、空っぽに成った今月の給料、それから無免許運転。次のターゲットは
お前だ。お前は大人しく武器を持って大きな牢屋に近付く俺を狙い撃つ準備をする
んだ。
 因みにゆうちゃんは十三人よりも先に起きて真っ先に廊下に出てから私がある方法
で遠隔操作して殺した。何故先に奴を勝手に起こしてから殺したのか? それは
ゆうちゃんがあいつを酷い目に遭わせた内の一人だからだ。八人だぞ。だが、邪魔
なので他の五人も序に巻き込んでやった。テロリスト共はいわば誘拐実行犯で誘拐を
済ませたら速やかに始末してやった。方法は各自推理して考察するんだな。
 それから四階に降りたければさっさと一人自殺しろ! それが私から望みだ。
もしも自殺を拒めば……お前を殺す。お前は誰かを自殺させなかったから死ぬんだ。
良いな?
                          現代のラスコーリニコフより』

 何んんんんんんんっっっっっっっっと悍ましい犯行予告! これは挑戦的な犯行予告ではないか! これを予告じゃなくて何というのか! 犯人を含む十四人の表情は青い! 地球よりも青い!
「オイ、お前が書いた犯行予告じゃねえんだろうな!」とムーミンは私の仕業だと断言して来る。
 残念、私ならばわざわざ特定の人間を誘導するような犯行予告は書かないね。それにこの予告には何か矛盾がある事をお気付きかな? これ以上は君達の頭で考えたまえ。
「矛盾?」
「絶対あいつが書いたんだろ!」
「決め付けは良くないってムーミン」
「でもムーミン。それだと少し変なことも起きるよ」
「わかったの、タカ?」とジュンペイは知らん顔で尋ねる。
「うん、だってあいつだったらきっとこんな風に誰かを誘導するようなことを書く前に既に事件は起こってる筈だよ」仰る通り、タカ。
「つ、つまりあの馬鹿は違うってことかって?」
「そんなことよりも問題視することがある筈だぞ」とハラチャンは何かに気付く。
「ハラちゃんも気付いたのか?」とロバも既に何か気付いた模様。
「ああ、一体誰を狙ってるんだって?」
「言われてみるとそうだな」
「俺はパチンコなんかやらんし、そもそも折角の給料を空にするようなこともしないしな」
「俺はするけど、大抵は彼女との遊びで使い果たすし」
「本当に誰のことだ、これえ?」
「お前だよ、チャラオ!」とロバは指ィィィィィ差す。
「はああああ、最近は俺パチンコ行ってないしぃ」と白を切るチャラオ。
「それ本当だよ。ずっとこいつは俺と一緒に遊んでいたし」
「いや、ハラチャンが証人だとあんま参考に成らない気がすんだけど」
「何だろう、これ?」
 ジュンペイは何か気付いた様子。それについては次に続く。


 という訳で気分が高揚したので続きを書きました。言っておきますが、タイトルにします通り5/5で終わりますのでお気を付けを。
 では今日はここまで。明日は雑文の日だ。

雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (1/5)

 どうもでは先に書いた文と今回書かれる分をどうぞ。

 彼等はまず三つのグループに分担。
 全ての牢屋を調べるのはカズヒログループ。カズヒロ、ゴメクボ、プロマイ、アママイの四人。
 通路を調べるのはタイラントグループ。タイラント、ムーミン、ジュンペイ、タカ、オオニシの五人。
 各部屋を調べるのはノブユキグループ。ノブユキ、ハラちゃん、チャラオ、ロバ、タケマサの五人。
 最初はカズヒログループサイドを見てみよおおう。牢屋は全部で九つあるが、十五人が閉じ込められたのは中央の大きい牢屋。何故が十五人分の布団があり、外から見て一番右端の奥に洋式トイレを完備。残念ながらティッシュペーパー類は無い為、痔になりやすい。
「どうでもいいだろ、そんな情報は」とゴメクボは誰に向かって喋っているやら?
「止めとけ、ゴメクボ。俺達は神様は信じるが、神様より上の奴は信じない。それは他の奴だって同じ気持ちだろ?」ありがとうカズヒロ、親切な解説をどうも。
「それにしても変だと思わない?」
「どうしたあの、プロ君?」
「どうして僕達をこんな牢屋に閉じ込めたのかしら?」とプロマイが疑問を投げる。
 それを受け止めるよおおにカズヒロは口を開く。「言われてみるとそうだよ。確かにトイレはいろいろ不便だけど、ちゃんと俺達の分を用意してあるし」
「そ、それはきいとテロリストさんが俺達を餓死しないように--」
「それはおかしいだろ?」と話に割り込むゴメクボ。
「だったら左右にある牢屋に入れれば済む話だろ」
「それがさあ、左右合わせても八つ。最低二人詰め込まないと狭い牢屋は使えんだろ?」
「つまり僕達は初めからあの大きな牢屋に入る事は決まったんだ」
「それならどうしてゆうちゃんは先に殺された?」あごに手をかけるカズヒロ。
「その話はみんなと合流した後にしようぜ」

 次に通路を調べるタイラントグループに視線を移そう。
「ねえ、ムーミンムーミン」と相変わらず連呼するように名前を呼ぶタイラント。
「なあに、タイラント」
「ここで犯人訳して。僕達をテロリストグループだと思って襲ってみてよ」と突拍子の無い事を思い付くタイラント。
「何やってんだよ、タイラント」
「あの二人はほっといて以降、二人共」とタカは調査を勧めようとする。
「いや、待って。もしかしたらこれでわかるかも」
 それに対してジュンペイはタイラントの虚言に対して何か思う事があった。
「という訳でムーミン。俺達をテロリストだと思って襲ってみて」
「って何乗り気だよ、ジュンペイも」とオオニシは訳を尋ねる。
 尋ねられたジュンペイはとんんんんでもない事を口にする。「もしかしたら犯人わかったかも知れないってね」
「ジュンペイ君、本当なの!」
「それはムーミンが実演した後で教えるからさ」
「オオ、ジュンペイ君は役に立つね。どっかのゴミ豚とは大違いだね」とタイラントはどさくさに紛れてムーミンを貶す。
「全くこれだからタイラントは屑なんだからさあ」
 さて、調査そっちのけで彼らは犯人がテロリストグループと真っ向から向かい合えるか実験してみいいいた。するうううとおおお、ムーミンは向かう前に反対側に走り出したではないかああああ!
 それを追おうとするタカ。するとジュンペイは肩に手を据える。
「あ、待って。これでいい」とジュンペイは実演を止めた。
「オイ、ムーミンの奴。何処まで走っていくんだ?」
「ムーミンはほっといて、ねえジュンペイ君ジュンペイ君。さっさと教えて」
「気が変わった。さっさとこの通路の調査を再開しようぜ」とタイラントが嫌いなジュンペイだった。
「ねえ、犯人わかったって言ってたけどそれは誰なの?」
「そうだ、俺もそれが知りたい」
 とタカ及びオオニシはジュンペイに詰め寄る。
「いや、さっぱり」とさっきとは反対の事を答えるジュンペイだった。
「何だよ。嘘吐いてたんならあんなこと言うなよ」
「いやあ、めんごめんご」
「古いって、ジュンペイ君」と突っ込むタカ。
「でも確信したね、今ので」
「え、何かわかったの」
「教えて、ジュンペイ君」
「いや、お前の前で教えないから」とやはりタイラントには厳しいジュンペイだった。

 各部屋を調べるノブユキグループは先程の奇行に走る彼らよりも職務に忠実であった。食堂の調査は彼らが奇行に走る前に終わらせ、次に食堂の向かい側にある倉庫に入り、中を確認していた。
「食料は全て缶詰。食堂と違ってしけてるなあ」
「でもここにエロ本あっぞ」と早速中身を確認していたハラちゃん。
「何読んでんだよ、お前」
「オオ、そりゃあいいや。全部調べんのは後にして早速エロ本読もうぜ」
「あ、ここには漫画があるぞ」とタケマサも同様に中身を確認する。
 一方のノブユキは珍しい娯楽用品とは別に危険物を見つける。
「みんな、こっちに来て」
「お、ノブユキ君は見つけたんだね」
「ひょっとしてエロビデオか?」
「それはお前だけだ」とロバはやはりツッコミが冴ええええるぅ。
「タケマサさん、これ何かわかりますか?」
 ノブユキが見せるのは木で出来たボウガン。長さは一メートル。しかも矢を装填する代物。勿論、矢もテロリストの人数の倍は倉庫に仕舞ってある。しかも木製が十本。鉄製がニ十本。
「これレバーを下にするだけで十メートルは軽く超す距離まで飛ばせる代物だぞ」
「危ないもんがこんな所に在んのか」
「しかし良かったな。これで犯人も迂闊に凶器に手が出せなく成るな」
 果たしてそうかな?
「いや、何って。危険物はこれ一つだけだろ? 後はエロ本とかエロ漫画とか保存食とかしかねえんだぜ」
 確かに危険物はこれ一つしかない。かと言って真犯人が隠し持ってないという保証が何処にある? 言っておくが私はボウガン以外の危険物を所持してないな。持ってるのは狂言に使う扇子と般若のお面。おっと先に告白しておくべきだったかな?
「白々しい野郎だな。折角無視してやったのに俺達を煽りやがって!」
「そうだそうだ。犯人言え!」
 それは君達が発見するべきだな。私は高みの見物をするだけだからね。ひょっとしたら犯人は直ぐそこまで来てるかも知れないじゃないか?
「まさか」とノブユキは出入り口を開ける。
 するとそこには先程茶番をして反対側に走っていったムーミンだったあああよ。
「あれえ、何でムーミン君が出て来るの?」
「実は犯人ごっこの最中なんだ」
「いや、どうゆう状況だよ! お前は何してるんだ!」とチャラオはハラちゃんに近いオーバーアクションをするぅうう。
「何でだろうね」と虚言を呟くムーミン。
「いや、俺達に聞かれてもわかんねえし」
「馬鹿はほっといてさっさとボウガン持って元の場所に戻ろうぜ」
「そうだね。というかさっきの食堂に集まろうぜ」
「ああ、あそこね」
「原ちゃんさんの言う通りそこに集めましょう。但し、ボウガンは俺が預けますのでどうかハラチャンさんとチャラオさんはみんなを集めて下さい」
「ところでムーミン。通路の調査はどうなってる?」とロバは尋ねる。
 それに対するムーミンの答えはこれ。
「さっき逃げてたばっかだからわからないんだね、これが」
「全く使えない奴らだ」
 果たしてそうだろうか……では次に行こう。


 という訳で今週はここまで。『狂言師我聞』は変化球を投げる推理物。その理由は簡単で、まだ犯人を決めてないから。但し、被害者は既に決めてるぞ。試作品だけに被害者はね。
 因みに登場人物のモデルは自分が知ってる彼ら。但し、自分の記憶の中での彼らなので今の彼らがそんな奴等かどうかは保障出来ない。なのでキャラを掴む事は容易い筈。それでも説明不足気味に進めるかも知れないので要注意。出来る限りはキャラ建て出来れば勝手に出演された彼らの為にも成る……筈なんだがな(困)。
 序にこれを始めたのは一重にお詫びだ。三年以上も一兆年の夜ブログ版を読みにくくした元凶として自分はケジメのつもりで始めた。まあ本当の意味でケジメに成るかは別だけど。
 という訳で今回はここまで。第六十話の解説は雑文でするので宜しく。

雑文特別編 狂言師我聞 試作品  (今までの分その二)

 どうもまた今まで書いてた分を載せますね。

 序章は始まった。これから十四人はここから生きて脱出しなくてはならない。その為にはゆうちゃんとテロリスト五人を殺した犯人を捕まえるのが何よりも鉄則となる。
 その前にこの私から説明しなくてはならない。そもそも彼等はどうして十五人集まったのかを話さなくては状況が解らないだろう。彼等は誘拐されたんだよ、五人のテロリストに。
「俺には意味不明なんだよ。どうして誘拐されなくちゃいけないんだ、ゴメクボ?」
「俺だって知らない。女といい雰囲気だったのにいきなりあいつらが俺を車に積めてさ!」
「それ、俺もだよ! 折角好子ちゃんといい雰囲気だったのにい!」
「それ俺の彼女だって!」ハラちゃんは楽しそうに突っ込む。
「ひょっとして俺らを誘拐したのは……いや居ないか」とロバは言いかけるが、言えない。
 ロバが言いたかったのは私我聞の事だ。けれども私は誘拐なんて姑息な真似はしない。解るだろう? 私の存在がどれほどお前達にとって恐ろしいのかを!
「見当違いですよ、ロバ先輩。仮に……だとしてもそれなら誘拐する前にみんなを一瞬で殺せましょう。それくらい禁忌な奴です。
 例え誘拐した後でもわざわざゆうちゃんとテロリスト達の死体を別々にした挙句なおかつ異なる殺し方をしますか?」とノブユキは私の容疑を晴らしてくれたあああ!
「そっか、違うのか。そういや、あのアホの死因は何だった?」
「ロバ先輩は何気に非道い事言うね。まああいつは散々恨まれるような事してるし」
「タカ……あいつの恨まれ事はいいから」とオオニシは突っ込みを入れるうう。
「ごめん、ちゃんと見てなかった」
「オイオイ、それじゃあ駄目だぞ! この際もう一度--」
「その必要ないよ、タケマサ先輩。あいつは胸を包丁でぶすりと刺されて死んだよ。俺はあいつから財布を抜き取る時、確認したから」と淡々な調子で答えるジュンペイ。
「ジュンペイ君はこうゆう時、役に立つよね」
「心底何考えてるのかわかんねえけど、信用していいのか?」と言って身体をビクつかせるチャラオ。
「ジュンペイ君はそんな事をする人じゃないよ。僕が保障してあげる」
「お前の保障なんて欲しくない」とジュンペイきっぱああああり切り捨てる。
「話脱線しているが、つまりゆうちゃんの死因は包丁による刺殺。でいいんだよな、ジュンペイ?」と質問するオオニシ。
「そうだよ。ところでここに食堂なんてあったかな?」
「そう言えばそうよね。ここが天井何階なのかわからないけど、食堂のような部屋はあるかも知れないわね」
「そういや腹減ってない? 食堂って聞くと何だかお腹が空いてきたぞ」タケマサは右手でお腹を摩った。
「まさかお腹の子にはあたしの--」
「オイ、デブ! 何ボケをかましてんだよ! そうゆう状況じゃないだろ!」
「それでタケマアサ君の子は誰の子なの?」とボケを真に受けてしもうたアママイ。
「違うよ、アママイ君。あれはムーミンのボケだからさ」とタカは必死に説明する。
「そ、そうだよ。もう、アママイは本気にしちゃってえ!」
「ムーミン君のせいでだいぶ話が脱線したねえ! そんで今何の話してるの?」とハラちゃんは言う。
 このままほったらかしにしてもいいが、一向に進まない以上は仕方がない。
 十五人がどうして誘拐されて、何故ゆうちゃんの死体がある部屋に監禁されたかについてだ。それからここはどこなのか?
「そうそう、それだよ。俺達はテロリストに何か恨みでも持たれたのかな?」とカズヒロは流されるように先陣を切る。
「俺は絶対無い。そもそもあいつらの声なんて聞いたことがない」とゴメクボが続く。
「声なんてボイスチェンジャーでいくらでもごまかせるだろ、なタケマサ?」とオオニシがタケマサに振る。
「そう言われるとあいつらの声は機械みたいな声だったな。いや、違う。ヘリウムを吸ったような甲高い声だ。ひょっとしたら顔を隠していたのは声も同様にわからないようにする為か」
「それでバラバラ死体の顔を見るのは誰にする?」といきなり死体確認を振るタイラントは一体どうゆう神経をしてるんだあああ。
「俺は駄目だし。死体なんて恐くて触れない」とカズヒロは拒否。
「俺も断る」
「俺もパス」
「お、俺だって断る!」
 ゴメクボ、チャラオ、ロバは続けて拒否。
「じゃ、じゃあ僕がしようかな? ほ、ほらみんながやらないと話が進まない訳だし」
「じゃあお願いね、プロマイ君」
 プロマイは一人一人の死体のマスクを外してゆく--慎重に。
「どうだ? あったの、プロ君」
「どうやら僕の知らない顔だわ」と冷や汗を拭うプロマイ。
「僕もこんな人達は知らないよ」
「俺もこんな連中の顔に覚えがないよ」
 タカ、ハラちゃんと続けて十四人全員がテロリストの顔に覚えがないと主張。
 フフフ、果たして本当に知らないのかな? 犯人だけは顔見知りだろ?
「冗談じゃないぞ! 知らんと言ったら知らん!」御免御免、カズヒロを怒らせて。
「現時点では犯人以外顔見知りではないという事でいいか?」
「ノブユキの言う通り。このまま話をだれさせるのも意味ないしね。
 それじゃあ部屋を探索しに行こうか」
 ジュンペイに誘われる形で彼等はフロアの探索を開始。次に移る。


 とここまで。次からは書きかけの部分と新たに書き起こす部分を載せていきますね。因みに世界設定としては神話の戦士アクエリアスと同じだと思って下さい。

雑文特別編 狂言師我聞 試作品 (今までの分その一)

 どうも昨日までに第六十話を終わらせて今も試作段階の狂言師我聞をやりますね。
 あ、第六十話の解説は雑文でやるのでこちらは純粋に狂言師我聞の内容を楽しんで下さい。

 十四人はゆうちゃんの死体を発見した!
 一番驚いたのはなんっっとお、タカだった!
「ゆうちゃんが死んでる! て、テロリストのスァざだよ、仕業だよ!」
 タカという男は愚痴が多いが、死体になった男を含めた十五人では割と普通の良い子だ。そんな中、十五人で最も普通でない顔をした男タイラントは「そんなことよりもムーミンムーミン、さっさと逃げる方法探そうよ」と空気を少しも読まない発言をした。
「そうだねん。ゆうちゃんはきっと死体の振りしてるんだよってい!」
 ムーミンは目が細く、小太りの男。仲間内ではタイラントに次いで奇行が目立つ。そんな訳なのかゆうちゃんの死体を真似するよおおおおうにムーミンは仰向けに倒れ込む!
 ムーミンの奇行に怒る者がいた。「人が死んでるのにそんなこと出来るのよ、やめてよ!」とプロマイがタイラントとムーミンに怒鳴る。
 マイは主に二人いる。一人はアママイ。知的障害者なのか「そうだよ、タイラント君、ムーミン君。人あ死んでるのにそんあのやめてよ」と上手く喋る事は叶わない。
 もう一人が「ゆうちゃんが死んで悲しいともうのが普通でしょ!」とオカマ口調だが、根が優しい男プロマイ。ただし、真面目すぎる故に抱え込みやすい性格である。
 そんな中、「それよりも何でゆうちゃんが死んだ? あいつはテロリスト達に何か恨みを買ったっけ?」と皮と骨しかないような体格をした男チャラオが口を開く。
「そうだよね。確かにあいつはウザイし、ムカツクし、借りた物を平気でパクるしさ。でもそれ、俺達の中でしかわかんないじゃなーい?」
 気分が高揚しやすい男ハラちゃんは死体の事を気にせずに喋る! それに反応するのは「オイオイ、お前は何気に酷い事言ってねえか? さすがにそれは」と言葉を返すはロバという年上にも生意気な口調で話す男。
「と、とにかくゆうちゃんの事よりもこれからどうするかを考えよう」 ノブユキは比較的常識がわかる男。
 状況打開がどこかにあるのではないかと目を向けたのは「ノブユキ君はこう言いたいんだね。『俺達を閉じ込めた扉を確認せよ』って」口を開くのは物静かな男ジュンペイ。
 十五人の中で最も考えが読めない男に「そ、そうだよな! で、でも万が一にテロリストが撃ち殺しに来るんじゃないのか? あいつらは何するかわからないし!」とびくびくしながら怯えるのはカズヒロ。彼は他人に流されやすく、意見が二転三転する。
「じゃあタケマサ。機械に最も詳しいお前ならいけるんじゃないか?」
 そう助言するのはライトノベルをこよなく愛する男オオニシ。
 タケマサという男はオオニシとはネットで繋がる仲間。更には機械いじりでは十五人中最も高い技能を有する。 「俺に『死ね』って言いたいのか! 酷いなあ、オオニシ君は」
「別に死んだっていいだろ! お前鬱陶しいんだから」
 十五人で最もコミュニケーション能力が欠如する男ゴメクボ。
 そんな彼に「アア? 何か言ったか、おい!」と顔を真っ赤にするタケマサ!
 一触即発のおおおっっ中で「やめてよ二人共、喧嘩してる場合じゃないだろ」と止めたのはタカだった!
「先に喧嘩吹っ掛けたのはこいつだろうが! こいつに怒れよ、タカ!」
「喧嘩はやめてよ、ゴエクボ君もタケマサ君も」
「そうだよっな。死体がある中で喧嘩したのは全てムーミンが悪いんだから」
「いや、ムーミン関係ないでしょ!」
「そうだよ、俺が悪かったよ! じゃあ罪を償いに扉を開けに行きますうよ!」
 ムーミンは本当に扉に近付く!
「いやいやそんな行動する? する? おかしいでしょ!」とやかましく喚くチャラオ。
 その声を背に浴びながらムーミンはノブのない扉を蹴り倒す!
 扉は力の方向になんっとお倒れてゆく!
 おかしいと思って先に声を出すは「昨日まで俺達を閉じ込めた扉だったんだぞ!」とノブユキは呟く。
「で、でも脱出出来るんだろ! やったじゃん! 最高じゃん!」
 気分が更に高揚したハラちゃんは扉の奥に駆け込むのを「ま、待て。テロリストが」カズヒロという男は止めに入るも既に彼も扉の奥に出ていた。
「あいつらが大丈夫なら私もついでに行きましょうか」
「呑気だな、ジュンペイは」
 そうして一分の内に十四人は部屋を脱出--ゆうちゃん死体をそのままにしながら。
「ところでテロリストは全部で何人だった?」
「俺達の数より十人少ない五人だったっけ?」
「俺に振るなってハラちゃん!」
「と、とにかく離れないように慎重に行動しよう」
 彼等は歩いて二分もしない内に「うわああああああああ!」叫び声と共にテロリスト五名のバラバラ死体を目に焼き付けるタカ!
「ほ、本当は六人じゃないのか!」 タケマサがオオニシに確認する。
「いや、確かに五人だよ!」そう、誰もが六人目のテロリストがいたという記憶がない!
 テロリストは全員殺されていた!
 じゃあ誰がテロリスト五名とゆうちゃんを殺したのか?
 フフフ、それは私が知っている--お前ら十四人の内の誰かだよ!
「ふざけるな! 何で俺が人殺しするんだよ!」と本性を露にしてしまったあムーミン。
「僕だっていくらゆうちゃんがどうなっても殺したりせず、炭火焼きして丸ごと食べるぞ!」と相変らずマイペースなタイラント。
「嫌だよ! 疑うのは御免だから!」とプロマイは悲鳴を上げるう。
 ハハハ、この私狂言師我盲聞次(以降我聞)はお前らにいる犯人を見つけるまで手を貸しはしない。早くしないと次の犠牲者を出すぞ、いいのかな?
「た、確かに犯人を見つけないと次は誰かが殺される!」と顔を青くするカズヒロ。
「ンな事言ってもよお、俺が何か殺されるようなことしたんですかあ?」
「お前は十分恨まれることしてっだろ、チャラオ!」
「教えてくれよ、ロバ。なんかしたんですかあ?」
「んなもん自分の胸に聞けって!」
「喧嘩は止めようよ、チャラオ先輩ぬにいロバ先輩」
「そうそう、こんなことするのは犯人の思う壺よ!」
「そう言ってプロマイ君が犯人だったりして」と茶化すタケマサ。
「プロマイが犯人だったらゆうちゃんよりも先にチャラオを殺すだろ」とオオニシが反論。
「それ以前にわざわざテロリスト全員を殺す意味あるのか?」
「どうゆう意味なの、ノブユキ君?」とタカは疑問を投げる。
「だってテロリスト全員を殺したら真っ先に疑われるのは僕達だよ。なのに何でかなあ、と」
「言われてみるとそうだよねえ。僕が犯人だったらテロリストに疑いをかける方が一番だしねえ。或は仮に殺してもムーミンに全部罪を着せるように仕向けるし」
「全くタイラントは屑だねえ。かすだねえ。そんなに俺が嫌いかねえ?」
「馬鹿二人はほっとこうぜえ。と、にかく俺じゃないのは確かだぞ!」
「汚ねえなあ、お前! 真っ先に犯人じゃない宣言なんて!」と何時の間にか口に煙草を咥えるハラちゃん。
「ん? ハラちゃん」と唐突に口を開くゴエクボ。
「うわ! ビックリすんなあ」と咥えた煙草を地面に落とすハラちゃん。
「どこで手に入れたの、それ?」
「ああ、これねえ。テロリストの死体からかっぱらってきた!」
「オイオイ、危ない事すんなよ!」と眼鏡がズレ落ちそうなロバ。
「別に良いだろ。どうせ死んでるんだから」
「罰当たりなことするわねえ、ハラちゃん先輩は!」
「ゆうちゃんに比べれば大したことないし!」
「まああいつは死んで清々したからいいけど」とタカはゆうちゃんに容赦ない。
「だからといって死んだ人を侮辱するのは止めましょう!」
「まあまあプロマイ! い、今はゆうちゃんとかをどうするかよりもどこへ向かえばいいかを考えようよ、な?」
 誰に向かって喋ったかわからない方角にカズヒロは顔を向けた。そりゃあ私の事だよ。
 言っておくが私を犯人とするには安直すぎるぞ。けれども確実に言えるのは犯人はお前ら十四人の誰かだよ!
「だから俺じゃねえよ! 俺が犯人だったら真っ先にタイラントをキルするって!」
「でもここにはデスノートないよ」と呆けをかますタイラント。
「デスノート無くても壊害神殺拳か或は外しを使えば--」
「えっと何の話してるんだ、この馬鹿共は?」とチャラオは煙草を咥えてライターに火を点けようとしていた。
「お前も何で死体から煙草とライターをかっぱらってんだよ!」
「別に生きてる奴から盗んでないしー」と味わいながら開き直るチャラオ。
「ん?」とオオニシはある事に気付く。
「どうしあたの、オオニシ君?」とアママイが聞くと「いや、何かジュンペイが居ないなあと思って」と周りを見渡し終えたオオニシが答える。
「言われてみれば何であいつが居ないんだ? ゴメクボだってちゃんと居るのに!」
 と十三人の誰もが心配している中でえ当の本人はあ「やあ、みんな」と何食わぬ顔でゆうちゃんの死体がある部屋の方角からやって来やがろうとはああ。
「お前どこで何してたんだよ!」とチャラオがやかましさを増している中で「ゆうちゃんの死体から財布を抜いたんだよ。今後使えるんじゃないかと俺が思って」と笑顔が絶えない。
「案外お前が犯人じゃないだろうな」と疑うタケマサ。
「まさかあ? 俺だったらあんな奴よりも先にタイラントを殺していたよ」
「そんなに僕を大事に思ってたんだねえ、ジュンペイ君」と見当違いな事をわざと言うタイラント。
「一番考えが読めない人だよ、ジュンペイは」とノブユキはジュンペイの底の知れなさに寒気を感じた。
 こうして十四人は犯人捜しを始めた。
「ついでにこの建物から脱出しないといけないね」
 いや、もう一つ付け加えるならテロリストによって放り込まれた建物からの脱出も始めたな。
 フフフ、果たして私の助力が必要になる日は訪れるかが楽しみだ……


 さて、これは今までの書き掛け。勿論、次も書きかけを載せます。それが終わってから新たに書き起こす奴を投稿しますので
プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
リアルタイムカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR