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格付けの旅 ルトワックは繰り返し唱える……戦争に機会を与えよ! 訂正 前回の話に悪夢居なかったな!

 訂正……実に便利な謝罪表現。『忙しい』や『御詫び』同様に言い訳として使用される甘ったれの言葉。甘ったれは何時だって訂正を使えば間違いを認めていると思い込んでいるようだが、そんなの上辺でしかない。本当に訂正したいなら訂正箇所を無くす程に或は訂正という言葉を使わないように努めるのが筋だろう。そう考えると訂正も多忙の言い訳に使う『忙しい』や心が籠ったふりをする『御詫び』同様に撒け犬の遠吠えだと言えよう。
(とか言う風に自虐する作者も如何かと思うぞ。散々使って来た癖に何でそんな如何でも良い事を俺に解説するんだよ。まあ、『忙しい』だけは奴自身は死ぬ程嫌う表現として使っていないな。使った可能性も在るには在るにせよ……公で使った回数は俺の記憶だと多分、少ない)
 忙しい……作者が嫌うワードの一つ。此れはスケジュールすらも碌に出来ない事を告白するようなもんだ。何故かって? まあ、前に紹介したかも知れないが説明しておくと忙しいって言葉自体が負け犬の遠吠えにしか聞こえんのだ。然も大して忙しくなさそうで余裕が在りそうな状況でも其れを口にする馬鹿野郎が頻発しているんだよな。いや、忙しいは万能薬じゃねえよ。忙しいんだったらそんな言葉を使うな。忙しいと口にしない程多忙を極めるんだったらわかるが仮に忙しいを使いたきゃこう言え「済まんが、心に余裕が出来る状況でもない。穏やかに成る迄何とか頑張ってみる」とかな……まあ俺が言いたいのは忙しい言うのは自分だけにしろ。他人にてめえの忙しさなんぞ知ったこっちゃないし、聞かせるな。忙しいと思うなら仕事を減らせ……其れが社会人の常識だ、バーローめ!
(と俺に汚い言葉を代弁するとはな。まあ良い、俺も忙しいって言葉大嫌いなんだからな。何処迄甘ったれてんだって言いたいんだな)
 そう無駄な時間を掛けている間にデュアンの前に再びナイトメアオーガが近付く……其れは嘗ての恩師の姿に化けて只管に圧倒的な暴力を以ってデュアンを叩き込む!
(駄目だ、俺の記憶が奴の悪夢を手助けしている。おかしいんだ、ナイトメアオーガに彼の強さを再現出来る訳がないんだ。物真似師が格上を再現出来ないように其の強さ迄そっくり其の侭なんて有り得ない。此の悪夢の謎を解明しない限り、俺は……奴に勝てない。
 悪夢の謎を……此の激痛は本物じゃない。ガイン・、マーチンスターは確かに偽物だ。其の偽物は俺の頭の中から再現された……だが、再現したとしても初めて会った時のイメージを具現化したに過ぎない。一体何処が違うのか検証しないと!)
 ガインは全てを晒していない。そう思いデュアンは詠唱する。其れは強力な魔法を唱えて一発逆転に臨む訳でもなければ基本的な下級魔法で地道に削りに行く訳でもない。デュアンにとって代名詞とも取れるあの返し魔法を放つ為!
「良くわからんが、此のワイに向かって魔法とは……返すぜ、オラアア!」
 力任せの剣技から放たれる風の波動は間違いなく本物……威力は恐らく偽物。放ってから到達する迄の時間は風速処か音速や光速よりも速い。其れをデュアンは体に受けて無事で済む訳がない。だが、デュアンは今迄の戦いで死に掛けじゃない戦いが当たり前だと既にインプットされて在る。其処迄は一般的な『死の覚悟』と大差はない。問題は其の先に在る『生きる覚悟』を如何形成するかに到達した者達はほぼ極少だと考察する程にタキサイキアに依る脳内高速処理を施している程。
(『死の覚悟』とは死ぬ思いを何度も味わい、絶望的な状況を何度も経験するだけで身に付ける簡単で欠伸が出る程に習得が可能な覚悟だとすれば其の先に在る『生きる覚悟』ってのは即ち、どれだけ長い時を生き抜いても退屈もせずに居られる生存本能の極。武士道とは死ぬ事と見つけたりの本当の意味とは『生きる覚悟』を掴むという事なのだ。原文を其の侭受け取れば其れは誤訳の『死の覚悟』と何時の世も誤解されがちでは在るが!
 さあ、そろそろ通常時間に戻る頃だ……始めようか、デュアン・マイッダアアアア!)
「何やアア、わいガアアア--」
 思い出したぞ、本当のガインは一人称が安定しないって言うのがああ……リフレクト、ブレイカあああああ--デュアンのカウンターがガインを模したナイトメアオーガを曝け出し、そして空間を二つ或は三つ突き破って彼を消滅へと追いやる!
「ヘヘヘ……ゲホゲホ、ハアハア」通常状態でも発動が可能なリフレクトブレイカーでは在るが、カウンターで放つ場合だとダメージを体内に回しながら其れをマナに変換して相手に返すという本来のカウンター魔法として機能する。「魔法には上下が在るが、こうして押し返せば極限魔法にだって打ち勝てるんだよ!」
 其れからデュアンはナイトメアオーガの築き上げた悪夢の世界を粉々に破壊して元の戦場溢れる世界へと戻り、目の前で何かを完膚なき迄破壊するスチーマーと合流を果たす。
「デュアン、何処に行ってたんだ!」
「はは、少し寄り道をしていたんだ。其れよりも此れでオールタクティクスオアストラテジーは壊せたか?」
「残念、既に奴のデータは抜き取られた後だった。あのタックルする奴や訳わからんババアのせいで取り逃がしたかも知れん。奴等は陽動だったのか?」
「さあ、な。其れよりもスチームバンカー?」
「何だ、デュアンと言ったな? 私を疑うのか?」
「いや、お前には俺達みたいな何かを感じない。其れは有り得ない。有り得るとすれば此の凍てつくような視線が怪しいんだ。お前でも感じる筈じゃないか?」
 舐めているような言い回しは好きじゃない……が、確かに視線を感じる--スチーマーでも察する気配の正体は同時に振り向いて直ぐに判明。
「やあ、全くオールタクティクスオアストラテジーの戦略的包囲網さえも突破するのね。やるじゃないの、デュアン・マイッダー」
「誰? 眼を瞑るという事は盲目の女なのはわかる」
「ノイズン・リオートメインが奴の名前だ。占い師にして不死の人間……と呼ぶべきか?」
「其の通りよ。でも盲目は事実上嘘に成る」第三の眼を開くノイズン。「額から出る眼も存在するわ。此れを万人は心眼と呼ぶの」
「全く絵本の時から思うけど、全然其れに慣れないわ」
「慣れなくて結構。こうゆうのは」心眼を閉じるノイズン。「生物の構造という当たり前に沿っているだけで良いわ……得に貴女みたいな一般軍人にとってはね」
「私は一般人じゃないわ。と言っても何をしに来たの?」スチーマーはパイルバンカーを突き付けながらこう脅す。「返答次第じゃあ何処かに風穴を開けるわ!」
「次の予言よ。『クライシスザストライク』が来るわ」
 何だって……あいつが、何をしに来るんだよ--デュアンが顔を蒼褪める其れは一体!
 死ぬ覚悟……其れは戦場で生き残るのに必要な何時でも自分を捧げる為の覚悟。此れが出来ない奴は必ず死ぬと言われる程に重要な覚悟。殺す覚悟は誰だって可能。だが、死ぬ覚悟は殺す覚悟よりも重要な要素で在る。其の証拠に殺す覚悟だけだと防御が疎かになりがちで力に溺れやすく直ぐに急所を衝かれてあっさり死ぬ。そう殺す覚悟というのは死ぬ覚悟とセットで無ければ只のチンピラの強がりと変わらんのだな。んで死ぬ覚悟だけでも不十分な場合も在る。其れが死ぬ事を超えて生を勝ち取る例の『生きる覚悟』なのだ。
 生きる覚悟……武士道とは死ぬ事と見つけたりの境地。死の先に在る生とはただ死ぬだけの人生では為し得ない所に存在。だが、此の境地に達した者達は極少数で或る物は死ぬ覚悟に怯えて不老不死に貶める。其れ位に自殺願望者でも会得しえない境地が此れなのだ。何かは敢えて省くとしよう。
「そんなに危険なのか? 其の何んとかストライクは?」
「奴は容量オーバーの全生命体の敵なんだよ。先ず宇宙自身が宇宙速度で逃げ続ける程にあれはヤバ過ぎるんだ!」
「オールタクティクスオアストラテジーもそうだが、何言ってるのかわからん」
「説明出来ればどれだけ良いかわからんが、兎に角奴が来るんなら俺は此の宇宙から逃げる!」
「逃げられるかしら? 今の此の宇宙が放つ膨張速度は凡そ六……空間突破するには余りにも速度が足りないわ」
「んんだとぉ!」
 膨張速度と移動速度は比例する……作者がさっき思い付いた新設定。光が最速というのはアインシュタインが発見した相対性理論に基づく絶対条件。だが、宇宙が膨張する速度だけは例外中の例外とされるのは誰もが知っている通り。此方で言う膨張及び移動速度というのは宇宙の事。此の宇宙は膨張或は縮小する速度は常に宇宙速度〇以上でないと説明がつかない。理由はブラックホールと呼ばれる光を逃さない重力無限大の空間が在る。此れは作者の設定では宇宙速度零で光を雁字搦めにしているそうだ。其の為、ブラックホールに依る空間の陥没を防ぐには宇宙の膨張は最低でも宇宙速度一で進行しないと説明がつかない。んで其の膨張と移動速度の関係性は何なんだと言うだろ? 其処がブラックホールを何とかして其の場に留めさせる為に必要な移動速度の算出なんだ。膨張速度が速いのに肝心の宇宙が移動する速度が一未満では話に成らんだろ? だから其れ以上で移動しないと腹が弛んで消滅してしまうんだよ。アスリートが腹を弛ませて走れる訳がないように宇宙だって腹が弛む危険を避ける為に膨張速度以上で動かないと説明がつかないもんだ。
「其れが如何して貴方の脱出を阻むの?」
「阻むんだよ……最高速の七とは行かない迄も最低速度は凡そ六さ。因みに俺の最高速は宇宙速度四。仮に脱出出来ても宇宙引力に引っ張られて元に戻されるのがオチだ!」
 良くわからないけど、災難ね--とスチーマーは細分は理解出来ないが、脱出不可能な事態に陥っている事を理解した。
「じゃあ、健闘を祈るわ」
 ノイズンは突如、姿を消した。其れについては先程の説明する通り宇宙の外に出る事はないが何処かに移動した事は確実。
(アルッパーの奴は何れ又顔を合わせるだろうな。見たくもないあいつの鯨顔だが、腐れ縁は如何頑張っても避けられない。問題はあの『クライシスザストライク』が来る事だろうな。嫌だな、あいつは喋る災厄だからな……ああゆう設定でも。如何か此の宇宙が逃げ続ける事が出来れば……待てよ、オールタクティクスオアストラテジーの本来の戦略とは俺達を此の宇宙に閉じ込めるのが狙いだったか。そうして『クライシスザストライク』が来訪して宇宙ごと俺達を消滅させれば今後の憂いを断ち切る意味でも納得がいく。
 うーん、今は何とかしないとな!)
 デュアンとアルッパーは未だ此の宇宙に留まる……

 赤魔法06 ルトワックは繰り返し唱える……戦争に機会を与えよ! END

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格付けの旅 ルトワックは繰り返し唱える……戦争に機会を与えよ! 悪夢と車輪と大根

 車輪の大地……其れは巨大な移動土地の事。或は意思を持った浮遊大地と称するべきか? そんな大地では車輪のマークを持たない存在は全て排除される見込みで恐怖政治だけが展開される。或は車輪のマークを記されながらも大地の意思に反する行動を取れば粛清されるという恐るべきルールが存在。其処に一度でも踏み込んだら最後……車輪のマークを記されて従うか或は反逆してでも此の大地から脱出するかの何方かしかない。第三の道として大地自ら破壊して事を免れるという方法も取れる。だが、此の車輪の大地は意外と臆病で命が危うくなると相手を放逐して敵前逃亡するそうだ。そんな奴だからこそ倒すのは困難極まりない。
 そんな倒すのが困難な相手に放射能熱線ファイナルブレスが阻まれ、更には無数の機械に依る特攻攻撃を受けて倒されたアルッパー。奴はガリバーの如く運ばれる始末。
「クソウ、俺を放せえええ。リリパットの奴等か、貴様等はあああああ!」恐らくガリバーも拘束当時はこう叫んでいただろう。「力が出ねえ、振り解きたくても出来ねえ……口から火を出せば、なのに鰭を冷やされた上に熱ポンプが外に回されて全然だあああ!」
 果たしてアルッパーの命運は何処へ向かうのか? 向かう場所は車輪のマークが入った大根達。そう、メタル大根のメサイア軍団が其処かしこに出現。アルッパーを倒そうと構えていた!
「何が正義の使者だ。縛り付けにした俺を嬲り殺すのが正義のする事かあ!」
「わからんか、俺達同胞が受けた苦しみを。車輪の大地と手を組んで倒すのは当たり前だろうが」
「そんな馬鹿な事が在るか。お前達が手を組むなんて有り得ない!」
 違うな、手を組まんのがお前等神才だったら俺達は自由に最強と手を組む事が可能なのだ……わかるか、此れが正義の数の武力だ--と神才と全生命体の敵の違いを明確に表す大根のメサイアの内の一体。
「幾ら協力しないのが取り柄の俺達でもお前等との違い位はわかるぞおおお!」
「喧しい、叫んでなきゃキャラ付けも出来ん鯨め--」
 お前も大概五月蠅いだろうがあああ--とアルッパーは何処かの川越出身者みたいに喧しい台詞回しをしてツッコむしかない。
 さて、叫んだ所で縛った縄は外れる筈がない。当然のようにアルッパーは縄を引き千切ったり焼き切る程の潜在エネルギーの開放が阻まれている。何故なら其の縄にはアルッパーの力を制御する何かが仕込まれている。其の正体は別段、新たな設定が飛び出す訳でもない。
「クソウ、レアブラックストーンをこんな下らんもんに使用してえええ--」
「阿呆が、ブラックストーンは正解だがレアを使う程俺達は贅沢思考じゃねえぞ!」
 何……ノーマル以下でもこんな効果が在る筈がない、きっとレアに決まっている--アルッパーがそう確信する程にブラックストーンに対する知識は再認識する必要に迫られる!
 ブラックストーン……前にも紹介したが悪魔の石。そして只の石ではなく、精神感応石がブラックストーン。何故精神感応石なのかと説明すると此れは『銀河連合』と呼ばれた俺達が伝承でしか聞かない全生命体の敵が嘗て全生命を脅かしていたんだ。ンでそいつ等は先の時代にて壊滅した後に全世界に散らばって今の俺達みたいな精神構造を形成していったんだ。其れがまあ悪の心って奴だ。此奴は便利で人が人を殺すという人類史のタブーを冒すのも奴等が死んで俺達の精神に侵食した為なんだな。まあ悪いギフトだけじゃなく良いギフトとして今みたいにすき焼きや海鮮料理が食べられるように成ったのも奴等が俺達の精神に侵食した御蔭でも在るがな。まあ『銀河連合』の話は此処迄にして此の精神感応石はそんな奴等の怨念が籠った逸品で然も三種類に分かれる。有名なのが操者の心に反映して決して砕けない硬さ迄実現可能なレア、一般的な繋ぎに使われるノーマル、そして消費財の役割を担うジャンクさ。アルッパーを縛る縄の材質は俺の推測だと『エレクトリックカーボン』か何かに近い頑丈な素材に加えて其れを補強するのに便利なノーマルで雁字搦めにしているとみて間違いはないだろう!
「何だってえええ……二本足め、てめえは此の頁では登場しない癖に何俺に説明で教えてんだよおお!」
「ハッハッハ、良くぞ見抜いたな。其の通りよ。まあ細かい素材の種類や配合率はさて置き!」メタル大根のメサイアは本題に入る。「そろそろ俺達の恨みと車輪の望みを融合した復讐劇の始まりだあああ!」
「グワアアああああ!」アルッパーは悶え苦しみ出す。「クソウ、クソウ……ノーマルの分際でえええ!」
 大根摩り下ろし攻撃は実に単純且つ即効性に欠ける物の激痛は絶え間なく続くメサイア最大の苦痛技。尚、摩り下ろされる事を良く知るだけ在って此の技の使用を今まで控えていたとも捉えられる。其れだけに大根に誇りを持つメサイアは全ての大根の為に救世主と成って此の世を救済するという悪に手を染めるのだった!
 さて、話を戻せばアルッパーに打つ手がない、在るとすれば助力を求めるしかない……誰もがそう評するだろう。だが、熟慮せよ。アルッパーは只の鯨ではない。怪獣王の子孫を持ち、愚かしくも怪獣王を越えるで在ろう力を有する鯨外生物。神才と成ったアルッパーに助力なんて生易しい展開が在っては成らない。故にアルッパーは出血する毎に其の血が縄に飛び散って何と燃やし始めるではないか!
「オイ、車輪が伝えているぞ……まさか、血で縄を解く気か!」流石に回りくどい技を使った代償に気付いた大根のメサイアは直ぐ様大根ヘッドバットで止めを刺す戦法に切り替える。「エエイ、だったら作戦変更……死ねええ!」
 判断力は実に正しい。だが、メタル大根のメサイアは勘違いをしている。アルッパーを唯の生物だと思っている--否、神才は神を超えた存在だから生物の垣根を超えても不思議じゃない……急所を二ヶ所も貫かれながらもアルッパーは未だ生きていた!
 そして、アルッパーは全ての縄を燃やし終えると直ぐに背鰭を青白く発光させながら全身を白く輝かせる定番の一撃ホワイトホエールを放った!
「喰らええええ!」
 グワアアアアアア--メタル大根のメサイアは全て焼き大根と化してスタッフに美味しく戴かれてしまった!
「ハアハアハア、此の野郎め。車輪の分際がああ……為らば此の大地毎焼き尽くしてやるわあああ!」アルッパーの背鰭は発光し、然も全身が赤熱しているのが誰にでも見える程強力に放射能指数をレッドゾーン振り切る。「グアアアアアアアアア、此れだけは使いたくなかったが仕方ない。車輪の大地は馬鹿でかいから……俺が全エネルギーを集中させて貴様を葬ってやるううう!」
 アルッパーの放射能熱線ファイナルバースト(元ネタ未使用)は後十秒で現実と成る……其の時、アルッパーは勢い良く車輪の大地から放出された!
「何だと!」余りの事に思わず解除して元のマッコウクジラ配色に戻ったアルッパー。「貴様ああ、何と臆病な野郎だああ……俺と勝負しろおおお、勝負しろおおお!」
 だが、其処は車輪の大地か……宇宙速度三の速さで空間突破しながら逃走してゆく--アルッパーは其れよりも速く動ける物の、ファイナルバーストの副作用で初動に乗り遅れてしまう!
「あの野郎めえええ……自分が危機に入るとチキンみたいに逃走しやがってえええ、覚えておけよおおおお!」
 負け犬の遠吠えの如き百億光年迄轟くアルッパーの叫び--そんな叫びも届かない程に車輪の大地は逃走に成功!
「全くですね、あれが車輪の大地ですよ。アルッパーも気を付けて下さい!」
「出たな、世にも奇妙なモリタああ!」アルッパーは八つ当たりするように噛み付きしに入った。「ウラアア、偽二本足でも三十回以上も噛めば美味しく成るんだあ!」
「ウワアアあ、やられました」だが、『地獄は満員』だった。「はい、アルッパーさんのカードを盗みましたよ」
 な、何だ此処はああ--『悪魔のゲームソフト』のプレイヤーキャラにされたアルッパーは目の前に巨大なモンスターが火を噴こうとしているのを目の当たりにする。「てめえええ、サイコな糞餓鬼のデータを使ったなああ!」
『さあ、逃げて下さいね。HPは……二十ですか、一発で死にますねえ』
「逃げるか、放射能熱線で……げ、口から火が噴けねえ!」
『チートコードは使えませんよ。わかってますか? 此れはゲームですよ』
 糞ったれがあああ--レッドドラゴンの火が噴いた……ダメージ53与えてアルッパーが倒れた!
 地獄は満員……其れは地獄が収容超過で此れ以上の悪人を受け入れる余剰がない事を意味するワード。そして地獄送りにされる筈だった悪人は全員現世に送り返されるという黄泉返りの原理。地獄が満員では倒すには地獄の拡張工事を進めるしかない。だが、地獄の拡張工事を進める中で天国行きに成ったら如何するか? 実に四にも奇妙なモリタらしい吐き気を催す邪悪な術と言えよう。
 悪魔のゲームソフト……其れはモンスターチルドレンを産み出す悍ましいゲーム。何でも実在する人間の写真一つで消したい相手をゲームの中に放り込んでモンスターに殺されるように操作出来る云わば世にも奇妙版不思議な手帖だろう。違いが在るとすれば名前を記さずに本人の写真さえ在れば相手を抹殺する事が出来る点だろう。後は遊んで殺す感覚だから余計に悪意が目立つ。
 こうしてアルッパーは焼き殺されました。さて、世にも奇妙なモリタは次のように締めるのでした。
「此れは此れは、アルッパーさんはオールタクティクスオアストラテジーの戦略通りに殺されましたね。まあ、神才なので次の話では何事もなく復活してそうですがね。一方のデュアン・マイッダーは如何成っているんでしょうか? 主人公ですよ、彼は曲がりなりにも。解説だけ登場するとか主人公の癖に怠惰では話に成りませんね。まあ、主人公としても良い所なしなデュアンが活躍する機会というのは果たして在るんでしょうか? さ、私は次の目的地に向かいますね」
 世にも奇妙なモリタは其の場を後にした……「アヂヂヂ、尻尾だけ写真に写っていない御蔭で俺は助かった!」何とアルッパーはゴキブリ並みの生命力で即死確定のゲーム世界を裏ルールを衝く事で脱出--世にも奇妙なモリタの言う通り何事もなく復活してしまっては果たして如何すれば倒せるのかわからなく成りそうだ!


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格付けの旅 ルトワックは繰り返し唱える……戦争に機会を与えよ! 恐るべき鬼の悪夢

 悪夢……其れは出来れば醒めたい夢の事。余りにも悪い夢なら醒めた方が身の為だと誰もが思う事だろう。だが、現実為らば最早救い難い。因みに悪夢を見れば現実は好転するという噂が存在する。其の噂を実践した片岡鶴太郎は後に悪夢に依って喰い殺される末路を送る……鶴太郎が演じた主人公がな。尚、俺は悪夢を見た事がない。何故なら四六時中悪夢のような現実に悩まされるからな。
(クソウ、夢が悪夢なんて如何かしているぞ。俺は何時も良い夢ばっかり見る程に現実で良い事はほぼ一つもない不幸まっしぐらな魔法使いなんだぞ。なのに俺が悪夢を見させられるとは……つーか俺は如何成った?)
 やあ、デュアン・マイッダー……私だよ、裸踊りスペシャルが君を悪夢から引き摺り出したぞ--目覚めて直ぐにデュアンは悟った……良かった、目を開けて此奴が躍っているなら此れは現実だ……と!
「何でお前が出て来るんだ、裸踊りスペシャル? 作者もネタが切れてキレが悪くなってとうとうお前を引き出すしかなく成ったか?」
「違うな、彼と同盟を組んだんだよ」
「我が名は黄泉山東伝……三島平八の仇を取る為に馳せ参じた!」
 いや、お前は帰れよ--何故此の二名が手を組んでいるのかと考え始めるデュアン。
 彼等が手を組んだのは一重にオールタクティクスオアストラテジーを打倒する事。もう一つは『ナイトメアオーガ』を使って元の世界に戻る事に在る。デュアンは其れを僅か一分の内にニーチェの哲学並にバラバラのピースだった数々の話を統合して余計な部分を省きながら頭の中で纏め上げた。
「最近のどっかの格闘ギャグ漫画みたいに読者離れを起こす程劣化している此の物語とはいえ、其れでも話を進める事だけはしっかりとやらなければな。処で……スチームバンカーを見掛けなかったか?」
「彼女は我が裸踊りの思想を誤解して其の場から離れてしまった!」
「有無、今は彼女に輪が黄泉山東伝の悲しき過去を語る時ではない--」
 黄泉山東伝、お前の場合は悲しき喜劇だろうが--黄泉山東伝の死に様は痴漢と誤解されて女性に平手打ちされた衝撃でエスカレーターから落ちてしぇーのポーズを取りながら如何でも良い遺言を口にして死んだというのは誰もが知る末路。
「其れよりもオールタクティクスオアストラテジーは何処だ!」
「我が黄泉山東伝の御業を以てしても見付からん!」
「--奴はデイヴェスやファイナルディザスター、動き出す山同様に巨大過ぎて目視出来ないからな。恐らくは……其処だああ!」デュアンは既にギャラクティックヘブンで天井を打ち込む。「--空間が歪んだぞ……させるかああ、リフレクトブレイカアア!」
 デュアンの魔力と強大な極限魔法、そして代表的な必殺魔法を以って天井は更に空間を歪めて亀裂が走り出す--其の時、三体を覗く巨大な黒眼が姿を現す!
 --オマエタチニハヤラセナイ……コノセカイハワガジッケンジョウ、スチームバンカーヲオヨガセルノハソノタメ。オマエタチイブツヲハイジョスル!
 突然、無数のゴキブリが三体に襲い掛かる!
「フン、我が黄泉山東伝に攻撃する事が如何に無謀化を!」次々とゴキブリを何処からか出現した蠅叩きと爪切り等で殲滅してゆくカウンター使いの黄泉山東伝。「此れぞゴキブリが長年人間共に殺される凶器ベストテンなのだ!」
「--ディバインドライブ……爪切りはランク外だろうが!」
「流石はゴキブリ、我が裸踊りに魅了されるが良い!」
 だが、此れだけの一騎当千級でも其処は戦略を操る全生命体の敵--ゴキブリの増殖は止まらず、遂には彼等の体の内部に侵入し始める!
(ホラー映画の一シーンみたいにゴキブリが喰い殺すとかじゃねえだろうな。御免だ、ハイ・エクスプロスでも出して……阻止する!
 ……未だ止まらない。炎属性に強いゴキブリを無性生殖して対処するとか……此奴等は『ダイナソン』の細胞を使っているなあ!)
 ダイナソン……其れは俺の同類。人型という意味ではなく才能という意味で俺と同類。見た目はまんまゴキブリ。だが、戦闘力は神殺しの名に恥じぬ暴れっぷりを披露。奴は圧倒的な武力で元居た世界で各国と様々な友好条約を結ぶ程に強い。まんまどっかのババアにペニスを見せ付ける史上最低の生物みたいだと思うだろ? まあ奴自身がパクっているだろうな……そんな無駄な情報は良い。兎に角、奴はゴキブリ族の為にありとあらゆる勢力に自身の武力を見せ付け、ゴキブリ族の平和を保って来た。但し、どっかの『ボス烏』と違って排他的且つゴキブリ達の横暴に対しては目を瞑るのだからそうゆう意味じゃあ滅ぼされて当然の存在だろうな。まあ、ダイナソンを滅ぼせる奴が居たら……の話だがな。奴はテラフォーマーズに出て来るゴキブリよりも遥か先を往くから如何頑張っても滅ぼすのは……多分俺でも無理だ。
 絶体絶命の危機に立った時、突然アルッパーが壁をぶち破って雪崩れ込んで『アンダーモルゲッソヨ』と共にゴキブリ駆除に参加する羽目に!
「グワアアア、ゴキブリの分際がああ……喰らえ、内閣総辞職ビームウウウ!」
「アンダーモルゲッソヨ四十八の殺人技の一つ、『焼身自殺』ダアアア!」
 焼身自殺……其れはどっかの国の奴等が良く使う自分を傷付けて相手を訴える手段の事。所謂リストカッターと呼ばれる奴等はかなり厄介で「付き合わないと僕、死んじゃうよ」と言って交際相手に迫る。此れは一種の脅しで交際相手が断れば即カッターを深く抉って被害を訴えに行く。こうゆう奴は非常に危険で相手をしない事を勧める……が、仮に上手くやっても今度は擦り寄って来るという気持ち悪い手段にも出る。どっちにしろ、リストカッターはストーカー染みる為に凶行に及ばせる前に留置所送りにするのが一番だろう。
 だが、火属性耐性を持つゴキブリの前では通用せずに哀れ……アンダーモルゲッソヨは瞬く間にゴキブリの餌食とされた!
(久しぶりに見たのに此の扱いだとはな……オラアあ、糞があ!)
 固有魔法を駆使して難局を突破したいデュアンだが、アルッパーの図体も相まって狭い場所では其れを使用する事が難しい状況!
「ホワイトホエールでも、グギャアアア……侵入して来るウウ!」
「喧しいぞ、アルッパー。何でお前がアンダーモルゲッソヨと戦っていたんだ!」
 そんなの知るかああ--其れでもホワイトホエールと放射能熱線、そして並外れた身体能力と様々な技術を以ってアルッパーはオールタクティクスオアストラテジーに依るゴキブリ戦術を突破してゆく!
(デュアンロールを引き戻す事で何とか奴の戦術から逃れそうだな。だが、戦略の中に居るから此れも想定して外では次なる手を打っているとみて間違いはない!)
 デュアンの予測する通り、外に出た二名は烏の群れに包まれて身動きが取れなくなった!
「グワアアアア、あの『ボス烏』は何処行ったああ!」
「気配を感じないな、如何やら此の世界にはダイナソンを含めて出て来ないように排除したな。そして、お前が目の前に居るか……『ナイトメアオーガ』アアアア!」
 デュアンが見たのは……『誘い水』の姿をした『ナイトメアオーガ』其の者!
 誘い水……其れは麻薬。愛飲者の原田泰造曰く飲むと毒素を外に誘い出すという意味で誘い水らしいが、其の水のパッケージ中央に描かれるのは鬼。其の時点で嫌な臭いが全面に展開される。事実、其の水は路上に流れた際に突然蒸発。其の水に掛けられた植物は枯れ出す……ととても健康食品の其れではない。更に紹介すると誘い水は連絡するとお届けされるけど、或る日突然滞る。すると如何成るか……愛飲者は徐々に活力を失い、更には他の水を飲むと吐き気催す程に誘い水無しでは生きられない体と化す。然も電話が鳴る度に誘い水のお届け報せだと思い込んで飛びついては怒号で当たり散らす始末。冷静ですら程遠い精神状態。然も在手先に行ってみると其処には何もない。遂に八方手塞がりの中で見付けたのが原産地名……そして旅立つ原田泰造。其の先は実際に視聴しての御楽しみ。兎に角此れだけは断言出来る……麻薬だと!
 --今宵の悪夢、存分に楽しむが良い!
 其の姿、デュアンが強敵と認める第六点魔王波旬と化して襲い掛かる--何度も拳打を喰らって血飛沫を挙げるデュアン!
(如何考えても自分よりも強い相手の筈がない。なのに、俺の脳裏が誘い水効果と併用して誤解が解けない。ええい、クラッシュウウウ!)
 格闘技の才能がないデュアンは一か八かのファイアークラッシュで『ナイトメアオーガ』の顔面を叩き込んだ--だが、脳の誤解は解けずに尚も殴る蹴るの攻撃を受け続けるデュアン!
「止まらんか……為らば直接俺の頭を、撃ち抜くうウウウうぅぅぅうゥ!」
 一歩間違えればデュアンの頭上部が見るに堪えない姿に変わる程の一撃……瞬間、『ナイトメアオーガ』の第六点魔王波旬は一瞬にして元の鬼の姿に戻った!
 --シーユー、ナイトメア!
 台詞くらい覚えて於けえええ--悪夢から脱出したのはデュアンだけじゃない、アルッパーもホワイトホエールを駆使して『ナイトメアオーガ』を百キロ先迄吹っ飛ばした!
「御互いに格下相手には負ける事がないな」
「俺を其処等の雑魚と一緒にするな。此れでも強さ磨きを怠った事は一度もねえんだよ!」
「そんじゃあ--」
 コラア、だから俺の素晴らしい尾鰭に乗るんじゃねえ--怪獣王の子孫だけに放熱フィンの役割を持つ峰のような鰭に少しでも乗っかると苛立ちを抑えないアルッパー。
 デュアンとアルッパーは移動だけ協力するが、戦う場合は必ず協力しない。其の証拠に『ナイトメアオーガ』が見えると直ぐにデュアンは鰭を蹴り込んで飛翔し、デュアンロールに入ってから直ぐに固有魔法メテオストライクにて誘い水の鬼の姿をしたオーガを攻撃--アルッパーは反対に『ナイトメアオーガ』の向こう側で戦術を展開するオールタクティクスオアストラテジーに向かって放射能熱線ファイナルブレスで狙撃する!
 --ユーガットノット……ダイアボー!
 『ナイトメアオーガ』はデュアンにもう一つの悪夢を見させる……出て来たのは『ガイン・マーチンスター』!
「何だって……本物みたいに馬鹿力でデュアンロールで仕掛けたメテオストライクを弾き飛ばしたああ!」返されたデュアンは何とかバリアーを仕掛けて軽減する。「威力……有り得ん、俺に迄浸透するじゃないか!」
 ガイン・マーチンスター……其れは最古の神才。俺に神殺しの道を示した恩者。其れ以上は説明する迄もない。
 ガインが相手だとデュアンは思うように誤解を解けずに僅か三撃受けて三億光年以上先に在る彗星迄吹っ飛ばされて背中を叩き付けられた!
「ガッハぁ……想像が実体と同じ筈がない。其れに感覚が、何故だ?」『ナイトメアオーガ』は会話のキャッチボールをしない為、此処からはデュアンの独り言だけが展開される。「有り得んな。其れに本物も感じないな。そんな世界でガインが此処に現れる筈がない!」
 デュアンは其処で意識が朦朧とする中で最後の一撃が加えられようとするのを感じ取る--

 一方のアルッパーは如何しているのか? 其れはデュアンとは別だが、同様に襤褸襤褸にされている姿を披露する。何が起こったのか? オールタクティクスオアストラテジーが動き出したから? 否、『車輪の大地』が丁度通り過ぎて自爆攻撃を数万も受けた!
「ひ、卑怯だぞ……『車輪の大地』を呼び出すなんて!」
 オールタクティクスオアストラテジーも勿論喋る事が滅多にない。在るとすれば『車輪の大地』に住む代弁者だろう。
「宇宙鯨は直接殺すには至れん。だが、捕縛は可能だ。直ぐに取り掛かれ……でないと甚大な被害が今後も訪れるだろう!」
 果たしてデュアンとアルッパーの命運は何処へ向かうのか!

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格付けの旅 ルトワックは繰り返し唱える……戦争に機会を与えよ!  解説対決此処に勃発! デュアンVS世にも奇妙なモリタ

 行列の出来る刑事……其れは何故か男の後ろに並びたくなる男の能力。其の能力は在ろう事か警察官に成るという男の夢に様々な影響を及ぼす。最初こそ専属の上司は自分の意志で男の後ろに並ぶまいとしていたが空気の圧迫なのか自然と男の後ろに回る事をするように成った。え、何で後ろに並ぶかって? 不明だな、兎に角其の男の高校時代は陸上で足は早いとは思えないがいつも一番を取っていた。流石に全国代表に選ばれる事はなかった……当然だよな。
(誰だよ、俺に代わって解説しているのは!)
 デュアンは目覚める。何故自分以外に解説出来る人間が居るのか? 手足を鎖のような何かで縛られていると其処にサングラスを掛けた男が一瞬にして出現する。
「やあ、如何も。貴方の十八番を取らせていただきました!」
「--へ、此れで俺を縛るって? ノヴァディメンジョン!」デュアンは鼓動詠唱で自爆魔法を発動させて鎖を破壊して見せる。「--フウウウ……ヒーリングファクター!」
「流石はあらゆる魔法を身に付けた稀代の魔術師。そう簡単には勝てませんね」
「--怖気付くのは未だ早いぞ、世にも奇妙なモリタ……ディバインドライブ!」
 そう来ると思いましたよ--何時の間にか後ろに行列を作って行列の大根のメサイアに直撃を肩代わりした!
「危ない、意識を持って行かれそうに成った!」
「流石ですね、行列が出来る刑事を御覧に成っておられますか。だったら此れなら如何ですか?」
「せ、狭い!」
 だが、デュアンと世にも奇妙なモリタとの距離は第三者から見て十メートルも離れる。なのにモリタが居っぽ右脚を突き出しただけでデュアンは在ろう事か下がるではないか!
(確かに近付けるのに奴が前に出ると遠ざかりたくなる気分が俺を支配してやがる!
 まさか、『遠過ぎる男』か!)
 最弱の腐敗横綱の実力派御覧戴けたかな--『遠過ぎる男』の悲し過ぎる能力は此処で発揮されたか!
 遠過ぎる男……其れは第三者から見れば近付けるスペースが在るのに実際に対面すると何故か遠ざかるという悲しい男。其の男は結婚して妻を儲けていたのに其の能力のせいで妻と離婚、其の能力のせいで人に物を売る事もティッシュ配りする事も出来ずに其の侭クビ。末路は相撲の世界に入って絶対王者に成るしか道はなかった。だが、其の横綱道も押し出しばかりの塩試合でやはり空しい。行列の出来る男とは真逆の境遇を持つ悲しい男の悲しい能力だろうな。
「--其れで、か。だったら……シックスセンスだけ発動させれば良い」
「おやおや、其れで勝てますかな?」既にモリタは飴玉を舐めて舌に黄、緑、そして赤の混合色に染め上げていた。「今、私はカムクラの才能に目覚めました。もうつまらない程貴方の動きが見えますよ」
「良くわからんが、何となくやばい感じがするな」五感を停止させ、第六感でモリタの姿を視るデュアンは唯事ではない雰囲気を感じ取る。「何となく、だが……味覚から何か、とんでもない物を? 第六感も万能じゃないな、全てが視える訳じゃねえなあ」
 では行きますよ--既に間合いを詰めたモリタは右掌底を繰り出す!
「危ないな、だが……捕まった」触覚は停止しても第六感で己がモリタの左手に強く掴まれる事を察するデュアン。「--投げられるのは避けられん……が、行けるかああ!」
 受け身は取らせませんよ、つまらない位に--投げ飛ばされたデュアンは果たして無事で在るか!
 才能玉……其れは緑、黄、赤の三つの飴玉が在って舐める雨に依って目覚める才能が違う。但し、種類別に分けられる。例えば緑の才能は芸術性を求めた才能を目覚めさせ、絵画や彫刻といった才能を其の人間に目覚めさせるそうだ。但し、絵画や彫刻はゴッホみたいに生前は認められない可能性も在る為に効果を発揮するには少々大器晩成が過ぎる。黄の方は運動の才能を目覚めさせる物で、リフティングが上手く成ったりジャグラー真っ青の技術を披露する事だって可能。但し、リフティング出来るからってサッカー全体で上手くなるとは限らない。ジャグラーも同じような理由だろう。そして問題は赤の才能に目覚めた場合、此方は世の中に害を及ぼす犯罪の才能を発揮する物で精神の弱い人間には余りお勧め出来ない。実際、此れを舐めたピザのアルバイトをしていた若者は自身の破滅を呪って同居した彼女と別れようとする程だった。処が、彼女の些細な一言で彼女を殺害する方法を思い付いた後に不図我に返って其れを活用しようと前向きに行動しなければ本当に破滅へと転がっていただろう。つまり何か……俺もそうだが、才能って言うのは必ずしも良い事づくめじゃないって事だ。要は此奴をなめて才能に目覚めたからって正しい使い方をしなければ厄災を齎す。つまり何か……犯罪の才能に目覚めたなら推理探偵か推理小説でも目指す事だ。そしたら人類の為に幾分か貢献するだろう。
(ヘッ、カムクラの才能に目覚めたからってカムクラよりも強い筈の俺がそう簡単にやられるかああ!)
 何、五感を元に戻して……ファントムハザードでカウンターを--其処は空手の才能を使って三戦で受け流しながらの正拳突きに依るカウンターで威力を激減させるモリタ!
「チイ、才能の使い方も知っていたな」
「舐めないで下さいよ、デュアン。私はストーリーテラーで在る以前にコメディアンですよ。ブック通りに事を勧めなければ気が済まないのですよ」
 ならブックの外を狙うだけだ--モリタとの戦いは未だ始まったばかり!
 次にモリタが繰り出すのはポケットの中から何とHTを取り出して其の中に入った。
「成程な、何でも出るマジシャンのポケットか。何でも在りだな。だが、何でも在り感なら俺だって負けていられん!」
 デュアン相手にHT程度の性能じゃあ太刀打ちは出来ずに其の侭、スクラップと化す。其処でモリタはポケットの中から……大根のメサイアを取り出した。
「お前相手に俺が敗れるか」
「如何かな、今の俺はおでんの大根よりも強化されたスーパー切干大根」突然、大根のメサイアは全身を摩り下ろしながらデュアンを囲い込んだ。「喰らえ、大根カッター!」
 しゃくさあああい--デュアンはエクスプロージョントルネードと呼ばれる打撃魔法の一種を全身に放つ事でメサイアを焼き焦がす!
「其処ですよ」だが、大根のメサイアは囮。「行きますよ、ライガードロップキック!」
 何、あの有名なプロレス話か……台本通りにやられるしかない--流石のデュアンも『獣神サンダーライガー』のドロップキックを胸元にお見舞いされては隣の部屋迄壁を破壊して吹っ飛ばされるしかない!
 獣神サンダーライガー……其の元ネタは永井豪作品をググれば良い。モリタが引き出したのはプロレスラーの獣神サンダーライガー。覆面レスラーとしてプロレスブームを牽引したレスラーで勿論アニメ作品のように強く子供達を大いに沸かせた。詳しくはレスラーのサンダーライガーをググってみるが良い。
 本物のサンダーライガーを彷彿とさせるドロップキックを見舞われたデュアン。果たして立ち上がる事が出来るのか?
「おやおや、流石ですな。未だ立ち上がりますか」
「舐めるなよ、モリタ。俺を倒すにはもっと強力な武器を出すと良いぞ。例えばオールタクティクスオア--」
 俺を忘れるんじゃねええ--突然、後ろからデュアンを丸呑みするアルッパーには流石に予想外!
「ハアハアハアハア、積年の恨みを此処で晴らして進ぜようぞうウウウウ!」
「やりますね、アルッパーさん」此れも世にも奇妙なモリタの描いた脚本通りにアルッパーは『エキストラ』を演じる。「此れで私のシナリオ通りに事が運びましたね……フフフ」
 エキストラ……其れはモブ役の事。モブ役と言えども只の捨て役ではない。主役や脇役や悪役を引き立てる為だけに存在する歯車こそがエキストラの真骨頂。其れをつまらん仕事と同格に思うかも知れんが、そうではない。歯車って事は其れだけ主役や脇役や悪役には出来ない事をやり遂げる可能性が秘められる。詳しくは白い方が黒い方を如何ぞ。
「俺を舐めるな、内閣総辞職ビー--」
 残念、実は不法投棄したお台場ガンダムが在ったんだ--哀れ、何故か通常の十倍にも大きく成ったお台場ガンダムに圧し潰される出番のないアルッパー!
(フウ、何とかアルッパーの潮吹き場から出られたぞ。其れにしても脚本通りに事が進まされるのは好かんな。ブック破りしたいのに其れをやると今度は別のブックが掟破りを記して結果ブック通りが成立してしまっている。何が言いたいのかわからんが俺も何を言いたいのか全く訳がわからなく成っている!
 要するに……世にも奇妙なモリタは現時点では勝てない。悔しいが現時点では敗走するしかない!)
 どさくさに紛れて逃げるデュアンの前に姿を現した時空戦士--其の名もタイムヴィジター!
「後は宜しく頼みます、タイムヴィジターさん」
 御意、任セロ--電磁矛がデュアンの胴体を貫く!
「ウグッ、クソウ」後ろを振り向くと既にモリタの姿がない事を確認するデュアン。「今度はお前か、厄介なコンビが俺達の前に姿を現しやがって!」
「ヤルナ、時ヲ止メタ筈ナノニ」
 時を……こうして止めるんだ、タイムストップ--デュアンは時間停止魔法を発動し、一部を除いて或る範囲だけ時を止める!
「甘イ、我ハ時空戦士。其レカラ時ヲ止メル前ニ時飛バシハ始マッタ……オ前ハモウ動イテイル時ノ中ヲ自由ニ動ケナイ。俺ダケガ動ケル……先ズハ矛ヲ抜イテ其レカラ、タイムデント!」
 何いイイ--デュアンは気が付けば頭部に強力な電磁矛を貫かれていた事に驚愕!
(タイムヴィジターかよ、大根のメサイア、タックル愛好家、江戸っ子ババア、世にも奇妙なモリタ、と続いて全生命体の敵のバーゲンセールじゃないか。こんな調子では……いや、待て!
 此れはまさか、今迄の出来事は全て?)
 デュアンは気付く--世界が崩壊し、真に浮かび上がる恐るべき悪夢の正体に。其れを演出するのが嘗て倒した筈の『アンダーモルゲッソヨ』及びあの『ナイトメアオーガ』が生み出した悪夢だという事に!

















 一足いや一鰭と呼ぶべきか、アルッパーは既に『アンダーモルゲッソヨ』との激しい戦いを繰り広げていた--此処バニシングワールド内にて!
「ウググ、我が奥義事後法に依る徴用工判決確定に依る国際法無視が宇宙鯨には効かないとは!」
「舐めるナアア、俺はそうゆうリンチ裁判が大嫌いなんだよ、喰らえ放射能熱線キングオブモンスターズ!」
 其れは宇宙怪獣を打倒し、自らこそ地上の王だと宣言する怪獣王必殺の一撃。一瞬にして『ファイナルモード』と呼ばれる赤熱状態にしてからの限界突破の熱量を利用して口からゼットン級のプラズマ熱線を放つアルッパーの新技。其れを受けて『アンダーモルゲッソヨ』は瞬く間に焼き尽くされた!
「如何だ、此れが……何、此の映像は。な、何だこりゃああ!」だが、『アンダーモルゲッソヨ』は一体だけでアルッパーに挑んではいない。「あれは……俺かああああ!」
 何とアルッパーは既に絞め落とされていた……不意を衝いた『ナイトメアオーガ』に依ってえええ!

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格付けの旅 ルトワックは繰り返し唱える……戦争に機会を与えよ! 鋼の救世主、其の名も大根のメサイア

 大根のメサイア……其れは羊羹の形をした正義の鋼の救世主が存在するように悪にも大根の形をした鋼の救世主が存在する。そう、奴は混沌とした悪の世界に出現した鋼の勇者なのだ。悪の世界を守る為に奴は果敢に立ち向かい、そして倒されてゆく。倒されたメサイア達は善悪問わずに美味しくおでんの具材にされたり卸しの材料にされると言った喜んで良いのか悲しんで良いのかわからない扱いを受ける。兎に角、奴は簡単に悪と断じる事は難しい。けれども正義の味方の悪の側だと思えば如何に正義が見方を変えたら大きく異なるかを証明する指針に成るかと。
 アルッパーと全長三百メートル在る大根のメサイアが戦う場にはHTは一体も立ち入る事が出来ない。勿論、白兵も居ない。死骸は散乱しては居ても立ち入るには余りにもレベルが低過ぎる!
「喰らえ、黒田の金融緩和継続ブラックホエール!」
「馬鹿野郎、其れじゃあ日銀官僚共が出世出来なくなるだろうが……メサイアハリケーン!」
 力と力のぶつかり合い、怪獣映画の如き激しい怪力合戦--しかし、互いに持久戦を強いられる!
「ハアハアハアハア、全然食べられる程柔らかく成らねえ。コンビニのおでんの具材に成る迄どれだけ熱を与えれば気が済むんだ!」
「ハッハッハ、わかったかああ。俺様の正義の心は貴様等邪悪な化身共の下らん攻撃は通じンンん!」
「喧しい、クロスカウンターじゃああ!」
 カウンターホワイトホエールを受けた大根のメサイアは一部を摩り下ろされる羽目に……「やるな、只の体当たりが此処迄俺様にダメージを与えるか。宜しい、お前を強者と認めて正義を執行する!」
「五月蠅い、大根の分際がああ!」
 最早何方が悪の手先かわからない……戦いは終盤に突入してゆく!
 此の戦い、大根のメサイアは何と全身を柔らかくしてアルッパーのホワイトホエールを包み込んだ!
「何イイ--」
「此れが大根殺法摩り下ろしだああ!」
 グワアアア--恐るべし、大根のメサイアはあらゆる大根の調理法を熟知していた故に摩り下ろされる痛みをアルッパーに意趣返しする技術も身に付けているのだ!
 其の結果、アルッパーは瀕死の重傷を負い……大根のメサイアは駆逐された!
「自爆かよ、何の為の技なんだあ!」こうして全て摩り下ろされた全長三百メートルの大根のメサイアは通り掛かった各軍の食糧担当部隊に依って回収されて美味しく戴かれた。「確かに俺をこんな目に遭わせたのは褒めてやろうか!」
 アルッパーは気付かない。大根のメサイアも又、『オールタクティクスオアストラテジー』に依る戦略の一つだと--すると周りからメタル化した全長百メートルもの大根のメサイア軍団が押し寄せるではないか。然も、唐突にメタリックカラーの大根のメサイアの登場にアルッパーは思わず次のように叫ぶ!
 最早大根関係ねえええ--メタル化した大根を誰が食べるのか、そんな読者の言葉を代弁するアルッパー!

 一方のデュアンとスチーマーは如何成るのか? 突然現れた『タックル愛好家』のタックルに苦戦を強いられる!
「いきなり新たな全生命体の敵かよ、然もヤバいぞ……此奴のタックルは!」
「満足して戴けたかな?」更には此の『タックル愛好家』には何故か何処からともなく『江戸っ子ババア』と呼ばれる全生命体の敵が挟撃しに行くというオプション付きなのだ。「喰らえ、アメフトタックル!」
 ネタ切れ感が強いぞ、作者アアア--とデュアンは創造主に文句を口にしながら『タックル愛好家』のタックルを受けつつも背後からやって来た『江戸っ子ババア』の二指ツッコミを後ろ首に突き刺さって全身の神経を断たれる事に!
(首から下が全く麻痺している。というか何で新たな全生命体の敵が出て来た上に出来上がったのが此のような手抜きなんだよ。エエイ、解説しろって言う訳だな!)
 タックル愛好家……其れは上位陣の中ではワイズマンや裸踊りスペシャル同様に下から数える方が早いレベルの実力者。だが、攘夷人さえ眼を瞑れば普通に勝てるような相手ではない程の実力者。其のタックルは単純明快で極めて直線的。下々の実力者でも最短距離とタイミングさえ誤らなければ対処が可能な大技。しかし、此のタックルは直線だけの単純なのに何故かバリエーションが多い。尚且つ足を掴んで逆朽木倒ししたり或は頭を掴んで前頭部叩き付けをしたりと言った応用も可能。故に最短距離とタイミングは読めても数多のバリエーションから攻略出来ずに倒される事が多い。然も此のタックル愛好家を攻略困難にする要因は他にも在る。其れが『江戸っ子ババア』と呼ばれるセットで登場する全生命体の敵が関係する。彼女の存在が余計に攻略困難と化してゆく。
 江戸っ子ババア……其れは何故記者会見の場に紛れているのか現在でも議論の的と成る謎の老婆。常にタックル愛好家の影に此のババアアリと言われる程にセットで登場する事が多い謎の江戸っ子。いや、自称江戸っ子だったな。戦法は気が付けば戦闘に参加していて対応する間もなく対象は倒される事が多い。故に不意打ちで真価を発揮し、屍の数を増やす。逆に言えば不死身の相手には極めて相性が悪く、何時の間にか戦闘に参加しても対応されて倒されやすい。故にタックル愛好家同様に上位陣の中では下から数える方が早い実力者だと言えよう。
 デュアン……ウグッ、更にオートマトンの軍勢が--スチーマーは逃げ惑うしかない!
 どれだけ下位ランクに位置するタックル愛好家と江戸っ子ババアでもスチーマーからすれば強い相手でしかない。実際に戦うと次元の違いを思い知る故にスチーマーは雑魚狩りをして其の場を後にして行くだけ。取り残されたデュアンは神経を絶たれつつも時間を掛けて反撃の機会を窺う。其処はたった一体でも戦える神才だけ在って絶たれた神経を修復する魔法を備えている。更にはアドレナリン詠唱という分泌の波長を狙った詠唱法を既に編み出しているだけ在って脳内が忙しく詠唱を行う事も可能にする。
「何、奴は詠唱中だと!」江戸っ子ババアはデュアンは心臓の鼓動すらも聞こえない事を理由に其れは有り得ないとタックル愛好家に伝える。「此の江戸っ子が言ってるんだよ、そんな人外な事が有り得るか!」
「有り得るから奴は人外いや九十九の神外に選ばれたのだ。さっさと脳髄撒き散らす程の攻撃を仕掛けろ!」
「五月蠅い、お前達があんな事をしたんだぞ」江戸っ子ババアは喋ると突然如何でも良い話を持ち出す悪い癖が在る模様。「責任者を出せ、責任者を!」
「争っている場合じゃない、摘まみ出すぞ」勿論、悪い癖は江戸っ子ババアの専売特許ではない。「というか何で此処に入って来たんだ、お前は誰なんだ!」
「何だって……お前とは何だ、あんな事件を起こして於いて責任転嫁するつもりかい--」
 お前等の弱点が内ゲバで助かった--零詠唱を他方に応用出来るデュアンは全神経を修復して起き上がる。
「もう一度、倒し--」
「--甘い、ウィンドアローワイドレンジシュート!」高速詠唱が可能なデュアンに二度も同じタックルは通じない。「先ずは一体!」
「お前如きが背後を--」
 だと思ったから……バックレンジシュート--同じく風系下級拡散魔法で背後を取った江戸っ子ババアを八つ裂きに処したデュアン。
「フウ、ハアアハアア」流石にアドレナリン分泌に依る詠唱をやったのか、二体を倒した後に急激な全身の痺れを起こし始める。「此の詠唱法は、やりたくなかったんだよ。アドレナリンは脳にとって貴重なんだよ……こうゆう風に使ったら伝達信号が狂うのは、当たり前、だって!」
 デュアン、再び倒れた!

 一方のアルッパーは巨大大根城にて無数の眼たる大根のメサイアからの拷問を受ける。其の拷問とは大根を食べ続ける事。アルッパーは大根城の不味い大根に苦戦する!
「如何だ、此れが正義の意味だ!」
「何が正義だ、大根が俺を大根漬けの刑にするなんて……二本足の肉を喰わせろおお!」
「同胞を食べさせているのだぞ、家畜同然の同胞を。其れでも未だ不満か、鯨野郎め!」
「お前等同胞なら先ずは其れが俺の所で言う『クジラニズム』に塗れていると気付けよなあ!」
 クジラニズム……簡単に説明すると鯨族版カルバニズムの事。要するに鯨が鯨を食べる行為を表す。
 ンなもん態々一行半使って説明してんじゃねえぞおお--とアルッパーはデュアンが説明した事を察して鼓膜が割れんばかりの大声でツッコミを入れた!
「相変わらず喧しい鯨だ。だが、お前さんの仲間は来ないぞ。代わりに此奴がやって来たから相手しておけよ」
「やあ、皆さん御機嫌よう」
 現れたのはサングラスが特徴的なコメディアン……に良く似た男が拙い大根を食べて顔色を青くするアルッパーの背後に現れる。
「お前は、ミュージックステーションの時はやる気がない--」
 其れは私のそっくりさんでしょう、コージーよりも先に私の物真似をするなんて何という不逞な輩で在るか--あくまで自分がオリジナルと主張する世にも奇妙なモリタ。
「という訳でモリタ、俺じゃあアルッパーの役不足だからお前なら勝てると思って呼んだぜ。正義の為にも其の鯨野郎はぶっ殺せよ!」
 任せて欲しいですね、大根のメサイア--世にも奇妙なモリタの真の実力がお披露目される時が来た!
「五月蠅い、ホワイトホエール!」
「オオット、鰭の毛切った?」
 グワアアアア--アルッパーは毛を毟り取られるように転げ回った!
 只の毛を抜く行為が如何して此処迄アルッパーの痛覚を刺激するのか? 其れは……「貴様あああ、何で俺が毛一本抜かれた位で激痛走ったみたいにいいい!」
「此れを『プラシーボ抜き』と呼びます」
 プラシーボ抜き……其れはプラシーボ効果で「指を曲げると胃痛に成る」という原理上有り得ない状況を可能にする思い込みの技術。抜刀術の居合抜きに因んで髪の毛一本抜いただけで然も全身に激痛が轟くような感覚を味遭わせる。其の発動条件として様々な地形効果と戦場効果が左右される。故に迷信を信じない相手には此のプラシーボ抜きは通用しないので髪の毛一本抜いただけで髪の毛が抜かれた程度の痛みしか走らないだろう。まあ、普段から剛毛な奴には毛を一本抜かれただけで毛根から走る痛みは通常よりも倍だと俺は思うんだけどな。
 まさか不味い大根が貴様の技が通じた証拠かああ--アルッパーは瞬時に原因を突き止める。
「さて、如何でしょうねえ?」白を切る世にも奇妙なモリタは歩を進め始める。「まあ良いでしょう、では私から再び攻めますよ」
「黙れ、先手は取らせん。白川は代わって黒田に変わったああ……ブラックホエール--」
「そう言えば今日はアルッパー祭りですね」
「アルッパー」「アルッパー」「アルッパー」「アルッパー」「アルッパー--」
 グワアアアア、お前等俺は鯨だぞ……止めろおおお--世にも奇妙なモリタの恐るべき『山田血祭り』を味わう事と成った!
 山田血祭り……其れは突然自分と同じ苗字の祭が在ると知って外に出ると盛り上がっているのが伺える。其処で或る山田は自分の為の祭りだと確信。乗りに乗ったかと思ったら突然自分をリンチし始める状況。すると山田と祭りの間に小さな文字が浮かんで悲鳴と共に恐怖の祭りだと確信してゆく……「山田血祭り」と!
「此の様にデュアンとアルッパーは主人公格且つメアリー・スーが約束されるキャラなのにこうもあっさりと敗れました。彼等は果たしてオールタクティクスオアストラテジーの巧妙な罠から逃れる事が出来るのでしょうか?」
「何で貴様は余裕扱いてナレーションしてるんだよ!」
 何、一度はやりたかったのですよ--其れが全生命体の敵一説明好きな存在、世にも奇妙なモリタなのだ!


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プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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