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インデックス

 さあさあ、本番直前のリハーサルという事でこのブログについて紹介しましょう。これは三日坊主の悪あがきという名称で自分自身が飽きっぽく、何をやっても長続きしない事からそう総称しました。目的は現在絶賛休載中の『一兆年の夜』を読んで貰う為のブログで御座います。
 オリジナル版を読まれたい方はこれをHP版を読まれたい方はこちらをどちらも独自のウィンドウで開くようにしてます。
 内容の方はオリジナルもHP版も変わりありません。あるとしたらHP版の方が誤字脱字は少なく、やや読みやすい所でしょうか? そんだけです。
 因みに更新情報は雑文や趣味で連載してる『格付けの旅』やFC2小説で趣味として連載してる『アズナーの戦士神計画』、そしてHP版の情報のみ。序に九つ目以降の更新情報は最も古い方の更新情報を一つずつ削除する事に成りますのでその辺を宜しく。
 それから更新情報以外も紹介すると連載中なのが下記四つ。休載中なのが三つ。完結済みが僅か一つ。ほとんどが更新情報に載らずにFC2小説で執筆してる作品ばかりですので読まれたい方は自由にクリックを。但し、FC2小説での執筆はブログと違うのでご注意を。
 それじゃあどうぞお楽しみを。

 今週の手抜き



 実に普通に下手な絵だ。

 連載中
 一兆年の夜 
 ハヤトは死なず 2 
 格付けの旅
 暗殺者の日常
 アズナーの戦士神計画


 掌編集および後書き集
 掌編集 2 3 4 5 6 7 8
 短編集 2 3
 後書き集


 休載中
 一兆年の夜外伝  二前 二後



 完結済み
 二つを彷徨う魂 2 3 4 5 6 7 8
 ヴァイオレンスバレット  
 お金様
 ブラムヘイム 2 3 4 5 6 7 8


 お詫びの実験作
 狂言師我聞 試作品 
 お金様 試作品   続々
 お金様 試作品2   続々 続三
 お金様 試作品3   続々 続三
 迷探偵市子ちゃんのデビュー 試作品    続々
 迷探偵市子ちゃんの反抗期 試作品 
 ドリーマーズアゲインよ  永遠に   続々 続三 続四
 進行順調法 試作品   続々




 更新情報
 八月二十九日     HP及び短編を更新。
 九月一日        HP及び格付けの旅黒魔法の章05の三ページ目及び赤魔法の章05の一ページ目及びアズナーの戦士神計画更新。
 九月二日      雑文及び格付けの旅を更新。
 九月五日      HP及び短編を更新。
 九月八日       HP及び格付けの旅を更新。
 九月九日      雑文前半及び後半及び格付けの旅を更新。
 九月十二日     HP及び短編を更新。
 九月十五日      HP及びアズナーの戦士神計画更新。
 九月十六日     雑文前半及び後半及び格付けの旅を更新。
 九月十九日     HP及び短編を更新。

 予定
 9月24日~29日     第百二十三話  天地相為す 天同相武の革新              作成日間
 10月1日~6日      第百二十四話  天地相為す そして相武は赤き革新者と出会う      作成日間
   8日~13日      第百二十五話  終わりの始まり 青年はまだ終わりを知らない      作成日間
   15日~20日     第百二十六話  終わりの始まり 其の名はテンタウ           作成日間

 報告
 前のパソコンの画面の修理は無理だったみたいだ。代わりにデータのバックアップが返ってきた。此れでHP版の作業が再開出来るぞ! 序に進行順調法の作業を再開出来そうだ。期待しないでお待ちを!

 追記
 ドリーマーズアゲインの所をちょっと模様替えしたぞ。『ドリーマーズアゲインよ、』をクリックすると0/5に飛び、『永遠に』をクリックすると2/5に飛べるようにしたからな。後はまあ、追々だよ。

 お詫び
 第百三話と第百四話を入れ替えて申し訳ない。其れも此れも自分の管理の怠りが招いた過ちです。今後このような事が無いように再発防止に努めて参りたいと思います。

格付けの旅 第六天魔王波旬……降臨! サダス再び(未完)

 ファイアーリングツバター……其れは『炎上ヒーラー』の前世の姿らしい。元々はあるヨウツバーに憧れて本人に成り切ったという本末転倒且つ模倣の果て。其の模倣の果ては何時しか殺人事件を起こし、社会問題の果てに怪物として世界を荒らし始める。そんな中で偶々通り掛かった『プグーグ』とかいう蛙外の蛙は「リングで勝負しろ」と理解に苦しむ挑戦状を叩き付けた。本人に成り切った此の怪物は其れに応じて宇宙空間内にあるリングで死闘を開始。其の死闘は何と最長の百五十二年十一カ月二十六日二十一時間四十三分三十八秒という凄まじい死合時間。勝ったのは『プグーグ』で此れを機に奴は死んだ……筈だった。
 炎上ヒーラー……ところがファイアーリングツバターはプロレス演出と呼ばれる降魔術を以って何と此奴を召喚。死して尚も炎上レスラーの模倣は死なず。然もコインの表裏の如く倒されても今度はファイアーリングツバターを召喚させる為にある意味では『日光首有り騎士』と『月光首狩る武者』の如く死んでも復活する様な存在。何、スタイルは同じだって? 全く違う。ファイアーリングツバターは曲がりなりにもある炎上系パチンカスヨウツバーを模倣しているのに対して此奴の場合は動画にバッドボタン一つでも押した奴は不意打ちしてでも神殺しのチェーンソーで襲い掛かるという正真正銘極悪な怪物。なので模倣先へのリスペクトも糞もない。其処を気を付けて欲しい。
(と解説してゆく内に……此処はリングの上?)
 オイ、二本足……何で俺達はプロレスのマットの上に居るんだよ--アルッパーの生存を確認!
「ああ、お前さん……俺よりも二億光年離れた場所に連れて行かれたみたいだな」
「五月蠅いぞ、てめえ!」
 五月蠅いのはお前だ……直接俺に声を届けるな--其の意味する所は即ち、アルッパーが声を通す度に周囲に甚大な被害を齎す事を伝えていたそうな。
(幾ら音を逃がす宇宙空間とはいえ、アルッパーの声迄は逃がせないだろうが。あいつが大声発する度に周辺の星々は崩壊してゆくのが想像出来るな。全く迷惑な鯨め!)
 如何もお、炎上ヒーラーだよおん--其処へマイクを右手に登場するのがウェディングドレスを着たおっさん……じゃなく炎上ヒーラーである!
「出たな、良くも不意を打ってくれたな!」
「不意打ちされるのが悪いんだよ、バアカ!」
「何だと、パチンカスの分際で。おい、お前は--」
 君の相手はワタシだよ、アルッパー君--アルッパーは背中を気取れなかった……乗っかるのがお盆を右手に成りを隠す指定裸リストの裸踊りスペシャルだと!
「何のエキシビジョンマッチだ、斎藤光の物真似野郎?」
「決まっているだろうが、裸レスリングを知らんのかあ?」
「裸レスリング……クソッ!」デュアンは気取れなかった……「居たのかよ、裸レスリングと言ったらそっくりさんの中でもかなりの凄腕であるてめえが居なきゃ始まらないだろうが」注連縄で重要な部分以外を締める筋肉隆々の天の輪っかをした怪人が一体。「なあ、『エンジェルフェアリー』さんよお」
 フン、歪みないね……君--此方も炎上ヒーラー同様に本人に成り切って変貌した全生命体の敵である!

一兆年の夜 第百二十二話 天地相為す 天同相武は翔和に託された(終)

(あの時だったな。奇跡なのか、俺の左腕に依って繰り出す手刀が致命の一撃と正面からぶつかって割きやがった。流石に腕の届く距離から少し離れた所迄しか割けなかった。世の中そんなに上手く行かない証拠だろうな。あの奇跡は起こるとあの心臓型は痛みで反応を示すにしては余りにも動きが大袈裟過ぎるような躍動感があったな。恐怖であのような意味を理解しかねる行動をするのは俺も昔やっていたから同情してしまうがな。まあ、銀河連合に同情するとすれば此れ位だろう。
 ああ、其れとあいつ……あいつが全く動けない俺を運んで行ったな。運ぶなら今しかない。そんな訳で俺は延命した。だが、心臓型との戦いで受けた傷はもう俺に満足に動かす事さえも許さなかった。いや、其れだけではなかった。もっと深刻なのは此れからだ!)

 六月六十一日午前八時二分十一秒。
 中央病院二階専用医務室。其処は相武と翔和が共に寝かされる病室。
 其処で齢五十九にして八の月と十三日目に成るテネス鬼族の老年が齢二十にして一の月と一日目に成る仁徳鬼族の女性である鈴村きね代に連れ添われる形でやって来た。
「あんたは……呼んだのはザルノスケか?」
「ああ、そう砂。久しい乃迂、若造也」既に限界が近いギズルダール・ダッジャールは其れでも誰かを救う為に足を運ぶ。「ゲホゲゴ……御覧乃通り砂。妥牙、最後乃大舞台位、わし牙、何斗科、せね芭、那亜」
「余り理牙無けれ芭最後乃弟子於名乗るあたし牙何斗科して見せます!」
 有難い那、不肖乃弟子乃言葉端--年老いて益々、口の鋭さに磨きがかかるギズルダールであった。
「生きていたとはな……普通は死んでいるぜ」
「フン、死似場所端戦場砂。此れ科羅わし端相武様於救う為似、執刀、する、乃邪……ゲゴゲホ!」
「やっぱりあたし牙します環、執刀端!」
 馬科鹿召エエイ、熟せない弟子端黙って雄乃花道於支えていれ芭良いん妥亜--頑なに固いギズルダールだった!
「です牙翔和様。此れ似ついて、気端正しい乃です科?」
 俺の姿を見て如何思うんだ……こんな状態に成って迄生きたいとは思わない--既に銀河連合から受けた傷と新仙者の能力を最大限に生かした翔和の肉体は最早食べ物さえも専用の道具を使用しないと通らない程に迄である!
「わし斗、同じ砂。生きたがりじゃないん妥。せめて満足乃ゆく死似方、じゃろう?」
「ああ、だから最高の執刀を求めて今回の移植手術を命じたんだ……なのに出て来たのは死んでいると思っていた爺さんかよ!」
 わし以外、適任牙居なかった、乃じゃろう--翔和は最後迄知らないが、実はギズルダールが偶々死ぬ前に最高の医療を訪問しに来た際に運ばれてゆく二名を目にして強引に申し込んだという経緯がある!
(俺がやるのは魂の移植だ。此れをやれば相武は助かる。だが、代わりに俺の肉体は最早使い物に成らなくなる。もっと極めれば俺自身の命が想念の海に旅立つ。其れ位の手術が始まる。其の為に最高の医術を持った先生を依頼したんだが……なのに現れたのはまともに執刀出来るかもわからん鬼族のジジイかよ。全く、何やってんだよ……相武の命運をジジイに委ねるとか気は正しいのかって言いたいのは俺の方だよ。だが、そう言わないのはこのジジイならやってくれると信じているからさ。何故ならこうして俺が戦い続けられたのはジジイが執刀してくれたお陰だ。全く其の恩があって言えないぜ……此のジジイは間違いなく腕は今も本物だ!)
「あんたには感謝しているからな」
「感謝する乃端寧ろわし乃方砂。こうしてわし似執刀於許可為さった若造似那」
 あんたの腕が本物なのは武内大陸にあるあの集落からずっと信じ続ける事さ--初めて出会った頃から此れは運命だった、と翔和は次のように思い始める、
夢宇宙は俺に対してとんでもない道を用意してくれるぜ。其れに乗っかるかはわからないというのにそれに応じる俺もとんでもない奴だと最後迄思う。こんな命の運びに対して俺はある仮説も浮んで来る。若しかして銀河連合が本当に目指す事って……命の運びを自ら選択したいが為か? だとするなら其れはどうしようもないな。確かに己の意思で道を切り開く事に意義はある。誰かに設定されるよりも遥かに意志があると俺は思う。でもな……其処で大事なのは本当に守れているのかって話だろう。守破離……其の導入部である守、つまり基本が疎かな状態から破と離なんてやったら其れこそ筋肉あって骨なしだろ? 骨が無ければ筋肉何て只の肉の塊でしかない。骨があるから筋肉は筋肉足り得る。銀河連合には其れがわからない。守るべき物を視ずして果たして命の運びを選択する事に意味があるのか!
 だから俺は間違いなく夢宇宙を信じる!
「覚悟が出来た那」
「何言ってんだよ、ギズルダールさんよお。俺は昔から覚悟なんかしてないぜ」
「如何ゆう事砂?」
「最初から覚悟する事を覚える機会に恵まれなかったんだよ。だから俺にはそうゆうのは似合わない。依って今回も何時も通りでお願いする」
 ……日乃常斗同じ訳科、良いだろう--ギズルダールは既に覚悟が決まっていると気付いた。
 そして始まる執刀、其の時間は何と六の時も掛ける最長手術。余りにも流れ出る血と汗。死んでもおかしくない二名の命。なのに結果は成功。手術を終えたギズルダールは休憩室にてキネ代と最後の会話を始める。
「お疲れ様です、先生」
「何牙お疲れ砂。わし端限界寸前乃、肉体於何時、模通り似動かした、妥化砂」
「出模、今回模先生乃……亜乃素晴らしい執刀術似、どんな困難似模、亜乃ような流れるよう似動く乃於、あたし端大変似感動致しました!」
 わし端、当たり前似、やった妥化、砂亜--意地を張る事を止めないギズルダールだった。
「でもあたしは今回の事は--」
「もう良い、明くる日模早い。お前さん端明くる日乃準備於し似向かえ。其れ科羅わし於迎える乃砂!」
 わかりました……出端又今度--其れが二名の会話の終わりでもあった!
 きね子が休憩室から出て行くのを見てギズルダールは独り言を呟き始める。
「フウ、あ奴模気付いておる那。砂牙、正直似成れ芭、わし端、あ奴似道於、いや、もう良い科。後端、頼んだ曾……」
 其れから目を開けたまま、想念の海に旅立つのだった……

 六月六十二日午後十時二分七秒。
 場所は天同相武と翔和が共に寝かされる病室。
 翔和は未だに眠り続ける相武が仕切り越しに居るのを確認しながらザルノスケと最後の会話を交わす。
「そろそろだ。俺の命はもう直ぐ尽きる。如何やら爺さんよりも直ぐ後みたいだぜ」
「翔和様、本当似良かった乃です科? 左腕於相武様似捧げて」
「そうしないと、あいつは間違いなく死んでいた。医者が言ってるんだ、間違いない!」
「其乃結果、翔和様端左腕於無くした痛み牙走って……長く生きられる命於、風前乃灯火似等しい状態似した乃です曾!」
「良いじゃないか、俺に病室暮らしは似合わない。死ぬなら誰かの命を救う為に死ぬ方が……良いじゃないか」と運命を認めつつも次のように矛と盾がぶつかり合うような事も告げる。「だが、俺は生き続けるんだ。此れでまだまだ戦える!」
「翔和様……何斗、いう魂妥!」涙が溢れるザルノスケ。「だ、だか、ら、俺、妥化於、此処似、此処似、来させた、乃出で、す祢!」
「ああ、そうだ。お前だけには--」
 翔和はザルノスケに対して遺言を告げた--


 六十三日午前七時零分五十四秒。
「--以上牙翔和様牙相武様似伝えたい事です」
「そうか、翔和は……左腕、イデッ!」
「直ぐ似其れ牙相武様乃手足似成る筈牙ありません」翔和と同じ位腕の立つザルノスケだからこそ言葉に力が増す物であった。「元々翔和様似合わせて成長為さった左腕於助ける為似接合した乃です。然模血液於全て抜いて更似端相武様斗合う血液於流して科羅接合した乃です。相武様乃手足似成る迄一生於懸けて貰う事似成りましょう!」
「だな、ザルノスケが言うなら間違いがない。だが……僕は此れを今直ぐにでも僕自身にしたい!」既に涙を流す相武の涙腺は依り流す涙の量を増やす。「ウウウ、で、出ないと……浮かばれん、だろうが!」
「今乃侭出端……理牙ありません。です牙、俺模御供させて戴きます。翔和様程出端ありません牙、手解き那羅芭……出来ます!」
 有難う、ウウウ……有難ううう--まだ動く右腕でザルノスケの衣服を掴みながら其の胸元で大いに声を上げて泣く相武だった!
『--そして私は天同翔和の無事だった左腕を受け継いだ。彼の肉体は既に無くとも魂は
今もこうして生き続ける。そうして私と彼の左腕の共同生活は始まった。最初は感覚だけ
が残る左腕に大いに困った。動かす事も出来ないのに動かそうとすれば筆舌と呼ぶ
かな? そんな痛みが常日頃から私を苦しめ続ける。いっそ左腕何て接合させなければ
良かったって何度も思った。口にする言葉をこうして吐くのは今回が初めてだ。だが、口
にしなかったのは私自身の戒めでもあった。此の痛みは自らの犯した罪を償う為に
あるのだって。
 さて、其れを己の物にしたのはどれ位先なのか? 実は次から語るべき物語こそが
其れである。彼に託される物語はこうして終わりを告げた。託されるとすれば彼の肉体
滅んでも魂だけは左腕と共にある。そんな左腕を私の物にするという私が覚醒する物語
が次に来る。其れから最後の物語である行方知らずだったもう一名の天同と出会う迄と
こうして執筆中の私の命が尽きる物語
へと手綱を渡してゆく訳だ。
 さて、次に紹介するのが私自身の物語。そう、左腕を私自身の物にして覚醒する物語
が次に来る。又休息の時間が訪れるという訳だ。申し訳がない--』

 ICイマジナリーセンチュリー二百九十八年六月六十三日午前七時四分五十九秒。

 第百二十二話 天地相為す 天同相武は翔和に託された 完

 第百二十三話 天地相為す 天同相武の革新 に続く……

一兆年の夜 第百二十二話 天地相為す 天同相武は翔和に託された(六)

 午後十時四分零秒。
 翔和は間合いに入り、心臓型に攻撃する隙さえ与えない連続斬りを最初に仕掛ける。其の要は踏み出す足を事前に取って攻撃する歩調を自分の物にする為である。
(だが、幾ら俺が先読みの斬撃で攻撃しても防御だけは巧いな。此の銀河連合は前の複数腕型と同じようにやろうと思えば白刃取りも出来るだろう……其れだけに、全然攻撃が届いていない!)
 だが、幾ら攻勢一方の翔和も防御が上手い心臓型を前に決定打を与えられない。
「あの心臓型……包丁乃ような何か於使用せず似素手だけ出翔和様乃攻撃於全て絶妙那間隔出捌いている乃科!」戦いを見守るザルノスケは更にこんな事を語る。「そして、形勢牙入れ替わる時端……今妥!」
 ザルノスケの一読すると誰にでも出来る解説は、心臓型が右足のような何かで翔和の左足を踏み始めてから現実味を帯びる。其れは先を取った筈の翔和の左足が却って更なる先を取った心臓型に依って力強く踏み付けられる--いや、此の場合は踏み潰すと捉えても良い!
 そして、一瞬の痛みが走る翔和を見逃さずに白刃取りをして叩き折った心臓型。又しても白刃取りで叩き折られ、険しい表情をする翔和!
(次に来るのは……間に合わないな。此の状態で回避行動を採ろうとしても全てが一撃必死の攻撃ばかりだ。左足を踏み潰された状態では回避が出来ない。俺は即想念の海に行く段階に入った。此奴は間違いなく強いな……だがな、銀河連合。姉ちゃんを死なせたお前のあらゆる予測を想定した攻撃軌道線にだって隙がある!
 其れは俺が左足を理無く刃を理にする事で……肉を引き千切り、骨の身でえええ。骨の身でええ、攻撃を躱すんだよおお!)
 久方振りに封を解いた新仙者の力を最大限に駆使して一撃必死の銀河連合の攻撃を回避した翔和。其の力は既に眼や傍にある脳の機能だけでなく、体全体にも波及して冷気のような青い光を放つ--此れを見たザルノスケは危機感を抱く!
「左足於骨だけ乃状態似……いや、あんな状態乃新仙者乃力端一体初めてじゃない斗言い切れる乃科!」其れだけではなく、更に独り言を口にする。「まさか……最初科羅命於落とすつもり出、戦うおつもり科亜!」
「五月蠅いぞ、痛みの余り叫び声を上げるのに集中出来ないだろうが!」翔和には聞こえていた。「だが、お前の懸念は合っている……が、俺は此の日に死ぬつもりはない!」
「此乃日似……つまり如何ゆう意味です科?」
 予め決められた日に俺の肉と魂は、果てるって意味だよおおお--其れから翔和は心臓型に向かって一切の言葉を紡ぐ事を止める!
 先端の欠けた神武包丁を右手に右足だけで心臓型に挑む翔和。だが、全ての攻撃は肝心の足が片方しか使えないと全く決まらない。幾ら新選者の力を最大限発揮しても左足が骨を剥き出しにした状態では精度は大きく落ちて、一回も届かない。届かないだけではない。一方で心臓型の攻撃は全て翔和に届く。何とか致命の一撃を全て得意の受け流しで何とかして見せる翔和。だが、蓄積した痛みは徐々に全身に浸透--口から赤い液体が出始める時にはもう肺からの出血が始まる!
(左足を踏み潰された時点で既に戦いの趨勢は決まっていた。俺は奴に斬撃を、届けられない時点で勝てなかった。勝てなかった……だから如何した? 俺はそんな結果論の為に戦うのか? 結果がわかっていれば戦いなんて挑まないのが此の世の真理? いいや、俺が戦う意味はな……其れは残りの命を全て相武の為に尽くすんだ!
 そして、姉ちゃんの仇を取る為に戦うんだ。勝つとか倒すとかそうゆう物を越えて俺はこうして勝てないと誰もが思われつつも挑まないといけないんだよおお!)
 とうとう、左腕以外が全く動かない状態に成った翔和。最早、ザルノスケ以外が見ているなら翔和はもう死ぬ寸前。心臓型の一撃は翔真を背後から襲った心臓型の鋭い触手。其れが翔和の手が届かない距離から繰り出される時--ザルノスケは信じられない光景を目の当たりにする!
「何だって……翔和様牙、翔和様牙!」


 六月六十三日午前六時二分三十一秒。
 場所は真古天神武首都ボルティーニ中央地区中央病院二階専用医務室。
 其処にある寝台にて白の布団に肩まで包んで更には頭を固い枕に載せて仰向けに寝ていた相武は目を開ける。
「此処は?」当然、己の周りには大勢の付き者が居ると思っていた目覚め始めの相武。「あれ?」
 御目覚めです科、相武様--出迎えるのは何故かザルノスケ只一名のみ。
「あれ、何でお前だけなの? みんなは? 其れに……いや、此処に居ないという事は匠は、いや、翔和さんは、いや、翔和はもう--」
「いえ、翔和様端まだ生きておられます。です牙、二度斗相武様斗話す事牙出来ない姿似成りました」
「……僕のせいで、翔和が」相武は其の時、ある感覚に気付く。「あれ? 左手が、左手に?」
「お気付き為さりました科、相武様。そうです、其れ牙翔和様牙取った最後乃行動那乃です!」
 ウググ……意外に重たいな--上体を起こすのが難しい事を感じながらも腰を曲げてから左腕を見つめる相武。
『--無い筈の左腕の感覚から私は病み上がりの状態から体を起こした。其れから、
しっかりと左腕の感覚の正体を確かめる私。すると左胸から爪先に掛けて包帯で
巻かれていながらも確かにある私の左腕。拠点型の中にて銀河連合の腹の中に収まった
筈の私の左腕。其れが不思議な事にこうして包帯で包まれながらも存在する大きな理由
が其処にある。
 其の話は今からザルノスケの口から語られる。如何してザルノスケだけが病室内に居る
のか? 如何して私の左腕がこうしてあるのか?』

(確かに、お前に引き継がせたぞ。俺の肉体と魂はもう此の世に無い。だが、あの世に逝くのはまだ早い。何故なら俺にはまだまだあいつに謝っておきたい事がたくさんある。其れを果たす迄、俺は死ぬ訳にはいかない。決められた定めであっても俺は生き続ける義務がある。そうだ、俺は時雨様と約束したんだ。時雨様と出会う前に相武と出会ったんだ。其の前から俺達を見守り続けた秋雨の思いもあるんだ!
 だから……俺は絶対に死んではいけない理由があったんだよ!)

一兆年の夜 第百二十二話 天地相為す 天同相武は翔和に託された(五)

『--私にとって悔しかったのは何も出来ずに彼の気体に応える事が出来ずにみんなが
介抱する中で彼だけが居なかった。此れが私にとって悔しかった。だから私は医者の声を
聞かずに寝室から抜け出して更には神武包丁を一本だけ保管庫から取り出して例の
拠点型の所迄走って行った。勿論、私の行く先を止める者は居た。翔和は私の考える事を
確実に理解していたのだろう。だが、私は其れを考えもせずに自らの権利を使って進行へ
の口実を立てた。私が行けば軍者達は必ず高揚する。其れを知っていて私は過ちを
犯してしまった。私は--』

 午後一時一分三十一秒。
 場所は拠点型入り口。
 相武は傷が治らないまま、其処で右手に包みと鞘で覆った神武包丁を持って足を踏み入れる。其処へ齢三十一にして二十八日目に成るボルティーニ虎族の中年で佐々木家とは先祖が同じなタイガンド・宮本率いる宮本班四名が声を掛ける。
「いけない、タイガンド。此処は僕がやらないといけない!」
「其の傷で入られるのですカカ、相武様アア!」
「此の傷が何だ。実戦ではもっと怪我を残すんだ」
「いエエ、怪我処ではなくなりまスス。如何か我々に任せてお下がり下さイイ!」
 断る--そう言って相武は剥き出しの迷宮へと足を踏み入れた。
「待って下さイイ、相武様アア!」意外に足が速い相武の後を追うタイガンドら五名。「我々を置いて先に行かないで下さイイ!」
 そして相武と宮本班は突入許可も採らずに目を逸らしながら入ってゆく。だが……「あああ、此れは報告あるが侭にでしょう。こんな事は絶対に会ってはいけないでありましょうか。そうに決まって--」

 午後十時二分四秒。
 場所は拠点型内部心臓型区画。
 相武は左腕を食べられながらも生き残りであるタイガンドと共に心臓型迄到達する。数多の生命の助けと翔和に見習って包丁が欠けてでも素手と素足で何とか戦い抜く。だが、其の度に宮本班の生命が一名、又一名と銀河連合に食べられる。後少しで食べられる所を相武は決死の覚悟で左腕だけ食い千切られた状態で何とか助かる。だが、タイガンドは相武の命を救う為に胸に人族の平均的な成者の雄の拳位の貫通穴が出来る。衣服等で傷口を塞いでも居るが、貫通した箇所は強く縛っても漏れ出るように血が溢れる。其れだけではない。
「ウグッ……歩くのも、まともじゃない、のか?」
 此の位イイ、ウグッゥゥ、大丈夫ウウ、ジャジャ--喋る度に何度も口から赤い液体を吐くタイガンドは最早幾許の命しかない。
「僕が、僕のせいで……僕が強いと勘を違えなければ--」
「そうしテテ、己ノノ、行いヲヲ、悔いる前ニニ、、先ずは……あれですウウ!」
 心臓型……だが、此処に来て、か、体が--左腕がないせいではない……相武は心が恐怖で硬直を始める!
「確かニニ、恐い……だがアア、我はアア、我はアア!」タイガンドは心臓型より成人体型十離れていようとも、傷が深かろうとも……「全生命体の希望として恐怖を怒りに変えるウウ!」命の炎を燃やして限界以上の力で跳躍。「思い知れエエ、使命の為に命を懸ける事の素晴らしさをおオオ!」
「タイガンドオオオオ!」
 タイガンドが後少しで鋭い爪が届く其の時--信じられない光景が相武の目に焼き付ける!
「そ、そんな……ウグッ、左腕が、又、痛い、よおおお!」激しい痛みが思い出す程の衝撃が相武に駆け巡る。「恐怖が……身に余る恐怖がああ、痛みに、変換を、変換されてゆくウウ!」
 タイガンドは遅かれ早かれ想念の海に旅立つ……だが、其れをやったのが本来動けない筈の心臓型--いや、あれは心臓型なのか?
「何で心臓型の背中を持った……前に翔和と、翔和、と戦った、あの、あの複数腕の方なんだよ!」
 複数腕の銀河連合の真の姿とは恐らく……「間に合った!」と其の前に神武包丁が複数腕の銀河連合の右胸の辺りに飛来--残念ながら複数腕を表す触手で払われて其れは真下に落下してゆく!
 左腕の痛みに意識を飛ばされそうな相武の左横に立つのは……「間に合った……済まない、俺本来の使命を忘れて!」翔和だった!
「翔和……いや、此の場合は--」
「翔和で良い、俺の半身よ!」翔和は左腕が無いのを見て謝罪の言葉を再び口にする。「済まない、あんな事を強いた上に剰え……大事な左腕をそんな目に遭わせてしまって!」
「謝罪するのは、僕、の、方だ、よ……」
 相武ウウ--駆け寄る翔和だった。
(息はする……大丈夫だ、大丈夫なんだ!)
「其乃傷出端後少し出、相武様端」齢二十七にして二十二日目に成る神武鬼族の青年にして最後のカゲヤマノ家の雄であるカゲヤマノザルノスケは心配する。「如何します、死んだら天同家端絶たれます余!」
「其の時は俺の……いや、相武はまだ死なない!」翔和には明くる日が見える。「其処で大人しく見ていろ、ザルノスケ。俺が戦いを見せてやる!」
 承知しました、翔和様--ザルノスケは後に相武の右腕として最後の時迄戦い抜く真古天神武歴戦の軍者の一名である!
「其れよりも……此の感じ、そして如何にも初めてとは思えない感覚から」漸く翔和は倒すべき銀河連合を見付けた。「お前は地同翔真の事を知っているだろう?」
 銀河連合は一切言葉を発しない。だが、意思表示として新心臓型は背中にある触手から大量の血を噴き出しながら一気に間合いを詰める--血液を噴射に使う全く新しい銀河連合だった!
 翔和は己よりも遥かに速い其れを相手に右膝蹴りを喰らわした--明後日酔いと呼ばれる症状に苦しむ生命とは思えない反応速度と対応をしてみせる!
「あれ於……神様乃如く、対処した乃科!」
「まだまだこんな物じゃないだろ、銀河連合ウウウ!」
 こうして翔和最後の戦いの幕が開けた……

(此の戦いの結末を俺は知っていた。だが、其れでも俺はやるしかなかった!)
プロフィール

Author:darkvernu
 どうも大阪府に住むdarkvernuです。
 自分の趣味はネットサーフィンする事と偉そうに批評する事と、たまに読書をする事。今はそれだけです!
ちなみに読む本は主に経済本や評論本、たまに数学関連や科学関連の本を読みます。歴史も好きなのか歴史関連を読んだりもします。ただし、その分野に詳しいかと言えば、ドマイナーだと自分で思います。ただし、小説関連は余り読みません。何故なら自分は三流未満とは言え小説家なので手塚治虫の言葉を応用して小説は読まないように心がけてます。神話や昔話、童話は読みます。小説というジャンルとは違うので。今度はSF界の重鎮作品も読みたい気分です。
 好きな食べ物は数えきれませんので嫌いな食べ物は基本無いです。苦手な事は就活。いや本気で。今はギリギリでいるか或はその前に貯金を使い果たすかのどちらかだ。

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